JP2011216836A - 希土類ボンド磁石及びその製造方法、並びに回転機 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い強度を有するとともに、高温下で使用しても磁気特性を高く維持することができる希土類ボンド磁石を提供すること。
【解決手段】一体的に形成された希土類ボンド磁石10であって、重希土類元素を有するR−T−B系合金(Rは希土類元素を示し、TはFe及び/又はCoを示す。)を含有する磁性粒子を含む第1の領域12と、軽希土類元素を有するR−T−B系合金を含有する磁性粒子を含む第2の領域14と、を備えており、第1の領域12は、第2の領域14よりも希土類元素全体に対する重希土類元素の質量比率が高い磁性粒子を含有する希土類ボンド磁石10。
【選択図】図1

Description

本発明は、希土類ボンド磁石及びその製造方法、並びに回転機に関する。
希土類元素を含有する希土類磁石の一形態として、希土類ボンド磁石が知られている。希土類ボンド磁石は、優れた磁気特性を有するとともに、厚みが薄く且つ複雑な形状に比較的容易に対応できることから、回転機などの各種機器に使用されている。
ところが、回転機などに用いられる場合、磁石の端部は反磁界の影響が他の部分よりも大きいために、端部の減磁量は端部以外の部分に比べて大きくなる。このため、長期間使用していると、磁石が高温となり回転機のトルク特性等が低下してしまうという問題がある。この点を改善するため、特許文献1では、磁極の先端や円周方向の端部に高い保磁力を有する磁石部分が配置されるように、特性の異なる磁石同士を接着した磁石を用いることが提案されている。
特開平8−340651号公報
しかしながら、上述の特許文献1のように、高い磁束密度を有する磁石と、高い保磁力を有する磁石とを別々に作製して、磁石同士を接合させて回転機器などに用いると、振動や温度変化等によって、接合部が剥がれて磁石及び回転機が破損してしまうことが懸念される。特に、磁石が薄型となった場合には、接着面が小さくなって、容易に剥がれてしまうと考えられる。また、接合して磁石を形成する場合、サイズや形状の精度を十分に高くすることが難しい。このため、容易に破損せず、且つ回転機に用いた場合にトルク特性等の特性低下を十分に抑制することが可能な磁石が求められている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、高い強度を有するとともに、高温下で使用しても磁気特性を高く維持することが可能な希土類ボンド磁石を提供することを目的とする。また、高い強度を有するとともに、高温下で使用しても磁気特性を高く維持することが可能な希土類ボンド磁石を容易に製造する方法を提供することを目的とする。また、信頼性に優れ、長時間使用してもトルク特性などの回転機の特性低下を十分に抑制することが可能な回転機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、一体的に形成された希土類ボンド磁石であって、重希土類元素を有するR−T−B系合金(Rは希土類元素を示し、TはFe及び/又はCoを示す。)を含有する磁性粒子を含む第1の領域と、軽希土類元素を有するR−T−B系合金を含有する磁性粒子を含む第2の領域と、を備えており、第1の領域は、第2の領域よりも希土類元素全体に対する重希土類元素の質量比率が高い磁性粒子を含有する希土類ボンド磁石を提供する。
本発明の希土類ボンド磁石は、重希土類元素を有するR−T−B系合金を含有する磁性粒子を含む第1の領域と、軽希土類元素を有するR−T−B系合金を含有する磁性粒子を含む第2の領域を備える。そして、第1の領域は、第2の領域よりも希土類元素全体に対する重希土類元素の質量比率が高い磁性粒子を含有する。このように、第1の領域と第2の領域は、全希土類元素に対する重希土類元素(軽希土類元素)の質量比率が異なる磁性粒子を含有するため、本発明の希土類ボンド磁石は磁気特性が異なる複数の領域を有する。したがって、反磁界による減磁の影響を低減することが可能になり、高温下において使用しても、磁気特性を高く維持することができる。また、本発明の希土類ボンド磁石は、一体的に形成されたものであるため、複雑な構造や薄型形状であっても、高い強度を有する。
本発明の希土類ボンド磁石は、第1の領域が第2の領域よりも高い保磁力を有し、第2の領域が第1の領域よりも高い残留磁束密度を有することが好ましい。このような構造とすることによって、回転機等に用いられた場合に、回転機の特性を十分に高く維持することができる。
本発明の希土類ボンド磁石は、C型であって、円周方向の両端部に第1の領域を有し、両端部に挟まれた中央部に第2の領域を有することが好ましい。このようなC型の希土類ボンド磁石は、薄型としても高い強度を有し、且つ回転機に好適に搭載することができる。そして、高温下で使用しても、両端部において反磁界の発生によって生じる減磁の影響を十分に抑制して、磁気特性を維持することができる。したがって、回転機に用いた場合に回転機の特性低下を十分に抑制することができる。
本発明の希土類ボンド磁石は、第1の領域と第2の領域の間に、重希土類元素の含有率が連続的に変化する第3の領域を有することが好ましい。このような第3の領域を有することによって、表面磁束の不連続な変化を低減することができる。
本発明ではまた、軽希土類元素を有するR−T−B系合金を含む磁性粉末を磁場中成形して成形体を作製する成形工程と、成形体の一部に重希土類元素を含む拡散材を付着させる付着工程と、成形体を加熱して、重希土類元素を成形体の内部に拡散させる拡散工程と、成形体に樹脂を含浸して樹脂を硬化し、重希土類元素を有するR−T−B系合金を含有する磁性粒子を含む第1の領域と、軽希土類元素を有するR−T−B系合金を含有する磁性粒子を含む第2の領域と、を備え、第1の領域は、第2の領域よりも希土類元素全体に対する重希土類元素の質量比率が高い磁性粒子を含有する希土類ボンド磁石を得る硬化工程と、を有する、希土類ボンド磁石の製造方法を提供する。
本発明の希土類ボンド磁石の製造方法によれば、複雑な形状や薄型の希土類ボンド磁石であっても、容易に製造することができる。しかも、寸法精度が高く、薄型であっても高い強度を有する希土類ボンド磁石とすることができる。また、得られる希土類ボンド磁石は、磁気特性が異なる複数の領域を有する。したがって、反磁界による減磁の影響を低減することが可能になり、高温下において使用しても、磁気特性を高く維持することができる。
