JP2011221671A - 車両追跡システム - Google Patents

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Abstract

【課題】GPS測位手段による車両の位置の測位が不可能な状況であっても、車両の移動経路を推定し、その位置を追跡できる車両追跡システムの提供。
【解決手段】車両に搭載される車載器10から送信された情報を、移動体通信網を介して車両の外部のセンター装置30で取得することにより、車両の位置を追跡する車両追跡システムである。車載器10の制御部17は、車両の位置を測位するGPS測位手段の測位が不可能なとき、気象データを計測した計測データとその計測時刻とを車両外界情報として、無線通信機11によって移動体通信網に送信させる。センター装置30の推定部37は、無線通信機31によって車両外界情報を取得し、データベース36から当該車両外界情報に対応する観測情報を抽出する。そして、観測情報に含まれる位置データを計測時刻に従って並べることにより各計測時刻に関する移動経路を推定する。
【選択図】図1

Description

車両に搭載される車載器から送信された情報を、移動体通信網を介して車両の外部のセンター装置で取得することにより、車両の位置を追跡する車両追跡システムに関する。
従来、車両が盗難された際に、盗難された車両の状態を監視センター等の緊急機関で把握するシステムが知られている。このようなシステムは、車両に搭載され当該車両に関する情報を送信する車載器と、監視センター等に設置され移動体通信網等を介して車載器から送信された情報を取得するセンター装置等によって構成されている。
このようなシステムの一種として、例えば特許文献1には、車両に搭載される盗難車追跡装置が開示されている。この盗難車追跡装置の制御回路は、Global Positioning System(GPS)衛星からのGSP信号をGPS受信機で受信し、車両の位置を測位して測位情報を収集する。そして制御回路は、収集した測位情報を無線通信装置によって移動体通信網に送信する。監視センターに設置されたセンター装置は、盗難車追跡装置から送信された測位情報を、移動体通信網を介して取得することにより、盗難された車両の位置を継続的に把握し、当該車両の移動経路を記録することができる。
また特許文献2には、車両が盗難されたことを、センター装置で確実に把握するための盗難通報装置が開示されている。この盗難通報装置は、GPS衛星からのGSP信号に基づいて車両の位置を検出する自車位置検出手段と、監視センター等と通信するための通信手段を備えており、例えば車両のドアがロックされる等の情報に基づいて作動を開始する。盗難通報装置は、自車位置検出手段によって検出した車両の測位情報を通信手段によって監視センターに送信する。
盗難通報装置が作動した状態下において、盗難された車両がトレーラーのコンテナ等に収容さてしまうと、盗難通報装置は、自車位置検出手段によるGSP信号の受信ができなくなる。故に、盗難通報装置は、車両の位置を検出できなくなる。これにより、監視センターに送信されていた車載器からの車両の測位情報が途絶えることとなる。故に、監視センターは、この車載器からの測位情報の途絶に基づいて、車両が盗難されたことを把握できるのである。
特開2003−226228号公報 特許第3723837号公報
さて、GPS衛星から送信されているGPS信号は出力が弱い。故に、特許文献2に記載されているように、盗難によって車両がコンテナ等に収容される等の状況下では、GPS衛星からのGSP信号に基づいた車両の位置の測位は、困難になり易い。一方、車載器の通信手段と移動体通信網との通信は、一般にGPS信号と比較して高い出力の信号によって行われている。そのため、GPS測位手段による車両の位置を測位ができなくても、通信手段と移動体通信網との通信は可能な場合がある。
しかし、特許文献1に開示の盗難車追跡装置では、GPS測位手段によるGPS信号の受信が途絶してしまうと、車載器は、移動体通信網に車両の位置を示し得る情報を何ら送信できない。故に、センター装置は、車載器から送信された情報に基づいた車両の移動経路の推定ができなくなってしまうのである。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、GPS測位手段による車両の位置の測位が不可能な状況であっても、車両の移動経路を推定し、当該車両の位置を追跡できる車両追跡システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、車両に搭載される車載器から送信された情報を、移動体通信網を介して車両の外部のセンター装置で取得することにより、車両の位置を追跡する車両追跡システムにおいて、車載器は、GPS衛星からのGPS信号に基づいて車両の位置を測位するGPS測位手段と、車両の外界において計測された気象データである計測データと、その計測時刻とを車両外界情報として取得する外界情報取得手段と、移動体通信網と通信可能な通信手段と、GPS測位手段によるGPS信号の受信が途絶したとき、外界情報取得手段によって取得された車両外界情報を、通信手段によって移動体通信網に送信させる制御手段と、を備え、センター装置は、移動体通信網を介して、車両外界情報を取得する通信情報取得手段と、複数の観測地点において観測された気象データである観測データと、その観測時刻及びその観測地点の位置データとを観測情報として取得し、観測情報の取得毎に当該観測情報を蓄積するデータベースと、通信情報取得手段が取得した車両外界情報に基づいて車両の移動経路を推定する推定手段であって、計測時刻に対応する観測時刻において計測データに対応する観測データを、複数の計測時刻に関してデータベースから抽出し、観測情報に含まれる位置データを計測時刻に従って並べることにより各計測時刻に関する移動経路を推定する推定手段と、を備えることを特徴とする車両追跡システムとする。
