JP2011214042A - 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 - Google Patents
合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011214042A JP2011214042A JP2010081745A JP2010081745A JP2011214042A JP 2011214042 A JP2011214042 A JP 2011214042A JP 2010081745 A JP2010081745 A JP 2010081745A JP 2010081745 A JP2010081745 A JP 2010081745A JP 2011214042 A JP2011214042 A JP 2011214042A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heating
- steel sheet
- less
- oxide layer
- plating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Abstract
【解決手段】素地鋼板を加熱炉で加熱して素地鋼板の表面に酸化層を形成する第一の工程(a)、前記酸化層を形成した素地鋼板を還元炉で加熱して前記酸化層を還元する第二の工程(b)、溶融亜鉛めっきを施した後、合金化する第三の工程(e)、をこの順で含み、前記第一の工程は、前記加熱炉内の酸素量を0.3体積%以下、水蒸気量を10〜30体積%に制御した雰囲気下にて、前記素地鋼板を45〜120秒で750〜850℃の温度まで加熱するものであり、且つ、前記第一の工程は、7.5〜28℃/秒の昇温速度(X)で450〜600℃の温度まで加熱する加熱前段工程と、0.30X〜0.80Xの昇温速度でさらに750〜850℃の温度まで加熱する加熱後段工程と、を含むめっき鋼板の製造方法。
【選択図】図1
Description
本発明者らは、酸化、還元、溶融亜鉛めっき、合金化の各処理を施して合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造するにあたり、酸化処理工程で形成される酸化層に着目し、この酸化層とめっき層に含まれる亜鉛量との関係性について検討した。
上記酸化層と、めっき鋼板の外観性状との関係について検討したところ、めっき鋼板の外観性状は、酸化層のうち外方酸化層の厚みに影響を受けることが分かった。即ち、外方酸化層が薄くなると、この外方酸化層が還元炉で還元されて形成されるFe層(還元層)が薄くなるため、溶融亜鉛めっきとの濡れ性が悪くなり、不めっきが発生しやすくなる。また、外方酸化層が薄くなると、めっき層に含まれるFe量が不足するため、合金化処理したときに合金化不良が発生する傾向が認められる。そこでめっき鋼板の外観性状を改善するには、外方酸化層が薄くならないようにするのがよいと考えられる。一方、外方酸化層を厚くし過ぎると、還元炉で還元して形成されるFe層が厚くなり過ぎるため、この表面に溶融亜鉛めっき層を形成し、これを合金化するとFe層がめっき層に取り込まれる結果、めっき層が厚くなり過ぎ亜鉛量過多の場合と同じ問題が生じる。そこで本発明者等は外観性状が良好で、かつ亜鉛量過多を抑制するために検討を重ねた結果、加熱炉での酸素量、水蒸気量を適切に制御することによって外方酸化層を所望の厚さに調整できることを知見した。
一方、めっき密着性について検討したところ、めっき層が応力を受けたときに素地鋼板とめっき層の界面に応力が集中し、この界面から剥離する現象(界面のめっき剥離)は、素地鋼板として少なくともSiを含むSi添加鋼板を用いたときに見られるものであり、パウダリングが発生しない場合であっても、界面のめっき剥離が発生することがあることがわかった。
上述したようにめっき鋼板の外観性状を改善するには、外方酸化層を厚くする必要があるが、外方酸化層を厚くし過ぎるとパウダリングが発生する。また、界面のめっき剥離を防止してめっき密着性を改善するには、内方酸化層に含まれるSi量を抑える必要がある。しかし内方酸化層に含まれるSi量は、内方酸化層が厚くなるほど増加するため、内方酸化層に含まれるSi量を抑えるには、内方酸化層の厚みを薄くする必要がある。ところが外方酸化層と内方酸化層の厚みは相関しており、一方の厚みを増大させようとすると他方の厚みも増大する。そのため、外観性状とめっき密着性の両方を改善するには、酸化層全体の厚みに対する外方酸化層の厚みは大きく、内方酸化層の厚みは小さくする必要がある。
上述したようにめっきの凝着を抑制するには、内方酸化層に含まれるSi濃度を高める必要があるが、Si濃度を高め過ぎると、めっき密着性が劣化する。そこで本発明ではめっきの凝着を抑制するには単にSi濃度を高めればよいのではなく、上述したようにファイアライトを緻密に形成することが必要であるとの知見に基づき、加熱炉内における加熱条件を検討した。その結果、ヘマタイトの生成を抑えてファイアライトの生成を促進するには、加熱炉内での昇温速度を制御することが重要であり、詳細には加熱前段での昇温速度を上げる(前段高負荷)と共に、加熱後段の昇温速度を加熱前段の昇温速度よりも遅くする二段昇温パターンを採用すればよいことを見出した。このような昇温速度を採用することで、めっきの凝着を抑制しつつ、めっきの密着性も確保できることを見出した。
