JP2011212715A - 定着用鉄筋の加工装置およびその使用方法 - Google Patents

定着用鉄筋の加工装置およびその使用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】加熱および圧縮を好適に調整し、定着部材の位置を安定的に確保できる装置を提供し、当該装置を使用することによって定着用鉄筋の品質を安定させる。
【解決手段】基台Bの所定位置に定着部材を保持する定着部材保持手段1と、定着部材保持手段1を中心に両側に分かれて配置される圧縮手段2,3と、鉄筋の先端部分の所定範囲を加熱する加熱手段4とを備える。圧縮手段2,3は、鉄筋を軸線方向に進退可能な第一スライダ21と、鉄筋先端に向かって進退可能な第二スライダ31とを備え、第一スライダ21に鉄筋保持部5を設け、第二スライダ31には圧縮用ヘッド32を設ける。加熱手段4は、ワークコイル42と、それを昇降させる昇降手段とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、定着用鉄筋の加工装置およびその使用方法に関し、具体的には、貫通孔を有する定着部材に鉄筋の先端部分を挿通した状態で該定着部材を固定するための加工装置と、その加工装置を使用する方法に関するものである。
定着用鉄筋とは、コンクリート構造物を構築する際に、コンクリート内に埋設される鉄筋が長手方向に引き抜かれることを防止するために加工された鉄筋である。この定着用鉄筋は、以前は鉄筋そのものを折曲することで引き抜き方向に対する強度を維持させていたが、構築現場における鉄筋の折曲作業に手間が掛かる等の理由から、最近では、鉄筋の先端付近に定着部材(定着金物と呼ぶ場合がある)を固着したものが使用されている。
この種の従来技術としては、大別して二種類の構成によるものがあり、第一は、鉄筋先端を加工して定着部を設ける構成(特許文献1参照)、第二は、鉄筋の先端に定着部材を装着する構成(特許請求項2〜4参照)であった。
上記の鉄筋先端を加工する構成では、定着用とされる鉄筋の先端を加熱し、軸線方向に圧縮することによって、当該加熱部分の鉄筋が周方向に膨張し、これが鉄筋の周囲に張り出すことによって定着部材と同様の効果を奏するものとなっていた。このような定着用鉄筋の加工方法として、定着用とされる2本の鉄筋の先端同士を付き合わせて圧縮することによって、同時に2本の定着用鉄筋を完成させるようにしていた(特許文献1)。
他方、鉄筋先端に定着部材を装着する構成は、鉄筋の先端に雄ネジ部を溶着し、その雄ネジ部に螺合するナットで定着プレート(定着部材)を挟持させる構成のもの(特許文献2)、ナットそのものを定着板(定着部材)として機能させるもの(特許文献3)などがあった。
特開2000−265618号公報 特開2001−12012号公報 特開2001−159214号公報 特開2006−194069号公報
しかしながら、上記引用文献1において開示される技術は、鉄筋そのものを加工して定着部材を構成させるものであることから、鉄筋本体と定着部材は一体化しており、また、両者の材料が同じ材質であるため強度不足の問題は生じないと考えられるものの、鉄筋の軸線方向に作用する引き抜き力に対する十分な抵抗力を得るためには、鉄筋先端を周方向に大きく膨張させなければならず、そのような加工のためには強力な圧縮力が要求されていた。そのために、大型の油圧ユニットが必要となり、また、鉄筋を強力に把持するためのバイスが必要であった。
他方、引用文献2および3において開示される技術は、鉄筋先端に延長するように雄ネジ部を溶着するものであるため、定着部材が装着される部分(雄ネジ部)と鉄筋本体とは異なる素材となり、また、溶着状態の出来具合によって強度上の不安がないわけではなかった。
そこで、定着部材を鉄筋先端付近に鍔状に配置するとともに、鉄筋先端付近を膨出させることによって定着部材を鉄筋に一体的に固着する定着用鉄筋が提案されている(特許文献4)。この技術によれば、定着部材は鉄筋の膨出部によって強固に固定され、定着部材は鉄筋との連結具合によって固定状態が維持され、鉄筋の軸線方向への引き抜きに対する抵抗力は定着部材によって得られることから、好適な定着用鉄筋であることが期待されている。
ところで、この定着用鉄筋を製造するためには、定着部材を鉄筋に装着させた状態で鉄筋の先端付近を膨張させることが必要となるため、鉄筋先端付近の加熱、定着部材の位置固定、および鉄筋先端付近の圧縮加工を行わなければならず、加熱および圧縮を好適な状態に調整し、また、定着部材を所定の位置で安定的に確保することが品質を安定させることになるが、そのような加工をするための装置が切望されていた。
本発明は、上記諸点にかんがみてなされたものであって、その目的とするところは、加熱および圧縮を好適に調整し、定着部材の位置を安定的に確保できる装置を提供し、当該装置を使用することによって定着用鉄筋の品質を安定させることである。