本発明ではまた、軽希土類元素を有するR−T−B系合金(Rは希土類元素を示し、TはFe及び/又はCoを示す。)を含む磁性粉末と重希土類元素を含む拡散材との混合粉末、及び磁性粉末を、キャビティ内の互いに異なる領域にそれぞれ充填して成形し、混合粉末からなる第1の部分と磁性粉末からなる第2の部分とを有する成形体を作製する成形工程と、成形体を加熱し、第2の部分において重希土類元素を磁性粉末の粒内に拡散させる拡散工程と、成形体に樹脂を含浸して当該樹脂を硬化し、重希土類元素を有するR−T−B系合金を含有する磁性粒子を含む第1の領域と、軽希土類元素を有するR−T−B系合金を含有する磁性粒子を含む第2の領域と、を備え、第1の領域は、第2の領域よりも希土類元素全体に対する重希土類元素の質量比率が高い磁性粒子を含有する希土類ボンド磁石を得る硬化工程と、を有する、希土類ボンド磁石の製造方法を提供する。
上述の希土類ボンド磁石の製造方法によれば、複雑な形状や薄型の希土類ボンド磁石であっても、容易に製造することができる。しかも、縮率差が小さいために、寸法精度を一層高くすることができ、また、薄型であっても高い強度を有する希土類ボンド磁石とすることができる。また、得られる希土類ボンド磁石は、磁気特性が異なる複数の領域を有する。したがって、反磁界による減磁の影響を低減することが可能になり、高温下において使用しても、磁気特性を高く維持することができる。
本発明の希土類ボンド磁石の製造方法は、成形工程の前に、水素化分解・脱水素再結合法によって磁性粉末を調製する粉末調製工程を有することが好ましい。これによって、希土類ボンド磁石の磁気特性を一層高くすることができる。
さらに、本発明では、上述の希土類ボンド磁石を備える回転機を提供する。本発明の回転機は、上記特徴を有する希土類ボンド磁石を備えるため、信頼性に優れる。また、反磁界による減磁の影響を低減することが可能になり、高温下において使用しても、トルク特性などの回転機の特性低下を十分に抑制することができる。
本発明によれば、高い強度を有するとともに、高温下で使用しても磁気特性を高く維持することが可能な希土類ボンド磁石を提供することができる。また、高い強度を有するとともに、高温下で使用しても磁気特性を高く維持することが可能な希土類ボンド磁石を容易に製造する方法を提供することができる。また、信頼性に優れ、長時間使用してもトルク特性などの回転機の特性低下を十分に抑制することが可能な回転機を提供することができる。
本発明の希土類ボンド磁石の好適な実施形態を示す斜視図である。 図1に示す希土類ボンド磁石の正面図である。 図2に示す希土類ボンド磁石のIII−III線断面図である。 本発明の希土類ボンド磁石の好適な実施形態の変形例を模式的に示す断面図である。 本発明の希土類ボンド磁石の好適な実施形態の別の変形例を模式的に示す断面図である。 本発明の回転機の好適な実施形態を示す説明図である。
以下、場合により図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
図1は、本実施形態の希土類ボンド磁石の斜視図である。図2は、本実施形態の希土類ボンド磁石の正面図である。図3は、本実施形態の希土類ボンド磁石の模式断面図である。希土類ボンド磁石10は、C型の形状を有している。C型の希土類ボンド磁石10は、円周方向の両端部に第1の領域(第1の部分)12を有し、該両端部に挟まれる中央部に第2の領域(第2の部分)14と有する。
本実施形態の希土類ボンド磁石10は、第1の領域12及び第2の領域14に、R−T−B系の希土類合金(希土類化合物)を主成分として含む磁性粒子と、該磁性粒子間に充填された樹脂とを含有する。
本明細書における希土類元素(場合により、「R」で表す。)は、長周期型周期表の第3族に属するスカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)及びランタノイド元素のことをいう。ランタノイド元素には、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジウム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビニウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)等が含まれる。希土類元素は、軽希土類元素及び重希土類元素に分類することができる。本明細書における「重希土類元素(以下、Rという)」とはGd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luをいい、「軽希土類元素(以下、Rという)」とはSc,Y,La,Ce,Pr,Nd、Sm,Euをいう。
R−T−B系の希土類合金は、軽希土類元素としてNd及びPrの少なくとも一方を含み、Bを0.5〜4.5質量%含み、残部がT(TはFe及び/又はCoを示す。)及び不可避的不純物である組成を有することが好ましい。具体的な組成としては、R14Bが挙げられる。また、合金は、必要に応じて、Co、Ni、Mn、Al、Cu、Nb、Zr、Ti、W、Mo、V、Ga、Zn、Si等の他の元素を更に含んでもよい。磁性粒子は、上述のR−T−B系合金の他に、少量のRリッチ相やBリッチ相を含んでいてもよい。
希土類ボンド磁石10における第1の領域12の磁性粒子と第2の領域14の磁性粒子は、互いに異なる組成を有する。第2の領域14に含まれる磁性粒子は、第1の領域12に含まれる磁性粒子よりも、希土類元素(R)全体に対するRの質量比率(R/R)が高い。すなわち、第2の領域14に含まれる磁性粒子は、第1の領域12に含まれる磁性粒子よりも、R−T−B系合金全体に対するR−T−B系合金の質量比率が高い。一方、第1の領域12に含まれる磁性粒子は、第2の領域14に含まれる磁性粒子よりも希土類元素(R)全体に対するRの質量比率(R/R)が高い。すなわち、第1の領域12に含まれる磁性粒子は、第2の領域14に含まれる磁性粒子よりもR−T−B系合金全体に対するR−T−B系合金の質量比率が高い。
希土類ボンド磁石10は、上述のような組成を有することから、第1の領域12は第2の領域14よりも保磁力(HcJ)が高く、第2の領域14は第1の領域12よりも残留磁束密度(Br)が高くなっている。このため、希土類ボンド磁石10を回転機に搭載した場合に、希土類ボンド磁石10の端部における反磁界による減磁の影響を低減することが可能になり、長時間使用しても、トルク特性などの回転機の特性低下を十分に抑制することができる。
