JP2011217431A - 板ばねを用いた振動発電機及び振動発電機用板ばね - Google Patents
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Abstract
【課題】永久磁石やコイルの変位量を増大させることができるとともに、永久磁石やコイルのセンタリングを保持することができ、小振幅、低振動数の振動に基づき発電する場合においても高発電量を得ることを可能とする。
【解決手段】平板状の板ばね50を備える。板ばね50は、中央部51と、中央部51を取り囲むように径方向に間隔をあけて設けられた複数の環状部53と、中央部51及び複数の環状部53のそれぞれの間につき一つ設けられてこれらを互いに接続する複数の接続部55とが一体的に形成されている。複数の接続部55は、複数の環状部53のうちの内周側の環状部53の外周及び内周に位置するもの同士がその環状部53の周方向に、例えば、180°ずれて位置するよう設けられている。
【選択図】図5
【解決手段】平板状の板ばね50を備える。板ばね50は、中央部51と、中央部51を取り囲むように径方向に間隔をあけて設けられた複数の環状部53と、中央部51及び複数の環状部53のそれぞれの間につき一つ設けられてこれらを互いに接続する複数の接続部55とが一体的に形成されている。複数の接続部55は、複数の環状部53のうちの内周側の環状部53の外周及び内周に位置するもの同士がその環状部53の周方向に、例えば、180°ずれて位置するよう設けられている。
【選択図】図5
Description
本発明は、振動体の発する振動に基づきコイル又は永久磁石の一方を他方に対して往復移動させて、コイルに誘導電流を発生させるための板ばねを用いた振動発電機及び振動発電機用板ばねに関するものである。
従来より、人や車両、船舶、電車等の移動体、橋梁、高層ビル等の構造物その他の振動体の発する振動に基づいて、コイル又は永久磁石の一方を他方に対して往復移動させて、電磁誘導によりコイルに誘導電流を発生させて発電する振動発電機が提案されている(例えば、特許文献1、2参照。)。
このような振動発電機では、コイル又は永久磁石を所定方向に往復移動させる必要がある。このための構成としては、例えば、特許文献1に記載のように、永久磁石を圧縮コイルばねにより支持して圧縮コイルばねにより永久磁石を往復移動させるものや、特許文献2に記載のように、一方向に着磁された複数の永久磁石を同極同士が相対向するよう間隔を空けて配置して、永久磁石同士の反発力により永久磁石を往復移動させるものが提案されている。
また、このような振動体の発する振動に基づいて発電させる振動発電機と直接の関係はないが、他の技術分野では、スターリングエンジンにより熱エネルギーから振動を発生させて、その発生させた振動に基づいて発電する発電機としてのリニアアクチュエータも提案されている(例えば、特許文献3、4参照。)。
このリニアアクチュエータは、例えば、特許文献3に示すように、円筒状のインターヨークと、インターヨークの外周側に配置されるアウターヨークとを備えており、アウターヨーク又はインナーヨークの一方に永久磁石が取り付けられ、他方にコイルが取り付けられている。そして、このリニアアクチュエータでは、スターリングエンジンにより熱エネルギーに基づきロッドを介してインナーヨークを振動させて、コイルに誘導電流を発生させている。
ここで、特許文献3では、ロッドの一端部に対して板ばねが連結されたリニアアクチュエータが提案され、特許文献4では、インナーヨークとアウターヨークとの端面が板ばねにより連結されたリニアアクチュエータが提案されている。これら板ばねは、スターリングエンジンにより熱エネルギーに基づき発生させたロッドの振動を共振により増幅させるものとして機能していると考えられる。
しかしながら、特許文献1に記載のような振動発電機では、圧縮コイルばねの両端の固定部と可動部とが永久磁石の往復移動方向に大きく離れており、特許文献2に記載のような振動発電機では、往復移動する永久磁石が他部材に非固定の状態で配置されており、何れの振動発電機でも、永久磁石の往復移動方向に直交する方向に対する永久磁石の固定度が弱くなっている。このため、これら従来の振動発電機では、コイル又は永久磁石が往復移動するときに、これらの往復移動方向の移動方向軸にコイル又は永久磁石の中心位置を保持すること、即ち、往復移動するコイル又は永久磁石のセンタリングを保持することが困難である。このため、これら従来の振動発電機では、永久磁石が外側のケースに容易に接触する等して摩擦が生じてしまい、振動エネルギーから電気エネルギーへの変換効率に優れていないという問題点がある。
また、振動発電機により発電するための振動源としては、振幅の小さい小振幅の振動の他、橋梁、高層ビル等の構造物の発する振動のような、20Hz以下の比較的低振動数の振動が挙げられる。このような小振幅、低振動数の振動に基づき発電する場合は、振幅や振動数自体が小さいということもあり、大振幅、高振動数の振動に基づき発電する場合と比較して、コイルの発電量が小さくなってしまうという問題点がある。
このため、このような小振幅、低振動数の振動に基づき振動発電機により発電する場合は、コイルの発電量を大きくするために、往復移動させるコイル又は永久磁石の変位量を大きくすることが有効であると考えられる。
