JP2011216628A - 有機電界発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】視感度が高い領域にも十分な発光スペクトルを持ち、電力効率が高く、演色性の非常に高い白色の有機電界発光素子の提供。
【解決手段】陽極及び陰極の間に、少なくとも2層の複数の発光層を含む有機電界発光素子であって、前記複数の発光層が、それぞれ異なる少なくとも1種の燐光発光材料を含み、かつ前記複数の燐光発光材料が、いずれもモノマーからの発光と、エキシマーからの発光とを同時に示す有機電界発光素子である。
【選択図】なし

Description

本発明は、有機電界発光素子(以下、「有機エレクトロルミネッセンス素子」、「有機EL素子」と称することもある)に関する。
有機電界発光素子は、自発光、高速応答などの特長を持ち、フラットパネルディスプレイへの適用が期待されており、特に、正孔輸送性の有機薄膜(正孔輸送層)と電子輸送性の有機薄膜(電子輸送層)とを積層した2層型(積層型)のものが報告されて以来、10V以下の低電圧で発光する大面積発光素子として関心を集めている。積層型の有機電界発光素子は、陽極、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、及び陰極を基本構成とし、このうち前記発光層は、前記正孔輸送層又は前記電子輸送層にその機能を兼ねさせてもよい。
このような有機電界発光素子において、白金錯体の会合発光を利用することで、単層の発光層で発光材料1種を用いて白色発光が実現できることが知られている(特許文献1参照)。この手法は、発光層を複数にする必要がなく、かつ非常に低濃度のドープを実施する必要がなく、白色発光を得ることができる有望な方法であるが、モノマーの発光と会合体の発光の間に発光の谷間が存在する場合が多い。この谷間は一般的には緑色〜黄色の高視感度領域であるため、会合発光を用いた白色有機電界発光素子では視感度が高い領域に発光スペクトル分布を持たず、よって電力効率を改善しにくく、明るさを稼ぎにくいという課題があった。また、発光スペクトルに谷間が生じているために演色性の低下をもたらし、有機発光ダイオード(OLED)照明として十分な演色性が得られていなかった。
また、特許文献2では、単色発光層と、エキシマー発光層とを組み合わせた2層発光層を有する高演色性の白色有機電界発光素子が提案されている。この提案には、青色の発光層、緑色のモノマー発光と赤色の会合発光を同時に呈する発光層を積層する構成を開示している。しかし、この提案では、青色発光層として実施例では蛍光発光層が用いられており、発光効率が低いものであった。
したがって、視感度が高い領域にも十分な発光スペクトルを持ち、電力効率が高く、演色性の非常に高い白色の有機電界発光素子は未だ得られておらず、その速やかな提供が望まれているのが現状である。
特開2005−514754号公報 特開2004−281274号公報
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、視感度が高い領域にも十分な発光スペクトルを持ち、電力効率が高く、演色性の非常に高い白色の有機電界発光素子を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、2種類のモノマー発光と会合発光を同時に発する発光層を積層することで、視感度が高い領域にも十分な発光スペクトルを持ち、電力効率が高く、簡便に演色性の非常に高い白色有機電界発光素子が得られることを知見した。
また、特開2004−281274号公報(特許文献2)では、青色発光層として実施例では蛍光発光材料を含む発光層が用いられているのに対し、本発明では、青色発光層に会合発光可能な燐光発光材料を用いることで発光効率が向上し、かつ緑色及び赤色会合発光の谷間部分に発光スペクトルを持つ材料を選択しているので、会合発光を用いた白色有機電界発光素子の演色性の問題を効果的に解決できることを知見した。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 陽極及び陰極の間に、少なくとも2層の複数の発光層を含む有機電界発光素子であって、
前記複数の発光層が、それぞれ異なる少なくとも1種の燐光発光材料を含み、かつ複数の燐光発光材料が、いずれもモノマーからの発光と、エキシマーからの発光とを同時に示すことを特徴とする有機電界発光素子である。
<2> 複数の燐光発光材料が、いずれも白金錯体である前記<1>に記載の有機電界発光素子である。
<3> 複数の発光層にそれぞれ含まれるモノマーからの発光とエキシマーからの発光とを同時に示す燐光発光材料における、モノマー発光の第一ピーク波長が20nm以上異なる前記<1>から<2>のいずれかに記載の有機電界発光素子である。
<4> 複数の発光層にそれぞれ含まれるモノマーからの発光とエキシマーからの発光とを同時に示す燐光発光材料における、エキシマー発光の第一ピーク波長が20nm以上異なる前記<1>から<2>のいずれかに記載の有機電界発光素子である。
<5> 複数の発光層にそれぞれ含まれるモノマーからの発光とエキシマーからの発光とを同時に示す燐光発光材料における、モノマー発光の第一ピーク波長が20nm以上異なり、かつエキシマー発光の第一ピーク波長が20nm以上異なる前記<1>から<2>のいずれかに記載の有機電界発光素子である。
<6> 複数の発光層の間に、発光材料非含有層を有する前記<1>から<5>のいずれかに記載の有機電界発光素子である。
<7> 発光材料非含有層が、複数の発光層に含まれるホスト材料の少なくとも1種を含む前記<6>に記載の有機電界発光素子である。
<8> 複数の発光層にそれぞれ含まれるモノマーからの発光とエキシマーからの発光とを同時に示す燐光発光材料のうち、イオン化ポテンシャル(Ip)が最も高い燐光発光材料が、陽極に近い側の発光層に含有される前記<1>から<7>のいずれかに記載の有機電界発光素子である。
<9> 複数の発光層にそれぞれ含まれるモノマーからの発光とエキシマーからの発光とを同時に示す燐光発光材料のうち、電子親和力(Ea)が最も低い燐光発光材料が、陰極に近い側の発光層に含有される前記<1>から<7>のいずれかに記載の有機電界発光素子である。
本発明によると、従来における問題を解決することができ、視感度が高い領域にも十分な発光スペクトルを持ち、電力効率が高く、演色性の非常に高い白色の有機電界発光素子を提供することができる。
図1は、本発明の有機電界発光素子の一例を示す概略断面図である。 図2は、比較例A1の有機電界発光素子の発光スペクトル図である。 図3は、比較例A2の有機電界発光素子の発光スペクトル図である。 図4は、比較例A3の有機電界発光素子の発光スペクトル図である。 図5は、比較例A4の有機電界発光素子の発光スペクトル図である。 図6は、実施例A1の有機電界発光素子の発光スペクトル図である。 図7は、実施例A2の有機電界発光素子の発光スペクトル図である。 図8は、比較例B1の有機電界発光素子の発光スペクトル図である。 図9は、比較例B2の有機電界発光素子の発光スペクトル図である。 図10は、実施例B1の有機電界発光素子の発光スペクトル図である。 図11は、実施例B2の有機電界発光素子の発光スペクトル図である。 図12は、比較例C1の有機電界発光素子の発光スペクトル図である。 図13は、比較例C2の有機電界発光素子の発光スペクトル図である。 図14は、実施例C1の有機電界発光素子の発光スペクトル図である。 図15は、実施例C2の有機電界発光素子の発光スペクトル図である。 図16は、実施例C3の有機電界発光素子の発光スペクトル図である。 図17は、実施例C4の有機電界発光素子の発光スペクトル図である。
(有機電界発光素子)
本発明の有機電界発光素子は、陽極及び陰極の間に、少なくとも2層の複数の発光層を有してなり、発光材料非含有層、電子輸送層、電子注入層、正孔注入層、正孔輸送層、正孔ブロック層、電子ブロック層を有することが好ましく、更に必要に応じてその他の構成を有していてもよい。
<発光層>
前記発光層は、少なくとも2層の複数の発光層であり、前記複数の発光層が、それぞれ異なる少なくとも1種の燐光発光材料を含み、かつ複数の燐光発光材料が、いずれもモノマーからの発光と、エキシマーからの発光とを示す。
