JP2011208326A - 海島型複合繊維 - Google Patents

海島型複合繊維 Download PDF

Info

Publication number
JP2011208326A
JP2011208326A JP2010077870A JP2010077870A JP2011208326A JP 2011208326 A JP2011208326 A JP 2011208326A JP 2010077870 A JP2010077870 A JP 2010077870A JP 2010077870 A JP2010077870 A JP 2010077870A JP 2011208326 A JP2011208326 A JP 2011208326A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sea
island
yarn
nanofiber
single yarn
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010077870A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5671828B2 (ja
Inventor
Yosuke Takaya
洋輔 高谷
Yukinobu Maesaka
行信 前坂
Takayuki Yoshimiya
隆之 吉宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2010077870A priority Critical patent/JP5671828B2/ja
Publication of JP2011208326A publication Critical patent/JP2011208326A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5671828B2 publication Critical patent/JP5671828B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Multicomponent Fibers (AREA)

Abstract

【課題】 ナノファイバー単糸群の均一化を達成し、高強度かつ耐擦過性や耐磨耗性に優れ、さらに毛羽が少なく染色均一性に優れたナノファイバー単糸群およびナノファイバー製品を提供しうる海島型複合繊維を提供する。
【解決手段】 熱可塑性樹脂からなる海島型複合繊維であって、島成分の直径が900nm以下であり、かつ、以下の要件(A)、(B)を満足することを特徴とする海島型複合繊維。
(A)海島単糸中の島数が30〜200島である。
(B)海島単糸繊度が1.5dtex以下である。
【選択図】なし

