JP2011204374A - 電磁継電器 - Google Patents

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Abstract

【課題】押圧スプリングのサイズを大きく設定しつつ、装置全体の小型化を図ることができると共に、製造コストの低減化を図ることができる電磁継電器を提供する。
【解決手段】コイルボビン20と、コイルボビン20の一端に配置されるエンドプレート34と、エンドプレート34に挿通されるプランジャ軸41と、プランジャ軸41の一端側に設けられるプランジャ54と、プランジャ軸41の他端側に設けられる可動片17と、プランジャ軸41の進退移動に基づいて可動片17が当接・離反する固定接点18aと、可動片17に固定接点18aに向かう押圧力を付勢する押圧スプリング46とを備え、エンドプレート34に押圧スプリング46の一端を収納可能なボス部35を形成すると共に、プランジャ軸41のボス部35に対応する位置に、押圧スプリング46の一端を載置可能なスプリング台座43を設けた。
【選択図】図2

Description

この発明は、例えば、自動車に搭載されている電装品への電力供給を制御する電磁継電器に関するものである。
例えば、自動車に搭載されている電装品に、バッテリに蓄電されている電力を供給するための電気回路には、イグニションスイッチのオン・オフ動作に基づいて電気回路を開閉する電磁継電器が組み込まれている。
この種の電磁継電器の中には、両端が開口された筒状のヨーク内に、リレーコイルと、このリレーコイルへの励消磁に基づいて軸線方向に沿って進退移動するプランジャと、このプランジャの先端に支持された可動片(可動接点)と、この可動片の進退移動に基づいて開閉される固定接点と、ヨークの両端の開口部を閉塞するカバーとを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
リレーコイルは、円筒状の胴部を有するコイルボビンに巻装されている。胴部の軸方向両端には、リレーコイルの巻崩れを防止するための鍔部が一体成形されている。これら鍔部の外側端面には、リレーコイルを励磁した際、磁路が形成される略円板状のヨークがそれぞれ配置されている。これらヨークのうちの一方には、径方向中央に孔が形成されており、ここにプランジャ軸が挿通されている。プランジャ軸の一端にはプランジャが設けられている一方、他端には可動片が設けられている。このような構成のもと、リレーコイルの励消磁に基づいてプランジャが進退移動すると、これに伴って可動片が進退移動する。
また、固定接点は2つ設けられており、互いに所定距離だけ離間した状態で、可動片の進行方向前方に配置されている。そして、可動片が進行移動すると、この可動片が固定接点に接触するようになっている。これにより、2つの固定接点が可動片を介して電気的に接続され、電磁継電器がオフ(開)の状態からオン(閉)の状態になる。
ここで、可動片の進行移動時に、この可動片の固定接点に対する接触圧を大きくするために、プランジャ軸に対して可動片がスライド移動自在に設けられていると共に、プランジャ軸の一方のヨークと可動片との間に押圧スプリングが遊嵌されている。プランジャ軸には、一方のヨーク近傍に段差により拡径された大径部が形成され、この大径部の段差面と可動片との間に押圧スプリングが配置されている。
このような構成のもと、プランジャ軸が進行移動すると可動片が固定接点に当接する。そして、さらにプランジャ軸が進行移動すると、プランジャ軸の大径部と可動片との間で押圧スプリングが圧縮変形し、可動片に固定接点側への押圧力が付勢される。これにより、可動片と固定接点との間の接触抵抗が小さくなり、接触抵抗による発熱等を抑制することができる。
特開2009−104951号公報
ところで、上述の従来技術にあっては、可動片の固定接点に対する接触圧を十分大きくしようとすると、押圧スプリングのサイズを大きく設定する必要がある。
また、2つの固定接点の絶縁を確実に確保すべく、固定接点間の距離を大きく設定しようとすると、これら2つの固定接点を電気的に接続するための可動片が大きくなる。可動片を大きく形成する場合、接触圧を十分大きくしなければならないが、接触圧を大きくしてしまうと、押圧スプリングの外径を大きく設定する必要がある。つまり、可動片は、押圧スプリングに支持された状態になっているので、可動片の大きさと比較して押圧スプリングの外径が所望の直径よりも小さいと、接触圧が確保できないので、電磁継電器の良好な開閉動作が行いにくくなる虞がある。
このため、押圧スプリングのサイズが大型化するのに伴い、電磁継電器が大型化してしまうという課題がある。
また、押圧スプリングをプランジャ軸の進行移動に伴って圧縮変形させるために、プランジャ軸に大径部を形成する必要がある。このため、押圧スプリングの外径を大きくすると、これに伴い大径部の外径を大きく設定する必要がある。大径部の外径を大きく設定すると、大径部の外径に合せた軸径の材料からプランジャ軸を形成することになる。つまり、プランジャ軸を形成するにあたって、大径部の外径を大きく設定すると、材料コストが嵩張るばかりか、大径部以外の部位を加工(例えば、切削等)する時間がかかってしまう。よって、プランジャ軸の加工費が高くなるという課題がある。
そこで、この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、押圧スプリングのサイズを大きく設定しつつ、装置全体の小型化を図ることができると共に、製造コストの低減化を図ることができる電磁継電器を提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、巻線が巻装される筒状の巻胴部を有するコイルボビンと、前記コイルボビンの一端に配置され、前記巻線の励磁に伴い磁路を形成するエンドプレートと、前記巻胴部の径方向内側に配置され、前記エンドプレートに挿通されるプランジャ軸と、前記プランジャ軸の一端側に設けられ、前記巻線の励消磁に基づいて前記プランジャ軸と一体となって進退移動するプランジャと、前記プランジャ軸の他端側に設けられた可動片と、前記プランジャ軸の進退移動に基づいて前記可動片が当接・離反する固定接点と、前記エンドプレートと前記可動片との間に配置されると共に、前記プランジャ軸に遊嵌され、前記プランジャ軸の進行移動に基づいて、前記可動片に前記固定接点に向かって押圧力を付勢する押圧スプリングとを備えた電磁継電器であって、前記巻胴部の前記エンドプレート側である一端側に、他端側よりも拡径された拡径部を形成する一方、前記エンドプレートに、前記拡径部に内嵌され、前記押圧スプリングの一端を収納可能なスプリング収納部を形成し、前記プランジャ軸の前記スプリング収納部に対応する位置に、前記押圧スプリングの一端を載置可能なスプリング台座を、前記プランジャ軸とは別体で設けたことを特徴とする。
