JP2011213292A - ハイブリッド車 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】トルクコンバータと変速機を介して前車軸に接続されたエンジンと、後車軸に接続された第1のモータジェネレータとを備え、第1のモータジェネレータにより駆動するモータ単独走行と第1のモータジェネレータ及びエンジンを併用して駆動する併用走行とが可能なハイブリッド車であって、モータ単独走行から併用走行への切り換え時において(S40)、前輪とエンジンとの間でトルクを伝達させながらエンジンを始動させ、エンジンの回転速度に基づいて第1のモータジェネレータの出力トルクを補正制御して(S80、S90)、エンジンの吹き上がりに伴うトルク変動を吸収する。
【選択図】図2
Description
そこで、このようなモータによる単独走行時にエンジンが始動した場合、エンジンの運転状態に基づいて電気モータの出力トルクを制御し、ショックを吸収させる技術が開発されている(特許文献1参照)。
また、請求項3のハイブリッド車は、請求項1または2において、制御手段は、モータ単独走行時では変速機の変速比を高速段側に設定し、エンジン始動時に車速に応じて変速比を設定することを特徴とする。
また、請求項2の発明では、エンジン始動時にモータジェネレータの出力を制御する際に、エンジン回転速度だけでなく、トルクコンバータの伝達率や変速機の変速比を考慮するので、モータジェネレータの出力を正確に制御することができる。また、モータジェネレータの余分な出力発生を抑制することができるので、電力消費を抑えることができる。
図1は、本発明に係るハイブリッド車両の概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態のハイブリッド車両(以下、単に車両1という)は、走行駆動源としてエンジン2及び第1のモータジェネレータ3(本発明のモータジェネレータ)を備えている。エンジン2は、トルクコンバータ4、変速機5、差動装置6を介して前輪7の車軸8(第1の車軸)に動力を伝達可能に構成されている。第1のモータジェネレータ3は差動装置10を介して後輪11の車軸12(第2の車軸)に動力を伝達可能に構成されている。即ち、車両1は、エンジン2にて前輪7を駆動し、第1のモータジェネレータ3にて後輪11を駆動する4輪駆動式のパラレル型ハイブリッド車である。
第1のモータジェネレータ3は、MCU(モータコントロールユニット)20に内蔵されたインバータ(INV)21を介してバッテリ22に接続され、バッテリ22から電力を供給されて駆動する。エンジン2には第2のモータジェネレータ23が設けられており、第2のモータジェネレータ23は、エンジン2により駆動されて発電する機能と、エンジン2を始動させるスタータモータとしての機能を有している。第2のモータジェネレータ23は、MCU20に内蔵されたインバータ(INV)24を介してバッテリ22に接続されており、第2のモータジェネレータ23によって発電された電力がバッテリ22に供給され、バッテリ22を充電可能となっている。
車両1には、車速を検出する車速センサ28が備えられており、その出力値はHEV-ECU26に入力される。
以下、図2を用いて走行中始動モードにおける第1のモータジェネレータ3の出力トルクの補正制御について説明する。
本ルーチンは、車両電源ON時に繰り返し実行される。
まず、ステップS10では、ENG-ECU27より現在のエンジン回転速度Neを入力する。そして、ステップS20に進む。
ステップS30では、ステップS20で入力した車速Vから、変速装置5の変速比及び差動装置6の減速比に基づきトルクコンバータ4の出力軸の回転速度Noutを演算する。そして、ステップS40に進む。
ステップS50では、次式(1)のように、エンジン2の標準回転速度NestdからステップS10において入力したエンジン回転速度Neを減算し、回転速度差ΔNeを求める。
ΔNe=Nestd−Ne・・・(1)
エンジンの標準回転速度Nestdは、エンジン始動時の吹き上がりにより上昇するエンジン回転速度の標準値であり、あらかじめマップに記憶されている。そして、ステップS60に進む。
ΔTQ=k×ΔNe/Nout・・・(2)
但し、kはトルクコンバータ4の伝達効率を含む係数である。そして、ステップS70に進む。
ΔTQa=ΔTQ×R・・・(3)
そして、ステップS80に進む。
TQa=TQarun+ΔTQa・・・(4)
そして、ステップS90に進む。
ステップS40で走行中始動モードでないと判定された場合には、ステップS100に進む。
ステップS100では、走行中始動モード以外のモード(例えば、モータ単独走行モード)で第1のモータジェネレータ3を駆動する。そして、本ルーチンを終了する。
図3及び図4は、走行中始動モードにおける車両駆動トルク、エンジントルク、第1のモータジェネレータ3の出力トルクTQa、第2のモータジェネレータ23の出力トルク、エンジン回転速度Ne、及び車速Vの推移の一例を示し、図3はエンジン始動時に回転速度Neが標準回転速度Nestdより高い場合、図4はエンジン始動時に回転速度Neが標準回転速度Nestdより低い場合を示す。
