JP2011206084A - 反射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量かつ剪断方向及び剥離方向に強い強度を有し、繰り返し荷重に対する耐久性、反射面の平面性に優れ、高い集熱効率と発電効率を有する反射装置を提供する。
【解決手段】フィルム基材2上に、金属から構成される反射層4及び面ファスナー雌部7を有するユニットAと、保持部材上に面ファスナー雄部8を有するユニットBとから構成され、該面ファスナー雌部7と該面ファスナー雄部8とが自在に脱着可能な位置に対向して配置され、該面ファスナー雄部8を構成する係合素子(フック)の平均高さが100μm以下であり、かつユニットA面における面ファスナー雌材の占有面積比率が、50%以上であることを特徴とする反射装置1。
【選択図】図1

Description

本発明は、フィルムミラーを面ファスナーで固定した反射装置に関するものである。
近年の地球温暖化は一層深刻な事態に発展し、将来の人類の生存すら脅かされる可能性がでてきている。その主原因は、20世紀に入りエネルギー源として多量に使用されてきた化石燃料から放出された大気中の二酸化炭素(CO)であると考えられている。従って近い将来、化石燃料をこのまま使い続けることは許されなくなると考えられる。また、他方で、中国、インド、ブラジル等のいわゆる発展途上国の急激な経済成長に伴うエネルギー需用の増大により、かつては無尽蔵と考えられていた石油、天然ガスの枯渇が現実味を帯びてきている。
石油、天然ガス等の化石燃料エネルギーに代わる代替エネルギーとしては、現在、石炭エネルギー、バイオマスエネルギー、核エネルギー、風力エネルギー、及び太陽エネルギー等の自然エネルギーが検討されているが、化石燃料の代替エネルギーとして最も安定しており、かつ量の多い自然エネルギーは、太陽エネルギーであると考えられる。
しかしながら、太陽エネルギーは非常に有力な代替エネルギーであるものの、これを活用する観点からは、(1)太陽エネルギーのエネルギー密度が低いこと、及び(2)太陽エネルギーの貯蔵及び移送が困難であることが問題となると考えられる。
これに対して、太陽エネルギーのエネルギー密度が低いという問題は、巨大な反射装置で太陽エネルギーを集めることによって解決することが提案されている。
反射装置は、太陽熱による紫外線や熱、風雨、砂嵐等に晒されるため、従来、ガラス製ミラーが用いられてきた。ガラス製ミラーは環境に対する耐久性が高い反面、輸送時に破損する、大型のガラス製ミラーになると、かなり質量となるため、ミラーを設置する架台の強度を持たせる必要があり、プラントの建設費がかさむといった問題を抱えていた。更に、ガラス製ミラーは破損しやすく、交換時には破損部でけがをしない様な配慮が必要となり、また、多くの場合、屋内に設置されている場合が多く、作業環境(風雨、砂、埃等)による影響もあり、交換時には交換作業に熟練が要求されている。
上記問題を解決するために、ガラス製ミラーを樹脂製の反射シートに置き換える方法が、例えば、特開2005−59382号公報等に開示されている。
しかしながら、太陽熱発電用光反射フィルム(以下、「太陽熱発電用フィルムミラー」、「フィルムミラー」、あるいは単に「ミラー」ともいう)として用いる場合、樹脂フィルムを用いたフィルムミラーでは、ガラス製ミラーに比べて様々な劣化要因により、反射率及び正反射率が劣化する問題が顕在化する。
例えば、反射フィルムが太陽熱発電用途に用いられる場合、太陽光に長時間直接晒されることから、フィルム表面樹脂が紫外線により劣化することで、変色して透過率が下がる問題が挙げられる。そこで、特許文献1では、反射フィルムの表面層にベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を含有させた層を設ける技術が提案されているが、やはり樹脂フィルムの劣化を十分に抑制することは難しく、正反射率を長期に渡って維持するには不十分である。
反射率の低下を解決する別の手段として、特許文献2では、樹脂フィルムから反射層までを含めた反射フィルム自体を多層化して、反射層ごと剥離するミラーが考案されている。この技術によれば、反射フィルム劣化時の張替えの手間は軽減できるものの、反射層自体を多層化する必要があり、高コストであることと、かなりの厚膜となるため製造時のロール搬送及び取り扱い時に膜はがれや膜浮きが発生しやすく、フィルムミラーの利点である取扱性を損なうという問題があった。
また、ガラス製ミラーに代えて、フィルムミラーを用いる場合、フィルムミラー単体では形状の維持が難しいため、所望の反射光束形状や反射光密度を維持するためには、フィルムミラーを金属、木材あるいは樹脂板などから形成される保持部材に貼り付けて固定、安定化させる必要がある。具体的にはアルミ板に感圧接着剤などを介してフィルムミラーを密着させて鏡面を作成する手法が採用されている。ところが、反射性能が劣化したフィルムミラーを交換する際にはアルミ板からフィルムミラーを引き剥がす作業が必要になってくるが、数年にわたって太陽光暴露環境下においた感圧接着剤は均一に引き剥がすことが困難である。部分的に糊残りがあって、アルミ板を再利用するためには溶剤にて溶解して取り除くといった煩雑な工程が必要となる。溶剤の大量使用は再生可能エネルギー創生システムの本来の目的である「地球環境の保全」の観点から避けるべき課題である。加えて、フィルムミラーと保持部材とを接着剤により強固に固定化すると、外部に設置した際の温度変化により、フィルムミラーと保持部材との熱膨張率の違いにより歪みを生じ、ミラー面の歪みを生じる懸念がある。
この様なミラーを保持部材に固定化する方法の1つとして、面ファスナーを用いた固定方法が開示されている。例えば、熱可塑性樹脂を使って押出しや射出により平板状基板と多数のフック片を一体に連続成形する一体成形タイプの面ファスナーは、例えば、米国特許第4,984,339号明細書や米国特許第5,441,687号明細書などに開示されている。そして近年、この種の面ファスナーは、例えば、工業用資材、車両用或いは室内用装飾材、日用品等の他にも、紙おしめ類の各種衛生用品等の止具として多く使われるようになってきている。面ファスナーを反射装置に適用する方法としては、例えば、特許文献3には、凸面ミラーの背面を、壁面等に傾斜状態で固定する方法で、固定部材の一部に面ファスナーを用いて、補助固定する方法が開示されている。しかしながら、特許文献3に記載の方法は、コンビニ等での防犯を目的に設置されている凸面ミラーに関するものであり、ミラー部材は強直な透明樹脂板等で形成された凸面ミラーで湾曲しないため、フィルムのように支持体を必要としていなく、面ファスナーを使った固定箇所も傾斜位置で固定化するための補助部材の一部に過ぎないものである。また、特許文献4においては、樹脂フィルムから形成される反射シートを、取り付け部材の端部に配置した面ファスナーで固定させる方法が開示されている。しかしながら、特許文献4に記載されている方法は、端部のみで反射シートを固定する方法であり、外部より強い衝撃を受けると、反射シートと取り付け部材との空間部分に歪みを生じ、さらに強い衝撃が加わった場合には破れが生じる。高い正反射効率と耐久性を求める太陽熱発電用途としては不向きである。
更に、フィルムミラーの用途として、屋外で使用する場合には、設置されている環境により、フィルムミラー表面への砂、埃等のゴミ付着により、反射能力が徐々に劣化していくため、定期的な清掃作業が必要とされている。この清掃作業において、フィルムミラー表面をワイプやモップでゴミ等の除去作業を行う場合には、フィルムミラーが保持部材に対ししっかりと接していないと、フィルムミラーの破れや変形を誘発することになる。
一方、フィルムミラーに付着した汚れ等による反射効率の低下を、上記清掃作業により回復させることができない場合には、フィルムミラーを交換する必要がある。この際、保持部材とフィルムミラーとが硬化型接着剤あるいは再剥離が困難な粘着剤を用いて貼り合わされて反射装置を構成している場合には、両者を分離して交換することができなくなる。加えて、フィルムミラーを平面鏡として使用する場合には、反射面のうねりや凹凸を極力低減させ、反射光束形状、反射光密度のばらつきを抑制し、高い集熱効率や発電効率を実現できる着脱が容易で、高い平面性を維持できる反射装置の開発が要望されている。
米国特許出願公開第2005/0159514号明細書 米国特許第5646792号明細書 特許第4346154号公報 特許第4354896号公報
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、軽量かつ剪断方向及び剥離方向に強い強度を有し、繰り返し荷重に対する耐久性、反射面の平面性に優れ、高い集熱効率と発電効率を有する反射装置を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
