JP2011214253A - 盛土の補強構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】地中鋼製壁体2は、矢板部8を盛土1の延長方向に沿って複数並べて配置することにより設けられている。矢板部8は、盛土1の延長方向に沿って鋼矢板4を連結して構成されている。隣り合う矢板部8どうしは、盛土1の幅方向に離れている。また、隣り合う矢板部8は、盛土1の延長方向には一部重なり合うように配置されている。これにより、隣り合う矢板部8は、少なくともその端部どうしが盛土の幅方向から見て、重なっている。また、一つおきの矢板部8は、盛土の幅方向に沿った位置が同じとなるようになっており、各矢板部8が千鳥配置となっている。
【選択図】図1
Description
これらの工法によれば、地震時に盛土の沈下を抑制し、さらに、盛土を堤防とした場合に、遮水性に優れる鋼矢板が堤体としての盛土の高さを確保することにより、高水時の浸透破壊と越水による破堤を防止でき、盛土構造物の補強として効果的な工法である。
また、堤防の延長方向に沿って鋼矢板の上部側に間隙を有する構造では、地震時および越水時にこの間隙が弱点となり、盛土の決壊や盛土内の土砂流出の虞がある。
前記地中鋼製壁体の隣り合う前記矢板部どうしは、前記盛土の幅方向には離れて、かつ、前記盛土の延長方向には一部重なり合うように配置されていることを特徴とする。
さらに、上述のように、盛土の土砂の流出を抑制しつつ、二列の地中鋼製壁体の間に浸入した水を常時排水することができる。
例えば、河川堤防において、河川側の地中鋼製壁体の透水性を小さくして、河川側から浸透した水の流れを阻止し、河川から遠い側の地中鋼製壁体においては、二列の地中鋼製壁体に締め切られた部分の水を逃がすために河川側の地中鋼製壁体より透水性を高いものとすることができる。
盛土の略天端の範囲の前記矢板壁より前記河川等から遠い側に前記矢板部を並べた前記地中鋼製壁体が盛土の延長方向に沿って設けられていることを特徴とする。
前記矢板部は、盛土の延長方向に沿って連結された複数枚の矢板からなる一対の矢板本体部と、前記一対の矢板本体部の間に盛土の延長方向に斜めに交差する方向に沿って連結された斜矢板部とを備え、
盛土の幅方向から見て、隣り合う前記矢板部の矢板本体部間の間隙に前記斜矢板部が重なるように、前記各矢板部が配置されていることを特徴とする。
さらに、地中鋼製壁体が連続した矢板壁ではなく、矢板部を盛土の延長方向に並べたものとなっているので、地中鋼製壁体の全長に渡って施工誤差が積み重なって大きくなることがなく、施工管理が容易となる。
図1および図2に示すように、第1実施形態の盛土の補強構造は、例えば、河川の堤防、道路・鉄道盛土等の盛土を補強するためのものである。盛土1の左右には法面1aが形成されている。
この盛土1の補強構造においては、盛土1の略天端1cの範囲内に鋼矢板4(鋼管矢板を含む)を盛土1の延長方向に連結した矢板部8が盛土1の延長方向に並べられた地中鋼製壁体2が設置されている。なお、略天端1cの範囲内には、天端1cより少し外側となる法面1aの上端部である法肩1b部分も含まれる。
各矢板部8は、鋼矢板4を連結することにより100m程度の長さであり、隣り合う矢板部8どうしが盛土1の幅方向からみて重なる部分の長さ(a)は、鋼矢板4を3枚から5枚連結した長さであり、また、隣り合う矢板部8の間隙7の幅、すなわち、隣り合う矢板部8の盛土1の幅方向に沿った距離は、30cmから50cmとなっている。
なお、矢板部8の延長方向の長さは、状況に応じて短くなってもよい。例えば、部分的に高い透水性を確保するために矢板部8の一部が鋼矢板4の最小構成枚数(例えばハット形鋼矢板なら一枚、U形鋼矢板やZ形鋼矢板なら二枚)からなっていてもよい。この場合に、隣り合う矢板部8の盛土1の幅方向からみて重なる部分の長さ(a)が鋼矢板4の最小構成枚数分の幅より短くなる。
図3および図4に示すように、第2実施形態の盛土の補強構造では、第1実施形態の地中鋼製壁体2が盛土1の延長方向に沿って二列に設けられている。
盛土1中に、二列に設けられた地中鋼製壁体2で締め切られた地盤からなる構造骨格部6が形成されている。
また、二列の地中鋼製壁体2の上端部間には、連結部材としてのタイロッド9が盛土1の幅方向に沿って架け渡されて、その両端部がそれぞれ地中鋼製壁体2の矢板部8に固定されている。また、タイロッド9は、盛土1の延長方向に間隔をあけて複数配置されており、各矢板部8に少なくとも1つのタイロッド9が配置されている。この第2実施形態では各矢板部8において、複数のタイロッド9が配置されている。なお、タイロッド9を設けない構成としてもよい。
また、各地中鋼製壁体2は、第1実施形態の地中鋼製壁体2と同様の構成を有し、同様の優れた作用効果を奏することができる。
図5および図6に示すように、第3実施形態の盛土の補強構造においては、盛土1が河川10の堤防となっている。盛土1には、第2実施形態の地中鋼製壁体2と同様の地中鋼製壁体2,3が二列に設けられるが、河川10に近い側の地中鋼製壁体3と、この地中鋼製壁体2より河川10に遠い側となる地中鋼製壁体2とで、矢板部8同士が重なる部分の長さ(a)、(b)が異なるものとなっている。
また、各地中鋼製壁体2,3は、第1実施形態と同様の優れた作用効果を奏することができる。