第2の領域14の保磁力に対する第1の領域12の保磁力の比率は、残留磁束密度の低下を抑制しつつ反磁界による減磁の影響を一層低減する観点から、好ましくは1.03〜1.40であり、より好ましくは1.05〜1.30である。同様の観点から、第2の領域14の残留磁束密度に対する第1の領域12の残留磁束密度の比率は、0.90〜1.00であり、より好ましくは0.93−1.00である。
反磁界による減磁の影響を一層低減するとともに高い残留磁束を維持する観点から、第1の領域12に含まれる磁性粒子におけるR/Rは、好ましくは0.02〜0.20であり、より好ましくは0.05〜0.15である。同様の観点から、第2の領域14に含まれる磁性粒子におけるR/Rは、好ましくは0〜0.05であり、より好ましくは0〜0.02である。第2の領域14の磁性粒子は、原料等の不純物に起因するR以外のRを含んでいなくてもよい。
希土類ボンド磁石10における第1の領域12の比率は、例えば10〜60体積%とすることができる。一方、希土類ボンド磁石10における第2の領域14の比率は、例えば合計で40〜90体積%とすることができる。
希土類ボンド磁石10に含まれる樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂や、スチレン系、オレフィン系、ウレタン系、ポリエステル系、ナイロンなどのポリアミド系のエラストマー、アイオノマー、エチレンプロピレン共重合体(EPM)、エチレン−エチルアクリレート共重合体等の熱可塑性樹脂が挙げられる。これらのなかでも、熱硬化性樹脂が好ましく、エポキシ樹脂又はフェノール樹脂がより好ましい。
希土類ボンド磁石10は一体的に形成されており、接合部を有しないことから、強度が高く破損し難い。このため、高い信頼性を有しており、回転機のように、高温で振動が発生するような条件下でも長時間使用することができる。
希土類ボンド磁石10は、径方向に沿う厚みが5mm以下であることが好ましい。これによって、厚み方向の特性の変動を小さくすることが可能となり、第1の領域12における角型も高くすることができる。
図4は、希土類ボンド磁石の上記実施形態の変形例を模式的に示す断面図である。希土類ボンド磁石11は、C型であり、円周方向の両端部に第1の領域12を有し、第1の領域12に隣接して一対の第3の領域13を有する。そして、第3の領域13に挟まれるように第2の領域14を有する。すなわち、希土類ボンド磁石11は、C型の円周方向の一端側から他端側に向けて、第1の領域12、第3の領域13、第2の領域14、第3の領域13、第1の領域12の順に組成の異なる5つの領域を有している。本変形例の希土類ボンド磁石11は、第1の領域12と第2の領域14との間に第3の領域13を有する点で、上記実施形態の希土類ボンド磁石10と相違する。
第3の領域13は、第1の領域12側から第2の領域14側に向けて、R/Rが徐々に低くなり、R/Rが徐々に高くなる領域である。希土類ボンド磁石11における第1の領域12、第2の領域14及び第3領域13の比率は、それぞれ、例えば10〜60体積%、10〜40体積%及び10〜80体積%とすることができる。
希土類ボンド磁石11は、円周方向に沿って磁性粒子におけるR及びRの含有率が徐々に変化する第3の領域13を有する。この第3の領域13は、組成が互いに異なる第1の領域12と第2の領域14との間でバッファー領域として機能するため、希土類ボンド磁石11は強度が一層高く、信頼性に一層優れる。
図5は、希土類ボンド磁石の上記実施形態の別の変形例を模式的に示す断面図である。希土類ボンド磁石15は、C型であり、円周方向の両端部の表面部分に第1の領域12を有し、第1の領域12の内側及びC型の円周方向の中央部に第2の領域14を有する。希土類ボンド磁石15も、希土類ボンド磁石端部において、反磁界による減磁の影響を低減することが可能になり、高温下において使用しても、磁気特性を高く維持することができる。
また、上記実施形態の希土類ボンド磁石10に比べて、希土類ボンド磁石全体に対する第1の領域12の体積割合を小さくすることができる。このため、Rの使用量を低減することが可能となり、高い強度を有するとともに、高温下で使用しても磁気特性を高く維持することが可能な希土類ボンドを低い製造コストで得ることができる。
次に、本発明の希土類ボンド磁石の製造方法の好適な実施形態を説明する。本実施形態の希土類ボンド磁石10の製造方法は、
(1)水素化分解・脱水素再結合法によって軽希土類元素を含有する磁性粉末を調製する粉末調製工程、
(2)磁性粉末を磁場中成形して成形体を作製する成形工程、
(3)成形体の表面の一部に重希土類元素を含む拡散材を付着させる付着工程、
(4)成形体を加熱して、重希土類元素を成形体の内部に拡散させる拡散工程、及び
(5)成形体に樹脂を含浸して樹脂を硬化する硬化工程、
を有する。以下、各工程の詳細について説明する。
(1)粉末調製工程では、まず、軽希土類元素を有する合金を準備する。合金は、通常の鋳造方法、例えばストリップキャスト法、ブックモールド法、又は遠心鋳造法によって得た合金を使用することができる。また、上述の方法によって得られた合金に均質化熱処理を施したものであってもよい。合金は、原料金属又は原料化合物やそれらの製造工程に由来する不可避な不純物を含んでいてもよい。
上述の組成を有する合金を準備した後、当該合金に水素化分解・脱水素再結合法(以下、単に「HDDR法」ということもある。)による処理を施す。HDDR法とは、水素化(Hydrogenation)、不均化(Disproportionation)、脱水素化(Desorption)、及び再結合(Recombination)を順次実行するプロセスである。HDDR法による処理の詳細について、以下に説明する。
(水素化)
準備した合金の均質化熱処理を行う。具体的には、合金を、減圧雰囲気(1kPa以下)又はアルゴンや窒素などの不活性ガス雰囲気中、温度1000〜1200℃で5〜48時間保持する。
均質化させた合金は、そのまま水素吸蔵処理を施してもよく、合金をスタンプミル又はジョークラッシャーなどの粉砕手段を用いて粉砕してもよい。その後、篩分けを行ってもよい。粉砕及び篩い分けによって、粒径が10mm以下の合金粉末を調製することができる。
次に、水素吸蔵処理を行う。具体的には、合金粉末を、水素分圧が100〜300kPaである水素雰囲気中、100〜200℃の温度で0.5〜2時間保持する。これによって、合金の結晶格子中に水素が吸蔵される。
(不均化)
水素を吸蔵させた合金を、水素雰囲気中、所定の温度で保持することによって、水素化分解して分解生成物を得る。水素化分解時の水素分圧は10〜100kPa、温度は700〜850℃とすることが好ましい。このような条件で水素化分解を行うことによって、磁気的な異方性を有する粒子からなる磁性粉末を得ることができる。
