JP2011204587A - 非水系二次電池用セパレータ、非水系二次電池、および非水系二次電池用セパレータの製造方法 - Google Patents

非水系二次電池用セパレータ、非水系二次電池、および非水系二次電池用セパレータの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ポリオレフィン微多孔膜の表面に耐熱性多孔質層を塗工形成したセパレータにおいて、イオン伝導度の低下を防止できる技術を提供すること。
【解決手段】ポリオレフィン微多孔膜と、耐熱性樹脂および無機フィラーを含んで形成され前記ポリオレフィン微多孔膜の片面又は両面に積層された耐熱性多孔質層と、を備えた非水系二次電池セパレータであって、前記耐熱性多孔質層は、耐熱性樹脂と無機フィラーと溶剤からなるスラリーを、前記ポリオレフィン微多孔膜の片面又は両面に塗布した後、前記耐熱性樹脂を凝固させることにより形成され、前記ポリオレフィン微多孔膜の臨界表面張力と、前記スラリーの表面張力の関係が所定の関係を満たし、かつ、前記スラリーの密度および粘度、前記ポリオレフィン微多孔膜の孔径等から計算される気泡のストークス速度Sが所定の関係を満たすことを特徴とする非水系二次電池セパレータ。
【選択図】なし

Description

本発明は、非水系二次電池用セパレータ、非水系二次電池、および非水系二次電池用セパレータの製造方法に関するものであり、特に非水系二次電池の安全性および電池特性を向上させる技術に関するものである。
正極にコバルト酸リチウムに代表されるリチウム含有遷移金属酸化物、負極にリチウムをドープ・脱ドープ可能な炭素材料を用いたリチウムイオン二次電池を代表とする非水系二次電池は、高エネルギー密度を有するという特徴から携帯電話に代表される携帯電子機器の電源として重要なものであり、これら携帯電子機器の急速な普及に伴いその需要は高まる一方である。
また、ハイブリッド自動車など、環境対応を意識した自動車が数多く開発されているが、搭載される電源の一つとして、高エネルギー密度を有するリチウムイオン二次電池が大きく注目されている。
リチウムイオン二次電池の多くは、正極、電解液を含むセパレータ、負極の積層体から構成されている。セパレータは、主たる機能として正極と負極の短絡防止を担っているが、要求特性として、リチウムイオンの移動度、強度、耐久性などがある。
現在、リチウムイオン二次電池セパレータ用途に適するフィルムとして各種のポリオレフィン微多孔膜が数多く提案されている。ポリオレフィン微多孔膜中でもポリエチレン微多孔膜は、上述にある要求特性を満たし、かつ高温時の安全機能として、高温による孔の閉塞から電流を遮断する事による熱暴走防止機能、いわゆるシャットダウン機能を有している事もあり、リチウムイオン二次電池のセパレータとして幅広く使用されている。
しかしながら、温度上昇により微多孔膜の孔が閉塞されて電流が一旦遮断されても、電池温度が微多孔膜を構成するポリエチレンの融点を超えて、ポリエチレンの耐熱性の限界を超えると、微多孔膜自体が溶融してシャットダウン機能が失われる。その結果、電極間の短絡をきっかけとして電池の熱暴走がおこり、リチウムイオン二次電池を組み込んだ装置の破壊や、発火による事故発生などを招くおそれがある。このため、さらなる安全性確保のために、高温時でもシャットダウン機能を維持できるセパレータが求められている。
そこで、従来、ポリエチレン微多孔膜の表面に、全芳香族ポリアミド等の耐熱性樹脂からなる耐熱性多孔質層を被覆した非水系二次電池用セパレータが提案されている(例えば特許文献1,2参照)。特許文献1には、耐熱性多孔質層中にアルミナ等の無機微粒子を含ませて、シャットダウン機能に加えて耐熱性の向上を図った構成が示されている。特許文献2には、耐熱性多孔質層中に水酸化アルミニウム等の金属水酸化物粒子を含ませて、シャットダウン機能および耐熱性に加えて難燃性の向上を図った構成が示されている。これらの構成はいずれも、シャットダウン機能と耐熱性を両立させた点において、電池の安全性という観点において優れた効果が期待できる。
しかしながら、この耐熱性多孔質層は、耐熱性樹脂と無機フィラーと溶剤を含むスラリーをポリオレフィン微多孔膜に塗布し、耐熱性樹脂を凝固させる事で形成される。この時、ポリオレフィン微多孔膜に対するスラリーの濡れ性によっては、耐熱性樹脂や無機フィラーによりポリオレフィン微多孔膜の微多孔が閉塞し、イオン伝導度が低下してしまうといった電池特性の劣化の可能性が危惧されていた。
国際公開第2008/062727号パンフレット 国際公開第2008/156033号パンフレット
本発明の目的は、ポリオレフィン微多孔膜の表面に耐熱性多孔質層を塗工形成したセパレータにおいて、イオン伝導度の低下を防止できる技術を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下の構成により解決可能である事を見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、ポリオレフィン微多孔膜と、耐熱性樹脂および無機フィラーを含んで形成され前記ポリオレフィン微多孔膜の片面又は両面に積層された耐熱性多孔質層と、を備えた非水系二次電池セパレータであって、前記耐熱性多孔質層は、耐熱性樹脂と無機フィラーと溶剤からなるスラリーを、前記ポリオレフィン微多孔膜の片面又は両面に塗布した後、前記耐熱性樹脂を凝固させることにより形成され、前記ポリオレフィン微多孔膜の臨界表面張力(γbase)と、前記スラリーの表面張力(γsulury)の関係が下記式(1)の関係を満たし、かつ、前記スラリーの密度(ρsulury)および粘度(ηsulury)と、前記ポリオレフィン微多孔膜の孔径(rbase)と、重力加速度(g)から計算される気泡のストークス速度Sが、下記式(2)の関係を満たすことを特徴とする非水系二次電池セパレータである。
