JP2011205920A - 冷菓の製造方法、および冷菓 - Google Patents

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恵介 井上
Yoshihisa Hirahara
嘉久 平原
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Abstract

【課題】
ソルビトール等の糖アルコールによるえぐ味等が低減され、風味が良好で低カロリーな冷菓の製造方法を提供すること。
【解決手段】
甘味素材としてソルビトールを含有する冷菓の製造方法であって、ソーマチン添加量/ソルビトール添加量の比が0.017以上となるように、風味改善剤としてソーマチンを添加することを特徴とする方法、およびソルビトールを1.75質量%およびソーマチンを0.03質量%以上をそれぞれ含有する冷菓。
【選択図】 図1

Description

本発明は、甘味素材としてソルビトールを含有する冷菓の製造方法であって、風味改善剤としてソーマチンを添加することを特徴とする方法に関するものである。
ソルビトール等の糖アルコールは、低カロリー、低う蝕性であることから、砂糖を使用せず、糖代替物として菓子類に使用されており、市場において当該菓子類の人気が高まっている。ソルビトールの他にもキシリトール、マンニトール、マルチトール等が知られている。アイスクリームを代表とする冷菓においても、市場の動向から、低カロリーのものが望まれているが、これら糖アルコールを使用したアイスクリームでは、こくがない、溶け易い、滑らかさがない、不快味等による後味が悪い等、ネガティブな評価をする消費者がおり、なかなか実用化されないのが現実である。
これら欠点を解決するものとして、甘味料として、アイスクリームに水添加水分解デンプンで重合度が3以上の多価アルコールを含有させてなるアイスクリームが提案されているが、この方法によってもこくのなさ、溶け易さ、滑らかさの改良が十分ではなかった(例えば、特許文献1)。
また、溶け易さや保形性の低下を解決するための他の方法として、例えば調整乳清タンパク質加工品と塩類とを混合する方法(例えば、特許文献2または特許文献3)、甜菜根由来の食物繊維を添加する方法(例えば、特許文献4)等が挙げられる。
しかしながら、調整乳清タンパク質加工品を添加する方法では、調整乳清タンパク質加工品が乳タンパクを加工して乳糖や塩類等を除く処理をしたものであるため、乳本来の風味にかけるといった問題があり、食物繊維を添加する方法では、糊様の食感になったり、口溶けが悪くなる等の問題があり、保形安定性を満足に解決させる方法ではない。
特公平6−65278号公報 特開平9−135664号公報 特開平9−172973号公報 特開平6−181693号公報
本発明者らは前記課題に鑑み、鋭意検討を行った結果、甘味素材としてソルビトールを含有する冷菓の製造方法において、風味改善剤としてソーマチンを添加することで、糖アルコールによる不快味を低減できることを見出し、本発明を完成するに至った。
前記課題を解決する本発明の第一の発明は、甘味素材としてソルビトールを含有する冷菓の製造方法であって、ソーマチン添加量/ソルビトール添加量の比が0.017以上となるようにソーマチンを添加することを特徴とする方法であり、ソーマチンの添加量が0.03質量%以上であることを好ましい態様としている。
前記課題を解決する本発明の第二の発明は、ソルビトールを1.75質量%、およびソーマチンを0.03質量%以上をそれぞれ含有する冷菓である。
本発明によれば、甘味素材としてソルビトールを含有する冷菓を製造するにあたって、風味改善剤としてソーマチンを特定の量だけ添加するだけで、一部の消費者に好まれていない糖アルコールによるえぐ味等を低減した冷菓を製造することができる。
さらに、甘味素材として、砂糖のみ等を使用する場合に比して、低カロリーな冷菓を製造することができる。
ソルビトールを含有する冷菓における、ソーマチン添加量/ソルビトール添加量の比と官能評価との関係を表す図である。
次に、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の好ましい実施形態に限定されず、本発明の範囲内で自由に変更することができるものである。なお、本明細書において百分率は特に断りのない限り質量による表示である。
本発明の冷菓の製造方法に用いられる甘味素材として採用される糖アルコールは、ソルビトールを使用することが好ましい。ソルビトールは、同じ質量の砂糖と比べてカロリーが75%程度と低いため、本発明の方法で製造された冷菓は従来の主として砂糖を使用して製造した冷菓に比べ低カロリーな製品を提供することができる。
本発明の冷菓の製造方法において添加されるソルビトールの添加量は、1.5〜2.0質量%であることが好ましく、1.75質量%であることが特に好ましい。
さらには、ソルビトール以外の甘味料と併用しても、何ら問題はない。ソルビトールと併用できる甘味料としては、例えば砂糖、ぶどう糖、果糖、麦芽糖、キシロオリゴ糖、蔗糖、乳糖、水飴等の糖類、イソマルトース、マルトース、マルトオリゴ糖、マルトデキストリン、フラクトオリゴ糖、異性化糖、カップリングシュガー、ガラクトオリゴ糖、グルコースシロップ、キシロオリゴ糖アルコール、ポリデキストロース、ポリデキストロース還元物、その他の難消化性糖アルコール等等およびそれらの還元物、エリスリトール、マルチトール、ラクチトール、還元澱粉加水分解物等の糖アルコール類、ステビオサイド、サッカリン、アスパルテーム等の高甘味度甘味料が挙げられ、これらを単独もしくは2種以上を組み合わせて用いることができる。
