JP2011211004A - 光半導体素子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高スループット、かつ、低コストで、均一な深さを持つ回折格子を有する光半導体素子を製造できるようにする。
【解決手段】光半導体素子の製造方法を、基板1の上方に、表面に回折格子5が形成される第1半導体層4を形成する工程と、二光束干渉露光法によって形成されたマスクを用いて第1半導体層4をエッチングして、第1半導体層4の表面に回折格子5の周期の2倍の周期を有する凹凸構造5Xを形成する工程と、凹凸構造5Xの凹部に、凹凸構造の半分の深さまで、第1半導体層4と異なる材料からなる第2半導体層6Aを形成する工程と、凹凸構造5Xを形成するためのエッチングと同一条件で、第2半導体層6Aをマスクとして、第1半導体層4を選択的にエッチングして、第1半導体層4の表面に回折格子5を形成する工程とを備えるものとする。
【選択図】図2

Description

本発明は、光半導体素子の製造方法に関する。
光エレクトロニクスの分野では、例えば、フィルタ、光結合器、分布帰還型(Distributed Feedback:DFB)レーザ、分布ブラッグ反射型(Distributed Bragg Reflector:DBR)レーザなどの種々の光半導体素子において、回折格子が利用されている。
特に、DFBレーザは、光情報記録、光情報処理、光通信、光計測などの分野で極めて有用であることが実証され、実用化されている。これは、DFBレーザは、単一縦モード発振で長距離伝送が可能であり、高速な直接変調が可能であり、温度制御装置や制御電流を用いて波長制御が可能であり、回折格子周期の微細設計によって所望の波長に精密に設定することが可能である等の優れた特長を有するからである。
光半導体素子において回折格子を形成する場合、主に電子線露光方式と干渉露光方式とがある。
電子線露光方式は、非常に微細な周期の回折格子を形成したり、同一表面上に異なる周期や漸次的に変化する周期の回折格子を形成したりすることが可能であるなどの優れた性能を有する。しかしながら、描画に時間がかかるため、スループットが低い。なお、電子線露光方式では、大規模な装置の導入も必要であり、ランニングコストも高い。
一方、例えば二光束干渉露光方式などの干渉露光方式は、チャープ周期を持つ回折格子を形成することなどは困難であるものの、同一周期の回折格子を精度良く形成するのに優れている。また、例えば1枚あたり1分程度で露光可能なのでスループットが高い。
このため、回折格子を有する光半導体素子を量産性良く製造するには、スループットが低い電子線露光方式を用いるよりも干渉露光方式を用いる方が好ましい。
例えば、二光束干渉露光方式では、まず回折格子を形成する半導体表面にフォトレジストを塗布する。次に、十分に平行光線とされた2つのレーザビームを2方向から照射する。これらのレーザビームは干渉縞を作ってフォトレジストを周期的に露光する。そして、これを現像及びベーキングすることによって、凹凸が周期的に配列されたフォトレジストマスクを形成する。次に、フォトレジストマスクをエッチングマスクとして用いて半導体表面をエッチングして、半導体表面上に回折格子を形成する。
また、二光束干渉露光方式を用いて、例えば短波のDFB又はDBRレーザの回折格子を形成するために、以下の第1の方法、及び、第2の方法がある。
第1の方法では、まず、二光束干渉露光法を用いて半導体基板上に2倍の周期を有する回折格子を形成する。次に、フォトレジストを全面に塗布し、露光及び現像によって回折格子の凸部を露出させる。そして、残っているフォトレジストをマスクとしてウェットエッチングを行なって、周期が半分の回折格子を形成する。
第2の方法では、まず、二光束干渉露光法を用いて半導体基板上に2倍の周期を有する回折格子を形成する。次に、フォトレジストを全面に塗布し、露光及び現像を行なうことなく、全面をドライエッチングして、周期が半分の回折格子を形成する。この第2の方法では、半導体基板のエッチングレートがフォトレジストのエッチングレートよりも大きいことを利用して、周期が半分の回折格子を形成する。
特許第3173803号公報
しかしながら、上述の第1の方法では、全面に塗布されたフォトレジストを露光及び現像することによって回折格子の凹部にフォトレジストを残し、残されたフォトレジストをマスクとしてウェットエッチングを行なうため、均一な深さを持つ回折格子を形成するのは難しい。
また、上述の第2の方法では、半導体基板のエッチングレートがフォトレジストのエッチングレートよりも大きいことを利用して、単一のプロセスで双方をドライエッチングするようにしているが、選択比の設定が難しく、均一な深さを持つ回折格子を形成するのは難しい。
そこで、高スループット、かつ、低コストで、均一な深さを持つ回折格子を有する光半導体素子を製造できるようにしたい。
