JP2011217579A - モータ制御装置およびモータ制御方法 - Google Patents

モータ制御装置およびモータ制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】バッテリの直流電圧をインバータにより交流電圧に変換し、モータを駆動するシステムにおいて、バッテリとインバータを接続するコンタクタの接点に影響を与えることなく、バッテリとインバータを即座に遮断できるモータ制御装置およびモータ制御方法を提供する。
【解決手段】バッテリ1とインバータ5が接続された状態からバッテリ1とインバータ5を遮断するに先だち、目標トルクを0として(すなわち、マップ回路10から目標トルク0に対応したd軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*を出力)して電流制御を行うことにより、コンタクタ2を閉状態から開状態に制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、コンタクタを介してバッテリに接続されたインバータにより駆動される交流モータを制御するためのモータ制御装置およびモータ制御方法に関するものである。
コンタクタを介してバッテリとインバータを接続し、バッテリの直流電圧をインバータにより交流電圧に変換して交流モータを駆動する際に、コンタクタを安全に開放する技術として、従来から、バッテリに流れる電流が所定値を下回った状態でコンタクタを閉状態から開状態にすることで、コンタクタの接点故障を防ぐ手法が知られている(特許文献1)。
特開2005−348583号公報
しかしながら、従来から知られているこの手法では、バッテリに流れる電流が所定値を下回らない状態ではコンタクタを開状態とすることができないので、バッテリとインバータを即座に遮断することができないという問題があった。
その結果として、バッテリに対する充放電を即座に停止する必要がある場合にも、バッテリの充電もしくは放電が継続されてしまうという不都合を招来することがあった。
本発明に係るモータ制御装置は、コンタクタを介してバッテリに接続されたインバータにより駆動される交流モータを制御するためのモータ制御装置であって、目標トルクを前記モータに発生させるための電流指令値を生成する電流指令値生成手段と、前記モータに流れる電流と前記電流指令値が一致するように前記モータに流れる電流を制御する電流制御手段と、前記バッテリと前記インバータが接続された状態から前記バッテリと前記インバータを遮断するに先だち、前記目標トルクを0として前記電流制御手段による電流制御を行うことにより、前記コンタクタを閉状態から開状態に制御するコンタクタ制御手段とを備えている。
本発明に係るモータ制御方法は、コンタクタを介してバッテリに接続されたインバータにより駆動される交流モータを制御するためのモータ制御方法であって、前記バッテリと前記インバータが接続された状態から遮断された状態にするのに先立ち、前記モータのトルクが0になるように前記モータの電流を制御する第1の工程と、前記第1の工程を実行した後に、前記コンタクタを閉状態から開状態に制御する第2の工程とを有している。
本発明によれば、バッテリとインバータを即座に遮断することができるモータ制御装置およびモータ制御方法を実現することができる。また、本発明の副次的な効果として、コンタクタの接点が故障するのを防止することができる。
第1の実施の形態によるモータ制御装置を示す全体構成図である。 第1の実施の形態によるモータ制御装置の起動から停止に至る制御手順を示すフローチャートである。 第1の実施の形態における停止制御時のタイミングチャートである。 第2の実施の形態によるモータ制御装置を示す全体構成図である。 第2の実施の形態によるモータ制御装置の起動から停止に至る制御手順を示すフローチャートである。 第2の実施の形態における停止制御時のタイミングチャートである。 第3の実施の形態によるモータ制御装置の起動から停止に至る制御手順を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
<実施の形態1>