一般的にアイスクリーム等の冷菓は、脱脂粉乳、安定剤、乳化剤、香味料、甘味料として砂糖等の成分等からなり、甘味料の砂糖が冷菓の最終製品中に10〜30質量%程度使用されている。本発明においては、ソルビトールの他に、上記の糖類や糖アルコール類を組み合わせて、冷菓の最終製品中に10〜30質量%を含有させることが可能である。
本発明の冷菓の製造方法に用いられる風味改良剤は、ソーマチンを使用することが好ましい。
本発明に使用するソーマチンは、いわゆるThaumatinであり、タウマチンとも呼ばれ、西アフリカに生育するクズウコン科(Marantaceae科)に属する多年性の植物ソーマトコッカスダニエリ(Thaumatococcus Daniellii BENTH)の種子から得られるタンパク質系の甘味物質である。特に、苦味、不快味のない爽快な甘味を呈する甘味料であり、砂糖と比較して甘味の発現が遅く、甘味が持続するものである。また、ソーマチンは種々の甘味料と組み合わせることが可能である。
なお、ソーマチンは、平成元年11月28日付厚生省告示第207号による「化学的合成品以外の食品添加物リスト」に収載(「食品衛生法および栄養改善法の一部を改正する法律」、平成8年4月16日に告示された既存添加物名簿に収載)され、甘味料としての用途が例示されているものである。
本発明では、ソーマチン単体だけでなく、デキストリンなどの他の素材を利用して製剤化されたソーマチン製剤も使用することができる。例えば、ソーマチン製剤「ネオサンマルクAG」、「ネオサンマルクDC」(三栄源FFI社製)、甘味料製剤「サンスイート」(三栄源FFI社製)、甘味料製剤「ソーマックスA」(北埼玉ヨシオカ社製品)などが挙げられる。
本発明の冷菓の製造方法において風味改善剤として添加されるソーマチンの添加量は、甘味素材として添加されるソルビトールとソーマチンのそれぞれの添加量の比によって特定されることが好ましく、ソーマチン添加量/ソルビトール添加量の比が0.017以上となるようにソーマチンを添加すること好ましい。これにより、ソルビトール等の糖アルコール不快味をマスキングし、好ましい味に整えることが可能である。
なお、本発明の冷菓の製造方法において、ソーマチンの正味の添加量は、0.03質量%以上であることが好ましく、製造する冷菓の種類に応じて添加量の上限を適宜設定することが可能である。
本発明の冷菓とは、アイスクリーム類(アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス)、シャーベット、ソフトクリーム、氷菓等を例示することができる。また、本発明の冷菓中に、従来知られている各種添加剤を添加してもよく、添加剤としては、例えば、生乳、乳製品、植物乳、植物性油脂、卵製品、果汁、果肉、チョコレート類や、コーヒー類等の風味原料、着香料、着色料、高甘味度甘味料等が挙げられ、いずれも市販の製品を利用することができる。
本発明の冷菓は、糖質成分としてソルビトールを用い、風味改善剤としてソーマチンを用いる以外は、その冷菓の種類に応じて、通常行われている方法で、製造することができる。
例えば、アイスクリームの場合には、原料を計量後、65〜70℃程度で20分間溶解・混合し、85℃で達温〜30分程度保持して殺菌処理した後、均質機等で均質化し、その後、5℃程度の温度下で、一晩エージングし、目的に応じて着色料、香料を添加し、フリージングを行い、オーバーランが30%に達した時点でフリージングを終了し、紙カップ等に充填して成型し、−40〜−30℃下で急速冷凍する方法等が挙げられる。
次に実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
原料として、無塩バター(森永乳業社製)を10.2質量部、脱脂粉乳(森永乳業社製)を10.3質量部、砂糖を5.6質量部、ブドウ糖を5.0質量部、ソルビット(東和化成工業社製、ソルビトール含量70%)を2.5質量部、水飴(固形分65%)を7.8質量部、加糖卵黄を1.4質量部、食塩を0.01質量部、乳化安定剤(市販品)を1.6質量部、ソーマチン製剤(市販品、ソーマチン含量0.15%)を0.2質量部のそれぞれについて、70℃に加温した溶解水に添加して混合融解し、85℃に達温して殺菌処理した後、二段式均質機(サンマル社製)にて15MPaおよび5MPaの二段階で均質化処理した。
その後、5℃まで冷却した後、5℃のまま一晩エージングしてアイスクリームミックスを調製した。調製したアイスクリームミックスをバッチ式フリーザー(カルピジャーニ社製)でフリージングを行い、オーバーランが30%に達した時点でフリージングを終了した。その後、130ml容の紙カップに充填して成型し、−40℃で冷却してアイスクリームを製造した。
製造したアイスクリームは、ソルビトールによるえぐ味を感じない風味が良好なアイスクリームであった。
次に試験例を示して本発明を詳細に説明する。
[試験例1]
本試験は、冷菓に添加するソルビトールとソーマチンの添加量の比による風味への影響を検討するために行った。
(1)試料の調製
前記実施例1において、ソーマチン製剤のソーマチン含量が0.05%、0.1%、0.15%、0.2%のソーマチン製剤を使用したこと以外は同様の方法にてアイスクリームサンプルを製造した。なお、ソーマチンを添加していないアイスクリームサンプルをコントロール(対照品)とした。
ここで、製造したアイスクリームサンプルに含まれるソルビトールとソーマチンについて、[ソーマチン添加量]/[ソルビトール添加量]の比と、アイスクリームサンプルの製造に使用したソーマチン製剤のソーマチン含量の関係は表1に示すとおりである。
Figure 2011205920

