JPH10252680A - ポンプの運転制御装置 - Google Patents
ポンプの運転制御装置Info
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- JPH10252680A JPH10252680A JP8191997A JP8191997A JPH10252680A JP H10252680 A JPH10252680 A JP H10252680A JP 8191997 A JP8191997 A JP 8191997A JP 8191997 A JP8191997 A JP 8191997A JP H10252680 A JPH10252680 A JP H10252680A
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Abstract
フルに活用することで、排水能力、揚水能力等の向上を
図ることができ、更に同じ能力ならばポンプ及び駆動原
動機を小形・省スペース化できるポンプの運転制御装置
を提供する。 【解決手段】 原動機3により駆動されるターボ形ポン
プ1と、原動機の回転数とその回転数における最大出力
の関係をあらかじめ設定したテーブル6bと、ポンプ回
転数と揚程の検出手段と、検出されたポンプ回転数9と
揚程とからポンプの軸動力を算出する手段6aと、算出
された軸動力が原動機の最大出力となる最大の回転数で
運転するように回転数を調整する制御装置6を備える。
Description
置に係り、特にその利用可能な原動機出力をフルに発揮
させることができるポンプの運転制御装置に関するもの
である。
ため、その原動機の回転数を変化させる技術が広く採用
されている。従来の回転数制御によるターボ機械の出力
の調整法では、ターボ機械の発生する揚程(圧力)ある
いは吐出量がその需要に適合するように、その回転数を
変化させて特性を調整している。すなわち自動制御で
は、需要側の吐出圧力、吐出量等の検出量とそれらに対
応する設定値とを比較して、回転数をフィードバック制
御することが行われている。
ーボ形流体機械の特性を変化させるため、燃料噴射量の
調整を調速機で行い、回転数を調整する方法が実用され
ている。回転数を設定するには、所要吐出圧力や吐出量
に応じ調速機に手動あるいは自動の信号を与えて行って
いる。しかしながら、排水ポンプ等に要求されるよう
に、運転状態に応じ、ポンプ/原動機の能力を最大に発
揮させる方法は、ポンプに可動羽根を用いた定速軸動力
制御の他には、特に知られていない。尚、可動羽根を用
いる場合には、羽根の角度の調整機構が複雑となる。
ターボ形流体機械では、定速運転を行うと運転揚程の減
少、吐出量の増大と共に、その所要動力は減少し、特に
定格吐出量以上において運転揚程の減少と共に所要動力
は減少する。すなわち、この領域では原動機容量に対し
余裕が増大し、原動機の能力が十分に発揮されていな
い。またこれらの流体機械では、定格吐出量以下では所
要動力が増大するため、この領域での運転が予想される
場合には、原動機の過負荷を避けるため、その定格出力
に十分な余裕を与える必要がある。
速運転を行うと、運転揚程の増大と共に吐出量は減少
し、その所要動力も減少する。すなわちこの領域では原
動機容量に対し余裕が増大し、原動機の能力が十分に発
揮されていない。またこれらの流体機械では、定格吐出
量以上となると所要動力が増大するため、原動機の定格
出力に余裕を与える必要がある。
するように回転数を制御することで、理論的には解決可
能である。しかしながら、原動機の回転数と最大出力の
関係は、一般に回転数の増加に伴ない出力は大きくなる
が、その関係はトルク一定とは限らず、原動機固有の特
性を持っている。
されたもので、ポンプ及び駆動原動機が本来有する能力
をフルに活用することで、排水能力、揚水能力等の向上
を図ることができ、更に同じ能力ならばポンプ及び駆動
原動機を小形・省スペース化できるポンプの運転制御装
置を提供することを目的とする。
御装置は、駆動原動機の回転数とその回転数における最
大出力の関係をあらかじめ設定したテーブルと、ポンプ
回転数と揚程の検出手段と、該検出されたポンプ回転数
と揚程とから該ポンプの軸動力を算出する手段と、該算
出された軸動力が前記原動機の最大出力となるように回
転数を調整する制御装置とを備えたことを特徴とする。
高比速度の排水ポンプ等において、低揚程・高流量で運
転するに際して、原動機の出力を各回転数における最大