−2mN/m<γbase−γsulury<10mN/m …(1)
S=2/9×ρsulury×rbase ×g/ηsulury≦rbase/100 …(2)
また、本発明はリチウムのドープ・脱ドープにより起電力を得る非水系二次電池であって、前記非水系二次電池用セパレータを用いたことを特徴とする非水系二次電池である。また、本発明は前記非水系二次電池用セパレータを製造する方法である。
本発明によれば、ポリオレフィン微多孔膜の表面に耐熱性多孔質層を塗工形成したセパレータにおいて、イオン伝導度の低下を防止できる技術を提供することができる。かかる非水系二次電池用セパレータによれば、非水系二次電池の安全性や電池特性を向上させることができる。
以下に、本発明の実施の形態について順次説明する。なお、これらの説明及び実施例は本発明を例示するものであり、本発明の範囲を制限するものではない。
[非水系二次電池用セパレータ]
本発明の非水系二次電池用セパレータは、ポリオレフィン微多孔膜と、耐熱性樹脂および無機フィラーを含んで形成され前記ポリオレフィン微多孔膜の片面又は両面に積層された耐熱性多孔質層と、を備えた非水系二次電池セパレータであって、前記耐熱性多孔質層は、耐熱性樹脂と無機フィラーと溶剤からなるスラリーを、前記ポリオレフィン微多孔膜の片面又は両面に塗布した後、前記耐熱性樹脂を凝固させることにより形成され、前記ポリオレフィン微多孔膜の臨界表面張力(γbase)と、前記スラリーの表面張力(γsulury)の関係が下記式(1)の関係を満たし、かつ、前記スラリーの密度(ρsulury)および粘度(ηsulury)と、前記ポリオレフィン微多孔膜の孔径(rbase)と、重力加速度(g)から計算される気泡のストークス速度Sが、下記式(2)の関係を満たすことを特徴とする。
−2mN/m<γbase−γsulury<10mN/m …(1)
S=2/9×ρsulury×rbase ×g/ηsulury≦rbase/100 …(2)
このような本発明の非水系二次電池用セパレータによれば、ポリオレフィン微多孔膜によりシャットダウン機能が得られると共に、耐熱性多孔質層によりシャットダウン温度以上の温度においてもポリオレフィンが保持されるため、メルトダウンが生じ難く、高温時の安全性を確保できる。従って、本発明のセパレータによれば、安全性に優れた非水系二次電池を得ることができる。
そして、ポリオレフィン微多孔膜と耐熱性多孔質層を複合化する際に、耐熱性樹脂を溶解させたスラリーを微多孔膜上に塗工するが、表面張力が上記式(1)の関係を満たすとき、微多孔を閉塞させず、かつ均一に耐熱性多孔質層をポリオレフィン微多孔膜上に形成できる。γbase−γsuluryが−2mN/m未満の場合、微多孔膜がスラリーをはじいてしまい、均一に耐熱性多孔質層を形成するのが困難になるため好ましくない。逆に、10mN/mを超える場合、スラリーがポリオレフィン微多孔膜に浸透していまい、微多孔を閉塞させる恐れがある。
また、スラリーをポリオレフィン微多孔膜上に塗工する際に、ストークス速度Sとポリオレフィン微多孔の孔径の関係が上記式(2)の関係を満たす時、微多孔を閉塞させず、ポリオレフィン微多孔膜上に形成できる。ストークス速度Sがrbase/100を超える場合、スラリーがポリオレフィン微多孔膜に浸透していまい、微多孔を閉塞させる恐れがある。
なお、スラリーの表面張力の関係を制御する方法に特に限定は無いが、例えばスラリーに用いる溶剤の種類や、スラリーの粘度の制御があげられる。また、ポリオレフィン微多孔膜の孔径を制御する方法に特に限定は無いが、例えばポリオレフィン微多孔膜の延伸条件やアニール条件を制御すること等が挙げられる。
本発明の非水系二次電池用セパレータは、非水系二次電池のエネルギー密度の観点から、全体の膜厚が30μm以下であることが好ましい。
本発明の非水系二次電池用セパレータの空孔率は、透過性、機械強度およびハンドリング性の観点から、30〜70%であることが好ましい。更に好ましくは、40%〜60%である。
本発明の非水系二次電池用セパレータのガーレ値(JIS・P8117)は、機械強度と膜抵抗のバランスが良くなるという観点から、100〜500sec/100ccであることが好ましい。
本発明の非水系二次電池用セパレータの膜抵抗は、非水系二次電池の負荷特性の観点から、1.5〜10ohm・cmであることが好ましい。
本発明の非水系二次電池用セパレータの突刺強度は250〜1000gであることが好ましい。突刺強度が250g未満の場合、非水系二次電池を作成した場合、電極の凹凸や衝撃等でセパレータにピンホール等が発生し、非水系二次電池が短絡する可能性があり好ましくない場合がある。
本発明の非水系二次電池用セパレータの引張強度は15N以上であることが好ましい。15N未満の場合、非水系二次電池を作成する時にセパレータを捲回する際に、セパレータが破損する可能性が高くなるため、好ましくない場合がある。
本発明の非水系二次電池用セパレータのシャットダウン温度は130〜155℃であることが好ましい。シャットダウン温度が130℃未満の場合、メルトダウンが低温で発生する事になり、安全上好ましくない場合がある。また、シャットダウン温度が155℃より大きい場合、高温時の十分な安全機能が期待できず、好ましくない場合がある。好ましくは135〜150℃である。
本発明の非水系二次電池用セパレータの105℃における熱収縮率は0.5〜10%であることが好ましい。熱収縮率がこの範囲にある時、非水系二次電池用セパレータの形状安定性とシャットダウン特性のバランスがとれたものとなる。更に好ましくは0.5〜5%である。
[ポリオレフィン微多孔膜]
本発明において、ポリオレフィン微多孔膜とは、ポリオレフィンを含んで構成され、内部に多数の微細孔を有し、これら微細孔が連結された構造となっており、一方の面から他方の面へと気体あるいは液体が通過可能となった膜を言う。
