JP2011220792A - ワーク員数計算装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】容易に設置でき、精度良くワークの有無を検出することができるワーク員数計算装置の提供。
【解決手段】ワーク員数計算装置1は、シート2に対して、光源11及び光検出器12が同じ側に配置されているので、光源11及び光検出器12を対向配置する場合と比較して、設置スペースの確保が容易となる。また、ワーク3が光路上に無い場合や光が異物で反射した場合、第二受光部122では光が検出されないので、第一受光部121と第二受光部122とでは位相差が無い。一方、ワーク3が光路上に有る場合、第一受光部121で検出される第二の反射光と第二受光部122で検出される第三の反射光とでは位相差が生じる。従って、位相差が有る場合ワーク3を検出し、位相差が無い場合ワーク3を検出しないので、容易にワーク3の有無を検出できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、シートに間隔を置いて配置された複屈折性を有する複数のワークの員数を計算するワーク員数計算装置に関する。
従来、光ピックアップ装置や光学ローパスフィルターなどに用いられる波長板などのワークは、1枚の複屈折性を有する大きな波長板を平面格子状に複数裁断して成形される。成形された波長板は、小さく、また、透明であるので、目算で員数を計算する場合、計測する作業員の熟練度合いに左右されて正確な員数を算出できないおそれがあった。そこで、ワークの員数を簡易に算出する従来例がある(特許文献1から4まで)。
特許文献1から3まででは、光源及び光検出器間にワークを配置し、光源とワークとの間、並びに光検出器とワークとの間に、偏光板をそれぞれ配置する。
また、特許文献4では、シートに対してワークが配置される側に、ワークに光を照射する光源と、ワークで反射した光を検出する光検出器とを配置している。
特開平03−137590号公報 特開平08−267559号公報 特開2002−296360号公報 特開平06−003637号公報
しかしながら、特許文献1から3までの従来例では、ワークを挟んで光源と光検出器とを対向配置した場合、シートの両側に光源と光検出器とを設置するためのスペースを確保しなければならず、容易にワーク員数計算装置を設置できないおそれがある。
また、特許文献4では、1つの光検出器でワークの有無を検出するので、異物も誤ってワークとして検出してしまうおそれがある。
本発明の目的は、容易に設置でき、精度良くワークの有無を検出することができるワーク員数計算装置を提供することにある。
[適用例1]
本適用例に係わるワーク員数計算装置は、シートに間隔を置いて配置された複屈折性を有する複数のワークの員数を計算するワーク員数計算装置であって、前記シート又は前記ワークに対して光を照射する光源と、前記シートの前記光源が配置される側に配置され、少なくとも前記シートで反射した光を検出する光検出器とを備え、前記光検出器は、前記光源で照射された光が直接シートで反射した第一の反射光、又は、前記光源で照射された光が前記ワークを透過して前記シートで反射した第二の反射光を検出する第一受光部と、前記ワークの表面で反射した第三の反射光のみを検出する第二受光部とを備え、これらの第一受光部と第二受光部とで検出される値の差から前記ワークの有無を検出することを特徴とする。
この構成の本適用例では、シートに対して、光源及び光検出器が同じ側に配置されているので、光源及び光検出器を対向配置する場合と比較して、装置の設置スペースの確保が容易となる。
また、本適用例では、ワークを検出しない場合、第一受光部のみがシートで反射した第一の反射光を検出し、第二受光部は光を検出しない。また、第二受光部は、異物で反射した光も検出しない。即ち、ワークを検出しない場合、第一受光部と第二受光部とで検出される受光量に差は生じない。
一方、ワークを検出する場合、第一受光部が第二の反射光を検出し、第二受光部は第三の反射光を検出する。即ち、ワークを検出する場合、第一受光部と第二受光部とで検出される受光量には差が生じる。
従って、本適用例では、受光量の差が有る場合のみワークを検出するので、ワークの有無を精度良く検出できる。
[適用例2]
本適用例に係わるワーク員数計算装置では、前記第一受光部で検出される第一の反射光又は第二の反射光と、前記第二受光部で検出される第三の反射光との位相差から前記ワークの有無を検出することを特徴とする。
この構成の本適用例では、ワークを検出しない場合、第二受光部は光を検出しないので、第一受光部と第二受光部とでは、位相差は生じない。