このように構成することで、電磁継電器のサイズを変更することなく、押圧スプリングの収納スペースを大きくすることができる。しかも、巻胴部の拡径部以外の部分の巻線の占積率を従来と同程度に維持することができる。このため、押圧スプリングのサイズを大きく設定しつつ、電磁継電器全体の小型化を図ることができ、かつ電磁継電器の良好な開閉動作を実現することができる。
また、プランジャ軸に、押圧スプリングの一端を載置可能なスプリング台座を別体で設けることにより、押圧スプリングの外径を大きく設定してもプランジャ軸の加工費を抑えることができる。このため、電磁継電器の製造コストを低減することが可能になる。
請求項2に記載した発明は、前記巻胴部の前記スプリング収納部を避けた部位に、縮径部を形成したことを特徴とする。
このように構成することで、巻胴部のスプリング収納部に対応する部位を大径化しつつ、巻胴部のスプリング収納部に対応する部分以外の部位を縮径化することができる。
このため、スプリング収納部を大きく形成することができ、これに一端が収納される押圧スプリングのサイズを大きくすることができる。
また、押圧スプリングのサイズを大きくする一方、縮径部に配置されるプランジャのサイズを小さくすることができる。このため、プランジャの軽量化を図ることができると共に、プランジャを支持するプランジャ軸の太径化を抑制できる。さらに、巻胴部に縮径部を設ける分、この縮径部に巻装されている巻線の占積率を向上させることができ、小型、高性能な電磁継電器を提供することが可能になる。
請求項3に記載した発明は、前記スプリング収納部は有底筒状に形成されたボス部であって、このボス部の底壁を前記巻胴部内に臨ませていることを特徴とする。
このように構成することで、スプリング収納部を容易に形成するこができ、さらに製造コストを低減することが可能になる。
請求項4に記載した発明は、前記ボス部を含む前記エンドプレートの肉厚を均一化したことを特徴とする。
このように構成することで、巻線の励磁に伴い、エンドプレートに適正な磁路を形成することができる。
請求項5に記載した発明は、前記固定接点を2つ有し、前記押圧スプリングは、バネ線材を螺旋状に形成したコイルスプリングであって、前記押圧スプリングの外径に基づいて、2つの前記固定接点の間の距離を設定したことを特徴とする。
このように構成することで、押圧スプリングの大径化に伴って、2つの接点の間の距離を長く設定することができ、かつ2つの接点を電気的に接続するための可動片のガタツキを抑制することができる。このため、2つの接点の絶縁を確実に確保することができると共に、電磁継電器の開閉動作を良好に行うことが可能になる。
本発明によれば、電磁継電器のサイズを変更することなく、押圧スプリングの収納スペースを大きくすることができる。しかも、巻胴部の拡径部以外の部分の巻線の占積率を従来と同程度に維持することができる。このため、押圧スプリングのサイズを大きく設定しつつ、電磁継電器全体の小型化を図ることができ、かつ電磁継電器の良好な開閉動作を実現することができる。
また、プランジャ軸に、押圧スプリングの一端を載置可能なスプリング台座を別体で設けることにより、押圧スプリングの外径を大きく設定してもプランジャ軸の加工費を抑えることができる。このため、電磁継電器の製造コストを低減することが可能になる。
本発明の実施形態におけるバッテリリレーの側面図である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 本発明の実施形態におけるバッテリリレーの分解斜視図である。 本発明の実施形態における接点機構の分解側面図である。 図2の要部拡大図である。 本発明の実施形態におけるバッテリリレーの縦断面図である。 本発明の実施形態における各部の寸法の設定手順を示すフローチャートである。
(バッテリリレー)
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、バッテリリレー1の側面図、図2は、図1のA−A線に沿う断面図、図3は、バッテリリレー1の分解斜視図、図4は、接点機構2の分解側面図である。
図1〜図4に示すように、バッテリリレー1は、不図示の自動車に搭載されるリレーであって、自動車に搭載されている各電装品(不図示)と不図示のバッテリとの間の電気回路(不図示)に組み込まれている。
そして、例えば、イグニションスイッチのオン・オフ動作に基づいて電気回路を開閉するように構成されている。すなわち、例えば、イグニションスイッチがオンすると、バッテリリレー1を介して各電装品にバッテリの電力が供給される一方、イグニションスイッチがオフすると、バッテリリレー1によって各電装品へのバッテリの電力供給が遮断されるようになっている。
バッテリリレー1は、両端が開口された略円筒状のヨーク3と、ヨーク3内に収納されている接点機構2と、ヨーク3の一方(図1〜図3における上方)の開口部4を閉塞するように設けられたターミナルカバー6と、ヨーク3の他方(図1〜図3における下方)の開口部5を閉塞するように設けられた接点カバー7とを備え、ヨーク3にターミナルカバー6、および接点カバー7がカシメ固定されている。
(ヨーク)
ヨーク3は、鉄等の磁性材料によって形成されたものであって、外周面にバッテリリレー1を自動車の車体(バッテリ近傍)に取り付けるための板状のブラケット12が設けられている。ブラケット12は、ヨーク3の外周面に取り付けられる支持部13と、この支持部13の両側端から延出する一対の脚部14,14とにより構成されている。
支持部13は、ヨーク3の外周面に沿って湾曲形成され、かつ、ヨーク3の周方向に沿って長く形成されており、プロジェクション溶接またはスポット溶接等によってヨーク3の外周面に固定されている。一対の脚部14,14は、断面略L字状に形成されたものであって、かつ先端側が先細り形成されている。各脚部14,14の先端側には、軸方向略中央に切り欠き部14aが形成されており、ここにボルトやビス等を挿入することができるようになっている。
