JP2011202598A - 電動過給装置 - Google Patents

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慎之 林
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幸生 山下
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Abstract

【課題】回転数センサを用いることなく電動モータによってコンプレッサの回転軸に付与される回転数に関わらずコンプレッサの回転数を安定して制御することができる電動過給装置を提供する。
【解決手段】車両のエンジンの給気流路に設けられたコンプレッサと、該コンプレッサの回転軸に回転を付与する電動モータとを備えた電動過給装置において、前記電動モータによって前記コンプレッサの回転軸に付与される回転が低速回転であるときに、前記コンプレッサの回転軸に外部より回転を付与することができる回転付与手段を設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、コンプレッサの回転軸に回転を付与する電動モータを備えた電動過給装置に関するものであって、特に車両等に搭載されるエンジンに組み込まれ、回転数センサを用いることなく前記電動モータの高回転時及び低回転時の何れにおいても安定してコンプレッサの回転数制御を行うことができる電動過給装置に関するものである。
従来、車両等に搭載されるエンジンにおいて、エンジンの排気ガスによりタービンを高速回転させ、該タービンと回転軸を共有するコンプレッサを駆動させてエンジンに過給する過給機が知られている。しかし、かかる過給機の稼動には、エンジンの排気が必要であり、車両等の発進時や急速加速時等に対応できないので、過給機の回転軸の回転を電動モータでアシストする電動過給装置が知られている。
ところで、電動過給装置を乗用車などの車両等に適用する場合、エンジンの運転状態に応じて過給圧、流量を大きく変化させて電動過給装置を使用する必要が生じる。この場合、電動モータの回転数の制御範囲が広くなる。
従来、電動過給装置に使用される電動モータでは、電動モータの回転数を検出せずに回転数制御を行うセンサレス制御が用いられている。しかしながら、電動モータの回転数を広い範囲で制御する必要のある電動過給装置においては、低回転数領域で回転数の制御が困難になり脱調しやすくなる可能性がある。
そのため、電動モータの回転数を広い範囲で制御する必要のある電動過給装置においては電動モータの回転数、ひいてはコンプレッサの回転数を安定させるために、電動モータの回転数センサを設け、該回転数センサの検出値が所定値となるように制御することが望ましい。
回転数センサを設けた電動過給装置について、図7を用いて説明する。図7は、従来のモータの回転数センサを設けた電動過給装置の構成を示す構成図である。
図7では、車両等に搭載されたエンジン(不図示)の給気流路に設けられた電動過給装置102を示している。電動過給装置102は、モータ112と、モータ112に電力を供給するインバータを内蔵した制御装置114と、コンプレッサ107とを備えて構成されている。
モータ112の出力軸112aは、コンプレッサ107のケーシングであるコンプレッサカバー110を貫通し、コンプレッサカバー110の内部に設けられたコンプレッサホイール108の回転軸に連結されている。また、出力軸112aは、モータ112とコンプレッサ107の間に介在するベアリングハウジング104の内部に設けられたベアリング106で回転自在に支持されている。
コンプレッサホイール108は、回転軸から放射状に延びた複数のブレード(不図示)を備えている。また、コンプレッサカバー110のコンプレッサホイール108外周側には、吐出空気管111が設けられている。吐出空気管111は、エンジンに給気を供給する給気管(不図示)に接続されている。
また、モータ112の出力軸112aの回転数を検出する回転数センサ115が設けられている。回転数センサ115の検出値は制御装置114に入力される。制御装置114は、前記検出値に基づいて、回転数センサ115の回転数が、別途の運転条件によって決定される所定の回転数となるように内蔵されるインバータによってモータ112に電力を供給する。
しかしながら、図7に示したようなモータの回転数センサを設けた電動過給装置では、回転数センサの故障等の不具合が発生すると、モータの回転数制御が不能となるおそれがある。従って、電動過給装置全体の稼動に係る安定性を考えると、回転数センサを設けないことが望ましい。