なお、河川10に近い側の地中鋼製壁体3と、河川10から遠い側の地中鋼製壁体2とで、各矢板部8の盛土1の延長方向に沿った長さを異なるものとしたり、隣り合う矢板部8どうしの間隙7の幅を異なるものとすることで、さらに透水性に差をつけるものとしてもよい。矢板部8の盛土1の延長方向の長さを短くするほど、矢板部8どうし間隙の数が増えて透水性が高くなり、間隙7の幅を広くするほど透水性が高くなる。
図7および図8に示すように第4実施形態では、盛土1が河川10の堤防とされるとともに、盛土1の略天端1cの範囲内の河川から遠い側に、第1実施例の地中鋼製壁体2と同様の地中鋼製壁体2が設けられ、地中鋼製壁体2より河川10に近い側に、盛土1の延長方向に沿って鋼矢板4を連結した地中鋼製壁体(鋼矢板壁)11が設けられている。この形態では、河川10に近い側の鋼矢板壁11は高い遮水性を有するのに対して、河川10から遠い側の地中鋼製壁体2は第1実施形態と同様に透水性を有する。
これにより、第3実施形態と同様に、河川10に近い側の遮水性の高い鋼矢板壁11により、盛土1に向かって河川10から浸透する水の侵入を抑え、かつ、河川10から遠い側の透水性の高い地中鋼製壁体2を通じて、地中鋼製壁体2と鋼矢板壁11との間に溜まる雨水等の水を排水することができる。
すなわち、透水性を必要としない部分では、その部分の盛土1の延長方向に沿った長さにわたって鋼矢板4を連結して長い矢板部8を設け、透水性を必要とする部分では、前記矢板部8より短い矢板部8を複数並べて配置する構成としてもよい。この構成は、一つの地中鋼製壁体の中に第4実施形態の鋼矢板壁11と、矢板部8を並べた地中鋼製壁体2とが混在した状態である。
図9に示すように、第5実施形態の盛土の補強構造においては、盛土1の略天端1cの範囲内に複数の鋼矢板4を盛土1の延長方向に連結して形成され、盛土1の延長方向に沿った矢板本体部13と、盛土1の延長方向(矢板本体部13の長さ方向)に対して斜めに複数の鋼矢板4を連結して形成された斜矢板部14とからなる矢板部15が、盛土1の延長方向に並んで配置され、これら矢板部15から地中鋼製壁体16が構成されている。
図10に示すように、第6実施形態の盛土の補強構造は、第5実施形態の盛土の補強構造において、一方の法肩1b側の矢板本体部13と、他方の法肩1bの矢板本体部13との間に盛土1の幅方向に沿ったタイロッド9を架け渡し、タイロッド9の両端部にそれぞれ矢板本体部13を固定したものである。
この盛土の補強構造にあっては、タイロッド9により、上述のように二列の地中鋼製壁体と同様の状態となる一方の法肩1b側の矢板本体部13の変形と、他方の法肩1bの矢板本体部13の変形とを防止することができる。
1c 天端
2 地中鋼製壁体
3 地中鋼製壁体
4 鋼矢板(矢板)
7 間隙
8 矢板部
10 河川
11 地中鋼製壁体(矢板壁)
Claims (6)
- 1枚の矢板もしくは連結された複数枚の矢板からなる矢板部が盛土の延長方向に並べて配置されて構成される地中鋼製壁体が盛土の延長方向に沿って1列以上設けられ、
前記地中鋼製壁体の隣り合う前記矢板部どうしは、前記盛土の幅方向には離れて、かつ、前記盛土の延長方向には一部重なり合うように配置されていることを特徴とする盛土の補強構造。 - 連続する盛土の略天端の範囲内に盛土の延長方向に沿って少なくとも二列に前記地中鋼製壁体が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の盛土の補強構造。
- 前記盛土が河川等の堤防であり、二列の前記地中鋼製壁体のうちの河川等に近い側となる前記地中鋼製壁体と、この地中鋼製壁体より河川等から遠い側となる前記地中鋼製壁体とで、前記隣り合う矢板部どうしの重なり合う部分の長さが異なることを特徴とする請求項2に記載の盛土の補強構造。
- 前記盛土は河川等の堤防であり、盛土の略天端の範囲の河川等に近い側に矢板を連結してなる矢板壁が盛土の延長方向に沿って設けられ、
盛土の略天端の範囲の前記矢板壁より前記河川から遠い側に前記矢板部を並べた前記地中鋼製壁体が盛土の延長方向に沿って設けられていることを特徴とする請求項1に記載の盛土の補強構造。 - 前記地中鋼製壁体において、透水性を必要としない範囲には、この範囲の長さにわたって矢板が連結された矢板部が配置され、透水性を必要とする範囲に複数の矢板部が並べて配置されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の盛土の補強構造。
- 盛土の延長方向に沿って、連結された複数枚の矢板からなる矢板部が前記盛土の延長方向に並べて配置されて地中鋼製壁体が設けられ、
前記矢板部は、盛土の延長方向に沿って連結された複数枚の矢板からなる一対の矢板本体部と、前記一対の矢板本体部の間に盛土の延長方向に斜めに交差する方向に沿って連結された斜矢板部とを備え、
盛土の幅方向から見て、隣り合う前記矢板部の矢板本体部間の間隙に前記斜矢板部が重なるように、前記各矢板部が配置されていることを特徴とする盛土の補強構造。
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JP2010024745A (ja) * | 2008-07-22 | 2010-02-04 | Jfe Steel Corp | 堤防の補強構造 |
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