水素化分解によって得られる分解生成物は、RHなどの水素化物、α−Fe及びFeBなどの鉄化合物を含んでいる。この段階における分解生成物は、100nmオーダーの微細なマトリックスを形成している。
(脱水素化、再結合)
水素分圧を低減することによって、分解生成物から水素を放出させ、軽希土類元素を有する希土類合金を含む異方性の磁性粉末を得る。この磁性粉末は、上述の合金と同等の組成を有する。この段階における磁性粉末の粒径は、好ましくは350μm以下であり、より好ましくは250μm以下であり、さらに好ましくは212μm以下である。磁性粉末の粒径の下限に特に制限はないが、実用上、例えば1μm以上とすることが好ましい。
上述のHDDR法によって得られた磁性粉末(HDDR粉)は、例えばジェットミル、ボールミル、振動ミル、湿式アトライター等の微粉砕機を用いて粉砕してもよい。HDDR法による処理を施した磁性粉末は、結晶粒の粒子径が小さく且つ異方性である。したがって、HDDR粉の有する磁気特性を十分に活用することができれば、優れた磁気特性を有する希土類ボンド磁石を得ることができる。
(2)成形工程では、磁性粉末を磁場中成形して所望の形状を有する成形体を作製する。磁場中成形は、磁場を印加しながら行い、これにより異方性を有する磁性粉末を所定方向に配向させた状態で固定する。成形は、例えば、機械プレスや油圧プレス等の圧縮成形機を用いた圧縮成形により行うことができる。具体的には、磁性粉末を金型キャビティ内に充填した後、充填された粉末を上パンチと下パンチとの間で挟むようにして加圧することによって、磁性粉末を所定形状に成形することができる。
成形によって得られる成形体の形状は特に制限されず、C型、柱型、平板型、リング型等、所望とする希土類ボンド磁石の形状に応じて決定する。なお、後述の工程で付着させた拡散材の重希土類元素を成形体の内部にまで十分に拡散させる観点から、成形体の厚みは5mm以下であることが好ましい。これによって、拡散工程において厚み方向に重希土類元素を行き渡らせることが可能となり、厚み方向により均一な組成を有する第1の領域12を形成することができる。
磁場中成形時の加圧圧力は好ましくは2〜12ton/cmであり、配向磁界は好ましくは800〜2000kA/mである。なお、成形方法としては、上述のように混合粉末をそのまま成形する乾式成形のほか、混合粉末を油等の溶媒に分散させたスラリーを成形する湿式成形を適用することもできる。
(3)付着工程では、まず、重希土類金属又は重希土類元素を有する重希土類化合物を含む、拡散材を準備する。重希土類元素は、好ましくはDy又はTbである。拡散材は、好ましくは重希土類元素の水素化物、酸化物、ハロゲン化物及び水酸化物から選ばれる少なくとも一種の重希土類化合物を含む。
重希土類化合物は、重希土類金属元素以外の元素を有していてもよく、例えば、重希土類金属と希土類金属以外の金属との合金であってもよい。一層優れた磁気特性を有する希土類ボンド磁石10とする観点から、重希土類化合物は、好ましくは重希土類元素の水素化物及びフッ化物を含み、より好ましくは水素化物を含む。このような重希土類化合物を用いると、希土類ボンド磁石中に残存する不純物の量を十分に低くすることができる。また、重希土類元素の水素化物及びフッ化物は容易に分解することから、HDDR法による処理によって得られた、組織が微細である磁性粉末に対しても、十分に均一に重希土類元素を拡散させることができる。重希土類化合物の例としては、DyH、DyF及びTbHを挙げられる。
重希土類化合物及び重希土類金属の粉末は、市販の又は通常の方法によって得られた重希土類化合物又は重希土類金属を、ジェットミルを用いて乾式粉砕する方法、又は有機溶媒と混合してスラリーとした後、ボールミル等を用い湿式粉砕することによって調製することができる。
拡散材の平均粒径は、好ましくは100nm〜30μmであり、より好ましくは0.5〜10μmであり、さらに好ましくは1〜5μmである。拡散材の平均粒径が30μmを超えると、重希土類元素が磁性粒子の内部に拡散し難くなって、保磁力及び角型の向上効果が損なわれる場合がある。一方、拡散材の平均粒径が100nm未満であると、重希土類元素が酸化して重希土類酸化物が生成しやすくなる傾向がある。重希土類酸化物が生成すると、重希土類元素の拡散量が少なくなり、保磁力及び角型の向上幅が小さくなる傾向にある。
上述の通り調製した拡散材を、成形体の表面の一部に付着させる。成形体がC型である場合、拡散材を成形体の円周方向における両端部に付着させることが好ましい。拡散材を成形体に付着させる方法は特に限定されず、例えば、粉末状の拡散材を有機溶媒中に分散させてスラリーを作製した後、当該スラリー中に、成形体の一部を浸漬することによって付着させてもよい。拡散材(重希土類元素)を成形体の内部にまで十分に浸透させる観点から、減圧又は真空中で成形体をスラリー中に浸漬することが好ましい。
スラリー中における拡散材の含有率は、例えば10〜60質量%であり、拡散材をより均一に分散させる観点から、好ましくは20〜50質量%である。スラリー中の拡散材の含有率を変えることによって、成形体上に付着する拡散材の量を調整することができる。なお、成形体に拡散材を付着する方法としては、例えばスラリーを成形体に対して噴霧して、成形体の一部に拡散材を付着する方法であってもよい。
(4)拡散工程では、拡散材を付着させた成形体を、拡散材に含まれる重希土類元素が磁性粉末の粒内に拡散することができる温度に加熱する。具体的には、成形体を減圧下又はアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気下、好ましくは600〜950℃、より好ましくは700〜950℃、さらに好ましくは750〜900℃で、1〜12時間保持する。このような条件で加熱することにより、重希土類元素がHDDR処理を施して得られた磁性粉末の粒子内部に拡散する。これによって、拡散材を付着させた表面及びその表面から内部にかけて、拡散材から拡散した重希土類元素濃度が高い外層と、該外層に囲まれる重金属元素濃度が低い内層とを有する粒子が形成される。
また、HDDR処理が施された磁性粉末には微細なクラックが存在するが、このクラックに拡散材が侵入してクラックを埋めることができる。このため、最終的に得られる希土類ボンド磁石の耐酸化性及び強度も向上させることができる。