この発明によれば、GPS衛星からのGPS信号に基づいて車両の位置を測位するGPS測位手段においてGPS信号の受信が途絶したとき、車載器の制御手段は、外界情報取得手段によって取得された車両外界情報を、通信手段によって移動体通信網に送信する。この車両外界情報は、車両の外界において計測された気象データである計測データと、その計測時刻である。
センター装置は、通信情報取得手段により移動体通信網を介して車載器から送信された車両外界情報を取得する。また、このセンター装置が備えるデータベースは、車両の外界で計測さるものと同じ気象データであって、複数の観測地点において観測された気象データである観測データと、その観測時刻及びその観測地点の位置データとを観測情報として取得し、当該観測情報を取得する毎に蓄積する。センター装置は、推定手段によって、通信情報取得手段が取得した車両外界情報に基づいて車両の移動経路を推定する。具体的には、車両外界情報の計測時刻に対応する観測時刻において計測データに対応する観測データを、複数の計測時刻に関してデータベースから抽出する。車両の外界における気象データである計測データと、観測地点における気象データである観測データとが対応していることによれば、当該計測データの計測時刻において、車両は、当該観測地点の近傍にあった蓋然性が高い。故に、抽出された観測情報に含まれる観測地点の位置データを、推定手段により計測時刻に従って並べることによれば、センター装置は、各計測時刻に関する車両の移動経路を推定できる。
以上によれば、GPS測位手段によるGPS信号の受信状況が悪く車両の位置を測位できない状態であっても、通信手段と移動体通信網との間の通信が可能な場合、車載器は、移動体通信網に車両外界情報を送信できる。そして、センター装置は、車載器から送信された車両外界情報から、車両の移動経路を推定することができる。したがって、GPS測位手段による車両の位置の測位が不可能な状況であっても、車両追跡システムは、車両の移動経路を推定することにより、当該車両の位置を追跡できる。
請求項2に記載の発明では、車載器は、外界情報取得手段によって取得された車両外界情報を蓄積する記憶手段をさらに備え、制御手段は、通信手段と移動体通信網との通信が途絶した後、通信が再び可能になったとき、通信が途絶している間に記憶手段に蓄積された車両外界情報を、外界情報取得手段から取得した最新の車両外界情報とともに通信手段によって移動体通信網に送信し、推定手段は、最新の車両外界情報とともに、通信手段と移動体通信網との通信が途絶していた間の車両外界情報も用いて車両の移動経路を推定することを特徴とする。
移動する車両の位置によっては、通信手段が移動体通信網と通信することができなくなる場合がある。そこでこの発明では、車載器は、記憶手段をさらに備え、外界情報取得手段によって取得された車両外界情報を記憶手段に蓄積できる。そして、制御手段は、外界情報取得手段から取得した最新の車両外界情報とともに、通信手段と移動体通信網との通信が途絶している間に記憶手段に蓄積された車両外界情報を、通信手段と移動体通信網との通信が可能になったとき、通信手段によって移動体通網に送信する。
以上によりセンター装置は、通信手段と移動体通信網との通信が途絶している間の車両外界情報も取得することができる。故に推定手段は、最新の車両外界情報とともに、通信手段と移動体通信網との通信が途絶していた間の車両外界情報も用いて車両の移動経路を推定できる。これにより、車載器によって計測が行われた複数の計測時刻に関して、推定手段は、車両外界情報に基づく観測データを確実に抽出し、当該観測データの位置データを取得することができる。このように位置データの欠損が抑制できることによれば、推定手段によって位置データを計測時刻に従って並べることにより推定される移動経路は、さらに正確なものとなり得る。したがって、移動経路の正確な推定により車両の位置をさらに正確に追跡できる車両追跡システムを提供することができる。
ここで、データベースには、車両外界情報の計測データに対応し得る観測データが複数蓄積されている場合が考えられる。そこで、請求項3に記載の発明では、推定手段は、複数の計測時刻に関して、計測時刻に対応する観測時刻において計測データに対応する観測データの候補を複数抽出し、計測時刻毎に抽出された複数の観測データの候補の位置データを解析することにより、推定される移動経路が連続的な軌跡となるような位置データの組み合わせを選択し、選択された位置データを計測時刻に従って並べることにより移動経路を推定することを特徴とする。
この発明によれば、推定手段はまず複数の計測時刻に関して、計測時刻に対応する観測時刻において計測データに対応する観測データの候補を複数抽出する。そして推定手段は、計測時刻毎に抽出された複数の観測情報の候補に含まれる位置データを解析することにより、推定される移動経路が連続的な軌跡となるような位置データの組み合わせを選択する。これは、実際の車両の移動経路が、連続的な軌跡をとる可能性が高いためである。故に、選択された組み合わせの位置データを計測時刻に従って並べることにより推定された移動経路は、車両が実際に移動した移動経路である蓋然性がより高くなる。以上により、移動経路をさらに正確に推定し得るので、さらに正確な車両の位置の追跡が可能な車両追跡システムを提供することができる。
請求項4に記載の発明では、通信手段は、車両外界情報の送信を要求する要求信号を移動体通信網から受信可能であり、制御手段は、通信手段が要求信号を受信したとき、外界情報取得手段によって取得された車両外界情報を、通信手段によって移動体通信網に送信させることを特徴とする。