このため、本光半導体素子の製造方法は、基板の上方に、表面に回折格子が形成される第1半導体層を形成する工程と、二光束干渉露光法によって形成されたマスクを用いて第1半導体層をエッチングして、第1半導体層の表面に回折格子の周期の2倍の周期を有する凹凸構造を形成する工程と、凹凸構造の凹部に、凹凸構造の半分の深さまで、第1半導体層と異なる材料からなる第2半導体層を形成する工程と、凹凸構造を形成するためのエッチングと同一条件で、第2半導体層をマスクとして、第1半導体層を選択的にエッチングして、第1半導体層の表面に回折格子を形成する工程とを備えることを要件とする。
したがって、本光半導体素子の製造方法によれば、高スループット、かつ、低コストで、均一な深さを持つ回折格子を有する光半導体素子を製造することができるという利点がある。
(A)〜(C)は、第1実施形態及び具体的な構成例にかかる光半導体素子の製造方法を説明するための模式的断面図である。 (A)〜(C)は、第1実施形態及び具体的な構成例にかかる光半導体素子の製造方法を説明するための模式的断面図である。 第1実施形態及び具体的な構成例にかかる光半導体素子の製造方法を説明するための模式的断面図である。 (A)、(B)は、第1実施形態及び具体的な構成例にかかる光半導体素子の製造方法を説明するための模式的断面図である。 (A)、(B)は、第1実施形態及び具体的な構成例にかかる光半導体素子の構成を示す模式図であって、(A)は斜視図、(B)は(A)のA−A′線に沿う断面図である。 (A)〜(C)は、第2実施形態及び具体的な構成例にかかる光半導体素子の製造方法を説明するための模式的断面図である。
以下、図面により、本発明の実施の形態にかかる光半導体素子の製造方法について説明する。
[第1実施形態]
まず、第1実施形態にかかる光半導体素子の製造方法について、図1〜図5を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる光半導体素子の製造方法は、以下の各工程を含む。
つまり、まず、基板1上に下部クラッド層2を形成する[図1(A)参照]。これを下部クラッド層形成工程という。
次に、下部クラッド層2上に活性層3を形成する[図1(A)参照]。これを活性層形成工程という。
次いで、活性層3上に、表面に回折格子5を有する第1半導体層4及びこれを埋め込む埋込層6とからなる回折格子層7を形成する[図2(C)、図3参照]。これを回折格子層形成工程という。
そして、回折格子層7上に上部クラッド層8、コンタクト層9を順に形成する[図3参照]。これをクラッド層形成工程及びコンタクト層形成工程という。
その後、上部クラッド層8及びコンタクト層9を加工してリッジ構造(メサ構造)10を形成する[図4(A)参照]。これをリッジ構造形成工程、あるいは、メサ構造形成工程という。
最後に、基板1の裏面及びコンタクト層9の表面に、それぞれ、電極13、14を形成する[図4(B)参照]。これを電極形成工程という。
特に、上述の回折格子層形成工程は、以下の各工程を含む。
つまり、まず、基板1の上方に、表面に回折格子5が形成される第1半導体層4を形成する[図1(A)参照]。これを第1半導体層形成工程という。
次いで、二光束干渉露光法によって形成されたマスクを用いて第1半導体層4をエッチングして、第1半導体層4の表面に、所望の回折格子5の周期の2倍の周期を有する凹凸構造(回折格子)5Xを形成する[図2(A)参照]。これを凹凸構造形成工程という。
本実施形態では、二光束干渉露光法によって形成されたレジストマスク16を用いて第1半導体層4上に誘電体マスク15Xを形成し、誘電体マスク15Xを用いて第1半導体層4をエッチングして凹凸構造5Xを形成する[図1(B),図2(A)参照]。
次に、凹凸構造5Xの凹部に、凹凸構造5Xの半分程度(約1/2程度)の深さ(高さ)まで、第1半導体層4と異なる材料からなる第2半導体層6Aを形成する[図2(B)参照]。これを第2半導体層形成工程という。この場合、表面に凹凸構造5Xが形成されている第1半導体層4の表面上で、第2半導体層6Aによって覆われている領域の面積と、第2半導体層6Aによって覆われていない領域の面積とが同程度になる。
本実施形態では、凹凸構造5Xの凹部底面上に選択成長させることによって第2半導体層6Aを形成する。ここでは、第2半導体層6Aを形成する材料(マスク材料)が凹凸構造5Xの凹部底面に発現する面方位に成長しやすいことを利用して、凹凸構造5Xの凹部底面上に第2半導体層6Aを形成する。このため、第2半導体層6Aの厚さを正確に制御することができる。
そして、凹凸構造5Xを形成するためのエッチングと同一条件で、第2半導体層6Aをマスク(半導体マスク)として、第1半導体層4を選択的にエッチングして、第1半導体層4の表面に、所望の周期、即ち、凹凸構造5Xの1/2の周期を有する回折格子5を形成する[図2(C)参照]。これを回折格子形成工程という。
ここでは、半導体マスクを用いており、エッチング選択比を大きくすることができるため、マスクとしての第2半導体層6Aがエッチングされずに第1半導体層4のみが選択的にエッチングされるようにすることができる。また、凹凸構造5Xを形成するためのエッチングによって、第2半導体層6Aによって覆われている領域の面積に対して、凹凸構造5Xの半分程度(約1/2程度)の深さがエッチングされているため、凹凸構造5Xを形成するためのエッチングと同一条件で、第2半導体層6Aによって覆われている領域と同程度の面積を持つ、第2半導体層6Aによって覆われていない領域をエッチングすることで、凹凸構造5Xの半分程度(約1/2程度)の深さがエッチングされることになる。この場合、第2半導体層6Aをマスクとして第1半導体層4をエッチングする際のエッチング深さ(回折格子5の深さ)は、正確に制御された半導体マスク6Aの厚さによって規定されることになる。これにより、均一な深さを持つ回折格子5を形成することができる。