そこで、モータの回転数を広い範囲で制御する必要がある電動過給装置において、モータの回転数センサを設けることなく、低回転時にも脱調が起こらず、モータの回転数を確保する技術が特許文献1に開示されている。これは、低回転数でコンプレッサを駆動する必要がある場合には、エンジンの吸い込み空気を使ってコンプレッサを駆動するとともに、電動モータへの電力供給を停止して、コンプレッサが必要な回転数を安定して維持できる技術である。
特開2007−211630号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、エンジンの起動時にはエンジンの吸い込み空気を確保できないためコンプレッサの駆動ができず、安定してコンプレッサの回転数制御ができないという課題がある。
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、回転数センサを用いることなく電動モータによってコンプレッサの回転軸に付与される回転数に関わらずコンプレッサの回転数を安定して制御することができる電動過給装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明においては、車両のエンジンの給気流路に設けられたコンプレッサと、該コンプレッサの回転軸に回転を付与する電動モータとを備えた電動過給装置において、前記電動モータによって前記コンプレッサの回転軸に付与される回転が低速回転であるときに、前記コンプレッサの回転軸に外部より回転を付与することができる回転付与手段を設けたことを特徴とする。
これにより、前記電動モータによって前記コンプレッサの回転軸に付与される回転が停止又は低速回転である場合にも、前記回転付与手段によってコンプレッサの回転を確保することができ、コンプレッサの回転軸に付与される回転数に関わらずコンプレッサの回転数を安定して制御することができる。
また、前記回転付与手段は、前記電動モータの外部に設けられた回転する駆動軸であって、前記電動モータの回転軸と、前記駆動軸とをプーリーを介して接続して、前記駆動軸の回転に連動して前記電動モータの回転軸が回転するように構成するとよい。
ここで、駆動軸とは例えばエンジンの主軸などの電動過給装置と別個に設けられている回転軸のことである。これにより、駆動軸が回転していれば、前記コンプレッサの回転を確保することができる。
また、前記駆動軸は、前記車両のエンジンを始動させるセルモータの主軸であるとよい。
例えばアイドリングストップ(停車時エンジン停止)を行う場合、車両の発車時にはエンジン始動と同時に過給圧が必要となる場合がある。この場合、エンジンを起動するセルモータの主軸の回転に連動して電動モータの回転軸を回転させる、即ちセルモータで電動モータを起動することで、電動モータの回転数を早くに安定させることができる。つまり、前記駆動軸をセルモータの主軸とすることで、エンジン起動時の電動過給装置の応答性を高めることができる。
また、前記駆動軸と、前記電動モータの回転軸との間にクラッチを介在させるとよい。
前記クラッチを設け、該クラッチを必要に応じて切断及び接続することで、前記駆動軸からの回転付与を必要に応じて使用することができる。
また、前記電動過給装置の制御を行う制御装置を設け、前記制御装置は、コンプレッサから吐出する給気の流量及び圧力に応じて前記電動モータへの回転数指令値を決定する計算部と、前記クラッチの切断及び接続を行うクラッチ制御装置とを含み、前記クラッチ制御装置は、前記回転数指令値が規定値未満の低回転領域である場合に、前記クラッチを切断するとよい。
これにより、前記回転数指令値が規定値以上の高回転領域であるときには前記クラッチが切れて前記電動モータによってコンプレッサを駆動し、コンプレッサ回転数指令値が規定値未満の低回転領域であるときにはクラッチを接続して前記駆動軸に連動させて前記電動モータの回転軸を回転する。従って、前記低回転領域では電動モータの回転軸を駆動軸に連動させて回転させるため、コンプレッサの回転数を確保することができ、回転数の制御が困難となって脱調することを防止することができる。また、前記高回転領域ではクラッチが切れるため、駆動軸の回転が電動モータの駆動の妨げとなることもない。
また、前記回転付与手段は、前記電動モータの回転軸又は前記コンプレッサの回転軸に高圧流体を供給して、前記電動モータの回転軸又は前記コンプレッサの回転軸を回転させる圧力供給手段であるとよい。
これにより、装置全体のコンパクト化が可能となる。
また、前記電動過給装置の制御を行う制御装置を設け、前記制御装置は、コンプレッサから吐出する給気の流量及び圧力に応じて前記電動モータへの回転数指令値を決定する計算部と、前記高圧流体の供給及び停止を行う高圧流体制御装置とを含み、前記高圧流体制御装置は、前記回転数指令値が規定値以下の低回転領域である場合に、前記高圧流体を供給するとよい。