この発明によれば、移動体通信網を介して通信手段が車両外界情報の送信を要求する要求信号を受信することで、制御手段は、車両外界情報を通信手段によって移動体通信網に送信させる。これにより、例えば、車両が盗難されたことが分かっている場合では、GPS測位手段による測位ができなくなるよりも前に、センター装置は、車両外界情報の取得を開始することができるようになる。故に、センター装置が取得できる車両外界情報を増やすことができるので、当該センター装置は、さらに正確な移動経路を推定し得る。したがって、移動経路の推定により車両の位置をさらに正確に追跡できる車両追跡システムを提供することができる。
請求項5に記載の発明では、制御手段は、車両外界情報とともに、GPS測位手段によって測位された車両の位置の測位情報を、通信手段によって移動体通信網に送信させ、推定手段は、通信情報取得手段によって測位情報を取得しているときは、当該測位情報を用いて移動経路を記録し、通信情報取得手段による測位情報の取得が途絶したときは、車両外界情報に基づいて抽出された観測情報に含まれる位置データを用いて移動経路を推定することを特徴とする。
この発明によれば、車載器が要求信号による求めに応じて車両外界情報の送信を開始する場合、車載器は、GPS測位手段によって車両の位置を測位可能な状態であることが考えられる。故に、GPS測位手段によって測位された車両の位置の測位情報を、車両外界情報とともに、通信手段によって移動体通信網に送信させることによれば、センター装置は、通信情報取得手段によって車両の正確な位置の測位情報を取得できる。
センター装置の推定手段は、測位情報を取得しているときは、当該測位情報を用いることで正確な車両の移動経路を記録することができる。そして、通信情報取得手段による測位情報の取得が途絶したときは、車両外界情報に基づいて抽出された観測情報に含まれる位置データを用いることで、車両の移動経路を推定することができる。このように、測位情報と車両外界情報とを組み合わせることにより、推定手段は、正確且つ確実に車両の移動経路を求めることができる。
請求項6に記載の発明では、気象データは、気温データ、湿度データ、及び気圧データのうち少なくとも一つであることを特徴とする。この発明のように、気温、湿度、及び気圧は、一般的な気象観測によって観測されている情報なので、複数の観測地点で観測された観測データを取得し易い。これにより、データベースに取得及び蓄積される観測情報を増加させられるので、車両外界情報の計測データに正解に対応し得る観測データが推定手段によって抽出される可能性を高めることができる。故に、この観測データが観測された観測地点の位置データを並べることによって推定される車両の移動経路は、より正確のもとなる。したがって、移動経路の推定により車両の位置をさらに正確に追跡できる車両追跡システムを提供することができる。
本発明の第一実施形態による車両追跡システムの車載器の構成を示す構成図である。 本発明の第一実施形態による車両追跡システムのセンター装置の構成を示す構成図である。 車載器が送信する車両外界情報の内容を説明するための図である。 センター装置のデータベースに蓄積される観測情報の内容を説明するための図である。 本発明の第一実施形態による車載器が行う盗難判定の制御フローを示すフローチャートである。 本発明の第一実施形態による車載器が車両外界情報を送信する制御フローを示すフローチャートである。 本発明の第一実施形態によるセンター装値が移動経路を推定する制御フローを示すフローチャートである。 図6の変形例を示すフローチャートである。 図7の変形例を示すフローチャートである。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する。また、各実施形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。さらに、各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示していない部分同士の組み合わせも可能である。
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態による車両追跡システムは、図1に示す車載器10と、図2に示すセンター装置30等によって構成されている。この車両追跡システムは、車両が盗難された際等に、盗難された車両の位置を追跡するためのものである。まず、車載器10及びセンター装置30の構成について説明する。
図1に示すように、車両に搭載される車載器10は、制御部17を中心に構成されており、GPS受信機13、GPSアンテナ14、無線通信機11、無線アンテナ12、記憶部16、並びに気温センサ15a及び気圧センサ15bを備えている。
制御部17は、各種の演算処理に用いられるプログラム等が格納されたROM、及び演算の作業領域として機能するRAMを有しており、無線通信機11及びGPS受信機13から供給された信号に基づいて種々の処理を行なう。
GPS受信機13及びGPS受信機13は、車載器10が搭載された車両の現在位置を測位する。GPS受信機13は、人工衛星である図示しない複数のGPS衛星から送信されるGPS信号をGPSアンテナ14によって受信する。GPS受信機13は、複数のGPS信号に基づいて、車両の現在位置の経度、移動、及び高度を測位する。算出された車両の測位情報は、GPS受信機13から制御部17に供給される。
無線通信機11及び無線アンテナ12は、車載器10と、例えば携帯電話等の図示しない移動体通信網と車載器10との双方向通信を実現するためのものである。無線通信機11及び無線アンテナ12は、制御部17から供給された信号を変調して、移動体通信網を構成する複数の基地局に電波を送信するとともに、複数の基地局から送信された電波を受信及び復調して制御部17へ供給する。尚、第一実施形態では、移動体通信網として携帯電話の通信網を用いた例を説明するが、種々の無線通信技術、具体的には公衆無線LANや狭域通信システム等を、車載器10から情報を送信するための通信手段として適用することができる。