拡散工程において、成形体の加熱温度を高くし過ぎたり加熱時間を長くし過ぎたりすると、磁性粉末の粒成長が進行し、またはHDDR処理を施して得られた異方性の磁性粉末の相分解が生じ、高い磁気特性が損なわれる可能性がある。一方、成形体の加熱温度を低くし過ぎたり加熱時間を短くし過ぎたりすると、重希土類元素の拡散が十分に進行しない傾向がある。したがって、磁性粉末の種類や平均粒径に応じて、加熱温度及び加熱時間を設定することが好ましい。
本実施形態の製造方法では、成形体とした状態で加熱処理を施しているため、磁性粉末と拡散材との密着性がよく、拡散材に含まれる重希土類元素を磁性粉末の粒内の外周部に、より均一に拡散させることが可能となる。これによって、拡散材を付着させた表面部及びその内部に保磁力が高い領域が形成される。
(5)硬化工程では、成形体に樹脂成分を含浸させ、加熱して樹脂成分を硬化する。これによって、希土類合金を含む磁性粒子と磁性粒子間に充填された樹脂とを含有する希土類ボンド磁石10を得ることができる。具体的な手順としては、まず、加熱処理を施した成形体を予め調製した樹脂含有溶液に浸漬し、密閉容器中で減圧することによって脱泡させた後、大気圧に戻すことにより樹脂含有溶液を成形体の空隙内に浸透させる。その後、成形体を樹脂含有溶液中から取り出し、成形体の表面に付着した余剰の樹脂含有溶液を取り除く。余剰の樹脂含有溶液を取り除くには遠心分離機などを用いればよい。
樹脂含有溶液に浸漬する前にトルエン等の溶剤に浸漬することが好ましい。これによって、磁性粉末の濡れ性が改善されて樹脂成分の含浸量を増やすことが可能となり、成形体中の空隙を減らすことができる。
樹脂含有溶液に含まれる樹脂成分としては、上述の熱硬化性樹脂や、上述の熱可塑性樹脂が挙げられる。樹脂含有溶液は、樹脂成分を溶媒に溶解させることによって調製することができる。溶媒としては、トルエン、アセトン、エチルアルコールなどの一般的な有機溶媒を用いることができる。溶媒は、樹脂成分を十分に溶解させるために、用いる樹脂の種類に応じて選択することが好ましい。樹脂含有溶液における樹脂成分の含有率に特に制限はないが、密度が高く空隙の少ない希土類ボンド磁石を得るためには、樹脂成分の含有率は高い方が好ましい。
樹脂含有溶液を空隙内に浸透させた成形体を、例えば恒温槽内で、減圧雰囲気(1kPa以下)又はアルゴンガスや窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下、120〜230℃で1〜10時間保持することによって、樹脂含有溶液に含まれる溶媒を蒸発させるとともに樹脂を硬化させる。その後、必要に応じて表面処理を施すことにより、重希土類元素を有するR−T−B合金を含有する磁性粒子を含む第1の領域12と、軽希土類元素を有するR−T−B合金を含有する磁性粒子を含む第2の領域14とを有する異方性の希土類ボンド磁石10を得ることができる。希土類ボンド磁石10は、第1の領域12に含まれる磁性粒子の方が第2の領域14に含まれる磁性粒子よりも、希土類元素全体に対する重希土類元素の質量比率が高くなっている。
希土類ボンド磁石10の第1の領域12及び第2の領域14における樹脂の含有率は、優れた磁気特性と優れた形状保持性とを両立させる観点から、好ましくは0.5〜10質量%、より好ましくは1〜5質量%である。同様の観点から、希土類ボンド磁石10の第1の領域12及び第2の領域14における磁性粒子の含有率は、好ましくは90〜99質量%であり、より好ましくは94〜98質量%である。希土類ボンド磁石における樹脂の含有率や磁性粒子の含有率は、樹脂含有溶液における樹脂成分の濃度や、成形体作製時の成形圧力を変えることによって調整することができる。
上記(2)付着工程において、成形体を拡散材を含むスラリー中に浸漬した後、徐々に引き上げる操作を加えることによって、R及びRの含有率がC型の略円周方向に沿って徐々に変わる磁性粒子を含有する第3の領域13を形成することができる。また、上記(2)成形工程において成形圧力を高くするとともに、(3)付着工程において、成形体をスラリーに浸漬する時間を短くしたり、(4)拡散工程における加熱時間を短くしたりすることによって、図5に示すような表面部のみに重希土類元素が拡散した第1の領域12を有する希土類ボンド磁石を得ることができる。
本実施形態の希土類ボンド磁石の製造方法では、異方性の磁性粉末を、樹脂成分と混合することなく磁場中成形しているために、各磁性粒子の配向を従来よりも揃えることが可能となる。これによって、配向度が高くなって、高い残留磁束密度を有する希土類ボンド磁石とすることができる。また、希土類ボンド磁石10の第1の領域12では、拡散材に含まれる重希土類元素が磁性粒子の外周部に従来のものよりも均一に拡散している。このため、第1の領域12は、高い残留磁束密度を維持しつつ十分に高い保磁力を有する。
また、拡散工程で加熱処理を行っているが縮率はわずかである為、成形体とほぼ同寸法の希土類ボンド磁石を形成することができる。このため、回転機など高い寸法精度が求められる用途に用いられる場合でも、切削及び研磨等の加工を行わずに、所定の寸法を有する希土類ボンド磁石を容易に製造することができる。このため、工程が短縮できるのみならず、加工にともなう切削片や研磨屑の発生を十分に低減することが可能となり、製造コストを十分に低減することができる。
また、上述の通り、スラリー中の拡散材の濃度、成形体をスラリーに浸漬する時間、スラリーに浸漬する成形体部位、拡散工程における加熱時間及び加熱温度を変えることによって、最終的に得られる希土類ボンド磁石の磁気特性の分布を自由に調整することができる。浸漬部位を変えることによって、例えば、立方体又はC型の希土類ボンド磁石の場合、一端から他端(例えば、上端から下端又は右端から左端)に向けて、磁気特性の分布を有するものにすることも可能である。また、希土類ボンド磁石の表面と内部との間に磁気特性の分布を有するものにすることも可能である。このような希土類ボンド磁石の用途はモータ用に限定されるものではない。
次に、本発明の希土類ボンド磁石の製造方法の別の実施形態について説明する。本実施形態の製造方法は、
(1)水素化分解・脱水素再結合法によって軽希土類元素を含有する磁性粉末を調製する粉末調製工程、
(2)上記磁性粉末の一部と重希土類元素を含む拡散材とを混合して混合粉末を得る混合工程、
(3)磁性粉末と混合粉末とを同一キャビティ内にて各々同時に磁場中成形して成形体を作製する成形工程、
(4)成形体を加熱して、重希土類元素を磁性粉末の内部に拡散させる拡散工程、及び
(5)成形体に樹脂を含浸して樹脂を硬化する硬化工程、