これにより、前記回転数指令値が規定値未満の低回転領域では前記高圧流体により電動モータの回転軸又はコンプレッサの回転軸を回転させるため、コンプレッサの回転数を確保することができ、回転数の制御が困難となって脱調することを防止することができる。また、前記回転数指令値が規定値以上の高回転領域では前記高圧流体の供給を停止するため、前記高圧流体が電動モータの駆動の妨げとなることを防止することができる。
本発明によれば、回転数センサを用いることなく電動モータによってコンプレッサの回転軸に付与される回転数に関わらずコンプレッサの回転数を安定して制御することができる電動過給装置を提供することができる。
実施形態1に係る電動過給装置を示す構成図である。 実施形態2に係る電動過給装置を示す構成図である。 実施形態2における制御のフローチャートである。 実施形態3に係る電動過給装置を示す構成図である。 実施形態4に係る電動過給装置を示す構成図である。 実施形態3における制御のフローチャートである。 従来の電動過給装置を示す構成図である。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではない。
(実施形態1)
本発明の電動過給装置の実施形態1を図1を用いて説明する。図1は、実施形態1に係る車両等に搭載されたエンジン(不図示)の給気流路に設けられた電動過給装置2aを示す構成図である。電動過給装置2aは、モータ12と、後述する圧力計11a及び流量計11bの検出値を基にモータ12の回転数の指令値を算出する計算部14b及び該計算部の計算結果に応じた電力をモータ12に供給するインバータ14aとを含む制御装置14と、コンプレッサ7とを備えて構成されている。
モータ12の出力軸12aは、コンプレッサ7のケーシングであるコンプレッサカバー10を貫通し、コンプレッサカバー10の内部に設けられたコンプレッサホイール8の回転軸に連結されている。また、出力軸12aは、モータ12とコンプレッサ7の間に介在するベアリングハウジング4の内部に設けられたベアリング6で回転自在に支持されている。
コンプレッサホイール8は、回転軸から放射状に延びた複数のブレード(不図示)を備えている。また、コンプレッサカバー10のコンプレッサホイール8外周側には、吐出空気管11が設けられている。吐出空気管11は、エンジンに給気を供給する給気管(不図示)に接続されており、その内圧を検出する圧力計11a及び内部を流れる流体(給気)流量を検出する流量計11bが設けられている。圧力計11a及び流量計11bの検出値は制御装置14を構成する計算部14bに取り込まれる。
また、モータ12のモータ軸16は、従動プーリー24、駆動ベルト22、及び駆動プーリー20を介して駆動軸26に取り付けられており、駆動軸26の回転に連動して回転する。ここで、駆動軸26は、例えばエンジンの主軸などの電動過給装置2aと別個に設けられている回転軸のことである。
かかる構成の電動過給装置2aにおいては、モータ12が稼動すると、モータ12の出力軸12aが回転し、出力軸12aに連結されたコンプレッサ7のコンプレッサホイール8が回転する。コンプレッサホイール8の回転により、給気が給気口9からコンプレッサカバー10の内部に吸入されて昇圧され、コンプレッサホイール8の外側に吐出され、吐出空気管11から外部に吐出される。吐出空気管11から吐出された給気は、給気管(不図示)を経てエンジンに供給される。吐出空気管11から吐出された吐出空気の圧力P及び吐出空気流量Qは、それぞれ圧力計11a及び流量計11bで検出され、制御装置14を構成する計算部14bに取り込まれる。
コンプレッサ7から吐出される吐出空気の圧力P、吐出空気流量Q及びコンプレッサホイール8の回転数rの関係は、コンプレッサ7の正規の性能では、一定の関係を有しており、この関係はマップ又は計算式として計算部14bに記憶されている。
計算部14bでは、それぞれ圧力計11aと流量計11bで検出されて取り込まれた吐出空気の圧力P及び吐出空気流量Qと、前記マップ又は計算式からコンプレッサホイール8の回転数rを求める。
そして、インバータ14aでは、計算部14bで求められた回転数rを指令値として、該指令値に基づいた電力をモータ12に供給する。
さらに、モータ12のモータ軸16は、駆動軸26の回転時には駆動軸26の回転に連動して回転する。従って、前記回転数rの指令値が小さい、即ち低回転数領域のときでも、モータ12のモータ軸16は駆動軸26の回転に連動して回転するため、モータ12の回転数を確保することができる。よって、低回転数領域で回転数の制御が困難になり脱調することを防止できる。