前記複数の発光層が、同じ燐光発光材料を含んでいたのでは、スペクトルが可視域全域をカバーできず、演色性が低く、視感効率の低い有機電界発光素子となってしまう。
前記複数の燐光発光材料は、いずれもモノマーからの発光と、エキシマーからの発光とを同時に示さないと、不足する部分に発光を持つ発光材料を非常に低濃度にドープしたり、更に発光層を追加する必要があるため、製造難易度が上がったりコストの上昇を招いたりする。
ここで、前記複数の燐光発光材料が、モノマーからの発光と、エキシマーからの発光とを同時に示すことは、例えば有機電界発光素子を液体窒素温度まで冷却した状態で通電した時、室温で通電した時のELスペクトルを比較することで検出でき、長波長側のエキシマー発光が低温で分子の動きが制限された場合に形成されにくくなって強度が低下する現象を確認することにより、モノマー発光とエキシマー発光とを区別することができる。
前記複数の発光層にそれぞれ含まれるモノマーからの発光とエキシマーからの発光とを同時に示す複数の燐光発光材料における、モノマー発光の第一ピーク波長が20nm以上異なることが好ましく、30nm〜70nm異なることがより好ましい。前記モノマー発光の第一ピーク波長の差が20nm未満であると、発光スペクトルの重なりが大きくなり、即ち、発光の谷間も一致する可能性が高くなるため、可視域全域をカバーする、演色性が高い発光スペクトルが得られにくくなることがある。
ここで、前記モノマー発光の第一ピーク波長とは、モノマー発光のピーク波長が複数ある場合には最も短波長側の発光ピークを意味し、モノマー発光のピーク波長が一つである場合には当該ピーク波長を意味する。
前記複数の発光層にそれぞれ含まれるモノマーからの発光とエキシマーからの発光とを同時に示す燐光発光材料における、エキシマー発光の第一ピーク波長が20nm以上異なることが好ましく、30nm〜70nm異なることがより好ましい。前記エキシマー発光の第一ピーク波長の差が20nm未満であると、発光スペクトルの重なりが大きくなり、即ち、発光の谷間も一致する可能性が高くなるため、可視域全域をカバーする、演色性が高い発光スペクトルが得られにくくなることがある。
ここで、前記エキシマー発光の第一ピーク波長とは、エキシマー発光のピーク波長が複数ある場合には最も短波長側の発光ピークを意味し、エキシマー発光のピーク波長が一つである場合には当該ピーク波長を意味する。
前記複数の発光層にそれぞれ含まれるモノマーからの発光とエキシマーからの発光とを同時に示す燐光発光材料における、モノマー発光の第一ピーク波長が20nm以上異なり、かつエキシマー発光の第一ピーク波長が20nm以上異なることが、積層した発光層からの発光がお互いの発光スペクトルの谷間を補完し合い、演色性が高い白色を得られる点でより好ましい。
前記モノマー発光のピーク波長及び前記エキシマー発光のピーク波長は、例えば有機電界発光素子に紫外線を照射し、発光層からの発光を分光放射輝度計で測定して求めることができる。
前記複数の発光層にそれぞれ含まれるモノマーからの発光とエキシマーからの発光とを同時に示す燐光発光材料のうち、イオン化ポテンシャル(Ip)が最も高い燐光発光材料が、陽極に近い側の発光層に含有されることが、隣接層から発光層への正孔注入障壁が小さくなる点で好ましい。
ここで、前記イオン化ポテンシャル(Ip)は、例えば有機電界発光素子に使用している材料の蒸着膜あるいは粉末を準備し、大気中で光電子分光測定を行って求めることができる。
前記複数の発光層にそれぞれ含まれるモノマーからの発光とエキシマーからの発光とを同時に示す燐光発光材料のうち、電子親和力(Ea)が最も低い燐光発光材料が、陰極に近い側の発光層に含有されることが、隣接層から発光層への電子注入障壁が小さくなる点で好ましい。
ここで、前記電子親和力(Ea)は、例えば有機電界発光素子に使用している材料の蒸着膜あるいは粉末を準備し、大気中で光電子分光測定を行ってイオン化ポテンシャル(Ip)を算出し、吸収スペクトルを測定してエネルギーギャップ(Eg)を測定し、Ip値からEg値を引くことにより求めることができる。
前記複数の発光層は、それぞれ異なる少なくとも1種の燐光発光材料と、ホスト材料とを含むことが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
−燐光発光材料−
前記複数の発光層における複数の燐光発光材料は、いずれもモノマーからの発光と、エキシマーからの発光とを示すことができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、白金錯体であることが、モノマー発光と会合発光が同時に得られやすい点で好ましい。
前記複数の発光層における、前記燐光発光材料のドープ濃度は、いずれも前記ホスト材料に対して2質量%〜70質量%であることが好ましく、5質量%〜60質量%であることがより好ましく、10質量%〜50質量%であることが更に好ましい。
前記白金錯体の配位子としては、例えば、G.Wilkinson等著,Comprehensive Coordination Chemistry,Pergamon Press社1987年発行、H.Yersin著,「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」Springer−Verlag社1987年発行、山本明夫著「有機金属化学−基礎と応用−」裳華房社、1982年発行等に記載の配位子などが挙げられる。
具体的な配位子としては、ハロゲン配位子(好ましくは塩素配位子)、芳香族炭素環配位子(例えば、シクロペンタジエニルアニオン、ベンゼンアニオン、又はナフチルアニオンなど)、含窒素ヘテロ環配位子(例えば、フェニルピリジン、ベンゾキノリン、キノリノール、ビピリジル、又はフェナントロリンなど)、ジケトン配位子(例えば、アセチルアセトンなど)、カルボン酸配位子(例えば、酢酸配位子など)、アルコラト配位子(例えば、フェノラト配位子など)、一酸化炭素配位子、イソニトリル配位子、シアノ配位子などが挙げられる。これらの中でも、含窒素ヘテロ環配位子が特に好ましい。
前記錯体は、化合物中に遷移金属原子を1つ有してもよいし、また、2つ以上有するいわゆる複核錯体であってもよい。異種の金属原子を同時に含有していてもよい。これらの中でも、燐光発光材料としては、例えば下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
−ホスト材料−
前記ホスト材料としては、上記特性を満たせば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば正孔輸送性に優れる正孔輸送性ホスト材料及び電子輸送性に優れる電子輸送性ホスト材料を用いることができる。
−−正孔輸送性ホスト材料−−
前記正孔輸送性ホスト材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ピロール、インドール、カルバゾール、アザインドール、アザカルバゾール、ピラゾール、イミダゾール、ポリアリールアルカン、ピラゾリン、ピラゾロン、フェニレンジアミン、アリールアミン、アミノ置換カルコン、スチリルアントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベン、シラザン、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマー、有機シラン、カーボン膜、又はそれらの誘導体、などが挙げられる。
これらの中でも、インドール誘導体、カルバゾール誘導体、アザインドール誘導体、アザカルバゾール誘導体、芳香族第三級アミン化合物、チオフェン誘導体が好ましく、分子内にインドール骨格、カルバゾール骨格、アザインドール骨格、アザカルバゾール骨格、又は芳香族第三級アミン骨格を有するものがより好ましく、カルバゾール骨格を有する化合物が特に好ましい。
また、本発明においては、前記ホスト材料の水素を一部又はすべて重水素に置換したホスト材料を用いることができる(特願2008−126130号明細書、特表2004−515506号公報)。
このような正孔輸送性ホスト材料としての具体的化合物としては、例えば下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記正孔輸送性ホスト材料の含有量は、前記発光層を形成する全化合物質量に対して、10質量%〜99.9質量%であることが好ましく、20質量%〜99.5質量%がより好ましく、30質量%〜99質量%が更に好ましい。