本発明で用いられるポリオレフィン微多孔膜の原料としては、ポリオレフィン、すなわちポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン及びその共重合体が挙げられる。中でもポリエチレンが好ましく、より好ましくは高密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンと超高分子量ポリエチレンの混合物が、強度、耐熱性等の観点から好ましい。なお、本発明で用いるポリオレフィン微多孔膜は、90重量%以上がポリオレフィンからなるものであればよく、10重量%以下の電池特性に影響を与えない他の成分を含んでいても構わない。
本発明のポリオレフィン微多孔膜の膜厚は、非水系二次電池のエネルギー密度、負荷特性、機械強度およびハンドリング性の観点から、5〜25μmであることが好ましい。
本発明のポリオレフィン微多孔膜の孔径は、本発明の効果を得る観点から、25〜100nmであることが好ましい。なお、ここでいう孔径は、以下の実施例において説明する窒素ガス吸着法により得た値である。
本発明において、上記式(1)の関係を満たす上では、ポリオレフィン微多孔膜の臨界表面張力とスラリーの表面張力のバランスが重要ではあるが、ポリオレフィン微多孔膜の臨界表面張力としては、概ね26〜34mN/mであることが好ましい。
本発明のポリオレフィン微多孔膜の空孔率は、透過性、機械強度およびハンドリング性の観点から、30〜60%であることが好ましい。更に好ましくは、40%〜60%である。
本発明のポリオレフィン微多孔膜のガーレ値(JIS・P8117)は、機械強度と膜抵抗をバランス良く得るという観点から、50〜500sec/100ccであることが好ましい。
本発明のポリオレフィン微多孔膜の膜抵抗は、非水系二次電池の負荷特性の観点から、0.5〜5ohm・cmであることが好ましい。
本発明のポリオレフィン微多孔膜の突刺強度は250g以上であることが好ましい。250gを下回ると、非水系二次電池を作成した場合、電極の凹凸や衝撃等でセパレータにピンホール等が発生し、非水系二次電池が短絡する可能性が高くなるため、好ましくない場合がある。
本発明のポリオレフィン微多孔膜の引張強度は15N以上であることが好ましい。15Nを下回ると、非水系二次電池を作成する時にセパレータを捲回する際に、セパレータが破損する可能性が高くなるため、好ましくない場合がある。
本発明のポリオレフィン微多孔膜のシャットダウン温度は130〜150℃であることが好ましい。シャットダウン温度は、抵抗値が10ohm・cmとなった温度を差す。シャットダウン温度が130℃より小さい場合、シャットダウン現象が低温で発現するのと同じく、ポリオレフィン微多孔膜が完全溶融し短絡現象が発生するメルトダウンと呼ばれる現象も低温で発生する事になり、安全上好ましくない場合がある。また、シャットダウン温度が150℃より大きいと、高温時の十分な安全機能が期待できず、好ましくない場合がある。好ましくは135〜145℃である。
本発明のポリオレフィン微多孔膜の105℃における熱収縮率は5〜40%以下であることが好ましい。熱収縮率がこの範囲にある時、ポリオレフィン微多孔膜を加工して得た非水系二次電池用セパレータの形状安定性とシャットダウン特性のバランスがとれたものとなる。
[ポリオレフィン微多孔膜の製造法]
本発明において、ポリオレフィン微多孔膜の製造法に特に制限は無いが、具体的には下記(1)〜(6)の工程を経て製造することが好ましい。なお、原料に用いるポリオレフィンについては上述のとおりである。
(1)ポリオレフィン溶液の調整
ポリオレフィンを溶剤に溶解させた溶液を調整する。この時、溶剤を混合して溶液を作成しても構わない。溶剤としては、例えばパラフィン、流動パラフィン、パラフィン油、鉱油、ひまし油、テトラリン、エチレングリコール、グリセリン、デカリン、トルエン、キシレン、ジエチルトリアミン、エチルジアミン、ジメチルスルホキシド、ヘキサン等が挙げられる。ポリオレフィン溶液の濃度は1〜35重量%が好ましく、より好ましくは10〜30重量%である。ポリオレフィン溶液の濃度が1重量%未満では、冷却ゲル化して得られるゲル状成形物が溶媒で高度に膨潤されるため変形し易く、取扱いに支障をきたす場合がある。一方、35重量%を超えると押し出しの際の圧力が高くなるため吐出量が低くなり生産性が上げられない場合があり、また押し出し工程での配向が進み、延伸性や均一性が確保できなくなる場合がある。
(2)ポリオレフィン溶液の押出
調整した溶液を一軸押出機、もしくは二軸押出機で混練し、融点以上かつ融点+60℃以下の温度でTダイもしくはIダイで押し出す。好ましくは二軸押出機を用いる。そして、押し出した溶液をチルロールまたは冷却浴に通過させて、ゲル状組成物を形成する。この際、ゲル化温度以下に急冷しゲル化することが好ましい。
(3)脱溶媒処理
次いで、ゲル状組成物から溶媒を除去する。揮発性溶剤を使用する場合、予熱工程も兼ねて加熱等により蒸発させゲル状組成物から溶媒を除くこともできる。また不揮発性溶媒の場合は圧力をかけて絞り出すなどして溶媒を除くことができる。なお溶媒は完全に除く必要はない。
(4)ゲル状組成物の延伸
脱溶媒処理に次いで、ゲル状組成物を延伸する。ここで、延伸処理の前に弛緩処理を行っても良い。延伸処理は、ゲル状成形物を加熱し、通常のテンター法、ロール法、圧延法もしくはこれらの方法の組合せによって所定の倍率で2軸延伸する。2軸延伸は、同時または逐次のどちらであってもよい。また縦多段延伸や3、4段延伸とすることもできる。
延伸温度は、90℃〜ポリオレフィンの融点未満であることが好ましく、さらに好ましくは100〜120℃である。加熱温度が融点を越える場合は、ゲル状成形物が溶解するために延伸できない。又、加熱温度が90℃未満の場合は、ゲル状成形物の軟化が不十分で延伸において破膜し易く高倍率の延伸が困難となる場合がある。特に本発明においては、ポリオレフィンの結晶を制御するために、縦延伸工程と横延伸工程の間に冷却工程を設けることが好ましい。この場合、冷却方法としては、シートを縦延伸温度よりも低い雰囲気中に暴露する処理や、冷風を吹きつける処理等が挙げられる。また、冷却工程における温度は、縦延伸温度マイナス10〜70℃の範囲に設定することが好ましい。