(2)試験方法
製造したアイスクリームサンプルは、風味パネラー9名により、ブラインドでの官能評価を行った。
官能評価の評価項目は、「えぐ味を感じない」サンプルを評価点:1点、「えぐ味を少し感じる」サンプルを評価点:2点、「えぐ味を強く感じる」サンプルを評価点:3点として評価し、その平均値を官能評価値として表した。すなわち、官能評価値が小さいほど、アイスクリームサンプルの風味は良好であることを意味する。
(3)試験結果
本試験の結果は図1に示すとおりである。図1の結果から明らかなとおり、アイスクリームサンプル中の[ソーマチン添加量]/[ソルビトール添加量]が0.017以上である時、ソーマチンを添加していないコントロール(対照品)に比して、えぐ味がほとんど感じないアイスクリームになっており、風味は顕著に改善していることが判明した。
これに対し、アイスクリームサンプル中の[ソーマチン添加量]/[ソルビトール添加量]が、0.0043、0.0086、0.013のいずれのサンプルも、官能評価値はコントロール(対照品)より増加しており、前記サンプルのソーマチン添加量では、甘味素材としてソルビトールを含有する冷菓の風味の改善には十分ではないことが明らかとなった。
よって、本試験により、甘味素材としてソルビトールを含有する風味が良好な冷菓を製造するためには、ソーマチン添加量/ソルビトール添加量の比が0.017以上となるようにソーマチンを添加することが好ましいことが明らかとなった。

Claims (3)

  1. 甘味素材としてソルビトールを含有する冷菓の製造方法であって、ソーマチン添加量/ソルビトール添加量の比が0.017以上となるようにソーマチンを添加することを特徴とする方法。
  2. ソーマチンの添加量が0.03質量%以上である請求項1に記載の方法。
  3. ソルビトールを1.75質量%およびソーマチンを0.03質量%以上を含有する冷菓。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014161312A (ja) * 2013-02-27 2014-09-08 Mitsubishi Shoji Foodtech Co Ltd 酵母エキスを用いた糖質の不快味マスキング方法

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