JP2011204364A - El発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】水分や酸素などによる劣化を抑制し、より長寿命のEL発光素子を提供することを目的とする。
【解決手段】 基板上に形成されるEL発光部の周囲に形成される接着層により、封止部材が前記EL発光部を覆うように接着されるEL発光素子において、前記接着層は、高弾性接着剤により構成される高弾性接着層と低弾性接着剤により構成される低弾性接着層とにより構成される。高弾性接着剤は、基板を曲げた時の追随性に優れ、破損の可能性が低い。低弾性接着剤は、水分の透過を防止する能力が高い。これら2種類の接着剤を並べて接着層を形成することで、水分の透過の防止と接着層の破損防止を両立させることが可能となり、水分の影響を受けにくい、寿命のより長いEL発光素子を得ることができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、より寿命の長いEL発光素子に関する。
EL発光素子を利用した平面ディスプレイは、次世代のディスプレイとして大きな注目を浴びており、これについての研究開発が盛んに行われている。EL発光素子を利用することで、直流低電圧駆動、高視野角、自発光などの特徴を有する高解像度ディスプレイが実現可能であり、その利用価値は非常に高いと考えられている。
このEL発光素子は、例えばガラス基板やプラスチック基板上に、透明電極(陽極)/発光層/金属電極(陰極)を積層した構成を有している発光部が形成されている。また、陽極には仕事関数の大きな物質が用いられ、陰極には仕事関数の小さな物質が用いられる。そして、発光層に有機材料が用いられ、両電極から注入される正孔と電子が発光層において、再結合することによって発光する。
ところで、発光部は、水分や酸素などに侵されやすく、大気中でEL発光素子を駆動するとその発光特性が急激に劣化する。そこで、発光部を覆うように、ガラスやプラスチックで構成される封止板を、発光部を囲む四辺にて基板と接着することで、発光部への水分の侵入を防止する試みが行われており、その例として特許文献1に示される方法が挙げられる。
特開平5−109482号公報
特許文献1で示されている方法においては、封止部材を用いた封止の際に使用する接着剤としてエポキシ系の接着剤が示されているが、エポキシ系接着剤を硬化させた際には、その弾性は高くない。そのため、基板や封止部材等に可撓性のある物質を用いることによりEL発光素子に可撓性を持たせた際に、当該EL発光素子を曲げ伸ばしすると、硬化させた接着剤が破損してしまう可能性がある。接着剤が破損すると、その部位から水分や酸素がEL発光素子内に侵入し、その発光性能を著しく低下させてしまう原因となってしまう。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、特に可撓性のあるEL発光素子において、より長寿命のEL発光素子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る発明のEL発光素子は、基板と、前記基板上に形成されるEL発光部と、前記EL発光部の周囲に形成される接着層と、前記接着層により前記EL発光部を覆うように前記基板に接着される、ガスバリア特性を有する封止部材とにより構成されるEL発光素子であって、前記接着層は、高弾性接着剤により構成される高弾性接着層と低弾性接着剤により構成される低弾性接着層とが前記基板上に並んで配設されることで構成されることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係る発明のEL発光素子は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記接着層は、前記EL発光部近傍から外方に向けて、高弾性接着剤により構成される高弾性接着層と低弾性接着剤により構成される低弾性接着層とが前記基板上に交互に配設されることで構成されることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係る発明のEL発光素子は、請求項1乃至2に記載の発明の構成に加え、前記接着層の、前記EL発光部側から見て最も外側には、低弾性接着層が配設されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に係る発明のEL発光素子は、請求項1乃至3に記載の発明の構成に加え、前記高弾性接着層及び前記低弾性接着層は共に線状に形成されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項5に係る発明のEL発光素子は、請求項4に記載の発明の構成に加え、前記線状に形成されている低弾性接着層の線幅の合計は、前記線状に形成されている高弾性接着層の線幅よりも狭いことを特徴とする。