Description

本発明は、海成分ポリマーの溶解除去処理によって高強度・高品質なナノファイバー単糸群を製造できる海島型複合繊維に関し、さらに詳しくは海成分の溶解速度が速く、品質・品位に優れたナノファイバー製品群を安定的に製造できる海島複合繊維に関するものである。
単糸直径が数マイクロメートルの極細繊維(マイクロファイバー)は、布帛とした際に繊細かつソフト感のある風合いを呈するため、スエード調布帛やワイピングクロスとして広く用いられている。特に、マイクロファイバーを容易に製造する手法としては、易溶解性ポリマーからなる海成分中に難溶解性の島成分を含有する海島型複合繊維や、難溶解性のマイクロファイバーが易溶解性ポリマーで仕切られた割繊型複合繊維の利用が広く知られている(特許文献1、2)。これらは一度、複合繊維として巻き取った後、溶解剤に複合繊維もしくは布帛製品を浸漬させることで易溶解性ポリマーを除去し、難溶解性のマイクロファイバーを得ることが可能となる技術である。
近年では、さらに繊細な肌触りやソフト感を追求して単糸直径1マイクロメートル以下となる超極細繊維(ナノファイバー)が提案されている。ナノファイバーは繊維径のスケールダウンによる極限のソフト化のほか、単糸群の比表面積や空隙率が飛躍的に増加することによるナノサイズ特有の効果も示唆されていることから、マイクロファイバー以上の展開可能性を秘めており、早期の研究・開発・安定的製造が求められている。
ナノファイバーを製造する方法の一つとしては、エレクトロスピニング(ESP)法が提案されている。ESP法とは、樹脂を溶質として含有する溶液に電圧を印加しながら電界中に放出することでナノファイバーを取り出す製法(特許文献3)であるが、放出されたナノファイバーは長繊維として採取することが難しいため、用途はフィルター等の不織布に限定されてしまうほか、繊維径や配置の制御も困難であることから、衣料用途には適さないという欠点があった。また、高電圧が必要であることや、溶媒が常に揮散した状態になることから、感電、中毒、引火といった危険が伴う問題もあった。
その他の方法としては、ポリマーブレンド技術とポリマー溶解除去技術の組み合わせによる、バンドル状ナノファイバーの製造方法が提案されている(特許文献4)。該技術により製造されるナノファイバー自体は短繊維ではあるが、集合体を成しているため長繊維として織物、編物のような布帛製品とすることも可能である。しかし、ナノファイバーおよび集合体の単糸径制御が困難であることや、短繊維の集合体であるゆえに強度が低く、フィブリル化や脱落により耐磨耗性が低く、布帛製品として実用的でないという問題があった。
上記の技術で問題となっている耐久性、品質の劣位を克服し、織物、編物にまで適用しうる長繊維ナノファイバー開発の手段として、近年では海島型複合紡糸技術の深化が盛んに行われている。
一例として、赤外線照射による高倍率延伸による長繊維ナノファイバー製造方法が提案されている(特許文献5)。この方法を実施するには、特殊な溶融紡糸装置に赤外線レーザー照射装置を備え付ける必要があるため、安全面、操業・工程面、メンテナンス面で製品生産には不向きである。
また、易溶解ポリマーとして5−ナトリウムスルホイソフタル酸+ポリエチレングリコール共重合ポリエステルを用い、さらに海島単糸中での島成分配置を規定することで生産性の高いナノファイバーの製造方法が開示されている(特許文献6、7)。該特許文献に代表される従来技術に例示されている海島型複合繊維はいずれも海島単糸繊度が太く、海島型複合繊維自体を安定的に製造することを重視しているが、海島単糸繊度が太い海島型複合繊維においては、海島単糸の表面と芯部で冷却差が生じ、溶解処理後のナノファイバー糸条群の品質バラツキが大きくなることや、海成分の溶解除去における表面と芯部での島成分の溶解剤接触時間差が顕著になってしまうため、得られるナノファイバー単糸群および布帛製品の強度低下や、溶解除去不十分による染色斑増加の問題がある。さらに、生産収率向上のため海島単糸中の島数を可能な限り多数にすることも知られているが、上述の欠点が悪化する方向であり、既知の技術では原糸の生産性と、布帛の品質を両立するのは困難であった。
特開2005−163234号公報(特許請求の範囲) 特公昭48−28005号公報(特許請求の範囲) 特開2007−303015号公報(特許請求の範囲) 特開2004−162244号公報(特許請求の範囲) 特開2005−325494号公報(特許請求の範囲) 特開2007−100243号公報(特許請求の範囲) 特開2007−100253号公報(特許請求の範囲)
