JP2011205432A - 圧電振動片の製造方法及び圧電振動片、圧電振動子、発振器、電子機器並びに電波時計 - Google Patents

圧電振動片の製造方法及び圧電振動片、圧電振動子、発振器、電子機器並びに電波時計 Download PDF

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Abstract

【課題】前工程における表面欠陥の影響が後工程に及ぶのを抑制し、表面欠陥のない圧電振動片を製造することができる圧電振動片の製造方法及び圧電振動片、並びに圧電振動片を備えた圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計を提供する。
【解決手段】ウエハ上に金属膜を形成する金属膜形成工程と、金属膜上にレジスト膜を形成するレジスト膜形成工程と、レジスト膜をパターニングしてレジストパターンを形成するレジストパターン形成工程と、レジストパターンの形成領域以外の領域の金属膜を除去して、外形パターンを形成する外形パターン形成工程と、を有する圧電振動片の製造方法であって、金属膜形成工程、レジスト膜形成工程及びレジストパターン形成工程のうち、少なくとも何れかの工程を複数回行うことを特徴とする
【選択図】図9

Description

本発明は、圧電振動片の製造方法及び圧電振動片、並びに圧電振動片を備えた圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計に関するものである。
近年、携帯電話や携帯情報端末機器には、時刻源や制御信号のタイミング源、リファレンス信号源等として水晶等を利用した圧電振動子が用いられている。この種の圧電振動子は、様々なものが提供されているが、その1つとして、音叉型の圧電振動片を有するものが知られている。この圧電振動片は、平行に配された一対の振動腕部と、これら一対の振動腕部の基端側を一体的に固定する基部とを備え、振動腕部同士が、互いに接近又は離間する方向に所定の共振周波数で振動するものである。
例えば特許文献1には、圧電振動片の製造方法が開示されている。
ここで、図44に基づいて、圧電振動片の外形パターニングについて具体的に説明すると、図44(a)に示すように、まず水晶等のウエハ300に金属膜301を成膜した後、図44(b)に示すように、金属膜301上にレジスト膜302(例えば、ポジレジスト)を形成する。次に、図44(c)に示すように、圧電振動片の外形に相当する外形相当領域に遮光膜パターン305が形成されたフォトマスク306を用いて、露光、現像することで、レジスト膜302をパターニングし、圧電振動片の外形形状に沿ったレジストパターン303を形成する。そして、図44(d)に示すように、レジストパターン303をマスクとして金属膜301をエッチングすることで、図44(e)に示すように、レジストパターン303で保護された領域以外の金属膜301が選択的に除去された金属膜パターン304を形成する。その後、図44(f)に示すように、金属膜パターン304をマスクとしてウエハ300をエッチングすることで、金属膜パターン304で保護された領域以外のウエハ300が選択的に除去される。これにより、図44(g)に示すように、ウエハ300から複数の圧電振動片の外形形状を形成することができる。
特開2004−120351号公報
ところで、上述した外形パターニングの工程において、フォトマスク306や、レジスト膜302、金属膜301における外形相当領域に表面欠陥Dが存在する場合がある。これら表面欠陥Dは、遮光膜パターン305に傷や欠け、またはフォトマスク306に傷や付着物が存在したり、レジスト膜302や金属膜301における各パターン303,304となる領域に傷や欠けが存在したり、各パターン303,304中に異物が混入したり等により生じる。
そして、仮にフォトマスク306(遮光膜パターン305)に表面欠陥Dが存在すると、紫外線が表面欠陥Dの領域も透過してレジスト膜302上に露光される。そのため、レジスト膜302にポジレジストを用いた場合には、表面欠陥Dと重なる領域のレジスト膜302も溶解性が向上してしまう。すなわち、フォトマスク306の表面欠陥Dがレジストパターン303に転写される。
また、仮にレジストパターン303に傷や欠け、またはフォトマスク306から転写された表面欠陥Dが存在する状態で、レジストパターン303をマスクとして金属膜301をパターニングすることで、レジストパターン303の表面欠陥Dが金属膜パターン304上に転写される。
さらに、仮に金属膜パターン304に傷や欠け、またはレジストパターン303から転写された表面欠陥Dが存在する状態で、金属膜パターン304をマスクとしてウエハ300をパターニングすることで、金属膜パターン304の表面欠陥Dがウエハ300上に転写される。すなわち、表面欠陥Dが存在する金属膜パターン304をマスクとしてウエハ300の外形パターニングを行うことで、欠けたり、凹んだりした表面欠陥Dが存在する不良品の圧電振動片が形成されることになる。このような不良品の圧電振動片は、市場に流通して製品として使用した場合に、衝撃や疲労等によって、欠けたり、凹んだりした箇所を起点にして折れ易いという問題がある。
このように、前工程で表面欠陥Dが存在すると、表面欠陥Dの影響が全て後工程に引き継がれることになる。すなわち、各工程で発生する表面欠陥Dの影響がウエハ300上に及ぶことで、歩留まりが低下するという問題がある。
そこで、本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、前工程における表面欠陥の影響が後工程に及ぶのを抑制し、表面欠陥のない圧電振動片を製造することができる圧電振動片の製造方法及び圧電振動片、並びに圧電振動片を備えた圧電振動子、発振器、電子機器及び電波時計を提供するものである。
上述した課題を解決するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明に係る圧電振動片の製造方法は、圧電基板上に被膜を形成する被膜形成工程と、前記被膜上にマスク材を形成するマスク材形成工程と、前記マスク材をパターニングしてマスク材パターンを形成するマスク材パターン形成工程と、前記マスク材パターンの形成領域以外の領域の前記被膜を除去して、前記被膜パターンを形成する被膜パターン形成工程と、を有する圧電振動片の製造方法であって、前記被膜形成工程、前記マスク材形成工程及び前記マスク材パターン形成工程のうち、少なくとも何れかの工程を複数回行うことを特徴としている。
この構成によれば、まず被膜形成工程を複数回行うことで、仮に前工程で形成された被膜に表面欠陥が存在した場合に、この表面欠陥を後工程で形成する被膜によってキャンセルすることができる。
また、マスク材形成工程を複数回行うことで、仮に前工程で形成されたマスク材に表面欠陥が存在した場合に、この表面欠陥を後工程で形成するマスク材によってキャンセルすることができる。
さらに、マスク材パターン形成工程を複数回行うことで、仮に前工程で形成されたマスク材パターンに表面欠陥が存在した場合に、この表面欠陥を後工程で形成するマスク材パターンによってキャンセルすることができる。
このように、被膜形成工程、マスク材形成工程及びマスク材パターン形成工程のうち、何れかの工程を複数回行うことで、前工程における表面欠陥の影響が後工程に及ばないので、各パターンを表面欠陥が少ない所望の形状に形成することができる。その結果、不良品の発生を抑制して歩留まりを向上させるとともに、振動特性に優れた信頼性の高い圧電振動片を提供することができる。
また、前記被膜形成工程、前記マスク材形成工程及び前記マスク材パターン形成工程の全てを複数回行うことを特徴としている。
この構成によれば、被膜形成工程、マスク材形成工程及びマスク材パターン形成工程を何れも複数回行うことで、被膜パターン及びマスク材パターンにおける表面欠陥の発生をさらに抑制することができる。
また、前記マスク材形成工程及び前記マスク材パターン形成工程をn回行い、第(n−1)マスク材パターン形成工程は、第(n−1)マスク材形成工程の後に、第(n−1)遮光膜パターンが形成された第(n−1)フォトマスクを用い、第(n−1)マスク材に対して露光、現像して、第(n−1)マスク材パターンを形成し、第nマスク材形成工程は、前記第(n−1)マスク材パターン形成工程の後に行い、第nマスク材パターン形成工程は、第nマスク材形成工程の後に、前記第(n−1)遮光膜パターンと同一パターンを有する第n遮光膜パターンが形成された第nフォトマスクを用い、第nマスク材に対して露光、現像して、第nマスク材パターンを形成することを特徴としている。なお、nは2以上の整数とする。
この構成によれば、各マスク材を、それぞれ異なるフォトマスク(例えば、第nフォトマスクや第(n−1)フォトマスク)を用いて露光することにより、各マスク材の同位置に表面欠陥の影響が及ぶのを抑制できる。
具体的に、第(n−1)フォトマスクに表面欠陥が存在した場合に、第(n−1)マスク材に第(n−1)フォトマスクの表面欠陥の影響が及ぶことになるが、この表面欠陥を第nマスク材によりキャンセルすることができる。なお、仮に第nフォトマスクに表面欠陥が存在しても、この表面欠陥が第(n−1)フォトマスクの表面欠陥と同位置に存在することはほとんどない。そのため、各マスク材の同位置に表面欠陥の影響が及ぶのを抑制することができ、被膜パターンの表面欠陥をより少なくすることができる。
また、前記マスク材パターン形成工程をn回行い、第(n−1)マスク材パターン形成工程は、前記マスク材形成工程の後に、第(n−1)遮光膜パターンが形成された第(n−1)フォトマスクを用い、前記マスク材に対して露光、現像して、前記マスク材パターンを形成し、第nマスク材パターン形成工程は、前記第(n−1)遮光膜パターンと同一パターンを有する第n遮光膜パターンが形成された第nフォトマスクを用い、前記マスク材パターンに対して露光、現像することを特徴としている。なお、nは2以上の整数とする。