−−電子輸送性ホスト材料−−
前記電子輸送性ホスト材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばピリジン、ピリミジン、トリアジン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、オキサール、オキサジアゾール、フルオレノン、アントラキノジメタン、アントロン、ジフェニルキノン、チオピランジオキシド、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン、ジスチリルピラジン、フッ素置換芳香族化合物、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン、又はそれらの誘導体(他の環と縮合環を形成してもよい)、8−キノリノール誘導体の金属錯体、メタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、などが挙げられる。
前記電子輸送性ホスト材料としては、例えば金属錯体、アゾール誘導体(ベンズイミダゾール誘導体、イミダゾピリジン誘導体等)、アジン誘導体(ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、トリアジン誘導体等)などが挙げられる。これらの中でも、本発明においては、耐久性の点から金属錯体化合物が好ましい。前記金属錯体化合物は、金属に配位する少なくとも1つの窒素原子又は酸素原子又は硫黄原子を有する配位子をもつ金属錯体がより好ましい。
前記金属錯体中の金属イオンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばベリリウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、ガリウムイオン、亜鉛イオン、インジウムイオン、錫イオン、白金イオン、パラジウムイオンなどが挙げられる。これらの中でも、ベリリウムイオン、アルミニウムイオン、ガリウムイオン、亜鉛イオン、白金イオン、又はパラジウムイオンが好ましく、アルミニウムイオン、亜鉛イオン、又はパラジウムイオンがより好ましい。
前記金属錯体中に含まれる配位子としては、特に制限はなく、種々の公知の配位子が有るが、例えば、「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」、Springer−Verlag社、H.Yersin著、1987年発行、「有機金属化学−基礎と応用−」、裳華房社、山本明夫著、1982年発行等に記載の配位子が挙げられる。
前記配位子としては、例えば含窒素ヘテロ環配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数3〜15であり、単座配位子であっても2座以上の配位子であってもよい。好ましくは2座以上6座以下の配位子である。また、2座以上6座以下の配位子と単座の混合配位子も好ましい。
前記配位子としては、例えばアジン配位子(例えば、ピリジン配位子、ビピリジル配位子、ターピリジン配位子などが挙げられる)、ヒドロキシフェニルアゾール配位子(例えば、ヒドロキシフェニルベンズイミダゾール配位子、ヒドロキシフェニルベンズオキサゾール配位子、ヒドロキシフェニルイミダゾール配位子、ヒドロキシフェニルイミダゾピリジン配位子などが挙げられる)、アルコキシ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる)、アリールオキシ配位子(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシ、2,4,6−トリメチルフェニルオキシ、4−ビフェニルオキシなどが挙げられる)、ヘテロアリールオキシ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、キノリルオキシなどが挙げられる)、アルキルチオ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる)、アリールチオ配位子(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる)、ヘテロアリールチオ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる)、シロキシ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数3〜25、特に好ましくは炭素数6〜20であり、例えば、トリフェニルシロキシ基、トリエトキシシロキシ基、トリイソプロピルシロキシ基などが挙げられる。)、芳香族炭化水素アニオン配位子(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜25、特に好ましくは炭素数6〜20であり、例えばフェニルアニオン、ナフチルアニオン、アントラニルアニオンなどが挙げられる)、芳香族ヘテロ環アニオン配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数2〜25、特に好ましくは炭素数2〜20であり、例えばピロールアニオン、ピラゾールアニオン、ピラゾールアニオン、トリアゾールアニオン、オキサゾールアニオン、ベンゾオキサゾールアニオン、チアゾールアニオン、ベンゾチアゾールアニオン、チオフェンアニオン、ベンゾチオフェンアニオンなどが挙げられる)、インドレニンアニオン配位子などが挙げられ、好ましくは含窒素ヘテロ環配位子、アリールオキシ配位子、ヘテロアリールオキシ基、又はシロキシ配位子であり、更に好ましくは含窒素ヘテロ環配位子、アリールオキシ配位子、シロキシ配位子、芳香族炭化水素アニオン配位子、又は芳香族ヘテロ環アニオン配位子である。
前記金属錯体電子輸送性ホスト材料としては、例えば特開2002−235076号公報、特開2004−214179号公報、特開2004−221062号公報、特開2004−221065号公報、特開2004−221068号公報、特開2004−327313号公報などに記載の化合物が挙げられる。
このような電子輸送性ホスト材料としては、具体的には、以下の材料を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
前記電子輸送性ホスト材料の含有量は、前記発光層を形成する全化合物質量に対して、10質量%〜99.9質量%であることが好ましく、20質量%〜99.5質量%がより好ましく、30質量%〜99質量%が更に好ましい。
前記複数の発光層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば抵抗加熱蒸着法、真空蒸着法、電子ビーム法、スパッタリング法、分子積層法、コーティング法(スピンコート法、キャスト法、ディップコート法など)などの方法が挙げられる。これらの中でも、真空蒸着法が特に好ましい。
前記複数発光層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、それぞれ、1nm〜100nmが好ましく、3nm〜50nmがより好ましい。
<発光材料非含有層>
前記複数の発光層の間には、発光層間のエネルギー移動を調節することを容易にできる点で発光材料非含有層を有することが好ましい。
前記発光材料非含有層は、前記複数の発光層に含まれるホスト材料の少なくとも1種を含むことが、電荷の輸送を妨げにくい点で好ましく、例えば、mCP(1,3-bis(carbazol-9-yl)benzene)、前述の化合物H−24、化合物H−25などが好適である。
前記発光材料非含有層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば抵抗加熱蒸着法、真空蒸着法、電子ビーム法、スパッタリング法、分子積層法、コーティング法(スピンコート法、キャスト法、ディップコート法など)などの方法が挙げられる。これらの中でも、真空蒸着法が特に好ましい。
前記発光材料非含有層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.5nm〜10nmであることが好ましい。
<電子注入層、電子輸送層>