1.フィルム基材上に、金属から構成される反射層及び面ファスナー雌部を有するユニットAと、保持部材上に面ファスナー雄部を有するユニットBとから構成され、該面ファスナー雌部と該面ファスナー雄部とが自在に脱着可能な位置に対向して配置され、該面ファスナー雄部を構成する係合素子(フック)の平均高さが100μm以下であり、かつ該面ファスナー雌部の全面積に対する面ファスナー雌材の占有面積比率が、50%以上であることを特徴とする反射装置。
2.前記ユニットAを構成する面ファスナー雌部が、不連続な独立パターンで形成した複数の面ファスナー雌材群により構成されていることを特徴とする前記1に記載の反射装置。
3.前記ユニットAにおける前記面ファスナー雌部を除く全膜厚が、200μm以下であることを特徴とする前記1または2に記載の反射装置。
4.前記反射層を構成する金属が銀であることを特徴とする前記1から3のいずれか1項に記載の反射装置。
5.ユニットAを構成する前記フィルム基材が、前記反射層より入射光側に配置されていることを特徴とする前記1から4のいずれか1項に記載の反射装置。
以上、本発明のフィルムミラーによれば、複数の煩雑な工程を要することなく、剥離の外力が加わらない限りは所要の係合保持力が確保されるようになる。更に剥離方向の力が加えられると、係合頭部が変形しながら起立部を剥離方向に撓ませて必要な摩擦力をもって面ファスナー雌部を前記膨出部の周縁に沿って離脱方向に円滑に移動させ、係合頭部から面ファスナー雌部を均一に外すことができる。
即ち、本発明のフィルムミラーによれば、軽量でかつ着脱が容易で、ミラーの保持性及び交換適性に優れ、反射面の平面性に優れた反射装置を提供することができた。
本発明の反射装置の構成の一例を示す概略断面図及び概略斜視図である。 面ファスナー雌部に形成する独立した複数の面ファスナー雌材群のパターンの一例を示す模式図である。 本発明に係る面ファスナーの構成の一例を示す模式図である。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、フィルム基材上に、金属から構成される反射層及び面ファスナー雌部を有するユニットAと、保持部材上に面ファスナー雄部を有するユニットBとから構成され、該面ファスナー雌部と該面ファスナー雄部とが自在に脱着可能な位置に対向して配置され、該面ファスナー雄部を構成する係合素子(フック)の平均高さが100μm以下であり、かつユニットA面における面ファスナー雌材の占有面積比率が、50%以上であることを特徴とする反射装置により、軽量でかつ着脱が容易で、ミラーの保持性及び交換適性に優れ、反射面の平面性に優れた反射装置を実現することができることを見出し、本発明に至った次第である。
本発明の反射装置の特徴は、その構成要素の1つとして、フィルム基材上に少なくとも金属から構成される反射層と面ファスナー雌部とを有するユニットA、すなわちフィルムを基材とするミラーを用いることにより、ガラス基材等に対し軽量化を達成し、かつフィルムミラーと保持部材とを、フィルムミラーに備えた面ファスナーに対する占有面積比率が50%以上の面ファスナー雌部と、保持部材に設けた面ファスナー雄部とにより、強固で、かつ容易に脱着が可能な形態を実現することができた。この面ファスナー雌部及び面ファスナー雄部により、フィルムミラーと保持部材とを固着させることにより、面ファスナーが反射装置の受ける外圧を分散し、フィルムミラーに対する変形等を緩和することができる。また、面ファスナー自身は、断面の横方向に掛かる力に対しては強く、屋外に設置した際に風等により変形を受けにくく、逆に縦方向に引き剥がし力に対しては、ある程度の力で比較的容易にフィルムミラーを剥離することができ、汚れにより反射率が低下したフィルムミラーの交換を容易に行うことができる。更に、保持部材を含むユニットBを構成する面ファスナー雄部の平均高さを100μm以下に制御することにより、ユニットB上に設置するユニットA(フィルムミラー)に対する面ファスナー雄部の形状パターンの影響を抑制することにより、フィルムミラー表面のうねりや凹凸の発生を低減できた。更に、フィルムミラーと保持部材とを、横方向での変化に許容度を有する構造の面ファスナー対で密着保持することにより、設置環境変化(例えば、温度変化)での熱膨張率差を吸収することができ、フィルムミラー表面の平面性を常に維持することができる。その結果、高い集熱効率と発電効率を有する反射装置を得ることができた。
以下、本発明の反射装置の詳細について説明する。
〔反射装置の構成〕
本発明の反射装置の基本的な構成は、フィルム基材上に少なくとも金属から構成される反射層及び面ファスナー雌部を有するユニットAと、保持部材上に少なくとも面ファスナー雄部を有するユニットBとから構成され、該面ファスナー雌部と該面ファスナー雄部とが自在に脱着可能な位置に対向して配置された構成であることを特徴とし、必要に応じて、その他に、ユニットAにはアンカー層、トップコート層、面ファスナー雌部を固定する粘着層等を設けることができ、またユニットBにおいても、保持部材と面ファスナー雄部とを接着するための粘着層等を設けることができる。
次いで、図を用いて本発明の反射装置の構成例、面ファスナーの構成を示すが、本発明ではここに例示する構成に限定されるものではない。
図1は、本発明の反射装置の構成の一例を示す概略断面図及び概略斜視図である。
図1の(a)において、本発明の反射装置1は、ユニットAとユニットBとから構成されている。図1の(a)では、フィルムミラーであるユニットAは、可撓性を備えたフィルム基材2側から見て、フィルム基材2上にアンカー層3が形成され、更にその上にミラー面を形成する金属から構成される反射層4が設けられている。反射層の上には反射層の変質を防止するためのトップコート層5が形成され、ユニットAの最表面には、本発明の反射装置の特徴の1つである面ファスナー雌部7とトップコート層5とを接着するための粘着層6を有している。
一方、フィルムミラーの保持部材であるユニットBは、金属等で作製された強固な支持体10上に、粘着層9を介して面ファスナー雄部8が配置されている。
本発明の反射装置は、図1の(b)に示す様に、対向する位置に配置されたフィルムミラーであるユニットAの面ファスナー雌部7と、保持部材であるユニットBが有する面ファスナー雄部8とを密着接合させることにより形成される。
この様にユニットAとユニットBを密着接合させて反射装置を形成する際には、ユニットBを構成する面ファスナー雄部8を構成する係合素子(フック)の平均高さhを100μm以下に規制することにより、ユニットAと密着接合した後、比較的硬直な構造を有するフックから構成される面ファスナー雄部8の形状の影響を、ユニットAを構成している反射層4に及ぼすことが低減され、極めて平面性の高いミラー面を形成することができる。面ファスナー雄部8を構成する係合素子(フック)の平均高さhとしては、更には、20μm以上、100μm以下であることが好ましく、更に好ましくは30μm以上、75μm以下である。面ファスナー雄部8の平均高さhが20μm未満になると、十分な強度の密着力を得ることが難しくなる。
更に、本発明の反射装置において、より好ましい態様としては、ユニットAにおいて、面ファスナー雌部7を除くフィルムミラーを構成する総膜厚(図1の(a)に示したC)が、200μm以下であることが好ましく、更には、図1の(a)にCで示したフィルムミラーを構成する総膜厚に対する面ファスナー雌部7と面ファスナー雄部8との総膜厚の比が2.0以下であることが好ましい。この比が2.0を越えると、フィルムミラーを構成する総膜厚に対し、面ファスナーの総膜厚が厚くなるため、フィルムミラー本来の面精度を維持することが難しくなる。
また、ユニットAであるフィルムミラーの裏面を構成する面ファスナー雌部7が、不連続な独立パターンで形成した複数の面ファスナー雌材群により構成されていることが好ましい。
面ファスナー雌材群を不連続形成するパターンとしては、特に制限はないが、面ファスナー雌部7の全面積に対する面ファスナー雌材群の形成面積を、50%以上とすることを1つの特徴とする。面ファスナー雌材群の設置比率が50%以上であれば、フィルムミラーであるユニットAを、保持部材であるユニットBに均一な力で安定に固定することができる。一方、本発明に係る面ファスナー雌部7において、面ファスナー雌材群を形成しない開口部を設けることにより、例えば、ユニットAを、保持部材であるユニットBに固定化する際に、ユニットB表面を形成する面ファスナー雄部8に付着した砂粒、ゴミあるいは埃を開口部に収めることができ、フィルムミラーの高い平面性が得られると共に、強固に固定することができる。
図2は、面ファスナー雌部に形成する独立した複数の面ファスナー雌材群のパターンの一例を示す模式図である。