その後、回折格子5を第2半導体層6Aと同一の材料からなる第3半導体層6Bによって埋め込む(図3参照)。これを、埋込工程、あるいは、埋込再成長工程という。
本実施形態では、エッチングマスクとして用いた第2半導体層6Aはそのまま残され、全面が第2半導体層6Aと同一の材料からなる第3半導体層6Bによって埋め込まれる。つまり、第2半導体層6A及び第3半導体層6Bによって、表面に回折格子5を有する第1半導体層4が埋め込まれる。このため、第2半導体層6A及び第3半導体層6Bを、埋込層6という。また、第3半導体層6Bを、再成長埋込層ともいう。
したがって、本実施形態にかかる光半導体素子の製造方法によれば、高スループット、かつ、低コストで、均一な深さを持つ回折格子5を有する光半導体素子を製造することができるという利点がある。
以下、本光半導体素子の製造方法の具体的な構成例として、DFBレーザ(半導体レーザ)の製造方法を例に挙げて、より具体的に説明する。
まず、図1(A)に示すように、例えば(001)面を主面とするn型GaAs基板1(半導体基板)上に、n型AlGaAs下部クラッド層2を形成する。
次に、下部クラッド層2上に、量子ドット活性層3を形成する。例えば、量子ドット層を10層積層させた量子ドット活性層3を形成する。
次いで、量子ドット活性層3上に、回折格子層7を構成するi型GaAs層4(第1半導体層)を形成する。
なお、このような積層構造は、例えば、分子線エピタキシー(MBE;Molecular Beam Epitaxy)法や有機金属気相成長(MOCVD;Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法などを用いたエピタキシャル結晶成長によって形成すれば良い。
次に、i型GaAs層4の表面上に、例えばプラズマ化学気相成長(Plasma CVD)法を用いてSiO膜15を成膜する。ここでは、SiO膜15の厚さは、例えば約50nmである。なお、ここでは、SiO膜15を形成しているが、誘電体膜を形成すれば良く、例えばSiN膜を形成しても良い。
次いで、SiO膜15の表面上の全面に、例えばスピンコートによって、フォトレジストを塗布して、フォトレジスト膜を形成する。ここでは、フォトレジスト膜の厚さは、例えば約100nmである。
次に、図1(B)に示すように、二光束干渉露光法を用いてフォトレジスト膜を露光した後、現像、ポストベークを行なって、所望の回折格子5の周期の2倍の周期を持つ回折格子パターン(レジストパターン;マスクパターン;凹凸構造)を有するフォトレジストマスク16を形成する。
ここで、二光束干渉露光方式において2つのレーザビームの入射角(表面法線からの角度)をθとし、レーザビームの波長をλとすると、作製できる回折格子の周期Λは、Λ=λ/2sinθと表わすことができる。なお、露光用レーザとしては、Arレーザ(λ=351nm)やHe−Cdレーザ(λ=325nm)が適している。
一方、DFBレーザの発振波長λは、λ/neq=2Λ/m(m=1,2)で表すことができる。ここで、λ/neqは媒質内ブラッグ波長、neqは媒質の等価屈折率、ΛはDFBレーザの回折格子周期である。また、整数m=1の場合が1次回折、m=2の場合が2次回折を意味する。
このため、所望の回折格子の周期は、短波のDFBレーザの発振波長(例えば約800nm〜約1100nm)を考慮すると、Λ=λ/(neq×2sinθ)の関係式から、約120nm〜約175nmである。このため、所望の回折格子の周期の2倍の周期を持つ回折格子パターンの周期は、約240nm〜約350nmである。
特に、緑色光源用のDFBレーザ、即ち、発振波長約1064nmのDFBレーザの場合、Λ=λ/(neq×2sinθ)の関係式から、所望の回折格子の周期は、約160nmである。このため、所望の回折格子の周期の2倍の周期を持つ回折格子パターンの周期は、約320nmである。
このように、緑色光源用のDFBレーザ、即ち、発振波長約1064nmのDFBレーザを製造する場合、He−Cdレーザビーム(波長約325nm)を用いて二光束干渉露光を行なって、所望の回折格子周期の2倍の周期である約320nmの周期を有する2次の回折格子のパターンを形成する。これは、所望の回折格子である1次の回折格子のパターンは、周期が約160nmと短いため、He−Cdレーザビーム(波長約325nm)を光源として用いた二光束干渉露光によって形成するのが困難であるからである。
次いで、図1(C)に示すように、フォトレジストマスク16をエッチングマスクとして用いて、SiO膜15をエッチングする。これにより、レジストパターンがSiO膜15に転写され、回折格子パターン(誘電体パターン;マスクパターン;凹凸構造)を有するSiOマスク(誘電体マスク)15Xが形成される。このように、SiOマスク15Xは、二光束干渉露光法によって形成されたフォトレジストマスク16を用いて形成される。このため、SiOマスク15Xは、二光束干渉露光法によって形成されることになる。
