JP2011203162A - 騒音対策効果量の推計方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】音源探査装置を用いたビームフォーミング法を利用して得られた情報に基づいて、騒音対策効果量を事前に、十分な精度で把握するための方法を提供する。
【解決手段】音源探査装置によって騒音を測定し、音圧レベル等を算出する第1のステップと、設定した分析対象範囲内を任意の間隔で縦横にメッシュ状に分割する第2のステップと、メッシュ毎にオーバーオール音圧レベル値を算出する第3のステップと、分析対象範囲内の騒音の総エネルギー量を算出する第4のステップと、音源探査装置の指向特性に基づいて予め定めておいた減衰幅の値に基づいて対策対象騒音範囲を設定する第5ステップと、対策対象騒音範囲内の騒音の総エネルギー量を算出する第6ステップと、分析対象範囲内の騒音の総エネルギー量に対する対策対象騒音範囲内の騒音の総エネルギー量の寄与度を算出する第7ステップとを実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、音源探査装置を用いたビームフォーミング法により、道路交通や工場などの特定の騒音に対して対策を施した場合の効果量を、事前に推計するための方法に関する。
音源探査装置を用いた音源の可視化手法の一つとして、ビームフォーミング法という方法が知られている。この方法を実施する場合、まず、探査対象となる音源からある程度離れた位置に、音源探査装置を構成する複数のマイクロホンを、上下方向にそれぞれ所定間隔をおいて配置し、音源から生じている音波を各マイクロホンに入力し、各マイクロホンに入力された音波の音圧の値を電気信号に変換して出力する。次に、その出力信号を、遅延回路により時間差を補正加算した上で統合し、演算処理を行うことにより、音源から生じている音の大きさ(音圧)、周波数、ベクトル量を算出する。
そして、音源を含む仮想垂直平面(音源探査装置の位置から音源を視野角に入れて撮影した画像と重ね合わせて整合させることができる平面)の任意の範囲(分析対象範囲)を任意の間隔で縦横にメッシュ状に分割し、上記算出データを基にメッシュ毎に音圧レベルを算出し、更にそれらの算出データを基に、音圧レベルの範囲毎に色分けした等値線図を作成して視覚化する。
この音源探査装置を用いたビームフォーミング法によれば、音源の位置や大きさを的確に把握することができるため、道路交通等の騒音対策を実施しようとする場合において、騒音発生要因を特定するための事前調査などにおいて利用されている。
WO2004/021031
ところで、道路交通等において対策が検討される騒音には、複数の騒音発生源が存在していることが多い。このような場合において、騒音対策を全ての騒音発生源に対して実施しようとすると、多大なコストや労力が必要となり、非効率である。そこで、音源探査装置を用いたビームフォーミング法を利用することにより、個々の騒音発生源に騒音対策を実施した場合における効果量(騒音対策効果量)を事前に把握することができれば、必要最小限のコスト及び労力で、効率的に騒音対策計画を策定し、遂行することができると考えられる。しかしながら、ビームフォーミング法を単純に用いただけでは、騒音発生源の位置や大きさを的確に把握することはできても、個々の騒音発生源毎に騒音対策効果量を把握することはできない。
本発明は、かかる観点から、音源探査装置を用いたビームフォーミング法を利用して得られた情報に基づいて、騒音対策効果量を事前に、十分な精度で把握するための方法を提供することを目的とする。
本発明に係る騒音対策効果量の推計方法は、音源探査装置によって対策対象となる騒音を測定するとともに、当該騒音の音圧レベル、周波数、ベクトル量を算出する第1のステップと、分析対象範囲を設定し、当該範囲内を任意の間隔で縦横にメッシュ状に分割する第2のステップと、第1ステップにおいて算出されたデータを基に、第2ステップの分析対象範囲内を分割したメッシュ毎にオーバーオール音圧レベル値を算出する第3のステップと、第2ステップにおいて設定した分析対象範囲内の騒音の総エネルギー量を算出する第4のステップと、第1ステップにおいて算出されたデータを基に、第2ステップの分析対象範囲内