図2の(a)に示す面ファスナー雌部7は、全面に面ファスナー雌材を形成した例を示している(開口率0%)。
図2の(b)に示す面ファスナー雌部は、ストライプ状に形成した複数の面ファスナー雌材群7Aと、開口部11とで構成されている例を示している。この様に、面ファスナー雌部面に、面ファスナー雌材を有していない開口部11を設けることにより、面ファスナー雄部8に付着したゴミ等をこの開口部11である凹部に取り込むことができ、その結果、フィルムミラー全体としての平面性を維持することができる。この様な構成では、前述の様に開口部の面積比率を50%未満とする構成が、面ファスナーによるフィルムミラーを保持部材に均一に固着できる観点から好ましい。
図2の(c)に示す面ファスナー雌部は、千鳥格子状に配列した複数の面ファスナー雌材群7Bと、開口部11で構成されている例を示している。
この様な千鳥格子状の配列にすることにより、図2の(b)に記載したストライプ状のパターンに比較して、面ファスナー接合部での風の通路が形成されないため、風等による面ファスナー接合部の剥がれをより確実に防止宇することができる。
図2の(d)に示す面ファスナー雌部は、ハニカム形状をした複数の面ファスナー雌材群7Cと、開口部11とで構成されている例を示しており、図2の(e)に示す面ファスナー雌部は、球状をした複数の面ファスナー雌材群7Dと、開口部11とで構成されている例を示している。
次いで、本発明の反射部材の各構成要素の詳細について説明する。
〔面ファスナー〕
(面ファスナー雌材)
フィルムミラーであるユニットAを構成する面ファスナー雌材は、主にはループ状の係合素子あるいはドット状の穴が空いた形状のものを使用することができる。面ファスナー雌材は、図1に示す様にフィルムミラーの光入射側とは反対面に配置され、ユニットBである保持部材に配置された面ファスナー雄部と結合することで、フィルムミラーを固定する役割を果たす。面ファスナー雌材とフィルムミラーとを一体化させることで、ロール状に巻くことができ、太陽熱発電プラントの実地まで、容易に搬送することができる。
ループ状係合素子は、フック・ループ式の面ファスナーの分野で一般的に使用されてループ状係合素子と同様の構成、形状及び寸法を有するものを適用することができる。すなわち、ループ状係合素子は、図3の(a)にその一例を示す様に、面ファスナー雌材7は、プラスチックシート、繊維シート等の基材12の片面にループ材13を積層した構成を有することができ、また、ループ材13は、好ましくは、織布、不織布、編布又はその組み合わせを加工することによって、図3の(a)に示す様に、多数個のループ材13をその表面に有しているように構成することができる。
本発明に係る面ファスナー雌材7は、面ファスナー雄部のフックを受け入れるループ13を表面に有する経編地片が基材12に裏打ちされた積層構造体である。ここで、基材としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂などの合成樹脂フィルム、もしくはこれらの樹脂フィルムの積層フィルム、不織布等が挙げられる。基材面には、必要により面ファスナー雄部との係合面の位置指標、が印刷されることがある。
フックを受け入れるループを表面に形成した本発明に係る面ファスナー雌材は、地編組織、連結編組織及びループ編組織が3枚筬使いでトリコット機,ラッセル機を用いて編まれるフィラメント糸による経編地として構成されていることが好ましい。
フィラメント糸の素材としては、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド繊維または天然繊維等が挙げられる。フィラメント糸の繊度は、20〜220dtexが使用されるが、糸の繊度を特に限定するものではない。
地編組織は、フィラメント糸がハーフセットで筬通しされた前筬を1−0/0−1のラッピングで、鎖編みされることで編まれている。連結組織は、フィラメント糸の振り糸をハーフセットで筬通しした後筬を0−0/3−3のラッピングで編まれている。
面ファスナー雄部のフックを受け入れる面ファスナー雌材のループは、ループ編組織が糸をハーフセットで中筬に筬通して、1−0/2−1/2−3/1−2のラッピングで編まれることで形成される。前記ラッピングでループ編組織が編成されるので、地組織を編む経糸に絡まるループ形成糸のニードルループが閉じ目で編まれ、編地の編成が円滑に行われるので、先端の揃った安定した形状で編地の片面に浮きループが集中して形成された編地が得られる。
織布と基材との接着に際しては、ドライラミネート、押し出しラミネート、ウェットラミネート、熱ラミネート、超音波等従来公知の方法を使用できる。ドライラミネート用接着剤にはウレタン系、EVA系、アクリル系、酢酸ビニル系等、ウェットラミネート用接着剤には澱粉、カゼイン、酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル等の接着剤を使用でき、また押し出しラミネートにはポリエチレン、ポリプロピレン、あるいは変性ポリオレフィン等の樹脂を適宜使用することができる。ただしこれら接着剤、樹脂に限定されるものではない。
(面ファスナー雄部)
本発明に係る面ファスナー雄部は、その表面から突出する多数の雄係合素子(フックともいう)を有し、面ファスナー雄材の相手方である面ファスナー雌材の係合部材であるループ片に接合及び離脱する構成を有している。この雄部材は、主には熱可塑性の合成樹脂材料から射出成形などにより直接形成されるものが多く使用されている。
この合成樹脂材料としては、用途によって適宜選択されるが、例えば、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエステルなどの成形後にある程度の硬さ(剛性)を備えた各種熱可塑性合成樹脂を使うことができる。
こうして取り付けられた面ファスナー雄部の係合素子が形成された面を、相手方の多数のループ片をもつ面ファスナー雌材に押し付ければ、多少の位置ずれがあったとしても確実に面接合させることができ、一旦、取り付けるとフィルムミラーの脱着を繰り返ししても破損する心配がなく、またモップ清掃などの激しい外力が加わっても損傷することがない。
図3に本発明に係る面ファスナー雄部の係合素子の形状例を示す。図3の(b)に示す面ファスナー雄部8では、基材14上に、係合素子として釣り針型フック15を有する構造の一例を示してあり、図3の(c)に示す面ファスナー雄部8では、基材14上に、係合素子としてT型フック16を有する構造の一例を示してある。
また、図3の(d)に示す面ファスナー雌部7及び面ファスナー雄部8では、それぞれの先端が球形のマッシュルーム形状からなる係合素子17を有し、それらの係合素子がお互いに隙間なく重なり合う配置とすることにより、フィルムミラーであるユニットAと保持部材であるユニットBとを密着固定するマルチロック方式の一例を示してある。図3に記載の面ファスナー雌部7及び面ファスナー雄部8の係合素子は、あくまでも一例を示したものであり、本発明ではこれら例示した構造に限定されるものではない。
〔反射装置の構成層〕
次いで、本発明の反射装置を構成する面ファスナーを除く各層の詳細について説明する。
はじめに、図1に記載のフィルムミラーであるユニットAを構成する面ファスナー雌部を除く各層について説明する。
(フィルム基材)
図1に示す様に、ユニットAの入射光側の最表面には、フィルム基材2が配置されている。
本発明の反射装置に適用可能なフィルム基材としては、フレキシブル性や軽量化の点で、例えば、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、アクリル、ポリカーボネート、ポリオレフィン、セルロース、ポリアミドのいずれかを含むことが好ましい。これらの中で耐候性に優れ、特に、少なくとも2種以上のアクリル系モノマーを共重合したアクリル系共重合体が好適である。
好適なアクリル系共重合体としては、具体的には例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート等のアルキル(メタ)アクリレートのような側鎖中に官能性基を有しないモノマー(以下、非官能性モノマーという)から選ばれる1種または2種以上のモノマーを主成分とし、これに2−ヒドロキシエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、等のモノマーから選ばれる1種または2種以上のモノマーの側鎖中にOHやCOOHなどの官能性基を有するモノマー(以下、官能性モノマーという)の1種または2種以上を組合せて、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法、塊状重合法等の重合法により共重合させることにより得られる重量平均分子量が4万ないし100万、好ましくは10万ないし40万のアクリル系共重合体が挙げられ、中でも、エチルアクリレート、メチルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート等の比較的Tgの低いポリマーを与える非官能性モノマーを50〜90質量%、メチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート等の比較的Tgの高いポリマーを与える非官能性モノマーを10〜50質量%、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、アクリル酸、イタコン酸等の官能性モノマーを0〜10質量%含有するようなアクリル系重合体が最も好適である。
