JP2011213811A - プライマー組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】ナイロンなどのプラスチックからなる被着体に対して十分な接着性と耐溶剤性に優れた塗膜を形成することができ、腐食性の低いアルコール溶剤への希釈性に優れるプライマー組成物を提供すること。
【解決手段】(A)有機ポリイソシアネートと、(B)高分子ポリオールと、(C)側鎖含有ジオールと、(D)ジアミンからなる鎖延長剤とを反応させて得られるウレタン・ウレア樹脂であって、前記高分子ポリオールが、エステル基濃度が8〜11mmol/gの範囲にある直鎖状ポリエステルポリオールからなり、且つ、前記側鎖含有ジオールを0.5〜1.0mmol/g含有する。(D)水酸基含有モノアミンからなる末端封止剤により、ウレタン・ウレア樹脂の分子末端が封鎖されていてもよい。
【選択図】なし

Description

本発明は、ウレタン・ウレア樹脂を含有するプライマー組成物に関する。
例えばプラスチックなどからなる成型品用のプライマーとして、有機ジイソシアネートと、高分子ジオールと、アミン系鎖延長剤とを反応させて得られるポリウレタン・ウレア樹脂の溶液からなるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載されたプライマーは、ポリウレタン樹脂の溶液からなるものと比較して、耐水性および耐熱性が良好であるとともに、アミド結合に類似するウレア結合により、ナイロンからなる成型品(被着体)に対して良好な接着性を有するものである。
また、ポリウレタン系プライマーとして、有機ジイソシアネートと、数平均分子量500〜10,000であり、かつ、側鎖アルキル基を有する高分子ポリオールと、分子量500未満の脂環族化合物を含有する鎖延長剤とを反応させて得られるポリウレタン樹脂の溶液からなるものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2に記載されたプライマーは、塩素化ポリオレフィン変性ウレタン樹脂と比較して、耐腐食性、および経時安定性が良好であるとともに、側鎖アルキル基を導入することにより、オレフィン(被着体)に対して良好な接着性を有するものである。
また、印刷インキ用ウレタン樹脂として、脂肪族ジイソシアネートで変性したカルボキシル基を含有するウレタンプレポリマーとジアミンを鎖延長剤とし、反応させて得られるポリウレタン樹脂の溶液からなるものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
特許文献3に記載された印刷インキ用ウレタン樹脂は、ウレタンプレポリマー中にカルボキシル基を含有することで、アルコール溶剤に対する可溶性が良好であると共に、PPフィルムに対する付着性が良好であるものである。
また、印刷インキ用樹脂として、ウレタン・ウレア樹脂の停止剤に水酸基が3個以上有するアミン化合物を使用するウレタン・ウレア樹脂の溶液からなるものが知られている(例えば、特許文献4参照)。
特許文献4に記載された印刷インキ用樹脂は、アミン延長時に使用する停止剤に水酸基が3個以上有するアミン化合物を使用することによって、アルコール可溶性が良好であるものである。
特開昭62−129361号公報 特開2000−212471号公報 特開2002−293860号公報 特開2009−173862号公報
プライマー塗料は、プラスチックへの腐食性低減の観点から、アルコール類などの低腐食性溶剤での希釈が望まれている。
また、プライマーによる塗膜は、溶剤、ガソリンなどと接触する場合があり、このため、塗膜には耐溶剤性が要求される。
しかしながら、特許文献1に記載のプライマーを希釈する溶剤種としては、プラスチックへの腐食性を有するアミド系溶剤が好ましいとされており、プライマーによる塗膜が、十分な耐溶剤性(例えば、ガソリンとアルコールとの混合物に対する耐蝕性)を有するものではなかった。
また、特許文献2に記載のプライマーは、側鎖含有高分子ポリオールを組み込んだウレタンプライマーを提供しているが、プラスチックへの接着性が十分ではなかった。
また、特許文献3に記載のアルコール可溶性ウレタン樹脂は、ウレタンプレポリマー中にカルボキシル基、または、カルボキシル基を塩基で中和した成分を含有しアルコール可溶性を付加しているが、耐湿熱性や耐溶剤性が十分ではなかった。
また、特許文献4に記載のウレタン・ウレア樹脂は、反応停止剤に水酸基が3個以上含有するアミン化合物を使用することでアルコール可溶性を付加しているが、高分子ポリオールと接着性については言及されておらず、十分ではなかった。
本発明は以上のような事情に基づいてなされたものである。
本発明の目的は、プライマー塗料を調整する際に使用されるアルコール類などの低腐食性の溶剤種に対する希釈性に優れるとともに、ナイロンなどのプラスチックからなる被着体に対して十分な接着性を発揮することができ、耐溶剤性に優れた塗膜を形成することのできるプライマー組成物を提供することにある。