本発明の目的は、上記従来技術の課題であったナノファイバー単糸群の均一化を達成し、高強度かつ耐擦過性や耐磨耗性に優れ、さらに毛羽が少なく染色均一性に優れたナノファイバー単糸群およびナノファイバー製品を提供しうる海島型複合繊維を提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明は下記の構成からなる。すなわち、熱可塑性樹脂からなる海島型複合繊維であって、島成分の直径が900nm以下であり、かつ、以下の要件(A)、(B)を満足することを特徴とする海島型複合繊維。
(A)海島単糸中の島数が30〜200島である。
(B)海島単糸繊度が1.5dtex以下である。
本発明によれば、高強度かつ耐擦過性や耐磨耗性に優れ、さらに毛羽が少なく染色均一性に優れたナノファイバー単糸群およびナノファイバー製品群を得ることができる。
本発明でいう熱可塑性樹脂とは、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリオレフィン系、ポリビニルアルコール系等の樹脂が挙げられる。例えば、ポリエステル系樹脂としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸、更にはテレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸といった芳香族ジカルボン酸を主たる酸成分とし、エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、アルキレングリコール成分から選ばれた少なくとも一種のグリコールを主たるグリコール成分とするポリエステルのほか、ポリ乳酸も対象とする。さらに、上記以外の第3成分が共重合された共重合ポリエステルを使用することもできる。特に、5−ナトリウムスルホイソフタル酸やポリエチレングリコールなどを共重合成分としたポリエステルはアルカリ水溶液に対する溶解性や分解性が高いため、海成分ポリマーとして用いるのに好適である。
また、ポリアミド系樹脂としては、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸などのアミノ酸やε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタムなどのラクタムを主たる原料とするポリアミドのほか、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、オクタデカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸、更にはテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸を主たる酸成分とし、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン等をジアミン成分とする共重合ポリアミドを対象とする。
ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等を対象とする。
上記の熱可塑性樹脂には、艶消し剤、難燃剤、滑剤、抗酸化剤、着色顔料等として、無機微粒子や有機化合物、カーボンブラックを必要に応じて添加することができる。
本発明の海島型複合繊維は、溶解剤に対し易溶解性樹脂の海成分と難溶解性樹脂の島成分からなる。両ポリマーは互いに非相溶であり、脱海処理時の溶解速度差ができるだけ大きな組み合わせで製糸することが重要である。詳しくは、海成分の溶解速度を島成分に対して5〜300倍とする。島成分ポリマーが溶解剤に全く溶解しない場合は溶解速度差を5〜300倍とすることで、海成分の溶解除去がスムーズに実行され、海島単糸の表面/芯部での島成分溶解剤接触時間差が少なくなるため、島繊維径バラツキが小さなナノファイバー単糸群を得ることができる。溶解速度差のより好ましい範囲は20〜280倍である。
上記熱可塑性樹脂の組み合わせの一例を以下に列挙する。海成分ポリマー溶解剤がアルカリ水溶液の場合は、海成分が共重合ポリエステル樹脂かつ島成分がホモポリエステル樹脂、海成分がポリエステル系樹脂かつ島成分がポリアミド系樹脂、海成分が脂肪族ポリエステル樹脂かつ島成分が芳香族ジカルボン酸からなるポリエステル樹脂などである。溶解剤が酸水溶液の場合は、海成分がポリアミド系樹脂かつ島成分がポリエステル系樹脂などである。溶解剤がトルエンやトリクロロエチレンのような有機溶媒の場合は、海成分がポリオレフィン系樹脂かつ島成分がポリエステル系樹脂、海成分がポリオレフィン系樹脂かつ島成分がポリアミド系樹脂などである。溶解剤が熱水である場合は、海成分がポリビニルアルコール系樹脂かつ島成分がポリエチレン系樹脂やポリアミド系樹脂などである。