また、延伸倍率は、原反の厚さによって異なるが、1軸方向で少なくとも2倍以上、好ましくは4〜20倍で行うことが好ましい。
(5)溶剤の抽出・除去
延伸後のゲル状組成物を抽出溶剤に浸漬して、溶媒を抽出する。抽出溶剤としては、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、デカリン、テトラリンなどの炭化水素、塩化メチレン、四塩化炭素、メチレンクロライドなどの塩素化炭化水素、三フッ化エタンなどのフッ化炭化水素、ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類など易揮発性のものを用いることができる。これらの溶剤はポリオレフィン組成物の溶解に用いた溶媒に応じて適宜選択し、単独もしくは混合して用いることができる。溶媒の抽出は、微多孔膜中の溶媒を1重量%未満に迄除去する。
(6)微多孔膜のアニール
微多孔膜をアニールにより熱セットする。アニールは80〜150℃で実施する。本発明においては、所定の熱収縮率を有するという観点から、アニール温度が115〜135℃であることが好ましい。
[耐熱性多孔質層]
本発明において、耐熱性多孔質層は、耐熱性樹脂および無機フィラーを含んで形成された微多孔膜状の層である。ここで、微多孔膜状の層とは、内部に多数の微細孔を有し、これら微細孔が連結された構造となっており、一方の面から他方の面へと気体あるいは液体が通過可能となった層のことを言う。また、耐熱性多孔質層中の無機フィラーは、耐熱性樹脂に捕捉された状態で存在している。
本発明で用いられる耐熱性樹脂は、融点200℃以上のポリマーあるいは融点を有しないが分解温度が200℃以上のポリマーが適当であり、好ましくは、全芳香族ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリスルホン、ポリケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルイミドおよびセルロースからなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂である。特に、耐久性の観点から全芳香族ポリアミドが好適であり、多孔質層を形成しやすく耐酸化還元性に優れるという観点から、メタ型全芳香族ポリアミドであるポリメタフェニレンイソフタルアミドがさらに好適である。
本発明において、耐熱性多孔質層はポリオレフィン微多孔膜の両面または片面に形成すればよいが、ハンドリング性、耐久性および熱収縮の抑制効果の観点から、基材の表裏両面に形成した方が好ましい。耐熱性多孔質層の厚みについては、耐熱性多孔質層が基材の両面に形成されている場合は、耐熱性多孔質層の厚みの合計が3μm以上12μm以下であることが好ましく、耐熱性多孔質層が基材の片面にのみ形成されている場合は耐熱性多孔質層の厚みが3μm以上12μm以下であることが好ましい。耐熱性多孔質層の空孔率は60〜90%の範囲が好適である。
[無機フィラー]
本発明において、耐熱性多孔質層には無機フィラーが含まれている。無機フィラーとしては、特に限定はないが、具体的にはアルミナ、チタニア、シリカ、ジルコニアなどの金属酸化物、炭酸カルシウムなどの金属炭酸塩、リン酸カルシウムなどの金属リン酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの金属水酸化物などが好適に用いられる。このような無機フィラーは、不純物の溶出や耐久性の観点から結晶性の高いものが好ましい。
中でも、無機フィラーとしては、200〜400℃において吸熱反応を生じるものであるものが好ましい。この様な特性を有する無機フィラーとして、特に限定されないが、金属水酸化物、硼素塩化合物または粘土鉱物等からなる無機フィラーであって、200〜400℃において吸熱反応を生じるものが挙げられる。具体的には、例えば、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウム、アルミン酸カルシウム、ドーソナイト、硼酸亜鉛等が挙げられ、これらは単独若しくは2種以上を組合せて用いることができる。また、これらの難燃性の無機フィラーには、アルミナやジルコニア、シリカ、マグネシア、チタニア等の金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属炭酸塩などの他の無機フィラーを適宜混合して用いることもできる。
ここで、非水系二次電池では、正極の分解に伴う発熱が最も危険と考えられており、この分解は300℃近傍で起こる。このため、吸熱反応の発生温度が200℃〜400℃の範囲であれば、非水系二次電池の発熱を防ぐ上で有効である。例えば、水酸化アルミニウムやドーソナイト、アルミン酸カルシウムは200〜300℃の範囲において脱水反応が起こり、また、水酸化マグネシウムや硼酸亜鉛は300〜400℃の範囲において脱水反応が起こるため、これらの無機フィラーのうち少なくともいずれか一種を用いることが好ましい。
特に本発明では、無機フィラーは難燃性の向上効果、ハンドリング性、除電効果、電池の耐久性の改善効果の観点から、金属水酸化物からなることが好ましい。中でも水酸化アルミニウムまたは水酸化マグネシウムであることが好ましい。
本発明において、無機フィラーの平均粒子径は、高温時の耐短絡性や成形性等の観点から、0.1〜2μmの範囲が好ましい。耐熱性多孔質層における無機フィラーの含有量は、耐熱性向上効果、透過性およびハンドリング性の観点から、50〜95重量%であることが好ましい。
[非水系二次電池セパレータの製造方法]