本発明のプライマー組成物は、(A)有機ポリイソシアネートと、(B)高分子ポリオールと、(C)側鎖含有ジオールと、(D)ジアミンからなる鎖延長剤とを反応させて得られるウレタン・ウレア樹脂であって、前記高分子ポリオールが、エステル基濃度が8〜11mmol/gの範囲にある直鎖状ポリエステルポリオールからなり、且つ、前記側鎖含有ジオールが、0.5〜1.0mmol/g含有するウレタン・ウレア樹脂であることを特徴とする。
本発明のプライマー組成物においては下記の形態が好ましい。
(1)水酸基含有モノアミンからなる末端封止剤により、前記ウレタン・ウレア樹脂の分子両末端が封鎖されていること。
(2)ポリイソシアネートを硬化剤とする樹脂組成物が上塗りされるプライマー層を形成するための一液硬化性のプライマー組成物であること。
(3)ポリイソシアネートを硬化剤成分とする二液硬化性のプライマー組成物であること。
本発明のプライマー組成物によれば、アルコール類などの低腐食性に優れる溶剤種への希釈性に優れるとともに、ナイロン等のプラスチックからなる被着体に対して十分な接着性を発揮する塗膜(プライマー層)を形成することができ、耐溶剤性に優れた塗膜を形成することができる。
本発明のプライマー組成物の樹脂成分であるウレタン・ウレア樹脂は、(A)有機ポリイソシアネートと、(B)高分子ポリオールと、(C)側鎖含有ジオールと、(D)ジアミンからなる鎖延長剤とを反応させることにより得られる。
<(A)有機ポリイソシアネート>
ウレタン・ウレア樹脂を得るために使用する有機ポリイソシアネートとしては特に限定されるものではないが、耐候性の良好な塗膜を形成することができることから、脂肪族ジイソシアネートおよび脂環族ジイソシアネートが好ましく、塗膜の接着性を考慮すると、脂環族ジイソシアネートが好ましい。
具体的には、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネートを挙げることができ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。これらのうち、イソホロンジイソシアネートが特に好ましい。
また、上記の脂肪族ジイソシアネートおよび/または脂環族ジイソシアネートと併用できる有機ジイソシアネートとしては、例えば1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4,4′−ジベンジルジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、トリレン−2,4−ジイソシアネート、トリレン−2,6−ジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、オルトキシリレンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、パラキシリレンジイソシアネート等の難黄変有機ジイソシアネートを挙げることができ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて併用することができる。
<(B)高分子ポリオール>
ウレタン・ウレア樹脂を得るために使用する高分子ポリオールとしては、数平均分子量が500〜5,000、好ましくは1,000〜3,000であり、平均官能基数が2〜3であり、エステル基濃度が8〜11mmol/gである直鎖状ポリエステルポリオールが好ましい。
ここに、「ポリエステルポリオール」としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、酒石酸、シュウ酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、クルタコン酸、アゼライン酸、セバシン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、1,4−シクロヘキシルジカルボン酸、α−ハイドロムコン酸、β−ハイドロムコン酸、α−ブチル−α−エチルグルタル酸、α,β−ジエチルサクシン酸、マレイン酸、フマル酸等のジカルボン酸またはこれらの無水物等の1種類以上と、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、ジエチレングリコール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ダイマー酸ジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド付加物、ビス(β−ヒドロキシエチル)ベンゼン、キシリレングリコール等の側鎖を持たない低分子ポリオール類の1種類以上との縮重合反応から得られるものを挙げることができる。また、ε−カプロラクトン、アルキル置換ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン、アルキル置換δ−バレロラクトン等の環状エステル(いわゆるラクトン)モノマーの開環重合から得られるラクトン系ポリエステルポリオール等を挙げることができる。更に、低分子ポリオールの一部をヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、モノエタノールアミン等の低分子ポリアミンや低分子アミノアルコールに代えて得られるポリエステル−アミドポリオールを使用することもできる。