しかしながら、特許文献1、2に記載の振動発電機では、往復移動するコイル又は永久磁石のセンタリングを保持しつつ変位量を大きくするための工夫が何らされておらず、小振幅、低振動数の振動に基づき高発電量を得ることが困難である。また、特許文献3、4に記載のリニアアクチュエータは、あくまで熱エネルギーから振動を発生させて、その振動に基づき発電するものとして構成されており、振動体の発する振動に基づき発電するものとしては構成されていない。このため、同文献に記載の板ばねは、小振幅、低振動数の振動に基づきコイル又は永久磁石の変位量を大きくするための工夫が何らされておらず、この板ばねを用いたとしても小振幅、低振動数の振動に基づき高発電量を得ることが困難である。
特に、特許文献3、4に記載のような板ばねを特許文献1、2に記載のような振動発電機に用いる場合は、共振により板ばねの変位量を増大させるため、板ばねの固有振動数が、振動体の発する振動の振動数に応じたものとなるよう調整することが有効であると考えられる。ここで、板ばねの固有振動数を低減させるうえでは、所定荷重を負荷したときの板ばねの静的変位量を大きくして板ばねのばね定数を低減させるのが有効であるところ、特許文献3、4に記載のような板ばねでは、板ばねの静的変位量を大きくすることができず、板ばねの固有振動数を低減させることが困難である。この結果、低周波数の振動に基づき発電する場合において、共振による変位量の増大効果を期待できず、高発電量を得ることが困難である。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、永久磁石やコイルの変位量を増大させることができるとともに、永久磁石やコイルのセンタリングを保持することができ、小振幅、低振動数の振動に基づき発電する場合においても高発電量を得ることが可能となる板ばねを用いた振動発電機及び振動発電機用板ばねを提供することにある。
本発明者は、上述した課題を解決するために、鋭意検討の末、下記の板ばねを用いた振動発電機及び振動発電機用板ばねを発明した。
第1発明に係る板ばねを用いた振動発電機は、振動体の発する振動に基づきコイル又は永久磁石の一方を他方に対して往復移動させて当該コイルに誘導電流を発生させるための振動発電機であって、前記コイルが巻き回された非磁性材料からなる筒状体と、前記筒状体内に挿通され、前記永久磁石が組み込まれた棒状磁石体と、前記筒状体又は前記棒状磁石体の一方に取り付けられ、他方に対してその一方を往復移動可能に支持する平板状の板ばねとを備え、前記板ばねは、中央部と、前記中央部を取り囲むように径方向に間隔をあけて設けられた複数の環状部と、前記中央部及び前記複数の環状部のそれぞれの間につき一つ設けられてこれらを互いに接続する複数の接続部とが一体的に形成され、前記複数の接続部は、前記複数の環状部のうちの内周側の環状部の外周及び内周に位置するもの同士が当該環状部の周方向にずれて位置するよう設けられていることを特徴とする。
第2発明に係る板ばねを用いた振動発電機は、第1発明において、前記板ばねは、平板状のばね鋼に前記中央部周りの周方向に延びる複数のスリットが径方向に間隔を空けて設けられることにより、前記中央部、前記複数の環状部及び前記複数の接続部が一体的に形成されていることを特徴とする。
第3発明に係る板ばねを用いた振動発電機は、第1発明又は第2発明において、前記複数の接続部は、最も内側の接続部と最も外側の接続部とが、前記中央部周りの周方向で当該中央部に対して略同一位置又は対称の位置にあるよう設けられていることを特徴とする。
第4発明に係る板ばねを用いた振動発電機は、第1又は第2発明において、前記複数の接続部は、前記複数の環状部のうちの内周側の環状部の外周及び内周に位置するもの同士が前記中央部に対して対称の位置にあるよう設けられていることを特徴とする。
第5発明に係る板ばねを用いた振動発電機は、第1〜第4発明の何れか一つの発明において、前記複数の環状部は、前記中央部側にあるものほどその径方向の幅が小さくなるよう設けられていることを特徴とする。
第6発明に係る板ばねを用いた振動発電機は、第1〜第5発明の何れか一つの発明において、前記板ばねは、前記振動体の発する振動の振動数に応じた固有振動数となるように構成されていることを特徴とする。
第7発明に係る板ばねを用いた振動発電機は、第1〜第6発明の何れか一つの発明において、前記棒状磁石体は、その軸方向に着磁された複数の前記永久磁石が同極同士が相対向するよう直列に組み込まれ、前記筒状体は、前記板ばねが取り付けられた前記筒状体又は前記棒状磁石体の一方が他方に対して往復移動したときに、前記コイルが前記複数の永久磁石間の外周側を相対的に往復移動するように当該コイルが巻き回されていることを特徴とする。
第8発明に係る振動発電機用板ばねは、第1〜第7発明の何れか一つの発明における振動発電機に用いられる振動発電機用板ばねであって、平板状のばね鋼からなり、中央部と、前記中央部を取り囲むように径方向に間隔を空けて設けられた複数の環状部と、前記中央部及び前記複数の環状部のそれぞれの間につき一つ設けられてこれらを互いに接続する複数の接続部とが一体的に形成され、前記複数の接続部は、前記複数の環状部のうちの内周側の環状部の外周及び内周に位置するもの同士が当該環状部の周方向にずれて位置するよう設けられていることを特徴とする。