本発明の請求項6に係る発明のEL発光素子は、請求項1乃至5に記載の発明の構成に加え、前記高弾性接着層と前記低弾性接着層との間にデシカントが配設されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項7に係る発明のEL発光素子は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記低弾性接着層は、格子状に形成され、前記高弾性接着層が該格子中を満たすように配設されることを特徴とする。
本発明の請求項8に係る発明のEL発光素子は、請求項7に記載の発明の構成に加え、前記接着層は、前記格子状の接着層が同一平面上に複数列配設され、この複数列配設された格子状の接着層の間にデシカントが配設されることで構成されていることを特徴とする。
本発明の請求項9に係る発明のEL発光素子は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記低弾性接着層は、ハニカム構造状に形成され、前記高弾性接着層が該ハニカム構造中の空間を満たすように配設されることを特徴とする。
本発明の請求項10に係る発明のEL発光素子は、請求項9に記載の発明の構成に加え、前記接着層は、前記ハニカム構造状の接着層が同一平面上に複数列配設され、この複数列配設されたハニカム構造状の接着層の間にデシカントが配設されることで構成されていることを特徴とする。
本発明の請求項11に係る発明のEL発光素子は、請求項1乃至10に記載の発明の構成に加え、前記基板及び前記封止材が可撓性を有することを特徴とする。
請求項1に係る発明のEL発光素子は、基板上に形成されるEL発光部の周囲に形成される接着層により、封止部材が前記EL発光部を覆うように接着されるEL発光素子であって、前記接着層は、高弾性接着剤により構成される高弾性接着層と低弾性接着剤により構成される低弾性接着層とが前記基板上に並んで配設されることで構成される。これら2種類の接着剤を基板上に並べて接着層を形成することで、水分の透過の防止と接着層の破損防止とが両立する、水分の影響を受けにくい、寿命のより長いEL発光素子を得ることができる。
請求項2に係る発明のEL発光素子は、請求項1に記載の発明の効果に加え、前記接着層は、前記EL発光部近傍から外方に向けて、高弾性接着剤により構成される高弾性接着層と低弾性接着剤により構成される低弾性接着層とが交互に配設されることで構成される。高弾性接着層と低弾性接着層が交互に配設されることにより、水分の透過の防止と接着層の破損防止を両立させることが可能となり、水分の影響を受けにくい、寿命のより長いEL発光素子を得ることができる。
請求項3に係る発明のEL発光素子は、請求項1乃至2に記載の発明の効果に加え、前記接着層の、前記EL発光部側から見て最も外側には低弾性接着層が配設されることにより、より水分の透過を防止し、寿命のより長いEL発光素子を得ることができる。
請求項4に係る発明のEL発光素子は、請求項1乃至3に記載の発明の効果に加え、前記高弾性接着層及び前記低弾性接着層は共に線状に形成されていることにより、よりコンパクトで、かつ寿命のより長いEL発光素子を得ることができる。
請求項5に係る発明のEL発光素子は、請求項4に記載の発明の効果に加え、前記線状に形成されている低弾性接着層の線幅は前記線状に形成されている高弾性接着層の線幅よりも狭いことにより、低弾性接着層がより破損しにくく、かつ水分の透過を防止できるような接着層を形成できるため、寿命のより長いEL発光素子を得ることができる。
請求項6に係る発明のEL発光素子は、請求項1乃至5に記載の発明の効果に加え、前記高弾性接着層と前記低弾性接着層との間にデシカントが配設されていることにより、水分のEL発光部への侵入をより効果的に防止できるため、寿命のより長いEL発光素子を得ることができる。