ウレタン・ウレア樹脂を得るために使用する高分子ポリオールは、非結晶性ポリオールであることが好ましい。ここに、「非結晶性ポリオール」とは、常温において無定形であるポリオールをいう。
非結晶性ポリオールを使用することにより、得られるウレタン・ウレア樹脂に粘着性が付与され、本発明のプライマー組成物によって形成される塗膜の被着体に対する接着性を更に向上させることができる。
また、非結晶性ポリオールは凝集力が低いため、本発明のプライマー組成物の低温貯蔵安定性を向上させることができる。
さらに、非結晶性ポリオールは、希釈溶剤に対する溶解性も良好である。
高分子ポリオールとして好適な非結晶性ポリオールとしては、2種類以上の側鎖を有さない低分子ポリオールと直鎖脂肪族ポリカルボン酸とから得られるポリエステルポリオール、直鎖低分子ポリオールと芳香族ポリカルボン酸と直鎖脂肪族ポリカルボン酸とから得られるポリエステルポリオールが好ましい。
これらのうち、側鎖を有しない2種類以上の低分子ポリオールと、直鎖脂肪族ポリカルボン酸とから得られるポリエステルポリオールが好ましい。特に、側鎖を有しない2種類以上の低分子ポリオールの各々の炭素数が6以下であり、エステル基濃度が8〜11mmol/gであることが好ましい。
非結晶性ポリオールを構成する低分子ポリオールの側鎖は、得られるプライマー組成物による塗膜のナイロンに対する接着性を阻害する傾向があるため、低分子ポリオールとして側鎖を有しないものを採用することにより、ナイロンを被着体とする場合の塗膜の接着性を更に向上させることができる。
エステル基濃度が下限未満の場合は、ナイロンとの接着点が減少し接着性が低下しやすい。また、上限を超える場合には、耐水性やアルコール希釈性が低下しやすい。
<(C)側鎖含有ジオール>
ウレタン・ウレア樹脂を得るために使用する側鎖含有ジオールとしては、分子量500未満で、かつ、活性水素基を1分子中に2個以上有するものであり、側鎖含有量が樹脂固形分当り0.5〜1.0mmol/gの範囲であることが好ましい。
ここに、「側鎖含有ジオール」としては、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール等が挙げることができ、これらは、1種類、または、2種類以上の混合物として使用できる。
樹脂固形分当りの側鎖含有量が下限未満の場合は、アルコール希釈性が低下しやすい。また、上限を超える場合には、ナイロンとの接着性が低下しやすい。
<(D)ジアミン>
ウレタン・ウレア樹脂を得るために使用するジアミン(鎖延長剤)は、2個のアミノ基(但し、1級アミノ基または2級アミノ基に限る)を一分子中に有する化合物である。
ここに、「ジアミン」としては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリメチレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、1,3−シクロヘキシレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、トリレンジアミン、フェニレンジアミン、キシレンジアミン、ピペラジン、1,4−ジアミノピペラジン、2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン(β−アミノエチルエタノールアミン)、2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン(β−アミノプロピルエタノールアミン)、N,N′−ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、N,N′−ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン(β−アミノエチルプロパノールアミン)、N,N′−ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、2−ヒドロキシプロパンジアミンを例示することができる。
<(E)水酸基含有モノアミンからなる末端封止剤>
本発明のプライマー組成物を構成するウレタン・ウレア樹脂の分子末端は、水酸基含有モノアミンからなる末端封止剤により封鎖されていることが好ましい。