フィルムの形状は、平面、拡散面、凹面、凸面、台形等、各種のフィルムミラーの表面被覆材として求められる形状であればよい。
フィルム基材の厚さは、10〜125μmが好ましい。10μmより薄いと引っ張り強度、引き裂き強度が弱くなる傾向にあり、125μmよりも厚いと1600nm〜2500nmの範囲の平均反射率が80%を下回る。
高分子フィルム層表面には、金属酸化物層、ハードコート層、誘電体コーティング層等との密着性を向上させるために、コロナ放電処理、プラズマ処理等が施されていてもよい。
また、フィルム基材には、下記に示す様なベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系、シアノアクリレート系、ポリマー型の紫外線吸収剤のうちいずれかを含むことが好ましい。
〈紫外線吸収剤〉
フィルム基材に使用される紫外線吸収剤としては、波長370nm以下の紫外線の吸収能に優れており、かつ太陽光利用の観点から、波長400nm以上の可視光の吸収が少ないものが好ましい。
本発明に用いられる紫外線吸収剤としては、例えば、オキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物、トリアジン系化合物等を挙げることができるが、ベンゾフェノン系化合物や着色の少ないベンゾトリアゾール系化合物、トリアジン系化合物が好ましい。また、特開平10−182621号、同8−337574号公報記載の紫外線吸収剤、特開平6−148430号、特開2003−113317号公報記載の高分子紫外線吸収剤を用いてもよい。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の具体例として、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−(3″,4″,5″,6″−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス(4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール)、2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル−5′−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)−フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−(1−メチル−1−フェニルエチル)−5′−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(直鎖及び側鎖ドデシル)−4−メチルフェノール、オクチル−3−〔3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル〕プロピオネートと2−エチルヘキシル−3−〔3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル〕プロピオネートの混合物等を挙げることができるが、これらに限定されない。
また、市販品として、チヌビン(TINUVIN)171、チヌビン(TINUVIN)900、チヌビン(TINUVIN)928、チヌビン(TINUVIN)360(いずれもチバ・ジャパン社製)、LA31(ADEKA社製)、RUVA−100(大塚化学製)が挙げられる。
ベンゾフェノン系化合物の具体例として、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、ビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニルメタン)等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
(アンカー層)
本発明の反射装置では、図1の(a)に示す様に、フィルム基材2と反射層4との接着性を高めることを目的として、アンカー層3を形成してもよい。
本発明に係るアンカー層3は、反射層4とフィルム基材2との接着性を高める機能を有しているものであれば、特に限定はないが、樹脂からなることが好ましい。従って、アンカー層では、フィルム基材と反射層とを密着する高い密着性と、反射層を真空蒸着法等で形成する時に付与する熱にも耐え得る高い耐熱性と、反射層が本来有する高い反射性能を引き出すための平滑性とを兼ね備えていることが要求される。
本発明に係るアンカー層に使用する樹脂では、上記密着性、耐熱性及び平滑性の条件を満足するものであれば特に制限はなく、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂等の単独またはこれらの混合樹脂が使用でき、耐候性の点からポリエステル系樹脂とメラミン系樹脂の混合樹脂が好ましく、さらにイソシアネート等の硬化剤を混合した熱硬化型樹脂とすればより好ましい。
本発明において、アンカー層の厚さは、密着性、平滑性、反射層の反射率等の観点から、0.01〜3μmが好ましく、より好ましくは0.1〜1μmである。
アンカー層の形成方法は、グラビアコート法、リバースコート法、ダイコート法等、従来公知の湿式コーティング方法が使用できる。
(金属から構成される反射層)
本発明に係る反射層を構成する金属としては、例えば、銀または銀合金、その他、金、銅、アルミニウム、これらの合金も用いることができる。本発明の反射装置においては、特に、銀を使用することが好ましい。このような反射層は、光を反射させる反射膜としての役割を果たす。反射層を銀または銀合金からなる膜とすることにより、フィルムミラーの赤外域から可視光領域での反射率を高め、入射角による反射率の依存性を低減できる。赤外域から可視光領域とは、2500〜400nmの波長領域を意味する。入射角とは、膜面に対して垂直な線(法線)に対する角度を意味する。
銀合金としては、反射層の耐久性が向上する点から、銀と、金、パラジウム、スズ、ガリウム、インジウム、銅、チタンおよびビスマスからなる群から選ばれる1種以上の他の金属とからなる合金が好ましい。他の金属としては、高温耐湿性、反射率の点から、金が特に好ましい。
反射層が銀合金からなる膜である場合、銀は、反射層における銀と他の金属との合計(100原子%)中、90〜99.8原子%が好ましい。また、他の金属は、耐久性の点から0.2〜10原子%が好ましい。
また、反射層の膜厚は、60〜300nmが好ましく、80〜200nmが特に好ましい。反射層の膜厚が60nm未満では、膜厚が薄く、光を透過してしまうため、フィルムミラーの可視光領域での反射率が低下するおそれがある。200nm程度までは膜厚に比例して反射率も大きくなるが、200nm以上は膜厚に依存しない。むしろ反射層の膜厚が300nmを超えると、反射層の表面に凹凸が発生しやすくなり、これにより光の散乱が生じてしまい、可視光領域での反射率が低下するおそれがある。
フィルムミラーには光沢が求められるが、金属箔を作製して接着する方法では表面凹凸があるために光沢を失う。広い面積範囲で均一な表面粗さを求められるフィルムミラーでは金属箔ラミネートは製造方法として好ましくない。金属からなる反射層は、湿式法や乾式法で形成することが好ましい。
湿式法とは、めっき法の総称であり、溶液から金属を析出させ膜を形成する方法である。具体例をあげるとすれば、銀鏡反応などがある。
一方、乾式法とは、真空成膜法の総称であり、具体的に例示するとすれば、抵抗加熱式真空蒸着法、電子ビーム加熱式真空蒸着法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト真空蒸着法、スパッタ法などがある。とりわけ、本発明には連続的に成膜するロールツーロール方式が可能な蒸着法が好ましく用いられる。すなわち、本発明に係るフィルムミラーを製造するフィルムミラーの製造方法としては、銀からなる反射層を銀蒸着によって形成する工程を有する態様の製造方法であることが好ましい。