Cは、鋼板の強度向上に必要な元素であり、このような効果を発揮させるためには0.04%以上含有させる。好ましいC量は0.05%以上、より好ましくは0.06%以上である。しかし、Cを過剰に添加すると冷間加工性が低下するため、0.20%以下とする。好ましいC量は0.15%以下、より好ましくは0.12%以下である。
Siは、延性や加工性を劣化させることなく強度を高めるのに有用な元素であり、このような作用を有効に発揮させるためには0.1%以上含有させる。Siは易酸化性元素であるため、従来では、Siを0.1%以上含有させると外観性状とめっき密着性が劣化するという問題があった。これに対し、本発明では、加熱炉内の雰囲気および加熱条件を適切に制御して酸化層を形成しているため、素地鋼板とめっき層との間に形成される酸化物含有層にSiを濃化させることができ、素地鋼板にSiを0.1%以上含有させても良好な外観性状とめっき密着性を確保できる。好ましいSi量は0.5%以上、より好ましくは0.8%以上である。しかしSiを過剰に添加すると延性が劣化するため、3.0%以下とする。好ましいSi量は2.5%以下、より好ましくは2.0%以下である。
Mnは、強度と靭性を確保するために必要な元素であり、このような作用を有効に発揮させるためには0.1%以上含有させる。本発明によれば、後述するように加熱炉での酸化加熱条件を適切に制御しているため、Mnを0.1%以上添加してもめっき密着性の低下などを回避することができる。好ましいMn量は、0.2%以上、より好ましくは0.5%以上である。しかしMnを過剰に添加すると延性が劣化するため、3.0%以下とする。好ましいMn量は、2.5%以下であり、より好ましくは2.3%以下である。
Pは、セメンタイトの析出を遅延して変態を抑制する作用があるが、過剰に含まれると素地鋼板の延性やめっき密着性を低下させる原因となる。したがってPは0.02%以下、好ましくは0.01%以下、より好ましくは0.005%以下とする。
Sは、過剰に含まれるとMnSなどの硫化物系介在物(例えば、MnS)を多く形成し、この介在物が熱間圧延時に偏析して鋼板を脆化させる原因となる。したがってSは0.004%以下、好ましくはS0.003%以下、より好ましくは0.002%以下とする。
Nは、過剰に含まれると粗大な窒化物を多く形成し、鋼板の曲げ性や穴拡げ性を劣化させ、また溶接時のブローホールの原因となる。したがってNは0.01%以下、好ましくは0.005%以下、より好ましくは0.002%以下とする。
Niは、焼入れ性向上に有用な元素である。Niを適量を添加するとCAL焼鈍、冷却時にマルテンサイト比率が増大し、またマルテンサイトのラス構造が微細化され、次工程のCGL焼鈍時における2相域再加熱・冷却処理時の焼入れ性が良好となる。また冷却後の最終的な複合組織が良好なものとなるため、各種成形加工性を向上させることができる。このような作用を有効に発揮させるためにはNiは好ましくは0.1%以上、より好ましくは0.2%以上含有させる。しかしNiは高価な元素であり、過剰に添加すると製造コストの上昇を招くため、好ましくは2%以下とする。より好ましいNi量は1.5%以下、更に好ましくは1.0%以下である。
Cuは、Niと同様、焼入れ性向上に有用な元素である。CuもNiと同様の作用により各種成形加工性を向上させることができる。このような作用を有効に発揮させるためにはCuは好ましくは0.1%以上、より好ましくは0.2%以上含有させる。しかしCuは高価な元素であり、過剰に添加すると製造コストの上昇を招くため、好ましくは2%以下とする。より好ましいCu量は1.5%以下、更に好ましくは1.0%以下である。
Moは、めっき性を損ねることなく、固溶強化を図る上で重要な元素である。またNiやCuと同様、焼入れ性向上に有用な元素である。MoもCuやNiと同様の作用により各種成形加工性を向上させることができる。このような作用を有効に発揮させるためにはMoは好ましくは0.1%以上、より好ましくは0.2%以上含有させる。しかしMoは高価な元素であり、過剰に添加すると製造コストの上昇を招くため、好ましくは2%以下とする。より好ましいMo量は1.5%以下、更に好ましくは1.0%以下である。
Bは、焼入れ性向上に有用な元素である。このような作用を有効に発揮させるためにはBは好ましくは0.0001%以上、より好ましくは0.0002%以上含有させる。しかしBを過剰に添加すると、めっき性が低下するため、好ましくは0.01%以下とする。より好ましいB量は0.005%以下、更に好ましくは0.001%以下である。
Crは、鋼板の強度向上に有効な元素である。このような作用を有効に発揮させるためにはCrは好ましくは0.01%以上、より好ましくは0.05%以上有させる。しかしCrを過剰に添加すると延性の低下を招くため、好ましくは2%以下、より好ましくは1.5%以下、更に好ましくは1.0%以下とする。
Nbは、微量の添加で微細組織を得ることができ、靱性を劣化させることなく強度を高めるのに有用な元素である。このような作用を有効に発揮させるためにはNbは好ましくは0.001%以上、より好ましくは0.005%以上含有させる。しかしNbを過剰に添加すると、Nb炭化物が過剰に生成し、マルテンサイトの体積率減少やその析出強化によって強度と加工性のバランスを失わせる原因となる。したがってNbは好ましくは1%以下、より好ましくは0.5%以下、更に好ましくは0.1%以下とする。