この構成によれば、マスク材パターン形成工程をn回行うことで、仮に第(n−1)マスク材パターンに表面欠陥が存在した場合に、この表面欠陥を第nマスク材パターンによってキャンセルすることができる。
また、前記マスク材形成工程を複数回連続して行い、最終の前記マスク材形成工程の後に、前記マスク材パターン形成工程を行うことを特徴としている。
この構成によれば、マスク材の表面欠陥を抑制した上で、マスク材パターンを形成できるため、マスク材パターンを表面欠陥が少ない所望の形状に形成できる。
また、前記被膜形成工程及び前記被膜パターン形成工程をn回行い、第(n−1)被膜形成工程は、前記第(n−1)マスク材形成工程に先立って行い、第(n−1)被膜パターン形成工程は、前記第(n−1)マスク材パターンの形成領域以外の領域の第(n−1)被膜を除去して、第(n−1)被膜パターンを形成し、前記第n被膜形成工程は、前記第(n−1)被膜パターン形成工程と、前記第nマスク材形成工程との間に行い、前記第(n−1)被膜パターンを覆うように第n被膜を形成し、第n被膜パターン形成工程は、前記第nマスク材パターンの形成領域以外の領域の前記第n被膜を除去して、第n被膜パターンを形成することを特徴としている。なお、nは2以上の整数とする。
この構成によれば、被膜形成工程及び被膜パターン形成工程をn回行うことで、仮に第(n−1)被膜または第(n−1)被膜パターンに表面欠陥が存在した場合に、この表面欠陥を第n被膜または第n被膜パターンによってキャンセルすることができる。
また、前記被膜形成工程を複数回連続して行い、最終の前記被膜形成工程の後に、前記マスク材形成工程及び前記マスク材パターン形成工程を行うことを特徴としている。
この構成によれば、被膜の表面欠陥を抑制した上で、被膜パターンを形成できるため、被膜パターンを表面欠陥が少ない所望の形状に形成できる。
また、前記被膜パターン形成工程の後段で、前記被膜パターンをマスクとして、前記圧電基板をパターニングすることにより、前記圧電振動片の外形を形成する外形形成工程を有していることを特徴としている。
この構成によれば、表面欠陥が少ない被膜パターンをマスクとしてウエハをパターニングすることで、不良外形を有する圧電振動片の発生を抑制して、圧電振動片を所望の外形形状に形成し易くなる。その結果、歩留まりを向上させるとともに、振動特性に優れた信頼性の高い圧電振動片を提供することができる。
また、本発明の圧電振動片は、上記本発明の圧電振動片の製造方法を用いて製造されたことを特徴としている。
この構成によれば、上記本発明の圧電振動片の製造方法を用いて製造されているため、振動特性に優れた信頼性の高い圧電振動片を提供することができる。
また、本発明に係る圧電振動子は、上記本発明の圧電振動片がパッケージに気密封止されてなることを特徴としている。
この構成によれば、上記本発明の圧電振動片がパッケージに気密封止されているため、振動特性に優れた信頼性の高い圧電振動子を提供することができる。
また、本発明に係る発振器は、上記本発明の圧電振動子が、発振子として集積回路に電気的に接続されていることを特徴としている。
また、本発明に係る電子機器は、上記本発明の圧電振動子が、計時部に電気的に接続されていることを特徴としている。
また、本発明に係る電波時計は、上記本発明の圧電振動子が、フィルタ部に電気的に接続されていることを特徴としている。
本発明に係る発振器、電子機器及び電波時計においては、上述した圧電振動子を備えているので、圧電振動子と同様に信頼性の高い製品を提供することができる。
本発明に係る圧電振動片の製造方法及び圧電振動片によれば、被膜形成工程、マスク材形成工程及びマスク材パターン形成工程のうち、何れかの工程を複数回行うことで、前工程における表面欠陥の影響が後工程に及ばないので、各パターンを表面欠陥が少ない所望の形状に形成することができる。その結果、不良品の発生を抑制して歩留まりを向上させるとともに、振動特性に優れた信頼性の高い圧電振動片を提供することができる。
本発明に係る圧電振動子によれば、上記本発明の圧電振動片がパッケージに気密封止されているため、振動特性に優れた信頼性の高い圧電振動子を提供することができる。
本発明に係る発振器、電子機器及び電波時計においては、上述した圧電振動子を備えているので、圧電振動子と同様に信頼性の高い製品を提供することができる。
本発明に係る圧電振動子の実施形態を示す外観斜視図である。 図1に示す圧電振動子の内部構成図であって、リッド基板を取り外した状態で圧電振動片を上方から見た図である。 図2に示すA−A線に沿った圧電振動子の断面図である。 図1に示す圧電振動子の分解斜視図である。 圧電振動片を上面から見た平面図である。 圧電振動片を下面から見た平面図である。 図5に示すB−B線に沿った圧電振動子の断面図である。 図1に示す圧電振動子を製造する際の流れを示すフローチャートである。 第1実施形態における圧電振動片を製造する際の流れを示すフローチャートである。 圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、ウエハの断面図である。 圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、ウエハの断面図である。 圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、ウエハの断面図である。 圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、ウエハの断面図である。 圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、ウエハの断面図である。 圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、ウエハの断面図である。 圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、ウエハの断面図である。 圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、ウエハの断面図である。 圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、ウエハの断面図である。 圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、ウエハの断面図である。 圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、ウエハの断面図である。 圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、ウエハの断面図である。 圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、ウエハの断面図である。 圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、ウエハの断面図である。 圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、ウエハの断面図である。 圧電振動子の製造方法を示す工程図であって、圧電振動片をキャビティ内に収容した状態でベース基板用ウエハとリッド基板用ウエハとが陽極接合されたウエハ接合体の分解斜視図である。 第2実施形態における圧電振動片を製造する際の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態における圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、ウエハの断面図である。 第2実施形態における圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、ウエハの断面図である。 第2実施形態における圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、ウエハの断面図である。 第2実施形態における圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、ウエハの断面図である。 第2実施形態における圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、ウエハの断面図である。 第2実施形態における圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、ウエハの断面図である。 第3実施形態における圧電振動片を製造する際の流れを示すフローチャートである。 第3実施形態における圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、ウエハの断面図である。 第4実施形態における圧電振動片を製造する際の流れを示すフローチャートである。 第4実施形態における圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、ウエハの断面図である。 第4実施形態における圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、ウエハの断面図である。 圧電振動片を製造する際の他の方法を示すフローチャートである。 圧電振動片を製造する際の他の方法を示すフローチャートである。 第5実施形態における圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、ウエハの断面図である。 本発明に係る発信器の一実施形態を示す構成図である。 本発明に係る電子機器の一実施形態を示す構成図である。 本発明に係る電波時計の一実施形態を示す構成図である。 従来の圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、フォトマスクの断面図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態を説明する。