前記電子注入層、電子輸送層は、陰極又は陰極側から電子を受け取り陽極側に輸送する機能を有する層である。
前記電子輸送層としては、前記電子輸送性ホスト材料、前記電子供与性ドーパント等の材料を含み形成される。
前記電子注入層、電子輸送層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、駆動電圧を下げるという観点から、各々500nm以下であることが好ましい。
前記電子輸送層の厚みとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
前記電子注入層の厚みとしては、0.1nm〜200nmであるのが好ましく、0.2nm〜100nmであるのがより好ましく、0.5nm〜50nmであるのが更に好ましい。
前記電子注入層、電子輸送層は、1種又は2種以上の材料からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
<正孔注入層、正孔輸送層>
前記正孔注入層及び正孔輸送層は、陽極又は陽極側から正孔を受け取り陰極側に輸送する機能を有する層である。該正孔注入層及び正孔輸送層は、単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
これらの層に用いられる正孔注入材料又は正孔輸送材料としては、低分子化合物であっても高分子化合物であってもよい。
前記正孔注入材料又は正孔輸送材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばピロール誘導体、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、フタロシアニン系化合物、ポルフィリン系化合物、チオフェン誘導体、有機シラン誘導体、カーボン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記正孔注入層及び正孔輸送層には、電子受容性ドーパントを含有させることができる。
前記電子受容性ドーパントとしては、電子受容性で有機化合物を酸化する性質を有すれば、無機化合物でも有機化合物でも使用できる。
前記無機化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば塩化第二鉄、塩化アルミニウム、塩化ガリウム、塩化インジウム、五塩化アンチモン等のハロゲン化金属;五酸化バナジウム、三酸化モリブデン等の金属酸化物、などが挙げられる。
前記有機化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば置換基としてニトロ基、ハロゲン、シアノ基、トリフルオロメチル基等を有する化合物;キノン系化合物、酸無水物系化合物、フラーレン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記電子受容性ドーパントの使用量は、特に制限はなく、材料の種類によって異なるが、正孔輸送層材料又は正孔注入材料に対して0.01質量%〜50質量%が好ましく、0.05質量%〜30質量%がより好ましく、0.1質量%〜30質量%が更に好ましい。
前記正孔注入層及び正孔輸送層は、特に制限はなく、公知の方法に従って形成することができるが、例えば、蒸着法、スパッタ法等の乾式製膜法、湿式塗布法、転写法、印刷法、インクジェット方式、などにより好適に形成することができる。
前記正孔注入層及び正孔輸送層の厚さは、1nm〜500nmが好ましく、5nm〜250nmがより好ましく、10nm〜200nmが更に好ましい。
<正孔ブロック層、電子ブロック層>
前記正孔ブロック層は、陽極側から発光層に輸送された正孔が陰極側に通り抜けることを防止する機能を有する層であり、通常、発光層と陰極側で隣接する有機化合物層として設けられる。
前記電子ブロック層は、陰極側から発光層に輸送された電子が陽極側に通り抜けることを防止する機能を有する層であり、通常、発光層と陽極側で隣接する有機化合物層として設けられる。
前記正孔ブロック層を構成する化合物としては、例えばBAlq等のアルミニウム錯体、トリアゾール誘導体、BCP等のフェナントロリン誘導体、などが挙げられる。
前記電子ブロック層を構成する化合物としては、例えば前述の正孔輸送材料として挙げたものが利用できる。
前記電子ブロック層及び正孔ブロック層は、特に制限はなく、公知の方法に従って形成することができるが、例えば、蒸着法、スパッタ法等の乾式製膜法、湿式塗布法、転写法、印刷法、インクジェット方式、などにより好適に形成することができる。
前記正孔ブロック層及び電子ブロック層の厚さは、1nm〜200nmであるのが好ましく、1nm〜50nmであるのがより好ましく、3nm〜10nmであるのが更に好ましい。また、正孔ブロック層及び電子ブロック層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
<電極>
本発明の有機電界発光素子は、一対の電極、即ち陽極と陰極とを含む。前記有機電界発光素子の性質上、陽極及び陰極のうち少なくとも一方の電極は透明であることが好ましい。通常、陽極は有機化合物層に正孔を供給する電極としての機能を有していればよく、陰極は有機化合物層に電子を注入する電極としての機能を有していればよい。
前記電極としては、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、有機電界発光素子の用途、目的に応じて公知の電極材料の中から適宜選択することができる。
前記電極を構成する材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、導電性化合物、又はこれらの混合物等が好適に挙げられる。
−陽極−
前記陽極を構成する材料としては、例えば、アンチモン、フッ素等をドープした酸化錫(ATO、FTO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の導電性金属酸化物;金、銀、クロム、ニッケル等の金属;これらの金属と導電性金属酸化物との混合物又は積層物;ヨウ化銅、硫化銅等の無機導電性物質;ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール等の有機導電性材料、又はこれらとITOとの積層物、などが挙げられる。これらの中でも、導電性金属酸化物が好ましく、生産性、高導電性、透明性等の点からはITOが特に好ましい。
−陰極−
前記陰極を構成する材料としては、例えば、アルカリ金属(例えばLi、Na、K、Cs等)、アルカリ土類金属(例えばMg、Ca等)、金、銀、鉛、アルミニウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−銀合金、インジウム、イッテルビウム等の希土類金属、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいが、安定性と電子注入性とを両立させる観点からは、2種以上を好適に併用することができる。
これらの中でも、電子注入性の点で、アルカリ金属やアルカリ土類金属が好ましく、保存安定性に優れる点で、アルミニウムを主体とする材料が好ましい。
前記アルミニウムを主体とする材料とは、アルミニウム単独、アルミニウムと0.01質量%〜10質量%のアルカリ金属又はアルカリ土類金属との合金若しくはこれらの混合物(例えば、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金など)を魅する。
前記電極の形成方法については、特に制限はなく、公知の方法に従って行うことができ、例えば印刷方式、コーティング方式等の湿式方式;真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式;CVD、プラズマCVD法等の化学的方式、などが挙げられる。これらの中でも、前記電極を構成する材料との適性を考慮し、適宜選択した方法に従って前記基板上に形成することができる。例えば、陽極の材料としてITOを選択する場合には、直流又は高周波スパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等に従って形成することができる。陰極の材料として金属等を選択する場合には、その1種又は2種以上を同時又は順次にスパッタ法等に従って形成することができる。