出力の範囲内で増速することにより、ポンプ及び駆動原
動機の有する本来の能力をフルに活用することができ、
排水量を定格速度運転に対して増大させることができ
る。
のねじり振動又は危険速度の回転数の範囲を飛び越して
回転数を制御することを特徴とする。
害な程度のキャビテーションを起こさない範囲の最大回
転数又はそれ以下の回転数で運転するように、回転数を
制御することを特徴とする。
度のキャビテーションを発生する回転数迄増速する場合
に、前記ポンプの吸込側に空気を注入して、キャビテー
ションによる振動、騒音を緩和し増速運転を行うことを
特徴とする。
原動機の出力最大になるように可変速運転しても、軸振
動、危険速度、キャビテーションの問題等を回避するこ
とができる。
て添付図面を参照しながら説明する。
ポンプの運転制御装置を、ターボ形排水ポンプに適用し
た場合の基本的構成を示す説明図である。排水ポンプ1
は、比較的大流量、低揚程に使用される軸流あるいは斜
流ポンプのようなターボ型の高比速度ポンプである。ポ
ンプ1は、減速機2を介して原動機3により駆動され
る。ここで原動機3は、ディーゼルエンジン等の内燃機
関、又はガスタービン等である。原動機3はその回転数
を調整する調速機4を備えている。
内水位11との差である実揚程(Ha)は、図示しない
水位計により計測される。尚、ポンプ吸込側及び吐出側
のゲージ圧より直接ポンプ全揚程を求めてもよい。回転
数検出器9は、原動機3の回転軸の回転数を検出し、電
気的な信号として出力する検出手段である。
機回転数より換算したポンプ回転数、あらかじめ設定さ
れたポンプ特性のテーブル、内外水位差より、ポンプの
吐出量、全揚程、効率を求め、次の関係式を用いて、ポ
ンプ軸動力L1を算出する。 L1=K・H・Q/(ηPηG) 但し、 L1:軸動力 K:定数 Q:流量 H:全揚程 ηP:ポンプ効率 ηG:減速器効率
れている各回転数における原動機の最大出力の関係を示
すテーブル6bを備えている。各回転数における最大出
力L2は原動機によって固有の値となる。従って、回転
検出器9によって検出された回転数Nをテーブル6bに
入力することによって、その回転数における最大出力L
2を求めることができる。
1とテーブル6bの出力L2との大小関係を比較する比
較器6cを備えている。これは、回転数Nと実揚程Ha
で運転している実際の軸動力L1と、原動機の回転数N
における最大出力L2とを比較して、 L1<L2 +ΔN(増速指令) L1>L2 −ΔN(減速指令) を出力する。即ち、実際の軸動力L1が原動機の最大出
力L2よりも小さい時には、原動機の出力に余裕がある
ので増速し、その結果、実際の軸動力L1が原動機の最
大出力L2に近づいた場合には、原動機の増速速度を遅
くし、L1とL2が同じ程度になったならば増速を停止
する指令を出力する。反対にL1がL2より大きい場合
は、減速しL1とL2が同じ程度になったならば減速を
停止する指令を出力する。
6には、図示しない水位計からポンプの実揚程Haの信
号が入力され、実際のポンプの回転数に対応した回転数
検出器9からの信号Nが入力される。制御装置6では前
述したようにこれらの信号Ha、Nに基づいて現在運転
している回転速度Nにおける原動機の最大出力に余裕が
あれば、増速する偏差ΔNを出力し、最大出力を越えて
いる場合には減速する偏差−ΔNを出力する。比較され
た結果の増速指令又は減速指令は調速機4に入力され、
調速機4は偏差ΔN(又は−ΔN)に応じて燃料供給量
を調整し、原動機3の速度を増減する。
が減少すると、演算器6aからの軸動力L1が減少して
比較器6cで増速指令ΔNが出力され、調速機4で燃料
の供給量を増加し、原動機3の回転数をその最大出力の
運転状態に落ち着く迄増加する。逆に、内水位11、外
水位12の水位差が増大し、ポンプの実揚程Haが増大
すると、軸動力L1が減少して、回転数を低減する指令
−ΔNが出力される。従って、調速機4は燃料噴射量を
減少して、原動機の回転速度が低下して、低下した回転
数における原動機の最大出力の運転状態に落ち着く。こ
のようにして、制御装置6により、常にポンプ1は実揚
程Haの変動に伴い回転数Nが変化しても、原動機3の
それぞれの回転数での最大出力の状態で運転される。
変にして運転すると、動力伝達軸系の固有振動数と一致
する危険速度又はねじり振動などの連続運転に不都合な
回転数帯に入ってしまう場合がある。このような問題を
避けるために、制御装置6は、不都合な回転数帯を飛び