(圧電振動子)
図1は、本実施形態における圧電振動子の外観斜視図であり、図2は圧電振動子の内部構成図であって、リッド基板を取り外した状態で圧電振動片を上方から見た図ある。また、図3は図2に示すA−A線に沿った圧電振動子の断面図であり、図4は圧電振動子の分解斜視図である。
図1〜図4に示すように、圧電振動子50は、ベース基板51とリッド基板52とで2層に積層された箱状に形成されており、内部のキャビティC内に圧電振動片1が収納された表面実装型の圧電振動子50である。そして、圧電振動片1とベース基板51の外側に設置された外部電極53,54とが、ベース基板51を貫通する一対の貫通電極55,56によって電気的に接続されている。
ベース基板51は、ガラス材料、例えばソーダ石灰ガラスからなる透明な絶縁基板で板状に形成されている。ベース基板51には、一対の貫通電極55,56が形成される一対のスルーホール57,58が形成されている。スルーホール57,58は、ベース基板51の外側端面(図3中下面)から内側端面(図3中上面)に向かって漸次径が縮径した断面テーパ形状をなしている。
リッド基板52は、ベース基板51と同様に、ガラス材料、例えばソーダ石灰ガラスからなる透明の絶縁基板であり、ベース基板51に重ね合わせ可能な大きさの板状に形成されている。そして、リッド基板52のベース基板51が接合される接合面側には、圧電振動片1が収容される矩形状の凹部52aが形成されている。
この凹部52aは、ベース基板51及びリッド基板52が重ね合わされたときに、圧電振動片1を収容するキャビティCを形成する。
そして、ベース基板51の内側端面側(リッド基板52が接合される接合面側)には、導電性材料(例えば、アルミニウム)からなる陽極接合用の接合膜61が形成されている。この接合膜61は、膜厚が例えば3000Å〜5000Å程度に形成され、リッド基板52に形成された凹部52aの周囲を囲むようにベース基板51の周縁に沿って形成されている。そして、ベース基板51とリッド基板52とは、凹部52aをベース基板51の接合面側に対向させた状態でベース基板51に対して接合膜61を介して陽極接合されている。
また、外部電極53,54は、ベース基板51の外側端面における長手方向の両端に設置されており、各貫通電極55,56及び各引き回し電極62,63を介して圧電振動片1に電気的に接続されている。より具体的には、一方の外部電極53は、一方の貫通電極55及び一方の引き回し電極62を介して圧電振動片1の後述する一方のマウント電極12に電気的に接続されている。また、他方の外部電極54は、他方の貫通電極56及び他方の引き回し電極63を介して、圧電振動片1の後述する他方のマウント電極13に電気的に接続されている。
貫通電極55,56は、焼成によってスルーホール57,58に対して一体的に固定された筒体65及び芯材部66によって形成されたものであり、スルーホール57,58を完全に塞いでキャビティC内の気密を維持しているとともに、外部電極53,54と引き回し電極62,63とを導通させる役割を担っている。具体的に、一方の貫通電極55は、外部電極53と圧電振動片1の後述する基部5との間で引き回し電極62の下方に位置しており、他方の貫通電極56は、外部電極54と圧電振動片1の後述する振動腕部4との間で引き回し電極63の下方に位置している。
筒体65は、ペースト状のガラスフリットが焼成されたものである。筒体65は、両端が平坦で且つベース基板51と略同じ厚みの円筒状に形成されている。そして、筒体65の中心には、芯材部66が筒体65の中心孔を貫通するように配されている。また、本実施形態ではスルーホール57,58の形状に合わせて、筒体65の外形が円錐状(断面テーパ状)となるように形成されている。そして、この筒体65は、スルーホール57,58内に埋め込まれた状態で焼成されており、これらスルーホール57,58に対して強固に固着されている。
上述した芯材部66は、金属材料により円柱状に形成された導電性の芯材であり、筒体65と同様に両端が平坦で、かつベース基板51の厚みと略同じ厚さとなるように形成されている。
なお、貫通電極55,56は、導電性の芯材部66を通して電気導通性が確保されている。
(圧電振動片)
図5は圧電振動片の上面から見た平面図であり、図6は下面から見た平面図である。
本実施形態の圧電振動片1は、図5,図6に示すように、水晶やタンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の圧電材料から形成された音叉型の圧電板2を備えている。
圧電板2は、平行に配置された一対の振動腕部3,4と、これら一対の振動腕部3,4の基端部側を一体的に固定する基部5とを備えている。また、これら一対の振動腕部3,4の上下面上には、振動腕部3,4の基端部から先端部に向かって、一定幅で縦長の溝部6が形成されている。これら溝部6は、振動腕部3,4の基端部側から中間部を越える範囲に亘って形成されている。これにより、一対の振動腕部3,4は、それぞれ図7に示すように断面H型となっている。なお、図7は図1のA−A線に沿う断面図である。
このように形成された圧電板2の外表面上には、図5,図6に示すように、一対の励振電極10,11及び一対のマウント電極12,13が形成されている。このうち、一対の励振電極10,11は、電圧が印加されときに一対の振動腕部3,4を互いに接近又は離間する方向に所定の共振周波数で振動させる電極であり、主に一対の振動腕部3,4の外表面にそれぞれ電気的に切り離された状態でパターニングされて形成されている。具体的には、図7に示すように、一方の励振電極10が、主に一方の振動腕部3の溝部6内と他方の振動腕部4の側面上とに形成され、他方の励振電極11が、主に一方の振動腕部3の側面上と他方の振動腕部4の溝部6内とに形成されている。
また、一対のマウント電極12,13は、図5,図6に示すように、基部5の主面及び側面を含む外表面上に形成されており、引き出し電極16を介して一対の励振電極10、11にそれぞれ電気的に接続されている。よって、一対の励振電極10,11は、このマウント電極12,13を介して電圧が印加されるようになっている。
なお、上述した励振電極10,11、マウント電極12,13及び引き出し電極16は、例えば、クロム(Cr)と金(Au)との積層膜であり、水晶と密着性の良いクロム膜を下地として成膜した後に、表面に金の薄膜を施したものである。但し、この場合に限られず、例えば、クロムとニクロム(NiCr)との積層膜の表面にさらに金の薄膜を積層しても構わないし、クロム、ニッケル、アルミニウム(Al)やチタン(Ti)等の単層膜でも構わない。
また、一対の振動腕部3,4の先端部には、自身の振動状態を所定の周波数の範囲内で振動するように調整(周波数調整)を行うための重り金属膜17(粗調膜17a及び微調膜17bからなる)が形成されている。この重り金属膜17を利用して周波数調整を行うことで、一対の振動腕部3、4の周波数をデバイスの公称周波数の範囲内に収めることができるようになっている。
このように構成された圧電振動片1は、図3,図4に示すように、金等のバンプBを利用して、ベース基板51の内側端面に形成された引き回し電極62,63上にバンプ接合されている。より具体的には、圧電振動片1の一方の励振電極11が、一方のマウント電極12及びバンプBを介して一方の引き回し電極62上にバンプ接合され、他方の励振電極10が他方のマウント電極13及びバンプBを介して他方の引き回し電極63上にバンプ接合されている。これにより、圧電振動片1は、ベース基板51の内側端面から浮いた状態で支持されるとともに、各マウント電極12,13と引き回し電極62,63とがそれぞれ電気的に接続された状態となっている。
そして、この圧電振動片1を作動させる場合には、一対の励振電極10,11間に所定の駆動電圧を印加して電流を流すことで、一対の振動腕部3,4を接近・離間させる方向に所定の周波数で振動させることができる。そして、この振動を、時刻源、制御信号のタイミング源やリファレンス信号源等として利用することができる。
(圧電振動子の製造方法)
次に、上述した圧電振動子の製造方法について説明する。以下の説明では、水晶からなるウエハから複数の圧電振動片を製造する場合について説明する。図8は、圧電振動子の製造方法を示すフローチャートであり、図9は圧電振動片作製工程を示すフローチャートである。また、図10〜図25は圧電振動子の製造方法を示す工程図である。なお、後述するが、以下の説明では各層にそれぞれ傷や欠け、異物混入等によって表面欠陥が存在しているものとする。
(圧電振動片作製工程)
まず、図8に示すように、圧電振動片作製工程(S10)を行って図5〜図7に示す圧電振動片1を作製する。具体的には、図9,図10に示すように、水晶のランバート原石を所定の角度でスライスして一定の厚みのウエハSとする。続いて、ウエハSをラッピングして粗加工した後、加工変質層をエッチングで取り除き、その後ポリッシュ等の鏡面加工を行なって、所定の厚みとする(S110)。
次に、ウエハSから複数の圧電振動片1の外形形状をパターニングするための外形パターン23(図21参照)を形成する(S120)。外形パターン23を形成するために、本実施形態では、第1外形パターン23Aを形成する第1パターニング工程(S120)と、第1外形パターン23B上に第2外形パターン23Bを形成する第2パターニング工程(S130)とを有している。
始めに、第1パターニング工程(S120)では、図10に示すように、ポリッシングが終了したウエハSを準備した後、ウエハSの両面に第1金属膜(被膜)20Aをそれぞれ成膜する(S121)。この第1金属膜20Aは、例えばクロムからなる下地膜と、金からなる保護膜との積層膜であり、それぞれスパッタリング法や蒸着法等により成膜される。なお、本実施形態では、第1金属膜20Aにおける圧電振動片1の外形に相当する複数の外形相当領域のうち、何れかの外形相当領域上に表面欠陥K1が存在するものとする。