さらに、本発明の海島型複合繊維の単糸繊度は1.5dtex以下である。単糸繊度を1.5dtex以下とすることで比表面積が大きくなり海成分溶解速度が速くなるとともに、海島単糸の表面/芯部での島成分の溶解剤接触時間差が少なくなるため、溶解後の島繊維径バラツキが小さく、高強度なナノファイバー糸条群を得ることができる。さらに繊維径バラツキが少なく、強度低下が少ないナノファイバー糸条群を得るためには、単糸繊度が1.0dtex以下であることが好ましく、かつ製糸安定性を保持するためには単糸繊度が0.3dtex以上であることが好ましい。
また、島成分の直径は900nm以下とする必要がある。島成分径を900nmとすることで、既存の合成繊維では成し得なかった繊細な肌触りやソフト感が得られるほか、比表面積増大に伴う高摩擦力、高吸着効果や、布帛にした際の高い機密性、保温性、吸水拡散性など、ナノファイバー特有の効果を得ることが可能となる。さらに高いソフト感やナノファイバー特有の効果を得るためには、島成分直径800nm以下であることが好ましく、かつナノファイバー単糸群のフィブリル化を抑制するためには50nm以上であることが好ましい。
本発明の海島型複合繊維における海島単糸中の島数は、30〜200島の範囲である必要がある。島数を30島以上にすると、島成分を隙間なく海成分中に配置させることが可能となるため、海島型複合繊維の形態安定性およびナノファイバーの生産性が高くなる。また、島数を200島以下とすることで、島成分融着欠点を回避させることが可能であり、さらに海成分溶解除去時に海島単糸の表面/芯部での溶解剤接触時間差が少なくなることで、繊維径バラツキが小さく、高強度なナノファイバー単糸群を得ることが可能となる。単糸中の島数のより好ましい範囲は、50〜180島であり、さらに好ましくは80〜150島である。
また、本発明の海島型複合繊維を製糸するにあたり、島数と単糸数で示されるパラメータが下記の式(I)を満足することが好ましい。
2000≦(島数×単糸数)≦40000 ・・・(I)
式(I)に記載のパラメータを2000以上にすると、従来の複合紡糸機でも製糸安定的に製造しやすく、さらにパラメータを40000以下にすると海島型複合繊維の海島単糸数を少数本に抑えることができ、紡糸時の単糸間冷却斑や糸条干渉リスクを減らすことができる。また、糸条を強く収束させた状態で海成分溶解処理を施した場合にも、マルチフィラメント中での表面/芯部の溶解剤接触時間差が少なくなり、高強度・高品質となるため好ましい。式(I)に記載のパラメータのより好ましい範囲は、5000以上20000以下である。
本発明においては、海島型複合繊維の海/島複合比を10/90〜50/50の範囲にすることが好ましい。ここで言う複合比とは、両成分の体積比であり、それぞれ重量を比重で割ることで算出される。海成分を10%以上とすることで、島成分同士の融着を防ぐことができるため脱海性に優れ、高強度かつ高品質な布帛を得ることができる。また、海成分が50%以下であれば、海成分溶解除去時間を短縮することが可能であり、かつナノファイバー単糸群の生産性も高い。海/島複合比のより好ましい範囲は、15/85〜40/60である。
次に、本発明の海島型複合繊維の好ましい製造方法について述べる。
本発明の複合繊維は、吐出されたポリマーを未延伸糸として一旦巻き取った後に延伸する二工程法のほか、紡糸および延伸工程を連続して行う直接紡糸延伸法や高速製糸法など、いずれのプロセスにおいても製造できる。また、高速製糸法における紡糸速度の範囲は特に規定しないため、半延伸糸として巻き取った後に延伸する工程でもよい。さらに、必要に応じて仮撚りなどの糸加工を行うこともできる。
本発明の海島型複合繊維を操業・品質安定的に製糸するにあたり、吐出されたポリマーの冷却固化を厳密に制御する必要がある。細繊度化に伴い吐出ポリマー量を抑制すると、ポリマーの細化および冷却固化が吐出後すぐに開始されることとなるため、従来技術で想定される冷却方法では長手方向の糸斑の多い複合繊維しか得られない。また、固化した繊維による随伴気流が増大し、紡糸張力が大きくなるため、製糸性を改善する方法が必要となる。
これらを解決する方法として、冷却開始点を口金面から20〜120mmおよび口金吐出面から給油位置までの距離を1300mm以下にする。冷却開始点が20mm以上であれば冷却風による口金の面温度低下を抑制できるため、口金孔詰まりや複合異常、吐出斑といった問題を回避できる。また、冷却開始点を120mm以下とすることで、長手方向での糸斑の少ない高品質な海島型複合繊維を得ることができる。冷却開始点のより好ましい範囲は25〜90mmである。空冷装置は横吹き出しタイプでも製糸可能だが、繊維の長手方向糸斑を抑制するために、環状型吹き出しタイプを使用するのが好ましい。また、冷却風による口金面温度低下を抑制するため、冷却風の温度を管理したり、口金周辺部に加熱器を設置したり、紡糸温度を高く設定することで口金面温度を適正に保つ必要がある。紡糸温度は高融点側のポリマー融点よりも20℃以上高め、かつポリマーの劣化を抑制するために高融点側のポリマー融点より50℃以下で設定する。また、口金吐出面から給油位置までの距離を1300mm以下とすることで冷却風による糸条揺れ幅を抑え、繊維長手方向での糸斑を改善できるほか、糸条の収束に至るまでの随伴気流を抑制できるため紡糸張力を低減でき、毛羽や糸切れの少ない安定した製糸性が得やすい。海島複合繊維の紡糸工程における給油位置のより好ましい範囲は、1200mm以下である。