ここでは、例えばバファードフッ酸(BHF)などを用いたウェットエッチングによってSiOマスク15Xを形成する。なお、これに限られるものではなく、例えばCFガスなどを用いた反応性イオンエッチングなどのドライエッチングによってSiOマスク15Xを形成しても良い。
このようにしてSiOマスク15Xを形成した後、フォトレジストマスク16を、所定の有機溶剤などを用いて除去する。
次に、図2(A)に示すように、SiOマスク15Xをエッチングマスクとして用いて、GaAs層4をエッチングすることによって、GaAs層4の表面上に、所望の回折格子5の周期の2倍の周期を持つ2次の回折格子5X(凹凸構造)を形成する。
ここでは、例えばアンモニア系混合液やリン酸系混合液などを用いたウェットエッチングによって、GaAs層4の表面上に、所望の回折格子5の周期の2倍の周期を持つ2次の回折格子5Xを形成する。例えば、緑色光源用のDFBレーザを製造する場合には、周期が約320nmの回折格子5Xを形成する。ここで、エッチング深さ、即ち、回折格子5Xの深さは、例えば約100nmである。
このようにして2次の回折格子5Xを形成した後、SiOマスク15Xを、例えばBHFなどを用いて除去する。
次に、図2(B)に示すように、例えばMOCVD法やMBE法などを用いたエピタキシャル結晶成長によって、GaAs層4の表面に形成された2次の回折格子5Xの凹部のみにInGaP層6A(第2半導体層)を形成する。ここでは、GaAs層4の表面に形成された2次の回折格子5Xの凹部に、2次の回折格子5Xの半分程度(約1/2程度)の深さ(高さ)まで、InGaP層6Aを形成する。この場合、表面に2次の回折格子5Xが形成されているGaAs層4の表面上で、InGaP層6Aによって覆われている領域の面積と、InGaP層6Aによって覆われていない領域の面積とが同程度になる。
本実施形態では、InGaP層6Aは、GaAs層4の表面に形成された2次の回折格子5Xの凹部底面から結晶成長が進む。つまり、InGaP層6Aは、GaAs層4の表面に形成された2次の回折格子5Xの凹部底面上に選択成長する。これは、GaAs層4の表面に形成された2次の回折格子5Xの表面に飛来したP原子は、回折格子5Xの凸部からマストランスポートして凹部に堆積し、かつ、回折格子5Xの凹部にInGaP層6Aの成長中に成長を促進する面方位を有する結晶面[ここでは(311)結晶面]が出やすいからである。このように、InGaP層6Aは、GaAs層4の表面に形成された2次の回折格子5Xの凸部の頂点付近及び凸部の側壁には結晶成長せず、回折格子5Xの凹部底面から結晶成長が進む。
ここでは、InGaP層6Aの厚さは例えば約50nmである。つまり、ここでは、回折格子5Xの深さを例えば約100nmとしているため、その半分程度の深さまでInGaP層6Aを形成すべく、InGaP層6Aの厚さを例えば約50nmとしている。このInGaP層6Aの厚さは、結晶成長時間によって正確に制御することができる。
次に、図2(C)に示すように、2次の回折格子5Xを形成するためのエッチングと同一条件で、InGaP層6Aをエッチングマスク(半導体マスク)として用いて、GaAs層4をエッチングすることによって、GaAs層4の表面上に、所望の周期、即ち、2次の回折格子5Xの1/2の周期を持つ1次の回折格子5を形成する。
ここでは、InGaP層6Aをマスクとして用いているため、GaAs層4のみが選択的にエッチングされる。また、正確に制御された厚さを持つ半導体マスク6Aを用いて、2次の回折格子5Xを形成するためのエッチングと同一条件で同程度の面積をエッチングすることで、均一な深さを持つ回折格子5を形成することができる。
ここでは、例えばアンモニア系混合液やリン酸系混合液などを用いたウェットエッチングによって、GaAs層4の表面上に、所望の周期を持つ1次の回折格子5を形成する。例えば、緑色光源用のDFBレーザを製造する場合には、周期が約160nmの回折格子5を形成する。ここで、エッチング深さは、例えば約100nmである。また、回折格子5の深さは、例えば約50nmである。
なお、エッチング方法は、これに限られるものではなく、例えば塩素やArの混合ガスなどを用いた誘導結合型(ICP;Inductively coupled plasma)エッチングなどのドライエッチングによって1次の回折格子5を形成しても良い。この場合、2次の回折格子5Xも同じエッチング方法によって形成することになる。
このように、二光束干渉露光法を用いて形成した2次の回折格子5Xの凹凸形状による成長選択性を利用して形成され、厳密に厚さが制御された半導体マスク6Aを用いて、GaAs層4を選択的にエッチングすることで、厳密に深さを制御された1次の回折格子5を形成することが可能となる。