(トップコート層)
本発明に係るユニットAであるフィルムミラーにおいて、反射層のフィルム基材から遠い側に隣接してトップコート層を設けることができる。トップコート層は、腐食防止剤を含み、反射層を形成する金属、例えば、銀の腐食劣化を防ぐとともに、その上に形成する粘着層との接着力向上に寄与するものである。
トップコート層の形成に用いることのできる樹脂としては、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂等の単独またはこれらの混合樹脂が使用でき、耐候性の点からポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂が好ましく、さらにイソシアネート等の硬化剤を混合した熱硬化型樹脂とすればより好ましい。
イソシアネートは、TDI(トリレンジイソシアネート)系、XDI(キシレンジイソシアネート)系、MDI(メチレンジイソシアネート)系、HMDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)系等の従来から使用されてきた各種イソシアネートが使用可能であるが、耐候性の点から、XDI系、MDI系、HMDI系のイソシアネートを使用するのが好ましい。
トップコート層の厚さは、密着性、耐候性等の観点から、0.01〜3μmが好ましく、より好ましくは0.1〜1μmである。
トップコート層の形成方法は、グラビアコート法、リバースコート法、ダイコート法等、従来公知のコーティング方法が使用できる。
本発明に係るトップコート層が含有する反射層の腐食防止剤としては、大別して、銀に対する吸着性基を有する腐食防止剤と酸化防止剤が好ましく用いられる。ここで、「腐食」とは、金属(銀)がそれをとり囲む環境物質によって、化学的または電気化学的に浸食されるか若しくは材質的に劣化する現象をいう(JIS Z0103−2004参照)。
また、本発明に係るフィルムミラーにおいては、アンカー層が酸化防止剤を含有し、かつトップコート層が銀に対する吸着性基を有する腐食防止剤を含有している態様も好ましい。
なお、腐食防止剤の含有量は、使用する化合物によって最適量は異なるが、一般的には、0.1〜1.0g/mの範囲内であることが好ましい。
〈銀に対する吸着性基を有する腐食防止剤〉
本発明に適用可能な銀に対する吸着性基を有する腐食防止剤としては、アミン類およびその誘導体、ピロール環を有する化合物、トリアゾール環を有する化合物、ピラゾール環を有する化合物、チアゾール環を有する化合物、イミダゾール環を有する化合物、インダゾール環を有する化合物、銅キレート化合物類、チオ尿素類、メルカプト基を有する化合物、ナフタレン系の少なくとも一種またはこれらの混合物から選ばれることが望ましい。
アミン類およびその誘導体としては、例えば、エチルアミン、ラウリルアミン、トリ−n−ブチルアミン、o−トルイジン、ジフェニルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−N−ジメチルエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、アセトアミド、アクリルアミド、ベンズアミド、p−エトキシクリソイジン、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ジシクロヘキシルアンモニウムサリシレート、モノエタノールアミンベンゾエート、ジシクロヘキシルアンモニウムベンゾエート、ジイソプロピルアンモニウムベンゾエート、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、シクロヘキシルアミンカーバメイト、ニトロナフタレンアンモニウムナイトライト、シクロヘキシルアミンベンゾエート、ジシクロヘキシルアンモニウムシクロヘキサンカルボキシレート、シクロヘキシルアミンシクロヘキサンカルボキシレート、ジシクロヘキシルアンモニウムアクリレート、シクロヘキシルアミンアクリレート等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
ピロール環を有する物としては、例えば、N−ブチル−2,5−ジメチルピロール,N−フェニル−2,5ジメチルピロール、N−フェニル−3−ホルミル−2,5−ジメチルピロール,N−フェニル−3,4−ジホルミル−2,5−ジメチルピロール等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
トリアゾール環を有する化合物としては、例えば、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、3−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゾール、3−メチル−1,2,4−トリアゾール、1−メチル−1,2,4−トリアゾール、1−メチル−3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、4−メチル−1,2,3−トリアゾール、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、4,5,6,7−テトラハイドロトリアゾール、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−5−メチル−1,2,4−トリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
ピラゾール環を有する化合物としては、例えば、ピラゾール、ピラゾリン、ピラゾロン、ピラゾリジン、ピラゾリドン、3,5−ジメチルピラゾール、3−メチル−5−ヒドロキシピラゾール、4−アミノピラゾール等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
チアゾール環を有する化合物としては、例えば、チアゾール、チアゾリン、チアゾロン、チアゾリジン、チアゾリドン、イソチアゾール、ベンゾチアゾール、2−N,N−ジエチルチオベンゾチアゾール、P−ジメチルアミノベンザルロダニン、2−メルカプトベンゾチアゾール等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
イミダゾール環を有する化合物としては、例えば、イミダゾール、ヒスチジン、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5ジヒドロキシメチルイミダゾール、4−フォルミルイミダゾール、2−メチル−4−フォルミルイミダゾール、2−フェニル−4−フォルミルイミダゾール、4−メチル−5−フォルミルイミダゾール、2−エチル−4−メチル−5−フォルミルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−4−フォルミルイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
インダゾール環を有する化合物としては、例えば、4−クロロインダゾール、4−ニトロインダゾール、5−ニトロインダゾール、4−クロロ−5−ニトロインダゾール等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
銅キレート化合物類としては、例えば、アセチルアセトン銅、エチレンジアミン銅、フタロシアニン銅、エチレンジアミンテトラアセテート銅、ヒドロキシキノリン銅等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
チオ尿素類としては、例えば、チオ尿素、グアニルチオ尿素等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
メルカプト基を有する化合物としては、すでに上記に記載した材料も加えれば、メルカプト酢酸、チオフェノール、1,2−エタンジオール、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、1−メチル−3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、グリコールジメルカプトアセテート、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
ナフタレン系としては、チオナリド等が挙げられる。
〈酸化防止剤〉
本発明に係るトップコート層に用いられる反射層の腐食防止剤としては、酸化防止剤を用いることもできる。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、チオール系酸化防止剤およびホスファイト系酸化防止剤を使用することが好ましい。