また、ヨーク3の筒部3aは、この内径が軸方向中央から両端の開口部4,5に向かうに従って漸次段差により拡径するように形成されている。すなわち、ヨーク3の筒部3aは、軸方向中央の大部分に形成された小径部8と、小径部8の軸方向両端側に形成され、この小径部8よりも段差により拡径された第1拡径部9a,9bと、第1拡径部9a,9bの軸方向両端側に形成され、この第1拡径部9a,9bよりも拡径された第2拡径部10a,10bとが一連に形成された状態になっている。
これにより、ヨーク3の筒部3aは、第2拡径部10a,10b、第1拡径部9a,9b、小径部8の順で徐々に肉厚となるように形成された状態になる。
ここで、一方(図1〜図3における上方)の第2拡径部10aは、ターミナルカバー6を内嵌させた後、このターミナルカバー6をカシメ固定するためのカシメ加工部として機能する。また、他方(図1〜図3における下方)の第2拡径部10bは、接点カバー7を内嵌させた後、接点カバー7をカシメ固定するためのカシメ加工部として機能する。
第2拡径部10a,10bの先端内周縁、つまりヨーク3の開口部4,5の内周縁には、バリ取り加工が施されている。また、第1拡径部9a,9bと第2拡径部10a,10bとの接続部は、第2拡径部10a,10b側に向かうに従って漸次縮径するようにテーパ部11a,11bが形成されている。これらにより、ヨーク3の開口部4,5から接点機構2、ターミナルカバー6、および接点カバー7をスムーズに挿入できるようになっている。
(接点機構)
図4は、接点機構2の分解側面図である。
図2〜図4に示すように、接点機構2は、ヨーク3の小径部8に収納されているコイルボビンユニット15と、コイルボビンユニット15の径方向内側に配置されたプランジャユニット16と、プランジャユニット16に支持された可動片17と、可動片17の進行移動時にこの可動片17と接触する一対の固定接点18a,18bとを有している。
(コイルボビンユニット)
コイルボビンユニット15は、巻線19を巻装するためのコイルボビン20を有している。コイルボビン20は、樹脂等の絶縁材によって形成されたものであって、略円筒状の巻胴部21と、巻胴部21の軸方向接点カバー7側端(図2〜図4における下側端)に形成されている接点側鍔部22と、巻胴部21の軸方向ターミナルカバー6側端(図2〜図4における上側端)に形成されているターミナル側鍔部23とが一体成形されたものである。これら巻胴部21、および鍔部22,23によって、巻胴部21の外周面側に巻線19を収納するための収納部21aが形成される。この収納部21aに巻線19が巻装されることにより、巻線19の巻き崩れが防止されるようになっている。
接点側鍔部22は略円板状に形成されたものであって、その直径がヨーク3の小径部8の内径よりもやや小さくなるように設定されている。
一方、ターミナル側鍔部23も略円板状に形成されており、その直径がヨーク3の小径部8の内径よりもやや小さくなるように設定されている。また、ターミナル側鍔部23の軸方向外側の端面には、ターミナルホルダ24が突設されている。ターミナルホルダ24の先端は二又状に形成されており、これらを一対のターミナル25,25を保持するための保持壁26,26としている。
一対のターミナル25,25は、バッテリから降圧された電力をコイルボビン20に巻装されている巻線19に供給するためのものであって、銅等の導電性の平板をプレス加工等によって形成している。ターミナル25,25の基端側には、ターミナル側鍔部23の外周縁に形成されている引出用切欠部27を介して引き出された巻線19の端末部が接続されている。
また、一対のターミナル25,25の先端側には、それぞれ平面視略長方形状のリード線結線部28,28が設けられている。これらリード線結線部28,28は、外部のリード線(不図示)とターミナル25とを結線するためのものであって、中央に不図示のリード線を挿通可能な挿通孔29が形成されている。
これにより、リード線結線部28,28、およびターミナル25,25を介して巻線19に電力が供給される。そして、巻線19に電力が供給されることにより、磁界が発生する。
また、ターミナル側鍔部23の軸方向外側(図2〜図4における上側)の端面には、フランジプレート31がターミナル側鍔部23に重なり合うように設けられている。フランジプレート31は、巻線19によって磁界が発生した際、磁路として機能するものであって、鉄等の磁性材により略円板状に形成されている。
フランジプレート31の直径は、ヨーク3のターミナルカバー6側に形成されている第1拡径部9aの内径と略一致するように設定されている。そして、フランジプレート31は、これをヨーク3の筒部3aに内嵌させたとき、第1拡径部9aと小径部8との間に形成されている段差面8aに当接して軸方向の位置決めが行われるようになっている。
また、フランジプレート31には、コイルボビン20のターミナル側鍔部23に設けられているターミナルホルダ24に対応する位置に、切除部32が形成されている。この切除部32を介してターミナルホルダ24が軸方向外側へと突出した状態になる。
さらに、フランジプレート31の径方向略中央には、コイルボビン20側に向かって筒部33が突設されている。この筒部33は、コイルボビン20の巻胴部21に圧入されており、これによって、フランジプレート31とコイルボビン20とが一体化される。
ここで、コイルボビン20の巻胴部21は、接点カバー7側に、段差により内径が拡径形成された拡径部21bを有している。すなわち、巻胴部21は、軸方向中央よりも接点カバー7側に形成された拡径部21bと、拡径部21bのターミナルカバー6側端に一体形成された縮径部21cとにより構成されている。拡径部21bは、コイルボビン20の接点側鍔部22の軸方向外側(図2〜図4における下側)に設けられたエンドプレート34を受け入れるためのものである。
エンドプレート34は、フランジプレート31と同様に、巻線19によって磁界が発生した際、磁路として機能するものである、エンドプレート34は、鉄等の磁性材により略円板状に形成されており、コイルボビン20のターミナル側鍔部23に重ね合わさるように配置されている。
エンドプレート34の直径は、ヨーク3の接点カバー7側に形成されている第1拡径部9bの内径と略一致するように設定されている。そして、エンドプレート34は、これをヨーク3の筒部3aに内嵌させたとき、第1拡径部9bと小径部8との間に形成されている段差面8bに当接して軸方向の位置決めが行われるようになっている。
エンドプレート34の径方向中央には、コイルボビン20側に向かってボス部35が突設されている。このボス部35は有底筒状に形成されており、底壁35aがフランジプレート31側に向いた状態になっている。そして、このボス部35の周壁35bがコイルボビン20の巻胴部21に形成されている拡径部21bに圧入されている。