本発明の非水系二次電池セパレータの製造方法は、ポリオレフィン微多孔膜と、耐熱性樹脂および無機フィラーを含んで形成され前記ポリオレフィン微多孔膜の片面又は両面に積層された耐熱性多孔質層と、を備えた非水系二次電池セパレータの製造方法であって、耐熱性樹脂と無機フィラーと溶剤からなるスラリーを、前記ポリオレフィン微多孔膜の片面又は両面に塗布した後、前記耐熱性樹脂を凝固させることにより前記耐熱性多孔質層を形成する工程を含み、前記ポリオレフィン微多孔膜の臨界表面張力(γbase)と、前記スラリーの表面張力(γsulury)の関係が下記式(1)の関係を満たし、かつ、前記スラリーの密度(ρsulury)および粘度(ηsulury)と、前記ポリオレフィン微多孔膜の孔径(rbase)と、重力加速度(g)から計算される気泡のストークス速度Sが、下記式(2)の関係を満たすことを特徴とする。
−2mN/m<γbase−γsulury<10mN/m …(1)
S=2/9×ρsulury×rbase ×g/ηsulury≦rbase/100 …(2)
具体的に、非水系二次電池用セパレータは例えば下記(1)〜(5)の工程を経て製造することが可能である。
(1)塗工用スラリーの作製
耐熱性樹脂を溶剤に溶かし、塗工用スラリーを作製する。溶剤は耐熱性樹脂を溶解するものであればよく、特に限定は無いが、具体的には極性溶剤が好ましく、例えばN−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。また、当該溶剤はこれらの極性溶剤に加えて耐熱性樹脂に対して貧溶剤となる溶剤も加えることができる。このような貧溶剤を適用することでミクロ相分離構造が誘発され、耐熱性多孔質層を形成する上で多孔化が容易となる。貧溶剤としては、アルコールの類が好適であり、特にグリコールのような多価アルコールが好適である。塗工用スラリー中の耐熱性樹脂の濃度は4〜9重量%が好ましい。また必要に応じ、これに無機フィラーを分散させて塗工用スラリーとする。塗工用スラリー中に無機フィラーを分散させるに当たって、無機フィラーの分散性が好ましくないときは、無機フィラーをシランカップリング剤などで表面処理し、分散性を改善する手法も適用可能である。
本発明において、上記式(1)の関係を満たす上では、ポリオレフィン微多孔膜の臨界表面張力とスラリーの表面張力のバランスが重要ではあるが、スラリーの表面張力としては、概ね20〜35mN/mであることが好ましい。
また、本発明において、上記式(2)の関係を満たす上では、スラリーの密度、粘度、ポリオレフィン微多孔膜の孔径のバランスが重要ではあるが、スラリーの密度としては概ね1.0〜1.3g/cmであることが好ましく、スラリーの粘度としては0.05〜0.5Pa・sであることが好ましい。
(2)スラリーの塗工
スラリーをポリオレフィン微多孔膜の少なくとも一方の表面に塗工する。ポリオレフィン微多孔膜の両面に耐熱性多孔質層を形成する場合は、基材の両面に同時に塗工することが、工程の短縮という観点で好ましい。塗工用スラリーを塗工する方法としては、ナイフコーター法、グラビアコーター法、スクリーン印刷法、マイヤーバー法、ダイコーター法、リバースロールコーター法、インクジェット法、スプレー法、ロールコーター法などが挙げられる。この中でも、塗膜を均一に形成するという観点において、リバースロールコーター法が好適である。基材の両面に同時に塗工する場合は、例えば、基材を一対のマイヤーバーの間に通すことで基材の両面に過剰な塗工用スラリーを塗布し、これを一対のリバースロールコーターの間に通して過剰なスラリーを掻き落すことで精密計量するという方法が挙げられる。
(3)スラリーの凝固
スラリーが塗工された基材を、前記耐熱性樹脂を凝固させることが可能な凝固液で処理する。塗工用スラリーを塗工した基材を、当該耐熱性樹脂を凝固させることが可能な凝固液で処理することにより、耐熱性樹脂を凝固させて、耐熱性多孔質層を形成する。凝固液で処理する方法としては、塗工用スラリーを塗工した基材に対して凝固液をスプレーで吹き付ける方法や、当該基材を凝固液の入った浴(凝固浴)中に浸漬する方法などが挙げられる。ここで、凝固浴を設置する場合は、塗工装置の下方に設置することが好ましい。凝固液としては、当該耐熱性樹脂を凝固できるものであれば特に限定されないが、水、または、スラリーに用いた溶剤に水を適当量混合させたものが好ましい。ここで、水の混合量は凝固液に対して40〜80重量%が好適である。水の量が40重量%より少ないと、耐熱性樹脂を凝固するのに必要な時間が長くなったり、凝固が不十分になったりという問題が生じる。また、水の量が80重量%より多いと、溶剤回収においてコスト高となったり、凝固液と接触する表面の凝固が速くなりすぎて表面が十分に多孔化されなかったりという問題が生じる。
(4)凝固液の除去
凝固液を水洗することによって除去する。
(5)乾燥
シートから水を乾燥して除去する。乾燥方法は特に限定は無いが、乾燥温度は50〜80℃が好適であり、高い乾燥温度を適用する場合は熱収縮による寸法変化が起こらないようにするためにロールに接触させるような方法を適用することが好ましい。
[非水系二次電池]
本発明の非水系二次電池は、リチウムのドープ・脱ドープにより起電力を得る非水系二次電池であって、上述した構成の非水系二次電池用セパレータを用いたことを特徴とする。非水系二次電池は、負極と正極がセパレータを介して対向している電池要素に電解液が含浸され、これが外装に封入された構造となっている。
負極は、負極活物質、導電助剤およびバインダーからなる負極合剤が、集電体上に成形された構造となっている。負極活物質としては、リチウムを電気化学的にドープすることが可能な材料が挙げられ、例えば炭素材料、シリコン、アルミニウム、スズ、ウッド合金などが挙げられる。導電助剤は、アセチレンブラック、ケッチェンブラックといった炭素材料が挙げられる。バインダーは有機高分子からなり、例えばポリフッ化ビニリデン、カルボキシメチルセルロースなどが挙げられる。集電体には銅箔、ステンレス箔、ニッケル箔などを用いることが可能である。