ここに、ウレタン・ウレア樹脂を得るために使用することのできる水酸基含有モノアミンは、1個のアミノ基(但し、1級アミノ基または2級アミノ基に限る)と、1個以上の水酸基とを一分子中に有する化合物である。
具体的には、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−n−ブチルエタノールアミン、N−t−ブチルエタノールアミン、ヒドロキシエチルピペラジン、N−(3−アミノプロピル)ジエタノールアミン、N−シクロヘキシルエタノールアミンなどを挙げることができる。
末端封止剤として水酸基含有モノアミンを用いることで、得られるウレタン・ウレア樹脂の分子末端を水酸基含有基で封鎖することができる。
<ウレタン・ウレア樹脂>
本発明のプライマー組成物を構成するウレタン・ウレア樹脂は、水酸基含有モノアミン(末端封止剤)に由来する水酸基を分子末端に有していている。
ウレタン・ウレア樹脂に導入された水酸基はイソシアネート基と反応し、これにより、本発明のプライマー組成物による塗膜(プライマー層)には架橋構造が形成される。この結果、当該塗膜は優れた耐溶剤性を有するものとなる。
ここに、ウレタン・ウレア樹脂における水酸基と反応するイソシアネート基は、本発明のプライマー組成物による塗膜に上塗りする樹脂組成物(例えば、ベース層やトップコート層を形成するための二液硬化性の樹脂組成物)の硬化剤中に、あるいは、本発明のプライマー組成物が二液硬化性のものである場合には、当該プライマー組成物の硬化剤中に含有されている。
すなわち、本発明のプライマー組成物による塗膜(プライマー層)に架橋構造を形成するためには、プライマー組成物および上塗りする樹脂組成物の少なくとも一方にイソシアネート基(イソシアネート化合物を含有する硬化剤)が含まれていることが必要である。
ここに、本発明のプライマー組成物を使用して行われる代表的な積層態様としては、
(1)イソシアネート基を含まない本発明のプライマー組成物によってプライマー層を形成し、当該プライマー層上に、イソシアネート基を含まない樹脂組成物によってベース層を形成し、当該ベース層上に、イソシアネート基を含む二液硬化性の樹脂組成物によってトップコート層を形成する態様、
(2)イソシアネート基を含む本発明のプライマー組成物(二液硬化性の樹脂組成物)によってプライマー層を形成し、当該プライマー層上に、イソシアネート基を含まない樹脂組成物によってベース層を形成し、当該ベース層上に、イソシアネート基を含まない樹脂組成物によってトップコート層を形成する態様、
(3)イソシアネート基を含む本発明のプライマー組成物(二液硬化性の樹脂組成物)によってプライマー層を形成し、当該プライマー層上に、イソシアネート基を含まない樹脂組成物によってベース層を形成し、当該ベース層上に、イソシアネート基を含む二液硬化性の樹脂組成物によってトップコート層を形成する態様を挙げることができる。
ウレタン・ウレア樹脂の数平均分子量(Mn)は10,000〜50,000とされ、好ましくは15,000〜41,000とされる。
数平均分子量が10,000未満であると、得られるプライマー組成物により形成される塗膜が十分な機械的特性を有するものとならない。
他方、数平均分子量が50,000を超えると、得られるプライマー組成物の塗布性が損なわれ、塗りむらなどを招き、耐溶剤性(必要な養生時間)にバラツキを生じるおそれがある。
ウレタン・ウレア樹脂を合成する方法としては、有機ポリイソシアネートと高分子ポリオールとを反応させてイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを得、これと、ジアミン(鎖延長剤)および水酸基含有モノアミン(末端封止剤)とを反応させる、いわゆるプレポリマー法が採用される。
いわゆるワンショット法によると、有機ポリイソシアネートと、アミン化合物(水酸基含有ジアミン・水酸基含有モノアミン)との反応によりウレア凝集物が生じるので好ましくない。
ウレタン・ウレア樹脂の溶液を調製する方法の一例を示すと、先ず、活性水素を持たない溶剤(例えばケトン、エステル、芳香族炭化水素等)による高分子ポリオールの溶液に有機ジイソシアネートを添加し、ウレタン化触媒の存在下、30〜100℃で数時間反応させて、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを合成する。
このとき、有機ジイソシアネートと高分子ポリオールとの使用比率としては、NCO基/OH基のモル比が1.1〜2.5、特に1.5〜2.0となる比率であることが好ましい。NCO基/OH基のモル比が1.1未満であると、得られるプライマー組成物による塗膜が十分な耐溶剤性を有するものとならない場合がある。他方、NCO基/OH基のモル比が2.5を超えると、得られる樹脂の溶解性が低下したり、得られるプライマー組成物による塗膜が十分な接着性を有するものとならない場合がある。