請求項7に係る発明のEL発光素子は、請求項1に記載の発明の効果に加え、前記低弾性接着層が格子状に形成されているため、より強固に接着層を構成でき、かつ水分の透過を防止することが可能となる。また、前記高弾性接着層が該格子中を満たすように配設されているため、基板を曲げた時の追随性に富んだ接着層を構成することができる。よって、水分の透過の防止と接着層の破損防止を両立させることが可能となり、水分の影響を受けにくい、寿命のより長いEL発光素子を得ることができる。
請求項8に係る発明のEL発光素子は、請求項7に記載の発明の効果に加え、前記格子状の接着層が同一平面上に複数列配設され、この複数列配設された格子構造状の接着層の間にデシカントが配設されていることにより、水分のEL発光部への侵入をより効果的に防止できるため、寿命のより長いEL発光素子を得ることができる。
請求項9に係る発明のEL発光素子は、請求項1に記載の発明の効果に加え、前記低弾性接着層がハニカム構造状に形成されているため、より強固に接着層を構成でき、かつ水分の透過を防止することが可能となる。また、前記高弾性接着層が該ハニカム構造中の空間を満たすように配設されているため、基板を曲げた時の追随性に富んだ接着層を構成することができる。よって、水分の透過の防止と接着層の破損防止を両立させることが可能となり、水分の影響を受けにくい、寿命のより長いEL発光素子を得ることができる。
請求項10に係る発明のEL発光素子は、請求項9に記載の発明の効果に加え、前記ハニカム構造状の接着層が同一平面上に複数列配設され、この複数列配設されたハニカム構造状の接着層の間にデシカントが配設されていることにより、水分のEL発光部への侵入をより効果的に防止できるため、寿命のより長いEL発光素子を得ることができる。
請求項11に係る発明のEL発光素子は、請求項1乃至10に記載の発明の効果に加え、前記基板及び前記封止材が可撓性を有することにより、フレキシブル性があり、寿命のより長いEL発光素子を得ることができる。
EL発光素子1の斜視図である。 EL発光素子1の上面図である。 EL発光素子1の、図2におけるA−A’線に従う断面図である。 EL発光素子1の製造工程を示すフロー図である。 基板11の上面に第1の電極12aが形成された状態を示す断面図である。 第1の電極12aの上面に発光層12bが形成された状態を示す断面図である。 発光層12bの上面に第2の電極12cが形成され、EL発光部12が形成された状態の断面図である。 接着層20の変形例の一部分を示す上面図である。 接着層20の別の変形例の一部分を示す上面図である。 接着層20の別の変形例の一部分を示す上面図である。 接着層120の一部分を示す上面図である。 接着層120の変形例の一部分を示す上面図である。 接着層220の一部分を示す上面図である。 接着層220の変形例の一部分を示す上面図である。
以下、本発明の第1実施形態であるEL発光素子1について、図面を参照して説明する。図1はEL発光素子1の斜視図である。また、図2はEL発光素子1の上面図である。また、図3はEL発光素子1の、図2に示すA−A’線における矢視方向断面図である。ただし、図2においては、図1の状態から封止部材13を取り除いた状態で図示している。また、以降の図面のうち、上面図については同様に封止部材13を取り除いた状態で図示する。また、断面図においては図面の上方を、上面図においては図面の手前側を上とし、断面図、上面図とも図面の左方を左として説明を行う。
EL発光素子1は、図1〜3に示す通り、基板11、基板11の中央部上に形成されたEL発光部12、EL発光部12の周囲に形成される接着層20、及び接着層20により、EL発光部12を覆うように基板11に接着される封止部材13により構成される。また、EL発光部12から接着層20の外部へ、配線31、32が延出しており、EL発光部12への駆動電力の投入に使用される。