そこで、定着用鉄筋の加工装置にかかる本発明は、鉄筋の先端またはその近傍に定着部材を鍔状に配設してなる定着用鉄筋の加工装置であって、基台の所定位置に上記定着部材を保持する定着部材保持手段と、この定着部材保持手段を中心に両側に分かれて配置される圧縮手段と、上記鉄筋の先端部分の所定範囲を加熱する加熱手段とを備え、上記圧縮手段は、加工すべき鉄筋の先端を上記定着部材保持手段に向けつつ該鉄筋を載置でき、かつ該鉄筋の軸線方向に進退可能な第一スライダと、上記鉄筋の先端方向前方から該鉄筋先端に向かって進退可能な第二スライダと、上記第一スライダに設けられた鉄筋保持部と、上記第二スライダの先端に設けられた圧縮用ヘッドとを備え、上記加熱手段は、高周波電源ユニットと、この高周波電源ユニットから供給される高周波電流により磁界を発生させるワークコイルと、基台上方に設置されて上記ワークコイルを昇降させる昇降手段とを備えたことを特徴とする定着用鉄筋の加工装置を要旨とする。
上記のような構成によれば、定着部材は基台に設けられた定着部材保持手段によって所定位置に保持され、この定着部材を中心に両側に分かれて配置された圧縮手段を構成する第一スライダおよび第二スライダが、定着部材に向かって進退することにより、定着部材と鉄筋の膨張部分との位置関係を安定させることとなる。特に、第一スライダには鉄筋保持部が設けられており、加工すべき鉄筋を保持しつつ進退することにより、鉄筋先端を定着部材に挿通させることができるとともに、その際、定着部材から所定長さを突出させることも可能となる。加熱手段は、ワークコイルによって発生する高周波の磁界により鉄筋先端を加熱でき、このワークコイルが昇降することにより、加熱時においては鉄筋先端の位置まで移動し、加熱終了後は鉄筋先端から離すことができる。
上記発明における鉄筋保持部の構成としては、前記第一スライダに固定され、かつ前記鉄筋を保持すべき位置の両側に分かれて配置されたバイス基部と、このバイス基部の対向する端部が前記定着部材保持手段の側に向かって徐々に拡大するように傾斜する摺動規制部と、この摺動規制部に沿って摺動可能なクランプ部と、このクランプ部を摺動させる駆動手段とを備えたものとすることができる。
上記構成によれば、両側に分かれて配置されたバイス基部の摺動規制部に沿って、それぞれクランプ部が摺動することにより、両側のクランプ部同士の間隔が広狭することとなる。従って、クランプ部の間隔が縮小すれば加工すべき鉄筋を挟持することができ、逆に拡張すれば鉄筋の挟持を解除することができる。さらに、摺動規制部の傾斜方向は、摺動規制部の対向端縁が定着部材保持手段の側を広くしており、定着部材保持手段から離れる方向に徐々に接近するように構成されているため、クランプ部が定着部材保持手段に向かって移動するときは挟持状態を緩め、定着部材保持手段から離れるように移動するときは挟持状態を進行させることとなる。従って、クランプ部により鉄筋を挟持(装置全体により鉄筋を保持)しつつ第一スライダが前進(第二スライダ方向に移動)して、鉄筋先端を圧縮するとき、クランプ部が受ける反力は第一スライダの進退方向後ろ向きとなり、クランプ部は、摺動規制部に沿って間隔を縮小する方向に作用する。つまり、鉄筋の圧縮時は鉄筋を挟持させる状態が維持されるのである。
さらに、上記発明におけるクランプ部の構成としては、前記鉄筋を保持すべき位置を挟んで対向する面を有し、この対向面が平行に維持されているものとすることができる。
このような構成によれば、クランプ部は対向面によって鉄筋を挟持することとなり、鉄筋の挟持状態を強固なものとすることができる。また、対向面は平行に維持されるから、クランプ部の移動による対向面の間隔の変化は、対向面の全体が同じ状態で広狭することとなる。
また、上記各発明において、前記第一スライダおよび第二スライダは、それぞれ個別のサーボモータにより駆動される第一および第二スライダであり、さらに、上記第一および第二スライダの移動量を制御する制御装置を備えた構成とすることができる。
上記構成によれば、定着部材を中心に両側に分かれて配置した両スライダが、互いに向かい合って押圧して鉄筋先端を圧縮する際、その圧縮量を個別に調整することができる。このような圧縮量の個別調整により、定着部材から突出する部分の圧縮量と、それ以外の部分における圧縮量とを異なる状態とすることができ、当該圧縮量に応じた膨張状態を得ることが可能となる。
加工装置の使用方法にかかる本発明は、上記のような定着用鉄筋の加工装置を使用する方法であって、定着部材を定着部材保持手段によって保持させ、鉄筋を第一スライダの鉄筋保持部によって保持させ、第一スライダを推進させて該鉄筋を定着部材に貫挿させ、ワークコイルを昇降させて所定位置に停止させた後、さらに上記鉄筋を推進させて、該鉄筋の先端部分をワークコイル内に挿入させ、ワークコイルに高周波電流を供給して上記鉄筋の先端部分を加熱し、上記鉄筋をワークコイルから脱するまで後退させた後、ワークコイルを昇降させて鉄筋先端から離隔し、第二スライダを推進させて圧縮ヘッドによって鉄筋先端を圧縮することを特徴とする定着用鉄筋の加工装置の使用方法を要旨としている。