次に、図3に示すように、例えばMOCVD法やMBE法などを用いたエピタキシャル結晶成長によって、GaAs層4及びInGaP層6Aの表面上の全面に、InGaP層6B(第3半導体層)を形成する。つまり、GaAs層4の表面上に形成された回折格子5を埋め込むようにInGaP層6Bを再成長させる。これにより、InGaP層6A,6Bによって、GaAs層4の表面上に形成された回折格子5を埋め込む埋込層6が形成される。また、表面に回折格子5が形成されたGaAs層4と、埋込層6としてのInGaP層6A,6Bとからなる回折格子層7が形成される。
次いで、例えばMOCVD法やMBE法などを用いたエピタキシャル結晶成長によって、InGaP層6B上に、p型InGaP上部クラッド層8、p型GaAsコンタクト層9を順に形成する。
次に、図4(A)に示すように、例えばSiO、SiN、フォトレジストなどをマスクとして、p型GaAsコンタクト層9及びp型InGaP上部クラッド層8をエッチングして、リッジ構造(メサ構造)10を形成する。なお、エッチングは、ドライエッチングでも、ウェットエッチングでも良い。
次いで、図4(B)に示すように、例えばSiOやSiNなどの誘電体材料を半導体積層構造の表面に蒸着して、保護層としての誘電体層11を形成した後、例えばスピンコートによって例えばBCBなどの低誘電率材料を誘電体層11の表面に塗布し、高温キュアを行なって、トレンチ内に低誘電率埋込層12を形成する。
そして、リッジ構造10上の誘電体層11及び低誘電率埋込層12をエッチングによって除去する。このエッチングには、例えば反応性イオンエッチング法などを用い、エッチャントとしてはOなどを用いれば良い。
その後、p型GaAsコンタクト層9上に、例えばAu/Zn/Au層を蒸着して、上部電極としてのp側電極13を形成する。また、n型GaAs基板1の裏面側には、例えばAuGe/Au層を蒸着して、下部電極としてのn側電極14を形成する。
このようにして、本実施形態のDFBレーザが製造される。
このようにして製造されたDFBレーザは、以下のような構成を備える。
つまり、本DFBレーザは、図5(A),(B)に示すように、n型GaAs基板1上に、n型AlGaAs下部クラッド層2、量子ドット活性層3、回折格子層7、p型InGaP上部クラッド層8、p型GaAsコンタクト層9を順に積層した半導体積層構造を備える。
ここで、回折格子層7は、i型GaAs層4の表面に形成された回折格子5を、InGaP層(埋込層)6によって埋め込んだ構造になっている。
特に、回折格子5の周期は、短波のDFBレーザから出力されるレーザ光の波長(例えば約800nm〜約1100nm)を考慮して、Λ=λ/(neq×2sinθ)の関係式から、約120nm〜約175nmである。例えば、緑色光源用のDFBレーザ、即ち、波長約1064nmのレーザ光を出力するDFBレーザの場合、Λ=λ/(neq×2sinθ)の関係式から、約160nmである。
また、回折格子5の深さは、所望の結合係数に対して、光閉じ込め率の大きさを指標に活性層3との距離とのバランスによって決定される。例えば、所望の結合係数を50cm−1程度とする場合、これは回折格子5の深さと活性層3までの距離によって調整される。ここでは、回折格子5の深さは、例えば約10nm〜約50nmに設定すれば良い。本実施形態では、回折格子5の深さは、約50nmである。また、回折格子5と活性層3との距離は、例えば約100nmに設定すれば良い。
また、半導体積層構造は、p型GaAsコンタクト層9からp型InGaP上部クラッド層8までがメサ構造(リッジ構造)10となっている。そして、メサ構造10の両側に保護膜としての誘電体層11が形成されている。さらに、メサ構造10の両側の領域がBCB(Benzo-Cyclo-Butene)などの低誘電率材料からなる低誘電率埋込層12によって埋め込まれた構造になっている。
そして、p型GaAsコンタクト層9上に、Au/Zn/Au層からなる上部電極としてのp側電極13を備え、n型GaAs基板1の裏面に、AuGe/Au層からなる下部電極としてのn側電極14を備える。
したがって、本実施形態にかかるDFBレーザの製造方法によれば、高スループット、かつ、低コストで、均一な深さを持つ回折格子5を有するDFBレーザ(特に、短波のDFBレーザ)を製造することができるという利点がある。
つまり、DFBレーザを製造するのに電子線露光法を用いて回折格子パターンを形成すると、スループットが非常に低く、また、非常にコストがかかる。これに対し、二光束干渉露光法を用いることで、例えば1枚当たりの露光時間が数十秒となり、スループットが大幅に向上し、また、電子線露光法を用いる場合のように大型機器を利用することなく、非常に安価にDFBレーザを製造することができる。さらに、上述のような製造方法によって回折格子5を形成することで、回折格子5を精度良く形成することができ、均一な深さを持つ回折格子5を有するDFBレーザを製造することができる。
この結果、均一な結合係数を持つDFBレーザを製造することができ、レーザの発振特性を向上させることができる。つまり、DFBレーザの結合係数にばらつきが生じるのを抑制することができ、単一モード発振するDFBレーザの歩留まりを向上させることができる。
特に、短波のDFBレーザ、例えば緑色光源用のDFBレーザ、即ち、波長約1064nmのレーザ光を出力するDFBレーザ(1064nm帯DFBレーザ)を、高スループット、かつ、低コストで製造することができ、単一モード発振するものを歩留まり良く製造することができる。これにより、短波のDFBレーザ、例えば緑色光源用のDFBレーザを量産することが可能となる。