基板11は、透明性を持つ平板状の物質であればよい。例えば、ガラス板、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリスチレン(PS)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリイミド(PI)、ポリエステル(PE)、ポリカーボネート(PC)などを用いることが可能である。EL発光素子1に可撓性を持たせる場合には、基板11も可撓性のある物質を用いる必要があり、その場合には、上述した樹脂を用いたフィルム体、または厚み0.3mm以下として可撓性を持たせた薄板ガラスが用いられる。樹脂を用いたフィルム体を用いる場合は、ガスバリア性を持たせるため、片面或いは両面にSiOx,SiNの薄膜を積層させた基材を用いることが望ましい。
EL発光部12は、図3に示す通り、基板11上に形成された第1の電極12aと、第1の電極12a上に形成された発光層12bと、発光層12b上に形成された第2の電極12cとにより構成される。
第1の電極12aは、基板11の上面に設けられており、配線31と接続されている。第1の電極12aの材質としては、酸化インジウムスズ(ITO)等の導電性酸化物など、透光性のある導電性物質が適用可能である。
発光層12bは、第1の電極12aの上面に設けられている。発光層12bの材質としては、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体、ポリチオフェン誘導体などの高分子発光材料、及び、TPB(テトラフェニルブタジエン)、ペリレン、クマリン、ルブレン、ナイルレッド、DCM(4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−ジメチルアミノスチリル−4−ピラン)、DCJTB(4−ジシアノメチレン−6−シーピージュロリジノスチリル−2−ターシャルブチル−4H−ピラン)、スクアリリウム、アルミニウム錯体(例えばAlq3)などの低分子系材料が利用可能である。
第2の電極12cは、発光層12bに対して、第1の電極12aが設けられた側とは反対側の面に設けられており、配線32と接続されている。第2の電極12cの材質としては、アルミニウム、フッ化リチウム(LiF)、MgAg合金、Al/LiF積層物、Al/Ca積層物、Al/Ba積層物、及びAl/MgAg積層物などが挙げられる。
接着層20は、EL発光部12を囲むようにEL発光部12の外周近傍に四角形状を描くように配置された断面線状をなす高弾性接着層22、及び高弾性接着層22を囲むように高弾性接着層22の外周近傍に四角形状を描くように配置された断面線状をなす低弾性接着層21により構成されている。
低弾性接着層21は、硬化時に比較的弾性の低い接着剤を用いて構成される接着層である。これら低弾性接着層の硬化時の弾性は、その指標の一つである伸び率(JIS K 6251に準拠した測定による)で示すと、0〜100%程度となるものを用いることが望ましい。低弾性接着層21の材質としては、エポキシ基、フェノキシ基、オキセタン基などをその構造の一部に有する接着剤が挙げられる。
高弾性接着層22は、硬化時に比較的弾性の高い接着剤を用いて構成される接着層である。これら高弾性接着層の硬化時の弾性は、伸び率で示すと、150〜1000%程度となるものを用いることが望ましい。高弾性接着層22の材質としては、ウレタン系、変性ウレタン系、シリコン系、変性シリコン系等の接着剤が挙げられる。
封止部材13は、EL発光部12を覆うように設けられ、基板11に対して接着層20にて接着されている。例えばガラス板や公知の各種樹脂を用いることが可能であるが、本実施形態で用いられる封止部材13は可撓性を有することが望ましい。可撓性を有する封止部材13の材質の例としては、ポリエステル樹脂(例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN))、メタクリル酸−マレイン酸共重合体、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリスチレン(PS)、透明フッ素樹脂、ポリイミド(PI)、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリウレタン、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレート、ポリエーテルスルホン、厚み0.3mm以下の薄板ガラス等が挙げられる。樹脂を用いる場合には、ガスバリア性を持たせるため、片面或いは両面にSiOx、SiNの薄膜を積層させた基材を用いることが望ましい。