また、ボス部35の底壁35aには、径方向中央に挿通孔36が形成されている。この挿通孔36には、プランジャユニット16の後述するプランジャ軸41が挿通されている。
(プランジャユニット)
プランジャユニット16は、コイルボビン20の径方向略中央に軸方向に向かって延在するプランジャ軸41を有している。このプランジャ軸41には、軸方向略中央に段差により拡径された大径部42が形成されており、エンドプレート34の接点カバー7側から挿通孔36に挿通される。
すなわち、プランジャ軸41は、大径部42がエンドプレート34に形成されているボス部35の内側に位置しており、大径部42がボス部35の底壁35aに当接することにより、軸方向ターミナルカバー6側(図2〜図4における上側)への移動が規制される。
プランジャ軸41の大径部42には、スプリング台座43が設けられている。すなわちスプリング台座43は、エンドプレート34のボス部35内に収納された状態になっている。スプリング台座43は、有底筒状の本体部44と、本体部44の開口縁に一体形成されている外フランジ部45とにより構成されている。
本体部44は、この底部44aを接点カバー7側に向けた状態で大径部42に外嵌固定されている。外フランジ部45は、プランジャ軸41の接点カバー7側に遊嵌されている押圧スプリング46の一端が当接する台座として機能している。
押圧スプリング46は、プランジャ軸41の接点カバー7側端に設けられている可動片17に押圧力を付与するためのものであって、バネ線材46aを螺旋状に形成した所謂コイルスプリングである。
押圧スプリング46の内径、および外径は、押圧スプリング46の端部がスプリング台座43の外フランジ部45に当接可能に設定されている。すなわち、押圧スプリング46のサイズは、スプリング台座43の外フランジ部45の大きさによって設定される。
ここで、スプリング台座43が収納されているボス部35の周壁35bの外径は、コイルボビン20の巻胴部21に形成されている拡径部21bによって、この拡径部21bが形成されていない場合と比較して大きく設定することができる。このため、ボス部35の周壁35bの外径を大きく設定できる分、スプリング台座43の外フランジ部45の外径を大きく設定することができる。そして、外フランジ部45の外径を大きく設定できる分、押圧スプリング46のサイズを大きく設定することが可能になる。
プランジャ軸41には、押圧スプリング46の接点カバー7側端に対応する位置に、スライダ47が外嵌されている。スライダ47は、プランジャ軸41に対してスライド自在になっている。また、スライダ47は、プランジャ軸41の接点カバー7側端に取り付けられている止め輪48によって、抜け方向への移動が規制されている。
スライダ47は絶縁性を有する樹脂等により形成されたものであって、押圧スプリング46の接点カバー7側端に当接する円板状のフランジ部51と、フランジ部51の接点カバー7側端面に立設された円柱状の支持部52とが同心円状に一体成形されたものである。
フランジ部51の押圧スプリング46受け入れ側面には、凹部51aが形成されており、ここに押圧スプリング46の端部が収納されるようになっている。
ここで、フランジ部51は、プランジャ軸41の先端に設けられている止め輪48によって、スプリング台座43と協働して押圧スプリング46を圧縮変形させている。すなわち、スライダ47は、常時接点カバー7側に向かって付勢された状態になっている。
支持部52は、可動片17を支持するためのものであって、側部に溝52aが形成されている。この溝52aに可動片17が取り付けられている。
可動片17は、銅等によって平面視略長方形の平板状に形成されたものであって、軸方向と略直交する方向に沿って延在している。可動片17の長手方向両端には、一対の可動接点53,53が接点カバー7側に向かって突設されている。
一方、プランジャ軸41のターミナルカバー6側端には、外径が段差により縮径された縮径部41aが形成されており、ここにプランジャ54が外嵌されている。また、プランジャ軸41のターミナルカバー6側端には、この端部を座屈変形させた抜け止め部41bが形成されている。プランジャ54は、縮径部41aの段差面と抜け止め部41bとによって軸方向への移動が規制された状態となっている。
プランジャ54は、鉄等の磁性材料によって形成されたものであって、円柱状のプランジャ本体55と、このプランジャ本体55の接点カバー7側端に形成されているフランジ部56とが一体成形されている。
プランジャ本体55の外径は、フランジプレート31の筒部33の内径よりもやや小さくなる程度に設定されている。これにより、プランジャ本体55は、フランジプレート31の筒部33に対して摺動可能な状態になっている。
また、フランジ部56の外径は、コイルボビン20の巻胴部21の内径よりもやや小さくなる程度に設定されている。これにより、フランジ部56は、コイルボビン20の巻胴部21に対して摺動可能な状態になっている。
すなわち、プランジャ54は、コイルボビン20の径方向内側に軸方向に摺動可能に支持されており、プランジャ本体55、およびフランジ部56の外径は、コイルボビン20の巻胴部21を構成している縮径部21cの内径に基づいて決定される。そして、プランジャ54の軸方向への移動は、フランジプレート31の筒部33と、コイルボビン20の接点カバー7側端面に配置されているエンドプレート34のボス部35とにフランジ部56が当接することによって規制される。
プランジャ54の径方向中央には、プランジャ軸41を挿通する挿通孔57よりも段差により拡径されたスプリング収容孔58が形成されている。スプリング収容孔58は、プランジャ54の軸方向中央よりもややターミナルカバー6側から接点カバー7側端に至る間に形成されている。
スプリング収容孔58には、リターンスプリング59が収容されている。リターンスプリング59は、スプリング収容孔58の段差面58aとエンドプレート34に形成されているボス部35の底壁35aとの間に圧縮した状態で収納されている。すなわち、リターンスプリング59は、プランジャ54をエンドプレート34に対して離反させる方向(図2〜図4における上方向)に向かって常時付勢している。
(ターミナルカバー)
ヨーク3の一方(図2における上方)の開口部4に設けられているターミナルカバー6は、PBT等の熱可塑性樹脂によって略有底筒状に形成されたものである。ターミナルカバー6の開口部6aの外周縁には、ヨーク3の一方の開口部4に内嵌される外フランジ状のベース部61が形成されている。ベース部61の外径は、ヨーク3の一方の第2拡径部10aの内径と略一致するように設定されており、この第2拡径部10aにベース部61が内嵌可能になっている。