を分割したメッシュ毎の音圧レベル値の算出を周波数別に行い、それらの中から、対策対象となる騒音の寄与が最も高い周波数のメッシュデータを選択し、この選択された周波数のメッシュデータにおいて、使用する音源探査装置の指向特性に基づいて予め定めておいた減衰幅の値(例えば、3dB)に基づいて対策対象騒音範囲を設定する第5ステップと、第5ステップにおいて設定した対策対象騒音範囲内の騒音の総エネルギー量を算出する第6ステップと、第4ステップの分析対象範囲内の騒音の総エネルギー量に対する、第6ステップの対策対象騒音範囲内の騒音の総エネルギー量の寄与度を算出する第7ステップとを実行することを特徴としている。
尚、この騒音対策効果量の推計方法においては、ある音源に関して取得した音圧レベルのメッシュデータにおいて音源として示される範囲のうち、音圧レベルを積分した値が、その音源の音響パワーレベルと一致することになるメッシュの範囲を規定するための、音源中心からの幅の値を、使用する音源探査装置の指向特性に基づいて予め算出し、これを、前記第5ステップにおいて、対策対象騒音範囲を定める際に使用する減衰幅とし、対策対象騒音範囲を、前記第5ステップにおいて選択された周波数のメッシュデータにおいて最も高い音圧レベルのメッシュから当該減衰幅分音圧レベルが低下しているメッシュまでの範囲とすることが好ましい。
また、本発明に係る騒音対策効果量の推計方法は、単発に生じる騒音(点音源の騒音)を対象として実行することができるほか、移動する音源による騒音(線音源の騒音)を対象として実行することもできる。
本発明に係る方法によれば、多数の音源が存在する道路の高架下や沿道、或いは、工場等を対象として騒音対策を行う場合において、敷地境界線での騒音の測定データを活用することにより、実際の騒音対策を行う前に、個別箇所の騒音対策効果量を定量的に推計することができる。また、本発明に係る方法は、移動音源に対しても適用することができ、道路交通騒音に対する遮音壁による対策効果量などについても、定量的に推計することができる。
図1は、本発明に係る騒音対策効果量の推計方法における第5ステップの「対策対象騒音範囲の設定」に関する概念図である。
以下、本発明に係る「騒音対策効果量の推計方法」を実施するための形態について説明する。まず、概要について説明すると、本発明に係る騒音対策効果量の推計方法は、下記のステップを順次実行することによって実施される。
第1ステップ 音圧レベルの測定
第2ステップ 分析対象範囲の設定
第3ステップ メッシュ毎のオーバーオール音圧レベル値の算出
第4ステップ 分析対象範囲内の騒音の総エネルギー量の算出
第5ステップ 周波数別分析結果による対策対象騒音範囲の設定
第6ステップ 対策対象騒音範囲内の騒音の総エネルギー量の算出
第7ステップ 騒音対策効果量の算出
次に、各ステップの詳細についてそれぞれ説明する。
第1ステップ(音圧レベルの測定)
分析対象となる騒音の音源からある程度離れた位置に、音源探査装置を構成する複数のマイクロホンを、上下方向にそれぞれ所定間隔をおいて配置し、騒音を測定して電気信号を出力し、その出力信号を、遅延回路により時間差を補正加算した上で統合し、演算処理を行うことにより、騒音の音圧レベル、周波数、及び、ベクトル量を算出する。
第2ステップ(分析対象範囲の設定)
騒音の音源を含む仮想垂直平面(音源探査装置の位置から音源を視野角に入れて撮影した画像と重ね合わせて整合させることができる平面)の中に、分析対象範囲を設定する。そして、設定した分析対象範囲内を任意の間隔で縦横にメッシュ状に分割する。
第3ステップ(メッシュ毎のオーバーオール音圧レベル値の算出)
第1ステップにおいて算出されたデータ(騒音の音圧レベル、周波数、ベクトル量)を基に、第2ステップの分析対象範囲内を分割したメッシュ毎にオーバーオール音圧レベル値(各周波数での音圧レベルを合計した値)を算出する。
第4ステップ(分析対象範囲内の騒音の総エネルギー量の算出)
第2ステップにおいて設定した分析対象範囲内の騒音の総エネルギー量(分析対象範囲のオーバーオール合成音圧レベル値)を、下記の式により算出する。
L: 分析対象範囲内の騒音の総エネルギー量
L1、L2、L3…: 各メッシュにおけるオーバーオール音圧レベル値