第1発明〜第8発明によれば、板ばねの変形に寄与する環状部の部位が増大し、その分、筒状体又は棒状磁石体が往復移動するときの変位量を増大させることが可能となる。また、板ばねの固定部と、固定部に対して相対的に往復移動し、筒状体又は棒状磁石体が取り付けられる板ばねの可動部とが、筒状体又は棒状磁石体の往復移動方向に大きく離れておらず、その分、往復移動方向に直交する方向へのブレ、即ちセンタリングのブレに対する板ばねの可動部の固定度が強くなっており、往復移動する筒状体又は棒状磁石体のセンタリングを容易に保持することが可能となる。これにより、筒状体又は棒状磁石体が往復移動したときにこれらが接触して摩擦が生じるのを抑えることができ、振動エネルギーから電気エネルギーへの変換効率に優れている。これらにより、高発電量を得ることが可能となる。また、これらの効果は、板ばねに設けられる複数のスリットの形状や数を調整するといった簡単な工夫によって発揮することが可能となっている。また、板ばねを製作するに際して、ばね鋼に折り曲げ加工をしたりせず、切欠加工をするのみでよいため、製作が容易であるとともにその製作コストの大幅な低減を図ることが可能となる。
第3発明によれば、筒状体又は棒状磁石体が往復移動するときの板ばねの中央部の中心位置を、筒状体又は棒状磁石体の往復移動軸に対して近づけることが可能となり、往復移動する筒状体又は棒状磁石体のセンタリングを更に容易に保持することが可能となる。
第4発明によれば、板ばねの変形に寄与する環状部の部位が特に効果的に増大し、その分、筒状体又は棒状磁石体が往復移動するときに変位量を増大させることが可能となる。また、往復移動する筒状体又は棒状磁石体のセンタリングを更に容易に保持することが可能となる。
第5発明によれば、筒状体又は棒状磁石体が往復移動したときに、幅が他より小さくなっている環状部が変形し易くなることによって、板ばねの変形箇所に大きな応力が作用するのを抑えることができ、その分、板ばねの耐久力を向上させることが可能となる。また、幅が他より小さくなっている環状部が変形し易くなるので、往復移動する筒状体又は棒状磁石体の変位量を更に増大させることが可能となる。
第6発明によれば、往復移動する筒状体又は棒状磁石体の変位量を共振により更に増大させることが可能となる。
第7発明によれば、複数の永久磁石間の外周側において、その軸直交方向の磁束の密度が増大した領域が発生し、筒状体又は棒状磁石体が往復移動したときに、高発電量を得ることが可能となる。
以下、本発明を適用した板ばねを用いた振動発電機及び振動発電機用板ばね(以下、単に板ばねという。)について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係る振動発電機1が設置される対象となる振動体3の一例について模式的に示す図である。
本発明に係る振動発電機1は、人や車両、船舶、電車等の移動体、橋梁、高層ビル等の構造物その他の振動体3に設置されるものであり、図1においては振動体3が橋梁からなる構造物である場合を例示している。振動体3が移動体である場合は、その移動体そのものが動いたり、移動体に設置されたエンジン等の駆動源が駆動したときの衝撃等によって、振動体3が振動する。また、振動体3が構造物である場合は、風や自動車の通行等や、構造物に設置された駆動源が駆動したときの衝撃等によって、振動体3が振動する。このとき振動体3は、例えば、その振動体3の持つ固有振動数で振動する。この振動体3の振動は、図1(a)や図1(b)に示すように、鉛直方向P1や水平方向P2等様々な方向に発生する。ここで振動体3が構造物である場合、振動体3の発する振動の振動数は、例えば、20Hz以下である。
本発明に係る振動発電機1は、このような振動体3の発する振動に基づき、コイル又は永久磁石の一方を他方に対して往復移動させて、電磁誘導によりコイルに誘導電流を発電するものとして機能する。このとき、振動発電機1は、振動源となる振動体3の振動方向に対応してその向きが調整されて設置される。例えば、振動体3の鉛直方向P1の振動を振動源とする場合は、図1(a)に示すように、コイル又は永久磁石の往復移動方向Q1が鉛直方向P1に対して同じ又は傾斜するように振動発電機1が設置され、振動体3の水平方向P2の振動を振動源とする場合は、図1(b)に示すように、コイル又は永久磁石の往復移動方向Q1が水平方向P2に対して同じ又は傾斜するように振動発電機1が設置される。
本発明に係る振動発電機1としては、後述の第1実施形態、第2実施形態で説明するようなコイルを永久磁石に対して往復移動させるものと、第3実施形態で説明するような永久磁石をコイルに対して往復移動させるものとがある。
以下、本発明の第1実施形態について説明する。
図2は第1実施形態に係る振動発電機1の構成を示す側面断面図であり、図3はその振動発電機1の筒状体10及び棒状磁石体20の内部構成を示す側面断面図であり、図4は棒状磁石体20から発生する磁束について説明するためにその磁束を模式的に表現した側面断面拡大図である。また、図5は第1実施形態に係る振動発電機1に用いられる板ばね50の構成を示す平面図であり、図6(a)はその側面図であり、図6(b)はその動作状態を示す側面図であり、図7はその動作状態を示す斜視図である。また、図8は第1実施形態に係る振動発電機1の動作状態を示す側面断面図である。
本発明に係る振動発電機1は、筒状体10と、棒状磁石体20と、板ばね50とを備えている。また、第1実施形態に係る振動発電機1は、筒状体10、棒状磁石体20及び板ばね50を内部に収容してこれらを支持する支持体40を更に備えている。
筒状体10は、その材質として、永久磁石21の磁界が作用しない非磁性材料であればよく、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート等の樹脂が望ましい。筒状体10は、第1実施形態において断面円形の筒状に形成されているが、その断面形状としては断面角形等、特に限定するものではない。