配線31、32は、第1の電極12a及び第2の電極12cを通じてEL発光部12に駆動電力を図示しない電源から投入するために設けられている。配線31、32の材質としては、例えば銅などが挙げられる。
次に、本実施形態のEL発光素子1の製造工程について図4〜図7を参照して説明する。図4は、本実施形態のEL発光素子1の製造工程を示すフローチャートである。図5は、基板11上面に第1の電極12aが形成された状態の断面図である。図6は、第1の電極12a上面に発光層12bが形成された状態の断面図である。図7は、発光層12b上面に第2の電極12cが形成され、EL発光部12が形成された状態の断面図である。
本実施形態のEL発光素子1の製造は、まず、EL発光部12の形成工程(S1)を行い、次に接着層20及び封止部材13による封止工程(S2)を行う。
EL発光部形成工程(S1)では、まず、図5に示すように、PETにより構成される基板11上に第1の電極12aを形成する(S11)。本実施形態では、基板11上に、ITOを150nmの厚みで真空成膜する。次に成膜したITO上に露光用のポジ型レジストをスピンコートにより塗布し、このレジストを、所定のパターンを形成してあるマスクを使用してマスク露光した。その後、濃硝酸と濃塩酸の混合液である王水を用いてエッチングを行い、所望の電極パターンが形成された第1の電極12aを成膜した。
次に、図6に示すように、第1の電極12a上に発光層12bを形成する(S12)。この工程は、電極表面洗浄工程(S121)と発光層を実際に形成する発光層形成作業工程(S122)とにより構成される。まず、電極表面洗浄工程(S121)では、第1の電極12aの表面を、中性洗剤洗浄、アセトン洗浄、イソプロピルアルコール(IPA)洗浄、及びUVオゾン洗浄にて順次洗浄する。次いで、発光層形成作業工程(S122)において、洗浄の終わった第1の電極12a上面に、スピンコート法にて発光層12bを形成した。使用したインクは、有機発光材料であるポリフルオレン誘導体を2wt%溶解させた、シクロヘキシルベンゼン溶液であった。
次に、図7に示すように、発光層12b上に第2の電極12cを形成する(S13)。本実施形態では、発光層12b上に、アルミニウムを蒸着することで形成した。以上の工程を行うことで、EL発光部12が形成された。そして、配線31、32を、それぞれ第1の電極12a及び第2の電極12cに接続して配設した。
次に、封止を行う(S2)。この工程は、接着剤を基板上に塗布する接着剤塗布工程(S21)と、封止部材を接着剤に接着する封止部材接着工程(S22)と、接着剤を硬化させる接着剤硬化工程(S23)とにより構成される。
接着剤塗布工程(S21)では、まず、EL発光部12の外周近傍の基板11上に、高弾性接着剤(1220G:シリコン系接着剤、スリーボンド社製)を、ディスペンサーを用いて、四角形線状に塗布する。次に、高弾性接着剤の外周近傍の基板11上に、低弾性接着剤(3025G:エポキシ系接着剤、スリーボンド社製)を、ディスペンサーを用いて、四角形線状に塗布する。
次に、封止部材接着工程(S22)では、封止部材13を、図3で示すように、上述した接着剤にて基板11と接合されるように配設する。
その後、接着剤硬化工程(S23)では、まず高弾性接着剤を硬化させるため、室温にて3日間放置する。そして、低弾性接着剤を硬化させるため、高圧水銀灯にて、積算光量40kJ/m2の紫外線を照射する。
以上の工程を行うことで、第1の実施形態のEL発光素子1が得られる。第1の実施形態のEL発光素子1は、基板上に形成されるEL発光部の周囲に、高弾性接着剤により構成される高弾性接着層22と低弾性接着剤により構成される低弾性接着層21とにより構成される接着層20が配設される。高弾性接着剤は、特に可撓性のある基板上にてフレキシブル性のあるEL発光素子が作成された際に、基板を曲げた時の追随性に優れ、破損の可能性が低いが、水分の透過を防止する能力は低い。低弾性接着剤は、逆に、基板を曲げた時の追随性は劣り、破損の可能性があるが、水分の透過を防止する能力は高い。これら2種類の接着剤を並べて接着層20を形成することで、水分の透過の防止と接着層の破損防止を両立させることが可能となり、水分の影響を受けにくい、寿命のより長いEL発光素子を得ることができる。