第5ステップ(周波数別分析結果による対策対象騒音範囲の設定)
第1ステップにおいて算出されたデータ(騒音の音圧レベル、周波数、ベクトル量)を基に、第2ステップの分析対象範囲内を分割したメッシュ毎の音圧レベル値の算出を、周波数別に行う。そして、それらの中から、対策対象となる騒音の寄与が最も高い周波数のメッシュデータを選択する。
次に、選択された周波数のメッシュデータにおいて対策対象騒音範囲を設定する。具体的には、選択された周波数のメッシュデータの中で最も高い音圧レベルから、それよりも数dB低い音圧レベルまでの範囲(減衰幅P)を対策対象騒音範囲として設定する。
減衰幅P(単位:dB)の値は、第1ステップの音圧レベルの測定に使用する音源探査装置の指向特性に基づいて予め定めておく。ビームフォーミング法によって等値線図(音源を可視化したメッシュ状の平面図)を作成した場合において、音源として示される範囲(空間的な幅)内の全てのメッシュの音圧レベルを積分した値と、その音源の音響パワーレベルとは必ずしも一致せず、また、ビームフォーミング法の指向特性は、使用する音源探査装置によって異なるため、音源範囲内の全ての音圧レベルの積分値と音響パワーレベルとのずれ幅も、使用する音源探査装置によって異なるからである。そこで、音圧レベルのメッシュデータにおいて音源として示される範囲のうち、音圧レベルを積分した値が、その音源の音響パワーレベルと一致することになるメッシュの範囲、及び、そのような範囲を規定するための幅の値(音源中心からの幅の値)、つまり、音源中心からどの程度の幅でメッシュを抽出して音圧レベルを積分すれば、その音源の音響パワーレベルと一致するかということを、使用する音源探査装置の指向特性に基づいて予め算出し、これを減衰幅Pとする。
第6ステップ(対策対象騒音範囲内の騒音の総エネルギー量の算出)
第5ステップにおいて設定した対策対象騒音範囲内の騒音の総エネルギー量(対策対象騒音範囲のオーバーオール合成音圧レベル値)を、下記の式により算出する。
J: 対策対象騒音範囲内の騒音の総エネルギー量
J1、J2、J3…: 対策対象騒音範囲内の各メッシュにおけるオーバーオール音圧レベル値
第7ステップ(騒音対策効果量の算出)
第4ステップの分析対象範囲内の騒音の総エネルギー量Lに対する、第6ステップの対策対象騒音範囲内の騒音の総エネルギー量Jの寄与度を、下記の式により算出し、これを騒音対策効果量とみなす。
K: 騒音対策効果量(Lに対するJの寄与度)
L: 分析対象範囲内の騒音の総エネルギー量
J: 対策対象騒音範囲内の騒音の総エネルギー量
ここで、本発明に係る騒音対策効果量の推計方法に関し、本発明の発明者らが行った試験の結果を、本発明の実施例として説明する。
本発明の上記第5ステップにおいて設定する減衰幅P(単位:dB)について、室内での実測試験を行い、理論値の精度の確認を行った。
半無響室内に、所定の距離を置いて、スピーカー(音源)と、スペクトリス株式会社製の音源探査装置(製品名:最適化ビームフォーミング法による遠距離音源探査装置)とを設置し、スピーカーからの出力音(ピンクノイズ)を音源探査装置により測定した。尚、この音源探査装置の指向特性は、理論上、最も高い音圧レベル(音源中心)から3dB低下する空間(範囲)を積分することにより、音響パワーレベルと一致するように設計されている。そこで、減衰幅Pを3dBと設定し、音源中心から3dB低下する範囲までを積分した結果、音響パワーレベルは83.8dBとなった。一方、音源から3m離れた位置に設置した精密騒音計によって音圧レベルを測定した結果は65.9dBであった。距離減衰式を用いて、この音圧レベルの測定値から音響パワーレベルを推計したところ、83.4dBとなった。これらを比較すると、誤差は0.4dBであり、「JIS Z 8732」で示される最大誤差の許容値(±2.0dB)に対し、十分精度が高いことが確認された。
次に、実施例1の音源探査装置を用いて、本発明に係る騒音対策効果量の推計方法を実施するとともに、精密騒音計を用いて実際の騒音対策の実施前後の騒音レベルを測定して、精度の確認を行った。
まず、第1ステップとして、分析対象となる騒音発生源(道路の高架橋のジョイント)からある程度離れた位置に音源探査装置を設置し、ジョイントの騒音(車両がジョイントを通過する際に生じる騒音)の測定を行った。