ここで、1064nm帯DFBレーザは、第2次高調波発生(Second harmonic generation:SHG)結晶と組み合わせることで、例えばモバイルプロジェクタやピコプロジェクタ用RGB光源の緑色光源、即ち、532nmの緑色レーザ光を発生する光源として用いることができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態にかかる光半導体素子の製造方法について、図6を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる光半導体素子の製造方法は、上述の第1実施形態の具体的な構成例のものに対し、図6に示すように、回折格子層70の構成が異なる。なお、図6では、上述の第1実施形態のものと同一のものには同一の符号を付している。
つまり、本実施形態の具体的な構成例にかかるDFBレーザでは、回折格子層70は、InGaP層40の表面に形成された回折格子5を、GaAs層(埋込層)60によって埋め込んだ構造になっている[図6(C)参照]。
このため、本実施形態の具体的な構成例にかかるDFBレーザの製造方法は、以下のようになっている。
まず、図6(A)に示すように、上述の第1実施形態の具体的な構成例の場合と同様に、n型GaAs基板1上に、n型AlGaAs下部クラッド層2、量子ドット活性層3を順に形成する。
次いで、量子ドット活性層3上に、回折格子層70を構成するi型InGaP層40(第1半導体層)を形成する。
次に、上述の第1実施形態の具体的な構成例の場合と同様の方法で、二光束干渉露光法によって形成されたSiOマスク15Xを用いてInGaP層40をエッチングして、InGaP層40の表面上に、所望の回折格子5の周期の2倍の周期を持つ2次の回折格子5X(凹凸構造)を形成する。
但し、ここでは、例えば塩酸系混合液などを用いたウェットエッチングによって、InGaP層40の表面上に2次の回折格子5Xを形成する。
次いで、上述の第1実施形態の具体的な構成例の場合と同様の方法で、InGaP層40の表面に形成された2次の回折格子5Xの凹部のみにGaAs層60A(第2半導体層)を形成する。ここでは、InGaP層40の表面に形成された2次の回折格子5Xの凹部に、2次の回折格子5Xの半分程度(約1/2程度)の深さ(高さ)まで、GaAs層60Aを形成する。この場合、表面に2次の回折格子5Xが形成されているInGaP層40の表面上で、GaAs層60Aによって覆われている領域の面積と、GaAs層60Aによって覆われていない領域の面積とが同程度になる。
次に、図6(B)に示すように、上述の第1実施形態の具体的な構成例の場合と同様の方法で、2次の回折格子5Xを形成するためのエッチングと同一条件で、GaAs層60Aをエッチングマスク(半導体マスク)として用いて、InGaP層40をエッチングすることによって、InGaP層40の表面上に、所望の周期、即ち、2次の回折格子5Xの1/2の周期を持つ1次の回折格子5を形成する。
但し、ここでは、例えば塩素系混合液などを用いたウェットエッチングによって、InGaP層40の表面上に、所望の周期を持つ1次の回折格子5を形成する。
次いで、図6(C)に示すように、上述の第1実施形態の具体的な構成例の場合と同様の方法で、InGaP層40及びGaAs層60Aの表面上の全面に、GaAs層60B(第3半導体層)を形成する。これにより、GaAs層60A,60Bによって、InGaP層40の表面上に形成された回折格子5を埋め込む埋込層60が形成される。また、表面に回折格子5が形成されたInGaP層40と、埋込層60としてのGaAs層60A,60Bとからなる回折格子層70が形成される。
その後、上述の第1実施形態の具体的な構成例の場合と同様に、GaAs層60B上に、p型InGaP上部クラッド層8、p型GaAsコンタクト層9を順に形成する。そして、リッジ構造(メサ構造)10を形成し、保護層としての誘電体層11、低誘電率埋込層12を形成した後、p側電極13及びn側電極14を形成する。
このようにして、本実施形態のDFBレーザが製造される。
なお、その他の詳細は、上述の第1実施形態のものと同じであるため、ここではその説明を省略する。
したがって、本実施形態にかかる光半導体素子(DFBレーザ)の製造方法によれば、上述の第1実施形態の場合と同様に、高スループット、かつ、低コストで、均一な深さを持つ回折格子5を有する光半導体素子(DFBレーザ)を製造することができるという利点がある。
[その他]
なお、本発明は、上述した各実施形態に記載した構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
例えば、上述の各実施形態では、エッチングマスクとして用いた第2半導体層を残し、全面を第2半導体層と同一の材料からなる第3半導体層によって埋め込むようにしているが、これに限られるものではない。つまり、回折格子を第2半導体層及びこれと同一の材料からなる第3半導体層によって埋め込むようにしているが、これに限られるものではない。