二工程法で製糸する場合、ホットロール−ホットロール延伸や熱ピンを用いた延伸の他、あらゆる公知の延伸方法を用いることができる。また、用途に応じて交絡や仮撚りを加えながら延伸してもよい。毛羽発生や両成分の剥離などの複合異常を抑制するために、延伸糸の残留伸度は20〜40%となるように延伸するのが好ましい。
紡糸形態の具体例を以下に記載する。溶解速度差が5〜300倍であるポリマー2成分を海/島複合比10/90〜50/50となるように溶融し、紡糸温度を高融点側のポリマー融点よりも20〜50℃高めに設定する。二工程法の場合、吐出された複合ポリマーの冷却開始点20〜120mm、給油位置を口金吐出面から1300mm以下に設定して海島型複合繊維を一旦未延伸糸として巻き取り、得られた未延伸糸をホットロール−ホットロール延伸にて残留伸度20〜40%となるように延伸する。直接紡糸延伸法の場合は冷却開始点20〜120mm、給油位置を口金吐出面から1300mm以下に設定して、海島型複合繊維を一旦巻き取ることなく、ホットローラー−ホットローラー間を介して延伸を行う。このときも海島型複合繊維の残留伸度が20〜40%となるように設定するのが好ましい。高速製糸法の場合も、冷却開始点20〜120mm、給油位置を口金吐出面から1300mm以下に設定し、残留伸度20〜40%となるように巻取速度を設定して海島型複合繊維を巻き取る。
以下実施例により本発明をさらに詳細に説明する。なお、実施例中の各特性値は次の方法を用いた。
(1)固有粘度(IV)
定義式のηrは、純度98%以上のO−クロロフェノール(OCP)10mL中に試料ポリマーを0.8g溶かし、25℃の温度にてオストワルド粘度計を用いて相対粘度ηrを下記の式により求め、固有粘度(IV)を算出した。
ηr=η/η0=(t×d)/(t0×d0)
固有粘度(IV)=0.0242ηr+0.2634
ここで、η:ポリマー溶液の粘度、η0:OCPの粘度、t:溶液の落下時間(秒)、d:溶液の密度(g/cm)、t0:OCPの落下時間(秒)、d0:OCPの密度(g/cm)。
(2)ポリアミドの相対粘度(ηr)
ポリアミド系樹脂については、98%濃硫酸100mL中に試料ポリマーを1g溶かし、25℃の温度にてオストワルド粘度計を用いて相対粘度ηrを下記の式により求めた。
(ηr)=T1/T2
ここで、T1:溶液の落下時間(秒)、T2:濃硫酸の落下時間(秒) 。
(3)メルトマスフローレート(MFR)
ポリスチレン系樹脂のMFR(g/10分)は、JIS K 7210(1999)に従い測定した。
(4)製糸安定性
各実施例についての製糸を行い、1千万m辺りの糸切れ回数から海島型複合繊維の製糸安定性を3段階評価した。
○○:0.8回/千万m未満
○ :0.8回/千万m以上、2.0回/千万m未満
× :2.0回/千万m以上 。
(5)ナノファイバー単糸群の平均繊維径、繊維径の均一性
海成分溶解除去後のナノファイバー単糸群を走査型電子顕微鏡(SEM:日立社製S−3000N)にて観察した。ナノファイバー単糸群から50本をランダムに選出し、それら測定値から平均繊維径(R)を算出した。また、各測定値から標準偏差(σ)も併せて算出し、下記の式により繊維径変動係数(CV)を算出した。
繊維径CV=σ/R×100
繊維径CVの値から、得られるナノファイバー単糸群の均一性を3段階評価した。
○○:10未満
○ :10以上15未満
× :15以上
なお、融着した島成分はサンプリングから除外して繊維径CV測定を行った。
(6)長手方向の糸斑(ウースター斑)
ツェルベガーウースター社製 ウースターテスターUT−4CXを用い、下記の条件で繊度変動チャート(Diagram Mass)を得ると同時に、ハーフInertモードで平均偏差率(U%)を測定した。
給糸速度:200m/分
測定糸長:200m
ツイスター:S撚 12000rpm
ディスクテンション強さ:10%
U%の値が1.3未満であれば、糸斑の少ない製品であると判断した。
(7)強度
海成分の複合比をパーセンテージ変換し、下記の式により算出された減量率の分だけ溶解除去処理を施したナノファイバー単糸群の強度について、JIS L 1013(1999)に従い、オリエンテック製テンシロンUCT−100にて測定した。溶解液は80℃の水酸化ナトリウム1%水溶液とした。