越して可変速運転を行っている。
回転数帯に入るか否かを判定する。飛越し回転数帯に入
る場合(YES)には、飛越し後の回転数 N+J を設定し、この回転数により演算器6aから軸動力L
1’を、テーブル6bから最高出力L2’をそれぞれ算
出して比較する。比較の結果、 L1’<L2’ であれば、飛越した後の増速を更に継続する。 L1’>L2’ であれば、飛越す前の回転数Nで増速を停止して、運転
を継続する。
すると、ポンプの吸込み性能が悪くなりポンプにとって
有害な程度のキャビテーションを発生する場合がある。
キャビテーションとは、流れる液体中で気化により空胴
(cavity)を生じる現象で、ポンプ羽根車入口部
で局部的に靜圧が揚液の飽和蒸気圧まで下がって、蒸気
の細かい気泡が多数発生する現象である。キャビテーシ
ョンが生じると羽根車やケーシングの損傷、振動、騒音
の発生等の問題が生じる。
の運転点、回転数、吸込圧力等の条件に依存して発生
し、キャビテーションを発生する限界の回転数は運転状
態によりそれぞれ異なる。このため、回転数を上昇させ
るに際しては、キャビテーションを起さない範囲の最大
回転数以内に制御する必要がある。
されたポンプ特性のテーブル、内外水位差からポンプの
運転点を算出し、ポンプの運転点毎にあらかじめテーブ
ルに設定されているS値を求め S=N・Q1/2/(NPSHreq)3/4 の式に当てはめ、必要有効吸込水頭NPSHreqを算
出する。一方で、吸込水位から (NPSHav)=Ha−Hv+hs−hl をもちいて、有効吸込水頭NPSHavを算出する。但
し、 Ha:大気圧(m) Hv:揚水の飽和蒸気圧力(m) hs:吸込実揚程(m) hl:吸込管の損失水頭(m) この際、飽和蒸気圧Hv、吸込管損失hlは、便宜上定
数又は関数で設定すると便利である。
上回らない範囲で回転数を制御する。即ち、増速指令に
より増速する際には、図2に示すように、現在の回転数
NでNPSHreqを算出し、これをNPSHavと比
較する。NPSHreqがNPSHavと等しくなる
と、そこで増速を停止する。NPSHreqがNPSH
avより大きくなると、減速する。これにより、ポンプ
に有害な程度のキャビテーションが発生しない範囲で運
転することができる。
がNPSHavと同じ程度になった時に、弁Vを開いて
適正の空気量をポンプの吸込側に注入することで、キャ
ビテーションによる振動、騒音を緩和して、回転数を更
に上昇して、最大出力に近付けることも可能である。
プ、タービン駆動ポンプに限らず、モータ駆動ポンプも
含めてターボポンプ全般に広く適用可能である。
運転制御装置によれば、負荷条件の如何にかかわらずポ
ンプ設備の最大の能力となる回転数で運転できるので、
ポンプの排水・揚水能力をフルに発揮させることができ
る。例えば、高比速度ポンプにおいては、定格運転条件
よりも低揚程・高流量側で排水・揚水能力を格段に改善
できる。
の運転制御装置を適用することで、その排水・揚水能力
を格段に改善することが可能である。また新設のポンプ
にあっては、様々な負荷条件でも常にポンプの最高出力
で運転できるので、従来の定格出力に対するマージンを
取る必要が無くなり、結果として原動機容量を小さくで
き、ポンプの小容量化、小形化、省スペース化が可能と
なる。
越し運転が可能であるので、可変速運転でも安全な運転
が可能である。また、キャビテーションに対して必要有
効吸込水頭を算出しつつ可変速運転することで、ポンプ
に有害な程度のキャビテーションを起すことなく、でき
るだけ最高出力に近い所で運転が可能となる。更にポン
プ吸込側に空気を注入することで、更なる増速が可能で
ある。
図。
図。
Claims (4)
- 【請求項1】 ターボ形ポンプの運転制御装置におい
て、駆動原動機の回転数とその回転数における最大出力
の関係をあらかじめ設定したテーブルと、ポンプ回転数
と揚程の検出手段と、該検出されたポンプ回転数と揚程
とから該ポンプの軸動力を算出する手段と、該算出され
た軸動力が前記原動機の最大出力となるように回転数を
調整する制御装置とを備えたことを特徴とするポンプの
運転制御装置。 - 【請求項2】 前記運転制御装置は、動力伝達軸の軸系
のねじり振動又は危険速度の回転数の範囲を飛び越して
回転数を制御することを特徴とする請求項1に記載のポ
ンプの運転制御装置。 - 【請求項3】 前記運転制御装置は、前記ポンプが、有
害な程度のキャビテーションを起こさない範囲の最大回
転数又はそれ以下の回転数で運転するように、回転数を