また、本実施形態の接着層20は、低弾性接着層21が外側となるように構成されている。低弾性接着層21を最も外側に配置することにより、水分や酸素の侵入を効果的に防止できる。よって、水分の影響を受けにくい、寿命のより長いEL発光素子を得ることができる。仮に、折り曲げ等の外的要因によって低弾性接着層21にクラックが入る等の破損が生じた場合でも、水分や酸素の侵入は限定的であり、その場合は折り曲げ等に強く破損しにくい高弾性接着層22によって、水分や酸素の侵入を十分に防止することができる。
本実施例のEL発光素子1では、接着層20は1つの高弾性接着層22及び1つの低弾性接着層21の、合計2つの層が線状に並んで設けられることで構成されていたが、接着層20を構成する層の数及び形状はこれに限定されるものではない。なお、以降で示すEL発光素子2〜8については、図2で示すEL発光素子1の一部分である領域Xに相当する部分のみを抜粋して図示し、EL発光素子1との違いについて述べる。また、EL発光素子1と同じ構成については、同じ符号を付して説明する。
例えば、図8で示すEL発光素子2のように、接着層20は、1つの高弾性接着層22、及び2つの低弾性接着層21a、21bによって構成されていても良い。この場合、EL発光部12から見て、最も外側に位置する層は低弾性接着層21aであることが望ましい。また、最も外側に位置する低弾性接着層21aの内側には高弾性接着層22が位置し、その内側には低弾性接着層21bが位置するというように、低弾性接着層21a、21bと高弾性接着層22は、外側から内側に向かって交互に位置することが望ましい。
可撓性に富んだ高弾性接着層22と、接着力とバリア性の高い低弾性接着層21が交互に配設されることにより、接着性能を維持しつつ、水分の透過の防止と接着層の破損防止を両立させることが可能となる。また、低弾性接着層21aを最も外側に配置することにより、水分や酸素の侵入を効果的に防止できる。よって、水分の影響を受けにくい、寿命のより長いEL発光素子を得ることができる。
また、第1実施形態のEL発光素子1では、接着層20を構成する高弾性接着層22及び低弾性接着層21の幅については特に示さなかったが、図9に示すEL発光素子3のように、低弾性接着層21の幅よりも、高弾性接着層22の幅の方が広いことが望ましい。高弾性接着層22の幅が広いことが、破損が少なくかつ接着力を得ることに繋がる。また、幅は狭くとも低弾性接着層21が存在することで水分や酸素の侵入を防止できるため、接着力を保ちつつ、可撓性のあるEL発光素子においても破損しにくく、水分や酸素の侵入を防止することが可能となる接着層を形成し、より寿命を長くすることが可能となる。
また、接着層20を構成する高弾性接着層22及び低弾性接着層21の間には、図10で示すEL発光素子4のように、デシカント23を形成しても良い。EL発光素子において、最も水分や酸素が侵入しやすいのは接着層からであり、その構造内にデシカントを配設することにより、侵入する水分や酸素を効果的に除去することができるため、寿命のより長いEL発光素子を得ることができる。デシカント23としては、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム等が用いられる。
また、これまでの実施例では、接着層20を構成する高弾性接着層22及び低弾性接着層21はそれぞれ線状に形成されているが、図11に示すEL発光素子5のように、低弾性接着層121を、例えば四角形を規則的に配列したような格子状に形成し、高弾性接着層122をその格子空間中に充填するように形成された接着層120としても良い。低弾性接着層121が格子状に形成されているため、より強固に接着層を構成でき、かつ水分の透過を防止することが可能となる。また、前記高弾性接着層122が該格子中を満たすように配設されているため、基板を曲げた時の追随性に富んだ接着層を構成することができる。よって、水分の透過の防止と接着層の破損防止を両立させることが可能となり、水分の影響を受けにくい、寿命のより長いEL発光素子を得ることができる。
また、図12に示すEL発光素子6のように、格子状の接着層を同一平面上に複数列配設し、この複数列配設された格子構造状の接着層の間にデシカント123を配設しても良い。EL発光素子において、最も水分や酸素が侵入しやすいのは接着層からであり、その構造内にデシカントを配設することにより、侵入する水分や酸素を効果的に除去することができるため、寿命のより長いEL発光素子を得ることができる。