なお、駆動軸26に連動して回転するモータ軸16の回転数が、モータ12の駆動に悪影響を及ぼさない範囲となるようにプーリー(駆動プーリー20及び従動プーリー24)径を決定する。
また、駆動軸26は、前述のように電動過給装置2aと別個に設けられている回転軸であればよいが、停止状態にあるエンジンを回転させて始動させる電動機であるセルモータの主軸であることが好ましい。
アイドリングストップを行う場合、発車時にはエンジン始動と同時に過給圧が必要となる場合がある。この場合、エンジンを起動するセルモータの主軸の回転に連動してモータ軸16を回転させる、即ちセルモータでモータ12を起動するとモータ12の回転数を早くに安定させることができるためである。つまり、駆動軸26をセルモータの主軸とすることで、エンジン起動時の電動過給装置2aの応答性を高めることができる。
(実施形態2)
本発明の電動過給装置の実施形態2を図2を用いて説明する。図2は、実施形態2に係る車両等に搭載されたエンジン(不図示)の給気流路に設けられた電動過給装置2bを示す構成図である。図2において、図1と同一の符号は同一の作用・動作のものであり、その説明を省略する。
図2において、モータ軸16には、従動プーリー24とモータ12との間にクラッチ18が設けられており、クラッチ18が繋がれた状態では駆動軸26の回転に連動してモータ軸16が回転し、クラッチ18が切れた状態では駆動軸26とモータ軸16は独立して回転する。
また、制御装置14には、クラッチ18の入切を制御するクラッチ制御装置14cが含まれている。
かかる構成の電動過給装置2bにおける、制御装置14の制御の手順について図3に示したフローチャートを用いて説明する。
図3は、実施形態2における制御のフローチャートである。
処理が開始すると、ステップS1でコンプレッサ駆動命令がONになっているか否か判断する。
ステップS1でYES、即ちコンプレッサ駆動命令がONであってコンプレッサ7を駆動する必要があるときはステップS2に進む。
ステップS2では、クラッチ18が接続状態であるか否かを判断する。該判断は、クラッチ制御装置14cの状態によって判断することができる。
ステップS2でNO、即ちクラッチが切断状態であれば、ステップS3に進みクラッチ制御装置14cでクラッチ18を接続してステップS4に進む。
ステップS2でYES、即ちクラッチが接続状態であれば、そのままステップS4に進む。
ステップS4では外部駆動源回転数が規定回転数より大きいか否かを判断する。ここで、外部駆動源回転数とは、駆動軸26の回転数を意味し、駆動軸26の回転数センサ(不図示)によって検出され制御装置14に取り込まれる値である。また、規定回転数とは、駆動軸26の回転に連動して回転するモータ軸16の回転が、モータ12の駆動の妨げとならない上限の回転数であり、かつモータ12の脱調防止に必要な最低回転数である。規定回転数は、モータ12の性能、並びに駆動プーリー20及び従動プーリー24の径によって装置個々に決定される値であるが、例えばモータ12の定格回転数が15万rpm程度であれば、規定回転数は定格回転数の1/10の1万5千rpm程度にすることが望ましい。
ステップS4でNO、即ち外部駆動源回転数が規定回転数以下である場合にはステップS1に戻る。
ステップS4でYES、即ち外部駆動源回転数が規定回転数よりも大きい場合にはステップS5に進む。
ステップS5では、クラッチ制御装置14cによってクラッチ18を切断し、ステップS6に進む。
ステップS6では、回転数指令を開始する。ここで、回転数指令とは、前記回転数rを指令値とし、該指令値に応じた電力をインバータ14aよりモータ12へ供給することをいう。
ステップS6で回転数を開始すると、ステップS7に進む。
ステップS7では、コンプレッサ回転数指令値が規定値未満であるか否かを判断する。
ここでコンプレッサ回転数指令値とは、前記回転数rを意味する。また規定値とは、モータ12の回転数制御が困難となり脱調を起こすおそれのない下限値をいい、モータ12の性能によってモータ個々に決定される値である。
ステップS7でNO、即ちコンプレッサ回転数指令値が規定値以上の高回転領域である場合にはステップS8に進み回転数指令を継続する。
ステップS7でYES、即ちコンプレッサ回転数指令値が規定値未満の低回転領域である場合にはステップS1に戻る。
以上の制御により、コンプレッサ回転数指令値が規定値以上の高回転であるときにはクラッチ18が切れてモータ12によってコンプレッサ7を駆動し、コンプレッサ回転数指令値が規定値未満の低回転であるときにはクラッチ18を接続して前記外部駆動源回転数が前記規定回転数以下の範囲でモータ軸16を駆動軸26に連動させて回転させている。