を有する。すなわち、本実施形態の希土類ボンド磁石の製造方法は、混合工程を有する点、及び成形工程において混合工程で得られた混合粉末を用いている点、及び付着工程を有しない点で、上記実施形態と異なる。以下、各工程の詳細について説明する。
(1)粉末調製工程は、上述の実施形態と同様にして行うことができる。(2)混合工程は、重希土類元素を含む拡散材を準備する。拡散材としては上述の実施形態と同様の重希土類化合物を用いることができる。
(2)混合工程では、拡散材と粉末調製工程で調製した磁性粉末の一部とを混合して混合粉末を得る。混合粉末は、例えば、所定の配合比で希土類化合物粉末と拡散材とを容器に投入後、スペックスミキサーを用いて、1〜30分間混合することによって得ることができる。混合は、拡散材や磁性粉末の酸化を抑制する観点から、アルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。なお、混合方法は、特に限定されるものではなく、例えば、Vミキサー、ボールミル、又はライカイ機などを用いた方法であってもよい。なお、混合の際に成形助剤となるステアリン酸亜鉛などの潤滑材を添加してもよい。この場合、添加量は0.01〜0.5質量%程度でよい。
磁性粉末と拡散材との配合比は、混合粉末における拡散材の含有量が、好ましくは0.5〜5質量%、より好ましくは1〜4質量%、さらに好ましくは1.5〜3.5質量%となるような比率とする。当該含有量が0.5質量%未満であると、磁性粉末の粒子内部への重希土類元素の拡散量が少なくなる傾向がある。一方、当該含有量が5質量%を超えると、重希土類元素が磁性粉末の粒子内部にまで拡散してしまいBrが小さくなる傾向があると共に材料コストが上昇する傾向にある。
(3)成形工程では、まず、混合粉末と磁性粉末とをキャビティ内に順次投入する。これによって、キャビティ内の第1の領域に混合粉末を充填する。続いて、第1の領域に充填された混合粉末に隣り合うように、キャビティ内の第2の領域に磁性粉末を充填する。これによって、同一のキャビティ内に、混合粉末が充填された第1の領域と磁性粉末が充填された第2の領域が形成される。必要に応じて、さらに複数の領域に混合粉末と磁性粉末を順次充填してもよい。
その後、キャビティ内に充填された磁性粉末及び混合粉末の磁場中成形を行い、異方性を有する磁性粉末を所定方向に配向させた状態で固定する。成形は、例えば、機械プレスや油圧プレス等の圧縮成形機を用いた圧縮成形により行うことができる。具体的には、磁性粉末及び混合粉末を金型キャビティ内に充填した後、充填された粉末を上パンチと下パンチとの間で挟むようにして加圧することによって、磁性粉末を所定形状に成形することができる。このようにして得られる成形体は、混合粉末からなる第1の部分と、第1の部分に隣接して磁性粉末からなる第2の部分とを有する。
成形によって得られる成形体の形状は特に制限されず、C型、柱型、平板型、リング型等、所望とする希土類ボンド磁石の形状に応じて決定する。なお、成形体の厚みに特に制限はない。
磁場中成形時の加圧圧力は好ましくは2〜12ton/cmであり、配向磁界は好ましくは800〜2000kA/mである。なお、成形方法としては、上述のように混合粉末をそのまま成形する乾式成形のほか、混合粉末を油等の溶媒に分散させたスラリーを成形する湿式成形を適用することもできる。
(4)拡散工程では、第1の部分及び第2の部分を有する成形体を、拡散材に含まれる重希土類元素が磁性粉末の粒内に拡散することができる温度に加熱する。具体的には、成形体を減圧下又はアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気下、好ましくは600〜950℃、より好ましくは700〜950℃、さらに好ましくは750〜900℃で、1〜12時間保持する。このような条件で加熱することにより、成形体の主に第1の部分において、重希土類元素がHDDR処理を施して得られた磁性粉末の粒子内部に拡散する。これによって、拡散材から拡散した重希土類元素濃度が高い外層と、該外層に囲まれる重金属元素濃度が低い内層とを有する粒子が形成される。なお、重希土類元素の拡散は、おもに第1の部分で進行するが、第1の部分と第2の部分の境界付近にある第2の部分の磁性粉末の粒子内部にも重希土類元素が拡散してもよい。
(5)硬化工程では、上記実施形態と同様にして成形体に樹脂成分を含浸させ、加熱して樹脂成分を硬化する。これによって、希土類合金を含む磁性粒子と磁性粒子間に充填された樹脂とを含有する希土類ボンド磁石10を得ることができる。
本実施形態では、軽希土類元素を有するR−T−B系合金を含む磁性粉末と重希土類元素を含む拡散材を混合した混合粉末とを同一キャビティ内に各々充填し、同時に成形を行っている。この製造方法によれば、第1の部分と第2の部分との間の軽希土類元素と重希土類元素の量がそれぞれ連続的に変化するため、拡散工程の加熱処理の前後における成形体の第1の部分と第2の部分との縮率差を、十分に低減することができる。この為、優れた強度を有する一体型成形体を作製することができる。また、混合工程において、重希土類元素を含む拡散材と磁性粉末との混合比率を変えることで、最終的に得られる希土類ボンド磁石の磁気特性を自由に調整することができる。また、希土類ボンド磁石の磁気特性の分布は、混合粉末と磁性粉末との充填比率を変えることで調整することができる。
次に、本発明の回転機の好適な実施形態について説明する。図6は、本実施形態の回転機(永久磁石回転機)の内部構造を示す説明図である。本実施形態の回転機20は、永久磁石同期回転機(SPM回転機)であり、円筒状のロータ50と該ロータ50の外側に配置されるステータ30とを備えている。ロータ50は、円筒状のコア52と円筒状のコア52の外周面に沿ってN極とS極が交互になるように複数の希土類ボンド磁石10が設けられている。ロータ50は、軸54を中心にして、図6中の矢印方向に回転可能なように、ステータ30と所定の隙間を介して固定されている。ステータ30は、内周面に沿って設けられた複数のコイル32を有している。このコイル32と希土類ボンド磁石10とは互いに対向するように配置されている。
回転機20は、ロータ50に、上記実施形態に係る希土類ボンド磁石10を備える。希土類ボンド磁石10は耐食性に優れるため、経時的な磁気特性の低下を十分に抑制することができる。したがって、回転機20は優れた性能を長時間にわたって維持することができる。回転機20は、希土類ボンド磁石10以外の部分について、通常の回転機部品を用いて通常の方法によって製造することができる。