次に、第2ステップとして、直接的な騒音発生源である道路の高架橋のジョイントを含む仮想垂直平面の中に、分析対象範囲を設定するとともに、設定した分析対象範囲内を任意の間隔で縦横にメッシュ状に分割した。尚、分析対象範囲を設定する際は、直接的な騒音発生源だけでなく、反射、回折等により間接的な騒音発生源と想定される箇所をも包括するように行うことが望ましい。
また、設定した分析対象範囲内を縦横に分割する際の各メッシュの間隔は、次式により算出される基準メッシュ間隔Cよりも小さくすることが望ましい。
C=(λ/2)×(D/R)
C:基準メッシュ間隔
λ:波長
D:音源から測定位置(音源探査装置のマイクロホンの設置点)までの距離
R:音源探査装置のマイクロホンアレイの直径(本実施例においては、3m)
続いて、第3ステップとして、第1ステップにおいて算出されたデータを基に、分析対象範囲内を分割したメッシュ毎にオーバーオール音圧レベル値を算出した。このビームフォーミング法を用いることにより、音源の位置や大きさを可視化することができるので、対策対象となる騒音発生源の位置を特定することができる。尚、本実施例では、音源は1箇所であった。
次に、第4ステップとして、第2ステップにおいて設定した分析対象範囲内の騒音の総エネルギー量を、上記「数1」の式を用いて算出した。本実施例では、分析対象範囲内の騒音の総エネルギー量は、105.4dBであった。
次に、第5ステップとして、第1ステップにおいて算出されたデータを基に、第2ステップの分析対象範囲内を分割したメッシュ毎の音圧レベル値の算出を周波数別に行い、それらの算出データを基に、周波数別に等値線図を作成した。そしてそれらの中から、音源中心となるメッシュの音圧レベルが最も高い、400Hzの周波数のデータを選択し、減衰幅Pを3dBに設定して、対策対象騒音範囲を設定した。つまり、選択された周波数のデータのうち、最も高い音圧レベル(音源中心)から3dB低下した範囲までを、対策対象騒音範囲とした。
図1は、対策対象騒音範囲の設定に関する概念図である。この図においてAは分析対象範囲、Bは対策対象騒音範囲、Pは減衰幅、Xは音源として示される範囲において音圧レベルが最も高いメッシュを示している。尚、この図においては、メッシュ毎の音圧レベルの表示は省略されている。
続いて、第6ステップとして、第5ステップにおいて設定した対策対象騒音範囲内の騒音の総エネルギー量を、上記「数2」の式を用いて算出した。その結果、対策対象騒音範囲内の騒音の総エネルギー量は、101.8dBであった。
最後に、第7ステップとして、分析対象範囲内の騒音の総エネルギー量に対する対策対象騒音範囲内の騒音の総エネルギー量の寄与度(騒音対策効果量)を、上記「数3」の式を用いて算出したところ、2.5dBであった。一方、精密騒音計を用いて測定した騒音対策実施前後の騒音レベル差は2.0dBであった。この結果から、本発明に係る方法に依れば、十分な精度で騒音対策効果量を推計できることが確認された。
本実施例では、上述の通り音源は1箇所であったが、複数の音源が存在する場合は、個々の音源に対して、第5ステップの対策対象騒音範囲の設定を行い、それぞれの対策対象騒音範囲に対して、第6ステップ及び第7ステップの処理を行うことにより、個々の音源の寄与度を算出することができる。
更に、他の騒音発生源を対象として、実施例2と同様に、実施例1の音源探査装置を用いて、本発明に係る騒音対策効果量の推計方法を実施するとともに、精密騒音計を用いて実際の騒音対策の実施前後の騒音レベルを測定して、精度の確認を行った。
まず、第1ステップとして、分析対象となる騒音発生源(高速道路)からある程度離れた位置に音源探査装置を設置し、高速道路を走行する自動車の騒音(いわゆる道路交通騒音)の測定を行った。
次に、第2ステップとして、直接的な騒音発生源である高速道路を含む仮想垂直平面の中に、分析対象範囲を設定するとともに、設定した分析対象範囲内を任意の間隔で縦横にメッシュ状に分割した。
続いて、第3ステップとして、第1ステップにおいて算出されたデータを基に、分析対象範囲内を分割したメッシュ毎にオーバーオール音圧レベル値を算出した。