筒状体10は、その周方向にエナメル線等からなるコイル11が巻き回されている。第1実施形態においては、筒状体10の外周側に張り出して設けられた二つ一組の環状のコイルガイド部13が、その筒状体10の軸方向に間隔を空けて複数設けられており、各組毎の二つのコイルガイド部13間にコイル11が巻き回されて固定されている。これにより、複数のコイル11が筒状体10の外周側でその軸方向に間隔を空けて固定された状態で巻き回されていることなる。なお、コイル11は、筒状体10の外周側で固定されていてもよいし、筒状体10の内周側で固定されていてもよい。また、複数のコイル11は、必要に応じて図示しない接続用配線により直列又は並列に電気的に接続され、更に、誘起される誘導電流を外部に出力できるよう出力端子が両端に設けられている。この接続用配線や出力端子は、往復移動する筒状体11又は棒状磁石体20の変位を妨げないように配置される。
筒状体10は、第1実施形態において、その両端に筒状体10の外周側に張り出して設けられたケース側外フランジ部15が設けられており、その両端のケース側外フランジ部15に対して各々一つの板ばね50が取り付けられている。
棒状磁石体20は、筒状体10内に挿通されている。棒状磁石体20は、筒状体10又はその棒状磁石体20の一方が他方の軸方向に対して往復移動自在となるよう、その筒状体10内に挿通されている。また、棒状磁石体20は、筒状体10又はその棒状磁石体20の一方が他方に対して往復移動したときに、これらの間で摩擦が生じないように、その全周に亘って間隔を空けて筒状体10内に挿通されている。棒状磁石体20は、第1実施形態において断面円形の棒状に形成されているが、その断面形状としては断面角形等、特に限定するものではない。
棒状磁石体20は、一つ又は複数の永久磁石21が組み込まれている。棒状磁石体20は、第1実施形態において、図3に示すように、その軸方向に着磁された複数の永久磁石21が、それらの同極同士が相対向するよう直列に組み込まれている。また、棒状磁石体20は、第1実施形態において、複数の永久磁石21間に介装された磁性体からなる複数のヨーク23と、これら複数の永久磁石21及び複数のヨーク23の両端に配置され、これら複数の永久磁石21等を挟持する一対のエンドプラグ25と、これら複数の永久磁石21等を内部に収容する非磁性材料からなるチューブ27とを備えている。エンドプラグ25は、溶接や接着、ボルト・ナットによりチューブ27の両端部に固定されている。また、棒状磁石体20は、非磁性材料等からなるスタッドボルト29によりそのエンドプラグ25が連結部材31に連結されており、更に、その連結部材31を介して支持体40に連結されている。
永久磁石21としては、アルニコ磁石、ネオジム磁石、フェライト磁石等、特にその材質について限定するものではない。また、ヨーク23の材質となる磁性体としては、SUS430等のフェライト系ステンレス鋼等が挙げられる。
棒状磁石体20は、第1実施形態において、その軸方向に着磁された複数の永久磁石21の同極同士が相対向するように組み込まれているため、図4に示すように、隣り合う永久磁石21の相対向する面から発生した磁束Fが反発し合い、棒状磁石体20の軸方向に直交する軸直交方向にその発生した磁束Fが流れる。これにより、複数の永久磁石21間の外周側、第1実施形態の例ではヨーク23の外周側において、その軸直交方向の磁束の密度が増大した領域S1が発生することになる。
ここで、第1実施形態においては、筒状体10又は棒状磁石体20の一方を他方に対して往復移動させたときに、コイル11が複数の永久磁石21間の外周側を相対的に往復移動するように、換言すると、コイル11が磁束密度の増大した領域S1内を相対的に往復移動するように、コイル11の巻き回される位置や複数の永久磁石21の組み込まれる位置が調整されている。これにより、コイル11に誘起される誘導電流の起電力が単位時間当たりの磁束の変化量に比例していることから、高発電量を得ることが可能となる。
なお、棒状磁石体20は、上述のように複数の永久磁石21が組み込まれたものに限定するものではなく、一つの永久磁石21のみが組み込まれたものであってもよい。また、棒状磁石体20は、軸方向に着磁された複数の永久磁石21が、それらの同極同士が相対向するよう直列に組み込まれた場合においても、その構成について上述のものに限定するものではない。
板ばね50は、筒状体10又は棒状磁石体20の一方に取り付けられ、他方に対してその一方を往復移動可能に支持する平板状のものである。板ばね50は、図5等に示すように、中央部51と、中央部51を取り囲むように径方向に間隔をあけて設けられた複数の環状部53と、中央部51及び複数の環状部53のそれぞれの間につき一つ設けられてこれらを互いに接続する複数の接続部55とが一体的に形成されている。このような板ばね50は、平板状のばね鋼に、その中央部51周りの周方向に延びる複数のスリット57が径方向に間隔を空けて設けられることにより、一体的に形成されている。複数のスリット57は、第1実施形態において、C字状に延びるよう設けられているが、これに限定するものではない。この板ばね50は、ばね鋼を切欠加工して複数のスリット57を設けることにより容易に製作できる。
板ばね50の中央部51や環状部53は、第1実施形態において円形の環状に設けられているが、その形状としては図9、図10に示すように、四角形の環状に設けられていてもよいし、多角形、楕円形の環状等、特に限定するものではない。板ばね50の材質となるばね鋼としては、例えば、SUS301等のばね用ステンレス鋼が挙げられるが、特にその材質について限定するものではない。また、板ばね50の材質としては、板ばね50を永久磁石21から離れた箇所に配置するのであれば、磁性体であってもよいが、永久磁石21の磁界の影響を避ける観点から、磁性のない非磁性材料であることが好ましい。