回転機20は、コイル32に通電することによって生成する電磁石による界磁と希土類ボンド磁石10による界磁との相互作用により、電気エネルギーを機械的エネルギーに変換する電動機(モータ)であってもよい。また、回転機20は、希土類ボンド磁石10による界磁とコイル32との電磁誘導相互作用により、機械的エネルギーから電気的エネルギーに変換する発電機(ジェネレータ)であってもよい。
電動機(モータ)として機能する回転機20としては、例えば、永久磁石直流モータ、リニア同期モータ、ボイスコイルモータ、振動モータ、永久磁石同期モータ(SPMモータ)、永久磁石同期モータ(IPMモータ)などが挙げられる。発電機(ジェネレータ)として機能する回転機20としては、例えば、永久磁石同期発電機、永久磁石整流子発電機、永久磁石交流発電機などが挙げられる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではない。
本発明の内容を実施例及び比較例を用いて以下に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
[希土類ボンド磁石の作製]
ストリップキャスト法によって、主成分としてNdFe14Bを含有する、下記組成を有する合金を調製した。
Nd:28.0質量%
B : 1.1質量%
Ga: 0.35質量%
Nb: 0.30質量%
Cu: 0.03質量%
Fe及び不可避不純物:残部
この合金は、微量の不可避不純物(原料化合物全体で0.5質量%以下)を含んでいた。この合金を、減圧雰囲気中(1kPa以下)、1000〜1200℃の温度範囲で24時間保持した(均質化熱処理)。均質化熱処理で得られた生成物(主成分:NdFe14B)をスタンプミルで粉砕し、篩分けを行って、原料粉末(粒径1〜2mm)を得た。
この原料粉末を、モリブテン製の容器に充填し、赤外線加熱方式を有する管状熱処理炉に装填し、以下の条件で水素化分解・脱水素再結合法による処理(HDDR処理)を施した。
まず、水素ガス雰囲気下、水素分圧100〜300kPa、温度100℃で原料粉末を2時間保持する水素吸蔵工程を行った。続いて、炉内の水素分圧を下げるとともに炉内温度を昇温し、水素ガスを吸蔵した原料粉末を、水素分圧40kPa、温度800℃の条件で1.5時間保持する水素化分解工程を行った。
その後、炉内を850℃まで昇温し、その温度を維持しながら水素圧力を低減して脱水素再結合工程を行った。これによって、HDDR処理された異方性の磁性粉末(NdFe14B粉末)を得た。得られた磁性粉末を、窒素ガス雰囲気中でセラミックミルを用いて粉砕し、篩い分けを行って、平均粒径が150μmである磁性粉末を得た。この磁性粉末の磁気特性をVSM(振動試料型磁力計)を用いて測定したところ、残留磁束密度は12.5kGであり、保磁力は16.6kOeであった。
この磁性粉末全量に対し、ステアリン酸亜鉛を0.1質量%添加して、磁性粉末とステアリン酸亜鉛とを混合した後、成形圧力5.0ton/cm、配向磁界1.2Tの条件で磁場中成形を行って、図1に示すようなC型形状の成形体を得た。
次に、上記成形体とは別に、以下の通りにして重希土類化合物の粉末を調製した。まず、Dy粉末を水素ガス雰囲気下、350℃で1時間加熱して水素を吸蔵させた。続いて、水素を吸蔵したDy粉末をアルゴンガス雰囲気下にて600℃で1時間加熱することによりDy水素化物を得た。得られたDy水素化物は、X線回折測定により、DyHであることを確認した。得られたDyH粉体をエタノール溶液に入れてボールミル粉砕を行い、平均粒径が3μmのDyH粉末とした。
このDyH粉末をエタノール中に分散させて、DyH粉末の含有率が2質量%であるスラリーを得た。容器に入ったスラリー中に、上述の通り作製した成形体の円周方向の両端部(端から成形体全体の30体積%に相当する部分)のみを浸漬させた状態で、スラリーの入った容器と成形体とを真空ベルジャー内に入れた。そして、真空ベルジャー内の圧力を10kPa以下に60分間維持して、成形体の円周方向における両端部にDyHを付着させた。
成形体をアルゴンガス雰囲気下、900℃で30分間保持して、重希土類元素を成形体の両端部の内部に拡散させた。その後、成形体を室温まで放冷した。
熱処理後の成形体をトルエンの入った容器と共に真空ベルジャー内に入れ、成形体をトルエンに浸漬して容器内の圧力を10kPa以下の状態で30分間保持する脱泡処理を行った後、常圧に戻した。
上記成形体とは別に、トルエンにエポキシ樹脂を溶解させてエポキシ樹脂溶液(エポキシ樹脂含有量:50質量%)を調製した。真空ベルジャーに、上述のエポキシ樹脂溶液と、脱泡処理した成形体とを順次投入した。真空ベルジャー内を10kPa以下に減圧して60分間保持し、成形体内にエポキシ樹脂溶液を含浸させた。
エポキシ樹脂溶液から成形体を取り出し、遠心分離機によって成形体表面に付着したエポキシ樹脂溶液を除去した。その後、エポキシ樹脂溶液を含浸させた成形体を、温度150℃の恒温槽中(雰囲気:窒素ガス)で3時間保持し、成形体中のエポキシ樹脂を硬化させ、希土類ボンド磁石を得た。
[磁気特性の評価]
得られた希土類ボンド磁石の磁気特性を、次の手順で評価した。まず、希土類ボンド磁石の円周方向にほぼ垂直な方向に切断して、両端部及び中央部の3つに分割した(端部A、端部B、中央部)。端部A,Bは、拡散材を付着させた表面を有する部分であり、中央部は、拡散材を付着させた表面を有しない部分である。そして、分割したそれぞれの磁石片の保磁力と残留磁束密度とを、B−Hトレーサーを用いて測定した。測定結果を表1に示す。
Figure 2011216836
なお、表1に示すNd及びDy含有率は、それぞれの領域に含まれる磁性粒子のXRF分析(蛍光X線分析)を行って求めた。表1に示すとおり、実施例1のC型の希土類ボンド磁石は、円周方向の両端部に保磁力の高い領域と、両端部に挟まれた中央部に両端部よりも残留磁束密度が高く且つ保磁力が低い領域を有することが確認された。
(実施例2)
DyH粉末の含有率が10質量%であるスラリーを用いたこと、及び成形体の円周方向の両端部(端から全体の15体積%に相当する部分)のみを浸漬させたこと以外は、実施例1と同様にして希土類ボンド磁石を得た。そして、実施例1と同様にして評価を行った。評価結果を表2に示す。
Figure 2011216836
(実施例3)
実施例1と同様にして平均粒径が150μmである磁性粉末(NdFe14B粉末)、及び平均粒径が3μmのDyH粉末を得た。そして、磁性粉末の一部とDyH粉末を混合して、DyH粉末の比率が3質量%の混合粉末を得た。混合粉末の磁気特性についてVSMを用いて測定したところ、残留磁束密度は12.1kGであり、保磁力は16.6kOeであった。この混合粉末と磁性粉末に、粉末全量に対し、それぞれ、ステアリン酸亜鉛を0.1質量%添加して混合した。