例えば、上述の各実施形態において、回折格子形成工程の後に、第2半導体層を除去し、回折格子を第1半導体層と異なる材料からなる第4半導体層によって埋め込むようにしても良い。この場合、第4半導体層によって、表面に回折格子を有する第1半導体層が埋め込まれる。このため、第4半導体層を、埋込層という。なお、第4半導体層は、第2半導体層と異なる材料からなる半導体層であっても良いし、第2半導体層と同一の材料からなる半導体層であっても良い。
また、上述の第1実施形態における具体的な構成例では、表面に回折格子が形成される第1半導体層をGaAs層とし、GaAs層の表面に形成された凹凸構造の凹部に形成される第2半導体層をInGaP層とし、回折格子をInGaP層(第3半導体層)によって埋め込むようにしているが、これに限られるものではない。
例えば、上述の第1実施形態における具体的な構成例において、表面に回折格子が形成される第1半導体層をGaAs層とし、GaAs層の表面に形成された凹凸構造の凹部に形成される第2半導体層をInGaP層とし、回折格子をInGaAsP層やAlGaAs層などのGaAs系化合物半導体層(第4半導体層)によって埋め込むようにしても良い。この場合、回折格子形成工程の後に、InGaP層(第2半導体層)を除去し、回折格子をInGaAsP層やAlGaAs層などのGaAs系化合物半導体層(第4半導体層)によって埋め込むようにすれば良い。
また、例えば、上述の第1実施形態における具体的な構成例において、表面に回折格子が形成される第1半導体層をGaAs層とし、GaAs層の表面に形成された凹凸構造の凹部に形成される第2半導体層をInGaP層とし、回折格子をInGaP層(第4半導体層)によって埋め込むようにしても良い。この場合、回折格子形成工程の後に、エッチングマスクとして用いたInGaP層(第2半導体層)を除去し、再度、回折格子をInGaP層(第4半導体層)によって埋め込むようにすれば良い。
また、上述の第2実施形態における具体的な構成例では、表面に回折格子が形成される第1半導体層をInGaP層とし、InGaP層の表面に形成された凹凸構造の凹部に形成される第2半導体層をGaAs層とし、回折格子をGaAs層(第3半導体層)によって埋め込むようにしているが、これに限られるものではない。
例えば、上述の第2実施形態における具体的な構成例において、表面に回折格子が形成される第1半導体層をInGaP層とし、InGaP層の表面に形成された凹凸構造の凹部に形成される第2半導体層をGaAs層とし、回折格子をInGaAsP層やAlGaAs層などのGaAs系化合物半導体層(第4半導体層)によって埋め込むようにしても良い。この場合、回折格子形成工程の後に、GaAs層(第2半導体層)を除去し、回折格子をInGaAsP層やAlGaAs層などのGaAs系化合物半導体層(第4半導体層)によって埋め込むようにすれば良い。
また、上述の第2実施形態における具体的な構成例において、表面に回折格子が形成される第1半導体層をInGaP層とし、InGaP層の表面に形成された凹凸構造の凹部に形成される第2半導体層をGaAs層とし、回折格子をGaAs層(第4半導体層)によって埋め込むようにしても良い。この場合、回折格子形成工程の後に、エッチングマスクとして用いたGaAs層(第2半導体層)を除去し、再度、回折格子をGaAs層(第4半導体層)によって埋め込むようにすれば良い。
また、上述の各実施形態における具体的な構成例における光半導体素子の構造や材料組成などは、一例にすぎず、上述した各実施形態のものに限定されるものではない。
また、上述の各実施形態における具体的な構成例では、量子ドット活性層を用いているが、これに限られるものではなく、例えば、量子井戸構造、量子細線構造、バルク構造等の活性層を用いても良い。
また、上述の各実施形態における具体的な構成例では、n型GaAs基板上にGaAs系化合物半導体層を積層した半導体積層構造を用いているが、これに限られるものではなく、他の基板や他の半導体積層構造を用いても良い。例えば、InP基板にInGaAsP系化合物半導体層やAlGaInAs系化合物半導体層を積層した半導体積層構造を用いることもできる。
また、上述の各実施形態における具体的な構成例では、低誘電率埋込層の材料としてBCBを用いているが、これに限られるものではなく、例えば、ポリイミド系有機化合物、エポキシ系有機化合物、アクリル系有機化合物などの他の低誘電率材料を用いても良い。また、低誘電率埋込層を設けなくても良い。この場合、上述の各実施形態における具体的な構成例において低誘電率埋込層が形成されている領域は空気となる。
また、上述の各実施形態における具体的な構成例では、DFBレーザを例に挙げて説明しているが、これに限られるものではなく、本発明は回折格子を含む光半導体素子に広く適用することができる。例えば、分布ブラッグ反射型(DBR)レーザに本発明を適用することもできる。
また、上述の各実施形態における具体的な構成例では、表面に回折格子が形成されるGaAs層又はInGaP層はアンドープとしているが、これに限られるものではなく、伝導型を有するものであっても良い。