これにより、前記低回転領域ではモータ軸16を駆動軸26に連動させて回転させるため、モータ12の回転数を確保することができ、回転数の制御が困難となって脱調することを防止することができる。また、前記高回転領域ではクラッチ18が切れるため、駆動軸26の回転がモータ12の駆動の妨げとなることを防止することができる。
(実施形態3)
本発明の電動過給装置の実施形態3を図4を用いて説明する。図4は、実施形態3に係る車両等に搭載されたエンジン(不図示)の給気流路に設けられた電動過給装置2cを示す構成図である。図3において、図1及び図2と同一の符号は同一の作用・動作のものであり、その説明を省略する。
図3において、モータ12の出力軸12aは、モータ12とコンプレッサ7の間に介在するベアリングハウジング4の内部に設けられ2つに分割されたベアリング6cで回転自在に支持されている。
また、分割されたベアリング6cの間には、圧力源32の流体の圧力を回転エネルギーに変換して出力軸12aを回転させる駆動タービン30が設けられている。なお、圧力源32の流体はノズル34を介して駆動タービン30に供給される。
さらに、制御装置14には、圧力源32から駆動タービン30への流体の供給を制御する圧力源制御装置14dが設けられている。
なお、圧力源32としては、例えば、エンジンがかかることによって上がる油圧や、コンプレッサの吐出空気の一部をアキュムレータに貯留しておき該空気の空圧を使用することができる。
かかる構成の電動過給装置2cにおける、制御装置14の制御の手順について図6に示したフローチャートを用いて説明する。
図6は、実施形態3における制御のフローチャートである。
処理が開始すると、ステップS11でコンプレッサ駆動命令がONになっているか否か判断する。
ステップS11でYES、即ちコンプレッサ駆動命令がONであってコンプレッサ7を駆動する必要があるときはステップS12に進む。
ステップS12では、流体供給状態であるか否かを判断する。ここで、流体供給状態とは、空気、油等の圧力源32が駆動タービン30に供給されている状態をいう。
ステップS12でNO、即ち流体供給状態でないときには、ステップS13に進み空気、油等の圧力源32を駆動タービン30に供給してステップS14に進む。
ステップS12でYES、即ち流体供給状態であれば、そのままステップS14に進む。
ステップS14ではコンプレッサ吐出圧力・流量がそれぞれ規定値より大きいか否かを判断する。ここで、コンプレッサ吐出圧力とは、吐出空気管11から吐出された吐出空気の圧力Pをいい圧力計11aの検出値である。また、コンプレッサ吐出流量とは、吐出空気管11から吐出された吐出空気の流量をいい流量計11bの検出値である。また、規定値とは、駆動タービン30による出力軸12aの回転が、モータ12の駆動の妨げとならない上限の回転数となるような、吐出空気の圧力・流量を意味し、モータ12及び駆動タービン30の能力によって装置個々に決定される値である。
ステップS14でNO、即ちコンプレッサ吐出圧力・流量が何れも規定値以下である場合にはステップS11に戻る。
ステップS14でYES、即ちコンプレッサ吐出圧力・流量の何れかが規定値よりも大きい場合にはステップS15に進む。
ステップS15では、圧力源制御装置14dによって圧力源32の流体の駆動タービン30への供給を停止し、ステップS16に進む。
ステップS16では、回転数指令を開始する。ここで、回転数指令とは、前記回転数rを指令値とし、該指令値に応じた電力をインバータ14aよりモータ12へ供給することをいう。
ステップS16で回転数を開始すると、ステップS17に進む。
ステップS17では、コンプレッサ回転数指令値が規定値未満であるか否かを判断する。
ここでコンプレッサ回転数指令値とは、前記回転数rを意味する。また規定値とは、モータ12の回転数制御が困難となり脱調を起こすおそれのない下限値をいい、モータ12の性能によってモータ個々に決定される値である。
ステップS17でNO、即ちコンプレッサ回転数指令値が規定値以上の高回転領域である場合にはステップS18に進み回転数指令を継続する。
ステップS17でYES、即ちコンプレッサ回転数指令値が規定値未満の低回転領域である場合にはステップS11に戻る。
以上の制御により、前記低回転領域では駆動タービン30により出力軸12を回転させるため、モータ12の回転数を確保することができ、回転数の制御が困難となって脱調することを防止することができる。また、前記高回転領域では駆動タービン30への圧力源32の流体の供給を停止するため、駆動タービン30がモータ12の駆動の妨げとなることを防止することができる。