続いて、混合粉末と磁性粉末を、C型形状の円周方向の両端部に混合粉末からなる第1の部分と、中央部に磁性粉末からなる第2の部分となるよう、同一キャビティ内に順次充填し、実施例1と同様にして、図1に示すようなC型形状の成形体を得た。この成形体は、円周方向の両端部に混合粉末からなる第1の部分と、中央部に磁性粉末からなる第2の部分とを有していた。成形体全体に対する第1の部分の比率は、10体積%であった。
この成形体をアルゴンガス雰囲気下、900℃で30分間保持して、重希土類元素を主に第1の部分に含まれる磁性粉末の内部に拡散させた。その後、成形体を室温まで放冷した。そして、実施例1と同様にして、この成形体にエポキシ樹脂溶液を含浸させ、エポキシ樹脂を硬化させて、希土類ボンド磁石を得た。そして、実施例1と同様にして希土類ボンド磁石の評価を行った。評価結果を表3に示す。
Figure 2011216836
表2,3に示すとおり、実施例2,3のC型の希土類ボンド磁石も、円周方向の両端部に保磁力の高い領域と、両端部に挟まれた中央部に両端部よりも残留磁束密度が高く且つ保磁力が低い領域を有することが確認された。
本発明によれば、高い強度を有するとともに、高温下で使用しても磁気特性を高く維持することが可能な希土類ボンド磁石を提供することができる。また、高い強度を有するとともに、高温下で使用しても磁気特性を高く維持することができる希土類ボンド磁石を容易に製造することが可能な希土類ボンド磁石の製造方法を提供することができる。また、信頼性に優れ、長時間使用してもトルク特性などの回転機の特性低下を十分に抑制することが可能な回転機を提供することができる。
10,11,15…希土類ボンド磁石、12…第1の領域、14…第2の領域、20…回転機、30…ステータ、32…コイル、50…ロータ、52…コア、軸…54。

Claims (8)

  1. 一体的に形成された希土類ボンド磁石であって、
    重希土類元素を有するR−T−B系合金(Rは希土類元素を示し、TはFe及び/又はCoを示す。)を含有する磁性粒子を含む第1の領域と、
    軽希土類元素を有するR−T−B系合金を含有する磁性粒子を含む第2の領域と、を備えており、
    前記第1の領域は、前記第2の領域よりも希土類元素全体に対する重希土類元素の質量比率が高い前記磁性粒子を含有する希土類ボンド磁石。
  2. 前記第1の領域が前記第2の領域よりも高い保磁力を有し、
    前記第2の領域が前記第1の領域よりも高い残留磁束密度を有する、請求項1に記載の希土類ボンド磁石。
  3. C型の希土類ボンド磁石であって、円周方向の両端部に前記第1の領域を有し、前記両端部に挟まれた中央部に前記第2の領域を有する、請求項1又は2に記載の希土類ボンド磁石。
  4. 前記第1の領域と前記第2の領域の間に、前記磁性粒子の前記重希土類元素の含有率が連続的に変化する第3の領域を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の希土類ボンド磁石。
  5. 軽希土類元素を有するR−T−B系合金(Rは希土類元素を示し、TはFe及び/又はCoを示す。)を含む磁性粉末を磁場中成形して成形体を作製する成形工程と、
    前記成形体の一部に重希土類元素を含む拡散材を付着させる付着工程と、
    前記成形体を加熱して、前記重希土類元素を前記成形体の内部に拡散させる拡散工程と、
    前記成形体に樹脂を含浸して前記樹脂を硬化し、重希土類元素を有するR−T−B系合金を含有する磁性粒子を含む第1の領域と、軽希土類元素を有するR−T−B系合金を含有する磁性粒子を含む第2の領域と、を備え、前記第1の領域は、前記第2の領域よりも希土類元素全体に対する重希土類元素の質量比率が高い前記磁性粒子を含有する希土類ボンド磁石を得る硬化工程と、を有する、希土類ボンド磁石の製造方法。
  6. 軽希土類元素を有するR−T−B系合金(Rは希土類元素を示し、TはFe及び/又はCoを示す。)を含む磁性粉末と重希土類元素を含む拡散材との混合粉末、及び前記磁性粉末を、キャビティ内の異なる領域にそれぞれ充填して成形し、前記混合粉末からなる第1の部分と前記磁性粉末からなる第2の部分とを有する成形体を作製する成形工程と、
    前記成形体を加熱し、前記第2の部分において前記重希土類元素を前記磁性粉末の粒内に拡散させる拡散工程と、
    前記成形体に樹脂を含浸して前記樹脂を硬化し、重希土類元素を有するR−T−B系合金を含有する磁性粒子を含む第1の領域と、軽希土類元素を有するR−T−B系合金を含有する磁性粒子を含む第2の領域と、を備え、前記第1の領域は、前記第2の領域よりも希土類元素全体に対する重希土類元素の質量比率が高い前記磁性粒子を含有する希土類ボンド磁石を得る硬化工程と、を有する、希土類ボンド磁石の製造方法。
  7. 前記成形工程の前に、水素化分解・脱水素再結合法によって前記磁性粉末を調製する粉末調製工程を有する、請求項5又は6に記載の希土類ボンド磁石の製造方法。
  8. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の希土類ボンド磁石を備える回転機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9172279B2 (en) 2011-02-04 2015-10-27 Mitsubishi Electric Corporation Automotive embedded permanent magnet rotary electric machine
JP2015207687A (ja) * 2014-04-22 2015-11-19 日東電工株式会社 永久磁石及び永久磁石の製造方法
US10020098B2 (en) 2012-09-06 2018-07-10 Mitsubishi Electric Corporation Production method for permanent magnet, and production device for permanent magnet
JP2020004969A (ja) * 2018-06-29 2020-01-09 煙台首鋼磁性材料株式有限公司 保磁力傾斜型Nd−Fe−B系磁性体及びその製造方法

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