記憶部16は、フラッシュメモリ等の書き込みおよび読み出しが可能な不揮発性のメモリである。この記憶部16には、制御部17によって取得される車両外界情報が(後述する)蓄積されている。加えて第一実施形態では、この車両外界情報が無線通信機11及び無線アンテナ12によって移動体通信網に送信済みか否かの通信履歴も、記憶部16に記録される。
気温センサ15a及び気圧センサ15bは、ともに気象データを計測するためのセンサであって、それぞれ車両の外界の気温及び気圧を測定するセンサである。これら気温センサ15a及び気圧センサ15bは、第一実施形態では車載器10の一部として、当該車載器10に搭載されている。これら気温センサ15a及び気圧センサ15bによって計測された気温データ及び気圧データは、各センサ15a,15bに接続された制御部17に供給される。
以上の構成により、制御部17は、GPS受信機13及びGPSアンテナ14による車両の現在位置の測位が可能であるか否かを判定できる。また、制御部17は、気温センサ15a及び気圧センサ15bによって計測された気温データ及び気圧データを、これらのデータが計測された計測時刻に関連付けて車両外界情報として取得する(図3参照)。この第一実施形態では、車両外界情報は、計測データである気温データ及び気圧データと、これらに関連付けられた計測時刻である。
制御部17に取得された車両外界情報は、制御部17に取得される毎に、即ち計測時刻に従って記憶部16に蓄積される。加えて、車両外界情報は、無線通信機11と移動体通信網との通信が可能な状態下では、無線通信機11及び無線アンテナ12によって移動体通信網に送信される。また、無線通信機11と移動体通信網との通信が途絶している状態下では、車両外界情報は、逐次記憶部16に蓄積される。そして、再び無線通信機11と移動体通信網との通信が可能になったとき、制御部17は、通信が途絶していた間に記憶部16に蓄積された車両外界情報を、最新の車両外界情報とともに、無線通信機11に移動体通信網に送信させる。
図2に示すように、センター装置30は、車両の外部であって、監視センター等の緊急機関に設置されている。このセンター装置30は、推定部37を中心に構成されており、無線通信機31、無線アンテナ32、及びデータベース36を備えている。
推定部37は、各種の演算処理に用いられるプログラム等が格納されたROM、及び演算の作業領域として機能するRAMを有する演算装置の機能ブロックである。この演算装置は、ROMに格納されたプログラムを実行することによって推定部37としての機能を果たし、無線通信機31から供給された信号に基づいた種々の処理を行なう。
無線通信機31及び無線アンテナ32は、上述した携帯電話等の移動体通信網とセンター装置30との双方向通信を実現するためのものである。これら無線通信機31及び無線アンテナ32は、推定部37から供給された信号を変調して、移動体通信網を構成する複数の基地局に電波を送信するとともに、複数の基地局から送信された電波を受信及び復調して推定部37へ供給する。無線通信機31及び無線アンテナ32は、当該移動体通信網を介して、車載器10(図1参照)から送信された車両外界情報を取得する。また、データベース36に蓄積される観測情報(後述する)を、例えば、気象観測を専門とする機関のデータベースから逐次取得する。
尚、第一実施形態では、センター装置30が情報を取得するための通信手段として、無線通信機31及び無線アンテナ32を用いる構成について説明する。しかし、センター装置30は、有線通信用のインターフェースを備え、当該インターフェースを通じて有線ネットワークから情報を取得する構成であってもよい。
データベース36は、充分な記憶容量を備えたデータストレージであり、上述したような気象観測を行う機関のデータベースから、各地の観測地点において観測された観測情報を、無線通信機31及び推定部37を介して取得する。データベース36は、取得された観測情報を、取得する毎に蓄積する。この観測情報には、各観測地点に設けられた観測装置が観測した気温データ及び気圧データ、これらの観測データが観測された観測時刻(日付も含む)、観測地点の緯度・経度に関する位置データが含まれている。加えて、観測情報には、データベース36に蓄積される際に、当該観測情報が観測された観測地点において車載器10の無線通信機11(図1参照)と通信可能な基地局についてのデータが、推定部37によって付与される(図4参照)。
以上の構成により、推定部37は、無線通信機31によって取得された車両外界情報に基づいて車両の移動経路を推定する。
次に、ここまで説明した車両追跡システムが、車両の位置を追跡する処理を、図5〜図7に示すフローチャート、並びに図1及び図2を用いて説明する。
まず図5は、制御部17が行う処理であって、GPS受信機13による測位の可否等を判定することにより、盗難の発生を検知するためのフローチャートである。図5に示す処理は、車両の利用者が車両を駐車した後、車両のアクセサリー電源をOFFにすることにより、車載器10が動作状態になることによって開始される。また、利用者が車載器10の電源スイッチを操作することにより車載器10が動作状態となる構成であってもよい。
ステップS101では、車両の位置を測位可能な数のGPS信号をGPS受信機13によって受信できているか否かを判定する。具体的には、三つ以上、望ましくは四つ以上のGPS衛星から送信されたGPS信号を受信することができれば、GPS受信機13は車両の現在位置を測位することができる。このステップS101で、GPS信号に基づいた車両の位置の測位が可能であると判定した場合にはテップS102に進み、GPS衛星から送信されたGPS信号の多くが途絶しているため測位ができないと判定した場合には、処理を終了する。