減量率(%)=海成分複合比(%)×1.1 。
(8)島融着欠点
海島型複合繊維の未延伸糸から20本の海島単糸を選定し(総単糸数が20本より少ない品種は全単糸を対象とした)、横断面方向に薄くスライスして得た試料の海成分を染色した後、光学顕微鏡(ニコン社製MICROPHOT−FX)により島融着の有無を観察した。島融着欠点について、下記の2段階評価をした。
○:全ての海島単糸に島融着が見られなかった。
×:海島単糸中で島融着が見られた。
(9)布帛評価
海島型複合繊維を用いて経密度100本/2.54cm、緯密度95本/2.54cmのゾッキ織物を作製し、95℃にて精練した。引き続き、1wt%の水酸化ナトリウム水溶液にて海成分を溶解除去し、染色工程を経て最終セットを行った。なお、減量率は強度の項目と同一の式により算出した。得られた布帛について、熟練した検査者(5人)の触感によって布帛の表面均一性、染色均一性を相対評価した。両項目について、均一性が非常に良い(4点)、均一性が良い(3点)、均一性があまり良くない(2点)、均一性がない(1点)の4段階で官能評価してその合計値(最高点は8点)を算出し、各検査者の合計値の平均値にて下記の通り評価をした。
○○:7点以上
○ :7点未満4点以上
× :4点未満 。
実施例1
島成分ポリマーとしてIV=0.71のポリエチレンテレフタレートと、海成分ポリマーとして5−ナトリウムスルホイソフタル酸7.3wt%を共重合成分として含むIV=0.55の易溶解性ポリエチレンテレフタレートを用い、それぞれ300℃、290℃にて溶融後、ポンプによる計量を行い、紡糸温度298℃にて口金に流入させた。なお、両ポリマーのアルカリ水溶液に対する溶解速度差は約40倍である。複合比は、海/島=20/80とした。島数127島、ホール数112の海島型複合用紡糸口金(島数×単糸数=14224)に流入させた各ポリマーは、口金内部で合流し、海成分ポリマー中に島成分ポリマーが包含された複合形態を形成し、口金から吐出された。口金から吐出された糸条は、空冷装置により冷却、油剤付与後、ワインダーにより1500m/分の速度で巻き取り、175dtex−112フィラメントの未延伸糸として巻き取った。このとき、冷却開始点は口金面から30mmに設定し、さらに給油位置を850mmとすることで長手糸斑の抑制と製糸性の安定を図った。
続いて、得られた未延伸糸を300m/分の速度で延伸装置に送糸し、延伸温度92℃、残留伸度20〜40%程度となるような倍率で延伸した後、130℃で熱セットし、66dtex−112フィラメントの延伸糸を得た。評価結果を表1に示す。実施例1のプロセス中で得られる未延伸糸の顕微鏡観察では島成分の融着は見られなかった。また、実施例1により得られた海島型複合繊維は長手糸斑が少なく、原糸品質は良好であった。さらに、得られた海島型複合繊維を80℃の1%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬することで海成分を溶解除去した。得られたナノファイバー単糸群の平均繊維径は590nmであった。該ナノファイバー単糸群は強度、布帛品質ともに製品として用いるのに十分な性能を有していた。
実施例2、3
複合比を海/島=40/60として、島数、単糸数を表1に示すように変更し、実施例1と同様の方法により、それぞれ62dtex−144フィラメント、260dtex−576フィラメントの延伸糸を得た。得られた海島型複合繊維およびナノファイバー単糸群、ナノファイバー布帛はいずれも実施例1と同等に良好な特性であった。
実施例4、5
複合比を海/島=30/70として、島数、単糸数を表1に示すように変更し、実施例1と同様の方法により、それぞれ22dtex−18フィラメント、110dtex−144フィラメントの延伸糸を得た。実施例4、5ではナノファイバー単糸群の強度、繊維径CV、さらに実施例4においては布帛品質が実施例1に一歩譲るものの、いずれも長手方向の糸斑が少ない高品質な製品が得られた。
実施例6、7
島数、単糸数を表1に示すように変更し、実施例1と同様の方法により、それぞれ140dtex−288フィラメント、36dtex−48フィラメントの延伸糸を得た。得られた海島型複合繊維およびナノファイバー単糸群、ナノファイバー布帛はいずれも実施例1と同等に良好な特性であった。
実施例8
複合比を海/島=45/55として、島数、単糸数を表1に示すように変更し、実施例1と同様の方法により、20dtex−48フィラメントの延伸糸を得た。実施例8は、製糸安定性の面で実施例1に一歩譲るが、得られた海島型複合繊維およびナノファイバー単糸群、ナノファイバー布帛は実施例1と同等に良好な特性であった。
実施例9、10