正極は、正極活物質、導電助剤およびバインダーからなる正極合剤が、集電体上に成形された構造となっている。正極活物質としては、リチウム含有遷移金属酸化物等が挙げられ、具体的にはLiCoO、LiNiO、LiMn0.5Ni0.5、LiCo1/3Ni1/3Mn1/3、LiMn、LiFePO等が挙げられる。導電助剤はアセチレンブラック、ケッチェンブラックといった炭素材料が挙げられる。バインダーは有機高分子からなり、例えばポリフッ化ビニリデンなどが挙げられる。集電体にはアルミ箔、ステンレス箔、チタン箔などを用いることが可能である。
電解液は、リチウム塩を非水系溶媒に溶解した構成である。リチウム塩としては、LiPF、LiBF、LiClOなどが挙げられる。非水系溶媒としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、ビニレンカーボネートなどが挙げられ、これらは単独で用いても混合して用いてもよい。
外装材は、金属缶またはアルミラミネートパック等が挙げられる。電池の形状は角型、円筒型、コイン型などがあるが、本発明のセパレータはいずれの形状においても好適に適用することが可能である。
以下に実施例を示すが、本発明はこれらに制限されるものではない。
[測定方法]
本実施例における各値は、以下の方法に従って求めた。
(1)ポリオレフィン微多孔膜及び非水系二次電池用セパレータの膜厚は、接触式の膜厚計(ミツトヨ社製)にて20点測定し、これを平均することで求めた。ここで接触端子は底面が直径0.5cmの円柱状のものを用いた。
(2)ポリオレフィン微多孔膜及び非水系二次電池用セパレータの目付は、サンプルを10cm×10cmに切り出し重量を測定する。この重量を面積で割ることで1m当たりの重量である目付を求めた。
(3)ポリオレフィン微多孔膜の空孔率は、下記式から求めた。
ε={1−Ws/(ds・t)}×100
ここで、ε:空隙率(%)、Ws:目付(g/m)、ds:真密度(g/cm)、t:膜厚(μm)である。
(4)ポリオレフィン微多孔膜及び非水系二次電池用セパレータのガーレ値はJIS P8117に従って求めた。
(5)ポリオレフィン微多孔膜及び非水系二次電池用セパレータの膜抵抗は、以下の方法で求めた。
サンプルを2.6cm×2.0cmのサイズに切り出す。非イオン性界面活性剤(花王社製エマルゲン210P)を3重量%溶解したメタノール溶液(メタノール:和光純薬社製)に切り出したサンプルを浸漬し、風乾する。厚さ20μmのアルミ箔を2.0cm×1.4cmに切り出しリードタブを付ける。このアルミ箔を2枚用意して、アルミ箔間に切り出したサンプルをアルミ箔が短絡しないように挟む。サンプルに電解液である1MのLiBFプロピレンカーボネート/エチレンカーボネート(1/1重量比)を含浸させる。これをアルミラミネートパック中にタブがアルミパックの外に出るようにして減圧封入する。このようなセルをアルミ箔中にセパレータが1枚、2枚、3枚となるようにそれぞれ作製する。該セルを20℃の恒温槽中に入れ、交流インピーダンス法で振幅10mV、周波数100kHzにて該セルの抵抗を測定する。測定されたセルの抵抗値をセパレータの枚数に対してプロットし、このプロットを線形近似し傾きを求める。この傾きに電極面積である2.0cm×1.4cmを乗じてセパレータ1枚当たりの膜抵抗(ohm・cm)を求めた。
(6)ポリオレフィン微多孔膜及び非水系二次電池用セパレータの突刺強度は、カトーテック社製KES−G5ハンディー圧縮試験器を用いて、針先端の曲率半径0.5mm、突刺速度2mm/secの条件で突刺試験を行い、最大突刺荷重を突刺強度とした。ここでサンプルは直径11.3mmの穴があいた金枠(試料ホルダー)にシリコンゴム製のパッキンも一緒に挟み固定した。
(7)ポリオレフィン微多孔膜及び非水系二次電池用セパレータの引張強度は、10×100mmに調整したサンプルを引張試験機(A&D社製、RTC−1225A)を用い、ロードセル荷重5kgf、チャック間距離50mmの条件で測定した。
(8)ポリオレフィン微多孔膜及び非水系二次電池用セパレータのシャットダウン温度は、以下の方法で求めた。
サンプルを直径19mmに打ち抜き、非イオン性界面活性剤(花王社製エマルゲン210P)を3重量%溶解したメタノール溶液(メタノール:和光純薬社製)に切り出したサンプルを浸漬し、風乾した。サンプルを直径15.5mmのSUS板に挟んだ。サンプルに電解液である1MのLiBFプロピレンカーボネート/エチレンカーボネート(1/1重量比)(キシダ化学社製)を含浸させた。これを2032型コインセルに封入した。コインセルからリード線をとり、熱電対を付けてオーブンの中に入れた。昇温速度1.6℃/分で昇温させ、同時に交流インピーダンス法で振幅10mV、周波数100kHzにて該セルの抵抗を測定した。抵抗値が10ohm・cm以上となった温度をシャットダウン温度とした。
(9)ポリオレフィン微多孔膜及び非水系二次電池用セパレータの熱収縮率は、サンプル105℃で1時間加熱することによって測定した。なお、測定方向は機械方向である。
(10)ポリオレフィン微多孔膜の臨界表面張力は、表面張力が既知の液体を数種類用いて、微多孔膜と液体との接触角(θ)を測定し、表面張力に対してcosθをプロットし、cosθ=0となる点から求めた。接触角は、接触角計(協和界面科学社製、DM−710)を用いて測定した。スラリーの表面張力は、表面張力計(協和界面科学社製、CBVP−Z)を用いて測定した。
(11)スラリーの密度は、100mlメスフラスコにスラリーを充填し、その時の質量を測定し、その時の質量を100で割る事により求めた。
(12)スラリーの粘度は、B型粘度計(TOKIMEC製、B8U)を用い測定し、シェアレート1/sの時の粘度を用いた。
(13)ポリオレフィン微多孔膜の孔径は以下の方法で求めた。
フィブリル繊維質の全体積をVs1、全細孔体積をVs2とする。フィブリルの直径をRs1、円柱状孔の直径をRs2とし、フィブリル全長Ls1、円柱状孔全長をLs2とすると、下記式(i)〜(v)が成り立つ。
Ss・Ws=πRs1・Ls1=πRs2・Ls2 ・・・(i)
Vs1=π(Rs1/2)・Ls1 ・・・(ii)
Vs2=π(Rs2/2)・Ls2 ・・・(iii)
Vs2=ε・(Vs1+Vs2) ・・・(iv)
Vs1=Ws/ds ・・・(v)
ここで、Ss:比表面積(m/g)、Ws:目付(g/m)、ε:空孔率(%)、ds:比重(g/cm)である。
上記(i)〜(v)の式からRs1とRs2(rbase)を求める事ができる。
なお、比表面積はJIS K 8830に準じて測定を行った。具体的にはNOVA−1200(ユアサアイオニクス社製)を用い、窒素ガス吸着法よりBET式で解析し求めた。測定の際のサンプル重量は0.1〜0.15gとした。解析は3点法にて実施し、BETプロットから比表面積Ss(m/g)を求めた。
(14)非水系二次電池の放電性評価を、以下の方法で実施した。
1.6mA、4.2Vで8時間定電流・定電圧充電、1.6mA、2.75Vで定電流放電の充放電サイクルを10サイクル実施し、10サイクル目に得られた放電容量をこの電池の放電容量とした。次に、1.6mA、4.2Vで8時間定電流・定電圧充電、16mA、2.75Vで定電流放電を行った。このとき得られた容量を10サイクル目の電池の放電容量で割り、得られた数値を負荷特性の指標とした。
[参考例1]
ポリエチレンパウダーとしてTicona社製GUR2126(重量平均分子量415万、融点141℃)とGURX143(重量平均分子量56万、融点135℃)を用いた。GUR2126とGURX143を2:8(重量比)となる様にして、ポリエチレン濃度が30重量%となるように流動パラフィン(松村石油研究所社製スモイルP−350:沸点480℃)とデカリン(和光純薬社製、沸点193℃)の混合溶媒中に溶解させ、ポリエチレン溶液を作製した。該ポリエチレン溶液の組成はポリエチレン:流動パラフィン:デカリン=30:67.5:2.5(重量比)である。
このポリエチレン溶液を148℃でダイから押し出し、水浴中で冷却してゲル状テープ(ベーステープ)を作製した。該ベーステープを60℃で8分、95℃で15分乾燥し、該ベーステープを縦延伸、横延伸を逐次行う2軸延伸にて延伸した。ここで、縦延伸6倍、延伸温度は90℃、横延伸は延伸倍率11倍、延伸温度は105℃とした。横延伸の後に130℃で熱固定を行った。次にこれを塩化メチレン浴に浸漬し、流動パラフィンとデカリンを抽出した。その後、50℃で乾燥し、120℃でアニール処理することでポリオレフィン微多孔膜を得た。得られたポリオレフィン微多孔膜はフィブリル状ポリオレフィンが網目状に交絡し、細孔を構成する構造を有するものであった。
得られたポリオレフィン微多孔膜の特性(膜厚、目付、ガーレ値、空孔率、膜抵抗、突刺強度、引張強度、シャットダウン(SD)温度、熱収縮率、臨界表面張力、孔径)の測定結果を表1に示す。なお、以下の参考例2,3についても同様に表1に示す。
[参考例2]
延伸倍率を縦延伸15倍、横延伸15倍とした事以外、参考例1と同様にポリオレフィン微多孔膜を得た。
[参考例3]
参考例1で使用したポリオレフィン微多孔膜をプラズマ処理による親水化処理した以外は、参考例1と同様にポリオレフィン微多孔膜を得た。
Figure 2011204587
[実施例1]
参考例1で得られたポリオレフィン微多孔膜を用い、これに耐熱性樹脂と無機フィラーからなる耐熱性多孔質層を積層させて、本発明の非水系二次電池用セパレータを製造した。
具体的に、耐熱性樹脂として、ポリメタフェニレンイソフタルアミド(帝人テクノプロダクツ社製、コーネックス)を用いた。この耐熱性樹脂を、ジメチルアセトアミド(DMAc)とトリプロピレングリコール(TPG)が重量比50:50となっている混合溶媒に溶解させた。このポリマー溶液に、無機フィラーとしてのα−アルミナ(岩谷化学工業社製、SA−1、平均粒子径0.8μm)を分散させて、塗工用スラリーを作製した。なお、塗工用スラリーにおけるポリメタフェニレンイソフタルアミドの濃度は5.5重量%となるようにし、かつ、ポリメタフェニレンイソフタルアミドと無機フィラーの重量比は25:75となるように調整した。このスラリーの臨界表面張力は32mN/m、粘度は0.2Pa・s、密度は1.1g/cmであった。そして、マイヤーバーを2本対峙させ、その間に塗工液を適量のせた。この後、ポリオレフィン微多孔膜を、塗工液がのっているマイヤーバー間を通過させて、ポリオレフィン微多孔膜の表裏面に塗工液を塗工した。ここで、マイヤーバー間のクリアランスは20μmに設定し、マイヤーバーの番手は2本とも#6を用いた。これを重量比で水:DMAc:TPG=50:25:25で40℃となっている凝固液中に浸漬し、次いで水洗・乾燥を行った。これにより、ポリオレフィン微多孔膜の表裏両面に耐熱性多孔質層が形成された非水系二次電池用セパレータを得た。
得られた非水系二次電池用セパレータの特性(膜厚、目付、ガーレ値、空孔率、膜抵抗、突刺強度、引張強度、シャットダウン温度、熱収縮率)の測定結果を表2に示す。また、表面張力の差の値γbase−γsulury、ストークス速度、およびrbase/100の値についても表2に示す。なお、以下の実施例2および比較例1,2の結果についても表2にまとめて示す。
[実施例2]
無機フィラーとして水酸化マグネシウム(協和化学工業社製、キスマ−5P、平均粒子径1・0μm)を使用した以外は、実施例1と同様に非水系二次電池用セパレータを得た。なお、このスラリーの臨界表面張力は32mN/m、粘度は0.2Pa・s、密度は1.1g/cmであった。
[比較例1]
ポリオレフィン微多孔膜として参考例2で得られたものを使用した以外は、実施例1と同様に非水系二次電池用セパレータを得た。
