JP2011213935A - 平版印刷インキ組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 インキ構成上のロジン変性フェノール樹脂の内、n−ヘプタントレランス(溶解性)が30ml〜80mlである高溶解樹脂を限定使用し、樹脂の溶解性を高める事で、印刷機上でインキ物性の変動が低減し、印刷品質の安定性が向上し且つ高光沢な印刷物を提供する事を特徴とするオフセット輪転印刷用インキ。
【選択図】 なし
Description
本発明を主として特徴づける溶剤は、植物油脂由来の脂肪族アルコールから誘導されるジオクチルエーテルに限定される。該ジオクチルエーテルは、公知の方法にて、植物油脂から得られる脂肪族アルコールから公知の方法にて誘導され、常温にて液体であり、かつ印刷機のインキローラーやブランケットのゴム材質に対する膨潤作用が極めて少ない植物油脂由来の溶剤である。
得られたオクチルアルコールをエーテル化したジオクチルエーテルは、常温にて液体で、その沸点はオフセット輪転印刷インキの蒸発乾燥性に適合した温度となる。
また、アルキルフェノール類としては、石炭酸、クレゾール、ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノールなどが例示され、特にはブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノールを単体あるいは混合して、樹脂のn−ヘプタントレランスが先に定義した30ml〜80mlになるように調整することができる。
なお、本発明のインキは上記の着色剤を添加せずオーバーコートニスやメジウムとして使用することができる。
撹拌器、還流冷却器および温度計を備えた反応装置に、キシレン溶媒中でパラターシャリーブチルフェノール150部とp−オクチルフェノール150部とパラホルムアルデヒド160 部を仕込み、水酸化ナトリウム触媒下で90℃に加熱し反応させ、その後、水を分離除去してレゾール樹脂を得た。次に、撹拌器、水分離器付き還流冷却器および温度計を備えた反応装置で、窒素雰囲気下でガムロジン500部、無水マレイン酸17部を180℃まで昇温加熱し、上記のレゾール樹脂を加え、その後、ゆっくりと昇温して200℃でグリセリン50部と触媒として水酸化カルシウムを投入し、7時間で260℃まで昇温してエステル化し、重量平均分子量60,000、n−ヘプタントレランス35mlのロジン変性フェノール樹脂(1)を調製した。
撹拌器、還流冷却器および温度計を備えた反応装置に、キシレン溶媒中でパラターシャリーブチルフェノール100部とp−オクチルフェノール200部とパラホルムアルデヒド150 部を仕込み、水酸化ナトリウム触媒下で90℃に加熱し反応させ、その後、水を分離除去してレゾール樹脂を得た。次に、撹拌器、水分離器付き還流冷却器および温度計を備えた反応装置で、窒素雰囲気下でガムロジン500部、無水マレイン酸13部を180℃まで昇温加熱し、上記のレゾール樹脂を加え、その後、ゆっくりと昇温して200℃でグリセリン50部と触媒として水酸化カルシウムを投入し、7時間で260℃まで昇温してエステル化し、重量平均分子量60,000、n−ヘプタントレランス45mlのロジン変性フェノール樹脂(2)を調製した。
撹拌器、還流冷却器および温度計を備えた反応装置に、キシレン溶媒中でp−オクチルフェノール340部とパラホルムアルデヒド165部を仕込み、水酸化ナトリウム触媒下で90℃に加熱し反応させ、その後、水を分離除去してレゾール樹脂を得た。次に、撹拌器、水分離器付き還流冷却器および温度計を備えた反応装置で、窒素雰囲気下でガムロジン500部、無水マレイン酸4部を180℃まで昇温加熱し、上記のレゾール樹脂を加え、その後、ゆっくりと昇温して200℃でペンタエリスリトール50部と触媒として水酸化カルシウムを投入し、7時間で260℃まで昇温してエステル化し、重量平均分子量100,000、n−ヘプタントレランス70mlのロジン変性フェノール樹脂(3)を調製した。
撹拌器、還流冷却器および温度計を備えた反応装置に、キシレン溶媒中でパラターシャリーブチルフェノール245部とパラホルムアルデヒド150部を仕込み、水酸化ナトリウム触媒下で90℃に加熱し反応させ、その後、水を分離除去してレゾール樹脂を得た。次に、撹拌器、水分離器付き還流冷却器および温度計を備えた反応装置で、窒素雰囲気下でガムロジン500部、無水マレイン酸22部を180℃まで昇温加熱し、上記のレゾール樹脂を加え、その後、ゆっくりと昇温して200℃でグリセリン50部と触媒として水酸化カルシウムを投入し、7時間で260℃まで昇温してエステル化し、重量平均分子量60,000、n−ヘプタントレランス20mlのロジン変性フェノール樹脂(4)を調製した。