フェノール系酸化防止剤としては、例えば、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、テトラキス−〔メチレン−3−(3′、5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,3,5−トリス(3′、5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシベンジル)−S−トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)トリオン、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、トリエチレングリコールビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー〕、3,9−ビス[1,1−ジ−メチル−2−〔β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−2,4,8,10−テトラオキオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン等が挙げられる。特に、フェノール系酸化防止剤としては、分子量が550以上のものが好ましい。
チオール系酸化防止剤としては、例えば、ジステアリル−3,3′−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス−(β−ラウリル−チオプロピオネート)等を挙げられる。
ホスファイト系酸化防止剤としては、例えば、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ジ(2,6−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス−(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)−ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)4,4′−ビフェニレン−ジホスホナイト、2,2′−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト等が挙げられる。
なお、本発明に係るトップコート層においては、上記酸化防止剤と共に、下記の光安定剤を用いることもできる。
ヒンダードアミン系の光安定剤としては、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロネート、1−メチル−8−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−セバケート、1−[2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2、6,6−テトラメチルピペリジン、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタン−テトラカルボキシレート、トリエチレンジアミン、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4,5]デカン−2,4−ジオン等が挙げられる。
その他ニッケル系紫外線安定剤として、〔2,2′−チオビス(4−t−オクチルフェノレート)〕−2−エチルヘキシルアミンニッケル(II)、ニッケルコンプレックス−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル・リン酸モノエチレート、ニッケル・ジブチル−ジチオカーバメート等も使用することが可能である。
特にヒンダードアミン系の光安定剤としては、3級のアミンのみを含有するヒンダードアミン系の光安定剤が好ましく、具体的には、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロネート、または1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノール/トリデシルアルコールと1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸との縮合物が好ましい。
(粘着層)
本発明に係るユニットA(フィルムミラー)においては、図1の(a)に示す様に、上記説明したトップコート層5と、面ファスナー雌部7とを固定することを目的として、粘着層6を設けることができる。
粘着層としては、特に制限されず、例えば、ドライラミネート剤、ウェットラミネート剤、粘着剤、ヒートシール剤、ホットメルト剤等のいずれもが用いられる。例えば、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ニトリルゴム等が用いられる。
ラミネート方法は、特に制限されず、例えば、ロール式で連続的に行うのが経済性及び生産性の点から好ましい。
粘着層の厚さは、粘着効果、乾燥速度等の観点から、通常1〜50μm程度の範囲であることが好ましい。
また、本発明に係るユニットA(フィルムミラー)には、必要に応じて、下記の各層を形成することもできる。
(傷防止層)
本発明においては、フィルムミラーの最外層として、傷防止層を設けることができる。この傷防止層は、傷防止のために設けられる。
傷防止層は、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、有機シリケート化合物、シリコーン系樹脂などで構成することができる。特に、硬度と耐久性などの点で、シリコーン系樹脂やアクリル系樹脂が好ましい。さらに、硬化性、可撓性および生産性の点で、活性エネルギー線硬化型のアクリル系樹脂、または熱硬化型のアクリル系樹脂からなるものが好ましい。
活性エネルギー線硬化型のアクリル系樹脂または熱硬化型のアクリル系樹脂とは、重合硬化成分として多官能アクリレート、アクリルオリゴマーあるいは反応性希釈剤を含む組成物である。その他に必要に応じて光開始剤、光増感剤、熱重合開始剤あるいは改質剤等を含有しているものを用いてもよい。
アクリルオリゴマーとは、アクリル系樹脂骨格に反応性のアクリル基が結合されたものを始めとして、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレートなどであり、また、メラミンやイソシアヌール酸などの剛直な骨格にアクリル基を結合したものなども用いられ得る。
また、反応性希釈剤とは、塗工剤の媒体として塗工工程での溶剤の機能を担うと共に、それ自体が一官能性あるいは多官能性のアクリルオリゴマーと反応する基を有し、塗膜の共重合成分となるものである。
市販されている多官能アクリル系硬化塗料としては、三菱レイヨン株式会社;(商品名“ダイヤビーム”シリーズなど)、長瀬産業株式会社;(商品名“デナコール”シリーズなど)、新中村株式会社;(商品名“NKエステル”シリーズなど)、DIC(株);(商品名“UNIDIC”シリーズなど)、東亜合成化学工業株式会社;(商品名“アロニックス”シリーズなど)、日本油脂株式会社;(商品名“ブレンマー”シリーズなど)、日本化薬株式会社;(商品名“KAYARAD”シリーズなど)、共栄社化学株式会社;(商品名“ライトエステル”シリーズ、“ライトアクリレート”シリーズなど)などの製品を利用することができる。
本発明において、傷防止層中には、本発明の効果が損なわれない範囲で、さらに各種の添加剤を必要に応じて配合することができる。例えば、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤などの安定剤、界面活性剤、レベリング剤および帯電防止剤などを用いることができる。
レベリング剤は、特に、傷防止層を塗工する際、表面凹凸低減に効果的である。レベリング剤としては、例えば、シリコーン系レベリング剤として、ジメチルポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体(例えば、東レダウコーニング(株)製SH190)が好適である。
(ガスバリア層)
本発明に係るフィルムミラーにおいては、湿度の変動、特に高湿度によるフィルム基材及びフィルム基材で保護される各種機能層の劣化を防止することを目的として、ガスバリア層を設けることができる。
本発明において、ガスバリア層の防湿性としては、40℃、90%RHにおける水蒸気透過度が、100g/m・day/μm以下、好ましくは50g/m・day/μm以下、更に好ましくは20g/m・day/μm以下となるようにガスバリア層の防湿性を調整することが好ましい。また。酸素透過度としては、測定温度23℃、湿度90%RHの条件下で、0.6ml/m/day/atm以下であることが好ましい。水蒸気透過度は、例えば、MOCON社製の水蒸気透過度測定装置PERMATRAN−W3−33にて測定できる。