ステップS102では、GPS受信機13によって取得される駐車された車両の初期位置の測位情報を記憶し、ステップS103に進む。ステップS103では、ステップS101と同様に、GPS受信機13による車両の位置の測位が可能か否かを判定する。このステップS103で、GPS信号に基づいた車両の位置の測位が不可能であると判定した場合にはステップS104に進み、車両の位置の測位が可能であると判定した場合にはステップS106に進む。
ステップS104では、GPS信号の受信が不可能になってからの経過時間を計算し、ステップS105に進む。ステップS105では、GPS信号の受信が不可能になってからの経過時間が、予め定められた所定の時間を超えているか否かを判定する。このGPS信号の途絶時間が所定の時間以上である場合には、ステップS108に進み、車両の盗難判定を行って処理を終了する。一方、所定の時間を下回っていると判定した場合には、再びステップS103に戻る。
ステップS106では、GPS信号に基づきGPS受信機13によって測位された最新の車両位置の測位情報を取得して、ステップS107に進む。ステップS107では、ステップS102で記憶した駐車時における車両位置の測位情報と、ステップS106で測位した最新の車両位置の測位情報とを比較し、これらの差が所定の距離を超えているか否かを判定する。車両の初期位置と最新位置と差が所定の距離を超えていると判定した場合には、ステップS108に進み、車両の盗難判定を行って処理を終了する。一方、所定の距離を下回っていると判定した場合には、再びステップS103に戻る。
次に説明する図6は、制御部17が行う処理であって、車載器10が車両外界情報を、移動体通信網を構成する携帯電話の基地局に送信するフローチャートを示す図である。この図6に示す処理は、図5に示す処理において盗難判定がなされることにより開始される。
ステップS111では、気温センサ15a及び気圧センサ15bによって計測された、車両の外界の気温及び気圧データ等の計測データを取得する。加えて、これらの計測データに関連付けされた計測時刻もあわせて取得し、ステップS112に進む。ステップS112では、取得した計測データ及び計測時刻を、車両外界情報として記憶部16に格納し、ステップS113に進む。
ステップS113では、車載器10と移動体通信網との通信が可能であるか否か、即ち無線通信機11と通信可能な携帯電話の基地局が有るか否かを判定する。このステップS113において、基地局への無線通信が可能であると判定した場合には、ステップS114に進み、取得した車両外界情報を無線通信機11によって送信する。このステップS114において、記憶部16に蓄積されている車両外界情報の中に、送信されていないものがある場合は、各センサ15a,15bから取得した最新の車両外界情報とともに、未送信の車両外界情報も送信する。このように、通信が再開された直後のステップS114では、無線通信機11と移動体通信網との通信が途絶している間に記憶部16に蓄積された車両外界情報を、無線通信機11によって移動体通網に送信する。一方、ステップS113において、基地局への無線通信が不可能であると判定した場合には、ステップS111に戻る。
ステップS115では、例えばセンター装置30又は移動体通信網に接続可能な端末から、車両外界情報の送信を中止することを要請する要請信号を、無線通信機11によって受信したか否かを判定する。この送信中止の要請信号を受信していた場合、処理を終了させる。一方、送信中止の要請信号が無い場合、ステップS111に戻る。
以上説明した処理により、GPS衛星からのGPS信号に基づいて車両の位置を測位するGPS受信機13においてGPS信号の受信が途絶したとき、車載器10の制御部17は、車両外界情報を無線通信機11によって移動体通信網に送信する。第一実施形態では、車載器10からの車両外界情報の送信は、例えば一分間隔で行われるものとする。
図6に示した処理により移動体通信網に送信された車両外界情報は、センター装置30によって取得される。図7に示す処理は、センター装置30の推定部37が行う処理であって、盗難された車両の移動経路を推定するフローチャートである。この図7に示す処理は、図6に示す処理によって送信された車両外界情報を、センター装置30が受信することによって開始される。
ステップS121では、無線通信機31により移動体通信網を介して車両外界情報を取得する。車載器10の無線通信機11と移動体通信網との通信が途絶した後、これらの通信が回復した場合は、無線通信機11と移動体通信網との通信が途絶していた間の車両外界情報も、最新の車両外界情報とあわせて取得する。
ステップS122では、ステップS121で取得した車両外界情報に基づいて、対応する観測情報をデータベース36から探し出す。具体的には、車両外界情報の計測時刻に対応する観測時刻において計測データの気温及び気圧に対応する観測データを、複数の計測時刻に関してデータベースから抽出する。
例えば、車両外界情報の計測時刻が12:00である場合(図3 α1参照)、データベース36から観測時刻が12:00である観測情報をまず抽出する(図4 A1参照)。この抽出された観測情報から、車両外界情報の気温及び気圧のデータ(図3 α1参照)に対応する気温及び気圧のデータを備える観測情報(例えば、図4 a1参照)をさらに抽出する。このとき、車両外界情報を車載器10から受信した携帯電話網の基地局の情報(図3参照)を、観測情報に付与された通信可能な基地局の情報と照合し、データベース36からの観測情報の抽出に活用してもよい。このステップS122で観測情報を抽出したのち、ステップS123に進む。