一方、ワークを検出する場合、ワークの複屈折性により、第一受光部で検出される第二の反射光と第二受光部で検出される第三の反射光とは位相差が生じる。
従って、本適用例では、位相差が有る場合、ワークを検出し、位相差が無い場合、ワークを検出しないので、ワークの有無を精度良く検出できる。
[適用例3]
本適用例に係わるワーク員数計算装置では、前記シートを取り付ける取付部材と、この取付部材を前記シートの平面内で移動する移動機構とを備えることを特徴とする。
この構成の本適用例では、シートの平面が、例えば、X軸と、X軸に直交するY軸とを含んだXY平面である場合、そのXY平面内で、シートごとワークを移動するので、光源や光検出器を移動させなくて済む。そのため、効率的にワークの員数を計算できる。
[適用例4]
本適用例に係わるワーク員数計算装置では、前記取付部材は、金属製の支持板と、この支持板に設けられ前記シートを固定する磁石とを備えることを特徴とする。
この構成の本適用例では、シートを支持板に確実に固着できるので、移動機構で取付部材を移動した場合でも、シートやワークが脱落することを防止できる。また、磁石を取り外すことで、シートを支持板から簡単に取り外すことができ、作業が容易となる。
本発明の実施形態にかかるワーク員数計算装置を用いてワークを検出する状態を示す概略構成図。 ワーク近傍を示す拡大図。 ワークを検出しない状態を示す概略構成図。
以下、本発明の実施形態にかかるワーク員数計算装置を図1から図3までに基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態にかかるワーク員数計算装置を用いてワークを検出する状態を示す概略構成図であり、図2は、ワーク近傍を示す拡大図であり、図3は、ワークを検出しない状態を示す概略構成図である。なお、図1,3では、便宜上、ワークの大きさは実際よりも誇張して大きく記載している。
本実施形態のワーク員数計算装置1は、シート2に間隔を置いて配置された複屈折性を有する複数のワーク3の員数を計算するものである。
このワーク員数計算装置1は、光を照射する光源11と、少なくともシート2で反射した光を検出する光検出器12と、シート2を取り付ける取付部材13と、取付部材13を移動する図示しない移動機構と、移動機構及び光検出器12などを制御する図示しない制御装置とを備える。
このワーク員数計算装置1は、後述する第一受光部121と第二受光部122とで検出される光の位相差の有無によって、ワーク3の有無を検出する。
シート2は、ワーク3を載置するためのものであり、図1図3で示される通り、その表面で光源11から照射された光を反射する。シート2としては、例えば、二軸延伸ポリエステルフィルムなどが挙げられる。
ワーク3は、平面矩形状であり、シート2の面上に前後左右に互いに等間隔で配置されている。このワーク3は、1/4波長板や1/2波長板等の複屈折性を有する透光性の光学素子である。
光源11は、シート2に対して、ワーク3が配列される側に配置され、シート2の上部に配置されている。この光源11は、シート2又はワーク3に向かって光を照射する。
光検出器12も光源11と同様に、シート2に対して、ワーク3が配列される側に配置され、シート2の上部に配置されている。光検出器12は、第一受光部121と、この第一受光部121に並んで配置された第二受光部122とを備える。
第一受光部121は、図3で示される通り、ワーク3が光路上に無い場合に直接シート2で反射した第一の反射光、又は、図1で示される通り、ワーク3を透過してシート2の表面で反射した第二の反射光を検出する。
一方、第二受光部122は、図1で示される通り、ワーク3の表面で反射した第三の反射光のみを検出する。
なお、第一受光部121は、第一の反射光と第二の反射光とを検出するので、第三の反射光のみを検出する第二受光部122よりも受光領域が大きく形成されている。
第一受光部121で検出される第二の反射光と、第二受光部122で検出される第三の反射光との位相差(Γ)は、下記式(数1)、(数2)で示される通りとなる。
Γ=(2π/λ)×(de−do)×ΔL・・・(数1)
ΔL=2dL/(d−ncosα1)1/2・・・(数2)
λ:光源11から出射した光の波長
de:ワーク3の異常光屈折率
do:ワーク3の常光屈折率
x:ワーク3を透過する光の往路(復路)の光路長
ΔL=2×x:光路差
d:ワーク3の屈折率
L:ワーク3の厚み
n:空気の屈折率
α1:光源11からの光の入射角
なお、上記式(数2)は、図2及び下記の式(数3)から式(数11)までに示されるようにして得られる。
すなわち、スネルの法則より、