さらに、駆動タービン30を、ベアリングハウジング4内に設けることができるため、モータ12の先端側のモータ軸16を駆動軸26にプーリー等を介して接続する実施形態2と比較して装置全体のコンパクト化が可能となる。
(実施形態4)
本発明の電動過給装置の実施形態4を図5を用いて説明する。図5は、実施形態4に係る車両等に搭載されたエンジン(不図示)の給気流路に設けられた電動過給装置2dを示す構成図である。図4において、図1、図2及び図3と同一の符号は同一の作用・動作のものであり、その説明を省略する。
図4においては、圧力源36の流体をコンプレッサホイール8に供給するノズル38が設けられており、圧力源36の流体をコンプレッサホイール8に供給することでコンプレッサホイール8が回転する。
また、制御装置14には、圧力源32からコンプレッサホイール8への流体の供給を制御する圧力源制御装置14eが設けられている。
なお、圧力源36としては、例えば、コンプレッサの吐出空気の一部をアキュムレータに貯留しておき該空気の空圧を使用することができる。
かかる構成の電動過給装置2dにおける、制御装置14の制御の手順としては、圧力源32の流体を圧力源制御装置14dによって制御して駆動タービン30に供給することに替えて、圧力源36の流体を圧力源制御装置14eによって制御してコンプレッサホイール8へ供給すること以外は、図6に示した電動過給装置2cの制御と同じである。そのため、電動過給装置2dの制御については説明を省略する。
実施形態4によれば、実施形態3と同様の効果に加えて、駆動タービンを必要としないため、装置全体の簡素化、コンパクト化が可能となる。
回転数センサを用いることなく電動モータによってコンプレッサの回転軸に付与される回転数に関わらずコンプレッサの回転数を安定して制御することができる電動過給装置として利用することができる。
2a〜2d 電動過給装置
7 コンプレッサ
8 コンプレッサホイール
12 モータ
14 制御装置
14a インバータ
14b 計算部
14c クラッチ制御装置
14d 圧力源制御装置
18 クラッチ
20 駆動プーリー
22 駆動ベルト
24 従動プーリー
26 駆動軸
30 駆動タービン
32、36 圧力源

Claims (7)

  1. 車両のエンジンの給気流路に設けられたコンプレッサと、該コンプレッサの回転軸に回転を付与する電動モータとを備えた電動過給装置において、
    前記電動モータによって前記コンプレッサの回転軸に付与される回転が低速回転であるときに、前記コンプレッサの回転軸に外部より回転を付与することができる回転付与手段を設けたことを特徴とする電動過給装置。
  2. 前記回転付与手段は、
    前記電動モータの外部に設けられた回転する駆動軸であって、
    前記電動モータの回転軸と、前記駆動軸とをプーリーを介して接続して、前記駆動軸の回転に連動して前記電動モータの回転軸が回転するように構成したことを特徴とする請求項1記載の電動過給装置。
  3. 前記駆動軸は、前記車両のエンジンを始動させるセルモータの主軸であることを特徴とする請求項2記載の電動過給装置。
  4. 前記駆動軸と、前記電動モータの回転軸との間にクラッチを介在させたことを特徴とする請求項2又は3記載の電動過給装置。
  5. 前記電動過給装置の制御を行う制御装置を設け、
    前記制御装置は、
    コンプレッサから吐出する給気の流量及び圧力に応じて前記電動モータへの回転数指令値を決定する計算部と、
    前記クラッチの切断及び接続を行うクラッチ制御装置とを含み、
    前記クラッチ制御装置は、前記回転数指令値が規定値未満の低回転領域である場合に、前記クラッチを切断することを特徴とする請求項4記載の電動過給装置。
  6. 前記回転付与手段は、
    前記電動モータの回転軸又は前記コンプレッサの回転軸に高圧流体を供給して、前記電動モータの回転軸又は前記コンプレッサの回転軸を回転させる圧力供給手段であることを特徴とする請求項1記載の電動過給装置。
  7. 前記電動過給装置の制御を行う制御装置を設け、
    前記制御装置は、
    コンプレッサから吐出する給気の流量及び圧力に応じて前記電動モータへの回転数指令値を決定する計算部と、
    前記高圧流体の供給及び停止を行う高圧流体制御装置とを含み、
    前記高圧流体制御装置は、前記回転数指令値が規定値以下の低回転領域である場合に、前記高圧流体を供給することを特徴とする請求項6記載の電動過給装置。
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