次に、図11に示すように、第1金属膜20A上に第1レジスト膜(マスク材)25Aを形成する(S122)。具体的には、まず第1金属膜20A上に、スピンコート法等によりレジスト材料を塗布する。なお、本実施形態で用いるレジスト材料としては、ノボラック樹脂系のポジレジストが好適に用いられている。そして、レジスト材料の塗布後、レジスト材料をプリベークすることで、第1レジスト膜25Aが形成される。なお、プリベークをホットプレートで行う場合には120℃〜130℃、オーブンで行う場合には80℃〜90℃程度で行うことが好ましい。なお、第1レジスト膜25Aには、圧電振動片1の外形に相当する複数の外形相当領域のうち、第1金属膜20Aとの表面欠陥K1と重ならない位置に表面欠陥K2が存在するものとする。
ここで、フォトリソグラフィ技術を用いて、第1レジスト膜25Aを所望の第1レジストパターン26A(図13参照)にパターニングする(S123:マスク材パターン形成工程)。具体的には、図12に示すように、まず第1フォトマスク30Aを用意する。第1フォトマスク30Aは、ガラス等の光透過性を有する基板31Aの主面上に、クロム等の遮光性を有する遮光膜パターン35Aが形成されたものである。そして、遮光膜パターン35Aは、基板31Aの主面上に圧電振動片1の外形(音叉型)に倣って形成されており、この遮光膜パターン35Aの形成領域が圧電振動片1の外形形状となる外形相当領域を構成している。なお、遮光膜パターン35Aは基板31Aの主面に複数配列されており、何れかの遮光膜パターン35A上における表面欠陥K1,K2と重ならない位置に表面欠陥K3が存在するものとする。そして、第1フォトマスク30Aの主面側を第1レジスト膜25Aに向けた状態で、ウエハSと第1フォトマスク30Aとの位置合わせを行う。
続いて、第1フォトマスク30Aを介して第1レジスト膜25Aを露光する(S123A:第1露光工程)。本実施形態の第1露光工程では、第1フォトマスク30Aと第1レジスト膜25Aとを離間させた状態で露光するプロジェクション露光を採用している。そして、ウエハSの両面側から紫外線Bを照射すると、第1フォトマスク30Aを透過して第1レジスト膜25Aが露光される。この際、遮光膜パターン35Aの形成領域以外の領域に入射した紫外線Bのみが、基板31を透過して第1レジスト膜25Aに露光される。すなわち、圧電振動片1の外形相当領域以外の領域に紫外線Bが照射される。すると、紫外線Bが露光された領域の第1レジスト膜25Aのみの溶解性が向上することになる。
ここで、紫外線Bは遮光膜パターン35Aの表面欠陥K3の領域も透過して、透過した紫外線Bが第1レジスト膜25A上に露光される。そのため、表面欠陥K3と重なる領域の第1レジスト膜25Aも溶解性が向上してしまう。すなわち、第1フォトマスク30Aの表面欠陥K3が第1レジスト膜25Aに転写される。
次いで、図13に示すように、第1フォトマスク30Aを取り除いた後、第1レジスト膜25Aの現像を行う(S123B:第1現像工程)。具体的には、ウエハSをアルカリ水溶液からなる現像液に浸漬することで、紫外線Bが露光された領域の第1レジスト膜25Aが選択的に除去される。すなわち、現像後の第1金属膜20A上には、圧電振動片1の外形形状に第1レジスト膜25Aが残存した状態の第1レジストパターン26Aが複数形成される。なお、この第1現像工程において、第1レジストパターン26A上には、第1レジスト膜25Aの表面欠陥K2と、第1フォトマスク30Aの表面欠陥K3が第1レジスト膜25Aに転写されてなる表面欠陥K3’とが存在する。
そして、図14に示すように、第1レジストパターン26Aをマスクとしてエッチング加工(例えば、ウェットエッチング)を行い、マスクされていない第1金属膜20A(外形相当領域の第1金属膜20A)を選択的に除去する(S124:外形パターン形成工程)。エッチング加工後に第1レジスト膜25Aの第1レジストパターン26Aを除去する。これにより、図15に示すように、第1金属膜20を、圧電振動片1の外形形状と同等の形状を有する第1外形パターン23Aとして形成することができる。すなわち、一対の振動腕部3,4及び基部5の外形形状に倣って、第1金属膜20Aをパターニングすることができる。またこの際、ウエハS上に形成する複数の圧電振動片1の数だけ、一括してパターニングを行う。
以上により第1パターニング工程(S120)を終了する。
ところで、上述した第1パターニング工程(S120)の終了後、第1外形パターン23A上には、第1金属膜20Aの表面欠陥K1と、第1レジストパターン26Aの表面欠陥K2,K3’から第1金属膜20Aに転写された表面欠陥K2’,K3’’とが存在する。そのため、この状態でウエハSをエッチングしてしまうと、表面欠陥K1,K2’、K3’’部分にエッチャントが浸入することでウエハSが異常エッチングされ、圧電振動片1を所望の形状に形成することができないという問題がある。
そこで、本実施形態では、第1パターニング工程(S120)の終了後、第1パターニング工程(S120)と同様の工程を行い、第2外形パターン23B(図20参照)を形成する第2パターニング工程(S130)を行う。
図16に示すように、第2パターニング工程(S130)では、まず第1外形パターン23Aが形成されたウエハSの両面に、第1外形パターン23Aを覆うように第2金属膜(被膜)20Bをそれぞれ成膜する(S131)。本実施形態においては、第2金属膜20Bは、第1金属膜20Aと同様にクロムからなる下地膜と、金からなる保護膜との積層膜を第1金属膜20Aと同等の厚さで形成している。これにより、第1外形パターン23Aに形成された表面欠陥K1,K2’,K3’’を第2金属膜20Bによりキャンセルすることができる。なお、第2金属膜20Bにも、圧電振動片1の外形に相当する複数の外形相当領域のうち、何れかの外形相当領域上に表面欠陥K4が存在する場合があるが、第1外形パターン23Aの表面欠陥K1,K2’,K3’’に重なるように存在することはほとんどない。
次に、図17に示すように、第2金属膜20B上に第2レジスト膜(マスク材)25Bを形成する(S132)。具体的には、第1レジスト膜25Aと同様に、第2金属膜20B上に、スピンコート法等によりレジスト材料を塗布した後、レジスト材料をプリベークすることで、第2レジスト膜25Bが形成される。なお、第2レジスト膜25Bには、圧電振動片1の外形に相当する複数の外形相当領域のうち、何れかの外形相当領域上に表面欠陥K5が存在する場合があるが、この表面欠陥K5が第1外形パターン23Aの表面欠陥K1,K2’,K3’’及び第2金属膜20Bの表面欠陥K4の双方に重なるように存在することはほとんどない。
次に、フォトリソグラフィ技術を用いて、第2レジスト膜25Bを所望の第2レジストパターン26B(図19参照)にパターニングする(S133:マスク材パターン形成工程)。具体的には、図18に示すように、まず第2フォトマスク30Bを用意する。第2フォトマスク30Bは、第1フォトマスク30Aと同様に、基板31Bの主面上に、圧電振動片1の外形(音叉型)に倣って遮光膜パターン35Bが形成されたものである。なお、第2フォトマスク30Bには何れか遮光膜パターン35Bに表面欠陥K6が存在する場合があるが、第1外形パターン23Aや、第2金属膜20B、第2レジスト膜25Bの表面欠陥K1,K2’,K3’’,K4,K5に重なるように存在することはほとんどない。
そして、このように形成された第2フォトマスク30Bを介してプロジェクション露光を行なう(S133A:第2露光工程)。ウエハSの両面側から紫外線Bを照射すると、第2フォトマスク30Bを透過して第2レジスト膜25Bが露光される。この際、遮光膜パターン35Bの形成領域以外の領域に入射した紫外線Bが、基板31Bを透過して第2レジスト膜25Bに露光されるとともに、遮光膜パターン35Bの表面欠陥K6の領域も透過して、透過した紫外線Bが第2レジスト膜25B上に露光される。これにより、第2フォトマスク30Bの表面欠陥K6が第2レジスト膜25Bに転写される(図20表面欠陥K6’参照)。
次いで、図19に示すように、第2フォトマスク30Bを取り除いた後、第2レジスト膜25Bの現像を行う(S133B:第2現像工程)。これにより、現像後の第2金属膜20B上には、圧電振動片1の外形形状に第2レジスト膜25Bが残存した状態の第2レジストパターン26Bが複数形成される。なお、この第2現像工程において、第2レジストパターン26B上には、第2レジスト膜25Bの表面欠陥K2と、第2フォトマスク30Bから第2レジスト膜25Bに転写された表面欠陥K6’とが存在する。
そして、図20に示すように、第2レジストパターン26Bをマスクとしてエッチング加工を行い、マスクされていない第2金属膜20Bを選択的に除去する(S134:被膜パターン形成工程)。エッチング加工後に第2レジスト膜25Bの第2レジストパターン26Bを除去する。これにより、図21に示すように、第2金属膜20Bを、圧電振動片1の外形形状と同等の形状を有する第2外形パターン23Bとして形成することができる。
以上により第2パターニング工程(S130)を終了する。この場合、第2外形パターン23B上には、第2金属膜20Bの表面欠陥K4と、第2レジストパターン26Bの表面欠陥K5,K6’から第1金属膜20Aに転写された表面欠陥K5’,K6’’とが存在する。
このように、本実施形態では、外形パターン23を形成するために、パターニング工程を2回(第1パターニング工程(S120)及び第2パターニング工程(S130))行い、各パターニング工程で形成される第1外形パターン23Aと第2外形パターン23Bとが積層されるようになっている。これにより、第1外形パターン23Aの表面欠陥K1,K2’,K3’’が、第2外形パターン23Bによってキャンセルされることになる。また、万が一、第2外形パターン23Bに表面欠陥K4,K5’,K6’’が存在した場合であっても、表面欠陥K4、K5’K6’’が、第1外形パターン23Aの表面欠陥K1,K2’,K3’’に重なることはない。