Vは、Nbと同様、強度を高めるのに有用な元素である。このような作用を有効に発揮させるためにはVは好ましくは0.001%以上、より好ましくは0.005%以上含有させる。しかしVを過剰に添加すると、製造コストの上昇を招くだけでなく、降伏点(降伏比)が上昇して加工性が低下する原因となる。したがってVは好ましくは1%以下、より好ましくは0.5%以下、更に好ましくは0.1%以下とする。
Wは、析出物強化や、フェライト結晶粒の成長を抑制して細粒強化、および再結晶の抑制による転移強化によって、強度を高めるのに有用な元素である。このような作用を有効に発揮させるためにはWは好ましくは0.001%以上、より好ましくは0.005%以上とする。しかしWを過剰に添加すると、炭窒化物の析出が過剰となって成形性が低下する原因となる。したがってWは好ましくは0.3%以下、より好ましくは0.2%以下、更に好ましくは0.1%以下とする。
Alは、脱酸剤として作用する元素である。またAlは焼鈍の際にオーステナイト結晶粒が粗大化するのを防止し、材質改善作用を有する元素である。しかしAlを過剰に添加しても上記作用は飽和する。また、結晶粒が不安定になって材質にムラが生じ易くなる。したがってAlは好ましくは0.06%以下、より好ましくは0.05%以下、更に好ましくは0.04%以下とする。
Tiは、脱酸剤として作用する元素である。このような作用を有効に発揮させるためにはTiは好ましくは0.01%以上、より好ましくは0.02%以上とする。しかしTiを過剰に添加すると靱性が低下する原因となる。したがってTiは好ましくは0.1%以下、より好ましくは0.008%以下、より好ましくは0.005%以下とする。
Ca、Mg、およびREMは、脱酸剤として作用する元素である。これらの元素を単独又は併用することができる。このような作用を有効に発揮させるためにはCa、Mg、およびREMよりなる群から選ばれる1種以上の元素を合計量で好ましくは0.002%以上、より好ましくは0.003%以上とする。しかし、これら元素を過剰に添加すると成形性が低下する原因となる。したがってCa、Mg、およびREMよりなる群から選ばれる1種以上の元素の合計量は好ましくは0.03%以下、より好ましくは0.02%以下、更に好ましくは0.01%以下とする。
第一の工程は、素地鋼板の表面に酸化層を形成する酸化工程を規定したものであり、このとき
(a)加熱炉内の酸素量は0.3体積%以下、水蒸気量は10〜30体積%に制御した雰囲気下で、
(b)素地鋼板を45〜120秒で750〜850℃の温度まで加熱し、
(c)7.5〜28℃/秒の昇温速度(X)で450〜600℃まで加熱すると共に(加熱前段工程)、
(d)その後、0.30X〜0.80Xの昇温速度(℃/秒)でさらに750〜850℃の温度まで加熱する(加熱後段工程)ことが重要である。
酸素量:0.3体積%以下
上述のとおり、酸素量を多くし過ぎると、内方酸化層が厚くなり過ぎて内方酸化層に含まれるSi量が過剰になるため、界面のめっき剥離が発生する。したがって酸素量は0.3体積%と以下とする。好ましい酸素量は0.2体積%以下、より好ましくは0.15体積%以下である。一方、外観性状を向上させるには酸素量を0.00001体積%以上とすることが好ましい。酸素量が少ないと外方酸化層が十分生成されず、この外方酸化層が還元炉で還元されて形成されるFe層(還元層)が薄くなるため、不めっき等の問題が発生する。好ましい酸素量は0.001体積%以上、より好ましくは0.01体積%以上である。
水蒸気は、外方酸化層と内方酸化層の両方の成長を促進する作用を有している。水蒸気量が10体積%を下回ると、外方酸化層の厚さが不足するため、不めっきや合金化不良が発生して外観性状が悪くなる。水蒸気量は10体積%以上、好ましくは15体積%以上とする。しかし水蒸気量が過剰になると外方酸化層の成長が促進され過ぎる他、内方酸化層の成長も促進されるため、めっき層に含まれるSi量が多くなり、界面のめっき剥離が発生する。従って水蒸気量は30体積%以下、好ましくは25体積%以下とする。
加熱時間:45〜120秒
素地鋼板を45〜120秒で、750〜850℃まで加熱する。直火式の加熱炉の場合、加熱時間が短いと短時間のうちに酸化工程を完了させなければならず、設備への負担が大きくなり、メンテナンスコストが増大する。また加熱時間が短いと所望の材料特性が得られない。したがって加熱時間は45秒以上とする。好ましい加熱時間は55秒以上である。一方、加熱時間が長くなると生産性が低下する。また内方酸化層が厚くなりすぎて内方酸化層に含まれるSi量が多くなり、界面のめっき剥離が発生する。したがって加熱時間は120秒以下とする。好ましい加熱時間は110秒以下である。なお、この加熱時間は、加熱炉入口温度、すなわち、素地鋼板の温度が室温からスタートする場合の時間である。したがって素地鋼板の温度を室温よりも高くする場合は、それに伴って加熱時間を適宜調整すればよい。
7.5〜28℃/秒の昇温速度(X)で、450〜600℃まで加熱する
加熱前段の温度:450〜600℃