制御することを特徴とする請求項1に記載のポンプの運
転制御装置。 - 【請求項4】 ポンプが有害な程度のキャビテーション
を発生する回転数迄増速する場合に、前記ポンプの吸込
側に空気を注入して、キャビテーションによる振動、騒
音を緩和し増速運転を行うことを特徴とする請求項1に
記載のポンプの運転制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08191997A JP3606701B2 (ja) | 1997-03-14 | 1997-03-14 | ポンプの運転制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08191997A JP3606701B2 (ja) | 1997-03-14 | 1997-03-14 | ポンプの運転制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10252680A true JPH10252680A (ja) | 1998-09-22 |
JP3606701B2 JP3606701B2 (ja) | 2005-01-05 |
Family
ID=13759874
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08191997A Expired - Lifetime JP3606701B2 (ja) | 1997-03-14 | 1997-03-14 | ポンプの運転制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3606701B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005320863A (ja) * | 2004-05-06 | 2005-11-17 | Tsurumi Mfg Co Ltd | 軸流または斜流ポンプの運転制御方法 |
JP2005320864A (ja) * | 2004-05-06 | 2005-11-17 | Tsurumi Mfg Co Ltd | 渦巻きポンプの運転制御方法 |
JP2008101556A (ja) * | 2006-10-20 | 2008-05-01 | Hitachi Appliances Inc | ポンプ |
US8439052B2 (en) * | 2004-01-23 | 2013-05-14 | Bsh Bosch Und Siemens Hausgeraete Gmbh | Liquid-conducting electrical household appliance |
-
1997
- 1997-03-14 JP JP08191997A patent/JP3606701B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8439052B2 (en) * | 2004-01-23 | 2013-05-14 | Bsh Bosch Und Siemens Hausgeraete Gmbh | Liquid-conducting electrical household appliance |
JP2005320863A (ja) * | 2004-05-06 | 2005-11-17 | Tsurumi Mfg Co Ltd | 軸流または斜流ポンプの運転制御方法 |
JP2005320864A (ja) * | 2004-05-06 | 2005-11-17 | Tsurumi Mfg Co Ltd | 渦巻きポンプの運転制御方法 |
JP4675057B2 (ja) * | 2004-05-06 | 2011-04-20 | 株式会社鶴見製作所 | 渦巻きポンプの運転制御方法 |
JP4675056B2 (ja) * | 2004-05-06 | 2011-04-20 | 株式会社鶴見製作所 | 軸流または斜流ポンプの運転制御方法 |
JP2008101556A (ja) * | 2006-10-20 | 2008-05-01 | Hitachi Appliances Inc | ポンプ |
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JP3606701B2 (ja) | 2005-01-05 |
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