また、ベース部61の先端側には、外周が段差により縮径されたインロー部62が形成されている。インロー部62は、ヨーク3の一方の第1拡径部9aに内嵌される部位であって、インロー部62の外径は、第1拡径部9aの内径と略一致するように設定されている。
インロー部62の外周面には、Oリング63が装着されるようになっている。つまり、ターミナルカバー6のインロー部62と、ヨーク3の一方の第1拡径部9aとの間に、Oリング63が若干押し潰された状態で介在する。これにより、インロー部62と一方の第1拡径部9aとの間のシール性が確保される。すなわち、一方の第1拡径部9aは、Oリング63の外周を所定量押し潰してシール性を確保するためのOリング取り付け部として機能する。
そして、ヨーク3の一方の第1拡径部9aにインロー部62を内嵌させた状態で、ベース部61の外側からヨーク3のカシメ加工部として機能する一方の第2拡径部10aをカシメ加工する。これにより、ヨーク3にターミナルカバー6がカシメ固定されるようになっている。
ここで、ターミナルカバー6の外周面6bには、2方取り面66が形成されている。そして、ヨーク3の一方の第2拡径部10aのうち、2方取り面66に対応する部位だけカシメ加工を施すようになっている。このように構成することで、第2拡径部10aの全周を必要以上に加工することなく加工コストを抑制することができると共に、ターミナルカバー6の抜けを確実に防止可能な固定強度を得ることができる。
また、ターミナルカバー6の内面側には、コイルボビンユニット15のターミナルホルダ24、ターミナル25、およびリード線結線部28を収納可能なターミナル収納部60が形成されている。各ターミナル25,25は、それぞれにグロメット64(図4参照)を装着した状態でターミナル収納部60に収納される。
グロメット64は、ターミナル収納部60とターミナル25との間のクリアランスをシールするためのものである。ターミナル収納部60のグロメット64に対応する部位は、このグロメット64の外形状に対応するように、断面略長円形状に形成されている。グロメット64により、後述のリード線挿通孔65からのバッテリリレー1内への塵埃の侵入が防止できる。
また、ターミナルカバー6の底部6cには、軸方向平面視で略小判型に形成された結線部カバー67が一体形成されている。結線部カバー67は、ターミナル収納部60内に収納されたリード線結線部28と、外部のリード線(不図示)との結線部分をカバーするものである。結線部カバー67は、最外径となる一対の円弧壁67a,67aがそれぞれターミナルカバー6の2方取り面66の延長線上に位置するように、かつ、一対の側壁67b,67bがターミナルカバー6の2方取り面66と略直交するように形成されている。
一対の側壁67b,67bには、それぞれ結線部カバー67の内外を貫通するリード線挿通孔65が形成されている。リード線挿通孔65は、外部のリード線(不図示)を挿入可能に形成されている。
また、リード線挿通孔65は、ターミナル25のリード線結線部28に対応するように、1つの側壁67bに対して2つ並列に形成されている。つまり、リード線挿通孔65の中心軸と、リード線結線部28の中心軸とが同一直線上に位置するようになっている。これにより、リード線挿通孔65に外部のリード線を挿入すると、このリード線がリード線結線部28と結線される。
さらに、結線部カバー67の外面には、1つの側壁67b,67bに2つ形成されているリード線挿通孔65間に介在するように隔壁68が突設されている。すなわち、隔壁68は、結線部カバー67の短手方向中央に、長手方向に沿って形成された状態になっている。この隔壁68により、隣り合う外部のリード線(不図示)の短絡を確実に防止するようになっている。
また、結線部カバー67の内側には、リード線挿通孔65の真下に対応する位置に、支持片69が突設されている。この支持片69は、ターミナル25のリード線結線部28のターミナルカバー6内での傾倒を防止するためのものである。これにより、リード線結線部28と外部のリード線との結線状態が確実に維持できる。
(接点カバー)
ヨーク3の他方(図2における下方)の開口部5に設けられている接点カバー7は、PBT等の熱可塑性樹脂によって開口部7aを有する箱状に形成されたものである。また、接点カバー7は、断面略小判型に形成されており、互いに対向する一対の平坦壁77a,77aと、互いに対向する一対の円弧壁77b,77bとを有している。
これら平坦壁77a,77aと円弧壁77b,77bとにより囲まれた接点カバー7の内部は、プランジャユニット16におけるエンドプレート34よりも突出した部位を収納するプランジャユニット収納部71として構成されている。プランジャユニット16の可動片17は、プランジャユニット収納部71内を軸方向に沿って変位可能に設けられた状態になっている。すなわち、プランジャユニット収納部71の断面形状は、プランジャユニット16の可動片17に対応するように形成されており、この可動片17の自転を防止する機能も有している。
また、接点カバー7の底部7bには、可動片17に突設されている一対の可動接点53,53に対応する部位に、底部7bを貫通する一対の貫通孔72,72が形成されている。これら貫通孔72,72には、それぞれ一対の固定接点18a,18bが挿通されている。固定接点18a,18bは、自動車に搭載されている各電装品(不図示)に電力を供給するための不図示の電気回路の途中に接続されるものである。固定接点18a,18bは、銅等の導電性の良好な丸棒を雄ネジ状に形成してなる。
固定接点18a,18bは、接点カバー7の底部7bから内外に向かって突出した状態で不図示のナットにより接点カバー7の底部7bに締結固定されるようになっている。底部7bの外面側には、貫通孔72,72の周縁にそれぞれ凹部73,73が形成されており(図1参照)、ここにOリング74が装着されている。これにより、貫通孔72のシール性が確保される。
固定接点18a,18bにおける接点カバー7の底部7bから外側に突出した部位には、不図示の電気回路に接続されているワイヤハーネスのジョイント(不図示)が取り付けられる。このジョイントは、不図示のナットにより固定接点18a,18bに締結固定されるようになっており、これによって、ワイヤハーネスと固定接点18a,18bとの電気的接続が適正に維持される。
一方、固定接点18a,18bにおける底部7bから内側に突出した部位には、耐摩耗性および導電性を有する材料により形成された接点片75が溶接等によって固定されている。接点片75は可動片17の可動接点53と所定のエアギャップ(絶縁距離)を置いて対向している。このエアギャップの調整は、固定接点18a,18bを締結固定するナット(不図示)により行われる。そして、プランジャ軸41の前進方向(図2における下方向)への移動に伴って、可動接点53が固定接点18a,18bの接点片75に接触するようになっている。これにより、一対の固定接点18a,18bが可動片17を介して電気的接続される。
また、接点カバー7の外面には、一対の固定接点18a,18bの間に介在するように隔壁76が突設されている。すなわち、隔壁76は、接点カバー7の底部7bから一対の平坦壁77a,77aに至る間に形成されている。隔壁76により、隣り合う固定接点18a,18bにそれぞれ接続された外部のリード線(不図示)の短絡を確実に防止するようになっている。
接点カバー7の開口部7aの外周縁には、ヨーク3の他方(図2における下方)の開口部5に内嵌される円板状のベース部78が形成されている。ベース部78の外径は、ヨーク3の他方の第2拡径部10bの内径と略一致するように設定されており、この第2拡径部10bにベース部78が内嵌可能になっている。
ベース部78におけるエンドプレート34側端面には、大部分に凹部79が形成されており、この凹部79がプランジャユニット収納部71と連通している。凹部79の底面79aには、エンドプレート34側に向かって突出する一対の位置決め突起81,81がプランジャ軸41を中心にして振り分け配置されている。
一対の位置決め突起81,81は、接点カバー7、コイルボビン20、およびエンドプレート34の相対位置を決定するためのものである。エンドプレート34には、一対の位置決め突起81,81に対応する位置に、これら位置決め突起81,81を挿通可能な挿通孔82,82が形成されている。
また、コイルボビン20の接点側鍔部22には、一対の位置決め突起81,81に対応する位置に、これら位置決め突起81,81と嵌合可能な嵌合凹部83,83が形成されている。これら位置決め突起81、挿通孔82、および嵌合凹部83により、接点カバー7、コイルボビン20、およびエンドプレート34の相対位置が決定される。
また、ベース部78の先端外周部には、段差により縮径されたインロー部84が形成されている。インロー部84は、ヨーク3の他方の第1拡径部9bに内嵌される部位であって、インロー部84の外径は、第1拡径部9bの内径と略一致するように設定されている。
インロー部84の外周面には、Oリング85が装着されるようになっている。つまり、接点カバー7のインロー部84と、ヨーク3の他方の第1拡径部9bとの間に、Oリング85が若干押し潰された状態で介在する。これにより、インロー部84と他方の第1拡径部9bとの間のシール性が確保される。すなわち、他方の第1拡径部9bは、Oリング85の外周を所定量押し潰してシール性を確保するためのOリング取り付け部として機能する。
そして、ヨーク3の他方の第1拡径部9bにインロー部84を内嵌させた状態で、ベース部78の外側からヨーク3のカシメ加工部として機能する他方の第2拡径部10bをカシメ加工することにより、ヨーク3に接点カバー7がカシメ固定されるようになっている。
ここで、接点カバー7の外周面は、一対の平坦壁77a,77aと、一対の円弧壁77b,77bとにより構成されている。ヨーク3の他方の第2拡径部10bは、一対の平坦壁77a,77aと、一対の円弧壁77b,77bのうち、一対の平坦壁77a,77aに対応する部位だけカシメ加工を施すようになっている。このように構成することで、第2拡径部10bの全周を必要以上に加工することなく加工コストを抑制することができると共に、接点カバー7の抜けを確実に防止可能な固定強度を得ることができる。
(作用)
次に、図2、図5に基づいて、バッテリリレー1の動作について説明する。
図5は、図2の要部拡大図である。
図2、図5に示すように、まず、ノーマル(通常)の状態、つまり、コイルボビン20に巻装されている巻線19に通電が行われておらず、巻線19が消磁された状態になっている場合、プランジャユニット16のリターンスプリング59によって、固定接点18a,18bから可動片17の可動接点53が離反している。これにより、バッテリリレー1はオフ(開)の状態になっている。
続いて、例えばイグニションスイッチのオンに伴って、バッテリの電力が一対のターミナル25,25を介して巻線19に供給されると、巻線19が励磁される。
より具体的には、巻線19に電流が供給されることにより、コイルボビン20の径方向中央に、ターミナルカバー6側から接点カバー7側に向かう(図5における下方に向かう)磁束Jの流れが生じる。
つまり、磁束Jが流れる経路は、フランジプレート31の筒部33からプランジャ54を介してエンドプレート34に形成されているボス部35の周壁35bへと流れ(図5における矢印Y1参照)、さらにエンドプレート34を伝ってヨーク3へと流れ(図5における矢印Y2参照)、そして、フランジプレート31を伝って、再びフランジプレート31の筒部33へと流れる経路となる(図5における矢印Y3参照)。
このように、巻線19が励磁されるとプランジャ54が磁気的に吸引され、このプランジャ54とプランジャ軸41とがリターンスプリング59の弾性力に抗してエンドプレート34側(図2、図5における下方側)に向かってスライド移動する(図5における矢印Y4参照)。
プランジャ軸41がエンドプレート34側に向かってスライド移動すると、これと一体となってプランジャ軸41に固定されている可動片17が固定接点18a,18bに向かって移動する。そして、可動片17に設けられている一対の可動接点53,53がそれぞれ固定接点18a,18bに当接する。これにより、各固定接点18a,18bが可動片17を介して電気的に接続される。つまり、固定接点18a,18bが接続されている電気回路のバッテリリレー1がオン(閉)の状態になる。
ここで、プランジャ54のスライド移動量と比較して固定接点18a,18bと可動接点53,53との離反距離が短く設定されている。つまり、各固定接点18a,18bに可動接点53,53が当接した後、さらにプランジャ54、およびプランジャ軸41が可動接点53,53を固定接点18a,18bに向かって押し当てるように僅かに移動する。これにより、押圧スプリング46が圧縮変形される。
このため、押圧スプリング46の復元力によって、固定接点18a,18bに対する可動接点53,53の接触圧が大きくなり、固定接点18a,18bと可動接点53,53との間の接触抵抗が小さくなる。この結果、接触抵抗による発熱を抑制することができ、バッテリリレー1のオン動作の信頼性を向上できる。すなわち、高電圧大電流の被制御電流であっても良好に通電することができる。
また、押圧スプリング46は、可動接点53,53が固定接点18a,18bに衝突する際の衝撃を緩和するので、衝突音を小さく抑制することができる。
一方、巻線19への電力供給が停止すると巻線19が消磁され、リターンスプリング59の復元力によって、プランジャ54、およびプランジャ軸41が押し戻され、固定接点18a,18bから可動接点53,53が離反する(図5における矢印Y5参照)。これにより、両固定接点18a,18bの電気的接続が遮断され、固定接点18a,18bが接続されている電気回路のバッテリリレー1がオフ(開)の状態になる。
(最適寸法の設定)
次に、図6、図7に基づいて、一対の固定接点18a,18bの離間距離L1、押圧スプリング46の外径D1、エンドプレート34に形成されているボス部35の周壁35bの外径D2、およびプランジャ54のフランジ部56の外径D3の最適な寸法関係について説明する。
図6は、バッテリリレー1の縦断面図、図7は、各寸法L1〜D3の設定手順を示すフローチャートである。
図6、図7に示すように、まず、一対の固定接点18a,18bの離間距離L1を設定する(図7におけるST1)。
この離間距離L1は、絶縁性を十分確保可能な距離に基づいて決定される。すなわち、離間距離L1は、例えば各固定接点18a,18bに対する可動片17の当接・離反が繰り返されることにより、固定接点18a,18bや可動片17に設けられている可動接点53に付着する摩耗粉や使用環境による結露等が生じた場合であっても確実に絶縁性が確保される距離に設定する。
一対の固定接点18a,18bの離間距離L1が設定されると、この離間距離L1に基づいて可動片17の長さが決定する。そして、可動片17の長さに基づいて、押圧スプリング46の外径D1を決定する(図7におけるST2)。
ここで、可動片17が長くなると、これに伴って押圧スプリング46の外径D1を大きく設定することが望ましい。これは、可動片17の長さに対して押圧スプリング46の外径D1が極端に小さいと、押圧スプリング46の可動片17を支持する面積が小さくなり、可動片17がガタついてしまうからである。より具体的には、例えば、押圧スプリング46の外径D1を一対の固定接点18a,18bの離間距離L1の約半分程度以上となるように設定することが望ましい。
押圧スプリング46の外径D1が設定されると、この外径D1に基づいてエンドプレート34に形成されているボス部35の周壁35bの外径D2が決定する(図7におけるST3)。
ここで、ボス部35の周壁35bの外径D2は、押圧スプリング46を収納可能な大きさに設定する必要があると共に、周壁35bの肉厚T1を十分確保可能な大きさに設定する必要がある。すなわち、ボス部35の周壁35bは、巻線19が励磁された際、磁束Jの磁路となるので、薄肉に形成してしまうと十分磁束Jを流せなくなってしまうからである。具体的には、エンドプレート34全体の肉厚を均一化し、この肉厚を磁束Jが十分流れる厚さに設定すればよい。
また、押圧スプリング46の外径D1、およびボス部35の周壁35bの外径D2に基づいて、スプリング台座43の外フランジ部43bの直径を決定する。
一方、プランジャ54のフランジ部56の外径D3は、巻線19が励磁された際、必要な磁束Jを流せる大きさに設定される(図7におけるST4)。
ここで、フランジ部56の外径D3は、必要な磁束Jを流せればよく、必要以上に大きく設定しないことが望ましい。これは、フランジ部56の外径D3を必要以上に大きくすると、プランジャ54の重量が重くなり、これを支持するプランジャ軸41を太径化することになるからである。すなわち、プランジャ54の大きさを必要最低限の大きさに設定することにより、軽量化を図ることができると共に、プランジャ54を支持するプランジャ軸41の細径化を図ることができる。
プランジャ54のフランジ部56の外径D3が設定されると、この外径D3に基づいて、コイルボビン20の巻胴部21を構成する縮径部21cの大きさが決定される(図7におけるST5)。
ここで、エンドプレート34に形成されているボス部35の周壁35bの外径D2と、プランジャ54のフランジ部56の外径D3は、それぞれ所望の寸法が異なる。すなわち、外径D3よりも外径D2が大きくなる。
しかしながら、コイルボビン20の巻胴部21は、拡径部21bと縮径部21cとにより構成されている。しかも、巻胴部21のボス部35に対応する位置に拡径部21bが形成されている一方、巻胴部21におけるプランジャ54のフランジ部56に対応する位置に拡径部21bが形成されている。このため、巻胴部21の拡径部21bをボス部35の周壁35bの外径D2に基づいて形成すると共に、巻胴部21の縮径部21cをプランジャ54のフランジ部56の外径D3に基づいて形成することにより、外径D2と外径D3との寸法誤差を吸収することができる(図7におけるST6)。
上述したように、一対の固定接点18a,18bの離間距離L1、押圧スプリング46の外径D1、およびプランジャ54のフランジ部56の外径D3は、それぞれの役割に基づいて最適な値に設定され、これら固定接点18a,18b、押圧スプリング46、およびプランジャ54の位置関係に基づいて、エンドプレート34のボス部35、およびコイルボビン20の巻胴部21の形状が決定されている。
ここで、巻胴部21を拡径部21bと縮径部21cとにより構成することで、巻胴部21に段差が生じるので、巻線19の巻装手順は以下のように行われる。
すなわち、まず、縮径部21cの外周のみに巻線19を巻装する。そして、縮径部21cに巻装された巻線19の径方向外側と、拡径部21bの外周面とがほぼ同じ高さになると、巻胴部21の全体に亘って巻線19を巻装する。これにより、巻線19が巻き崩れることなく、整列した状態で巻装することができる。
(効果)
したがって、上述の実施形態によれば、エンドプレート34の径方向中央に、コイルボビン20の巻胴部21に圧入されるボス部35を形成し、このボス部35を押圧スプリング46の一端を収納する収納スペースとして機能させているので、エンドプレート34にボス部35を形成しない場合と比較して、押圧スプリング46の配置スペースを軸方向に長く設定することができる。このため、簡素な構造で安価に押圧スプリング46の自由長を長くすることができると共に、バッテリリレー1の軸短化を図ることも可能になる。
また、巻胴部21に拡径部21bを形成することにより、押圧スプリング46の外径を所望の大きさに設定することができる。このため、可動片17の固定接点18a,18bに対する接触圧を十分確保することができ、固定接点18a,18bと可動接点53,53との間の接触抵抗が小さくなる。この結果、接触抵抗による発熱を抑制することができ、バッテリリレー1のオン動作の信頼性を向上できる。すなわち、高電圧大電流の被制御電流であっても良好に通電することができる。
さらに、一対の固定接点18a,18bの離間距離L1(図6参照)を所望の大きさに設定することができるので、一対の固定接点18a,18bの間の絶縁を確実に確保することができ、さらに信頼性の高いバッテリリレー1を提供できる。
そして、一対の固定接点18a,18bの離間距離L1に伴って可動片17が長く形成されても可動片17のガタツキを抑制することができる。このため、バッテリリレー1の開閉動作を良好に行うことが可能になる。
また、プランジャ軸41の大径部42をエンドプレート34のボス部35に対応する位置に形成し、大径部42にスプリング台座43を設けている。このため、プランジャ軸41の大径部42を拡径化することなく、押圧スプリング46の一端を押さえることができる。このため、プランジャ軸41の加工費を抑えることができ、バッテリリレー1の製造コストを低減することができる。
さらに、コイルボビン20の巻胴部21に縮径部21cを形成することにより、プランジャ54のフランジ部56の外径D3(図6参照)を所望の大きさに設定することができる。このため、プランジャ54の軽量化を図ることができると共に、プランジャ54を支持するプランジャ軸41の細径化を図ることができる。この結果、バッテリリレー1を小型、軽量化できる。
そして、コイルボビン20の巻胴部21に縮径部21cを形成する分、ここに巻装されている巻線19のターン数を、拡径部21bに巻装されている巻線19のターン数よりも増大することができる。このため、従来の巻線19の占積率を維持するばかりか、巻線19の占積率を向上させることができ、高性能なバッテリリレー1を提供することが可能になる。
また、巻胴部21の縮径部21cに加え、エンドプレート34全体の肉厚を均一化し、ボス部35の周壁35bに磁束Jが十分流れる磁路を形成することができる。このため、コイルボビン20やヨーク3の外径を大型化することなく、さらに高性能なバッテリリレー1を提供することができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述の実施形態では、バッテリリレー1は不図示の自動車に搭載されるリレーであって、自動車に搭載されている各電装品(不図示)と不図示のバッテリとの間の電気回路(不図示)に組み込まれている場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、さまざまな電気回路にバッテリリレー1を適用することが可能である。
また、上述の実施形態では、エンドプレート34の径方向中央にボス部35を形成し、このボス部35を押圧スプリング46の一端を収納可能に構成した場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、コイルボビン20の巻胴部21の径方向内側に押圧スプリング46の一端を収納可能に構成されていればよく、例えば、ボス部35に代わってエンドプレート34の径方向中央にバーリング加工を施してもよい。
1 バッテリリレー(電磁継電器)
17 可動片
18a,18b 固定接点
19 巻線
20 コイルボビン
21 巻胴部
21a 収納部
21b 拡径部
21c 縮径部
34 エンドプレート
35 ボス部
35a 底壁
35b 周壁
41 プランジャ軸
42 大径部
43 スプリング台座
46 押圧スプリング
46a バネ部材
54 プランジャ
D1〜D3 外径
L1 離間距離
T1 肉厚

Claims (5)

  1. 巻線が巻装される筒状の巻胴部を有するコイルボビンと、
    前記コイルボビンの一端に配置され、前記巻線の励磁に伴い磁路を形成するエンドプレートと、
    前記巻胴部の径方向内側に配置され、前記エンドプレートに挿通されるプランジャ軸と、
    前記プランジャ軸の一端側に設けられ、前記巻線の励消磁に基づいて前記プランジャ軸と一体となって進退移動するプランジャと、
    前記プランジャ軸の他端側に設けられた可動片と、
    前記プランジャ軸の進退移動に基づいて前記可動片が当接・離反する固定接点と、
    前記エンドプレートと前記可動片との間に配置されると共に、前記プランジャ軸に遊嵌され、前記プランジャ軸の進行移動に基づいて、前記可動片に前記固定接点に向かって押圧力を付勢する押圧スプリングとを備えた電磁継電器であって、
    前記巻胴部の前記エンドプレート側である一端側に、他端側よりも拡径された拡径部を形成する一方、
    前記エンドプレートに、前記拡径部に内嵌され、前記押圧スプリングの一端を収納可能なスプリング収納部を形成し、
    前記プランジャ軸の前記スプリング収納部に対応する位置に、前記押圧スプリングの一端を載置可能なスプリング台座を、前記プランジャ軸とは別体で設けたことを特徴とする電磁継電器。
  2. 前記巻胴部の前記スプリング収納部を避けた部位に、縮径部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の電磁継電器。
  3. 前記スプリング収納部は有底筒状に形成されたボス部であって、このボス部の底壁を前記巻胴部内に臨ませていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電磁継電器。
  4. 前記ボス部を含む前記エンドプレートの肉厚を均一化したことを特徴とする請求項3に記載の電磁継電器。
  5. 前記固定接点を2つ有し、
    前記押圧スプリングは、バネ線材を螺旋状に形成したコイルスプリングであって、
    前記押圧スプリングの外径に基づいて、2つの前記固定接点の間の距離を設定したことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の電磁継電器。
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