上記のような使用方法によれば、所定位置に保持される定着部材に対して、鉄筋を移動させることにより、当該定着部材から突出する鉄筋先端の長さを容易に調整することができ、さらに、ワークコイルの位置を移動して鉄筋先端の侵入を許容し、定着部材から突出した状態の鉄筋先端をさらにワークコイル内に挿入することができる。また、鉄筋先端を加熱した後には、鉄筋を後退させることによって、鉄筋先端をワークコイルから取り出すことができるとともに、定着鉄筋に対する鉄筋先端の相対的な位置関係を調整できる。そして、ワークコイルを昇降させることによって、第二スライダの進退を可能にし、この第二スライダの先端に配置されている圧縮ヘッドによる鉄筋先端の押圧を可能にする。
また、加工装置の使用方法にかかる本発明は、第一スライダおよび第二スライダが個別のサーボモータにより駆動され、さらに、第一および第二スライダの移動量を制御する制御装置を備えた構成の加工装置を使用する方法であって、定着部材保持手段によって定着部材を保持させ、この定着部材の片方表面を基準として設置される鉄筋の先端位置に圧縮ヘッドの先端表面を制御させつつ一致させ、鉄筋を第一スライダの鉄筋保持部によって保持させ、第一スライダを推進させて該鉄筋を定着部材に貫挿させるとともに、該鉄筋の先端を上記圧縮ヘッドの先端表面に当接する位置で停止させ、この停止位置を基準位置として制御装置に入力した後、上記圧縮ヘッドを後退させ、ワークコイルを昇降させた後、上記第一スライダを所定の距離だけ推進させて上記鉄筋の先端部分をワークコイル内に挿入させ、ワークコイルに高周波電流を供給して上記鉄筋の先端部分を加熱し、上記鉄筋をワークコイルから脱するまで後退させた後、ワークコイルを昇降させて鉄筋先端から離隔し、第二スライダを所定の距離だけ推進させて圧縮ヘッドによって鉄筋先端を圧縮することを特徴とする定着用鉄筋の加工装置の使用方法を要旨としている。
上記のような使用方法によれば、上述した使用方法にかかる発明の場合に加えて、サーボモータによる第一スライダおよび第二スライダの移動量を制御することができる。特に、第一スライダには鉄筋が保持され、当該スライダの進退に従って鉄筋が進退することとなるところ、鉄筋の先端位置は、鉄筋を設置するときどきで異なり、また、クランプ部による挟持の際にも僅かに移動することとなるが、鉄筋先端が予め決定された位置に停止する圧縮ヘッドに当接する位置を基準とすることによって、第一スライダの進退方向への移動量の基準点を設定することができる。これらの設定値およびスライダ移動量は制御装置により制御されることとなる。なお、制御装置の入力値を変更することによって、設定値および移動量を変化させることも可能となる。
定着用鉄筋の加工装置にかかる本発明によれば、鉄筋先端をワークコイルによる高周波磁界により加熱し、定着部材を中心に両側からスライダによって先端を圧縮することができることから、鉄筋先端の加熱および圧縮を好適に調整することができる。そして、定着部材は基台に設けられた保持手段によって保持されており、その両側のスライダの進退量を調整することによって定着部材を固着することができるので、定着部材の位置を安定的に確保できることとなる。さらに、スライダをサーボモータにより駆動させるとともに、その移動量を制御装置により制御させることによって、圧縮状態を安定させることができる。
また、加工装置の使用方法にかかる本発明によれば、基台に設けられる定着部材保持手段に保持される定着鉄筋の位置を基準として、鉄筋先端の位置、ワークコイルの昇降位置、および、圧縮ヘッドの位置を、加工手順に沿って適宜移動および停止させることができ、当該加工装置による品質安定を実現できる。特に、スライダをサーボモータにより駆動しつつ移動量を制御させる場合には、各部の移動が制御されることから、このような使用方法によって加工された定着用鉄筋は、定着部材の位置および鉄筋の膨張状態をほぼ同様となり、その品質を安定させることができる。
加工装置の実施形態の概略を示す正面図である。 定着部材保持手段の詳細を示す説明図である。 第一スライダの詳細を示す平面図である。 鉄筋保持部の詳細を示す説明図である。 第二スライダの詳細を示す正面図である。 加熱手段の詳細を示す説明図である。 定着用鉄筋の概略を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。まず、定着用鉄筋の加工装置にかかる発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施形態の全体を示す概略図である。この図に示すように、本実施形態は、装置Aのほぼ中央に位置する定着部材保持手段1と、この定着部材保持手段を中心に両側に分かれて配置される圧縮手段2,3と、装置Aの上方に配置される加熱手段4とを備えた構成である。
定着部材保持手段1は、基台Bに固定された本体部11の上部に定着部材を固定的に保持できる保持部12が着脱自在に設けられている。保持部12の詳細は後述するが、鉄筋に固着する定着部材の種類または鉄筋の径もしくは種類などに応じて異なるものを本体部11に装着できるものである。