n×sin(90°−α1)=d×sinθ・・・(数3)
が成立する。
ここで、sin(90°−α1)=cosα1・・・(数4)
であるから、
n×cosα1=d×sinθ・・・(数5)
また、
cosθ=L/x・・・(数6)
が成立する。そして、
sinθ+cosθ=1・・・(数7)
であるから、上記式(数5)と式(数6)とを式(数7)に代入すると、
(n×cosα1)/d+L/x=1・・・(数8)
/x=(d−n×cosα1)/d・・・(数9)
=d/(d−ncosα1)・・・(数10)
x=dL/{(d−ncosα1)}1/2・・・(数11)
ΔL=2x=2dL/{(d−ncosα1)}1/2・・・(数2)
上記式(数1),式(数2)より、入射角(α1)が小さいほど、第二の反射光と、第三の光との光路差が大きくなり、位相差も大きくなるので、さらに精度良くワーク3を検出できるようになる。
よって、入射角(α1)がブリュースター角θB(=約56°)との関係において、90°−α1=θBとおくと、α1=90°−56°=34°となり、α1=34°とならない34°未満とすると、光路差は大きくすることが可能となるが、透過する光と反射する光の割合が変化し透過する光の量が少なくなる、即ち第二の反射光の光量が少なくなるので、α1は34°以上となるように、光源11が配置されていることが好ましい。
また、出射角(α2)及び反射角(α3)は入射角(α1)と等しいので、第一受光部121及び第二受光部122も、光源11と同様に、出射角(α2)及び反射角(α3)が34°以上となるように配置されていることが好ましい。
取付部材13は、金属製で略平板形状の支持板131と、この支持板131に載置される磁石132を備える。支持板131の上面は、シート2で覆われており、シート2を挟んで取付部材13に磁石132を載置している。これにより、シート2を支持板131に固着している。
移動機構は、制御装置に接続され、取付部材13を移動する。シート2の平面が、例えば、その平面内を通るX軸とX軸に略直交するY軸とを含むとした場合、移動機構は、そのXY平面の平面方向に取付部材13を移動する。
このように、移動機構が取付部材13を移動することにより、各ワーク3にそれぞれ光が透過及び反射し、ワーク3の員数を計算する。
そして、制御装置は、第一受光部121及び第二受光部122で受光した光の位相をそれぞれ検出し、その位相差に基づいて、ワーク3の有無を検出する。
(ワーク員数計算方法)
(ワークを検出する場合)
ワーク員数計算方法としては、まず、ワーク3を載置したシート2を、磁石132を用いて取付部材13に取り付ける。また、入射角(α1)、出射角(α2)及び反射角(α3)が34°以上となるように、光源11、第一受光部121及び第二受光部122を配置する。
そして、制御装置による制御の下、移動機構により、取付部材13をシート2のXY平面方向に移動する。また、光源11からワーク3に向けて光を照射する。照射された光がワーク3の表面で反射した場合、その第三の反射光が第二受光部122で検出される。
また、光源11から照射された光は、ワーク3を透過して、ワーク3直下のシート2の表面で反射する。そして、この第二の反射光は、再度、ワーク3を透過して、ワーク3の表面で屈折して、第一受光部121で検出される。
また、ワーク3の表面で反射した第三の反射光と、ワーク3を透過してシート2の表面で反射した第二の反射光とでは、上述したように光路差が生じるので、位相差も生じる。
つまり、ワーク員数計算装置1は、位相差を検出した場合、ワーク3を検出する。
(ワークを検出しない場合)
図3に示すように、光源11から照射された光の光路上にワーク3が無い場合、例えば、ワーク3とワーク3との隙間では、光は直接シート2の表面で反射して、第一の反射光となり、第一受光部121で検出される。一方、第二受光部122は、光を受光しない。従って、第一の反射光のみの位相しか検出されないので、第二受光部122との間で位相差は検出されない。
つまり、ワーク員数計算装置1は、位相差を検出しない場合、ワーク3を検出しない。
以上の構成の本実施形態では、次の作用効果を奏する。
(1)ワーク員数計算装置1では、シート2に対して、光源11及び光検出器12が同じ側に配置されているので、光源11及び光検出器12を対向配置する場合と比較して、設置スペースの確保が容易となる。
また、ワーク3が光路上に無い場合や光が異物で反射した場合、第二受光部122では光が検出されないので、第一受光部121と第二受光部122とでは位相差がない。
一方、ワーク3が光路上に有る場合、第一受光部121で検出される第二の反射光と第二受光部122で検出される第三の反射光とでは位相差が生じる。