次に、第4ステップとして、第2ステップにおいて設定した分析対象範囲内の騒音の総エネルギー量を、上記「数1」の式を用いて算出した。本実施例では、分析対象範囲内の騒音の総エネルギー量は114.7dBであった。
次に、第5ステップとして、第1ステップにおいて算出されたデータを基に、第2ステップの分析対象範囲内を分割したメッシュ毎の音圧レベル値の算出を周波数別に行い、それらの算出データを基に、周波数別に等値線図を作成した。そしてそれらの中から、騒音発生源と想定される2000Hzの周波数のデータを選択し、減衰幅Pを3dBに設定して、対策対象騒音範囲を設定した。
続いて、第6ステップとして、第5ステップにおいて設定した対策対象騒音範囲内の騒音の総エネルギー量を、上記「数2」を用いて算出した。本実施例では、対策対象騒音範囲内の騒音の総エネルギー量のうち、直接音(回折音)の騒音のエネルギー量は110.2dB、直行する橋梁の高架裏面反射音の騒音のエネルギー量は110.3dBであった。
最後に、第7ステップとして、分析対象範囲内の騒音の総エネルギー量に対する対策対象騒音範囲内の騒音の総エネルギー量の寄与度(騒音対策効果量)を、上記「数3」を用いて算出したところ、直接音(回折音)については1.9dB、直行する高架橋の高架裏面反射音については2.0dB、合計で3.9dBとなった。一方、精密騒音計を用いて測定した騒音対策実施前後の騒音レベル差は3.0dBであった。この結果から、本発明に係る方法に依れば、十分な精度で騒音対策効果量を推計できることが確認された。
A:分析対象範囲、
B:対策対象騒音範囲、
P:減衰幅、
X:音圧レベルが最も高いメッシュ

Claims (4)

  1. 音源探査装置によって対策対象となる騒音を測定するとともに、当該騒音の音圧レベル、周波数、ベクトル量を算出する第1のステップと、
    分析対象範囲を設定し、当該範囲内を任意の間隔で縦横にメッシュ状に分割する第2のステップと、
    前記第1ステップにおいて算出されたデータを基に、前記第2ステップの分析対象範囲内を分割したメッシュ毎にオーバーオール音圧レベル値を算出する第3のステップと、
    前記第2ステップにおいて設定した分析対象範囲内の騒音の総エネルギー量を算出する第4のステップと、
    前記第1ステップにおいて算出されたデータを基に、前記第2ステップの分析対象範囲内を分割したメッシュ毎の音圧レベル値の算出を周波数別に行い、それらの中から、対策対象となる騒音の寄与が最も高い周波数のメッシュデータを選択し、この選択された周波数のメッシュデータにおいて、使用する音源探査装置の指向特性に基づいて予め定めておいた減衰幅の値に基づいて対策対象騒音範囲を設定する第5ステップと、
    前記第5ステップにおいて設定した対策対象騒音範囲内の騒音の総エネルギー量を算出する第6ステップと、
    前記第4ステップの分析対象範囲内の騒音の総エネルギー量に対する、前記第6ステップの対策対象騒音範囲内の騒音の総エネルギー量の寄与度を算出する第7ステップとを実行することを特徴とする、騒音対策効果量の推計方法。
  2. ある音源に関して取得した音圧レベルのメッシュデータにおいて音源として示される範囲のうち、音圧レベルを積分した値が、その音源の音響パワーレベルと一致することになるメッシュの範囲を規定するための、音源中心からの幅の値を、使用する音源探査装置の指向特性に基づいて予め算出し、これを、前記第5ステップにおいて、対策対象騒音範囲を定める際に使用する減衰幅とし、対策対象騒音範囲を、前記第5ステップにおいて選択された周波数のメッシュデータにおいて最も高い音圧レベルのメッシュから当該減衰幅分音圧レベルが低下しているメッシュまでの範囲とすることを特徴とする、請求項1に記載の騒音対策効果量の推計方法。
  3. 前記減衰幅の値を3dBとすることを特徴とする、請求項2に記載の騒音対策効果量の推計方法。
  4. 単発に生じる点音源の騒音、又は、移動する音源による線音源の騒音を対象とすることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の騒音対策効果量の推計方法。
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