圧縮手段2,3のうちの一方(以下、鉄筋移動側という)の圧縮手段2は、鉄筋を保持しつつ進退し、他方(以下、先端押圧側という)の圧縮手段3は、鉄筋の先端を押圧するように進退するものである。
鉄筋移動側の圧縮手段2は、基台上をスライドする第一スライダ21を備え、この第一スライダ21の上部には、さらに鉄筋保持部5が設けられている。先端押圧側の圧縮手段3は、基台内部から出没可能にスライドする第二スライダ31を備え、この第二スライダ31の先端には圧縮用ヘッド32が設けられている。第一スライダ21のスライドおよび第二スライダ31のスライドは、ともにモータ23,33によって回転される回転軸がボールネジによって進退方向に駆動するように設けられている。上記回転軸は、互いに軸線方向を平行に配置されているが、第一スライダ21は鉄筋が設置される位置よりも下位に設けられるのに対し、第二スライダ31は鉄筋の軸線に一致させている。
加熱手段4は、基台Bの上方に配置される高周波変流器41と、この高周波変流器41に接続されるワークコイル42を備えている。高周波変流器41は、枠体43に設置され、この枠体43は、基台Bの上部フレームUFによって支持されるとともに、油圧シリンダ44によって昇降可能に設けられている。ワークコイル42は、概略円筒状に形成されるとともに、アーム45を介して高周波変流器41に接続されて、上記円筒状の軸線を鉄筋の軸線と平行に維持されている。なお、高周波変流器41に供給される高周波電流は、基台近傍に設置される高周波電源ユニット(高周波発振器)HFUによって発生させている。
次に、各部の詳細を説明する。図2は定着部材保持手段1の詳細を示す図である。この図に示すように、保持部12は、定着部材の肉厚に相当する間隙を有している。この間隙を確保するために、定着部材の両面側に当接する当接面部13,14を備えている。そして、当接面部13,14の一方(例えば、圧縮用ヘッド32から離れている側の当接面部)13の当接面を基準面とすることができ、この場合、他方の当接面部14の当接面は定着部材の肉厚に応じて位置を変動させることができる。また、定着部材の中心孔の位置を鉄筋の軸線に一致させるために、定着部材の左右および下端の位置を確定させる位置決め部材15,16が一方の当接面部13に設けられている。
このような構成の保持部12が本体部11との間で着脱可能であることから、基準面となる一方の当接面部13の当接面の位置を一定にすることを条件に、両当接面部13,14を交換することによって、各寸法の定着部材を保持できることとなる。つまり、一方の当接面部13は定着部材を保持する位置の基準面および位置決め部材15,16を有しているから、この当接面部13を交換することによって、保持すべき定着部材の中心孔を軸線に一致させることができ、他方の当接面部14は、基準面からの間隙を左右することから、これを交換することによって肉厚の異なる定着部材を確実に保持できることとなるのである。
第一スライダ21は、図3に示すように、基台Bの上部において適度な面積を有する平面部材で構成されている。基台Bの幅方向に分かれて配置されているレールL1,L2によって支持され、その移動方向が規制されている。また、モータ33による回転駆動を減速器22によって減速されつつ進退駆動可能な駆動部24によって進退可能に設けられている。従って、平面部材の第一スライダ21は、その全体は基台BのレールL1,L2に沿って進退するように構成されているのである。
この第一スライダ21に設けられる鉄筋保持部5の構成は、図4にその詳細が示されている。この図に示すように、保持すべき鉄筋の両側に分かれた一対のバイス基部51,52が第一スライダ21に固定的に設けられている。このバイス基部51,52には、対向する端部53,54が斜状に形成されており、この端部53,54は対称な傾斜であるとともに、その対向する部分の間隙が定着部材保持手段1に向かって徐々に拡大している。この端部53,54は所定の面積を有する平面で構成されている。
また、バイス基部51,52には、一対のクランプ部61,62が係合されている。クランプ部61,62の一部には、上記バイス基部51,52の端部53,54の平面に摺接する摺接面63,64が設けられており、クランプ部61,62の摺接面63,64が、バイス基部51,52の端部53,54の平面上を摺動するとき、その摺動は端部53,54の傾斜に沿って進退することとなり、結果として、一対のクランプ部61,62の間隔を拡張または縮小できることとなる。なお、バイス基部51,52の端部53,54の近傍にはその傾斜に平行な凹状溝55,56が形成され、クランプ部61,62には、同様に長尺な突起部65,66が設けられており、この突起部65,66が上記凹状溝55,56に係合していることによって、その摺動が規制されるのである。