なお、前記電極を形成する際にパターニングを行う場合は、フォトリソグラフィー等による化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザー等による物理的エッチングによって行ってもよく、また、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等をして行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
<基板>
本発明の有機電界発光素子は、基板上に設けられていることが好ましく、電極と基板とが直接接する形で設けられていてもよいし、中間層を介在する形で設けられていてもよい。
前記基板の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばイットリア安定化ジルコニア(YSZ)、ガラス(無アルカリガラス、ソーダライムガラス等)等の無機材料;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の有機材料、などが挙げられる。
前記基板の形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、発光素子の用途、目的等に応じて適宜選択することができる。一般的には、基板の形状としては、板状であることが好ましい。基板の構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、また、単一部材で形成されていてもよいし、2以上の部材で形成されていてもよい。基板は透明でも不透明でもよく、透明な場合は無色透明でも有色透明でもよい。
前記基板には、その表面又は裏面に透湿防止層(ガスバリア層)を設けることができる。
前記透湿防止層(ガスバリア層)の材料としては、例えば窒化珪素、酸化珪素等の無機物などが挙げられる。
前記透湿防止層(ガスバリア層)は、例えば高周波スパッタリング法などにより形成することができる。
−その他の構成−
前記その他の構成としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、保護層、封止容器、樹脂封止層、封止接着剤などを挙げることができる。
前記保護層、前記封止容器、前記樹脂封止層、前記封止接着剤などの内容としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、特開2009−152572号公報等に記載の事項を適用することができる。
図1は、本発明の有機電界発光素子の層構成の一例を示す概略図である。有機EL素子10は、ガラス基板1上に形成された陽極2(例えばITO電極)と、正孔注入層3と、正孔輸送層4と、発光層5と、第一電子輸送層6と、第二電子輸送層7と、電子注入層(不図示)、陰極8(例えばAl−Li電極)とをこの順に積層してなる層構成を有する。なお、陽極2(例えばITO電極)と陰極8(例えばAl−Li電極)とは電源を介して互いに接続されている。
−駆動−
本発明の有機電界発光素子は、陽極と陰極との間に直流(必要に応じて交流成分を含んでもよい)電圧(通常2ボルト〜15ボルト)、又は直流電流を印加することにより、発光を得ることができる。
本発明の有機電界発光素子は、薄膜トランジスタ(TFT)によりアクティブマトリックスへ適用することができる。薄膜トランジスタの活性層としてアモルファスシリコン、高温ポリシリコン、低温ポリシリコン、微結晶シリコン、酸化物半導体、有機半導体、カーボンナノチューブ等を適用することができる。
本発明の有機電界発光素子は、例えば国際公開2005/088726号パンフレット、特開2006−165529号公報、米国特許出願公開2008/0237598号明細書などに記載の薄膜トランジスタを適用することができる。
本発明の有機電界発光素子は、特に制限はなく、種々の公知の工夫により、光取り出し効率を向上させることができる。例えば、基板表面形状を加工する(例えば微細な凹凸パターンを形成する)、基板、ITO層、有機層の屈折率を制御する、基板、ITO層、有機層の厚みを制御すること等により、光の取り出し効率を向上させ、外部量子効率を向上させることが可能である。
本発明の有機電界発光素子からの光取り出し方式は、トップエミッション方式であってもボトムエミッション方式であってもよい。
本発明の有機電界発光素子は、共振器構造を有してもよい。例えば、第1の態様では、透明基板上に、屈折率の異なる複数の積層膜よりなる多層膜ミラー、透明又は半透明電極、発光層、及び金属電極を重ね合わせて有する。発光層で生じた光は多層膜ミラーと金属電極を反射板としてその間で反射を繰り返し共振する。
第2の態様では、透明基板上に、透明又は半透明電極と金属電極がそれぞれ反射板として機能して、発光層で生じた光はその間で反射を繰り返し共振する。
共振構造を形成するためには、2つの反射板の有効屈折率、反射板間の各層の屈折率と厚みから決定される光路長を所望の共振波長を得るのに最適な値となるよう調整される。
前記第1の態様の場合の計算式は、特開平9−180883号公報に記載されている。
前記第2の態様の場合の計算式は、特開2004−127795号公報に記載されている。
−用途−
本発明の有機電界発光素子は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、表示素子、ディスプレイ、バックライト、電子写真、照明光源、記録光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリア、光通信等に好適に利用できる。
前記有機ELディスプレイをフルカラータイプのものとする方法としては、例えば「月刊ディスプレイ」、2000年9月号、33〜37ページに記載されているように、色の3原色(青色(B)、緑色(G)、赤色(R))に対応する光をそれぞれ発光する有機EL素子を基板上に配置する3色発光法、白色発光用の有機電界発光素子による白色発光をカラーフィルターを通して3原色に分ける白色法、青色発光用の有機電界発光素子による青色発光を蛍光色素層を通して赤色(R)及び緑色(G)に変換する色変換法、などが知られている。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
<白金系の燐光発光材料の物性値と分子構造>
下記構造式で表される白金系の燐光発光材料PT−1〜PT−4について、以下のようにして、イオン化ポテンシャル(Ip)、電子親和力(Ea)、モノマー発光のピーク波長、及びエキシマー発光のピーク波長を測定した。結果を表1に示す。
−イオン化ポテンシャル(Ip)の測定−
イオン化ポテンシャル(Ip)は、理研計器株式会社製AC−2を用いて測定した。
−電子親和力(Ea)−
電子親和力(Ea)は、吸収スペクトルの吸収の長波長端から求めたエネルギーギャップ(Eg)をIpから引いた値とした(Ea=Ip−Eg)。
前記吸収スペクトルは、分光光度計(日立製作所製、U−3310)を用い、石英基板上に形成した厚み50nmの薄膜を用いて測定した。
−モノマー発光のピーク波長及びエキシマー発光のピーク波長−
モノマー発光のピーク波長及びエキシマー発光のピーク波長は、燐光発光材料PT−1〜PT−4をホスト材料(mCP)にドープした共蒸着膜のPLスペクトルから求めた。
なお、各燐光発光材料の濃度(発光層全体に占める割合)は、それぞれPT−1が30質量%、PT−2が65質量%、PT−3が40質量%、PT−4が15質量%とした共蒸着膜を形成して測定した。
前記PLスペクトルは、分光蛍光光度計(島津製作所製、RF−5300)を用い、石英基板上に形成した厚み50nmの薄膜を用いて測定した。
表1の結果から、PT−4は、PT−1〜PT−3に比較してイオン化ポテンシャル(Ip)がエネルギー的に高く、逆にPT−1〜PT−3はPT−4に比較して電子親和力(Ea)がエネルギー的に低いことが分かった。
白金系の燐光発光材料PT−1とPT−2のモノマー発光のピーク波長の差は36nm、エキシマー発光のピーク波長の差は80nmであった。
白金系の燐光発光材料PT−3とPT−4のモノマー発光のピーク波長の差は15nm、エキシマー発光のピーク波長の差は81nmであった。
(比較例A1)
−青色モノマーと黄色会合発光の単層発光層白色素子の作製−