複合比を海/島=15/85として、島数、単糸数を表1に示すように変更し、実施例1と同様の方法にて、それぞれ140dtex−288フィラメント、288dtex−576フィラメントの延伸糸を得た。実施例9、10ではナノファイバー布帛の品質面で実施例1に一歩譲るものの、いずれも高強度かつ長手方向の糸斑が少ない高品質な製品が得られた。
実施例11
複合比を海/島=60/40として、実施例1と同様の方法にて、84dtex−112フィラメントの延伸糸を得た。実施例8では、海成分比が多く生産性、ナノファイバー布帛の品質面で実施例1に一歩譲るものの、高強度かつ長手方向の糸斑が少ない高品質な製品が得られた。
実施例12
島成分ポリマーとしてηr=2.8のナイロン66を用い、複合比を海/島=30/70とした以外は実施例1と同様の方法にて66dtex−112フィラメントの延伸糸を得た。評価結果を表1に示す。実施例12で得られた海島型複合繊維およびナノファイバー単糸群、ナノファイバー布帛はいずれも実施例1と同等に良好な特性であった。
実施例13
海成分ポリマーとしてIV=0.59のポリ−L−乳酸と、島成分ポリマーとしてIV=1.10のポリトリメチレンテレフタレートを用いた以外は実施例1と同様の方法にて、66dtex−112フィラメントの延伸糸を得た。評価結果を表1に示す。実施例13で得られた海島型複合繊維およびナノファイバー単糸群、ナノファイバー布帛はいずれも実施例1と同等に良好な特性であった。
実施例14
海成分ポリマーとしてηr=2.8のナイロン66を用いた以外は実施例1と同様の方法にて、66dtex−112フィラメントの延伸糸を得た。溶解剤は25℃の99%蟻酸水溶液を使用した。評価結果を表1に示す。実施例14で得られた海島型複合繊維およびナノファイバー単糸群、ナノファイバー布帛はいずれも実施例1と同等に良好な特性であった。
実施例15
海成分ポリマーとしてMFR=5.5g/10分のポリスチレン(東洋スチレン社製“トーヨースチロール”H−45)を用い、複合比を海/島=30/70とした以外は実施例1と同様の方法にて、66dtex−112フィラメントの延伸糸を得た。溶解剤は25℃のトリクロロエチレンを使用した。評価結果を表1に示す。実施例15で得られた海島型複合繊維およびナノファイバー単糸群、ナノファイバー布帛はいずれも実施例1と同等に良好な特性であった。
実施例16
海成分ポリマーとしてMFR=5.5g/10分のポリスチレン(東洋スチレン社製“トーヨースチロール”H−45)と、島成分ポリマーとしてηr=2.8のナイロン66を用い、複合比を海/島=30/70とした以外は実施例1と同様の方法にて、66dtex−112フィラメントの延伸糸を得た。溶解剤は25℃のトリクロロエチレンを使用した。評価結果を表1に示す。実施例16で得られた海島型複合繊維およびナノファイバー単糸群、ナノファイバー布帛はいずれも実施例1と同等に良好な特性であった。
比較例1、2
島数271島、ホール数96の海島型複合用紡糸口金(島数×単糸数=26016)を用い、複合比をそれぞれ海/島=40/60、20/80とした以外は実施例1と同様の方法にて、それぞれ318dtex−96フィラメント、85dtex−96フィラメントの延伸糸を得た。評価結果を表2に示す。比較例1では、海島型複合繊維の単糸繊度が大きく、海成分の溶解除去に時間がかかるうえ、単糸中の島数も多いため、ナノファイバー単糸群の繊維径CVおよび布帛品質が製品として不十分な結果となった。比較例2では、島融着、繊維径CV、布帛品質いずれも欠点が生じる結果となった。
比較例3
複合比を海/島=30/70とし、冷却開始点を口金面から150mm、給油位置を口金面から1800mmに設定した以外は実施例1と同様の方法にて、110dtex−48フィラメントの延伸糸を得た。比較例3では、紡糸張力が大きくなりすぎるため製糸が困難であり、かつ表2に示す通り、繊維長手方向での糸斑が大きく、繊維径CVと布帛品質に欠点が生じる結果となった。
比較例4、5
複合比を海/島=30/70とし、島数、単糸数を表2に示すように変更した以外は実施例1と同様の方法にて、それぞれ56dtex−10フィラメント、20dtex−10フィラメントの延伸糸を得た。比較例4、5では、表2に示す通り、島融着、繊維径CV、布帛品質いずれも欠点が生じる結果となった。
比較例6
複合比を海/島=45/55とし、島数、単糸数を表2に示すように変更した以外は実施例1と同様の方法にて、16dtex−144フィラメントの延伸糸を得た。比較例6では、単糸繊度が小さすぎるため製糸が困難であり、かつ表2に示す通り、繊維長手方向での糸斑が大きく、布帛品質に欠点が生じる結果となった。
Figure 2011208326
Figure 2011208326