さらに、一対のクランプ部61,62が対向する端縁には、鉄筋に当接する鉄筋当接部67,68が設けられており、上述のようにクランプ61,62が間隙を縮小するとき、鉄筋当接部67,68によって鉄筋を挟持するのである。そこで、この鉄筋当接部67,68は、一対のクランプ部61,62がバイス基部51,52に係合されている状態において、鉄筋が保持されるべき状態の軸線に対して平行となっている。
具体的には、鉄筋当接部67,68は長尺な略面状に形成されており、この略面状部分の長手方向が保持すべき鉄筋の軸線に一致しているのである。つまり、この鉄筋当接部67,68が鉄筋を両側から当接することにより、略面状部分の長手方向に沿って鉄筋が挟持されるようになっているのである。なお、さらに具体的には、鉄筋当接部67,68は、横断面(短尺方向断面)の形状をV字形に形成しており、Vブロックのように、棒状の鉄筋を2つずつの面状部分で当接できるようになっている。そして、鉄筋を両側から断面V字形の鉄筋当接部67,68で挟持することにより、保持される鉄筋の種類や径が異なるものであっても、その軸芯は同じ位置となる。また、略面状部分は、表面に微細な凹凸を形成する構成とすることができ、このような凹凸を有することによって鉄筋を確実に挟持することができるのである。
鉄筋保持部5には、第一スライダ21における進退とは独立した進退部材7が第一スライダ21に設けられ、クランプ部61,62の摺動を駆動している。この進退部材7としては油圧シリンダを使用することができる。そして、進退部材7を作動させて、クランプ部61,62を前進(定着部材側に向かって移動)させることにより、クランプ部61,62の鉄筋当接部67,68は間隙を拡大し、鉄筋の肉厚よりも大きな間隙を有することができる。逆に、クランプ部61,62を後退(定着部材から離れる方向に移動)させることによって、鉄筋当接部67,68の間隙を縮小させることができるのである。なお、鉄筋保持部5の油圧シリンダ7の近傍には、保持すべき鉄筋の重量を支えるための鉄筋受け部57が設けられている。この鉄筋受け部57は、クランプ部61,62によって挟持されたとき、その軸線上において鉄筋の一部を支えるものである。鉄筋の中心線を水平に保つとともに、鉄筋が油圧シリンダ57などに接触することを防ぐ効果を有している。
このような構成であるから、鉄筋を保持させる場合には、予めクランプ部61,62を前進させ、鉄筋が鉄筋当接部67,68の中間に配置できる程度まで間隙を拡大しておき、鉄筋を配置した後は、クランプ部61,62を後退させることによって鉄筋を、その軸線を所定方向に向けた状態で挟持することができるのである。また、この鉄筋保持部5の構成によれば、鉄筋先端を圧縮する際、すなわち、定着部材から鉄筋先端を突き出させた状態において、鉄筋先端に圧縮用ヘッド32を押圧する際、その反力が鉄筋保持部5に作用することとなるが、この反力は、クランプ部61,62を後退させる方向に作用する。このとき、クランプ部61,62は鉄筋を挟持するために十分に後退した状態であるため、クランプ部61,62が後退すれば、一層強固に鉄筋を挟持するように上記反力が作用することとなる。従って、圧縮加工時における圧縮力の反力によって鉄筋が容易に位置を変動することがないのである。
第二のスライダ31は、図5に示すように、モータ33の回転力を減速器34によって減速した後、ボールネジにより直線方向の移動に変換される構成である。ボールネジは本体部30のほぼ中央に設けられ、噛合する周辺部に連続するように第二スライダ31が設けられている。この本体部30は、概略筒状に形成され、上記第二スライダ31は円柱状に形成されており、本体部30の先端30aの開口部から第二スライダ31が出没できるようになっている。
第二スライダの先端には、略円柱状の圧縮用ヘッド32が装着されており、圧縮用ヘッド32の中心線は第二スライダの中心線の延長上となっている。また、この第二スライダの中心線の延長線上には、定着部材が保持された状態における中心孔の中心、および鉄筋保持部5によって保持される鉄筋の軸芯が存在するようにそれぞれの位置が調整されている。すなわち、第二スライダ31は、前述のとおりモータ33による駆動力によって進退のみが可能であって、一定の中心線に沿って往復運動するだけであり、高さ方向や幅方向へは移動しないものである。従って、定着部材および鉄筋が保持される位置(高さ方向および幅方向の位置)は、第二スライダ31の中心線を基準に調整されるのである。
つまり、鉄筋の径などが異なる場合、鉄筋支持部5のクランプ部61,62は、上述のとおり、断面V字形の鉄筋当接部67,68を有することにより、鉄筋の軸芯は一定となるから、圧縮手段2,3による鉄筋先端の圧縮には高さ等の調整は不要となる。そして、鉄筋の径が異なれば、これに装着すべき定着部材の種類が異なる(少なくとも中心孔の径が異なる)こととなるから、前述のとおり、当接面部13,14(特に、位置決め部材15,16を有する当接面部13)を交換することにより、定着部材の中心孔の中心位置を上記鉄筋の軸芯に合致させることが必要となるのである。