撹拌器、還流冷却器および温度計を備えた反応装置に、キシレン溶媒中でp−オクチルフェノール340部とパラホルムアルデヒド130部を仕込み、水酸化ナトリウム触媒下で90℃に加熱し反応させ、その後、水を分離除去してレゾール樹脂を得た。次に、撹拌器、水分離器付き還流冷却器および温度計を備えた反応装置で、窒素雰囲気下でガムロジン500部、無水マレイン酸1部を180℃まで昇温加熱し、上記のレゾール樹脂を加え、その後、ゆっくりと昇温して200℃でグリセリン50部と触媒として水酸化カルシウムを投入し、7時間で260℃まで昇温してエステル化し、重量平均分子量30,000、n−ヘプタントレランス90mlのロジン変性フェノール樹脂(5)を調製した。
表1に示すように、ロジン変性フェノール樹脂、大豆油と溶剤とを配合して、窒素気流雰囲気下で200℃にて30分間加熱撹拌し、その後150℃に冷却し、その後、ゲル化剤を配合して、さらに、200℃にて60分間均一に加熱撹拌してワニスJ1〜J6を調製した。
比較例に使用するワニスは、表1に示すように、下記の方法で調整した。
(ワニスM1)
前記のワニス調製例のワニスJ1において使用するロジン変性フェノール樹脂(1)をロジン変性フェノール樹脂(4)に代える以外はワニス調製例J1と同様にしてワニスM1を調製した。
(ワニスM2)
前記のワニス調製例のワニスJ1において使用するロジン変性フェノール樹脂(1)をロジン変性フェノール樹脂(5)に代える以外はワニス調製例J1と同様にしてワニスM2を調製した。
(ワニスM3)
前記のワニス調製例のワニスJ2において使用する溶剤を植物油由来のジオクチルエーテルを石油系溶剤のAFソルベント7号に代える以外はワニス調製例J2と同様にしてワニスM3を調製した。
上記のワニスJ1〜J6の各々を使用し、表2のように各該ワニスにフタロシアニンブルーを配合し、公知の方法で均一に混練して、次に、インキのタックがインコメーター測定器で10〜11になるように、さらに、各々の上記ワニスの調製に使用した溶剤および該ワニスを追加配合して、公知の方法で均一に混合し本発明のインキK1〜K6を調製した。なお、タックの測定値は、得られたインキ1.31mlを東洋精機(株)製インコメーターのロールに塗布し、ロール温度32℃、回転スピード1200rpmで1分間回転させた後の測定値である。
前記のワニスM1〜M3の各々を使用し、表2のように各該ワニスにフタロシアニンブルーを配合し、公知の方法で均一に混練して、次に、インキのタックがインコメーター測定器で10〜11になるように、さらに、各々の上記ワニスの調製に使用した溶剤および該ワニスを追加配合して、公知の方法で均一に混合し本発明のインキN1〜N3を調製した。なお、比較例3は、従来から用いられている標準的な組成のオフセット輪転印刷インキである。
インキ0.5ccを東洋精機(株)製インコメーターに塗布し、ロール温度32℃、回転スピード1200rpmに設定して回転させ、測定初期のタック値と、その1分後のタック値を読み取り、タックの経時的な変動(ΔT)を測定した。変動の少ない方が安定性良好と評価した。
通常のオフセット輪転印刷機にて印刷を行い、得られた印刷物の任意画線部分を、村上色彩技術研究所製のデジタル光沢計(入射角/反射角=60°/60°)を用いて光沢を評価した。
通常のオフセット輪転印刷機にて印刷を行い、得られた印刷物の任意画線部分の網点形状をマイクロスコープ等を用い光学的に拡大し、画像再現性や品質の安定性を目視評価した。
×:画像再現性が悪い、および/または、品質が不安定である。
△:印刷品質上、問題ない
○:画像再現性が良好で、品質が安定している。
Claims (4)
- 植物油由来のジオクチルエーテル、及び、n−ヘプタントレランスが30ml〜80mlであるロジン変性フェノール樹脂を含有することを特徴とする平版印刷インキ組成物。
- 前記した植物油がヤシ油である請求項1に記載の平版印刷インキ組成物。
- ジオクチルエーテル以外の溶剤成分として、沸点が220〜310℃の脂肪酸エステル及び/または石油系溶剤を含有する請求項1に記載の平版印刷インキ組成物。
- 前記した脂肪酸エステルが、総炭素数が17以下の脂肪酸エステルである請求項1記載の平版印刷インキ組成物。
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