JP2011220585A - サーバ室用空調システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】サーバ室2の床を上層床3と下層床4とにより二重床空間5を有する二重床構造とし、上層床を通風可能なグレーチングにより構成し、上層床上に多数のサーバラック1を冷気供給ゾーン6を挟んでその両側に2列に並べて配列して1モジュールのサーバラック群Mを設定する。1モジュールのサーバラック群における冷気供給ゾーンの直下の二重床空間内および直上のサーバ室の天井部にそれぞれユニット型空調機7(7A,7B)を設置可能とし、該ユニット型空調機の設置台数を1モジュールのサーバラック群の冷却負荷に応じて増減可能に構成する。
【選択図】図1
Description
これは、たとえば特許文献1に示されているように、サーバ室の床を孔あきパネルを有する二重床として、その床上にサーバを収容した多数のサーバラックを間隔をおいて配列し、二重床から孔あきパネルを通してサーバラック間に給気(冷気)を上向きに吹き出すことによって、サーバ室内をコールドアイルすなわち二重床からの冷気(給気)が直接供給されて低温に維持されるゾーンと、ホットアイルすなわちサーバラックを冷却した後の還気(熱気)が流通するゾーンとに明確に分離するようにしたものである。
すなわち、前者の場合はサーバ室内のスペースが空調機のために犠牲になるし、空調機の保守管理のたびに作業員がサーバ室内に立ち入る必要がある点で好ましくない。一方、後者のようにサーバ室とは別に空調機室を設ける場合には、空調機が大型であるばかりでなくその周囲に保守スペースも確保する必要があることから空調機室のためにかなりのスペースを必要とし、したがってデータセンターの建物延面積のうちサーバ室として利用できる有効面積の割合が低下してしまうし、サーバ室の有効面積を犠牲にしなければならない場合もある。
また、ユニット型空調機を二重床空間内および天井部に設置することにより、その設置や増設、機種交換を容易に行うことができ、サーバ室を稼働しながらの作業も可能であるし、従来のように空調機を設置するための格別のスペースをサーバ室内やサーバ室外に確保する必要はなく、したがってサーバ室および建物全体の有効面積を損なうことなく効率的かつ経済的な運用が可能である。
これは、多数のサーバをサーバラック1に収容して設置するサーバ室2を対象とするもので、そのサーバ室2の床を上層床3と下層床4とによる二重床構造としてそれらの間に二重床空間5を確保するとともに、上層床3を通風可能なグレーチングにより構成して上層床3上に多数のサーバラック1を並べて設置することを前提としている。
これにより、上下のユニット型空調機7からの冷気が冷気供給ゾーン6から各サーバラック1を通過してその内部のサーバを効率的に冷却し、サーバラック1の背面側から還気経路(図示略)を通って各ユニット型空調機7に戻るように循環するようになっている。
また、サーバ室2の天井部には冷気供給ゾーン6の上部空間を周囲から区画するための垂れ壁(区画手段)8がユニット型空調機7Bの両側に設けられていて、その垂れ壁8により冷気供給ゾーン6が明確なコールドアイルとして区画形成されて冷気および還気の明確な循環経路が形成されている。
なお、サーバ室2の天井部には必要に応じて天井9を設けても良いが、その場合には天井9を上層床3と同様に通風可能なグレーチングにより構成するか、あるいはユニット型空調機7Bの少なくとも吹出口の範囲は開口を設ければ良い。
このようなユニット型空調機7を所定規格で予め製作しておくとともに、冷却能力の異なる数機種のユニット型空調機7を予め用意しておけば、必要とされる冷却負荷に応じて最適な冷却能力のユニット型空調機7を選択して使用することが可能であるし、特に冷却能力は異なるものであっても互換性を有するいわゆるカセットタイプのユニット型空調機7を採用することにより、将来的な増設や機種変更を簡便かつ容易に行うことができる。
なお、ユニット型空調機7はサーバ電流やサーバ温度(もしくはサーバラック温度)等の周囲環境情報を刻々と検出するために設けられたセンサーによりサーバの実際の稼働状況を検知可能としておき、それに基づいてたとえばインバータ制御により最適な冷却運転を行うように構成することが好ましく、それにより最も効率的な省エネルギー運転が可能である。
すなわち、サーバラック1は将来的には大容量化することが想定され、その際にはサーバラック群M全体の冷却負荷が増大することが想定されることから、運用開始時点では必要最少限のユニット型空調機7だけを設置するとともに所要台数分の設置スペースを確保しておき、必要に応じて所望能力のユニット型空調機7を所望台数だけ増設して負荷増大に対処することとする。
図3は10台×2列に配列した計20台のサーバラック1を1モジュールのサーバラック群Mとして設定し、それを2モジュール並設した場合を示している。各モジュールのサーバラック群Mには床部および天井部のそれぞれに対して最大5台ずつ全10台のユニット型空調機7を設置可能としておく。
その際、冷却負荷が増大したサーバラック1(斜線を付して示す)の近傍位置に対してユニット型空調機7Bを増設することにより、モジュール内における冷却負荷の偏在に効果的に対応することができる。
なお、上記のように基本的にはベース負荷を床部のユニット型空調機7Aで処理することとして、その後の負荷増大時には状況に応じて天井部あるいは床部へ順次増設していけば良いが、当初のベース負荷を天井部に設置したユニット型空調機7Bにより処理することでも良いし、その後の増強パターン(台数増設および大容量機への置換)も冷却負荷の増大状況に応じて最適に設定すれば良い。
勿論、ユニット型空調機7を二重床空間5内および天井部に設置するので従来のように空調機を設置するためにサーバラックの設置スペースを犠牲にしたり、サーバ室外に空調機械室を確保する必要はなく、したがってサーバ室2および建物全体の有効面積を損なうことなく効率的かつ経済的な運用が可能である。