加熱手段4のワークコイル42は、図6に示すように、高周波変流器41を搭載している枠体43の外方に、かつ、当該枠体43よりも下位に配置されている。すなわち、ワークコイル42は、アーム(アーム電極)45を介在させつつ高周波交流器41と一体的に構成されており、アーム45の長さおよび角度によってワークコイル42の配置状態が決定される。ただし、ワークコイル42の位置は、高周波交流器41の位置に依存することとなり、また、高周波交流器41は、それを搭載する枠体43の位置に依存することとなる。
このワークコイル42は、螺旋状の(通常の)コイル形状であるため、概略が円筒状であり、この内部に挿入した金属材料に対して高周波の磁界を与えることにより加熱するものである。そこで、ワークコイル42の(円筒状の)軸線を鉄筋の軸線に対して平行な状態に維持している。そして、ワークコイル42を昇降させることによって、その(円筒状の)軸線を鉄筋の軸線の延長上に移動することができるようになっている。従って、鉄筋を軸線方向に移動させることにより、鉄筋の先端部分をワークコイル42の(円筒状の)内部に挿入させることができるのである。
ワークコイル42の昇降は、枠体43の昇降によって操作されるものである。枠体43は、上述のとおり上部フレームUFに設けられるシリンダ44によって昇降する。この上部フレームUFには、枠体43を部分的に貫通する規制部46,47が設けられており、この規制部46,47に沿って摺動することにより、昇降時の位置が規制されるようになっている。ワークコイル42を昇降させることにより、鉄筋の先端を加熱するときのみワークコイル42を鉄筋の高さまで下降させることができ、加熱後に上昇させることによって鉄筋の先端圧縮工程を可能にしている。つまり、鉄筋の先端を圧縮するために、鉄筋の先端側から第二スライダ31の圧縮用ヘッド32を押圧させるのであるが、そのときの圧縮用ヘッド32の操作に支障を来さないようにしているのである。
なお、枠体42の昇降位置を規制する規制部46,47には、下降時ストッパ48,49が設けられ、下降したときのワークコイル42の位置が一定になるように構成されている。また、枠体43は、第二スライダ31の上方に配置されているが、この第二スライダ31に接触することがない位置まで下降したとき、ワークコイル42が鉄筋の軸線の位置で停止するように調整されている。
本実施形態の加工装置によれば、鉄筋は、鉄筋保持部5のクランプ部61,62によって挟持されるとともに、鉄筋受け部57とともに水平に維持され、定着部材は、定着部材を保持する保持部12の位置決め部材15,16によって中心孔が上記軸線に一致される。そして、第一スライダ21は鉄筋を保持しつつ進退し、第二スライダ31は、先端の圧縮用ヘッド32の中心を鉄筋の軸芯に合致させながら進退することができる。また、ワークコイル42は、下降させると鉄筋を挿入させることができ、加熱後に上昇させると第二スライダ31から離隔することができる。
従って、上記実施形態の加工装置を使用する場合の手順は次のとおりとなる。最初に、定着部材および鉄筋を、それぞれ定着部材保持手段1および鉄筋保持部5によって保持させ、第一スライダ21を前進(定着部材に向かって移動)させることにより、鉄筋を定着部材の中心孔内に挿通させる。次に、ワークコイル42を下降したうえで、さらに鉄筋を前進させることにより、鉄筋先端をワークコイル42の内側に配置させる。そして、ワークコイル42に高周波電流を供給して鉄筋先端を加熱する。
適宜時間の電流供給により十分に加熱した後、一旦鉄筋を後退させて鉄筋をワークコイル42から引き抜く。なお、このときの後退は、鉄筋先端の位置が定着部材に対して所望の位置となるように後退距離を調整する。鉄筋先端がワークコイル42から脱した後に、ワークコイル42を上昇させる。引き続き、第二スライダ31を前進(鉄筋先端に向けて移動)させ、加熱後の鉄筋先端に当接させる。さらに続けて、第一スライダ21および第二スライダ31をともに前進させて、鉄筋先端を両側から同時に圧縮し、定着部材の両面側に膨張部分を形成する。最後に、第一スライダ21および第二スライダ31を後退させ、第一スライダ21の鉄筋保持部5による挟持を解除する。
このような使用手順によれば、装置に対して鉄筋を載せ、また、加工後に鉄筋を取り出すことを除き、鉄筋の加工は装置によって行われる。第一スライダ21および第二スライダ31の前進および後退(まとめて進退という)ならびにワークコイル42の下降および上昇(まとめて昇降という)のタイミングおよび移動量については、人為的行為によって行うことができるが、これらを数値制御システム等によって制御させることにより自動化することができる。
すなわち、第一スライダ21および第二スライダ31を進退方向に駆動するモータ23,33をサーボモータとし、制御装置(演算部)からの指令に従ってPulse Width Modulation(以下、PWM)制御するのである。そして、電流の方向を変えてモータの回転方向を正逆反転させるとともに、モータの回転数を調整してスライダ2,3の移動量を調整するのである。また、両スライダ2,3の先端(すなわち、第一スライダ21では保持する鉄筋の先端、第二スライダ31では圧縮用ヘッド32の先端)の位置はモータの回転数によって移動量が数値化されることから、制御装置において圧縮量を演算し、サーボモータ23,33の回転数を調整するのである。