ここで、データベース36には、車両外界情報の計測データに対応し得る観測データ(図4のa1に相当するもの)が複数蓄積されている場合がある。故に、ステップS122において複数の観測情報が車両外界情報に対応するものとして該当することがある。そこで、ステップS123では、ステップS122で複数の観測データの候補が抽出され、該当する観測情報が複数ある場合に、これらに含まれる位置データ(緯度及び経度のデータ)を複数の計測時刻に関して解析する。そして次のステップS124では、ステップS123の解析により、計測時刻毎に該当した複数の観測情報の候補について、それらの位置データを計測時刻に従って並べることにより推定される移動経路が連続的な軌跡となるような位置データの組み合わせを選択する。そして、選択された位置データを計測時刻に従って並べることにより移動経路を推定する。このようにして車両の移動経路を推定することにより、車両の位置を追跡することができる。
ここまで説明した第一実施形態によれば、GPS受信機13によるGPS信号の受信状況が悪く車両の位置を測位できない状態であっても、無線通信機11と移動体通信網との間の通信が可能な場合、車載器10は、移動体通信網に車両外界情報を送信できる。そして、センター装置30は、車載器10から送信された車両外界情報から、車両の移動経路を推定することができる。したがって、GPS受信機13による車両の位置の測位が不可能な状況であっても、車両追跡システムは、車両の移動経路を推定することにより、当該車両の位置を追跡できる。
加えて第一実施形態によれば、センター装置30は、無線通信機11と移動体通信網との通信が途絶している間の車両外界情報も取得することができる。故に推定部37は、最新の車両外界情報とともに、無線通信機11と移動体通信網との通信が途絶していた間の車両外界情報も用いて車両の移動経路を推定できる。これにより、車載器10によって計測が行われた複数の計測時刻に関して、推定部37は、車両外界情報に基づく観測データを確実に抽出し、その観測データの位置データを取得することができる。このように位置データの欠損が抑制できることによれば、推定部37によって位置データを計測時刻に従って並べることにより推定される移動経路は、さらに正確なものとなり得る。したがって、車両追跡システムは、移動経路の正確な推定により車両の位置をさらに正確に追跡できる。
また第一実施形態によれば、推定部37は、抽出された観測情報の位置データを解析することにより、移動経路が連続的な軌跡となるような位置データの組み合わせを選択する。これは、実際の車両の移動経路が、連続的な軌跡をとる可能性が高いためである。故に、推定部37により選択された組み合わせの位置データを計測時刻に従って並べることにより推定される移動経路は、車両が実際に移動した移動経路である蓋然性がより高くなる。以上により、移動経路をさらに正確に推定し得るので、さらに正確な車両の位置の追跡が可能な車両追跡システムを提供することができる。
さらに第一実施形態によれば、気温及び気圧は、一般的な気象観測によって観測されている情報なので、複数の観測地点で観測された観測データを取得し易い。これにより、データベース36に取得及び蓄積される観測情報を増加させられるので、車両外界情報の計測データに正解に対応し得る観測データが推定部37によって抽出される可能性を高めることができる。故に、この観測データが観測された観測地点の位置データを並べることによって推定される車両の移動経路は、より正確のもとなる。したがって、移動経路の推定により車両の位置をさらに正確に追跡できる車両追跡システムを提供することができる。
尚、第一記実施形態において、無線通信機11及び無線アンテナ12が請求項に記載の「通信手段」に、GPS受信機13及びGPSアンテナ14が請求項に記載の「GPS測位手段」に、気温センサ15a及び気圧センサ15b並びに制御部17が請求項に記載の「外界情報取得手段」に、記憶部16が請求項に記載の「記憶手段」に、無線通信機31及び無線アンテナ32が請求項に記載の「通信情報取得手段」に、推定部37が請求項に記載の「推定手段」に、それぞれ相当する。
(第二実施形態)
次に、本発明による車両追跡システムの第二実施形態について、図8及び図9に基づき、図1及び図2を参照しつつ説明する。この図8に示すフローチャートは、図6の変形例であって、制御部17により車両外界情報が基地局に送信される処理を示したフローチャートである。上述した第一実施形態では、車両外界情報を送信する処理は、図5に示す処理によって盗難判定がなされることにより開始されていた。しかし、第二実施形態において制御部17が車両外界情報を送信する処理は、盗難判定の処理と同様に、車両の利用者が車両を駐車した後、車両のアクセサリー電源をOFFにすることにより、車載器10が動作状態になることによって開始される。尚、利用者が車載器10の電源スイッチを操作することにより車載器10が動作状態となる構成であってもよい。
第二実施形態の車載器10において、無線通信機11は、車両外界情報の送信を要求する要求信号を移動体通信網から受信可能である。無線通信機11が要求信号を受信したとき、制御部17は、気温センサ15a及び気圧センサ15bによって取得された車両外界情報を、無線通信機11によって送信させる。加えて制御部17は、車両外界情報とともに、GPS受信機13によって測位された車両の位置の測位情報を、無線通信機11によって移動体通信網に送信させる。
また、第二実施形態のセンター装置30において、推定部37は、無線通信機31によって測位情報を取得しているときは、当該測位情報を用いて盗難された車両の移動経路を記録する。一方、推定部37は、無線通信機31による測位情報の取得が途絶したときは、車両外界情報に基づいて抽出された観測情報に含まれる位置データを用いて移動経路を推定する。
ここまで説明した構成の第二実施形態において、車載器10の制御部17が車両外界情報を送信する処理をまず説明する。
ステップS211では、例えばセンター装置30又は移動体通信網に接続可能な端末から、車両外界情報の送信の開始を要請する要請信号を、無線通信機11によって受信したか否かを判定する。この送信開始の要請信号を受信していた場合、ステップS213に進み車両外界情報の取得を開始する。一方、計測開始の要請信号が無い場合、ステップS212に進む。