また、上述の各実施形態における具体的な構成例では、n型GaAs基板を用いているが、これに限られるものではなく、例えば、p型GaAs基板やその他の半導体基板を用いても良い。
以下、上述の各実施形態及び変形例に関し、更に、付記を開示する。
(付記1)
基板の上方に、表面に回折格子が形成される第1半導体層を形成する工程と、
二光束干渉露光法によって形成されたマスクを用いて前記第1半導体層をエッチングして、前記第1半導体層の表面に前記回折格子の周期の2倍の周期を有する凹凸構造を形成する工程と、
前記凹凸構造の凹部に、前記凹凸構造の半分の深さまで、前記第1半導体層と異なる材料からなる第2半導体層を形成する工程と、
前記凹凸構造を形成するためのエッチングと同一条件で、前記第2半導体層をマスクとして、前記第1半導体層を選択的にエッチングして、前記第1半導体層の表面に前記回折格子を形成する工程とを備えることを特徴とする光半導体素子の製造方法。
(付記2)
前記第2半導体層形成工程において、前記第2半導体層を前記凹凸構造の凹部底面上に選択成長させることによって形成することを特徴とする、付記1に記載の光半導体素子の製造方法。
(付記3)
前記回折格子形成工程の後に、前記回折格子を前記第2半導体層と同一の材料からなる第3半導体層によって埋め込む工程をさらに備えることを特徴とする、付記1又は2に記載の光半導体素子の製造方法。
(付記4)
前記回折格子形成工程の後に、前記第2半導体層を除去し、前記回折格子を前記第1半導体層と異なる材料からなる第4半導体層によって埋め込む工程をさらに備えることを特徴とする、付記1又は2に記載の光半導体素子の製造方法。
(付記5)
前記凹凸構造形成工程において、二光束干渉露光法によって形成されたレジストマスクを用いて前記第1半導体層上に誘電体マスクを形成し、前記誘電体マスクを用いて前記第1半導体層をエッチングして前記凹凸構造を形成することを特徴とする、付記1〜4のいずれか1項に記載の光半導体素子の製造方法。
(付記6)
前記第1半導体層は、GaAs又はInGaPからなり、
前記第2半導体層は、前記第1半導体層がGaAsからなる場合はInGaPからなり、前記第1半導体層がInGaPからなる場合はGaAsからなることを特徴とする、付記1〜5のいずれか1項に記載の光半導体素子の製造方法。
1 n型GaAs基板(半導体基板)
2 n型AlGaAs下部クラッド層
3 量子ドット活性層
4 i型GaAs層(第1半導体層)
5 回折格子(1次の回折格子)
5X 凹凸構造(2次の回折格子)
6 InGaP層(埋込層)
6A InGaP層(第2半導体層)
6B InGaP層(第3半導体層)
7 回折格子層
8 p型InGaP上部クラッド層
9 p型GaAsコンタクト層
10 リッジ構造(メサ構造)
11 誘電体層
12 低誘電率埋込層
13 p側電極
14 n側電極
15 SiO
15X SiOマスク(誘電体マスク)
16 フォトレジストマスク
40 i型InGaP層(第1半導体層)
60 GaAs層(埋込層)
60A GaAs層(第2半導体層)
60B GaAs層(第3半導体層)
70 回折格子層

Claims (5)

  1. 基板の上方に、表面に回折格子が形成される第1半導体層を形成する工程と、
    二光束干渉露光法によって形成されたマスクを用いて前記第1半導体層をエッチングして、前記第1半導体層の表面に前記回折格子の周期の2倍の周期を有する凹凸構造を形成する工程と、
    前記凹凸構造の凹部に、前記凹凸構造の半分の深さまで、前記第1半導体層と異なる材料からなる第2半導体層を形成する工程と、
    前記凹凸構造を形成するためのエッチングと同一条件で、前記第2半導体層をマスクとして、前記第1半導体層を選択的にエッチングして、前記第1半導体層の表面に前記回折格子を形成する工程とを備えることを特徴とする光半導体素子の製造方法。
  2. 前記第2半導体層形成工程において、前記第2半導体層を前記凹凸構造の凹部底面上に選択成長させることによって形成することを特徴とする、請求項1に記載の光半導体素子の製造方法。
  3. 前記回折格子形成工程の後に、前記回折格子を前記第2半導体層と同一の材料からなる第3半導体層によって埋め込む工程をさらに備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載の光半導体素子の製造方法。
  4. 前記回折格子形成工程の後に、前記第2半導体層を除去し、前記回折格子を前記第1半導体層と異なる材料からなる第4半導体層によって埋め込む工程をさらに備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載の光半導体素子の製造方法。
  5. 前記第1半導体層は、GaAs又はInGaPからなり、
    前記第2半導体層は、前記第1半導体層がGaAsからなる場合はInGaPからなり、前記第1半導体層がInGaPからなる場合はGaAsからなることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光半導体素子の製造方法。
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