なお、第一スライダ21の先端(鉄筋の先端)は、保持される鉄筋の状態によって異なることから、この鉄筋の先端位置をセンシングして確定させる。このセンシングには、光学センサによって検出する手段を用いるほかに、予め圧縮用ヘッド32の先端を所定位置に停止させた状態で、当該鉄筋の先端を当接させて、そのときの鉄筋先端の位置を基準とする手段を用いることができる。また、制御装置は、各部の駆動装置の駆動タイミングをも制御し、加工の初期から完了までの手順を制御している。
このような装置の場合、その使用方法は次のとおりとなる。すなわち、定着部材を定着部材保持手段に保持させるとともに、加工すべき鉄筋を第一スライダ21に搭載した状態から加工を開始させる。制御装置は、まず、圧縮用ヘッド32を圧縮終了時に移動させる。この圧縮用ヘッド32の位置は、定着部材を保持する当接面部13から所定位置としている。次に、鉄筋保持部5のシリンダ7を駆動し、クランプ部61,62による鉄筋の挟持を始める。鉄筋が挟持されると、第二スライダ2のサーボモータ23を始動し、スライダ2を前進させる。このスライダ2の前進により、鉄筋は定着部材に向かって移動し、さらに、定着部材の中心孔を挿通して先端部分を第二スライダ31の側に突出させることとなる。鉄筋前方には圧縮用ヘッド32が存在しており、この圧縮用ヘッド32に鉄筋先端が当接する状態で第一スライダ21の移動を停止させる。この状態により、鉄筋の位置(第一スライダ21の初期値)が確定し、これを基準に鉄筋の進退方向の移動量が制御されることとなる。
次に、第二スライダ31を後退させて圧縮用ヘッド32を鉄筋先端から離し、鉄筋の先端近傍に空間を設ける。ここで、加熱手段4を支持する上部フレームUFのシリンダ44を始動させ、枠体43を下降させることによってワークコイル42を下降させ、そのワークコイル42を鉄筋の先端前方に配置する状態で停止させる。これに続けて、第一スライダ21を始動して前進させ、鉄筋の先端部分をワークコイル42の内部に配置させるのである。この前進の際の移動量は制御された距離であり、加熱すべき鉄筋の範囲が上記前進によって決定される。この状態でワークコイル42に高周波電流が一定時間供給され、所望の温度まで鉄筋先端部分が加熱される。
この加熱が終了すると、第一スライダ21を後退させ、鉄筋先端の加熱された部分を定着部材の中心孔内部に挿通した状態で停止させる。後退の移動量は、初期値から演算された最適位置としている。この最適位置は鉄筋の種類または径によって異なり、実験を繰り返して高強度を発揮することのできる位置が制御値とされるものである。
引き続き、ワークコイル42を枠体43とともに上昇させ、鉄筋の先端前方に空間を設け、そこに圧縮用ヘッド32を移動させる。圧縮用ヘッド32は、第二スライダ31のサーボモータ33によって前進し、鉄筋先端に当接した後もさらに前進し、鉄筋の先端を圧縮する。このときの圧縮量(鉄筋の先端に当接した状態から前進する移動量)は、第二スライダ31のサーボモータ32によって調整される。そして、この圧縮量が所定の量に到達した時点で圧縮を終了する。そして、再び鉄筋保持部5のシリンダ7を操作して鉄筋の挟持を解除すれば、鉄筋を装置から取り出すことができ、加工を終了するのである。
なお、圧縮時は、圧縮用ヘッド32のみを移動させることによる場合もあるが、第二スライダ2を僅かに前進させる場合もある。これは、定着部材の位置が固定していることから、この定着部材と鉄筋との位置を調整すると同時に、鉄筋本体側にも膨張部分を形成するためである。この第一スライダ21を前進させるタイミングおよび移動量は、圧縮用ヘッド32の位置情報に基づいて制御されることとなる。
上記のように、制御装置により各駆動系を制御することにより、同じ種類の定着用鉄筋を加工する場合、その加熱の状態は一定となり、圧縮状態も同様に行われることとなるから、その加工された完成品の品質を安定させることができる。
本発明にかかる装置および使用方法の実施形態は以上のとおりであるが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の態様をとることができる。例えば、加熱手段4を構成するワークコイル42は、基台Bの上部フレームUFから枠体43を昇降させて鉄筋の先端まで移動する構成であるが、枠体43を基台Bの低い位置から昇降する構成とすることもできる。このとき、ワークコイル42が上昇するときに鉄筋の位置まで移動し、下降することによって鉄筋先端から脱するように作動することとなる。
また、図4に示したクランプ部61,62は鉄筋当接部67,68をV字形に切り欠いているが、その上下に隣接する部分は平行に維持された面が形成され、当該平行な面によって鉄筋を挟持する構成であってもよい。鉄筋を長手方向に所定の長さ相当部分で挟持することができれば、鉄筋が所定の位置に配置されることとなるのである。