図1は、第1の実施の形態によるモータ制御装置を示す全体構成図である。本実施の形態は、直流電源であるバッテリ1と、メインコンタクタ2と、サブコンタクタ3と、コンデンサ4と、インバータ5と、モータ6と、交流電流検出回路7と、磁極位置検出回路8と、制御装置9とを備えている。バッテリ1はニッケル水素電池やリチウムイオン電池などの2次電池であり、100Vから300V程度の高い電圧を保持する。メインコンタクタ2はバッテリ1とインバータ5の間に直列に、サブコンタクタ3は抵抗を介してメインコンタクタ2に並列に接続され、両コンタクタ2,3は制御装置9に配置されたコンタクタ制御装置70により開状態および閉状態に制御される。
インバータ5は6個のトランジスタを備え、2個のトランジスタが直列接続され、U相上アームとU相下アームを構成し、別の2個のトランジスタが直列接続され、V相上アームとV相下アームを構成し、残りの2個のトランジスタが直列接続され、W相上アームとW相下アームを構成する。なお、各トランジスタのコレクタとエミッタ間には電気的に逆並列にダイオードが接続される。
制御装置9は、インバータ5の中の6個のトランジスタのゲート端子に制御信号(PWM信号)を出力し、各トランジスタをオンオフ制御することで、モータ6の電機子に供給する電機子電流を制御して、モータ6のトルクを制御する。インバータ5には、トランジスタのスイッチングにより発生する直流電圧のリプルを平滑化するためのコンデンサ4が配置される。
モータ6は磁石を内蔵した3相交流同期モータであり、U相,V相,W相の3相分の巻線(図示せず)を有するステータと、これら巻線に電流が流れることで変化する磁束によって回転力が発生する回転子の2つの部分から主として構成される。モータ6に配置される磁極位置検出回路8は、回転子の回転により変化する磁極位置θを検出し、その検出値は制御装置9に伝達される。制御装置9では回転数演算回路80が磁極位置θよりモータ6の回転数ωを生成する。
制御装置9は、電流マップ回路10と、PI制御回路20と、dq/3相変換回路30と、PWM信号生成回路40と、3相/dq変換回路50と、トルク指令値切り替えスイッチ60と、コンタクタ制御回路70と、回転数演算回路80から構成され、外部からの起動指令または停止指令とトルク指令値を受信する。
電流マップ回路10は、トルク指令値切り替えスイッチ60の出力に基づいて、指令値となるトルクを出力するための励磁分電流指令値であるd軸電流指令値Id*とトルク分電流指令値であるq軸電流指令値Iq*を、モータ6の回転数ωに応じて生成する。
PI制御回路20は、電流マップ回路10から得られたd軸電流指令値Id*と、q軸電流指令値Iq*と、後述するようにして検出されたモータ6の実電流値Id,Iqとを比較し、その差分に対してPI演算を施して、d軸電圧指令値Vd*と、q軸電圧指令値Vq*とを生成する。PI制御回路20の出力はdq/3相変換回路30に入力され、dq/3相変換回路30は、d軸電圧指令値Vd*と、q軸電圧指令値Vq*から、モータ6を駆動するための3相電圧指令値Vu,Vv,Vwを磁極位置θに応じて生成する。
PWM信号生成回路40は、3相電圧指令値Vu,Vv,Vwに基づいて、インバータ5の6個のトランジスタをオンオフ制御するためのPWM駆動信号を生成する。
モータ6に流れるU相電流Iu,V相電流Iv,W相電流Iwは交流電流検出回路7により検出され、検出された3相分の電流値は3相/dq変換回路50により、磁極位置θに応じて励磁分d軸実電流Idとトルク分q軸実電流Iqに変換され、PI制御回路20に供給される。このフィードバック制御ループにより、d軸電流指令値Id*とq軸電流指令値Iq*はモータ6の実電流値Id、Iqと一致することで、モータ6はトルク指令に対応するトルクを出力し、その応答時間はPI制御回路20で設定される応答時定数に応じる。
なお、本実施の形態では、電流指令値とモータ6の実電流値を一致させるためのフィードバック制御としてPI制御を用いているが、PID制御など他の制御手法を用いても構わない。
トルク指令値切り替えスイッチ60は、制御装置9が起動指令を受信した際には、外部からのトルク指令値が電流マップ回路10への入力となる側へ切り替えられ、バッテリ1とインバータ5を切り離す際には、0Nmが電流マップ回路10への入力となる側へ切り替えられる。