次いで、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーの溶液に、ジアミン(鎖延長剤)および水酸基含有モノアミン(末端封止剤)を添加し、30〜50℃で、イソシアネート基が消失するまで反応させる。
ここに、ウレタン・ウレア樹脂を合成する際に使用する溶剤(最終的に、ウレタン・ウレア樹脂の溶液を構成する溶剤)としては、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶剤などを挙げることができ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
特に、ポリオール骨格やウレタン骨格に対する溶解性や後のプライマー塗料を調整する際の選択幅を広くするためにメチルエチルケトン単独が好ましい。
上記のようにして得られる多官能ウレタン・ウレア樹脂の溶液中の樹脂濃度(固形分)としては、10〜65質量%であることが好ましく、更に好ましくは15〜55質量%とされる。
そして、このウレタン・ウレア樹脂の溶液を、更に溶剤によって希釈することにより、プライマー塗料を調製することができる。
本発明のプライマー組成物には、本発明の効果が損なわれない範囲で、各種の任意成分が含有されていてもよい。
かかる任意成分としては、ウレタン・ウレア樹脂以外の樹脂、ブロックイソシアネートなどの硬化剤成分、顔料(有機顔料、無機顔料)、酸化防止剤、紫外線吸収剤、充填剤、可塑剤、帯電防止剤、分散剤、触媒など、通常の塗料用添加剤を挙げることができる。
本発明のプライマー組成物は、硬化剤成分(イソシアネート基含有化合物)を含有しない一液硬化性の組成物として使用することができる。
この場合において、本発明のプライマー組成物による塗膜に上塗りされる樹脂組成物の少なくとも一種には、硬化剤成分(イソシアネート基含有化合物)が含有されている必要がある。一液硬化性のプライマー組成物による塗膜において、これを構成するウレタン・ウレア樹脂の有する水酸基と、当該塗膜に上塗りされる樹脂組成物の有する硬化剤成分の有するイソシアネート基とが反応することにより、当該塗膜に架橋構造(ウレタン結合)が導入される。
また、本発明のプライマー組成物は、硬化剤成分(イソシアネート基含有化合物)を含有する二液硬化性の組成物として使用することもできる。
本発明のプライマー組成物は、自動車の(外装)部品に代表されるプラスチック成型品に対して好適に使用することができ、難接着性とされるナイロンからなる被着体に対しても十分な接着力を発現することができる。
本発明のプライマー組成物は、スプレー、刷毛、浸漬などの方法により被着体に塗布される。
本発明のプライマー組成物による塗膜は、溶剤を除去するために乾燥処理される。塗膜の乾燥条件としては、例えば10〜50℃で1〜30分間とされる。
本発明のプライマー組成物による塗膜は、通常、加熱処理され、これにより硬化する。加熱条件としては、例えば60〜100℃で10〜60分間とされる。加熱処理は、当該塗膜を乾燥処理した後に行ってもよく、当該塗膜に樹脂組成物を上塗りして上層(例えば、ベース層およびトップ層)を積層形成した後に行ってもよい。但し、プライマー組成物に硬化剤成分(イソシアネート基含有化合物)が含まれていない場合には、硬化剤成分を含有する樹脂組成物により上層を積層形成した後に行う。
本発明のプライマー組成物による塗膜に上塗りされる樹脂組成物としても、特に限定されるものではなく、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂(一液硬化型または二液硬化型)でもよい。具体的には、アクリル酸、アルキッド、ウレタン、エポキシ、メラミンアルキッド、アクリルウレタン系など一般的な塗料を例示することができる。
本発明のプライマー組成物による塗膜(プライマー層)および上層(例えば、ベース層およびトップ層)を形成し(プライマー層を加熱処理した後)必要な接着強度および十分な耐溶剤性を確保するために、一定時間の養生が行われる。ここに、好適な養生環境としては、温度10〜30℃、相対湿度50〜70%とされる。
特許文献1記載のプライマー組成物を使用する場合には、アルコールでの希釈が困難であり、分離や濁りを生じるものだった。
また、特許文献2記載のプライマー組成物を使用する場合には、アルコールでの希釈が可能であっても、接着性が満足するものではなかった。
また、特許文献3記載のウレタン樹脂を使用する場合には、アルコールでの希釈が可能であっても、耐湿熱性や耐溶剤性が満足するものではなかった。
また、特許文献4記載のウレタン・ウレア樹脂を使用する場合には、アルコールでの希釈が可能であっても、接着性が満足するものではなかった。
これに対して、本発明のプライマー組成物を使用することにより、アルコールでの希釈が可能でありながら、接着性、耐溶剤性に優れた塗膜(プライマー層)を形成することができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