本実施形態では、エンジン2が前輪7を駆動し、第1のモータジェネレータ3が後輪を駆動することから、エンジン2と第1のモータジェネレータ3との間にトルクコンバータ4を含む車体を介しており、第1のモータジェネレータ3とエンジン2との間でトルク挙動が穏やかに伝達される。したがって、エンジン2の出力に対する第1のモータジェネレータ3のトルク補正制御に若干のずれが生じた場合、例えばエンジンの吹き上がりが過剰であるときに第1のモータジェネレータ3の出力トルクを減少させ過ぎた場合や、エンジン2の吹き上がりが不足しているときに第1のモータジェネレータ3の出力トルクを増加させ過ぎた場合に、これらの制御のずれを車体で吸収し、トルクショックを確実に抑制することができる。
また、エンジン2のトルク変動の吸収を、第2のモータジェネレータ23ではなく、走行用駆動源の1つである第1のモータジェネレータ3で行なうので、エンジン2のトルク変動が大きくとも十分に吸収させることが可能となる。一方、第2のモータジェネレータ23は、スタータモータ及びバッテリ充電用の発電機としての機能のみでよいので、容量を大きくさせる必要がなく、コストや機器スペースの増加を抑えることができる。
更に、モータ単独走行時においては、変速機5の変速比を高速段側に設定するとよい。このようにすれば、前輪7の回転に伴って回転するエンジン2の回転速度が抑制され、第1のモータジェネレータ3の消費電力を抑制することができる。変速機5が電磁式の場合には、モータ単独走行時にエンジン2が回転しなくともよいが、変速機5が油圧制御の場合には、エンジン2により駆動される油圧ポンプにより変速機5の制御用油圧が確保できる程度に変速段を制御するとよい。そして、エンジン始動時に車速Vに応じて変速機5の変速比を設定すれば、始動時においてエンジン2の回転速度を適切に設定することができ、始動性を向上させることができる。
なお、本発明は上述した一実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々可変して実施しても構わない。例えば一実施形態では、エンジン始動時の回転速度Neに応じて第1のモータジェネレータ3の出力トルクTQaを補正したが、第1のモータジェネレータ3の出力を制御しエンジン始動時の吹き上がりに対応すればよく、第1のモータジェネレータ3の回転速度を制御して対応しても良い。また、第1のモータジェネレータ3の出力トルクTQaと回転速度を共に制御しても良いことは言うまでもない。
2 エンジン
3 第1のモータジェネレータ
4 トルクコンバータ
5 変速機
11 バッテリ
26 HEV−ECU
28 車速センサ
30 フォワードクラッチ
Claims (4)
- 第1の車軸にトルクコンバータと変速機を介して接続されるエンジンと、
前記エンジンから独立した第2の車軸に接続されるモータジェネレータと、を備え、
少なくとも前記モータジェネレータにより駆動するモータ単独走行と前記モータジェネレータ及び前記エンジンにより駆動する併用走行とが可能であって、車両の運転状態に応じて前記モータ単独走行と併用走行とを切り換えるハイブリッド車であって、
前記モータ単独走行から前記併用走行への切り換え時において、前記第1の車軸と前記エンジンとの間で出力を伝達させながら前記エンジンを始動させ、前記エンジンの吹き上がりに伴う前記エンジンから前記第1の車軸に伝達する出力変動を吸収するように、前記モータジェネレータの出力を制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とするハイブリッド車。 - 前記制御手段は、前記エンジンの始動時における前記エンジン回転速度と前記トルクコンバータの伝達率と前記変速機の変速比とに基づいて前記モータジェネレータの出力を制御することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車。
- 前記制御手段は、前記モータ単独走行時では前記変速機の変速比を高速段側に設定し、前記エンジンの始動時に車速に応じて前記変速比を設定することを特徴とする請求項1または2に記載のハイブリッド車。
- 前記トルクコンバータと前記第1の車軸との間にはクラッチが備えられ、
前記制御手段は、前記モータ単独走行時では前記クラッチを切断する一方、前記モータ単独走行時から前記併用走行への切り換え時に、前記エンジンの始動前に前記クラッチを接続することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のハイブリッド車。
Priority Applications (1)
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JP2010085248A JP2011213292A (ja) | 2010-04-01 | 2010-04-01 | ハイブリッド車 |
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Citations (3)
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JP2002046507A (ja) * | 2000-08-03 | 2002-02-12 | Mazda Motor Corp | ハイブリッド車の走行制御装置 |
JP2008149907A (ja) * | 2006-12-18 | 2008-07-03 | Toyota Motor Corp | ハイブリッド駆動装置の制御装置 |
JP2009035188A (ja) * | 2007-08-03 | 2009-02-19 | Nissan Motor Co Ltd | ハイブリッド車両の制御装置 |
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