ステップS212では、盗難判定が成されているか否かを判定する(図5のステップS108参照)。ステップS212において、盗難判定がなされていると判定された場合には、ステップS213に進む。一方、盗難判定がなされていないと判定された場合には、ステップS211に戻る。尚、ステップS213〜ステップS217に示す処理は、第一実施形態におけるステップS111〜ステップS115と実施的に同一であるため、説明を割愛する。
次に第二実施形態において、センター装置30の推定部37が行う処理であって、盗難された車両の移動経路を推定及び記録する処理を説明する。
ステップS221では、第一実施形態のステップS121(図7参照)と同様に、無線通信機31により移動体通信網を介して車両外界情報を取得し、ステップS222に進む。ステップS222では、車載器10から車両外界情報とともに測位情報が送信されているか否かを判定する。ステップS222において、測位情報が取得できていないと判定した場合には、ステップS223〜ステップS225の処理を行った後、当該処理を終了する。尚、これらステップS223〜ステップS225の処理は、第一実施形態で説明したステップS122からステップS124の処理と実質的に同一であるため、説明を割愛する。
一方ステップS222において、測位情報が取得できていると判定した場合には、当該測位情報を取得し、ステップS226に進む。ステップS226では、取得した測位情報に基づいて、盗難された車両の移動経路を記録し、処理を終了する。
ここまで説明した第二実施形態では、移動体通信網を介して無線通信機11が車両外界情報の送信を要求する要求信号を受信することで、制御部17は、車両外界情報を無線通信機11によって移動体通信網に送信させる。これにより、例えば、車両が盗難されたことが分かっている場合では、GPS受信機13による測位ができなくなるよりも前に、センター装置30は、車両外界情報の取得を開始することができるようになる。故に、センター装置30が取得できる車両外界情報を増やすことができるので、当該センター装置30は、さらに正確な移動経路を推定し得る。
加えて第二実施形態では、車載器10が要求信号による求めに応じて車両外界情報の送信を開始する場合、車載器10は、GPS受信機13によって車両の位置を測位可能な状態であることが考えられる。故に、GPS受信機13によって測位された車両の位置の測位情報を、車両外界情報とともに、無線通信機11によって移動体通信網に送信させることによれば、センター装置30は、車両の正確な位置の測位情報を取得できる。
センター装置30の推定部37は、測位情報を取得しているときは、当該測位情報を用いることで正確な車両の移動経路を記録することができる。そして、無線通信機31による測位情報の取得が途絶したときは、車両外界情報に基づいて抽出された観測データの位置データを用いることで、車両の移動経路を推定することができる。このように、測位情報と車両外界情報とを組み合わせることにより、推定部37は、正確且つ確実に車両の移動経路を求めることができる。
したがって、第二実施形態による車両追跡システムは、移動経路の推定及び記録によって、車両の位置をさらに正確且つ確実に追跡できる。
(他の実施形態)
以上、本発明による複数の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定して解釈されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態に適用することができる。
上記実施形態では、車両の移動経路に用いる気象データとして、気温及び気圧データを用いた例について説明した。しかし、複数の観測地点における観測情報を取得することができ且つGPS信号の受信が困難な状況下でも取得できるものであれば、気温及び気圧に関するデータに気象データは限定されない。例えば、湿度データや地磁気のデータ等を気象データとして用いてもよい。加えて、これらの気象データをどのように組み合わせるかも、適宜選択されてよい。
上記実施形態では、車載器10は、記憶部16を備えることにより、移動体通信網との通信が不可能な間の車両環境情報を当該記憶部16に蓄積し、通信の回復後に送信することができた。しかし、車載器において記憶部は必須の構成ではない。故に、記憶部に相当する構成が省略された形態の車載器10であってもよい。また、記憶部の容量も限定されるものではなく、記録部に蓄積された車両外部情報がその計測時刻が古いものから順に削除されるよう設定されていてもよい。また、移動体通信網に未送信の車両外部情報を優先的に残すよう設定されていてもよい。
上記実施形態では、各計測時刻に関して抽出された観測データの位置データを解析したうえで、推定される移動経路が連続的な軌跡となるようなものを選択することにより、推定部37による移動経路の推定の正確性向上が図られていた。しかし、推定部は、各計測時間に関しての位置データの相互関係を鑑みることなく、計測時間毎に車両外界情報に対応する観測データ及び位置データを一つ抽出する処理を行ってもよい。このようにして抽出された位置データを用いて車両の移動経路を推定した場合でも、車両追跡システムは、盗難された車両の位置を追跡することができる。
上記実施形態では、制御部17は、ROM及びRAMを備える所謂マイコンにより構成されていた。また推定部37は、演算装置がプログラムを実行することによる機能ブロックとして構成されていた。しかし、請求項に記載の「制御手段」及び「推定手段」に相当する機能は、上述した制御部17の専用の演算装置(例えばマイコン)により果たされていてもよく、又は上述した推定部37のような演算装置の機能ブロックによって果たされていてもよい。或いは、「制御手段」及び「推定手段」に相当する機能は、プログラムの実行に拠らない、専用の電気回路によって果たされていてもよい。