また、図13に示すEL発光素子7のように、低弾性接着層221を、例えば正六角形を隙間なく規則的に配列した、ハチの巣のような構造であるハニカム構造状に形成し、高弾性接着層222をその格子空間中に充填するように形成された接着層220としても良い。低弾性接着層221がハニカム構造状に形成されているため、より強固に接着層を構成でき、かつ水分の透過を防止することが可能となる。また、前記高弾性接着層222が該ハニカム構造内の空間を満たすように配設されているため、基板を曲げた時の追随性に富んだ接着層を構成することができる。よって、水分の透過の防止と接着層の破損防止を両立させることが可能となり、水分の影響を受けにくい、寿命のより長いEL発光素子を得ることができる。
また、図14に示すEL発光素子8のように、ハニカム構造状の接着層を同一平面上に複数列配設し、この複数列配設されたハニカム構造状の接着層の間にデシカント223を配設しても良い。EL発光素子において、最も水分や酸素が侵入しやすいのは接着層からであり、その構造内にデシカントを配設することにより、侵入する水分や酸素を効果的に除去することができるため、寿命のより長いEL発光素子を得ることができる。
1、2、3、4、5、6、7、8 EL発光素子
11 基板
12 EL発光部
12a 第1の電極
12b 発光層
12c 第2の電極
13 封止部材
20、120、220 接着層
21、121、221 低弾性接着層
22、122、222 高弾性接着層
23、123、223 デシカント

Claims (11)

  1. 基板と、
    前記基板上に形成されるEL発光部と、
    前記EL発光部の周囲に形成される接着層と、
    前記接着層により前記EL発光部を覆うように前記基板に接着される、ガスバリア特性を有する封止部材と
    により構成されるEL発光素子であって、
    前記接着層は、高弾性接着剤により構成される高弾性接着層と低弾性接着剤により構成される低弾性接着層とが前記基板上に並んで配設されることで構成されることを特徴とするEL発光素子。
  2. 前記接着層は、前記EL発光部近傍から外方に向けて、高弾性接着剤により構成される高弾性接着層と低弾性接着剤により構成される低弾性接着層とが前記基板上に交互に配設されることで構成されることを特徴とする請求項1に記載のEL発光素子。
  3. 前記接着層の、前記EL発光部側から見て最も外側には、低弾性接着層が配設されていることを特徴とする請求項1乃至2に記載のEL発光素子。
  4. 前記高弾性接着層及び前記低弾性接着層は共に線状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3に記載のEL発光素子。
  5. 前記線状に形成されている低弾性接着層の線幅の合計は、前記線状に形成されている高弾性接着層の線幅よりも狭いことを特徴とする請求項4に記載のEL発光素子。
  6. 前記高弾性接着層と前記低弾性接着層との間にデシカントが配設されていることを特徴とする請求項1乃至5に記載のEL発光素子。
  7. 前記低弾性接着層は、格子状に形成され、前記高弾性接着層が該格子中を満たすように配設されることを特徴とする請求項1に記載のEL発光素子。
  8. 前記接着層は、前記格子状の接着層が同一平面上に複数列配設され、この複数列配設された格子状の接着層の間にデシカントが配設されることで構成されていることを特徴とする請求項7に記載のEL発光素子。
  9. 前記低弾性接着層は、ハニカム構造状に形成され、前記高弾性接着層が該ハニカム構造中の空間を満たすように配設されることを特徴とする請求項1に記載のEL発光素子。
  10. 前記接着層は、前記ハニカム構造状の接着層が同一平面上に複数列配設され、この複数列配設されたハニカム構造状の接着層の間にデシカントが配設されることで構成されていることを特徴とする請求項9に記載のEL発光素子。
  11. 前記基板及び前記封止材が可撓性を有することを特徴とする請求項1乃至10に記載のEL発光素子。
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