なお、サーバ室2に二重床空間5を設けているものの上層床3はグレーチングにより構成しているので建築基準法上は床面積が二重に算定されることはない。
すなわち、冷気供給ゾーン6の両側に2台ずつ配置した計4台のサーバラック1と、それら4台のサーバラック1の間の冷気供給ゾーン6の直下の二重床空間5内に設置した1台のユニット型空調機7Aにより1組の単位システム10を構成し、冷気供給ゾーン6の直上の天井部には負荷増大時のためにユニット型空調機7Bの設置スペースを確保しておき、当初はそれら5組の単位システム10の全体で1モジュールのサーバラック群Mを構成する。
なお、上記とは逆に、当初は天井部にユニット型空調機7Bを設置しておいて床部にはユニット型空調機7Aの設置スペースを確保しておき、負荷増大時に床部にユニット型空調機7Aを増設することでも良い。
この場合、当初に各単位システム10に設置する1台のユニット型空調機7の空調能力は単位システム10ごとの冷却負荷(この場合は4台のサーバラック1の冷却負荷の総計)に応じて決定するが、上記実施形態において説明したように予め製作した冷却能力の異なる数機種のカセットタイプのユニット型空調機7を予め用意しておいて、実際に使用される4台のサーバラックの冷却負荷に応じて最適な冷却能力のユニット型空調機7を選択して使用すれば良い。
あるいは、全5台のユニット型空調機7のうちのいずれか1台(たとえば斜線を付して示したもの)は常にバックアップ機として待機させ、通常時はバックアップ機を除く4台のユニット型空調機7をほぼ全負荷運転して1モジュール全体の冷却負荷を処理し、いずれか1台のユニット型空調機7が故障した際にはバックアップ機に切り換えるようにしても良い。この場合、特定の1台をバックアップ専用機としても良いし、5台のうちのいずれか1台が順次バックアップ機となるように自動交互運転を行うようにしても良い。
1 サーバラック
2 サーバ室
3 上層床(グレーチング)
4 下層床
5 二重床空間
6 冷気供給ゾーン(コールドアイル)
7(7A,7B) ユニット型空調機
7a フィルタ
7b 送風機
7c 冷却コイル
8 垂れ壁(区画手段)
8’ 遮蔽板(区画手段)
9 天井
10 単位システム
Claims (4)
- 多数のサーバをサーバラックに収容して設置するサーバ室を対象とする空調システムであって、
前記サーバ室の床を上層床と下層床とにより二重床空間を有する二重床構造として構成して、前記上層床を通風可能なグレーチングにより構成し、
前記上層床上に多数のサーバラックを冷気供給ゾーンを挟んでその両側に2列に並べて配列することにより1モジュールのサーバラック群を設定するとともに、
前記1モジュールのサーバラック群における前記冷気供給ゾーンの直下の二重床空間内および該冷気供給ゾーンの直上のサーバ室の天井部にそれぞれ前記冷気供給ゾーンに向けて冷気を供給するユニット型空調機を設置可能とし、かつ該ユニット型空調機の設置台数を前記1モジュールのサーバラック群の冷却負荷に応じて増減可能に構成したことを特徴とするサーバ室用空調システム。 - 請求項1記載のサーバ室用空調システムであって、
前記サーバ室の天井部に前記冷気供給ゾーンの上部空間を周囲から区画するための垂れ壁や遮蔽板等の区画手段を設けて、前記冷気供給ゾーンをコールドアイルとして区画形成したことを特徴とするサーバ室用空調システム。 - 請求項1または2記載のサーバ室用空調システムであって、
複数のサーバラックとそれらサーバラックを冷却するためのユニット型空調機により1組の単位システムを構成するとともに、該単位システムを複数組並設して前記1モジュールのサーバラック群を構成し、かつ該1モジュールのサーバラック群における前記ユニット型空調機の台数を該1モジュールのサーバラック群全体の冷却負荷に応じて増減可能としたことを特徴とするサーバ室用空調システム。 - 請求項1,2または3記載のサーバ室用空調システムであって、
前記1モジュールのサーバラック群に設置されるユニット型空調機の空調能力を、少なくとも1台のユニット型空調機が故障した際に他のユニット型空調機によりバックアップ可能なように余裕を持たせて設定したことを特徴とするサーバ室用空調システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010088812A JP2011220585A (ja) | 2010-04-07 | 2010-04-07 | サーバ室用空調システム |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013142522A (ja) * | 2012-01-12 | 2013-07-22 | Shimizu Corp | モジュール型顕熱処理装置および空調システム |
JP2020080117A (ja) * | 2018-11-14 | 2020-05-28 | 清水建設株式会社 | サーバ室用空調システム |
Citations (2)
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JP2009133617A (ja) * | 2009-03-11 | 2009-06-18 | Takasago Thermal Eng Co Ltd | 空調システム |
JP2010054090A (ja) * | 2008-08-27 | 2010-03-11 | Takasago Thermal Eng Co Ltd | 空調システム |
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2010
- 2010-04-07 JP JP2010088812A patent/JP2011220585A/ja active Pending
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