板ばね50は、筒状体10又は棒状磁石体20か、支持体40かの何れか一方がその中央部51に取り付けられ、他方が複数の環状部53のうちの外周側の環状部53の一つに取り付けられる。このとき、支持体40に取り付けられた側を固定部61、筒状体10又は棒状磁石体20が取り付けられた側を可動部63として、可動部63が筒状体10又は棒状磁石体20とともに固定部61に対して往復移動することになる。第1実施形態においては、図3等に示すように、筒状体10が板ばね50の中央部51に取り付けられ、複数の環状部53のうちの最も外周側の環状部53が支持体40に取り付けられ、板ばね50の中央部51が可動部63、最も外周側の環状部53が固定部61として機能している。
このとき、筒状体10は、環状かつ平板状の非磁性材料からなる板ばね押さえ部材71と、そのケース側外フランジ部15との間に板ばね50の中央部51を挟み付けたうえで、非磁性材料からなるポリカボルト等の固定具81によってそれら板ばね押さえ部材71とケース側外フランジ部15とを連結することにより、板ばね50の中央部51に取り付けられている。また、第1実施形態においては、板ばね50の中央部51と板ばね押さえ部材71とに貫通孔52、72が形成されており、それらの貫通孔52、72に棒状磁石体20が挿通されている。また、第1実施形態においては、図5等に示すように、板ばね50の中央部51と最も外周側の環状部53に固定具81を挿通させるための貫通孔65が形成されている。
板ばね50の複数の接続部55は、複数の環状部53のうちの内周側の環状部53の外周及び内周に位置するもの同士がその環状部53の周方向にずれて位置するよう設けられている。例えば、中央部51の一つ外周側に位置する環状部53について、その外周に位置する接続部55とその内周に位置する接続部55とでは、その環状部53の周方向に180°ずれて位置するよう設けられている。
これは次の理由による。板ばね50の可動部63が筒状体10又は棒状磁石体20とともに往復移動したときには、板ばね50の固定部61から可動部63に至るまでの間にある連続した部分が、固定部61を固定端、可動部63を自由端とする片持ち梁のように変形することになる。このとき、複数の接続部55が環状部53の周方向にずれて位置していると、この片持ち梁のような変形に寄与する環状部53の部位が増大し、その分、筒状体10又は棒状磁石体20が往復移動するときの変位量を増大させることが可能となる。この変位量を増大させる効果は、環状部53の周方向に対して複数の接続部55のずれる量が大きいほど好ましい。
また、複数の接続部55は、第1実施形態において、複数の環状部53のうちの内周側の環状部53の外周及び内周に位置するもの同士が、その環状部53の周方向に対してほぼ180°ずれて位置するように、換言すると、中央部51に対して対称の位置にあるように設けられている。これにより、片持ち梁のような変形に寄与する環状部53の部位が特に効果的に増大し、筒状体10又は棒状磁石体20が往復移動するときの変位量を特に効果的に増大させることが可能となる。また、これにより、図5に示すような板ばね50の面内方向のうちの一方向Q2に複数の接続部55が並ぶことになり、筒状体10又は棒状磁石体20を往復移動させたときに、その一方向Q2の軸周りの方向Q3にモーメントを作用させにくくすることが可能となる。この結果、筒状体10又は棒状磁石体20の往復移動方向Q1の移動方向軸にこれらの中心位置を容易に保持すること、即ち、往復移動する筒状体10又は棒状磁石体20のセンタリングを容易に保持することが可能となる。
なお、図11においては、複数の接続部55が、環状部53の周方向に120°ずれて位置するよう設けられている例を示している。このとき、複数の接続部55は、環状部53を周方向に三等分するように設けられているが、この他に、例えば、環状部53が5つで接続部55が5つの構成による板ばねの場合は、環状部53を周方向に四等分するよう90°ずれて位置する配置で、接続部55が設けられていてもよい。
また、複数の接続部55は、図5、図11に示すように、最も外側の接続部55と最も内側の接続部55とが、中央部51周りの周方向でその中央部51に対して略同一位置又は対称の位置にあるよう設けられていることが望ましい。これにより、筒状体10又は棒状磁石体20が往復移動するときの板ばね50の中央部51の中心位置を、筒状体10又は棒状磁石体20の往復移動軸に対して近づけることが可能となり、往復移動する筒状体10又は棒状磁石体20のセンタリングを更に容易に保持することが可能となる。
また、第1実施形態において、複数の環状部53は、図5等に示すように、中央部51側にあるものほどその径方向の幅Wが小さくなるよう設けられている。これは次の理由による。板ばね50の可動部63が筒状体10又は棒状磁石体20とともに往復移動したときには、板ばね50の可動部63に対して集中荷重が負荷していると考えることができる。このとき、板ばね50の固定部61から可動部63に至るまでの間にある連続した部分のうち、固定部61に近い部分では、この集中荷重による大きなモーメントが作用して、大きな応力が作用し、全体の応力分布が比較的急峻なものになる。第1実施形態の例では、板ばね50の最も外周側の環状部53とその内周側の環状部53との間の接続部55に最も大きな応力が作用することになる。