本発明では加熱炉入口から450〜600℃までの範囲を加熱前段工程とし、加熱前段工程での昇温速度を7.5〜28℃/秒とする。加熱炉入口温度は室温が望ましいが、これに限定されない。450〜600℃を加熱前段の終了温度とし、その後、加熱後段工程に移行する。450℃よりも低い温度で加熱後段工程に移行すると、低温度域での処理時間がなくなるため、ヘマタイト主体の酸化物層が生成してしまい、上記のとおり素地鋼板と内方酸化層との密着性を十分に高めることができない。したがって加熱前段の終了温度は450℃以上とする。より好ましい加熱前段の終了温度は470℃以上である。一方、前段の終了温度が600℃を超えた場合は、後段の昇温速度の制約から高温度域(加熱後段工程)の在炉時間が短くなり、合金化不良が発生する原因となる。したがって加熱前段工程の終了温度は600℃以下とする。より好ましい加熱前段工程の終了温度は580℃以下である。
本発明では、7.5〜28℃/秒の昇温速度で、450〜600℃の温度まで加熱する。加熱前段での昇温速度が遅すぎると、生産性が低下するだけでなく、低温域で生成するヘマタイト主体の酸化物が多くなり、上述のようにめっきの凝着が発生する原因となる。したがって加熱前段の昇温速度は、7.5℃/秒以上、好ましくは10℃/秒以上とする。一方、加熱前段の昇温速度を速くし過ぎると、加熱前段を早く完了させなければならず、設備への負担が大きくなる。また加熱時間が短いと所望の材料特性が得られない。したがって加熱前段の昇温速度は28℃/秒以下、好ましくは25.5℃/秒以下とする。
0.30X〜0.80Xの昇温速度(℃/秒)で、更に750〜850℃まで加熱する
本発明では、加熱前段工程終了温度から750〜850℃までの範囲を加熱後段工程とし、加熱後段工程での昇温速度を0.30X〜0.80X[Xは加熱前段工程での昇温速度(℃/秒)]とする。
前述したように、外方酸化層は、素地鋼板内部のFeが表面側に拡散し、この拡散したFeが酸化することで形成されるため、素地鋼板の高温域滞在時間が長くなりすぎると、Feの拡散が過度に促進されて外方酸化層が厚くなりすぎる。その結果、後述する還元処理工程において、外方酸化層の還元により形成される純Fe層が厚くなり過ぎるため、溶融亜鉛めっき処理した際に、亜鉛と反応する還元鉄量が増大し、亜鉛付着量過多になる原因となる。また、素地鋼板の表面に拡散してきたSiの酸化も多くなり、内方酸化層の厚さも増加するため、上記のとおりこの界面からめっきが剥離する原因となる。したがって昇温速度は0.30X以上とする。好ましい昇温速度は0.35X以上である。一方、昇温速度が速すぎると、素地鋼板の表面に拡散してきたSiの酸化も十分でないため、ファイアライトの生成不足によって素地鋼板と内方酸化層の密着性が低下し、界面のめっき剥離が発生する。そのため図1(d)に示すように溶融亜鉛めっき浴浸漬時に該剥離によって生じた隙間部分に溶融亜鉛が侵入し、亜鉛付着量過多が生じる。またFeの拡散が十分でないため外方酸化層が薄くなる。その結果、還元工程において、外方酸化層の還元により形成される還元層の厚さが薄くなるため、不めっきや合金化不良が発生し、外観性状が悪くなる。また、アンモニア水溶液に浸漬させて合金化溶融亜鉛めっき層を除去した後の露出面に観察されるSi酸化物量が少なくなる。その結果、合金化不良の発生が一層促進されるようになる。したがって昇温速度は0.80X(℃/s)以下とする。より好ましい昇温速度は0.75X以下である。
第二の工程では、上記第一の工程で形成した酸化層(主に外方酸化層)を還元炉で還元することで、素地鋼板の表面に所望とする純Fe層(還元層)を形成する。このとき内方酸化層の一部も還元され、内方酸化層は、酸化物とFeが混合した層となる。
第三の工程では、上記純Fe層の表面に、溶融亜鉛めっきを施した後、これを合金化し、合金化溶融亜鉛めっき層を形成する。このとき上記酸化物とFeが混合した層に含まれるFeもZnと合金化され、Zn−Fe合金とSi−Mn酸化物が混合した酸化物含有層を形成する。
溶融亜鉛めっきを施した際に、素地鋼板に付着する亜鉛量を適切に制御できない場合は、素地鋼板と酸化層との剥離が生じており、該剥離箇所に生じた隙間に溶融亜鉛めっきが入り込み、その後の合金化処理によって上述しためっきの凝着が生じることから、めっきの凝着の発生を予測する方法として以下の試験方法を採用した。
上記めっき鋼板を縦100mm×横200mm×厚2mmの板形状試験片に加工し、V曲げ曲げ戻し試験を行ってめっき密着性を評価した。このV曲げ曲げ戻し試験は、実際のプレス成形よりも厳しい条件を模擬したものであって、テープ剥離幅が5mm以下の場合は、実際のプレス加工(曲げ角度90°)でもめっき層の剥離が発生しないことを確認している。試験として具体的には、V曲げ試験用の金型(曲げ角度60°)を用いて上記試験片をV曲げ加工した後、更にプレスで上記試験片を平坦に戻す曲げ戻し加工を行った。曲げ戻し加工を行ったときの内側の面(変形部)にセロハンテープ(ニチバン社製「セロテープ(登録商標)CT405AP−24」)を貼り付け、手で剥がした後、テープに付着しためっき層の剥離幅を測定した。本実施例では、剥離幅が5mm以下のものを合格(めっき密着性に優れる)と評価した(表中の単位は全てmm)。
外観性状は、合金化溶融亜鉛めっき層の外観を目視で観察し、合金化不良、不めっきの有無を調べた。本実施例では、合金化不良、不めっきのいずれも発生していないものを合格(○)と評価し、不めっきおよび/または合金化不良が発生しているものを不合格(×)とした。