厚み0.5mm、2.5cm角のガラス基板を洗浄容器に入れ、中性洗剤中で超音波洗浄した後、純水中で超音波洗浄し、120℃で120分間熱処理を行った。このガラス基板上に真空蒸着装置を用いて真空蒸着法にて以下の各層を蒸着した。なお、以下の実施例及び比較例における真空蒸着法は、全て同条件で行い、蒸着速度は、特に断りのない場合は0.2nm/秒である。蒸着速度は水晶振動子を用いて測定した。また、圧力は、1×10−4Paである。また、以下の各層の厚みは水晶振動子を用いて測定した。
まず、ガラス基板上に、陽極としてITO(Indium Tin Oxide)を厚みが100nmとなるように真空蒸着法にて形成した。
次に、前記陽極(ITO)上に、下記構造式で表される4,4’,4”−トリス(N,N−(2−ナフチル)−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(2−TNATA)に、下記構造式で表されるF4−TCNQを1質量%ドープした正孔注入層を厚みが45nmになるように真空蒸着法にて形成した。
次に、前記正孔注入層上に、正孔輸送層としてα−NPD(Bis[N−(1−naphthyl)−N−phenyl]benzidine)を厚みが7nmとなるように真空蒸着法にて形成した。
次に、前記正孔輸送層上に、下記構造式で表される化合物HTL−1を真空蒸着して、厚み3nmの第二の正孔輸送層を形成した。
次に、前記第二の正孔輸送層の上に、ホスト材料としてmCP(1,3-bis(carbazol-9-yl)benzene)と、該mCPに対して30質量%の燐光発光材料である上記構造式で表されるPT−1をドープした発光層を30nmの厚みに真空蒸着した。
次に、前記発光層上に、電子輸送層として下記構造式で表されるBAlq(Bis−(2−methyl−8−quinolinolato)−4−(phenyl−phenolate)−aluminium(III))を厚みが35nmとなるように真空蒸着した。
次に、前記電子輸送層上に、電子注入層としてLiFを厚みが1nmとなるように真空蒸着した。
次に、前記電子注入層上に、パターニングしたマスク(発光領域が2mm×2mmとなるマスク)を設置し、金属アルミニウムを厚みが70nmとなるように真空蒸着し、陰極とした。
作製した積層体を、窒素ガスで置換したグローブボックス内に入れ、ステンレススチール製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ株式会社製)を用いて封止した。以上により、比較例A1の有機電界発光素子を作製した。
この比較例A1の有機電界発光素子の層構成は、以下に示す通りである。( )内は厚みを表す。
<ITO(100nm)/2−TNATA+1質量%F4TCNQ(45nm)/NPD(7)/HTL−1(3nm)/mCP+30質量%PT−1(30nm)/BAlq(35nm)/LiF(1nm)/Al(70nm)>
(比較例A2)
−緑色モノマーと赤色会合発光の単層発光層白色素子の作製−
比較例A1において、mCPに対して65質量%の燐光発光材料である上記構造式で表される化合物PT−2をドープした発光層を用いた以外は、比較例A1と同様にして、比較例A2の有機電界発光素子を作製した。
この比較例A2の有機電界発光素子の層構成は、以下に示す通りである。( )内は厚みを表す。
<ITO(100nm)/2−TNATA+1質量%F4TCNQ(45nm)/NPD(7nm)/HTL−1(3nm)/mCP+65質量%PT−2(30nm)/BAlq(35nm)/LiF(1nm)/Al(70nm)>
(比較例A3)
−緑色モノマーのみ発光の単層発光層緑素子の作製−
比較例A1において、mCPに対して15質量%の燐光発光材料である上記構造式で表される化合物PT−2をドープした発光層を用いた以外は、比較例A1と同様にして、比較例A3の有機電界発光素子を作製した。
この比較例A3の有機電界発光素子の層構成は、以下に示す通りである。( )内は厚みを表す。
<ITO(100nm)/2−TNATA+1質量%F4TCNQ(45nm)/NPD(7nm)/HTL−1(3nm)/mCP+15質量%PT−2(30nm)/BAlq(35nm)/LiF(1nm)/Al(70nm)>
(比較例A4)
−青色モノマーと黄色会合発光+緑色モノマー発光の2層発光層白色素子の作製−
比較例A1において、mCPに対して15質量%の燐光発光材料である上記構造式で表される化合物PT−2をドープし、厚み15nmの第1の発光層を形成し、該第1の発光層上にmCPに対して30質量%の燐光発光材料である上記構造式で表される化合物PT−1をドープし、厚み15nmの第2の発光層を形成した以外は、比較例A1と同様にして、比較例A4の有機電界発光素子を作製した。
この比較例A4の有機電界発光素子の層構成は、以下に示す通りである。( )内は厚みを表す。
<ITO(100nm)/2−TNATA+1質量%F4TCNQ(45nm)/NPD(7nm)/HTL−1(3nm)/mCP+15質量%PT−2(15nm)/mCP+30質量%PT−1(15nm)/BAlq(35nm)/LiF(1nm)/Al(70nm)>
(実施例A1)
−会合2層発光層白色素子の作製−
比較例A1において、mCPに対して65質量%の燐光発光材料である上記構造式で表されるPT−2をドープし、厚み15nmの第1の発光層を形成し、該第1の発光層上にmCPに対して30質量%の燐光発光材料である上記構造式で表されるPT−1をドープし、厚み15nmの第2の発光層を形成した以外は、比較例A1と同様にして、実施例A1の有機電界発光素子を作製した。
この実施例A1の有機電界発光素子の層構成は、以下に示す通りである。( )内は厚みを表す。
<ITO(100nm)/2−TNATA+1質量%F4TCNQ(45nm)/NPD(7nm)/HTL−1(3nm)/mCP+65質量%PT−2(15nm)/mCP+30質量%PT−1(15nm)/BAlq(35nm)/LiF(1nm)/Al(70nm)>
(実施例A2)
−2層発光層の間にホスト単独膜挿入−
比較例A1において、mCPに対して65質量%の燐光発光材料である上記構造式で表される化合物PT−2をドープし、厚み15nmの第1の発光層を真空蒸着法により形成した。次に、該第1の発光層上にmCPを厚みが3nmとなるように真空蒸着法により形成した。次に、該mCP層上にmCPに対して30質量%の燐光発光材料である上記構造式で表される化合物PT−1をドープし、厚み15nmの第2の発光層を真空蒸着法により形成した以外は、比較例A1と同様にして、実施例A2の有機電界発光素子を作製した。
この実施例A2の有機電界発光素子の層構成は、以下に示す通りである。( )内は厚みを表す。
<ITO(100nm)/2−TNATA+1質量%F4TCNQ(45nm)/NPD(7nm)/HTL−1(3nm)/mCP+65質量%PT−2(15nm)/mCP(3nm)/mCP+30質量%PT−1(15nm)/BAlq(35nm)/LiF(1nm)/Al(70nm)>
次に、比較例A1〜A4及び実施例A1〜A2について、以下のようにして、電流効率(CE)、CIEx、CIEy、駆動電圧(V)、及び平均演色評価数(Ra)を測定した。結果を表2に示す。
<電流効率(CE)>
電流効率(単位:cd/A)は、輝度計により素子正面の発光輝度を測定(発光スペクトル測定システム(島津製作所製、ELS1500))し、その値を素子に流れた電流密度で除した値である。
<CIEx、CIEy>
東陽テクニカ株式会社製ソースメジャーユニット2400型を用いて、直流定電圧を加熱前の各有機電界発光素子に印加して発光させた。得られた発光スペクトルを発光スペクトル測定システム(ELS1500、島津製作所製)で測定し、得られたスペクトルからCIE表色系を用いx値とy値を算出した。
次に、東陽テクニカ株式会社製ソースメジャーユニット2400型を用いて、直流定電圧を加熱後の各有機電界発光素子に印加して発光させた。得られた発光スペクトルを発光スペクトル測定システム(ELS1500、島津製作所製)で測定し、得られたスペクトルからCIE表色系を用いて、x値とy値を算出した。
<駆動電圧(V)>
各有機電界発光素子について、KEITHLEY社製ソースメジャーユニット2400型を用いて、直流電流通電時の電圧を計測した。
<平均演色評価数(Ra)>
平均演色評価数(Ra)は、演色性測定装置(C10544−01、浜松ホトニクス株式会社製)を用いて測定した。
表2の結果から、比較例A1及びA2のように単独の会合発光性発光層では簡単に白色有機電界発光素子を得ることができるが、平均演色評価数(Ra)は小さい値にとどまっており、照明としては不十分な特性となっている。これに対して比較例A4のように補色となる発光層を積層しても平均演色評価数(Ra)の値は改善していないことが分かった。
本発明の有機電界発光素子である実施例A1及びA2は、会合発光性の発光層2層を積層することで、平均演色評価数(Ra)が非常に高く、電流効率(CE)の高い白色素子を得ることができる。また、2層の発光層の間にホスト材料の単独層を薄く挿入することで、高エネルギーギャップの発光層から低エネルギーギャップの発光層へのエネルギー移動を調節することができ、発光色の調節を行うことができる。
ここで、比較例A1の有機電界発光素子の発光スペクトルを図2、比較例A2の有機電界発光素子の発光スペクトルを図3、比較例A3の有機電界発光素子の発光スペクトルを図4、比較例A4の有機電界発光素子の発光スペクトルを図5、実施例A1の有機電界発光素子の発光スペクトルを図6、実施例A2の有機電界発光素子の発光スペクトルを図7に、それぞれ示す。なお、発光スペクトルは、発光スペクトル測定システム(ELS1500、島津製作所製)を用いて測定した。
図2〜図7の結果から、本発明の有機電界発光素子である実施例A1及びA2は、比較例A1〜A4に比べて、可視域全体をカバーする良好な白色発光を示していることが分かった。
(比較例B1)
−純青色モノマーと黄色会合発光の単層発光層白色素子の作製−
比較例A1において、mCPに対して15質量%の燐光発光材料である上記構造式で表される化合物PT−4をドープした発光層を用いた以外は、比較例A1と同様にして、比較例B1の有機電界発光素子を作製した。
この比較例B1の有機電界発光素子の層構成は、以下に示す通りである。( )内は厚みを表す。
<ITO(100nm)/2−TNATA+1質量%F4TCNQ(45nm)/NPD(7nm)/HTL−1(3nm)/mCP+15質量%PT−4(30nm)/BAlq(35nm)/LiF(1nm)/Al(70nm)>
(比較例B2)
−青色モノマーと赤色会合発光の単層発光層白色素子の作製−
比較例A1において、mCPに対して40質量%の燐光発光材料である上記構造式で表される化合物PT−3をドープした発光層を用いた以外は、比較例A1と同様にして、比較例B2の有機電界発光素子を作製した。
この比較例B2の有機電界発光素子の層構成は、以下に示す通りである。( )内は厚みを表す。
<ITO(100nm)/2−TNATA+1質量%F4TCNQ(45nm)/NPD(7nm)/HTL−1(3nm)/mCP+40質量%PT−3(30nm)/BAlq(35nm)/LiF(1nm)/Al(70nm)>
(実施例B1)
−会合2層発光層白色素子(Ipが高い方が陰極側(Eaが低い方が陽極側))の作製−
比較例A1において、mCPに対して40質量%の燐光発光材料である上記構造式で表される化合物PT−3をドープし、厚み15nmの第1の発光層を真空蒸着法により形成した。次に、該第1の発光層上にmCPを厚みが3nmとなるように真空蒸着法により形成した。次に、該mCP層上にmCPに対して15質量%の燐光発光材料である上記構造式で表される化合物PT−4をドープし、厚み15nmの第2の発光層を真空蒸着法により形成した以外は、比較例A1と同様にして、実施例B1の有機電界発光素子を作製した。
この実施例B1の有機電界発光素子の層構成は、以下に示す通りである。( )内は厚みを表す。
<ITO(100nm)/2−TNATA+1質量%F4TCNQ(45nm)/NPD(7nm)/HTL−1(3nm)/mCP+40質量%PT−3(15nm)/mCP(3nm)/mCP+15質量%PT−4(15nm)/BAlq(35nm)/LiF(1nm)/Al(70nm)>
(実施例B2)
−会合2層発光層白色素子(Ipが高い方が陽極側(Eaが低い方が陰極側))の作製−
比較例A1において、mCPに対して15質量%の燐光発光材料である上記構造式で表される化合物PT−4をドープし、厚み15nmの第1の発光層を真空蒸着法により形成した。次に、該第1の発光層上にmCPを厚みが3nmとなるように真空蒸着法により形成した。次に、該mCP層上にmCPに対して40質量%の燐光発光材料である上記構造式で表される化合物PT−3をドープし、厚み15nmの第2の発光層を真空蒸着法により形成した以外は、比較例A1と同様にして、実施例B2の有機電界発光素子を作製した。
この実施例B2の有機電界発光素子の層構成は、以下に示す通りである。( )内は厚みを表す。
<ITO(100nm)/2−TNATA+1質量%F4TCNQ(45nm)/NPD(7nm)/HTL−1(3nm)/mCP+15質量%PT−4(15nm)/mCP(3nm)/mCP+40質量%PT−3(15nm)/BAlq(35nm)/LiF(1nm)/Al(70nm)>
表3の結果から、比較例B1及びB2のように単独の会合発光性発光層では簡単に白色有機電界発光素子を得ることができるが、平均演色評価数(Ra)は小さい値にとどまっており、照明としては不十分な特性となっている。
本発明の有機電界発光素子である、実施例B1及びB2は会合発光性の発光層2層を積層することで、平均演色評価数(Ra)が非常に高く、電流効率(CE)の高い白色素子を得ることができる。また、発光材料の輸送性を考慮すると、イオン化ポテンシャル(Ip)が高い(正孔輸送性が高い)発光材料が陽極側、電子親和力(Ea)が低い(電子輸送性高い)発光材料が含まれた発光層を陰極側にした実施例B2の方が、駆動電圧が低く良好な素子特性を示していることが分かった。
ここで、比較例B1の有機電界発光素子の発光スペクトルを図8、比較例B2の有機電界発光素子の発光スペクトルを図9、実施例B1の有機電界発光素子の発光スペクトルを図10、実施例B2の有機電界発光素子の発光スペクトルを図11に、それぞれ示す。
図8〜図11の結果から、本発明の有機電界発光素子である実施例B1及びB2は、比較例B1及びB2に比べて、可視域全体をカバーする良好な白色発光を示していることが分かった。
(比較例C1)
−純青色モノマーと黄色会合発光の単層発光層白色素子の作製−
比較例A1において、mCPに対して15質量%の燐光発光材料である上記構造式で表される化合物PT−4をドープした発光層を用いた以外は、比較例A1と同様にして、比較例C1の有機電界発光素子を作製した。
この比較例C1の有機電界発光素子の層構成は、以下に示す通りである。( )内は厚みを表す。
<ITO(100nm)/2−TNATA+1質量%F4TCNQ(45nm)/NPD(7nm)/HTL−1(3nm)/mCP+15質量%PT−4(30nm)/BAlq(35nm)/LiF(1nm)/Al(70nm)>
(比較例C2)
−緑色モノマーと赤色会合発光の単層発光層白色素子の作製−
比較例A1において、mCPに対して65質量%の燐光発光材料である上記構造式で表される化合物PT−2をドープした発光層を用いた以外は、比較例A1と同様にして、比較例C2の有機電界発光素子を作製した。
この比較例C2の有機電界発光素子の層構成は、以下に示す通りである。( )内は厚みを表す。
<ITO(100nm)/2−TNATA+1質量%F4TCNQ(45nm)/NPD(7nm)/HTL−1(3nm)/mCP+65質量%PT−2(30nm)/BAlq(35nm)/LiF(1nm)/Al(70nm)>
(実施例C1)
−会合2層発光層白色素子(Ipが高い方が陰極側(Eaが低い方が陽極側))の作製−
比較例A1において、mCPに対して65質量%の燐光発光材料である上記構造式で表される化合物PT−2をドープし、厚み15nmの第1の発光層を真空蒸着法により形成した。次に、該第1の発光層上にmCPを厚みが3nmとなるように真空蒸着法により形成した。次に、該mCP層上にmCPに対して15質量%の燐光発光材料である上記構造式で表される化合物PT−4をドープし、厚み15nmの第2の発光層を真空蒸着法により形成した以外は、比較例A1と同様にして、実施例C1の有機電界発光素子を作製した。
この実施例C1の有機電界発光素子の層構成は、以下に示す通りである。( )内は厚みを表す。
<ITO(100nm)/2−TNATA+F4TCNQ(45nm)/NPD(7nm)/HTL−1(3nm)/mCP+65質量%PT−2(15nm)/mCP(3nm)/mCP+15質量%PT−4(15nm)/BAlq(35nm)/LiF(1nm)/Al(70nm)>
(実施例C2)
−会合2層発光層白色素子(Ipが高い方が陽極側(Eaが低い方が陰極側)、発光層膜厚で色調整)の作製−
比較例A1において、mCPに対して15質量%の燐光発光材料である上記構造式で表される化合物PT−4をドープし、厚み10nmの第1の発光層を真空蒸着法により形成した。次に、該第1の発光層上にmCPを厚みが3nmとなるように真空蒸着法により形成した。次に、該mCP層上にmCPに対して65質量%の燐光発光材料である上記構造式で表される化合物PT−2をドープし、厚み20nmの第2の発光層を真空蒸着法により形成した以外は、比較例A1と同様にして、実施例C2の有機電界発光素子を作製した。
この実施例C2の有機電界発光素子の層構成は、以下に示す通りである。( )内は厚みを表す。
<ITO(100nm)/2−TNATA+1質量%F4TCNQ(45nm)/NPD(7nm)/HTL−1(3nm)/mCP+15質量%PT−4(10nm)/mCP(3nm)/mCP+65質量%PT−2(20nm)/BAlq(35nm)/LiF(1nm)/Al(70nm)>
(実施例C3)
−会合2層発光層白色素子(Ipが高い方が陽極側(Eaが低い方が陰極側)、発光層膜厚で色調整)の作製−
比較例A1において、mCPに対して15質量%の燐光発光材料である上記構造式で表される化合物PT−4をドープし、厚み15nmの第1の発光層を真空蒸着法により形成した。次に、該第1の発光層上にmCPを厚みが3nmとなるように真空蒸着法により形成した。次に、該mCP層上にmCPに対して65質量%の燐光発光材料である上記構造式で表される化合物PT−2をドープし、厚み15nmの第2の発光層を真空蒸着法により形成した以外は、比較例A1と同様にして、実施例C3の有機電界発光素子を作製した。
この実施例C3の有機電界発光素子の層構成は、以下に示す通りである。( )内は厚みを表す。
<ITO(100nm)/2−TNATA+1質量%F4TCNQ(45nm)/NPD(7nm)/HTL−1(3nm)/mCP+15質量%PT−4(15nm)/mCP(3nm)/mCP+65質量%PT−2(15nm)/BAlq(35nm)/LiF(1nm)/Al(70nm)>
(実施例C4)
−会合2層発光層白色素子(Ipが高い方が陽極側(Eaが低い方が陰極側)、発光層膜厚で色調整)の作製−
比較例A1において、mCPに対して15質量%の燐光発光材料である上記構造式で表される化合物PT−4をドープし、厚み20nmの第1の発光層を真空蒸着法により形成した。次に、該第1の発光層上にmCPを厚みが3nmとなるように真空蒸着法により形成した。次に、該mCP層上にmCPに対して65質量%の燐光発光材料である上記構造式で表される化合物PT−2をドープし、厚み10nmの第2の発光層を真空蒸着法により形成した以外は、比較例A1と同様にして、実施例C4の有機電界発光素子を作製した。
この実施例C4の有機電界発光素子の層構成は、以下に示す通りである。( )内は厚みを表す。
<ITO(100nm)/2−TNATA+1質量%F4TCNQ(45nm)/NPD(7nm)/HTL−1(3nm)/mCP+15質量%PT−4(20nm)/mCP(3nm)/mCP+65質量%PT−2(10nm)/BAlq(35nm)/LiF(1nm)/Al(70nm)>
表4の結果から、比較例C1及びC2のように単独の会合発光性発光層では簡単に白色有機電界発光素子を得ることができるが、平均演色評価数(Ra)は小さい値にとどまっており、照明としては不十分な特性となっていることが分かった。
本発明の有機電界発光素子である実施例C1〜C4は、会合発光性の発光層2層を積層することで、平均演色評価数(Ra)が非常に高く、電流効率(CE)の高い白色素子を得ることができる。また、発光材料の輸送性を考慮すると、イオン化ポテンシャル(Ip)が高い(正孔輸送性が高い)発光材料が含まれた発光層を陽極側、電子親和力(Ea)が低い(電子輸送性高い)発光材料が含まれた発光層を陰極側にした実施例C2〜C4の方が、実施例C1に比較して駆動電圧が低く良好な素子特性を示していることが分かった。これは隣接層からの電荷注入障壁が低減したためと思われる。また、2層発光層の膜厚を調節することで発光スペクトルを微調節することができ、所望の発光スペクトルが得られているのが分かった。
ここで、比較例C1の有機電界発光素子の発光スペクトルを図12、比較例C2の有機電界発光素子の発光スペクトルを図13、実施例C1の有機電界発光素子の発光スペクトルを図14、実施例C2の有機電界発光素子の発光スペクトルを図15、実施例C3の有機電界発光素子の発光スペクトルを図16、実施例C4の有機電界発光素子の発光スペクトルを図17に、それぞれ示す。
図12〜図17の結果から、本発明の有機電界発光素子である実施例C1〜C4は、比較例C1及C2に比べて、可視域全体をカバーする良好な白色発光を示していることが分かった。
本発明の有機電界発光素子は、視感度が高い領域にも十分な発光スペクトルを持ち、電力効率が高く、演色性の非常に高いので、例えば表示素子、ディスプレイ、バックライト、電子写真、照明光源、記録光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリア、光通信などに好適に用いられる。
1 基板
2 陽極
3 正孔注入層
4 正孔輸送層
5 発光層
6 第一電子輸送層
7 第二電子輸送層
8 陰極
10 有機電界発光素子

Claims (9)

  1. 陽極及び陰極の間に、少なくとも2層の複数の発光層を含む有機電界発光素子であって、
    前記複数の発光層が、それぞれ異なる少なくとも1種の燐光発光材料を含み、かつ複数の燐光発光材料が、いずれもモノマーからの発光と、エキシマーからの発光とを同時に示すことを特徴とする有機電界発光素子。
  2. 複数の燐光発光材料が、いずれも白金錯体である請求項1に記載の有機電界発光素子。
  3. 複数の発光層にそれぞれ含まれるモノマーからの発光とエキシマーからの発光とを同時に示す燐光発光材料における、モノマー発光の第一ピーク波長が20nm以上異なる請求項1から2のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  4. 複数の発光層にそれぞれ含まれるモノマーからの発光とエキシマーからの発光とを同時に示す燐光発光材料における、エキシマー発光の第一ピーク波長が20nm以上異なる請求項1から2のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  5. 複数の発光層にそれぞれ含まれるモノマーからの発光とエキシマーからの発光とを同時に示す燐光発光材料における、モノマー発光の第一ピーク波長が20nm以上異なり、かつエキシマー発光の第一ピーク波長が20nm以上異なる請求項1から2のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  6. 複数の発光層の間に、発光材料非含有層を有する請求項1から5のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  7. 発光材料非含有層が、複数の発光層に含まれるホスト材料の少なくとも1種を含む請求項6に記載の有機電界発光素子。
  8. 複数の発光層にそれぞれ含まれるモノマーからの発光とエキシマーからの発光とを同時に示す燐光発光材料のうち、イオン化ポテンシャル(Ip)が最も高い燐光発光材料が、陽極に近い側の発光層に含有される請求項1から7のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  9. 複数の発光層にそれぞれ含まれるモノマーからの発光とエキシマーからの発光とを同時に示す燐光発光材料のうち、電子親和力(Ea)が最も低い燐光発光材料が、陰極に近い側の発光層に含有される請求項1から7のいずれかに記載の有機電界発光素子。
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