コンタクタ制御回路70は、制御装置9が起動指令を受信した際にはバッテリ1とインバータ5の接続を行うために、はじめにサブコンタクタ3を閉状態にすることでインバータ5内のコンデンサ4に充電を行う。コンデンサ4に十分に充電が行われるとメインコンタクタ2が閉状態となり、サブコンタクタ3は開状態に制御され、バッテリ1とインバータ5は接続される。コンタクタ制御回路70は、制御装置9の停止指令の受信をトリガとして、後述する条件によってバッテリ1とインバータ5を遮断するためにメインコンタクタ2を開状態にする。停止指令の一例として、イグニッションキーによるオフ指令,何らかのシステムエラーに起因したモータ停止指令などがある。
次に、バッテリ1とインバータ5を遮断する際の動作を説明する。
制御装置9は起動指令受信中は、外部トルク指令値に基づきインバータ5にPWM信号を送りモータ6のトルクを制御する。停止指令を受信するとトルク指令値切り替えスイッチ60は0Nmが電流マップ回路10への入力となる側へ切り替えられ、電流マップ回路10はモータ6のトルクが0Nmとなるd軸電流指令値Id*とq軸電流指令値Iq*を生成する。
モータ6のトルクが0Nmとなるd軸電流指令値Id*はモータ6の回転数ωに応じて生成され、q軸電流指令値Iq*は0Aに設定される。これは磁石を内蔵したモータのトルクTrが以下の式(1)で表されるためである。
(数1)
Tr = PnIq(Φ+(Ld−Lq)Id) (1)
ここで、Pn:モータの極対数、
Φ[Wb] : モータの磁束、
Ld[H] : d軸インダクタンス、
Lq[H] : q軸インダクタンス
である。
PI制御回路20のフィードバック制御ループによって、モータ6のトルクが0Nmとなるd軸電流指令値Id*とq軸電流指令値Iq*とモータ6の実電流値Id,Iqは、PI制御回路20で設定される応答時定数に応じた時間で一致し、モータ6のトルクもそれに応じて0Nmに収束する。PI制御回路20で設定される時定数のおよそ3倍以上の時間経過後にはモータ6のトルクは0Nmになり、その時点でコンタクタ制御回路70はメインコンタクタ2を閉状態から開状態に制御する。
モータ6のトルクが0Nmに制御されることでモータ6の出力は0Wとなり、バッテリ1とインバータ5の間に流れる電流、つまりメインコンタクタ2を流れる電流は実質0Aとなり、メインコンタクタ2を閉状態から開状態にしてもメインコンタクタ2が遮断する電流はメインコンタクタ2の許容遮断電流の範囲に収まるため、メインコンタクタ2の接点に影響を与えることはない。
PI制御回路20の応答時定数は一般的に数十ms以内に設定されるので、停止指令を受信してから遅くても100ms以内にはメインコンタクタ2を閉状態から開状態にすることが可能である。メインコンタクタ2を通しバッテリ1に流れる電流はこの100ms間で0Aに収束していくため、停止指令を受信してからバッテリ1の充放電はほとんど行わることなくバッテリ1とインバータ5が遮断されることでバッテリ1は保護される。
図2は、第1の実施の形態によるモータ制御装置の起動から停止に至る制御手順を示すフローチャートである。すなわち本図は、本モータ制御装置への電源投入と起動指令によるバッテリ1とインバータ5の接続から、停止指令とバッテリ1とインバータ5の遮断によるシステム停止までをフローチャートにて示したものである。
システムの電源投入後、制御装置9がステップS1にて起動指令を受信すると、コンタクタ制御回路70はステップS2にて、メインコンタクタ2を閉状態にする。図示してはいないが、メインコンタクタ2はサブコンタクタ3によりコンデンサ4に十分に充電を実施された後で閉状態にされ、サブコンタクタ3は開状態にされる。
これによりステップ3の外部トルク指令値を受信しモータ6を制御する状態となり、制御装置9がステップS4にて停止要求を受信すると、トルク指令値切り替えスイッチ60は0Nmが電流マップ回路10への入力となる側へ切り替えられ、そうでない場合は外部トルク指令値によるモータ6の制御は継続される。