Claims (5)
- C:0.04〜0.20%(質量%の意味。以下化学成分について全て同じ。)、
Si:0.1〜3.0%、
Mn:0.1〜3.0%、
を満足する素地鋼板の表面に、合金化溶融亜鉛めっき層が形成された合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法であって、
上記化学成分組成を満足する素地鋼板を加熱炉で加熱して素地鋼板の表面に酸化層を形成する第一の工程、
前記酸化層を形成した素地鋼板を還元炉で加熱して前記酸化層を還元する第二の工程、
溶融亜鉛めっきを施した後、合金化する第三の工程、をこの順で含み、
前記第一の工程は、前記加熱炉内の酸素量を0.3体積%以下、水蒸気量を10〜30体積%に制御した雰囲気下にて、前記素地鋼板を45〜120秒で750〜850℃の温度まで加熱するものであり、且つ、
前記第一の工程は、7.5〜28℃/秒の昇温速度(X)で450〜600℃の温度まで加熱する加熱前段工程と、
0.30X〜0.80Xの昇温速度でさらに750〜850℃の温度まで加熱する加熱後段工程と、を含むことを特徴とするめっき鋼板の製造方法。 - 前記素地鋼板は、更にNi:2%以下(0%を含まない)、Cu:2%以下(0%を含まない)、Mo:2%以下(0%を含まない)、およびB:0.01%以下(0%を含まない)よりなる群から選択される少なくとも1種を含有する請求項1に記載のめっき鋼板の製造方法。
- 前記素地鋼板は、更にCr:2%以下(0%を含まない)、Nb:1%以下(0%を含まない)、V:1%以下(0%を含まない)、およびW:0.3%以下(0%を含まない)よりなる群から選択される少なくとも1種を含有する請求項1または2に記載のめっき鋼板の製造方法。
- 前記素地鋼板は、更にAl:0.06%以下(0%は含まない)、および/またはTi:0.1%以下(0%は含まない)を含有する請求項1〜3のいずれかに記載のめっき鋼板の製造方法。
- 前記素地鋼板は、更にCa、Mg、およびREM よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素:合計量で0.03%以下(0%を含まない)を含有する請求項1〜4のいずれかに記載のめっき鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010081745A JP5513216B2 (ja) | 2010-03-31 | 2010-03-31 | 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010081745A JP5513216B2 (ja) | 2010-03-31 | 2010-03-31 | 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011214042A true JP2011214042A (ja) | 2011-10-27 |
JP5513216B2 JP5513216B2 (ja) | 2014-06-04 |
Family
ID=44944094
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010081745A Active JP5513216B2 (ja) | 2010-03-31 | 2010-03-31 | 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5513216B2 (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014017034A1 (ja) * | 2012-07-23 | 2014-01-30 | Jfeスチール株式会社 | 高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
WO2014136417A1 (ja) * | 2013-03-05 | 2014-09-12 | Jfeスチール株式会社 | 高強度溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 |
JP2014185395A (ja) * | 2012-04-23 | 2014-10-02 | Kobe Steel Ltd | ホットスタンプ用亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
WO2014188697A1 (ja) * | 2013-05-21 | 2014-11-27 | Jfeスチール株式会社 | 高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
WO2015037241A1 (ja) * | 2013-09-12 | 2015-03-19 | Jfeスチール株式会社 | 外観性とめっき密着性に優れる溶融亜鉛めっき鋼板および合金化溶融亜鉛めっき鋼板ならびにそれらの製造方法 |
WO2015037242A1 (ja) * | 2013-09-12 | 2015-03-19 | Jfeスチール株式会社 | 外観性とめっき密着性に優れる溶融亜鉛めっき鋼板および合金化溶融亜鉛めっき鋼板ならびにそれらの製造方法 |