よって、金属膜20A,20B自体の表面欠陥K1,K4やレジスト膜25A,25Bやフォトマスク30A,30Bから転写された表面欠陥K2’,K3’’,K5,K6’’が各外形パターン23A,23Bに存在する場合でも、これら表面欠陥K1,K2’,K3’’,K4,K5,K6’’が各外形パターン23A,23B間で重ならない限り、外形パターン23は圧電振動片1の外形形状を有する所望の外形パターン23に形成される。
次いで、図22に示すように、パターニングされた外形パターン23をマスクとして、ウエハSの両面からそれぞれエッチング加工を行う(S140)。これにより、外形パターン23でマスクされていない領域を選択的に除去して、圧電板2の外形形状を形作ることができる。また、本実施形態ように、ウエハSの両面側からエッチングを行うことで、圧電板2の外形形状を所望の形状に高精度に形成することができる。
続いて、一対の振動腕部3、4の主面上に溝部6を形成する溝部形成工程を行う(S150)。具体的には、外形パターン23上にレジスト膜(不図示)を形成する。そして、フォトリソグラフィ技術によって、溝部6の領域を空けるようにレジスト膜をパターニングする。そして、パターニングされたレジスト膜をマスクとしてエッチング加工を行い、外形パターン23を選択的に除去する。その後、レジスト膜を除去することで、図23に示すように、既にパターニングされた外形パターン23を、溝部6の領域を空けた状態でさらにパターニングすることができる。
次いで、この再度パターニングされた外形パターン23をマスクとして、ウエハSをエッチング加工した後、マスクとしていた外形パターン23を除去する。これにより、図24に示すように、一対の振動腕部3、4の両主面上に溝部6をそれぞれ形成することができる。
なお、複数の圧電板2は、後に行う切断工程を行うまで、図示しない連結部を介してウエハSに連結された状態となっている。
次いで、複数の圧電板2の外表面上に電極膜をパターニングして、励振電極10,11、引き出し電極16、マウント電極12,13をそれぞれ形成する電極形成工程を行う(S160)。具体的には、溝部6が形成された圧電板2の外表面に電極膜を、蒸着法やスパッタリング法等により成膜する。次いで、スプレーコート等によりレジスト膜を成膜した後、フォトリソグラフィ技術を用いて露光、現像を行なうことによりレジスト膜をパターニングする。そして、残存したレジスト膜をマスクとして電極膜をエッチング加工して、パターニングする。その後、マスクとしていたレジスト膜を除去することで、上述したような電極を形成することができる。
次いで、電極形成工程が終了した後、一対の振動腕部3,4の先端に周波数調整用の粗調膜17a及び微調膜17bからなる重り金属膜17(例えば、銀や金等)を形成する(S170)。そして、ウエハSに形成された全ての振動腕部3,4に対して、共振周波数を粗く調整する粗調工程を行う(S180)。これは、重り金属膜17の粗調膜17aにレーザー光を照射して一部を蒸発させ、重量を変化させることで行う。なお、共振周波数をより高精度に調整する微調に関しては、圧電振動片1をパッケージに実装した後に行う。
そして、最後にウエハSと圧電板2とを連結していた連結部を切断して、複数の圧電板2をウエハSから切り離して個片化する切断工程を行う(S190)。これにより、1枚のウエハSから、音叉型の圧電振動片1を一度に複数製造することができる。
この時点で、圧電振動片1の製造工程が終了し、図5に示す圧電振動片1を得ることができる。
次に、図8,図25に示すように、後にリッド基板3となるリッド基板用ウエハ70を、陽極接合を行う直前の状態まで作製する第1のウエハ作製工程を行う(S20)。まず、ソーダ石灰ガラスを所定の厚さまで研磨加工して洗浄した後に、エッチング等により最表面の加工変質層を除去した円板状のリッド基板用ウエハ70を形成する(S21)。次いで、リッド基板用ウエハ70の接合面に、行列方向にキャビティC用の凹部52aを複数形成する凹部形成工程を行う(S22)。
この時点で、第1のウエハ作製工程(S20)が終了する。
次に、上述した第1のウエハ作成工程(S20)と同時、或いは前後のタイミングで、後にベース基板51となるベース基板用ウエハ80を、陽極接合を行う直前の状態まで作製する第2のウエハ作製工程を行う(S30)。まず、ソーダ石灰ガラスを所定の厚さまで研磨加工して洗浄した後に、エッチング等により最表面の加工変質層を除去した円板状のベース基板用ウエハ80を形成する(S31)。
次いで、ベース基板用ウエハ80を貫通する一対のスルーホール57,58を複数形成するスルーホール形成工程(S32)を行う。具体的には、後に両ウエハ70,80を重ね合わせたときに、リッド基板用ウエハ70に形成した凹部52a内に収まるように一対のスルーホール57,58を複数形成する。しかも、一方のスルーホール57が後にマウントする圧電振動片1の基部5側に位置し、他方のスルーホール58が振動腕部4の先端側に位置するように形成する。なお、スルーホール57,58を形成するには、サンドブラスト法や治具を利用したプレス加工等の方法を利用して形成すれば良い。
続いて、スルーホール孔形成工程(S32)で形成されたスルーホール57,58内に貫通電極55,56を形成する貫通電極形成工程(S33)を行う。これにより、スルーホール57,58内において、芯材部66がベース基板用ウエハ80の両面(図3における上下面)に対して面一な状態で保持される。以上により、貫通電極55,56を形成することができる。
続いて、ベース基板用ウエハ80の上面に導電性材料をパターニングして、接合膜61(図3参照)を形成する接合膜形成工程(S34)を行うとともに、一対の貫通電極55,56にそれぞれ電気的に接続された引き回し電極62,63を複数形成する引き回し電極形成工程を行う(S35)。
この工程を行うことにより、一方の貫通電極55と一方の引き回し電極62とが導通するとともに、他方の貫通電極56と他方の引き回し電極63とが導通した状態となる。この時点で第2のウエハ作製工程(S30)が終了する。
ところで、本実施形態では接合膜形成工程(S34)の後に、引き回し電極形成工程(S35)を行う工程順序としているが、これとは逆に、引き回し電極形成工程(S35)の後に、接合膜形成工程(S34)を行っても構わないし、両工程を同時に行っても構わない。いずれの工程順序であっても、同一の作用効果を奏することができる。よって、必要に応じて適宜、工程順序を変更して構わない。
次に、作製した複数の圧電振動片1を、それぞれ引き回し電極62,63を介してベース基板用ウエハ80の上面にバンプ接合するマウント工程を行う(S40)。まず、一対の引き回し電極62,63上にそれぞれ金等のバンプBを形成する。そして、圧電振動片1の基部5をバンプB上に載置した後、バンプBを所定温度に加熱しながら圧電振動片1をバンプBに押し付ける。これにより、圧電振動片1は、バンプBに機械的に支持されるとともに、マウント電極12,13と引き回し電極62,63とが電気的に接続された状態となる。よって、この時点で圧電振動片1の一対の励振電極10,11は、一対の貫通電極55,56に対してそれぞれ導通した状態となる。特に、圧電振動片1は、バンプ接合されるので、ベース基板用ウエハ80の上面から浮いた状態で支持される。
圧電振動片1のマウントが終了した後、ベース基板用ウエハ80に対してリッド基板用ウエハ70を重ね合わせる重ね合わせ工程を行う(S50)。具体的には、図示しない基準マーク等を指標としながら、両ウエハ70.80を正しい位置にアライメントする。これにより、マウントされた圧電振動片1が、リッド基板用ウエハ70に形成された凹部52aと両ウエハ70,80とで囲まれるキャビティC内に収容された状態となる。
重ね合わせ工程(S50)後、重ね合わせた2枚のウエハ70,80を図示しない陽極接合装置に入れ、所定の温度(接合温度)まで加熱するとともに、所定の電圧を印加して陽極接合する接合工程を行う(S60)。具体的には、接合膜61とリッド基板用ウエハ70との間に所定の電圧を印加する。すると、接合膜61とリッド基板用ウエハ70との界面に電気化学的な反応が生じ、両者がそれぞれ強固に密着して陽極接合される。これにより、圧電振動片1をキャビティC内に封止することができ、ベース基板用ウエハ80とリッド基板用ウエハ70とが接合した図25に示すウエハ体90を得ることができる。なお、図25においては、図面を見易くするために、ウエハ体90を分解した状態を図示しており、ベース基板用ウエハ80から接合膜61の図示を省略している。
そして、上述した陽極接合が終了した後、ベース基板用ウエハ80の下面に導電性材料をパターニングして、一対の貫通電極55,56にそれぞれ電気的に接続された一対の外部電極53,54を複数形成する外部電極形成工程を行う(S70)。この工程により、外部電極53,54を利用してキャビティC内に封止された圧電振動片1を作動させることができる。
その後、キャビティC内に封止された個々の圧電振動子50の周波数を微調整して所定の範囲内に収める微調工程を行う(S80)。具体的に説明すると、外部電極53,54に電圧を印加して圧電振動片1を振動させる。そして、周波数を計測しながらベース基板用ウエハ80を通して外部からレーザー光を照射し、重り金属膜17の微調膜17bを蒸発させる。これにより、一対の振動腕部3,4の先端側の重量が変化するので、圧電振動片1の周波数を、公称周波数の所定範囲内に収まるように微調整することができる。
周波数の微調が終了した後、接合されたウエハ体90を図25に示す切断線Mに沿って切断して個片化する切断工程を行う(S90)。その結果、互いに陽極接合されたベース基板51とリッド基板52との間に形成されたキャビティC内に圧電振動片1が封止された、図1に示す表面実装型の圧電振動子50を一度に複数製造することができる。