このとき、複数の環状部53が中央部51側にあるものほどそれらの幅Wが小さくなるよう設けられていると、それらの幅Wが同一である場合と比較して、幅Wが他より小さくなっている可動部63に近い環状部53が変形し易くなってその環状部53に作用する応力が増大する結果、固定部61に近い部分で作用していた応力が反対に低減されて、全体の応力分布が比較的緩やかなものになる。これにより、筒状体10又は棒状磁石体20が往復移動したときに、板ばね50の変形箇所に大きな応力が作用するのを抑えることができ、その分、板ばね50の耐久力を向上させることが可能となる。また、幅Wが他より小さくなっている可動部63に近い環状部53は変形し易くなるので、往復移動する筒状体10又は棒状磁石体20の変位量を更に増大させることが可能となる。
なお、複数の環状部53は、図12に示すように、それらの幅Wが同一となるよう設けられていてもよいのは勿論である。
また、第1実施形態において、板ばね50は、その固有振動数f1が、振動体3の発する振動の振動数f0に応じたものとなるように構成されている。具体的には、板ばね50は、振動体3の振動数f0に対してほぼ同一の固有振動数f1となるように、主として板ばね50のばね係数が設定されている。板ばね50のばね係数を設定するうえでは、主としてその複数のスリット57の形状や数を調整することによって、板ばね50の複数の環状部53の幅Wや、所定荷重を負荷したときの板ばね50の静的変位量が増減するよう調整され、これにより、所望のばね係数となるように設定される。また、板ばね50のばね係数を設定するうえでは、この他にも、板ばね50の材質、板厚等も適宜調整される。また、板ばね50の固有振動数f1を設定するうえでは、板ばね50全体の重量や可動部63に取り付けられる筒状体10又は棒状磁石体20の重量も適宜調整される。これにより、振動体3に振動が発生したときに、その振動体3の振動に基づいて板ばね50を共振させることが可能となり、往復移動する筒状体10又は棒状磁石体20の変位量を大きくすることが可能となる。
なお、板ばね50の固有振動数f1は、例えば、下記の数式(1)により表され、これを適宜用いて板ばね50の固有振動数f1が調整される。また、振動体3の発する振動の振動数f0の特定方法は、特に限定するものではないが、例えば、振動体3の任意の箇所で発する振動についてその振動数分布を測定し、測定された振動数分布の中で高振幅の振動が得られる振動数をここでの振動数f0として用いるようにしてもよい。また、高振幅の振動が得られる振動数としては、振動体3の1次等の固有振動数が挙げられるが、板ばね50の可動部63を固定部61に対して往復移動させるための振動体3の発する振動は、振動体3の固有振動に限定するものではない。
k :板ばね50のばね係数(N/m)
g :重力加速度(m/s2)
W :板ばね50の可動部63に取り付けられる筒状体10又は棒状磁石体20の重量(N)
δ :重量Wが負荷されたときの板ばね50の可動部63の静的変位量(m)
k :板ばね50のばね係数(N/m)
g :重力加速度(m/s2)
W :板ばね50の可動部63に取り付けられる筒状体10又は棒状磁石体20の重量(N)
δ :重量Wが負荷されたときの板ばね50の可動部63の静的変位量(m)
支持体40は、第1実施形態においては、非磁性材料であるアクリル樹脂、ポリカーボネト等の樹脂からなるケーシングとして構成されており、筒状のケーシング胴部41と、ケーシング胴部41の軸方向端部に連結された有底筒状のケーシング端部43とを備えている。ケーシング胴部41とケーシング端部43との軸方向端部には、それらの外周側に張り出して設けられた支持体側外フランジ部45が設けられている。ケーシング胴部41とケーシング端部43とは、板ばね50の複数の環状部53のうちの一つの環状部53を、それらの支持体側外フランジ部45の間に挟んだうえで、ポリカボルト等の固定具81により連結されている。これにより、板ばね50の環状部53が支持体40に取り付けられることになる。
ケーシングとして構成される支持体40を振動体3に対して設置するうえでは、例えば、支持体40をボルト、接着等により振動体3に固定したり、振動体3に設けられた孔等の内部に嵌合させたりして設置される。また、第1実施形態において支持体40は、振動体3と別体のケーシングとして構成される例について説明したが、この他に、振動体3の柱、梁等に筒状体10、棒状磁石体20、板ばね50等を直接取り付けれるような構造を設けて、振動体3と一体のものとして構成されるようにしてもよい。
次に、第1実施形態に係る振動発電機1及び板ばね50の動作についてその効果とともに説明する。
振動体3に振動が発生したときは、振動体3に設置されている振動発電機1にその振動が伝わり、板ばね50の可動部63が固定部61に対して往復移動することになる。このとき、筒状体10又は棒状磁石体20のうち板ばね50の可動部に取り付けられている一方が他方に対して往復移動することになり、その結果、電磁誘導によりコイル11に誘導電流が発生する。
ここで、板ばね50の可動部63と固定部61とは、筒状体10又は棒状磁石体20の往復移動方向Q1に大きく離れておらず、その分、その往復移動方向Q1に直交する方向へのブレ、即ち、センタリングのブレに対する板ばね50の可動部63の固定度が強くなっている。このため、第1実施形態に係る振動発電機1によれば、往復移動する筒状体10又は棒状磁石体20のセンタリングを容易に保持することが可能となる。