KR20150079981A (ko) * | 2012-12-11 | 2015-07-08 | 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 | 용융 아연 도금 강판의 제조 방법 |
EP3428303A4 (en) * | 2016-03-11 | 2019-08-14 | JFE Steel Corporation | PROCESS FOR PRODUCING HOT-DIP GALVANIZED STEEL SHEET WITH HIGH STRENGTH |
KR20210144804A (ko) * | 2019-04-01 | 2021-11-30 | 잘쯔기터 플래시슈탈 게엠베하 | 용융 도금의 결합이 개선된 강 스트립을 제조하는 방법 |
CN114072296A (zh) * | 2019-07-08 | 2022-02-18 | 日本发条株式会社 | 稳定器及稳定器的制造方法 |
-
2010
- 2010-03-31 JP JP2010081745A patent/JP5513216B2/ja active Active
Cited By (32)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014185395A (ja) * | 2012-04-23 | 2014-10-02 | Kobe Steel Ltd | ホットスタンプ用亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
WO2014017034A1 (ja) * | 2012-07-23 | 2014-01-30 | Jfeスチール株式会社 | 高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
KR101707981B1 (ko) | 2012-12-11 | 2017-02-17 | 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 | 용융 아연 도금 강판의 제조 방법 |
US9677148B2 (en) | 2012-12-11 | 2017-06-13 | Jfe Steel Corporation | Method for manufacturing galvanized steel sheet |
KR20150079981A (ko) * | 2012-12-11 | 2015-07-08 | 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 | 용융 아연 도금 강판의 제조 방법 |
CN105026599B (zh) * | 2013-03-05 | 2017-10-10 | 杰富意钢铁株式会社 | 高强度熔融镀锌钢板及其制造方法 |
WO2014136417A1 (ja) * | 2013-03-05 | 2014-09-12 | Jfeスチール株式会社 | 高強度溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 |
JP2014169489A (ja) * | 2013-03-05 | 2014-09-18 | Jfe Steel Corp | めっき密着性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 |
CN105026599A (zh) * | 2013-03-05 | 2015-11-04 | 杰富意钢铁株式会社 | 高强度熔融镀锌钢板及其制造方法 |
WO2014188697A1 (ja) * | 2013-05-21 | 2014-11-27 | Jfeスチール株式会社 | 高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
CN105229193B (zh) * | 2013-05-21 | 2017-10-13 | 杰富意钢铁株式会社 | 高强度合金化热浸镀锌钢板的制造方法 |
US10087500B2 (en) | 2013-05-21 | 2018-10-02 | Jfe Steel Corporation | Method for manufacturing high-strength galvannealed steel sheet |
KR20150136113A (ko) * | 2013-05-21 | 2015-12-04 | 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 | 고강도 합금화 용융 아연 도금 강판의 제조 방법 |
CN105229193A (zh) * | 2013-05-21 | 2016-01-06 | 杰富意钢铁株式会社 | 高强度合金化热浸镀锌钢板的制造方法 |
JP2014227562A (ja) * | 2013-05-21 | 2014-12-08 | Jfeスチール株式会社 | 高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