その後、圧電振動片1の共振周波数、共振抵抗値、ドライブレベル特性(共振周波数及び共振抵抗値の励振電力依存性)等のパラメータを測定してチェックする。また、絶縁抵抗特性等を併せてチェックする。この際に、異常(上述したパラメータの異常や、動作不能の状態)が検出された圧電振動子は、不良品として除外される。そして、最後に圧電振動子50の外観検査を行って、寸法や品質等を最終的にチェックする。これをもって圧電振動子50の製造が終了する。
このように、本実施形態では、外形パターン23を形成するためのパターニング工程(第1パターニング工程(S120)と第2パターニング工程(S130))を繰り返し行う構成とした。
この構成によれば、金属膜(第1金属膜20A及び第2金属膜20b)を複数回形成することで、仮に前工程で形成された金属膜(例えば、第1金属膜20a)に表面欠陥が存在した場合に、この表面欠陥を後工程で形成する金属膜(例えば、第2金属膜20b)によってキャンセルすることができる。
また、レジスト膜(第1レジスト膜25A及び第2レジスト膜25B)を複数回形成することで、仮に前工程で形成されたレジスト膜(例えば、第1レジスト膜25A)に表面欠陥が存在した場合に、この表面欠陥を後工程で形成するレジスト膜(例えば、第2レジスト膜25B)によってキャンセルすることができる。
また、これら第1レジスト膜25Aと第2レジスト膜25Bとを、それぞれ異なるフォトマスク30A,30Bを用いて露光することにより、各レジスト膜25A,25Bの同位置に表面欠陥の影響が及ぶのを抑制できる。
具体的に、第1フォトマスク30Aに表面欠陥が存在した場合に、第1レジスト膜25に第1フォトマスク30Aの表面欠陥の影響が及ぶことになるが、この表面欠陥を第2レジスト膜25Bによりキャンセルすることができる。なお、仮に第2フォトマスク30Bに表面欠陥が存在しても、この表面欠陥が第1フォトマスク30Aの表面欠陥と同位置に存在することはほとんどない。そのため、各レジスト膜25A,25Bの同位置に表面欠陥の影響が及ぶのを抑制することができ、外形パターン23の表面欠陥をより少なくすることができる。
このように、第1金属膜20Aや第1レジスト膜25A、第1フォトマスク30Aの表面欠陥K1〜K3により、仮に第1外形パターン23Aに表面欠陥K1〜K3’’が存在した場合に、これら表面欠陥K1〜K3’’を第2金属膜20Bにより被覆することができる。すなわち、第2金属膜20Bによって、第1外形パターン23Aの表面欠陥K1〜K3’’をキャンセルすることができる。そして、第2レジストパターン26Bをマスクとして、再度第2金属膜20Bをパターニングすることで、第1外形パターン23Aと第2外形パターン23Bとが積層された外形パターン23を形成することができる。この場合、第1外形パターン23Aの表面欠陥K1〜K3’’は、第2外形パターン23Bによりキャンセルされているので、表面欠陥が少なく、所望の形状を有する外形パターン23を形成することができる。なお、パターニング工程を複数回行った場合であっても、各層に表面欠陥が生じる場合があるが、各表面欠陥K1〜K6が圧電振動片1の厚さ方向で重なることはほとんどない。
したがって、前工程における表面欠陥の影響が後工程に及ばないので、各パターンを表面欠陥が少ない所望の形状に形成することができる。その結果、所望の外形パターン23を用いてウエハSをパターニングすることで、圧電振動片1を所望の外形形状に形成することができる。よtって、歩留まりを向上させるとともに、振動特性に優れた信頼性の高い圧電振動片1を提供することができる。また、このように形成された圧電振動片1が気密封止して圧電振動子50を作成することで、信頼性の高い圧電振動子50を提供することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図26は第2実施形態における圧電振動片の製造方法を示すフローチャートである。また、図27〜図32は圧電振動片の製造方法を示す説明図である。なお、本実施形態では、金属膜20A,20Bを連続して形成した後、レジスト膜25A,25Bをそれぞれパターニングする点で上述した第1実施形態と相違している。以下の説明では、上述した実施形態と同様の工程については同一の図面を援用するとともに、具体的な説明は省略する。
本実施形態では、図26,図27に示すように、まずウエハSの両面に第1金属膜20Aを成膜した後(S121)、続けて第1金属膜20A上に第2金属膜20Bを成膜する(S131)。次いで、図28に示すように、第2金属膜20B上に第1レジスト膜25Aを形成する(S122)。
その後、図29に示すように、第1フォトマスク30Aを用いて露光を行い(S123A)、第1レジスト膜25Aを現像することで露光領域の第1レジスト膜25Aを除去する(S123B)。これにより、図30に示すように、第1レジストパターン26Aが形成される。
その後、第1レジストパターン26Aを覆うように、第2レジスト膜25を形成する(S132)。次に、図31に示すように、第2フォトマスク30Bを用いて露光を行い(S133A)、第2レジスト膜25Bを現像することで露光領域の第2レジスト膜25Bを除去する(S133B)。これにより、図32に示すように、第2レジストパターン26Bが形成される。すなわち、第1金属膜20Aと第2金属膜20Bとの積層膜上において、圧電振動片1の外形相当領域に第1レジストパターン26Aと第2レジストパターン26Bとの積層膜が形成されることになる。
そして、各レジストパターン26A,26Bが積層されてなるレジストパターン26をマスクとしてエッチング加工を行い、マスクされていない金属膜20A,20Bを一括して除去する(S135)。エッチング加工後にレジストパターン26を除去することで、図21に示すように、金属膜20A,20Bを、圧電振動片1の外形形状と同等の形状を有する外形パターン23(第1外形パターン23A及び第2外形パターン)として形成することができる。その後、第1実施形態と同様のフローを経ることで、図5に示す圧電振動片1を得ることができる。
本実施形態によれば、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することに加え、レジストパターン26をマスクとして、金属膜20A,20Bを一括してエッチングすることで、作業工数の削減を図ることができる。そのため、作業効率の向上及び作業コストの低下を図ることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図33は第3実施形態における圧電振動片の製造方法を示すフローチャートである。また、図34は圧電振動片の製造方法を示す説明図である。なお、本実施形態では、金属膜20A,20Bの上にレジスト膜25A,25Bを連続して形成した後、これらレジスト膜25A,25Bを一括してパターニングする点で上述した第1実施形態と相違している。以下の説明では、上述した実施形態と同様の工程については同一の図面を援用するとともに、具体的な説明は省略する。
図27,図33に示すように、本実施形態では、第2実施形態と同様にウエハSの両面に第1金属膜20Aを成膜した後(S121)、続けて第1金属膜20A上に第2金属膜20Bを成膜する(S131)。
続いて、図34に示すように、第2金属膜20B上に第1レジスト膜25Aのレジスト材料を塗布、プリベークして第1レジスト膜25Aを形成した後(S122)、第1レジスト膜25B上に第2レジスト膜25Bのレジスト材料を塗布、プリベークして第2レジスト膜25Bを形成する(S132)。すなわち、本実施形態では、外形パターン23を形成する前に、各金属膜20A,20Bの積層膜上に第1レジスト膜25A及び第2レジスト膜25Bの積層膜を形成する。
そして、フォトリソグラフィ技術を用いてレジスト膜25A,25Bを一括してパターニングする(S123)。具体的には、フォトマスク(第1フォトマスク30A)を用いて露光を行い(S123A)、レジスト膜25A,25Bを現像することで露光領域のレジスト膜25A,25Bを除去する(S123B)。これにより、第1レジストパターン26Aと第2レジストパターン26Bとの積層膜(レジストパターン26)が形成される。なお、第1フォトマスク30Aの代わりに第2フォトマスク30Bを用いても構わない。
その後、レジストパターン26をマスクとしてエッチング加工を行い、マスクされていない金属膜20A,20Bを一括して除去する(S135)。エッチング加工後にレジストパターン26を除去することで、図21に示すように、金属膜20A,20Bを、圧電振動片1の外形形状と同等の形状を有する外形パターン23(第1外形パターン23A及び第2外形パターン23B)として形成することができる。その後、第1実施形態と同様のフローを経ることで、図5に示す圧電振動片1を得ることができる。
本実施形態によれば、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。図35は第4実施形態における圧電振動片の製造方法を示すフローチャートである。また、図36,図37は圧電振動片の製造方法を示す説明図である。なお、本実施形態では、金属膜20Aを形成した後、レジスト膜25A,25Bをそれぞれパターニングする点で上述した第1実施形態と相違している。以下の説明では、上述した実施形態と同様の工程については同一の図面を援用するとともに、具体的な説明は省略する。
図10,図35に示すように、本実施形態では、まずウエハSの両面に金属膜20Aを1層成膜する(S125)。
次に、図11に示すように、金属膜20A上に第1レジスト膜25Aを形成した後(S122)、フォトリソグラフィ技術を用いて露光・現像することで、図13に示すように、第1レジストパターン26Aを形成する(S123)。
その後、図36に示すように、第1レジストパターン26Aを覆うように第2レジスト膜25Bを形成した後(S132)、フォトリソグラフィ技術を用いて露光・現像することで、図37に示すように、第2レジストパターン26Bを形成する(S133)。