(1)イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー溶液の調製:
攪拌機、温度計、アリーン冷却管、窒素ガス導入管を備えた容量2000mLの反応装置に、1,6−ヘキサンジオールとアジピン酸とを反応させて得られる数平均分子量2000、エステル基濃度8.25mmol/gのポリエステルジオール〔以下、「ポリエステル(1)」という〕245gと、ジメチロールヘプタン(DMH)79gと、メチルエチルケトン(MEK)を378gと仕込み、45℃で均一に攪拌して高分子ポリオールの溶液を調製した。
この高分子ポリオール溶液に、イソホロンジイソシアネート(IPDI)181gと、ジオクチルチンジラウレート(DOTDL)0.05gとを仕込み、窒素気流下、75℃で3時間反応させることにより、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー溶液を得た。このプレポリマーのNCO含量は1.85%であった。
(2)プライマー組成物の調製:
このプレポリマー溶液に、MEK504gとを添加して均一に攪拌した後、液温を30℃に冷却し、MEK378gと、イソホロンジアミン(IPDA)28.3gと、ジエタノールアミン(水酸基含有モノアミン)7.5gとを予め混合してなるアミン溶液を添加し、40℃で4時間にわたり鎖延長反応させることによりウレタン・ウレア樹脂を合成して樹脂溶液を調製した。この樹脂溶液の固形分は30%、粘度(25℃)は100mPa・sであった。
また、得られたプライマー組成物の側鎖含有量は、配合計算より、0.91mmol/gであった。
得られたプライマー組成物の数平均分子量(Mn)を、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定したところ15,000であった。ここに、測定条件は下記のとおりである。
・測定器:「HLC−8120」(東ソー(株)製)
・カラム:「Styragel HR2 DMF」(日本ウォーターズ(株)製)
粒径=5μm、サイズ=7.8mmID×30cm×4本
・キャリア:LiBr0.1%含有N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)
・検出器:視差屈折
・サンプル:0.1%LiBr/DMF溶液
・検量線:ポリエチレングリコール
(3)プライマー塗料の調製:
上記(2)で得られたウレタン・ウレア樹脂溶液100質量部と、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート30質量部と、トルエン128質量部と、イソブタノール128質量部とを攪拌混合して均一に混合することにより、本発明のプライマー塗料を調製した。
<実施例2>
ポリエステルジオール(1)に代えて、エチレングリコールと1,4−ブタンジオールとアジピン酸とを反応させて得られる数平均分子量1000、エステル基濃度10.91mmol/gのポリエステルジオール〔以下、「ポリエステル(2)」という〕286gと、DMH46gとを使用したこと以外は実施例1(1)と同様にして、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー溶液を得た。このプレポリマーのNCO含量は1.84%であった。
このようにして得られたイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー溶液に、MEK504gとを添加して均一に攪拌し、MEK378gと、IPDA28.3gと、ジエタノールアミン7.5gとを予め混合してなるアミン溶液を添加したこと以外は実施例1(2)と同様にして鎖延長反応させることによりウレタン・ウレア樹脂を合成して樹脂溶液を調製した。この樹脂溶液の粘度(25℃)は150mPa・sであった。
得られたプライマー組成物の数平均分子量(Mn)は15,000、側鎖含有量は0.53mmol/gであった。
次いで、得られたプライマー組成物を使用したこと以外は実施例1(3)と同様にして本発明のプライマー塗料を調製した。
<比較例1>
ポリエステルジオール(1)に代えて、1,6−ヘキサンジオールとアジピン酸とを反応させて得られる数平均分子量1000、エステル基濃度7.73mmol/gのポリエステルジオール〔以下、「ポリエステル(3)」という〕376gを使用し、実施例1(1)と同様にして、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー溶液を得た。このプレポリマーのNCO含量は1.85%であった。