KR101719947B1 (ko) * | 2013-05-21 | 2017-03-24 | 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 | 고강도 합금화 용융 아연 도금 강판의 제조 방법 |
EP3000908A4 (en) * | 2013-05-21 | 2016-06-22 | Jfe Steel Corp | METHOD FOR PRODUCING A HIGH-FIXED ALLOY FIRE-PLATED STEEL PLATE |
JP2015054989A (ja) * | 2013-09-12 | 2015-03-23 | Jfeスチール株式会社 | 外観性とめっき密着性に優れる溶融亜鉛めっき鋼板および合金化溶融亜鉛めっき鋼板ならびにそれらの製造方法 |
US9932659B2 (en) | 2013-09-12 | 2018-04-03 | Jfe Steel Corporation | Hot-dip galvanized steel sheets and galvannealed steel sheets that have good appearance and adhesion to coating and methods for producing the same (as amended) |
CN105531389A (zh) * | 2013-09-12 | 2016-04-27 | 杰富意钢铁株式会社 | 外观性和镀层密合性优良的热镀锌钢板和合金化热镀锌钢板以及它们的制造方法 |
JP2015054990A (ja) * | 2013-09-12 | 2015-03-23 | Jfeスチール株式会社 | 外観性とめっき密着性に優れる溶融亜鉛めっき鋼板および合金化溶融亜鉛めっき鋼板ならびにそれらの製造方法 |
WO2015037242A1 (ja) * | 2013-09-12 | 2015-03-19 | Jfeスチール株式会社 | 外観性とめっき密着性に優れる溶融亜鉛めっき鋼板および合金化溶融亜鉛めっき鋼板ならびにそれらの製造方法 |
CN105531389B (zh) * | 2013-09-12 | 2017-12-08 | 杰富意钢铁株式会社 | 外观性和镀层密合性优良的热镀锌钢板和合金化热镀锌钢板以及它们的制造方法 |
US9873934B2 (en) | 2013-09-12 | 2018-01-23 | Jfe Steel Corporation | Hot-dip galvanized steel sheets and galvannealed steel sheets that have good appearance and adhesion to coating and methods for producing the same |
CN105531390A (zh) * | 2013-09-12 | 2016-04-27 | 杰富意钢铁株式会社 | 外观性和镀层密合性优良的热镀锌钢板和合金化热镀锌钢板以及它们的制造方法 |
WO2015037241A1 (ja) * | 2013-09-12 | 2015-03-19 | Jfeスチール株式会社 | 外観性とめっき密着性に優れる溶融亜鉛めっき鋼板および合金化溶融亜鉛めっき鋼板ならびにそれらの製造方法 |
EP3428303A4 (en) * | 2016-03-11 | 2019-08-14 | JFE Steel Corporation | PROCESS FOR PRODUCING HOT-DIP GALVANIZED STEEL SHEET WITH HIGH STRENGTH |
US10988836B2 (en) | 2016-03-11 | 2021-04-27 | Jfe Steel Corporation | Method for producing high-strength galvanized steel sheet |
KR20210144804A (ko) * | 2019-04-01 | 2021-11-30 | 잘쯔기터 플래시슈탈 게엠베하 | 용융 도금의 결합이 개선된 강 스트립을 제조하는 방법 |
KR102602054B1 (ko) | 2019-04-01 | 2023-11-13 | 잘쯔기터 플래시슈탈 게엠베하 | 용융 도금의 결합이 개선된 강 스트립을 제조하는 방법 |
CN114072296A (zh) * | 2019-07-08 | 2022-02-18 | 日本发条株式会社 | 稳定器及稳定器的制造方法 |
CN114072296B (zh) * | 2019-07-08 | 2023-10-31 | 日本发条株式会社 | 稳定器及稳定器的制造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5513216B2 (ja) | 2014-06-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5513216B2 (ja) | 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
JP5206705B2 (ja) | 高強度溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 | |