1 定着部材保持手段
2,3 圧縮手段
4 加熱手段
5 鉄筋保持手段
7 進退部材(油圧シリンダ)
11 定着部材保持手段の本体部
12 定着部材保持手段の保持部
13,14 当接面部
15,16 位置決め部材
21 第一スライダ
22 減速器
23,33 モータ(サーボモータ)
30 第二スライダ本体部
30a 本体部先端
31 第二スライダ
32 圧縮用ヘッド
41 高周波交流器
42 ワークコイル
43 枠体
44 油圧シリンダ
45 アーム
46,47 規制部
48,49 下降時ストッパ
51,51 バイス基部
53,54 バイス基部の対向端部
55,56 バイス基部の凹状溝
57 鉄筋受け部
61,62 クランプ部
63,64 クランプ部の摺接面
65,66 クランプ部の突起部
67,68 鉄筋当接部
A 加工装置
B 基台
C 鉄筋
D 定着部材
HFU 高周波電源ユニット(高周波発振器)
L1,L2 レール
UF 上部フレーム

Claims (6)

  1. 鉄筋の先端またはその近傍に定着部材を鍔状に配設してなる定着用鉄筋の加工装置であって、
    基台の所定位置に上記定着部材を保持する定着部材保持手段と、この定着部材保持手段を中心に両側に分かれて配置される圧縮手段と、上記鉄筋の先端部分の所定範囲を加熱する加熱手段とを備え、
    上記圧縮手段は、加工すべき鉄筋の先端を上記定着部材保持手段に向けつつ該鉄筋を載置でき、かつ該鉄筋の軸線方向に進退可能な第一スライダと、上記鉄筋の先端方向前方から該鉄筋先端に向かって進退可能な第二スライダと、上記第一スライダに設けられた鉄筋保持部と、上記第二スライダの先端に設けられた圧縮用ヘッドとを備え、
    上記加熱手段は、高周波電源ユニットと、この高周波電源ユニットから供給される高周波電流により磁界を発生させるワークコイルと、基台上方に設置されて上記ワークコイルを昇降させる昇降手段とを備えたことを特徴とする定着用鉄筋の加工装置。
  2. 前記鉄筋保持部は、前記第一スライダに固定され、かつ前記鉄筋を保持すべき位置の両側に分かれて配置されたバイス基部と、このバイス基部の対向する端部が前記定着部材保持手段の側に向かって徐々に拡大するように傾斜する摺動規制部と、この摺動規制部に沿って摺動可能なクランプ部と、このクランプ部を摺動させる駆動手段とを備えた鉄筋保持部であることを特徴とする請求項1に記載の定着用鉄筋の加工装置。
  3. 前記クランプ部は、前記鉄筋を保持すべき位置を挟んで対向する面を有し、この対向面が平行に維持されているクランプ部であることを特徴とする請求項2に記載の定着用鉄筋の加工装置。
  4. 前記第一スライダおよび第二スライダは、それぞれ個別のサーボモータにより駆動される第一および第二スライダであり、さらに、上記第一および第二スライダの移動量を制御する制御装置を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の定着用鉄筋の加工装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の定着用鉄筋の加工装置を使用する方法であって、定着部材を定着部材保持手段によって保持させ、鉄筋を第一スライダの鉄筋保持部によって保持させ、第一スライダを推進させて該鉄筋を定着部材に貫挿させ、ワークコイルを昇降させて所定位置に停止させた後、さらに上記鉄筋を推進させて、該鉄筋の先端部分をワークコイル内に挿入させ、ワークコイルに高周波電流を供給して上記鉄筋の先端部分を加熱し、上記鉄筋をワークコイルから脱するまで後退させた後、ワークコイルを昇降させて鉄筋先端から離隔し、第二スライダを推進させて圧縮ヘッドによって鉄筋先端を圧縮することを特徴とする定着用鉄筋の加工装置の使用方法。
  6. 請求項4に記載の定着用鉄筋の加工装置を使用する方法であって、定着部材保持手段によって定着部材を保持させ、この定着部材の片方表面を基準として設置される鉄筋の先端位置に圧縮ヘッドの先端表面を制御させつつ一致させ、鉄筋を第一スライダの鉄筋保持部によって保持させ、第一スライダを推進させて該鉄筋を定着部材に貫挿させるとともに、該鉄筋の先端を上記圧縮ヘッドの先端表面に当接する位置で停止させ、この停止位置を基準位置として制御装置に入力した後、上記圧縮ヘッドを後退させ、ワークコイルを昇降させた後、上記第一スライダを所定の距離だけ推進させて上記鉄筋の先端部分をワークコイル内に挿入させ、ワークコイルに高周波電流を供給して上記鉄筋の先端部分を加熱し、上記鉄筋をワークコイルから脱するまで後退させた後、ワークコイルを昇降させて鉄筋先端から離隔し、第二スライダを所定の距離だけ推進させて圧縮ヘッドによって鉄筋先端を圧縮することを特徴とする定着用鉄筋の加工装置の使用方法。
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