また、第1実施形態に係る振動発電機1によれば、上述のように、板ばね50の複数の接続部55が、複数の環状部53のうちの内周側の環状部53の外周及び内周に位置するもの同士がその環状部53の周方向にずれて位置するよう設けられているため、往復移動する筒状体10又は棒状磁石体20の変位量を増大させることが可能となる。
また、第1実施形態に係る振動発電機1によれば、上述のように、板ばね50の複数の接続部55が、複数の環状部53のうちの内周側の環状部53の外周及び内周に位置するもの同士が、中央部51に対して対称の位置にあるように設けられているため、往復移動する筒状体10又は棒状磁石体20の変位量を更に効果的に増大させることが可能となるうえ、これらのセンタリングを更に容易に保持することが可能となる。
また、第1実施形態に係る振動発電機1によれば、上述のように、振動体3の発する振動の振動数に応じた固有振動数となるように板ばね50が構成されているため、往復移動する筒状体10又は棒状磁石体20の変位量を共振により更に増大させることが可能となる。特に、第1実施形態に係る振動発電機1では、主として複数のスリット57の形状や数を調整するのみで、所定荷重を付加したときの板ばね50の静的変位量を大きくして板ばね50のばね定数を低減させることが可能となっているため、低周波数の振動に基づき発電する場合でも、共振による変位量の増大効果を期待することが可能となっている。
このように、第1実施形態に係る振動発電機1によれば、小振幅、低振動数の振動であっても、往復移動する筒状体10又は棒状磁石体20の変位量を大きく増大させることが可能となっているので、その分、単位時間当たりのコイル11内の磁束の変化量が大きくなり、コイル11に誘起される誘導電流の起電力が増大し、高発電量を得ることが可能となる。また、第1実施形態に係る振動発電機1によれば、往復移動する筒状体10又は棒状磁石体20のセンタリングを保持することが容易となっているので、その分、筒状体10と棒状磁石体20とが接触して摩擦が生じるのを抑えることができ、振動エネルギーから電気エネルギーへの変換効率に優れ、高発電量を得ることが可能となる。また、これらの効果は、板ばね50の複数のスリット57の形状や数を調整するといった簡単な工夫によって発揮することが可能となっている。
また、第1実施形態に係る振動発電機1によれば、上述のように、板ばね50の複数の環状部53が、その中央部51側にあるものほど径方向の幅が小さくなるよう設けられているため、板ばね50の耐久力を向上させることが可能となる。また、幅Wが他より小さくなっている可動部63に近い環状部53は変形し易くなるので、往復移動する筒状体10又は棒状磁石体20の変位量を更に増大させることが可能となる。
また、第1実施形態に係る振動発電機1によれば、板ばね50を製作するに際して、ばね鋼に折り曲げ加工をしたりせず、切欠加工をするのみでよいため、製作が容易であるとともにその製作コストの大幅な低減を図ることが可能となる。
なお、コイル11に誘起される誘導電流の利用方法であるが、例えば、その誘導電流は交流電流であるので整流器を介して直流電流に変換し、変換した直流電流を蓄電用コンデンサ、二次電池に蓄電して、その電力を種々の目的に用いることができる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図13は、第2実施形態に係る振動発電機1の構成を示す側面断面図であり、図14はその動作状態を示す側面断面図である。なお、上述した構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付すことにより以下での説明を省略する。
第1実施形態では、振動発電機1として、筒状体10に対してその両端に各々一つの板ばね50が取り付けられている例について説明したが、第2実施形態では、筒状体10に対して一つの板ばね50が取り付けられている点で相違している。
第2実施形態に係る振動発電機1は、筒状体10が直列に二つ配置されており、各筒状体10の相対向する端部にケース側外フランジ部15が設けられている。板ばね50の中央部51は、各筒状体10の相対向する端部に設けられたケース側外フランジ部15に挟み付けられたうえで、固定具81によりそれらケース側外フランジ部15を連結することにより取り付けられている。
第2実施形態に係る支持体40は、第1実施形態に係る支持体40からケーシング胴部41を省略されて、互いの軸方向端部が連結された有底筒状の二つのケーシング端部43を備えている。二つのケーシング端部43は、板ばね50の複数の環状部53のうちの一つの環状部53を、それらの支持体側外フランジ部45の間に挟んだうえで、ポリカボルト等の固定具81により連結されている。これにより、板ばね50の環状部53が支持体40に取り付けられることになる。
このように、本発明においては、筒状体10又は棒状磁石体20のうち一方に取り付けられる板ばね50の数については特に限定するものではない。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図15は、第3実施形態に係る振動発電機1の構成を示す側面断面図であり、図16はその動作状態を示す側面断面図である。
第1実施形態、第2実施形態では、振動発電機1として、コイル11を永久磁石21に対して往復移動させるものについて説明したが、第3実施形態では、永久磁石21をコイル11に対して往復移動させる点で相違している。