Claims (3)

  1. 熱可塑性樹脂からなる海島型複合繊維であって、島成分の直径が900nm以下であり、かつ、以下の要件(A)、(B)を満足することを特徴とする海島型複合繊維。
    (A)海島単糸中の島数が30〜200島である。
    (B)海島単糸繊度が1.5dtex以下である。
  2. 海島単糸中の島数と単糸数が下記の式(I)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の海島型複合繊維。
    2000≦(島数×単糸数)≦40000 ・・・(I)
  3. 海/島複合比が10/90〜50/50であることを特徴とする請求項1または2記載の海島型複合繊維。
JP2010077870A 2010-03-30 2010-03-30 海島型複合マルチフィラメントとその製造方法 Active JP5671828B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010077870A JP5671828B2 (ja) 2010-03-30 2010-03-30 海島型複合マルチフィラメントとその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010077870A JP5671828B2 (ja) 2010-03-30 2010-03-30 海島型複合マルチフィラメントとその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011208326A true JP2011208326A (ja) 2011-10-20
JP5671828B2 JP5671828B2 (ja) 2015-02-18

Family

ID=44939663

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010077870A Active JP5671828B2 (ja) 2010-03-30 2010-03-30 海島型複合マルチフィラメントとその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5671828B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014095170A (ja) * 2012-11-12 2014-05-22 Teijin Ltd 原着極細繊維
JP2014189934A (ja) * 2013-03-28 2014-10-06 Toray Ind Inc ナノファイバー
JP2019173212A (ja) * 2018-03-28 2019-10-10 帝人フロンティア株式会社 海島型複合繊維束

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007037512A1 (ja) * 2005-09-29 2007-04-05 Teijin Fibers Limited 海島型複合紡糸繊維の製造方法
JP2009275296A (ja) * 2008-05-12 2009-11-26 Teijin Fibers Ltd 形状安定性と密着性に優れた丸編地および繊維製品

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007037512A1 (ja) * 2005-09-29 2007-04-05 Teijin Fibers Limited 海島型複合紡糸繊維の製造方法
JP2009275296A (ja) * 2008-05-12 2009-11-26 Teijin Fibers Ltd 形状安定性と密着性に優れた丸編地および繊維製品

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014095170A (ja) * 2012-11-12 2014-05-22 Teijin Ltd 原着極細繊維
JP2014189934A (ja) * 2013-03-28 2014-10-06 Toray Ind Inc ナノファイバー
JP2019173212A (ja) * 2018-03-28 2019-10-10 帝人フロンティア株式会社 海島型複合繊維束
JP7176850B2 (ja) 2018-03-28 2022-11-22 帝人フロンティア株式会社 海島型複合繊維束

Also Published As

Publication number Publication date
JP5671828B2 (ja) 2015-02-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI541399B (zh) 複合纖維
JP5141415B2 (ja) ポリエステル捲縮マルチフィラメントおよびその製造方法
JP5671828B2 (ja) 海島型複合マルチフィラメントとその製造方法
JP2014101613A (ja) 極細繊維
JP2007308821A (ja) 研磨布用織物およびその製造方法および磁気デイスク研磨布
JP6022054B2 (ja) 有機樹脂無捲縮ステープルファイバー及びその製造方法
JP2011157646A (ja) ポリエステル極細繊維
JP6672641B2 (ja) 凹凸表面を有する極細ポリエステル繊維
JP5096049B2 (ja) 研磨布用織物およびその製造方法および研磨布
JP2007009339A (ja) 海島型複合繊維の製造方法、該製造方法により得られる海島型複合繊維、および該海島型複合繊維より得られる微細繊維
JP2015183343A (ja) 海島型多成分複合繊維
JP7476619B2 (ja) ポリエステル複合繊維
JP3753658B2 (ja) ポリトリメチレンテレフタレートマルチフィラメント糸
JP2014189934A (ja) ナノファイバー
JP4995523B2 (ja) 仮撚り加工糸およびその製造方法
JP5661400B2 (ja) 多島露出型複合繊維、該繊維から得られる繊維構造物、さらに該繊維構造物からなるワイピングテープ
JP4326456B2 (ja) ポリエステル超極細繊維及びその製造方法
JP5644587B2 (ja) ナノファイバー混繊糸
JP5065769B2 (ja) 研磨布用織物およびその製造方法および研磨布
JP2012207361A (ja) 極細繊維及び該極細繊維を含むワイピングクロス
TWI758566B (zh) 高強力細纖度聚酯複絲
JP2012154012A (ja) スリットを有するナノファイバー
JP4298675B2 (ja) ポリトリメチレンテレフタレートマルチフィラメント糸
JP2007056382A (ja) 高比重複合繊維の製造方法
JP2017133122A (ja) 極細繊維用海島型複合繊維

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130122

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140123

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140311

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140512

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141125

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141208

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5671828

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151