[比較例2]
ポリオレフィン微多孔膜を参考例3で得られたものを使用した以外は、実施例1と同様に非水系二次電池用セパレータを得た。
Figure 2011204587
[実施例3]
コバルト酸リチウム(LiCoO:日本化学工業社製)89.5重量部、アセチレンブラック(電気化学工業社製デンカブラック)4.5重量部、ポリフッ化ビニリデン(クレハ化学社製)6重量部となるように、N−メチル−ピロリドンを用いてこれらを混練し、スラリーを作製した。得られたスラリーを厚さが20μmのアルミ箔上に塗布乾燥後プレスし、100μmの正極を得た。
メソフェーズカーボンマイクロビーズ(MCMB:大阪瓦斯化学社製)87重量部、アセチレンブラック(電気化学工業社製商品名デンカブラック)3重量部、ポリフッ化ビニリデン(クレハ化学社製)10重量部となるようにN−メチル−2ピロリドンを用いてこれらを混練し、スラリーを作製した。得られたスラリーを厚さが18μmの銅箔上に塗布乾燥後プレスし、90μmの負極を得た。
上記正極及び負極を、実施例1で作製した非水系二次電池用セパレータを介して対向させた。これに電解液を含浸させアルミラミネートフィルムからなる外装に封入して非水系二次電池を作製した。ここで、電解液には1M LiPF エチレンカーボネート/エチルメチルカーボネート(3/7重量比)(キシダ化学社製)を用いた。
ここで、この試作電池は正極面積が2×1.4cm、負極面積は2.2×1.6cmで、設定容量は8mAh(4.2V−2.75Vの範囲)である。
得られた非水系二次電池の特性(放電容量、負荷特性)の測定結果を表3に示す。なお、以下の実施例4および比較例3,4の結果についてもまとめて表3に示す。
[実施例4]
非水系二次電池用セパレータを実施例2で得られたものを使用した以外は、実施例3と同様に非水系二次電池を得た。
[比較例3]
非水系二次電池用セパレータとして比較例1で得られたものを使用した以外は、実施例3と同様に非水系二次電池を得た。
[比較例4]
非水系二次電池用セパレータとして比較例2で得られたものを使用した以外は、実施例3と同様に非水系二次電池を得た。
Figure 2011204587
本発明は、耐熱性樹脂と無機フィラーと溶剤からなるスラリーをポリオレフィン微多孔膜の片面又は両面に塗布、凝固させ多孔質層を形成した非水系二次電池用セパレータにおいて、該微多孔膜の臨界表面張力とスラリーの表面張力を上記式(1)の関係を満たすようにし、ストークス速度と該微多孔膜の孔径を上記式(2)の関係を満たすようにしたことで、耐熱性多孔質層と複合化した時、シャットダウン特性、耐熱性、イオン伝導度を兼ね備えるセパレータを提供する事が可能になり、これを使用した非水系二次電池の安全性、電池特性を確かなものとする。

Claims (5)

  1. ポリオレフィン微多孔膜と、耐熱性樹脂および無機フィラーを含んで形成され前記ポリオレフィン微多孔膜の片面又は両面に積層された耐熱性多孔質層と、を備えた非水系二次電池セパレータであって、
    前記耐熱性多孔質層は、耐熱性樹脂と無機フィラーと溶剤からなるスラリーを、前記ポリオレフィン微多孔膜の片面又は両面に塗布した後、前記耐熱性樹脂を凝固させることにより形成され、
    前記ポリオレフィン微多孔膜の臨界表面張力(γbase)と、前記スラリーの表面張力(γsulury)の関係が下記式(1)の関係を満たし、かつ、
    前記スラリーの密度(ρsulury)および粘度(ηsulury)と、前記ポリオレフィン微多孔膜の孔径(rbase)と、重力加速度(g)から計算される気泡のストークス速度Sが、下記式(2)の関係を満たすことを特徴とする非水系二次電池セパレータ。
    −2mN/m<γbase−γsulury<10mN/m …(1)
    S=2/9×ρsulury×rbase ×g/ηsulury≦rbase/100 …(2)
  2. 前記耐熱性樹脂が、芳香族ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリエーテルケトンおよびポリエーテルイミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の非水系二次電池用セパレータ。
  3. 前記無機フィラーは水酸化アルミニウムまたは水酸化マグネシウムであることを特徴とする請求項1または2に記載の非水系二次電池用セパレータ。
  4. リチウムのドープ・脱ドープにより起電力を得る非水系二次電池であって、請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水系二次電池用セパレータを用いたことを特徴とする非水系二次電池。
  5. ポリオレフィン微多孔膜と、耐熱性樹脂および無機フィラーを含んで形成され前記ポリオレフィン微多孔膜の片面又は両面に積層された耐熱性多孔質層と、を備えた非水系二次電池セパレータの製造方法であって、
    耐熱性樹脂と無機フィラーと溶剤からなるスラリーを、前記ポリオレフィン微多孔膜の片面又は両面に塗布した後、前記耐熱性樹脂を凝固させることにより前記耐熱性多孔質層を形成する工程を含み、
    前記ポリオレフィン微多孔膜の臨界表面張力(γbase)と、前記スラリーの表面張力(γsulury)の関係が下記式(1)の関係を満たし、かつ、
    前記スラリーの密度(ρsulury)および粘度(ηsulury)と、前記ポリオレフィン微多孔膜の孔径(rbase)と、重力加速度(g)から計算される気泡のストークス速度Sが、下記式(2)の関係を満たすことを特徴とする非水系二次電池セパレータの製造方法。
    −2mN/m<γbase−γsulury<10mN/m …(1)
    S=2/9×ρsulury×rbase ×g/ηsulury≦rbase/100 …(2)
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