第3実施形態では、支持体40から内周側に張り出して設けられた支持体側内フランジ部47が設けられている。この支持体側内フランジ部47には貫通孔48が形成されており、その貫通孔48に棒状磁石体20が挿通されている。筒状体10は、支持体40の支持体側内フランジ部47と筒状体10のケース側外フランジ部15とを互いに当接させて固定具81により連結することにより、支持体40に取り付けられている。
第3実施形態では、棒状磁石体20の両端が板ばね50の中央部51に取り付けられ、板ばね50の複数の環状部53のうちの最も外周側の環状部53が支持体40に取り付けられている。このとき、棒状磁石体20は、平板状の非磁性材料からなる板ばね押さえ部材73と、その棒状磁石体20の端部との間に板ばね50の中央部51を挟み付けたうえで、非磁性材料からなるポリカボルト等の固定具81によってそれら板ばね押さえ部材73と棒状磁石体20の端部とを連結することにより、板ばね50の中央部51に取り付けられている。
なお、第1実施形態では、棒状磁石体20を挿通させるために板ばね50の中央部51に貫通孔52が形成されていたが、第3実施形態では、板ばね50の中央部51に貫通孔52が形成されていない。
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明したが、前述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
例えば、本発明に係る振動発電機1は、低振動数、小振幅の振動に基づき発電するように用いられる場合の他、高振動数、高振幅の振動に基づき発電するように用いられていてもよい。
1 :振動発電機
3 :振動体
10 :筒状体
11 :コイル
20 :棒状磁石体
21 :永久磁石
40 :支持体
50 :板ばね
51 :中央部
52 :貫通孔
53 :環状部
55 :接続部
57 :スリット
61 :固定部
63 :可動部
71、73 :板ばね押さえ部材
81 :固定具
3 :振動体
10 :筒状体
11 :コイル
20 :棒状磁石体
21 :永久磁石
40 :支持体
50 :板ばね
51 :中央部
52 :貫通孔
53 :環状部
55 :接続部
57 :スリット
61 :固定部
63 :可動部
71、73 :板ばね押さえ部材
81 :固定具
Claims (8)
- 振動体の発する振動に基づきコイル又は永久磁石の一方を他方に対して往復移動させて当該コイルに誘導電流を発生させるための振動発電機であって、
前記コイルが巻き回された非磁性材料からなる筒状体と、
前記筒状体内に挿通され、前記永久磁石が組み込まれた棒状磁石体と、
前記筒状体又は前記棒状磁石体の一方に取り付けられ、他方に対してその一方を往復移動可能に支持する平板状の板ばねとを備え、
前記板ばねは、中央部と、前記中央部を取り囲むように径方向に間隔をあけて設けられた複数の環状部と、前記中央部及び前記複数の環状部のそれぞれの間につき一つ設けられてこれらを互いに接続する複数の接続部とが一体的に形成され、
前記複数の接続部は、前記複数の環状部のうちの内周側の環状部の外周及び内周に位置するもの同士が当該環状部の周方向にずれて位置するよう設けられていること
を特徴とする板ばねを用いた振動発電機。 - 前記板ばねは、平板状のばね鋼に前記中央部周りの周方向に延びる複数のスリットが径方向に間隔を空けて設けられることにより、前記中央部、前記複数の環状部及び前記複数の接続部が一体的に形成されていること
を特徴とする請求項1記載の板ばねを用いた振動発電機。 - 前記複数の接続部は、最も内側の接続部と最も外側の接続部とが、前記中央部周りの周方向で当該中央部に対して略同一位置又は対称の位置にあるよう設けられていること
を特徴とする請求項1又は2記載の板ばねを用いた振動発電機。 - 前記複数の接続部は、前記複数の環状部のうちの内周側の環状部の外周及び内周に位置するもの同士が前記中央部に対して対称の位置にあるよう設けられていること
を特徴とする請求項1又は2記載の板ばねを用いた振動発電機。 - 前記複数の環状部は、前記中央部側にあるものほどその径方向の幅が小さくなるよう設けられていること
を特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載の板ばねを用いた振動発電機。 - 前記板ばねは、前記振動体の発する振動の振動数に応じた固有振動数となるように構成されていること
を特徴とする請求項1〜5の何れか1項記載の板ばねを用いた振動発電機。 - 前記棒状磁石体は、その軸方向に着磁された複数の前記永久磁石が同極同士が相対向するよう直列に組み込まれ、
前記筒状体は、前記板ばねが取り付けられた前記筒状体又は前記棒状磁石体の一方が他方に対して往復移動したときに、前記コイルが前記複数の永久磁石間の外周側を相対的に往復移動するように当該コイルが巻き回されていること
を特徴とする請求項1〜6の何れか1項記載の板ばねを用いた振動発電機。 - 請求項1〜7の何れか1項記載の振動発電機に用いられる振動発電機用板ばねであって、
平板状のばね鋼からなり、
中央部と、前記中央部を取り囲むように径方向に間隔を空けて設けられた複数の環状部と、前記中央部及び前記複数の環状部のそれぞれの間につき一つ設けられてこれらを互いに接続する複数の接続部とが一体的に形成され、
前記複数の接続部は、前記複数の環状部のうちの内周側の環状部の外周及び内周に位置するもの同士が当該環状部の周方向にずれて位置するよう設けられていること
を特徴とする振動発電機用板ばね。
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