その後、各レジストパターン26A,26Bが積層されてなるレジストパターン26をマスクとしてエッチング加工を行い、マスクされていない金属膜20Aを選択的に除去する(S135)。その後、上述した各実施形態と同様のフローを経て、図5に示す圧電振動片1を得ることができる。
なお、本発明では、上述した各実施形態に限らず、例えば図38に示すように、金属膜20(第1金属膜20A及び第2金属膜20B)のみを2回成膜したり、図39に示すように、レジスト膜(第1レジスト膜25A及び第2レジスト膜25B)のみを2回成膜したりすることも可能である。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について説明する。図40は、圧電振動片の製造方法を示す工程図である。なお、本実施形態では、レジスト膜25にネガレジストを用いる点で上述した第1実施形態と相違している。
図11に示すように、ウエハSの両面に第1金属膜20A及び第1レジスト膜25Aを形成した後、図40に示すように、第1フォトマスク30Aを介して第1レジスト膜25Aを露光する。本実施形態で用いる第1フォトマスク30Aは、基板31Aの主面上における圧電振動片1の外形に相当する領域を除く領域に遮光膜パターン35Aが形成されている。すなわち、基板31Aの主面上において、圧電振動片1の外形に相当する領域には遮光膜パターン35Aが形成されていない開口部が複数形成されており、これら開口部が圧電振動片1の外形形状を有する外形相当領域33Aとなっている。なお、本実施形態で用いるレジスト材料としては、環化ゴム(例えば、環化イソプレン)を主体にしたゴム系ネガレジストが好適に用いられている。ゴム系ネガレジストは、環化ゴムを有機溶剤に溶解し、さらにビスアジド感光剤を加えて、ろ過し、不純物を除去することで精製されたものである。なお、第1フォトマスク30Aの外形相当領域33Aと第1レジスト膜25Aとの間には、異物K7が介在しているものとする。
そして、第1フォトマスク30Aの主面側を第1レジスト膜25に密着させた状態で、第1フォトマスク30Aを介して第1レジスト膜25をコンタクト露光する。すると、遮光膜パターン35Aの開口部(外形相当領域33A)領域に入射した紫外線Bのみが、基板31Aを透過して第1レジスト膜25に露光され、露光された領域の第1レジスト膜25Aのみが、硬化することになる。その後、ウエハSを現像液に浸漬することで、紫外線Bが露光されていない領域の第1レジスト膜25Aのみが選択的に除去される。すなわち、現像後の第1金属膜20A上には、圧電振動片1の外形形状に第1レジスト膜25Aが残存した状態の第1レジストパターン26Aが複数形成される。
ここで、第1フォトマスク30Aと第1レジスト膜25Aとの間に異物K7が介在していると、異物K7によって紫外線Bが遮られ外形形成領域33Aに相当する第1レジスト膜25Aが露光されなくなってしまう。その結果、第1レジスト膜25Aを現像する際に、異物K7と重なる領域の第1レジスト膜25Aが除去されてしまう。すなわち、第1フォトマスク30Aと第1レジスト膜25Aとの間の異物K7による影響が第1レジスト膜25Aに及び、図13と同様に第1レジストパターン26Aに表面欠陥K3’として転写される。その結果、表面欠陥K3’が存在する第1レジストパターン26Aをマスクとして第1金属膜20Aをエッチングすることで、表面欠陥K3’が第1金属膜20Aに転写される(図13中表面欠陥K3’’参照)。
このような場合であっても、上述した第1実施形態と同様に、第1外形パターン23A上に再度金属膜20Bを形成した後、第2外形パターン23Bを形成することで、表面欠陥の少ない良好な外形パターン23を形成することができる。その後、外形パターン23をマスクとしてウエハSをエッチングすることで、上述した圧電振動片1を製造することができる。
本実施形態によれば、レジスト膜25A,25Bにネガレジストを採用した場合であっても、上述した第1実施形態と同様の効果を奏することが可能である。
なお、上述した第5実施形態では、第1実施形態にネガレジストを採用した場合について説明したが、第2〜第4実施形態にネガレジストを採用することも可能である。
(発振器)
次に、本発明に係る発振器の一実施形態について、図41を参照しながら説明する。
本実施形態の発振器100は、図41に示すように、圧電振動子50を、集積回路101に電気的に接続された発振子として構成したものである。この発振器100は、コンデンサ等の電子部品102が実装された基板103を備えている。基板103には、発振器用の上述した集積回路101が実装されており、この集積回路101の近傍に、圧電振動子50が実装されている。これら電子部品102、集積回路101及び圧電振動子50は、図示しない配線パターンによってそれぞれ電気的に接続されている。なお、各構成部品は、図示しない樹脂によりモールドされている。
このように構成された発振器100において、圧電振動子50に電圧を印加すると、この圧電振動子50内の圧電振動片1が振動する。この振動は、圧電振動片1が有する圧電特性により電気信号に変換されて、集積回路101に電気信号として入力される。入力された電気信号は、集積回路101によって各種処理がなされ、周波数信号として出力される。これにより、圧電振動子50が発振子として機能する。
また、集積回路101の構成を、例えば、RTC(リアルタイムクロック)モジュール等を要求に応じて選択的に設定することで、時計用単機能発振器等の他、当該機器や外部機器の動作日や時刻を制御したり、時刻やカレンダー等を提供したりする機能を付加することができる。
上述したように、本実施形態の発振器100によれば、高品質化された圧電振動子50を備えているので、発振器100自体も同様に高品質化を図ることができる。さらにこれに加え、長期にわたって安定した高精度な周波数信号を得ることができる。
(電子機器)
次に、本発明に係る電子機器の一実施形態について、図42を参照して説明する。なお電子機器として、上述した圧電振動子50を有する携帯情報機器110を例にして説明する。始めに本実施形態の携帯情報機器110は、例えば、携帯電話に代表されるものであり、従来技術における腕時計を発展、改良したものである。外観は腕時計に類似し、文字盤に相当する部分に液晶ディスプレイを配し、この画面上に現在の時刻等を表示させることができるものである。また、通信機として利用する場合には、手首から外し、バンドの内側部分に内蔵されたスピーカ及びマイクロフォンによって、従来技術の携帯電話と同様の通信を行うことが可能である。しかしながら、従来の携帯電話と比較して、格段に小型化及び軽量化されている。
次に、本実施形態の携帯情報機器110の構成について説明する。この携帯情報機器110は、図42に示すように、圧電振動子50と、電力を供給するための電源部111とを備えている。電源部111は、例えば、リチウム二次電池からなっている。この電源部111には、各種制御を行う制御部112と、時刻等のカウントを行う計時部113と、外部との通信を行う通信部114と、各種情報を表示する表示部115と、それぞれの機能部の電圧を検出する電圧検出部116とが並列に接続されている。そして、電源部111によって、各機能部に電力が供給されるようになっている。
制御部112は、各機能部を制御して音声データの送信及び受信、現在時刻の計測や表示等、システム全体の動作制御を行う。また、制御部112は、予めプログラムが書き込まれたROMと、このROMに書き込まれたプログラムを読み出して実行するCPUと、このCPUのワークエリアとして使用されるRAM等とを備えている。
計時部113は、発振回路、レジスタ回路、カウンタ回路及びインターフェース回路等を内蔵する集積回路と、圧電振動子50とを備えている。圧電振動子50に電圧を印加すると圧電振動片1が振動し、この振動が水晶の有する圧電特性により電気信号に変換されて、発振回路に電気信号として入力される。発振回路の出力は二値化され、レジスタ回路とカウンタ回路とにより計数される。そして、インターフェース回路を介して、制御部112と信号の送受信が行われ、表示部115に、現在時刻や現在日付或いはカレンダー情報等が表示される。
通信部114は、従来の携帯電話と同様の機能を有し、無線部117、音声処理部118、切替部119、増幅部120、音声入出力部121、電話番号入力部122、着信音発生部123及び呼制御メモリ部124を備えている。
無線部117は、音声データ等の各種データを、アンテナ125を介して基地局と送受信のやりとりを行う。音声処理部118は、無線部117又は増幅部120から入力された音声信号を符号化及び複号化する。増幅部120は、音声処理部118又は音声入出力部121から入力された信号を、所定のレベルまで増幅する。音声入出力部121は、スピーカやマイクロフォン等からなり、着信音や受話音声を拡声したり、音声を集音したりする。
また、着信音発生部123は、基地局からの呼び出しに応じて着信音を生成する。切替部119は、着信時に限って、音声処理部118に接続されている増幅部120を着信音発生部123に切り替えることによって、着信音発生部123において生成された着信音が増幅部120を介して音声入出力部121に出力される。
なお、呼制御メモリ部124は、通信の発着呼制御に係るプログラムを格納する。また、電話番号入力部122は、例えば、0から9の番号キー及びその他のキーを備えており、これら番号キー等を押下することにより、通話先の電話番号等が入力される。
電圧検出部116は、電源部111によって制御部112等の各機能部に対して加えられている電圧が、所定の値を下回った場合に、その電圧降下を検出して制御部112に通知する。このときの所定の電圧値は、通信部114を安定して動作させるために必要な最低限の電圧として予め設定されている値であり、例えば、3V程度となる。電圧検出部116から電圧降下の通知を受けた制御部112は、無線部117、音声処理部118、切替部119及び着信音発生部123の動作を禁止する。特に、消費電力の大きな無線部117の動作停止は、必須となる。さらに、表示部115に、通信部114が電池残量の不足により使用不能になった旨が表示される。