本発明に適用可能なガスバリア層は、主には金属酸化物により形成されるが、金属酸化物からなるガスバリア層としては、酸化珪素、酸化アルミニウム、または酸化珪素、酸化アルミニウムを出発材料とした複合酸化物、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム、酸化ニオブ、酸化クロム等が挙げられ、特に水蒸気バリア性の観点から酸化珪素、酸化アルミニウム、または珪素、アルミニウムを出発材料とした複合酸化物が好ましい。そのほか波長550nmにおける屈折率が1.35から1.8の低屈折率層と、波長550nmにおける屈折率が1.85から2.8である高屈折率膜を交互に積層した多層膜であっても良い。低屈折率膜材料としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化アルミニウムなどが挙げられる。高屈折率膜材料としては、酸化ニオブ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム、酸化タンタル、酸化ジルコニウムなどが挙げられる。これらは真空蒸着法、スパッタ法、イオンブレーティングなどのPVD法(物理蒸着法)、あるいは、CVD法(化学蒸着法)などの真空プロセスにより形成される。金属酸化物からなるガスバリア層の厚さは5〜800nmの範囲が好ましく、更に好ましくは10〜300nmの範囲である。
本発明において、フィルム基材上に酸化珪素層または酸化アルミニウム層、または酸化珪素、酸化アルミニウムを出発材料として形成した複合酸化物からなるガスバリア層は、酸素、二酸化炭素、空気などのガスまたは水蒸気に対する高いバリア作用に優れる。
さらに、酸化珪素層または酸化アルミニウム層、または酸化珪素、酸化アルミニウムを出発材料とした複合酸化物層は、膜厚がそれぞれ1μm以下であり、それぞれの光線透過率の平均値は90%以上であることが好ましい。これによって、光損失がなく、太陽光を効率よく反射することができる。
(犠牲防食層)
本発明に係るフィルムミラーには犠牲防食層を設けることができる。本発明でいう犠牲防食層とは、金属から構成される反射層を犠牲防食により保護する層のことであり、犠牲防食層を反射層とフィルム基材との間に配置することにより、金属からなる反射層の耐食性を向上させることができる。本発明において、犠牲防食層としては、銀よりもイオン化傾向の高い銅が好ましく、銅の犠牲防食層は、銀から構成される反射層の下に設けることによって、銀の劣化を抑制することができる。
次いで、図1に記載の保持部材であるユニットBを構成する面ファスナー雄部を除く各層について説明する。
(保持部材)
本発明の反射装置において、ユニットBを構成する保持部材10としては金属支持体を用いることが好ましく、例えば、鋼板、銅板、アルミニウム板、アルミニウムめっき鋼板、アルミニウム系合金めっき鋼板、銅めっき鋼板、錫めっき鋼板、クロムめっき鋼板、ステンレス鋼板など熱伝導率の高い金属材料を用いることができる。本発明においては、特に、耐食性の良好なめっき鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板などにすることが好ましい。
(粘着層)
本発明に係るユニットBにおいて、保持部材に面ファスナー雄部を接着させる目的で、保持部材10と面ファスナー雄部8との間に粘着層9を設けることが好ましい。
ユニットBに形成する粘着層としては、前記ユニットAにおいて説明した粘着層と同様の構成で形成することができる。
〔太陽熱発電用反射装置〕
本発明の反射装置は、太陽光を集光する目的の太陽熱発電用フィルムミラーとして適用することができる。太陽熱発電用反射装置として用いる場合、反射装置の形状を樋状(半円筒状)として、半円の中心部分に内部に流体を有する筒状部材を設け、筒状部材に太陽光を集光させることで内部の流体を加熱し、その熱エネルギーを変換して発電する形態が一形態として挙げられる。また、平板状の反射装置を複数個所に設置し、それぞれの反射装置で反射された太陽光を一枚の反射鏡(中央反射鏡)に集光させて、反射鏡により反射して得られた熱エネルギーを発電部で変換することで発電する形態も一形態として挙げられる。特に後者の形態においては、用いられる反射装置に高い正反射率が求められる為、本発明の反射装置が特に好適に用いられる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
〔反射装置の作製〕
(反射装置1の作製:本発明)
〈フィルムミラー(ユニットA)1の作製〉
フィルム基材として、平均粒径が40nmのゴム粒子を配合した紫外線吸収剤含有アクリルフィルム(住友化学製テクノロイS014G、厚さ75μm、1m×1m)を用いた。次いで、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂、TDI(トリレンジイソシアネート)系イソシアネート,HMDI系イソシアネートを樹脂固形分比率で20:1:1:2に混合した樹脂中に、更に腐食防止剤としてグリコールジメルカプトアセテートを塗布後の付量が0.2g/mとなるよう調整したアンカー層塗布液を、フィルム基材の片面にグラビアコート法によりコーティングして、厚さ0.1μmのアンカー層を形成した。銀反射層として真空蒸着法により、厚さ100nmの銀反射層を形成した。銀反射層上に、ポリエステル系樹脂(ポリエスター SP−181、日本合成化学社製)と、TDI系イソシアネート(2,4−トリレンジイソシアネート)を樹脂固形分比率で10:2に混合した樹脂中に、さらに腐食防止剤としてグリコールジメルカプトアセテートを塗布後の付量が0.3g/mとなるよう調整したトップコート層塗布液を、グラビアコート法によりコーティングして、厚さ0.1μmのトップコート層を形成した。アクリル系の粘着剤エスダイン#7851(積水化学工業製)を5μm厚に塗布して粘着層を形成した後、フィルムミラーの光入射方向(フィルム基材面側)とは逆側の全面に、図2の(a)に記載した様な形態で、不織布を用いた面ファスナー雌部を接着した。
フィルムミラー(ユニットA)1は、面ファスナー雌部を除いた構成(図1の(a)に記載のC)の総膜厚は、80.3μmである。
〈保持部材(ユニットB)1の作製〉
厚さ1mmのアルミニウム板を1m角の正方形に切り出した。全面にアクリル系の粘着剤エスダイン#7851(積水化学工業製)を、5μmの厚さとなる様に塗布した後、粘着剤を介してアルミニウム板全面に、図3の(b)に記載の形状で、ポリアミド樹脂からなる平均高さが75μmの係合素子(フック)を全面に有する面ファスナー雄部を密着させて、保持部材1を作製した。
〈反射装置の作製〉
上記作製したフィルムミラー1と保持部材1を用い、それぞれ設置した面ファスナー同士が対面する様に配置した後、面ファスナー同士を結合して、反射装置1を作製した。
(反射装置2の作製:本発明)
上記反射装置1の作製において、フィルムミラー1の構成として、面ファスナー雌部の形態を、不織布を図3の(a)に記載のループ型係合素子に変更し、更にループ型係合素子を、図2の(b)に記載の様なストライプ状に配置した以外は同様にして、反射装置2を作製した。
なお、ループ型係合素子により構成した不連続パターンのストライプ状面ファスナー雌材群の占有面積比率は、55%(開口率:45%)とした。
(反射装置3の作製:本発明)
上記反射装置2の作製において、フィルムミラーにおける面ファスナー雌材群の配列を、図2の(b)に記載のストライプ状に代えて、図2の(c)に記載の千鳥格子状とした以外は同様にして、反射装置3を作製した。
なお、ループ型係合素子により構成した不連続パターンの千鳥格子状面ファスナー雌材群の占有面積比率は、55%(開口率:45%)とした。
(反射装置4の作製:本発明)
上記反射装置2の作製において、フィルムミラーにおける面ファスナー雌材群の配列を、図2の(b)に記載のストライプ状に代えて、図2の(d)に記載のハニカム構造とした以外は同様にして、反射装置4を作製した。
なお、ループ型係合素子により構成した不連続パターンのハニカム構造の面ファスナー雌材群の占有面積比率は、55%(開口率:45%)とした。
(反射装置5の作製:本発明)
上記反射装置2の作製において、フィルムミラー(ユニットA)における面ファスナー雌材群の配列を図2の(e)に記載の水玉状配置とし、かつ面ファスナー雌部の係合素子として、図3の(d)に記載の先端が球形で、平均高さが80μmのマッシュルーム形状物に変更した。この時、先端が球形のマッシュルーム形状物により構成された面ファスナー雌材群の投影面積比率は、75%(開口率:25%)とした。