従って、位相差が有る場合のみワーク3を検出するので、容易にワーク3の有無を検出できる。また、位相差でワーク3の有無を検出するので、受光量の差でワーク3の有無を検出する場合よりも精度良く検出できる。
(2)また、入射角(α1)、出射角(α2)及び反射角(α3)が34°未満となるように、光源11、第一受光部121及び第二受光部122を配置するので、ワーク3を検出する場合、第一受光部121で検出される第二の反射光と、第二受光部122で検出される第三の反射光との位相差がさらに大きくなる。従って、ワーク3の有無を更に容易に検出することができる。
(3)シート2を取り付ける取付部材13と、この取付部材13をシート2のXY平面内で移動する移動機構とを備えるので、シート2のXY平面内で、シート2ごとワーク3を移動する。従って、光源11や光検出器12を移動させなくて済むので、効率的にワーク3の員数を計算できる。
(4)取付部材13は、金属製の支持板131と磁石132とを用いるので、シート2を支持板131に確実に固着できる。従って、移動機構で取付部材13を移動する場合でも、シート2やワーク3が脱落することを防止できる。また、磁石132を取り外すことで、シート2を支持板131から簡単に取り外すことができ、作業が容易となる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、第一受光部121と第二受光部122とで検出した光の位相差により、ワーク3の有無を検出するように説明したが、第一受光部121と第二受光部122とで検出した光の受光量の差により、ワーク3の有無を検出してもよい。
その場合、ワーク3が光路上に無い場合、第二受光部122は光を検出しないので、第一受光部121と第二受光部122との間では、受光量の差は検出されない。
一方、ワーク3が光路上に有る場合、第一受光部121と第二受光部122とにより第二の反射光と第三の反射光とを検出するので、それら検出される受光量には差が生じる。
従って、受光量に差が有る場合のみワーク3を検出するので、容易にワーク3の有無を検出できる。
また、前記実施形態では、シート2にワーク3を載置する構成を説明したが、本発明では、シート2の下側にワーク3を取り付けても良い。その場合、光源11及び光検出器12もシート2の下側に配置することが好ましい。
また、移動機構は、取付部材13を移動する構成を説明したが、光源11及び光検出器12を移動してもよい。
本発明は、1/4波長板や1/2波長板などの複数のワークの員数を正確に計算できるワーク員数計算装置として利用できる。
1…ワーク員数計算装置、2…シート、3…ワーク、11…光源、12…光検出器、13…取付部材、121…第一受光部、122…第二受光部、131…支持板、132…磁石

Claims (4)

  1. シートに間隔を置いて配置された複屈折性を有する複数のワークの員数を計算するワーク員数計算装置であって、
    前記シート又は前記ワークに対して光を照射する光源と、
    前記シートの前記光源が配置される側に配置され、少なくとも前記シートで反射した光を検出する光検出器とを備え、
    前記光検出器は、前記光源で照射された光が直接シートで反射した第一の反射光、又は、前記光源で照射された光が前記ワークを透過して前記シートで反射した第二の反射光を検出する第一受光部と、前記ワークの表面で反射した第三の反射光のみを検出する第二受光部とを備え、
    これらの第一受光部と第二受光部とで検出される値の差から前記ワークの有無を検出する
    ことを特徴とするワーク員数計算装置。
  2. 請求項1に記載されたワーク員数計算装置において、
    前記第一受光部で検出される第一の反射光又は第二の反射光と、前記第二受光部で検出される第三の反射光との位相差から前記ワークの有無を検出する
    ことを特徴とするワーク員数計算装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載されたワーク員数計算装置において、
    前記シートを取り付ける取付部材と、
    この取付部材を前記シートの平面内で移動する移動機構とを備える
    ことを特徴とするワーク員数計算装置。
  4. 請求項3に記載されたワーク員数計算装置において、
    前記取付部材は、金属製の支持板と、この支持板に設けられ前記シートを固定する磁石とを備える
    ことを特徴とするワーク員数計算装置。
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