このようにして得られたイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー溶液に、MEK504gとを添加して均一に攪拌し、MEK378gと、IPDA28.3gと、ジエタノールアミン7.5gとを予め混合してなるアミン溶液を添加したこと以外は実施例1(2)と同様にして鎖延長反応させることによりウレタン・ウレア樹脂を合成して樹脂溶液を調製した。この樹脂溶液の粘度(25℃)は200mPa・sであった。
得られたプライマー組成物の数平均分子量(Mn)は15,000、側鎖含有量は0mmol/gである。
次いで、得られたプライマー組成物を使用したこと以外は実施例1(3)と同様にして本発明のプライマー塗料を調製した。
<比較例2>
ポリエステルジオール(1)に代えて、エチレングリコールとアジピン酸とを反応させて得られる数平均分子量1000、エステル基濃度11.27mmol/gのポリエステルジオール〔以下、「ポリエステル(4)」という〕413gを使用し、実施例1(1)と同様にして、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー溶液を得た。このプレポリマーのNCO含量は1.85%であった。
このようにして得られたイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー溶液に、MEK504gとを添加して均一に攪拌し、MEK378gと、IPDA28.3gと、ジエタノールアミン7.5gとを予め混合してなるアミン溶液を添加したこと以外は実施例1(2)と同様にして鎖延長反応させることによりウレタン・ウレア樹脂を合成して樹脂溶液を調製した。この樹脂溶液の粘度(25℃)は180mPa・sであった。
得られたプライマー組成物の数平均分子量(Mn)は15,000、側鎖含有量は0mmol/gである。
次いで、得られたプライマー組成物を使用したこと以外は実施例1(3)と同様にして本発明のプライマー塗料を調製した。
<比較例3>
ポリエステルジオール(1)188g、DMH105gとを使用したこと以外は実施例1(1)と同様にして、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー溶液を得た。このプレポリマーのNCO含量は1.83%であった。
このようにして得られたイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー溶液に、MEK504gとを添加して均一に攪拌し、MEK378gと、IPDA28.3gと、ジエタノールアミン7.5gとを予め混合してなるアミン溶液を添加したこと以外は実施例1(2)と同様にして鎖延長反応させることによりウレタン・ウレア樹脂を合成して樹脂溶液を調製した。この樹脂溶液の粘度(25℃)は130mPa・sであった。
得られたプライマー組成物の数平均分子量(Mn)は15,000、側鎖含有量は1.22mmol/gであった。
次いで、得られたプライマー組成物を使用したこと以外は実施例1(3)と同様にして本発明のプライマー塗料を調製した。
<比較例4>
ポリエステルジオール(2)325g、DMH26gとを使用したこと以外は実施例1(1)と同様にして、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー溶液を得た。このプレポリマーのNCO含量は1.84%であった。
このようにして得られたイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー溶液に、MEK504gとを添加して均一に攪拌し、MEK378gと、IPDA28.3gと、ジエタノールアミン7.5gとを予め混合してなるアミン溶液を添加したこと以外は実施例1(2)と同様にして鎖延長反応させることによりウレタン・ウレア樹脂を合成して樹脂溶液を調製した。この樹脂溶液の粘度(25℃)は170mPa・sであった。
得られたプライマー組成物の数平均分子量(Mn)は15,000、側鎖含有量は0.30mmol/gであった。
次いで、得られたプライマー組成物を使用したこと以外は実施例1(3)と同様にして本発明のプライマー塗料を調製した。
実施例1、2および比較例1〜4についての配合処方(単位は「g」である。)、樹脂溶液の粘度、エステル基含有量、および側鎖含有量を下記表1にまとめて示す。

Figure 2011213811
(1)評価試験1:
実施例1、2および比較例1〜4で得られたプライマー組成物の各々を使用し、以下のようにして接着性(常態密着性)を評価した。
ここに、プライマー組成物の塗膜に上塗りするベース層形成用樹脂組成物は、アクリル
樹脂「アクリディックA−801−P」(DIC(株)製)100質量部に、酸化チタン20質量部とトルエン230質量部とを添加し、分散機中で10分間混練することにより調製した。