ステップS6において、ステップS5の実施からPI制御回路20で設定される時定数のおよそ3倍以上の時間が経過したことがタイマ(図示せず)により確認されると、コンタクタ制御回路70はステップS7にてメインコンタクタ2を開状態にする。
図3は、第1の実施の形態における停止制御時のタイミングチャートである。すなわち本図は、制御装置9が起動指令を受信中に外部トルク指令値100Nmによりモータ6を制御し、メインコンタクタ2に50Aの電流が流れている状態から、停止指令を受信しメインコンタクタ2を閉状態から開状態にした後までのタイミングチャートを示す。
時刻T1において停止指令が受信されると、時刻T2において電流マップ回路10への入力は100Nmから0Nmに切り替わり、モータ6のトルクも0Nmへ収束していく。ここでは、PI制御回路20においてモータ6のトルクが100ms以内で目標値に到達するように設定しているとする。モータ6のトルクが0Nmに収束するに従いメインコンタクタ2に流れる電流も50Aから0Aに収束し、100ms後にはメインコンタクタ2に流れる電流は実質0Aとなり、時刻T3においてメインコンタクタ2は閉状態から開状態に制御される。
−実施の形態1による作用・効果−
本実施の形態によれば、以下のような作用・効果を奏することができる。
(1)コンタクタ2を介してバッテリ1に接続されたインバータ5により駆動される交流モータ6を制御するためのモータ制御装置において、目標トルクをモータ6に発生させるための電流指令値(励磁分電流指令値であるd軸電流指令値Id*と、トルク分電流指令値であるq軸電流指令値Iq*)を生成する電流指令値生成手段(電流マップ回路10)と、モータ6に流れる電流と電流指令値が一致するようにモータに流れる電流を制御する電流制御回路(PI制御回路20,dq/3相変換回路30,PWM信号生成回路40,3相/dq変換回路50)と、バッテリ1とインバータ5が接続された状態からバッテリ1とインバータ5を遮断するに先だち、目標トルクを0として(すなわち、マップ回路10から目標トルク0に対応したd軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*を出力)して電流制御回路による電流制御を行うことにより、コンタクタ2を閉状態から開状態に制御するコンタクタ制御手段(コンタクタ制御回路70)とを備えているので、バッテリ1とインバータ5を即座に遮断することができる。
(2)バッテリとインバータの接続を即座に遮断することに起因して、不要な大電流・アーク等を避けることができるので、コンタクタの接点が故障するのを防止することができる。
(3)バッテリ1とインバータ5の接続を遮断するためのトリガ信号として、イグニッションキーのオフ信号,システム故障検知信号などを用いて停止指令とすることができるので、電気自動車など広範な用途に適用することができる。
(4)目標トルクを0として電流制御を開始してから所定の時間(例えば100ms)が経過したことを検出するタイマを用い、所定の時間が経過したときにはコンタクタ2を閉状態から開状態に制御することができるので、タイマの設定時間を適応的に可変設定することが可能となる。
(5)一般的なモータ制御回路にトルク指令値を0Nmに切り替えるスイッチ60を追加するだけで済むので、簡易な構成により実現することができる。しかも、スイッチ60の追加は制御プログラムの変更により実現可能であるので、部品追加によるコストの増加はない。
(6)直流電源の電圧をインバータにより交流電圧に変換し、交流モータに印加することで交流モータを駆動するシステムにおいては、インバータと直流電源の間にコンタクタが配置され、コンタクタを開状態と閉状態に制御することでインバータと直流電源の電気的な遮断と接続が実施される。一方、近年、数多く開発されているハイブリッド電気自動車のモータ駆動システムにおいては、車軸と連結される車両駆動用のモータに必要とされる出力は数10kWとされ、この高出力を達成するため永久磁石を内蔵したモータが多く使用されている。ここで、直流電源としてはニッケル水素電池やリチウムイオン電池などのバッテリが使用され、バッテリから持ち出される電力もモータの出力に応じて高くなり、バッテリの電圧は数100V以上になり、コンタクタを介してバッテリとインバータ間に流れる電流は数10A以上になる。
しかしながら、バッテリは高いエネルギーを保持するため、バッテリに異常が発生した際には、バッテリの保護のために即座にコンタクタを閉状態から開状態にすることで、バッテリをインバータから遮断しバッテリへの充放電を停止する必要がある。バッテリは充電状態を適切に管理することでその出力性能と寿命を保つことができるため、バッテリの充電量の管理は非常に重要である。特に、コンタクタは閉状態から開状態にする際にコンタクタの許容遮断電流を超えた電流を遮断するとコンタクタの接点に発生するアークにより、接点の寿命が短くなり結果として接点が溶着する可能性がある。コンタクタの接点が溶着すると、バッテリとインバータを電気的に遮断してバッテリの充放電を停止しシステムを保護することができなくなるため、コンタクタが遮断する電流はコンタクタの許容遮断電流の範囲内にする必要がある。
本実施の形態によれば、バッテリとインバータを即座に遮断することができるのみならず、コンタクタの接点が劣化・溶着を防止することができる。
<実施の形態2>
図4は、第2の実施の形態によるモータ制御装置を示す全体構成図である。本実施の形態では、タイマを用いることなく、電流検出回路100を用いている。電流検出回路100はメインコンタクタ2を流れる電流を検出し、その検出値Idcは制御装置9へ伝達される。その他、実施の形態1と同じ機能を有する要素については、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。さらに、実施の形態1と同じ構成を有することに起因して得られる同様の作用・効果についても、重複的な記載は省略する。
以下、バッテリ1とインバータ5を遮断する際のシステムの動作を説明する。制御装置9は、起動指令の受信中、外部トルク指令値に基づきインバータ5にPWM信号を送りモータ6のトルクを制御する。停止指令を受信するとトルク指令値切り替えスイッチ60は0Nmが電流マップ回路10への入力となる側へ切り替えられ、電流マップ回路10はモータ6のトルクが0Nmとなるd軸電流指令値Id*とq軸電流指令値Iq*を生成する。
PI制御回路20のフィードバック制御ループによって、モータ6のトルクが0Nmとなるd軸電流指令値Id*とq軸電流指令値Iq*とモータ6の実電流値Id,Iqは、PI制御回路20で設定される応答時定数に応じた時間で一致し、モータ6のトルクもそれに応じて0Nmに収束する。
電流検出回路100の検出値Idcがメインコンタクタ2の許容遮断電流内に入ったのを制御装置9が確認すると、コンタクタ制御回路70はメインコンタクタ2を閉状態から開状態に制御する。これにより、モータ6のトルクが0Nmになるのを待つ必要はなく、メインコンタクタ2を流れる電流が実質0Aとなる前に、バッテリ1への充放電を停止することが可能であると同時に、メインコンタクタ2が遮断する電流はその許容値内であるためメインコンタクタ2の接点に影響を与えることはない。
また、PI制御回路20の応答時定数を一般的な数十msより長い時間に設定している場合においても、停止指令受信からメインコンタクタ2を閉状態から開状態にするまでの時間を短くすることができる。
図5は、第2の実施の形態によるモータ制御装置の起動から停止に至る制御手順を示すフローチャートである。すなわち本図は、システムへの電源投入と起動指令によるバッテリ1とインバータ5の接続から、停止指令とバッテリ1とインバータ5の遮断によるシステム停止までをフローチャートにて示してある。
システムの電源投入後、制御装置9がステップS1にて起動指令を受信すると、コンタクタ制御回路70はステップS2にて、メインコンタクタ2を閉状態にする。図示してはいないが、メインコンタクタ2はサブコンタクタ3によりコンデンサ4に十分に充電を実施された後で閉状態にされ、サブコンタクタ3は開状態にされる。
これによりステップ3の外部トルク指令値を受信しモータ6を制御する状態となり、制御装置9がステップS4にて停止要求を受信すると、トルク指令値切り替えスイッチ60は0Nmが電流マップ回路10への入力となる側へ切り替えられ(ステップS5)、そうでない場合は外部トルク指令値によるモータ6の制御は継続される。
ステップS5に続くステップS10において、Idcがメインコンタクタ2の許容遮断電流以下になると、コンタクタ制御回路70はメインコンタクタ2を開状態にする(ステップS7)。
図6は、第2の実施の形態における停止制御時のタイミングチャートである。すなわち本図は、制御装置9が起動指令を受信中に外部トルク指令値100Nmによりモータ6を制御し、Idcが50Aの状態から停止指令を受信しメインコンタクタ2を閉状態から開状態にした後までのタイミングチャートを示す。ここで、メインコンタクタ2の許容遮断電流値は10Aであるとする。
まず時刻T1において停止指令が受信されると、時刻T2において電流マップ回路10への入力は100Nmから0Nmに切り替わり、モータ6のトルクが0Nmへ収束するに従い、Idcも50Aから0Aに収束していく。本実施の形態では、Idcが10Aとなった時刻T3においてメインコンタクタ2は閉状態から開状態に制御される。
−実施の形態2による作用・効果−
本実施の形態によれば、以下のような作用・効果を奏することができる。
(1)コンタクタ2を流れる電流を検出する電流検出回路100を備えているので、検出された電流値が所定値以下(許容遮断電流内)に達したことを確認してから、コンタクタ2を開状態に制御することができる。その結果として、モータ6のトルクが0Nmになるのを待つ必要はなく、メインコンタクタ2を流れる電流が実質0Aとなる前に、バッテリ1への充放電を停止することが可能になる。
(2)メインコンタクタ2が遮断する電流はその許容値内であるので、メインコンタクタ2の接点に悪影響を与えることがない。
<実施の形態3>
図7は、第3の実施の形態によるモータ制御装置の起動から停止に至る制御手順を示すフローチャートである。本実施の形態は、先に説明した第1の実施の形態と、第2の実施形態とを組み合わせたものである。すなわち、回路構成としては図4と同じであるので、全体構成図は省略する(但し、図示しないタイマを内蔵している)。
図7のステップS6およびステップS10から明らかなように、本実施の形態では、タイマにより所定の時間(100ミリ秒)が経過するか、あるいは、電流検出回路100により許容遮断電流値(10アンペア)以下に低下したことが検出されるか、のいずれか一方の肯定判定がなされたときにはメインコンタクタ2が開かれる。
−実施の形態3による作用・効果−
本実施の形態によれば、以下のような作用・効果を奏することができる。
(1)電流検出のためのセンサが故障した場合にも、タイマの機能が正常である限り、メインコンタクタを安全に遮断することができる。
(2)タイマのカウントにより100ミリ秒を待つ前にコンタクタの電流が10アンペアを下回ったときには、メインコンタクタを開くことができる。逆に、コンタクタの電流が10アンペアを下回る前にタイマのカウントが100ミリ秒に達したときには、メインコンタクタを開くことができる。
<その他の変形例>
(1)これまでの説明は、磁石を内蔵した3相交流同期モータに本発明を適用した場合について述べたが、磁石を内蔵しない誘導モータ、あるいは、3相ではない交流モータにも適用が可能である。誘導モータにおいても、発生トルクはトルク分電流と磁束の積で表されるので、トルク分電流を0Aとすることで発生トルクを0Nmにすることができる。
(2)図2、図5、図7に示したフローチャートに限定されず、同様の機能を実施するためのステップ構成とすることができる。
以上の説明はあくまで一例であり、本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上述した実施の形態および変形例に限定されるものではない。
実施の形態と変形例の一つとを組み合わせること、もしくは、実施の形態と変形例の複数とを組み合わせることも可能である。
変形例同士をどのように組み合わせることも可能である。
さらに、本発明の技術的思想の範囲内で考えられる他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。
1 バッテリ
2 メインコンタクタ
3 サブコンタクタ
4 コンデンサ
5 インバータ
6 モータ
7 交流電流検出回路
8 磁極位置検出回路
9 制御装置
10 電流マップ回路
20 PI制御回路
30 dq/3相変換回路
40 PWM信号生成回路
50 3相/dq変換回路
60 トルク指令値切り替えスイッチ
70 コンタクタ制御回路
80 回転数演算回路
100 電流検出回路

Claims (8)

  1. コンタクタを介してバッテリに接続されたインバータにより駆動される交流モータを制御するためのモータ制御装置であって、
    目標トルクを前記モータに発生させるための電流指令値を生成する電流指令値生成手段と、
    前記モータに流れる電流と前記電流指令値が一致するように前記モータに流れる電流を制御する電流制御手段と、
    前記バッテリと前記インバータが接続された状態から前記バッテリと前記インバータを遮断するに先だち、前記目標トルクを0として前記電流制御手段による電流制御を行うことにより、前記コンタクタを閉状態から開状態に制御するコンタクタ制御手段とを備えたことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 請求項1に記載のモータ制御装置において、
    前記バッテリと前記インバータの接続を遮断するためのトリガ信号として、所定の停止指令信号を用いることを特徴とするモータ制御装置。
  3. 請求項1または2に記載のモータ制御装置において、
    前記目標トルクを0として前記電流制御手段による電流制御を開始してから、所定の時間が経過したことを検出する計時手段を更に備え、
    前記コンタクタ制御手段は、前記計時手段により前記所定の時間が経過したと判定されたときに、前記コンタクタを閉状態から開状態に制御することを特徴とするモータ制御装置。
  4. 請求項1または2に記載のモータ制御装置において、
    前記コンタクタを流れる電流を検出する電流検出手段を更に備え、
    前記コンタクタ制御手段は、前記電流検出手段により検出された電流値が所定値以下に達したときに、前記コンタクタを閉状態から開状態に制御することを特徴とするモータ制御装置。
  5. 請求項1または2に記載のモータ制御装置において、
    前記目標トルクを0として前記電流制御手段による電流制御を開始してから、所定の時間が経過したことを検出する計時手段と、
    前記コンタクタを流れる電流を検出する電流検出手段とを更に備え、
    前記コンタクタ制御手段は、前記計時手段により前記所定の時間が経過したことを示す第1判定、および、前記電流検出手段により検出された電流値が所定値以下に達したことを示す第2判定のうちいずれか一方の判定が得られたときには、前記コンタクタを閉状態から開状態に制御することを特徴とするモータ制御装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか一項に記載のモータ制御装置において、
    前記電流指令値生成手段は、前記目標トルクを前記モータに発生させるためのトルク分電流指令値と励磁分電流指令値を前記モータの回転数に応じて生成する手段を有し、
    前記電流制御手段は、前記モータに流れる電流をトルク分電流と励磁分電流とに変換する手段を有し、前記トルク分電流及び前記励磁分電流と前記トルク分電流指令値及び前記励磁分電流指令値がそれぞれ一致するように、前記モータに流れる電流を制御することを特徴とするモータ制御装置。
  7. 請求項6に記載のモータ制御装置において、
    前記電流指令値生成手段は、前記目標トルクが0の際に前記トルク分電流指令値を0とすることを特徴とするモータ制御装置。
  8. コンタクタを介してバッテリに接続されたインバータにより駆動される交流モータを制御するためのモータ制御方法であって、
    前記バッテリと前記インバータが接続された状態から遮断された状態にするのに先立ち、前記モータのトルクが0になるように前記モータの電流を制御する第1の工程と、
    前記第1の工程を実行した後に、前記コンタクタを閉状態から開状態に制御する第2の工程とを有することを特徴とするモータ制御方法。
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