JP4972775B2 (ja) | 外観性とめっき密着性に優れる高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
JP5982905B2 (ja) | 高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
JP5417797B2 (ja) | 高強度溶融亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法 | |
JP5799819B2 (ja) | めっき濡れ性及び耐ピックアップ性に優れる溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
JP2010126758A (ja) | 高強度溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 | |
JP5966528B2 (ja) | めっき密着性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 | |
JP2015038245A (ja) | めっき濡れ性及びめっき密着性に優れた合金化溶融亜鉛めっき層を備えた鋼板とその製造方法 | |
JP5888267B2 (ja) | 高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法および高強度溶融亜鉛めっき鋼板 | |
JP5552863B2 (ja) | 高強度溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 | |
JP6673461B2 (ja) | 鋼板の製造方法及び鋼板の連続焼鈍装置 | |
KR101789958B1 (ko) | 합금화 용융 아연 도금 강판 및 그 제조 방법 | |
JP5552859B2 (ja) | 高強度溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 | |
JP2004263271A (ja) | 高張力溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
JP5552864B2 (ja) | 高強度溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 | |
JP5593771B2 (ja) | 高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
JP5552862B2 (ja) | 高強度溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 | |
JP5444752B2 (ja) | 高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法および高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
JP5667363B2 (ja) | 溶融亜鉛めっき鋼板および合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
JP5715344B2 (ja) | 合金化溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 | |
JP5315795B2 (ja) | 高加工時の耐めっき剥離性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板、高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板、およびその製造方法 | |
JP5555992B2 (ja) | 表面外観とめっき密着性に優れる高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
WO2017110054A1 (ja) | Mn含有合金化溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 | |
JP5593770B2 (ja) | 高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120828 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140128 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140306 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140325 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140327 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5513216 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |