JP2011206833A - 厚板圧延方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】厚板圧延において、仕上圧延後の下工程の効率も含めた全体のロスを抑えることを課題とする。
【解決手段】厚板を調整圧延、幅出圧延、及び仕上圧延の順番に圧延を行い、少なくとも上記幅出圧延によって圧延長手方向の両端部に隆起部を形成する厚板圧延方法である。仕上圧延終了後の被圧延材の平面形状プロフィールを予測し、該平面形状プロフィールの予測値に基づいて幅出圧延最終パスで圧延長手方向両端部に形成すべき隆起量を、仕上圧延によって圧延長手方向端部に形成されると予測されるクロップの大きさ、及び当該クロップの圧延長手方向への突出長さに基づき決定する。
【選択図】図4

Description

本発明は、厚鋼板等の厚板(被圧延材)に対し幅方向に板厚分布を付与することによって仕上圧延後の平面形状を制御して圧延する厚板の圧延方法に関する。
矩形の厚鋼板を1パス圧延すると、図6に示すように、被圧延材10は、圧延長手方向にクロップが生成されると共に幅方向には幅異形が生成されて、矩形の鋼板は得られない。そして、調整圧延、幅出圧延および仕上圧延を行う厚板圧延では、このような変形が累積し、圧延終了後のクロップ形状が、フィッシュテール形状(図6(b)の形状)やタング形状(図6(a)の形状)となる。このことを考慮して、圧延終了後の平面形状を矩形化する方法が、従来から種々提案されている。
例えば、厚板圧延の形状制御法としては特許文献1に記載の技術がある。この特許文献1に記載の厚板圧延方法は、調整圧延、幅出圧延および仕上圧延の3工程を有する(図1参照)。そして、調整圧延および幅出圧延の最終パスにおいてそれぞれ、圧延長手方向の両端部を隆起させ、また各工程の終了後に90度回転し、その後の次の圧延工程でその両端部を圧延することで、仕上圧延終了後の平面形状を矩形形状に近づけるようにする。
この特許文献1に記載の技術によれば、厚板圧延における各圧延工程で生成されるクロップによる端部の歩留まり低下を防止することが可能となる。
ここで、圧延長手方向の両端部で板厚を変更し隆起させた場合、圧延後の平面形状プロフィールは、矩形の厚鋼板を圧延した場合に生じる変形に、両端部に付与した隆起部の板厚変更量により生じる変形を重ね合わせたものとなる。また、圧延後の形状を予測するための平面形状予測モデルには、矩形の厚鋼板を圧延した際に生じるエンドクロップを求める平圧延クロップ生成モデル、幅異形を求める平圧延幅異形生成モデル、更に板厚隆起部を圧延した際の平面形状を予測するDBR圧延クロップ生成モデルおよびDBR圧延幅異形生成モデル等があり、これらのモデルを適宜組み合わせることで圧延後の平面形状プロフィールを予測する。またこのとき、平圧延クロップ生成モデルと平圧延幅異形生成モデルを用いて、1パス毎に平面形状プロフィールを予測する厳密モデル方式や各圧延工程の圧下比を用いて最終クロップ長を求める簡易モデル式などがある。
特開昭52−57061号公報
実操業において、圧延長手方向の両端部に板厚隆起部を設ける際、上述のようなモデル式を用い、仕上圧延後のクロップロスが最小となり歩留まりが最大となるように適宜板厚変更量を選定することなる。しかしながら、実圧延における端部の変形は複雑で、予測と異なることもある。特に平面形状を矩形に近づけるため圧延長手方向の両端部のクロップ形状(特にフィッシュテール形状)が大きくなると、圧延工程の下工程にて通板トラブルやクロップ処理の時間ロスが発生する。すなわち、下工程にて効率ロスが発生する。
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、仕上圧延後の下工程の効率も含めた全体のロスを抑えることを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明のうち請求項1に記載した発明は、厚板を調整圧延、幅出圧延、及び仕上圧延の順番に圧延を行い、少なくとも上記幅出圧延によって圧延長手方向の両端部に隆起部を形成する厚板圧延方法であって、
仕上圧延終了後の被圧延材の平面形状プロフィールを予測し、該平面形状プロフィールの予測値に基づいて幅出圧延最終パスで圧延長手方向両端部に形成すべき隆起部の量を、仕上圧延によって圧延長手方向端部に形成されると予測されるクロップの大きさ、及び当該クロップの圧延長手方向への突出長さに基づき決定することを特徴とする。
次に、請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した構成に対し、上記仕上圧延によって圧延長手方向端部に形成されるクロップの形状をフィッシュテール形状に制御する。
次に、請求項3に記載した発明は、請求項1又は請求項2に記載した構成に対し、上記クロップの圧延長手方向への突出長さを予め設定した突出閾値を越えない範囲に抑えつつ上記クロップの大きさが最小となるように、上記隆起量を決定することを特徴とする。
本発明では、例えば下工程で通板トラブルやクロップ処理の時間ロスが発生しないフィッシュテール形状の量を定義し、予測平面形状プロフィールが定義量を超えない範囲でクロップロスが最小となるように板厚変更量を決定する。
これによって、圧延後の下工程の効率も含めた全体のロスを小さく抑えることが可能となる。
特に請求項2の発明では、クロップ形状をフィッシュテール形状に制御することで、クロップロスを小さくしつつ、フィッシュテール形状とすることでクロップ長(フィッシュテール形状の角部)が長くなることによる下工程の効率低下を抑えることが可能となる。
本発明に基づく実施形態に係る調整圧延、幅出圧延、仕上圧延からなる厚板圧延の概要図である。 本発明に基づく実施形態に係るドッグボーン形状の断面を説明する図である。 本発明に基づく実施形態に係る圧延スケジュール処理のブロック図の例を説明する図である。 本発明に基づく実施形態に係る隆起部の諸元を演算するフロー図である。 2次曲線近似を説明する図である。 クロップ形状を説明する図である。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、厚板圧延の圧延工程を説明する概念図である。
本実施形態に係る厚板圧延方法は、図1に示すように、圧延工程として調整圧延1、幅出圧延2、及び仕上圧延3を有する。このとき、調整圧延1終了後と幅出圧延2終了後にそれぞれ被圧延材10を90度回転させて圧延方向を変更する。そして、仕上圧延3後の被圧延材10をほぼ矩形形状に仕上げるために、調整圧延1、及び幅出圧延2の最終パスで圧延長手方向の両端部に隆起部10aを形成する。すなわち、次工程の圧延では、90度圧延方向を変更するため、隆起部10aは、幅方向に位置する。図2に、両端部に隆起部10aが形成された被圧延材10を例示する。この形状は、ドックボーン形状(DB形状)とも呼ばれる事もある。
以下、本実施形態について詳細に説明する。
厚板圧延を実施する前で各パスでの圧延スケジュールを演算する。本実施形態では、図3に示すように、第1スケジュール処理部5、第2スケジュール処理部6、及び板厚変更部7によって、各圧延パスの圧延条件を演算する。そして、演算したスケジュールに基づき各パスによって圧延を実行させる。
第1スケジュール処理部5では、平面形状予測モデルを用いて、仕上圧延3終了後に出来るだけ矩形の鋼板が得られるように、調整圧延1の最終パスおよび幅出圧延2の最終パスで圧延長手方向の両端部に付与する隆起部10aの形状を求める。
上記平面形状予測モデルは、平板圧延での形状を予測した平面形状プロフィールモデルと、板厚隆起部10aを圧延したときの平面形状プロフィールモデルとを組み合わせて使用する。このとき、平板圧延での形状を予測する平面形状プロフィールモデルには、1パス毎の形状を予測する厳密モデル式を用いることが好ましい。平板圧延での1パス毎の形状は、平圧延幅異形生成モデルと平圧延クロップ生成モデルからなる平圧延モデルにより予測する。板厚隆起部10aを圧延するときの平面形状は、DBR圧延クロップ生成モデルおよびDBR圧延幅異形生成モデルにより予測する。このとき、算出した平面形状プロフィールのクロップが最小となる板厚隆起量を算出する。
そして、各隆起部の隆起量を上述の値に設定しつつ圧延のパスの圧延条件を設定する。
次に、第2スケジュール処理部6では、上記第1スケジュール処理部5で求めた各パスでの圧延条件を基準として、調整圧延1時の板厚隆起量を固定し、幅出圧延2時の板厚隆起量を圧延材に応じたフィッシュテール形状(クロップの形状)の量に収まるよう適宜変化させ決定する処理を行う。
すなわち、第2スケジュール処理部6では、上記平面形状予測モデルによって、仕上圧延3後の圧延長手方向端部に形成されると予測されるクロップにおける、圧延長手方向への突出長さ(以下、クロップ長Cとも呼ぶ)が、予め設定した突出閾値ΔC以内という制約下で、上記クロップの大きさつまりクロップロスを最小とするための幅出圧延2時の板厚隆起量を算出する。
上記突出閾値ΔCは、下工程のクロップ切断設備(シャー設備)にて、圧延方向に延びるクロップについて、1回の切断にて処理可能な長さであり、且つクロップによる通板トラブルの発生を抑えることが可能な観点から予め決定する。この突出閾値ΔCの大きさは、固定値でなくても良く、クロップ切断設備(シャー設備)にて1回の切断にて処理可能な長さ以内において、被圧延材10の素材や、圧延前の厚板の断面形状、圧延後の目標断面形状(幅×高さ)などによって変更しても良い。
板厚変更部7では、上記第2スケジュール処理部6で決定した傾斜部の幅方向長さLBと、その傾斜部の幅方向長さLBにおける最小クロップロスとなる隆起高さLHの隆起量が、幅出圧延の最終パスで形成されるように、上記第1スケジュール処理部5で決定した各パスの圧下条件を変更する。
そして、以上のようにして設定した各パスの圧下条件のスケジュールに基づいて実施の圧延を、各調整圧延1、幅出圧延2、及び仕上圧延3の各パスによって実施する。
ここで、本実施形態の平面形状予測モデルとして用いる平圧延幅異形生成モデル式、平圧延クロップ生成モデル式、DBR圧延クロップ生成モデル式等のモデル式は、特に限定されず公知のモデル式を使用すれば良い。
次に、モデル式の一例を以下に示す。
[平圧延幅異形生成モデル式]
dWi=b・√(R)・Hi-1 0.75・r ・・・(1)
dWi:iパス目異形生成量、R:ロール半径、Hi-1:圧延前板厚、r:圧下率、b:係数
[平圧延クロップ生成モデル式]
dli=a・√(R・Hi-1)・r1.5 ・・・(2)
dli:iパス目クロップ生成量、R:ロール半径、Hi-1:圧延前板厚、r:圧下率、a:係数
[DBR圧延クロップ生成モデル式]
L1=a・√(LDB・H2)・{−ln(H3/H2)}
・(H3/Hout)・{1−S2/(S1+S2)}+b
・・・(3)
L1:生成クロップ長C、H3:入側板厚、H2:DB部平均板厚、Hout :出側板厚、S1:DB無部断面積、S2:DB部断面積
また、平面形状予測モデルには厳密モデル式のほかに簡易モデル式があり、いずれを適用してもかまわない。
厳密モデル式および簡易モデル式の一例を次に示す。
[簡易モデル式]
簡易モデル式は各圧延工程の圧下比を用いて最終クロップ長C(Δlmax)を求める。
Δlmax=a・γs−b・γB+c・γF+d ・・・(4)
a,b,c≧0の係数、 d:係数 、γs:成形圧下比、 γB:幅出し圧下比、 γF:仕上げ圧下比
[厳密モデル式]
上記(1)式の平圧延幅異形生成モデルと上記(2)式の平圧延クロップ生成モデルからなる平圧延モデルにより1パス毎に平面形状プロフィールを予測し、板厚隆起部10aを圧延するときの平面形状生成モデルであるDBR圧延クロップ生成モデルおよびDBR圧延幅異形生成モデルによる平面形状プロフィールを組合わせることによって、最終圧延後の平面形状プロフィールを予測する。
厳密モデル式の場合、鋼板を幅方向および長手方向にN分割し、上記(1)、(2)式中の係数a,bを分割点jにおけるxy座標の関数とすることで、平面形状のプロフィールを表現する。例えば、成形圧延iパス後のj分割点でのクロップ長C(lij)は以下の式で表せる。
ij=Hi-1/Hi・li-1,j+a・√(R・Hi-1)・ri 1.5
・・・(5)
ij:iパス後の分割点jのクロップ長C、Hi:iパス目出側板厚、r:圧下率、R:ロール半径
ここでa=f1(y)とする。
次に、第2スケジュール処理部6における、上記幅出圧延2最終パスにて付与する隆起部10aの量を算出する処理を、図4のフロー図を参照して説明する。
ここで、両端部に隆起部10aを形成した断面形状は、図2に示す形状となっている。すなわち、本実施形態では、両端部に形成する隆起部10aの形状を、図2に示すような断面台形形状とする。そして、その隆起部10aの量を、図2に示すように、隆起の高さLHと、隆起した際の傾斜部(移行部)の幅方向長さLBで規定する。
以下の説明において、隆起の高さLHを隆起高さLHとも呼び、傾斜部(移行部)の幅方向長さLBを傾斜部長さLBとも呼ぶ。
ここで、発明者らは、次のことを確認している。
すなわち、隆起量の傾きが急峻であるほど、フィッシュテール形状のクロップ長C(角部の長さ)が長くなる傾向にある。すなわち、傾斜部長さLBが一定であれば、隆起高さLHが大きいほど隆起量の傾きが急峻となる。したがって、傾斜部長さLBを一定とした場合、隆起高さLHの上限を制限することで、クロップ長Cを制限することが出来る。
また、角部が長すぎるとクロップ処理の回数が増えるが、フィッシュテール形状のクロップの突出長さ(角部の長さ)が長いほど、クロップロスが少なくなる傾向がある。このため、クロップがフィッシュテール形状となるように圧延を制御する。
図4のフロー図で示す第2スケジュール処理部6は、傾斜部長さLBiに対する隆起高さLHiを求める第1演算部6Aと、第1演算部6Aで演算された3点以上の傾斜部長さLBi(i:3以上)に対する隆起高さLHi(i:3以上)から、最終的な傾斜部長さLB及び隆起高さLHを演算する第2演算部6Bと、を備える。
上記第1演算部6Aでは、上述のようなモデル式を適宜使用して、先ず、第1a演算部6Aaで、決定した傾斜部長さLBiについて、クロップ長Cが突出閾値ΔCに収めることが可能な隆起高さの制限値Hlimitを算出する。次に、第1b演算部6Abで、その隆起高さの制限値Hlimitの制約の元で、上記決定した傾斜部長さLBiについてクロップロスSBi(クロップの切り捨て面積)が最小となる隆起高さLHiを算出する。
また第2演算部6Bでは、第1演算部6Aが演算した3点以上の傾斜部長さLBi(i:3以上)に対する隆起高さLHi(i:3以上)を使用して、歩留まり最小値計算によって、クロップロスSBi(クロップの切り捨て面積)が最小となる、傾斜部長さLBと隆起高さLHの組を演算する。本実施形態では、2次曲線近似解によって歩留まり最小値を計算する。
本実施形態では、更に、上記第2演算部6Bでの演算によって、クロップロスSBi(クロップの切り捨て面積)が最小となる傾斜部長さLBiの範囲を求め、その傾斜部長さLBiの範囲内の傾斜部長さLBiを使用して、上記第1演算部6A及び第2演算部6Bを繰り返す、これを予め設定した回数(収束条件)だけ実施した後に、最終的な傾斜部長さLBと隆起高さLHの組を決定している。
図4のフロー図で示す第2スケジュール処理部6は、先ずステップS10にて、上記隆起部10aの傾斜部長さLBiの初期設定を行う。初期設定する傾斜部長さLBiは3つ以上とする。例えば、傾斜部長さLBi=400mm、600mm、800mmと設定する。その3つの傾斜部長さLBiの1つを順番に選択してステップS20に移行する。なお、ステップS20〜S70の処理を各傾斜部長さLBiについて同時に処理しても良い。
次にステップS20にて、隆起高さHlimitを仮決めする。初期値として設備制約から決定される最大値を設定する。
次にステップS30にて、上記モデル式を適宜使用して、仕上1パス〜仕上最終パスまでのプロフィールを算出する。
次にステップS40にて、ステップS30にて求めた最終パス後のプロフィールに基づき、クロップ長Cの最大値と最小値との差、つまり、クロップ長Cを求める。
次に、ステップS50にて、上記クロップ長Cが予め設定した突出閾値ΔC以内か、若しくは、隆起高さHlimitが、予め設定した最低高さ閾値に達した場合にはステップS60に移行する。一方、上記条件を満足しない場合には、上記設定した隆起高さLHiを予め設定した量だけ小さくしてステップS30に戻る。最低高さ閾値は、実験などによって設定しておく。
以上の処理によって、現在設定されている傾斜部長さLBiにおける、クロップ長Cが予め設定した突出閾値ΔC以内に収まる隆起高さLHiの制限値(上限値)Hlimitを求める事となる。そして、ステップS60において、その隆起高さLHの制限値Hlimitを設定して、ステップS70に移行する。
ここで、上記ステップS20〜S60が第1a演算部6Aaの処理となる。
ステップS70では、上記決定した隆起高さ制限値Hlimit以下の隆起高さLHiについて、上記傾斜部長さLBiとした場合における最終プロフィールを上述のようなモデル式を用いて演算し、その演算した最終プロフィールからクロップロス(クロップの切り捨て面積=クロップ量)を算出する。これを、上記決定した隆起高さLHの制限値以下における複数の隆起高さLHiで実施して、上記決定した隆起高さLHの制限値以下で上記傾斜部長さLBiにおける最小の切り捨て面積となる隆起高さLHi、及び当該最小の切り捨て面積SBiを求める。このステップS70が第1b演算部6Abの処理である。
上記ステップS10〜S70の処理を、設定した3つ以上の上記傾斜部長さLBiについて全て処理が終了するまで繰り返す。
以上によって、クロップ長Cが突出閾値ΔC以下という隆起高さLHの制限のもとで、3つ以上の傾斜部長さLBi毎の最小のクロップロスSBiが求められる。本実施形態の例では、初期値として傾斜部長さLBiに400mm、600mm、800mmが設定してあるので、その3つの傾斜部長さLBi毎の最小のクロップロスSBi及び隆起高さLHiが求められる。
次に、ステップS80では、3つ以上の傾斜部長さLBiと最小クロップロスSBiの組を変数として、クロップロスの歩留まり最小となる傾斜部長さLBの位置を求める。例えば、2次曲線近似を行って、クロップロスが一番小さくなる傾斜部長さLBを求める。例えば図5の場合には、3点の中では、600mmの傾斜部長さLBiが一番クロップロスが小さいことが分かる。すなわち、クロップロスが最小となる傾斜部長さLBiは600mmである。また、それに対応するステップS70で求めたクロップロスが小さくなる隆起高さLHiを採用する。但し、図5の場合には、600mmと800mmとの間に、クロップロスが一番小さくなる傾斜部長さLBがあると推定出来る。このステップS80が第2演算部6Bを構成する。
ここで、上記歩留まり最小となる傾斜部長さLBを求める際の、傾斜部長さLBの数を多数使用する場合には、上記求めた傾斜部長さLBとその際の隆起高さLHを使用すればよい。
ステップS90で収束条件を満足したか否かを判定する。収束条件を満足した場合には処理を終了する。収束条件を満足しない場合には、ステップS100に移行する。
収束条件は、例えば、隣り合う傾斜部長さLBiの間隔が所定値以下となる場合や、予め設定した繰り返し回数だけ上記ステップS20〜S80を実行した場合である。
ステップS100では、ステップS80にて求めた、最小切り捨て面積が小さくなる傾斜部長さLBiと、その一番切り捨て面積が小さい傾斜部長さLBiに隣り合う2つの傾斜部長さLBiのうち上記2次曲線近似での切り捨て面積が最小となる座標側の傾斜部長さLBiとを特定し、上記特定した2つの傾斜部長さLBの間にある傾斜部長さのうちの3つの傾斜部長さを設定した後にステップS10に戻って、ステップS20〜S80までの処理を繰り返す。図5の例では、600mmと800mmとの間の3つの傾斜部長さLBiを設定する。例えば、650mm、700mm、750mmに設定する。
なお、ステップS80にて、クロップロスの歩留まりの演算を行う場合には、今回の3点の傾斜部長さLBiだけでなく、前回まで求めた傾斜部長さLBiも加味して演算する。
(作用効果)
これによって、仕上圧延3終了後のクロップ長Cが、一回のシャーにて切断可能な長さであって通板トラブルを抑えられる長さに制限されつつ、仕上圧延3終了後のクロップロスが最小となる。すなわち、圧延後の効率を考慮した長さ以下にクロップが収まる隆起量を求め、その制約下の隆起量における歩留まりロスが最小となる。
つまり、下工程で通板トラブルやクロップ処理の時間ロスが発生しない平面形状の鋼板を圧延するため、製造ラインの能率を阻害することなく歩留りの向上を図れる。この結果、圧延後の下工程の効率も含めた全体のロスを小さく抑えることが可能となる。
ここで、本発明者らが確認したところ、クロップ形状は、タング形状よりもフィッシュテール形状の方がクロップロスが少ない傾向にあり、またクロップ長が長い方がクロップロスが少ない傾向にあることが判明した。そこで、本実施形態では、クロップ形状をフィッシュテール形状となるように制御する。又、クロップ長が長い方がクロップロスが少ない傾向にあるが、クロップ長が長すぎると通板トラブルが発生するのでそのクロップ長の長さ制限を行っている。
1 調整圧延
2 幅出圧延
3 仕上圧延
5 第1スケジュール処理部
6 第2スケジュール処理部
6A 第1演算部
6Aa 第1a演算部
6Ab 第1b演算部
6B 第2演算部
7 板厚変更部
10 被圧延材
10a 隆起部
LH 隆起高さ
LB 傾斜部長さ
C クロップ長
ΔC 突出閾値
Hlimit 隆起高さ制限値
SBi クロップロス

Claims (3)

  1. 厚板を調整圧延、幅出圧延、及び仕上圧延の順番に圧延を行い、少なくとも上記幅出圧延によって圧延長手方向の両端部に隆起部を形成することで、仕上圧延後の平面形状を調整する厚板圧延方法であって、
    仕上圧延終了後の被圧延材の平面形状プロフィールを予測し、該平面形状プロフィールの予測値に基づいて幅出圧延最終パスで圧延長手方向両端部に形成すべき上記隆起部の量を、仕上圧延によって圧延長手方向端部に形成されると予測されるクロップの大きさ、及び当該クロップの圧延長手方向への突出長さに基づき決定することを特徴とする厚板圧延方法。
  2. 上記仕上圧延によって圧延長手方向端部に形成されるクロップの形状をフィッシュテール形状に制御することを特徴とする請求項1に記載した厚板圧延方法。
  3. 上記クロップの圧延長手方向への突出長さを予め設定した突出閾値を越えない範囲に抑えつつ上記クロップの大きさが最小となるように、上記隆起量を決定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した厚板圧延方法。
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