また、トップ層形成用樹脂組成物は、アクリル樹脂「アクリディックA−801−P」(DIC(株)製)100質量部に、ポリイソシアネート硬化剤「コロネートHX」(日本ポリウレタン工業(株)製)18質量部(NCO/OH=1)と、トルエン110質量部とを添加し、常温で均一に攪拌することにより調製した。
6−ナイロン「ナイロン1022B」(宇部興産(株)製)からなる被着体の表面を、メタノールで十分に脱脂処理し、常温で乾燥した。
この被着体の表面に、プライマー組成物をエアスプレーにより塗布し、常温で10分間乾燥することにより膜厚8μmの乾燥塗膜を形成した。
次いで、プライマー組成物による乾燥塗膜(プライマー層)上に、ベース層形成用樹脂組成物をエアスプレーにより塗布し、常温で10分間乾燥することにより膜厚10μmの乾燥塗膜を積層形成した。
次いで、ベース層形成用樹脂組成物による乾燥塗膜(ベース層)上に、トップ層形成用樹脂組成物をエアスプレーにより塗布し、常温で10分間乾燥することにより膜厚30μmの乾燥塗膜(トップ層)を積層形成した。
次いで、80℃の乾燥機中で30分間加熱処理を行い、その後、温度20℃、相対湿度65%の環境下で48時間の養生を行った。
このようにして得られた試験片(プライマー層とベース層とトップ層とが積層形成された被着体)の各々について、1mm方形の碁盤目(10×10)の切れ目を塗膜形成面に形成し、テープによる剥離試験を行って残留枚数を測定した。
なお、試験片は、実施例1,2および比較例1〜4の各々について3個ずつ作製し、下記の評価基準に基いて接着性を評価した。
(評価基準:残留枚数)
・80〜100:合格(評価:◎)
・60〜79:合格(評価:○)
・0〜59:不合格(評価:×)
(2)評価試験2:
実施例1、2および比較例1〜4で得られたプライマー組成物の各々を使用し、以下のようにして耐溶剤性を測定した。
ここに、被着体、ベース層形成用樹脂組成物およびトップ層形成用樹脂組成物の構成、プライマー組成物、ベース層形成用樹脂組成物およびトップ層形成用樹脂組成物の塗布方法、乾燥条件、加熱処理条件、並びに養生条件は、評価試験1と同様である。
先ず、実施例1、2および比較例1〜4の各々について、48時間の養生によって得られた試験片のそれぞれを、ガソリン:エタノール=9:1の混合溶剤(20℃)に浸漬し、試験片の縁から生じる塗膜の浮き(剥離)が、縁から2mm以上内側に到達するまでの時間(浸漬時間)を測定し、下記の評価基準に基いて耐溶剤性を評価した。
(評価基準)
・30分以上:合格(評価:◎)
・20分以上〜30分未満:合格(評価:○)
・20分未満:不合格(評価:×)
(3)評価試験3:
実施例1、2および比較例1〜4で得られたプライマー組成物の各々を使用し、以下のようにしてアルコール希釈性を測定した。
プライマー組成物100質量部に撹拌しながらイソブタノールを滴下していき濁りを生じる点を終点とし、プライマー組成物に対する滴下量の重量比をアルコール希釈倍率とした。
(評価基準)
・2倍以上:合格
・1倍以上〜2倍未満:合格
・1倍未満:不合格
以上の結果を、下記表2に示す。
Figure 2011213811
上記表2に示すように、実施例1、及び2に係るプライマー組成物は、難接着性とされるナイロンからなる被着体に対して十分な接着性を発揮し、耐溶剤性(ガソリンとアルコールとの混合溶剤に対する耐蝕性)に優れ、アルコール希釈性に優れたプライマー層を形成することができる。
これに対して、高分子ジオールのエステル基濃度が8mmol/g未満である比較例1、及び側鎖含有量が1mmol/gを超える比較例3に係るプライマー組成物では、十分な接着性を発揮することができない。
また、高分子ジオールのエステル基濃度が11mmol/gを超える比較例2、及び側鎖含有量が0.5mmol/g未満を超える比較例4に係るプライマー組成物では、十分なアルコール希釈性を発揮することができない。

Claims (4)

  1. (A)有機ポリイソシアネートと、(B)高分子ポリオールと、(C)側鎖含有ジオールと、(D)ジアミンからなる鎖延長剤とを反応させて得られるウレタン・ウレア樹脂であって、前記高分子ポリオールが、エステル基濃度が8〜11mmol/gの範囲にある直鎖状ポリエステルポリオールからなり、且つ、前記側鎖含有ジオールが、0.5〜1.0mmol/g含有することを特徴とするプライマー組成物。
  2. (E)水酸基含有モノアミンからなる末端封止剤により、前記ウレタン・ウレア樹脂の分子末端が封鎖されていることを特徴とする請求項1に記載のプライマー組成物。
  3. 請求項1及び請求項2の何れかに記載のプライマー組成物であって、ポリイソシアネートを硬化剤とする樹脂組成物が上塗りされるプライマー層を形成するための一液硬化性のプライマー組成物。
  4. 請求項1及び請求項2の何れかに記載のプライマー組成物であって、ポリイソシアネートを硬化剤成分とする二液硬化性のプライマー組成物。
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