JP2011220794A - キャリブレーション治具およびこれを用いた撮像装置のキャリブレーション方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】コンパクトで、簡単且つ精度良く製作することができるキャリブレーション治具およびこれを用いた撮像装置のキャリブレーション方法を提供することである。
【解決手段】表面にセットステージ2と平行な平坦面34を有するベース32と、平坦面34に貫通形成され、レーザー変位計5の基準位置を取得するために輪郭形状を測定され、且つ認識カメラ4の基準位置を取得するために周縁部と共に撮像される共通基準孔33と、を備え、共通基準孔33は、レーザー変位計におけるレーザースポットのスポット35径より大きく、且つ認識カメラ4の視野に収まる大きさに形成されているものである。
【選択図】図2
【解決手段】表面にセットステージ2と平行な平坦面34を有するベース32と、平坦面34に貫通形成され、レーザー変位計5の基準位置を取得するために輪郭形状を測定され、且つ認識カメラ4の基準位置を取得するために周縁部と共に撮像される共通基準孔33と、を備え、共通基準孔33は、レーザー変位計におけるレーザースポットのスポット35径より大きく、且つ認識カメラ4の視野に収まる大きさに形成されているものである。
【選択図】図2
Description
本発明は、検査対象物を画像認識する画像認識手段と、検査対象物までの距離を非接触で測定するレーザー式の距離測定手段と、の相互の位置を校正するために用いられるキャリブレーション治具およびこれを用いた撮像装置のキャリブレーション方法に関するものである。
従来、この種のキャリブレーション治具(基準位置校正治具)として、測定対象物(検査対象物)の外観を検査する外観検査装置における、接触式の変位計(距離測定手段)および撮像装置(画像認識手段)の相互の位置を校正するために、外観検査装置のステージ(載置面)作り込んだものが知られている(特許文献1参照)。
外観検査装置は、測定対象物を撮像する撮像装置と、撮像装置による撮像に先立ち、測定対象物の位置情報を取得する接触式の変位計と、測定対象物をセットするステージ(載置面)と、を有している。そして、ステージに作り込んだキャリブレーション治具は、ステージの載置面に形成された円形孔と、円形孔の底面に形成された円形孔と同心の中心孔と、で構成されている。
この接触式の変位計と撮像装置との相互のキャリブレーション方法は、まず、変位計の接触子を円形孔の底面および載置面の表面に接触させることで、段差が生じている部分の平面方向の位置情報を取得し、その位置情報から円形孔(中心孔)の中心位置情報を取得する。一方、画像装置により中心孔を撮像し、中心孔に対する撮像中心の位置情報を取得する。そして、中心孔に対する変位計の位置と、中心孔に対する撮像中心の位置と、により双方の位置関係を校正する。
外観検査装置は、測定対象物を撮像する撮像装置と、撮像装置による撮像に先立ち、測定対象物の位置情報を取得する接触式の変位計と、測定対象物をセットするステージ(載置面)と、を有している。そして、ステージに作り込んだキャリブレーション治具は、ステージの載置面に形成された円形孔と、円形孔の底面に形成された円形孔と同心の中心孔と、で構成されている。
この接触式の変位計と撮像装置との相互のキャリブレーション方法は、まず、変位計の接触子を円形孔の底面および載置面の表面に接触させることで、段差が生じている部分の平面方向の位置情報を取得し、その位置情報から円形孔(中心孔)の中心位置情報を取得する。一方、画像装置により中心孔を撮像し、中心孔に対する撮像中心の位置情報を取得する。そして、中心孔に対する変位計の位置と、中心孔に対する撮像中心の位置と、により双方の位置関係を校正する。
しかしながら、このようなキャリブレーション治具では、接触式の変位計を用いているため、変位計の接触子が円形孔に落ち込むように、円形孔を接触子に比して十分に大きく形成しなければならなかった。このため、治具自体をテーブルに作り込まざるを得ず、円形孔が検査対象物の撓みを助長する問題があった。また、大きな円形孔は加工に際し真円度が出し難く、治具自体を精度良く製作することができない問題があった。
本発明は、コンパクトで、簡単且つ精度良く製作することができるキャリブレーション治具およびこれを用いた撮像装置のキャリブレーション方法を提供することを課題としている。
本発明のキャリブレーション治具は、検査対象物をセットするセットテーブルと、検査対象物を画像認識する画像認識手段と、検査対象物までの距離を非接触で測定するレーザー式の距離測定手段と、セットテーブルに対し、画像認識手段および距離測定手段を相対的に移動させるテーブル移動手段と、を備えた撮像装置において、画像認識手段と距離測定手段とのセットテーブルに平行な面内における相互の位置を校正するために、セットテーブルにセットして用いられるキャリブレーション治具であって、表面にセットテーブルと平行な平坦面を有するベースと、平坦面に貫通形成され、距離測定手段の基準位置を取得するために輪郭形状を測定され、且つ画像認識手段の基準位置を取得するために周縁部と共に撮像される共通基準孔と、を備え、共通基準孔は、距離測定手段におけるレーザースポットのスポット径より大きく、且つ画像認識手段の視野に収まる大きさに形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、距離測定手段の基準位置を取得するため共通基準孔と、画像認識手段の基準位置を取得するため共通基準孔と、を共通の孔としているため、構造が簡単で且つ簡単に作成することができる。また、共通基準孔は、距離測定手段におけるレーザースポットのスポット径より大きく、且つ画像認識手段の視野に収まる大きさに形成されているため、共通基準孔自体を小さなものとすることができる共に、精度良く形成することができる。したがって、画像認識手段とレーザー式の距離測定手段とを高い精度で、キャリブレーションすることができる。
本発明の撮像装置のキャリブレーション方法は、上記のキャリブレーション治具を用い、画像認識手段の位置と距離測定手段の位置とを校正する撮像装置のキャリブレーション方法であって、キャリブレーション治具をセットテーブルにセットする治具セット工程と、画像認識手段によりキャリブレーション治具の共通基準孔を画像認識すると共に、画像認識の認識結果に基づいて、テーブル移動手段により共通基準孔の中心に画像認識手段の視野中心を合わせ込む視野中心合せ込み工程と、合わせ込んだ視野中心の座標を画像認識手段の基準位置として、テーブル移動手段の座標系に記憶する認識基準記憶工程と、テーブル移動手段により距離測定手段に対しセットテーブルを相対的に移動させながら、共通基準孔の縁部を3箇所以上測定する共通基準孔測定工程と、3箇所以上の測定結果に基づいて、共通基準孔に対応する近似円を求めると共にその中心座標を求め、当該中心座標を距離測定手段の基準位置として、テーブル移動手段の座標系に記憶する測定基準記憶工程と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、キャリブレーション治具がコンパクトで精度良く形成されているため、画像認識手段と距離測定手段との位置関係を、高い精度でキャリブレーションすることができる。
この場合、共通基準孔は、視野に収まる径であって可能な限り大きい径に形成されていることが、好ましい。
また、共通基準孔は、平面視円形であることが、好ましい。
また、共通基準孔は、平面視円形であることが、好ましい。
これらの構成によれば、より精度良く作製することができると共に、画像認識手段および距離測定手段による共通基準孔の中心座標を正確に求めることができるため、キャリブレーションの精度を向上させることができる。
本発明の他のキャリブレーション治具は、検査対象物をセットするセットテーブルと、検査対象物を画像認識する画像認識手段と、検査対象物までの距離を非接触で測定するレーザー式の距離測定手段と、セットテーブルに対し、画像認識手段および距離測定手段を相対的に移動させるテーブル移動手段と、を備えた装置において、画像認識手段と距離測定手段とのセットテーブルに平行な面内における相互の位置を校正するために、セットテーブルにセットして用いられるキャリブレーション治具であって、表面にセットテーブルと平行な平坦面を有するベースと、平坦面に窪入形成され、距離測定手段の基準位置を取得するために輪郭形状を測定される基準凹部と、基準凹部と同心上に貫通形成され、画像認識手段の基準位置を取得するために周縁部と共に撮像される基準孔と、を備え、基準凹部は、距離測定手段におけるレーザースポットのスポット径より大きく、且つ画像認識手段の視野に収まる大きさに形成され、基準孔は、基準凹部より小さく形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、基準凹部は、距離測定手段におけるレーザースポットのスポット径より大きく、且つ画像認識手段の視野に収まる大きさに形成され、基準孔は、基準凹部より小さく形成されているため、治具自体を小さなものとすることができる共に、精度良く形成することができる。したがって、画像認識手段とレーザー式の距離測定手段とを高い精度で、キャリブレーションすることができる。
本発明の他の撮像装置のキャリブレーション方法は、上記のキャリブレーション治具を用い、画像認識手段の位置と距離測定手段の位置とを校正する撮像装置のキャリブレーション方法であって、キャリブレーション治具をセットテーブルにセットする治具セット工程と、画像認識手段によりキャリブレーション治具の基準孔を画像認識すると共に、画像認識の認識結果に基づいて、テーブル移動手段により基準孔の中心に画像認識手段の視野中心を合わせ込む視野中心合せ込み工程と、合わせ込んだ視野中心の座標を画像認識手段の基準位置として、テーブル移動手段の座標系に記憶する認識基準記憶工程と、テーブル移動手段により距離測定手段に対しセットテーブルを相対的に移動させながら、基準凹部の縁部を3箇所以上測定する基準凹部測定工程と、3箇所以上の測定結果に基づいて、基準凹部に対応する近似円を求めると共にその中心座標を求め、当該中心座標を距離測定手段の基準位置として、テーブル移動手段の座標系に記憶する測定基準記憶工程と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、キャリブレーション治具がコンパクトで精度良く形成されているため、画像認識手段と距離測定手段との位置関係を、高い精度でキャリブレーションすることができる。
この場合、基準凹部および基準孔は、それぞれ平面視円形であることが、好ましい。
この構成によれば、より精度良く作製することができると共に、画像認識手段による基準孔の中心座標および距離測定手段による基準凹部の中心座標を正確に求めることができるため、キャリブレーションの精度を向上させることができる。
以下、添付した図面を参照して、キャリブレーション治具、およびこれを用いた撮像装置である検査装置のキャリブレーション方法について説明する。このキャリブレーション治具は、インクジェットヘッドの吐出面側に貼着されるノズルプレートが複数枚取りされる大判のマザープレート(ここでは、単にノズルプレートと称する:検査対象物)を検査対象とする検査装置に搭載されて使用され、ノズルプレートを画像認識する画像認識手段(認識カメラ)と、ノズルプレートまでの距離を計測する距離測定手段(レーザー変位計)と、の位置関係を校正(キャリブレーション)するために用いられるものである。そこで、まず検査装置について簡単に説明する。
図1に示すように、検査装置1は、ノズルプレート21がセットされるセットステージ2と、セットステージ2を介して、ノズルプレート21をX軸方向およびY軸方向に移動させる移動テーブル(テーブル移動手段)3と、各ノズル孔22の表面側周囲および内部を画像認識する落射照明16付きの認識カメラ4と、認識カメラ4による各ノズル孔22の撮像に先立ち、ノズルプレート21の高さ位置を計測するレーザー変位計5と、認識カメラ4およびレーザー変位計5を昇降させるZテーブル6と、各ノズル孔22内部の画像認識に際し、各ノズル孔22を下側から照明する透過照明7と、これら装置を支持するフレーム(図示省略)と、これら装置を統括的に制御し、認識カメラ4およびレーザー変位計5のキャリブレーションを実施すると共に、ノズルプレート21の検査を実施する制御装置8と、を備えている。なお、請求項に言う「テーブル移動手段」は、上記の移動テーブル3と制御装置8の一部を含む概念である。
この検査装置1では、移動テーブル3上に配設されたセットステージ2の上方からZテーブル6に取り付けられた認識カメラ4およびレーザー変位計5が臨むようになっている。また、移動テーブル3には、X軸透過開口13およびY軸透過開口14が形成され、セットステージ2にはステージ開口15がそれぞれ形成されており、これらの開口13,14,15の下方から透過照明7が臨んでいる。
移動テーブル3は、セットステージ2に載置されたノズルプレート21をX軸方向に移動させるX軸テーブル11と、セットステージ2に載置されたノズルプレート21をY軸方向に移動させるY軸テーブル12と、から構成されており、それぞれ制御装置8に接続されている。X軸テーブル11の中央部には、X軸透過開口13が形成され、またY軸テーブル12の中央部には、Y軸透過開口14が形成されている。X軸透過開口13およびY軸透過開口14は、透過照明7の直上に位置しており、X軸透過開口13、Y軸透過開口14および上記のステージ開口15を介して、各ノズル孔22が照明されるようになっている。
Zテーブル6は、フレームによってホーム位置にある移動テーブル3の中央部直上に配設されており、落射照明16(同軸照明)付の認識カメラ4およびレーザー変位計5を上下動自在に支持している。この場合、Zテーブル6は、ノズルプレート21の除給材に際し、認識カメラ4およびレーザー変位計5を上下動させる。
認識カメラ4は、CCDやCMOS等の撮像素子と、レンズユニット(共に図示省略)と、を有しており、その被写界深度に、ノズル孔22の表面側周囲および内部が納まるものが用いられている。また、認識カメラ4の先端部周囲には、落射照明を構成する上記の落射照明16が組み込まれている。また、認識カメラ4には、オートフォーカスの機構が組み込まれており、上記のレーザー変位計5の測定結果に基づいて、認識カメラ4をオートフォーカスさせるようになっている。なお、認識カメラ4は、落射照明16を駆動させた状態で、ノズル孔22の表面側周囲の不良を検査し、透過照明7を駆動させた状態で、ノズル孔22内の異物およびノズル孔22の径等を検査する。また、認識カメラ4は、後述するキャリブレーションにおいて、キャリブレーション治具31の共通基準孔33を画像認識する。
レーザー変位計5は、認識カメラ4に付設するように配設されており、認識カメラ4をオートフォーカスするために、認識カメラ4の視野の相対的な移動に先行してノズルプレート21の高さを測定する。また、レーザー変位計5は、後述するキャリブレーションにおいて、キャリブレーション治具31の表面の変位を測定する。
透過照明7は、認識カメラ4の直下に配設されており、ノズル孔22内部の撮像に際し、各ノズル孔22を裏面側から照射する。すなわち、ノズルプレート21の検査においてノズル孔22内部を画像認識する際には、X軸透過開口13、Y軸透過開口14およびステージ開口15を介して、透過照明7によりノズル孔22を照射する。また、透過照明7は、後述するキャリブレーションにおいても使用され、後述するキャリブレーション治具31の共通基準孔33を裏面側から照射する。よって、透過照明7を駆動した状態で、認識カメラ4によりノズル孔22(共通基準孔33)を画像認識すると、透過照明7の光が透過するノズル孔(共通基準孔33)内が明るい円として撮像される(図4参照)。
このような検査装置1を用いたノズルプレート21の検査は、後述のキャリブレーション後に実施され、まず、レーザー変位計5により認識カメラ4の移動軌跡(撮像軌跡)となるノズル列23に沿って、撮像位置におけるノズルプレート21の高さ情報を順次取得する。続いて、その高さ情報に基づいて、認識カメラ4をオートフォーカスしながらノズル列23に沿って、各ノズル孔22廻りを検査する。
次に、図2を参照して、キャリブレーション治具31について説明する。キャリブレーション治具31は、上記の認識カメラ4およびレーザー変位計5の位置校正に用いられるものであり、表面がセットステージ2と平行な平坦面34で構成されたベース32と、平坦面34に貫通形成された共通基準孔33と、を備えている。なお、平坦面34は、共通基準孔33の周囲のみであってもよい。
ベース32は、厚手の板状に形成されており、中心部には共通基準孔33が形成されている。共通基準孔33は、平面視円形の形状でベース32の中心部分に貫通形成されている。共通基準孔33は、レーザー変位計5におけるレーザースポット35のスポット径より大きく形成されると共に、認識カメラ4の視野に収まる径であって可能な限り大きく形成されている。なお、後述のキャリブレーションにおいて共通基準孔33は、レーザー変位計5の基準位置を取得するために輪郭形状を測定され、且つ認識カメラ4の基準位置を取得するために縁部と共に撮像される。
次に、図3および図4を参照して、上記のキャリブレーション治具31を用いた認識カメラ4およびレーザー変位計5のキャリブレーション方法(XY平面内におけるキャリブレーション)について説明する。このキャリブレーション方法は、キャリブレーション治具31をセットする治具セット工程(S1)と、認識カメラ4により共通基準孔33を画像認識し、共通基準孔33の中心に認識カメラ4の視野中心を合わせ込む視野中心合せ込み工程(S2)と、合わせ込んだ視野中心の座標を認識カメラ4の基準位置として記憶する認識基準記憶工程(S3)と、キャリブレーション治具31を移動させながら、共通基準孔33の縁部を3箇所以上測定する共通基準孔測定工程(S4)と、共通基準孔33に対応する近似円からその中心座標を求め、当該中心座標をレーザー変位計5の基準位置として記憶する測定基準記憶工程(S5)と、により実施される。
治具セット工程では、セットステージ2の図示しない治具セット部にキャリブレーション治具31をセットする。視野中心合せ込み工程では、まず、移動テーブル3により、共通基準孔33が、認識カメラ4の視野にほぼ入るように、セットステージ2を介してキャリブレーション治具31を移動する(図4(a))。そして、透過照明7を照明した状態で認識カメラ4により、共通基準孔33全体を画像認識する。この認識結果は、上記の制御装置8に転送され、制御装置8は、画像認識結果を2値化処理して共通基準孔33の中心座標を求める(図4(b)および(c))。ここで、制御装置8は、移動テーブル3を駆動し、共通基準孔33の中心に認識カメラ4の視野中心を合わせ込む(図4(d))。認識基準記憶工程では、合わせ込んだ視野中心の座標を認識カメラ4の基準位置として、制御装置8における移動テーブル3の座標系に記憶する。
共通基準孔測定工程では、移動テーブル3により、セットステージ2を介してキャリブレーション治具31をレーザー変位計5のレーザースポット35近傍に移動させる。そして、キャリブレーション治具31にレーザースポット35が照射された状態で、キャリブレーション治具31をX軸方向およびY軸方向に移動させる(図4(e))。この際、レーザースポット35が、キャリブレーション治具31の平坦面34(共通基準孔33の底部)から共通基準孔33の底部(平坦面34)に移動すると、共通基準孔33の縁部でレーザー変位計5の測定値が変化する(図4(f))。すなわち、レーザー変位計5の測定値の変化点が共通基準孔33の縁部となる。そして、この縁部の座標を周方向に離間した3箇所以上記録する(図4(g))。なお、この動作は、制御装置8に記憶されている動作シーケンスにより実施される。
測定基準記憶工程では、測定した3箇所以上の縁部の座標を円周上に有する近似円を求める(図4(h))。続いて、当該近似円の中心座標を求め、その中心座標をレーザー変位計5の基準位置として記憶する。これにより、制御装置8における移動テーブル3の座標系データに、認識カメラ4の視野中心の座標データと、レーザー変位計5のスポット中心の座標データとが書き込まれ、認識カメラ4およびレーザー変位計5のキャリブレーション(位置校正)が完了する。
以上の構成によれば、共通基準孔33から認識カメラ4およびレーザー変位計5の基準位置を取得しているため、キャリブレーション治具31を簡単で且つ簡単に作成することができる。また、共通基準孔33は、レーザー変位計5のスポット径より大きく、且つ認識カメラ4の視野に収まる大きさであるため、小さくすることができる共に、精度良く形成することができる。したがって、認識カメラ4とレーザー変位計5とを高い精度で、キャリブレーションすることができる。
次に、図5ないし図7を参照して、本発明の第2実施形態に係るキャリブレーション治具31および検査装置1のキャリブレーション方法について説明する。なお、重複した記載を避けるべく、第1実施形態と異なる部分を主として説明する。このキャリブレーション治具31は、図5に示すように、表面がセットステージ2と平行な平坦面34に形成されたベース32と、平坦面34に窪入形成された基準凹部36と、基準凹部36の中心位置(同心上)に貫通形成された基準孔37と、を備えている。
ベース32は、厚手の板状に形成されており、基準凹部36が窪入形成されている。基準凹部36は、平面視円形の形状でベース32の約半分の深さまで窪入形成されている。基準孔37は、平面視円形の形状で基準凹部36と同心上に貫通形成されている。また、基準凹部36は、レーザー変位計5におけるレーザースポット35のスポット径より大きく、且つ認識カメラ4の視野に収まる径であって可能な限り大きく形成されている。なお、後述のキャリブレーションにおいて基準凹部36は、レーザー変位計5の基準位置を取得するために輪郭形状を測定され、且つ認識カメラ4の基準位置を取得するために縁部と共に撮像される。
この場合におけるキャリブレーション方法は、図6および図7に示すように、治具セット工程(S11)と、認識カメラ4により基準孔37を画像認識し、基準孔37の中心に認識カメラ4の視野中心を合わせ込む視野中心合せ込み工程(S12)と、合わせ込んだ視野中心の座標を画像認識手段の基準位置として記憶する認識基準記憶工程(S13)と、基準凹部36の縁部を3箇所以上測定する基準凹部測定工程(S14)と、基準凹部36に対応する近似円を求めると共にその中心座標を求め、当該中心座標をレーザー変位計5の基準位置として記憶する測定基準記憶工程(S15)と、により実施される。
治具セット工程では、セットステージ2の図示しない治具セット部にキャリブレーション治具31をセットする。視野中心合せ込み工程では、まず、移動テーブル3により、基準孔37が、認識カメラ4の視野に入るように、セットステージ2を介してキャリブレーション治具31を移動する(図7(a))。そして、認識カメラ4により、基準孔37全体を画像認識する。続いて、画像認識結果を2値化処理して基準孔37の中心座標を求める(図7(b)および(c))。さらに、移動テーブル3により、基準孔37の中心に認識カメラ4の視野中心を合わせ込む(図7(d))。認識基準記憶工程では、合わせ込んだ視野中心の座標を認識カメラ4の基準位置として、移動テーブル3の座標系に記憶する。
基準凹部測定工程では、移動テーブル3により、セットステージ2を介してキャリブレーション治具31をレーザー変位計5のレーザースポット35近傍に移動させる(図7(e))。そして、キャリブレーション治具31にレーザースポット35が照射された状態で、キャリブレーション治具31をX軸方向およびY軸方向に移動させる。この際、レーザースポット35が、キャリブレーション治具31の平坦面34(基準凹部36の底部)から基準凹部36の底部(平坦面34)に移動すると、基準凹部36の縁部でレーザー変位計5の測定値が変化する(図7(f))。すなわち、レーザー変位計5の測定値の変化点が基準凹部36の縁部となる。そして、この縁部の座標を3箇所以上記録する(図7(g))。測定基準記憶工程では、3箇所以上の縁部の座標を円周上に有する近似円を求める(図7(h))。そして、当該近似円の中心座標を求め、その中心座標をレーザー変位計5の基準位置として記憶する。
以上の構成によれば、基準凹部36が、レーザー変位計5のスポット径より大きく、且つ認識カメラ4の視野に収まる大きさに形成され、基準孔37は、基準凹部36より小さく形成されているため、キャリブレーション治具を小さく、且つ精度良く形成することができる。したがって、認識カメラ4とレーザー変位計5とを高い精度で、キャリブレーションすることができる。
1…検査装置 2…セットステージ 3…移動テーブル 4…認識カメラ 5…レーザー変位計 8…制御装置 21…ノズルプレート 31…キャリブレーション治具 32…ベース 33…共通基準孔 36…基準凹部 37…基準孔
Claims (7)
- 検査対象物をセットするセットテーブルと、検査対象物を画像認識する画像認識手段と、前記検査対象物までの距離を非接触で測定するレーザー式の距離測定手段と、前記セットテーブルに対し、前記画像認識手段および前記距離測定手段を相対的に移動させるテーブル移動手段と、を備えた撮像装置において、前記画像認識手段と前記距離測定手段との前記セットテーブルに平行な面内における相互の位置を校正するために、前記セットテーブルにセットして用いられるキャリブレーション治具であって、
表面に前記セットテーブルと平行な平坦面を有するベースと、
前記平坦面に貫通形成され、前記距離測定手段の基準位置を取得するために輪郭形状を測定され、且つ前記画像認識手段の基準位置を取得するために周縁部と共に撮像される共通基準孔と、を備え、
前記共通基準孔は、前記距離測定手段におけるレーザースポットのスポット径より大きく、且つ前記画像認識手段の視野に収まる大きさに形成されていることを特徴とするキャリブレーション治具。 - 前記共通基準孔は、前記視野に収まる径であって可能な限り大きい径に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のキャリブレーション治具。
- 前記共通基準孔は、平面視円形であることを特徴とする請求項1または2に記載のキャリブレーション治具。
- 検査対象物をセットするセットテーブルと、検査対象物を画像認識する画像認識手段と、前記検査対象物までの距離を非接触で測定するレーザー式の距離測定手段と、前記セットテーブルに対し、前記画像認識手段および前記距離測定手段を相対的に移動させるテーブル移動手段と、を備えた装置において、前記画像認識手段と前記距離測定手段との前記セットテーブルに平行な面内における相互の位置を校正するために、前記セットテーブルにセットして用いられるキャリブレーション治具であって、
表面に前記セットテーブルと平行な平坦面を有するベースと、
前記平坦面に窪入形成され、前記距離測定手段の基準位置を取得するために輪郭形状を測定される基準凹部と、
前記基準凹部と同心上に貫通形成され、前記画像認識手段の基準位置を取得するために周縁部と共に撮像される基準孔と、を備え、
前記基準凹部は、前記距離測定手段におけるレーザースポットのスポット径より大きく、且つ前記画像認識手段の視野に収まる大きさに形成され、
前記基準孔は、前記基準凹部より小さく形成されていることを特徴とするキャリブレーション治具。 - 前記基準凹部および前記基準孔は、それぞれ平面視円形であることを特徴とする請求項4に記載のキャリブレーション治具。
- 請求項3に記載のキャリブレーション治具を用い、前記画像認識手段の位置と前記距離測定手段の位置とを校正する撮像装置のキャリブレーション方法であって、
前記キャリブレーション治具を前記セットテーブルにセットする治具セット工程と、
前記画像認識手段により前記キャリブレーション治具の前記共通基準孔を画像認識すると共に、前記画像認識の認識結果に基づいて、前記テーブル移動手段により前記共通基準孔の中心に前記画像認識手段の視野中心を合わせ込む視野中心合せ込み工程と、
合わせ込んだ前記視野中心の座標を前記画像認識手段の前記基準位置として、前記テーブル移動手段の座標系に記憶する認識基準記憶工程と、
前記テーブル移動手段により前記距離測定手段に対し前記セットテーブルを相対的に移動させながら、前記共通基準孔の縁部を3箇所以上測定する共通基準孔測定工程と、
前記3箇所以上測定結果に基づいて、前記共通基準孔に対応する近似円を求めると共にその中心座標を求め、当該中心座標を前記距離測定手段の前記基準位置として、前記テーブル移動手段の座標系に記憶する測定基準記憶工程と、を備えたことを特徴とする撮像装置のキャリブレーション方法。 - 請求項5に記載のキャリブレーション治具を用い、前記画像認識手段の位置と前記距離測定手段の位置とを校正する撮像装置のキャリブレーション方法であって、
前記キャリブレーション治具を前記セットテーブルにセットする治具セット工程と、
前記画像認識手段により前記キャリブレーション治具の前記基準孔を画像認識すると共に、前記画像認識の認識結果に基づいて、前記テーブル移動手段により前記基準孔の中心に前記画像認識手段の視野中心を合わせ込む視野中心合せ込み工程と、
合わせ込んだ前記視野中心の座標を前記画像認識手段の前記基準位置として、前記テーブル移動手段の座標系に記憶する認識基準記憶工程と、
前記テーブル移動手段により前記距離測定手段に対し前記セットテーブルを相対的に移動させながら、前記基準凹部の縁部を3箇所以上測定する基準凹部測定工程と、
前記3箇所以上測定結果に基づいて、前記基準凹部に対応する近似円を求めると共にその中心座標を求め、当該中心座標を前記距離測定手段の前記基準位置として、前記テーブル移動手段の座標系に記憶する測定基準記憶工程と、を備えたことを特徴とする撮像装置のキャリブレーション方法。
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