上記実施形態では、車両の外界情報を送信する車載器10を車両に搭載する形態について説明した。しかし、例えば車載器10の機能を、カーナビゲーション装置に搭載させた形態としてもよい。カーナビゲーション装置は、一般にGPS受信機13に相当する機能を備えている。加えて近年、携帯電話等に接続されることにより移動体通信網との双方向通信が可能なカーナビゲーション装置が増加しつつある。故に、カーナビゲーション装置の機能の一つとして、請求項に記載の「車載器」に相当する機能を持たせることによれば、上述した盗難追跡システムの普及を促進させることができる。
10 車載器、11 無線通信機(通信手段)、12 無線アンテナ(通信手段)、13 GPS受信機(GPS測位手段)、14 GPSアンテナ(GPS測位手段)、15a 気温センサ(外界情報取得手段)、15b 気圧センサ(外界情報取得手段)、16 記憶部(記憶手段)、17 制御部(制御手段・外界情報取得手段)、30 センター装置、31 無線通信機(通信情報取得手段)、32 無線アンテナ(通信情報取得手段)、36 データベース、37 推定部(推定手段)

Claims (6)

  1. 車両に搭載される車載器から送信された情報を、移動体通信網を介して前記車両の外部のセンター装置で取得することにより、前記車両の位置を追跡する車両追跡システムにおいて、
    前記車載器は、
    GPS衛星からのGPS信号に基づいて前記車両の位置を測位するGPS測位手段と、
    前記車両の外界において計測された気象データである計測データと、その計測時刻とを車両外界情報として取得する外界情報取得手段と、
    前記移動体通信網と通信可能な通信手段と、
    前記GPS測位手段による前記GPS信号の受信が途絶したとき、前記外界情報取得手段によって取得された前記車両外界情報を、前記通信手段によって前記移動体通信網に送信させる制御手段と、を備え、
    前記センター装置は、
    前記移動体通信網を介して、前記車両外界情報を取得する通信情報取得手段と、
    複数の観測地点において観測された気象データである観測データと、その観測時刻及びその観測地点の位置データとを観測情報として取得し、前記観測情報の取得毎に当該観測情報を蓄積するデータベースと、
    前記通信情報取得手段が取得した前記車両外界情報に基づいて前記車両の移動経路を推定する推定手段であって、前記計測時刻に対応する前記観測時刻において前記計測データに対応する前記観測データを、複数の前記計測時刻に関して前記データベースから抽出し、前記観測情報に含まれる前記位置データを前記計測時刻に従って並べることにより各前記計測時刻に関する前記移動経路を推定する推定手段と、を備えることを特徴とする車両追跡システム。
  2. 請求項1に記載の車両追跡システムにおいて、
    前記車載器は、前記外界情報取得手段によって取得された前記車両外界情報を蓄積する記憶手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記通信手段と前記移動体通信網との通信が途絶した後、通信が再び可能になったとき、通信が途絶している間に前記記憶手段に蓄積された前記車両外界情報を、前記外界情報取得手段から取得した最新の前記車両外界情報とともに前記通信手段によって前記移動体通信網に送信し、
    前記推定手段は、最新の前記車両外界情報とともに、前記通信手段と前記移動体通信網との通信が途絶していた間の前記車両外界情報も用いて前記車両の移動経路を推定することを特徴とする車両追跡システム。
  3. 請求項1又は2に記載の車両追跡システムおいて、
    前記推定手段は、
    複数の前記計測時刻に関して、前記計測時刻に対応する前記観測時刻において前記計測データに対応する前記観測データの候補を複数抽出し、
    前記計測時刻毎に抽出された複数の前記観測データの候補の前記位置データを解析することにより、推定される前記移動経路が連続的な軌跡となるような前記位置データの組み合わせを選択し、
    前記選択された前記位置データを前記計測時刻に従って並べることにより前記移動経路を推定することを特徴とする車両追跡システム。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両追跡システムにおいて、
    前記通信手段は、前記車両外界情報の送信を要求する要求信号を前記移動体通信網から受信可能であり、
    前記制御手段は、前記通信手段が前記要求信号を受信したとき、前記外界情報取得手段によって取得された前記車両外界情報を、前記通信手段によって前記移動体通信網に送信させることを特徴とする車両追跡システム。
  5. 請求項4に記載の車両追跡システムにおいて、
    前記制御手段は、前記車両外界情報とともに、前記GPS測位手段によって測位された前記車両の位置の測位情報を、前記通信手段によって前記移動体通信網に送信させ、
    前記推定手段は、
    前記通信情報取得手段によって前記測位情報を取得しているときは、当該測位情報を用いて前記移動経路を記録し、
    前記通信情報取得手段による前記測位情報の取得が途絶したときは、前記車両外界情報に基づいて抽出された前記観測情報に含まれる前記位置データを用いて前記移動経路を推定することを特徴とする車両追跡システム。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の車両追跡システムにおいて、
    前記気象データは、気温データ、湿度データ、及び気圧データのうち少なくとも一つであることを特徴とする車両追跡システム。
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