更に、ユニットBに設ける面ファスナー雄部の係合素子も、上記面ファスナー雌部と同様の図3の(d)に記載の構造からなる先端が球形のマッシュルーム形状物を用いた。この時、先端が球形のマッシュルーム形状物の平均高さは80μmとした。
上記作製したフィルムミラー(ユニットA)と保持部材(ユニットB)のそれぞれのマッシュルーム形状物同士を重ね合わせてお互い隙間のないように結合して、反射装置5を作製した。
(反射装置6、7の作製:比較例)
上記反射装置2の作製において、フィルムミラー(ユニットA)における面ファスナー雌材群を縁部のみに、それぞれ占有面積が25%、45%となる条件で形成した以外は同様にして、反射装置6、7を作製した。
(反射装置8〜10の作製:比較例、本発明)
上記反射装置3の作製において、フィルムミラー(ユニットA)における面ファスナー雌材群の千鳥格子構造の占有面積を、それぞれ45%、75%、90%となる条件に変更した以外は同様にして、反射装置8〜10を作製した。
(反射装置11の作製:本発明)
上記反射装置3の作製において、保持部材(ユニットB)を構成する面ファスナー雄部の係合素子を、図3の(b)に記載のフック型に代えて、図3の(c)に記載のT型の係合素子に変更した以外は同様にして、反射装置11を作製した。
(反射装置12〜14の作製:本発明)
上記反射装置3の作製において、フィルムミラー(ユニットA)を構成するフィルム基材、アンカー層、銀反射層、トップコート層、粘着層からなる構成部(図1の(a)に記載のC部)の膜厚比率は変更しないで、総膜厚をそれぞれ120μm、180μm、220μmに変更した以外は同様にして、反射装置12〜14を作製した。
(反射装置15〜17の作製:本発明、比較例)
上記反射装置3の作製において、保持部材(ユニットB)を構成する面ファスナー雄部の係合素子(フック)の平均高さを、それぞれ95μm、110μm、150μmに変更した以外は同様にして、反射装置15〜17を作製した。
(反射装置18、19の作製:本発明)
上記反射装置3の作製において、ユニットAを構成する反射層の構成金属を、銀に代えて、それぞれアルミニウム、銀/パラジウム合金に変更した以外は同様にして、反射装置18、19を作製した。
(反射装置20の作製:比較例)
上記反射装置3の作製において、ユニットAを構成する面ファスナー雌部(図1の(a)に記載の面ファスナー雌部7)と、ユニットBを構成する面ファスナー雄部(図1の(a)に記載の面ファスナー雄部8)を除き、ユニットAのトップコート層5と、ユニットBの粘着層9とを直接貼り合わせた以外は同様にして、反射装置20を作製した。
Figure 2011206084
《反射装置の評価》
(係合強度の評価)
上記作製した反射装置20を除く各反射装置について、JIS−L−3416に準拠して、係合荷重9.8N/cmで面ファスナー雄部と面ファスナー雌部とを係合した。剥離時の強度測定は、幅10mmの試験片を50mmの長さに重ね合わせ、定速伸長引張試験機にて、引張速度300mm/分で剥離させた時の強度(N/10mm)を測定し、これを係合強度の尺度とした。
(ミラー面の耐衝撃性の評価)
1辺の長さが1mの各反射装置のユニットA面上に、JIS B1501に規定する直径19.84mmで、質量が約32gの表面が滑らかな鋼球を、50cmの高さの静止の状態から力を加えずに落下させ、破損の有無を目視観察し、下記の基準に従ってミラー面の耐衝撃性を評価した。なお、鋼球の落下点は中心点から10cmの範囲とした。
5:ミラー全面に全く変形は認められなかった
4:着弾点に微小の変化は認められるが、ミラー全体としてはほとんど変化が認められない
3:やや弱い変形が認められるが、実用上は許容される品質である
2:広い範囲でミラーの変形が認められ、実用上問題となる品質である
1:フィルムミラーに破れが生じ、許容されない品質である
(耐久性1の評価)
各反射装置を、25℃、55%RHの環境下で6時間、次いで40℃、105RHの環境下で6時間、次いで、40℃、80%RHの環境下で6時間、最後に、−10℃、10%RHの環境下で6時間とする保管条件(1日)とするサイクルサーモで、30日間処理を行った後、各反射装置のミラー面状態を観察し、下記の基準に従って耐久性1の評価を行った。
5:ミラー面の状態は、処理前と同等の品質であり、ミラー面の変化は全く認められない
4:ミラー面は、処理前の品質をほぼ維持しており、ミラー面の変化は認められない
3:ミラー面に、環境変化による僅かなシワの発生は認められるが、実用上は許容される範囲の品質である
2:ミラー面に環境変化によるシワの発生は認められ、実用上問題となる品質である
1:ミラー面に環境変化による強いシワの発生は認められ、実用に耐えない品質である
(耐久性2の評価)
各反射装置を、屋外の砂埃の激しい環境下で30日間放置した後、各反射装置の係合強度を感覚評価し、更に面ファスナー部での砂埃の付着状況を目視観察し、下記の基準に従って耐久性2の評価を行った。
5:処理後の係合強度は、初期の強度と同等であり、面ファスナー部での砂埃の付着はなく、開口部に収納されている
4:処理後の係合強度は、初期の強度とほぼ同等であり、面ファスナー部での砂埃の付着はなく、ほとんどの砂埃は開口部に収納されている
3:処理後の係合強度は、初期の強度に対しやや低下しており、面ファスナー部での砂埃の付着も僅かに認められるが、実用上はぎりぎり許容される品質である
2:面ファスナー剥離後、面ファスナー表面に砂埃の付着が認められ、また係合強度も低下している
1:30日の処理後、フィルムミラーの明らかな剥がれが認められ、面ファスナーを剥離した後、面ファスナー表面に多量の砂埃の付着が認められ、係合強度も大きく低下している
(交換容易性の評価)
フィルムミラーの交換適性を評価するため、ユニットAとユニットBとを剥離する際の剥離容易性を調べ、ある程度の力を付与することによりフィルムミラーの交換が容易である場合を「○」、フィルムミラー交換時にかなり強い力が必要である場合、あるいは剥離が困難でフィルムミラー破れなどが発生する場合には「×」と判定した。
以上により得られた結果を、表2に示す。
Figure 2011206084
表2に記載の結果より明らかなように、本発明で規定する構成のフィルムミラー及び保持部材から構成される本発明の反射装置は、比較例に対し、十分な係合強度を備え、耐衝撃性に優れた反射ミラーであり、様々な環境下で設置されても、安定した平面性と係合性を備え、かつフィルムミラーの交換容易性に優れていることが分かる。
1 反射装置
2 フィルム基材
3 アンカー層
4 反射層
5 トップコート層
6 粘着層
7 面ファスナー雌部
7A、7B、7C、7D 面ファスナー雌材群
8 面ファスナー雄部
9 粘着層
10 支持体
11 開口部
12 面ファスナー雌部の基材
13 ループ材
14 面ファスナー雄部の基材
15 釣り針型フック
16 T型フック
17 マッシュルーム形状からなる係合素子
A ユニットA(フィルムミラー)
B ユニットB(保持部材)
C 面ファスナー雌部を除くフィルムミラーの総膜厚

Claims (5)

  1. フィルム基材上に、金属から構成される反射層及び面ファスナー雌部を有するユニットAと、保持部材上に面ファスナー雄部を有するユニットBとから構成され、該面ファスナー雌部と該面ファスナー雄部とが自在に脱着可能な位置に対向して配置され、該面ファスナー雄部を構成する係合素子(フック)の平均高さが100μm以下であり、かつ該面ファスナー雌部の全面積に対する面ファスナー雌材の占有面積比率が、50%以上であることを特徴とする反射装置。
  2. 前記ユニットAを構成する面ファスナー雌部が、不連続な独立パターンで形成した複数の面ファスナー雌材群により構成されていることを特徴とする請求項1に記載の反射装置。
  3. 前記ユニットAにおける前記面ファスナー雌部を除く全膜厚が、200μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の反射装置。
  4. 前記反射層を構成する金属が銀であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の反射装置。
  5. ユニットAを構成する前記フィルム基材が、前記反射層より入射光側に配置されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の反射装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013094633A1 (ja) * 2011-12-21 2013-06-27 コニカミノルタ株式会社 太陽光反射用フィルムミラー及び太陽熱発電用反射装置

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