すなわち、電圧検出部116と制御部112とによって、通信部114の動作を禁止し、その旨を表示部115に表示することができる。この表示は、文字メッセージであっても良いが、より直感的な表示として、表示部115の表示面の上部に表示された電話アイコンに、×(バツ)印を付けるようにしても良い。
なお、通信部114の機能に係る部分の電源を、選択的に遮断することができる電源遮断部126を備えることで、通信部114の機能をより確実に停止することができる。
上述したように、本実施形態の携帯情報機器110によれば、高品質化された圧電振動子50を備えているので、携帯情報機器自体も同様に高品質化を図ることができる。さらにこれに加え、長期にわたって安定した高精度な時計情報を表示することができる。
次に、本発明に係る電波時計の一実施形態について、図43を参照して説明する。
本実施形態の電波時計130は、図43に示すように、フィルタ部131に電気的に接続された圧電振動子50を備えたものであり、時計情報を含む標準の電波を受信して、正確な時刻に自動修正して表示する機能を備えた時計である。
日本国内には、福島県(40kHz)と佐賀県(60kHz)とに、標準の電波を送信する送信所(送信局)があり、それぞれ標準電波を送信している。40kHz若しくは60kHzのような長波は、地表を伝播する性質と、電離層と地表とを反射しながら伝播する性質とを併せもつため、伝播範囲が広く、上述した2つの送信所で日本国内を全て網羅している。
(電波時計)
以下、電波時計130の機能的構成について詳細に説明する。
アンテナ132は、40kHz若しくは60kHzの長波の標準電波を受信する。長波の標準電波は、タイムコードと呼ばれる時刻情報を、40kHz若しくは60kHzの搬送波にAM変調をかけたものである。受信された長波の標準電波は、アンプ133によって増幅され、複数の圧電振動子50を有するフィルタ部131によって濾波、同調される。
本実施形態における圧電振動子50は、上述した搬送周波数と同一の40kHz及び60kHzの共振周波数を有する水晶振動子部138、139をそれぞれ備えている。
さらに、濾波された所定周波数の信号は、検波、整流回路134により検波復調される。
続いて、波形整形回路135を介してタイムコードが取り出され、CPU136でカウントされる。CPU136では、現在の年、積算日、曜日、時刻等の情報を読み取る。読み取られた情報は、RTC137に反映され、正確な時刻情報が表示される。
搬送波は、40kHz若しくは60kHzであるから、水晶振動子部138、139は、上述した音叉型の構造を持つ振動子が好適である。
なお、上述の説明は、日本国内の例で示したが、長波の標準電波の周波数は、海外では異なっている。例えば、ドイツでは77.5KHzの標準電波が用いられている。従って、海外でも対応可能な電波時計130を携帯機器に組み込む場合には、さらに日本の場合とは異なる周波数の圧電振動子50を必要とする。
上述したように、本実施形態の電波時計130によれば、高品質化された圧電振動子50を備えているので、電波時計自体も同様に高品質化を図ることができる。さらにこれに加え、長期にわたって安定して高精度に時刻をカウントすることができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、各金属膜20A,20Bをそれぞれクロム等からなる下地膜と、金等からなる保護膜との積層膜で形成する場合について説明したが、第1金属膜20Aにクロム/金の積層膜、第2金属膜20Bに金を形成する等、適宜変更が可能である。
また、第2金属膜20Bや第2レジスト膜25Bの膜厚は、下の膜(例えば、第1金属膜20Aや第1レジスト膜25A)の表面欠陥部分を少なくとも被覆する厚さであれば、構わない。
また、上述した各実施形態では、金属膜20の形成工程、レジスト膜25の形成工程及びレジストパターン26の形成工程のうち、少なくとも何れかの工程を2回行う場合について説明したが、3回以上行っても構わない。
さらに、1層のレジスト膜25を2つのフォトマスク30A,30Bを用いて露光しても構わない。すなわち、第1フォトマスク30Aを用いてレジスト膜25を膜厚の半分だけ露光し、第2フォトマスク30Bを用いてレジスト膜25の残り半分を露光する方法でも構わない。
また、上述した実施形態では、音叉型の圧電振動片1を例に挙げて説明したが、音叉型に限られるものではない。例えば、厚み滑り振動片としても構わない。
さらに、上述した実施形態では、圧電振動片の外形パターンを形成する際について説明したが、これに限らず、溝部6の形成時、また電極形成時等の各工程に適用することが可能である。
1…圧電振動片 3,4…振動腕部 5…基部 20…金属膜(被膜) 20A…第1金属膜(被膜) 20B…第2金属膜(被膜) 23…外形パターン(被膜パターン) 23A…第1外形パターン(被膜パターン) 23B…第2外形パターン(被膜パターン) 25A…第1レジスト膜(マスク材) 25B…第2レジスト膜(マスク材) 26…レジストパターン 26A…第1レジストパターン(マスク材パターン) 26B…第2レジストパターン(マスク材パターン) 30A…第1フォトマスク 30B…第2フォトマスク 50…圧電振動子 100…発振器 110…携帯情報機器(電子機器) 130…電波時計 S…ウエハ(基体)

Claims (13)

  1. 圧電基板上に被膜を形成する被膜形成工程と、
    前記被膜上にマスク材を形成するマスク材形成工程と、
    前記マスク材をパターニングしてマスク材パターンを形成するマスク材パターン形成工程と、
    前記マスク材パターンの形成領域以外の領域の前記被膜を除去して、前記被膜パターンを形成する被膜パターン形成工程と、を有する圧電振動片の製造方法であって、
    前記被膜形成工程、前記マスク材形成工程及び前記マスク材パターン形成工程のうち、少なくとも何れかの工程を複数回行うことを特徴とする圧電振動片の製造方法。
  2. 前記被膜形成工程、前記マスク材形成工程及び前記マスク材パターン形成工程の全てを複数回行うことを特徴とする請求項1記載の圧電振動片の製造方法。
  3. 前記マスク材形成工程及び前記マスク材パターン形成工程をn回行い、
    第(n−1)マスク材パターン形成工程は、第(n−1)マスク材形成工程の後に、第(n−1)遮光膜パターンが形成された第(n−1)フォトマスクを用い、第(n−1)マスク材に対して露光、現像して、第(n−1)マスク材パターンを形成し、
    第nマスク材形成工程は、前記第(n−1)マスク材パターン形成工程の後に行い、
    第nマスク材パターン形成工程は、第nマスク材形成工程の後に、前記第(n−1)遮光膜パターンと同一パターンを有する第n遮光膜パターンが形成された第nフォトマスクを用い、第nマスク材に対して露光、現像して、第nマスク材パターンを形成することを特徴とする請求項1または請求項2記載の圧電振動片の製造方法。
  4. 前記マスク材パターン形成工程をn回行い、
    第(n−1)マスク材パターン形成工程は、前記マスク材形成工程の後に、第(n−1)遮光膜パターンが形成された第(n−1)フォトマスクを用い、前記マスク材に対して露光、現像して、前記マスク材パターンを形成し、
    第nマスク材パターン形成工程は、前記第(n−1)遮光膜パターンと同一パターンを有する第n遮光膜パターンが形成された第nフォトマスクを用い、前記マスク材パターンに対して露光、現像することを特徴とする請求項1または請求項2記載の圧電振動片の製造方法。
  5. 前記マスク材形成工程を複数回連続して行い、
    最終の前記マスク材形成工程の後に、前記マスク材パターン形成工程を行うことを特徴とする請求項1、請求項2及び請求項4の何れか1項に記載の圧電振動片の製造方法。
  6. 前記被膜形成工程及び前記被膜パターン形成工程をn回行い、
    第(n−1)被膜形成工程は、前記第(n−1)マスク材形成工程に先立って行い、
    第(n−1)被膜パターン形成工程は、前記第(n−1)マスク材パターンの形成領域以外の領域の第(n−1)被膜を除去して、第(n−1)被膜パターンを形成し、
    前記第n被膜形成工程は、前記第(n−1)被膜パターン形成工程と、前記第nマスク材形成工程との間に行い、前記第(n−1)被膜パターンを覆うように第n被膜を形成し、
    第n被膜パターン形成工程は、前記第nマスク材パターンの形成領域以外の領域の前記第n被膜を除去して、第n被膜パターンを形成することを特徴とする請求項3記載の圧電振動片の製造方法。
  7. 前記被膜形成工程を複数回連続して行い、
    最終の前記被膜形成工程の後に、前記マスク材形成工程及び前記マスク材パターン形成工程を行うことを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の圧電振動片の製造方法。
  8. 前記被膜パターン形成工程の後段で、前記被膜パターンをマスクとして、前記圧電基板をパターニングすることにより、前記圧電振動片の外形を形成する外形形成工程を有していることを特徴とする請求項1ないし請求項7の何れか1項に記載の圧電振動片の製造方法。
  9. 請求項1ないし請求項8の何れか1項に記載の圧電振動片の製造方法を用いて製造されたことを特徴とする圧電振動片。
  10. 請求項9記載の圧電振動片がパッケージに気密封止されてなることを特徴とする圧電振動子。
  11. 請求項10に記載の圧電振動子が、発振子として集積回路に電気的に接続されていることを特徴とする発振器。
  12. 請求項10に記載の圧電振動子が、計時部に電気的に接続されていることを特徴とする電子機器。
  13. 請求項10に記載の圧電振動子が、フィルタ部に電気的に接続されていることを特徴とする電波時計。
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