JP2624748B2 - 可変速水力機械の運転制御方法 - Google Patents

可変速水力機械の運転制御方法

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JP2624748B2
JP2624748B2 JP63041201A JP4120188A JP2624748B2 JP 2624748 B2 JP2624748 B2 JP 2624748B2 JP 63041201 A JP63041201 A JP 63041201A JP 4120188 A JP4120188 A JP 4120188A JP 2624748 B2 JP2624748 B2 JP 2624748B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は水車、ポンプ水車等の水力機械の運転制御方
法に係わり、特に可変速制御が可能な水力機械の運転制
御方法に関する。
(従来の技術) 水力発電所においては、電力系統の安定化調整のた
め、それに連係されている発電電動機の入、出力を電力
系統からの指令に基づき時間と共に変動させる、いわゆ
るAFC運転が必要とされる場合がある。
従来の水力発電設備は、同期発電電動機と、それによ
り一定回転速度で運転される水車またはポンプ水車等か
ら構成れていたが、このような水力発電設備では、発電
運転時のみ、電力系統の指令に基づいてガイドベーンを
開閉し、発電機出力を変化させるAFC運転が行われてい
た。
しかしながら、ガイドベーンの急速な開閉による流量
の変化は、管路系の水撃作用による圧力変動を引き起こ
すため、短い周期で発電機出力を変化させる高速のAFC
運転は不可能であつた。
一方、最近は巻線型誘導発電電動機を用い、励磁量を
変えることで可変速運転が可能な水車またはポンプ水車
が出現してきた。こうした水力機械によれば、主機の回
転速度を変えることにより、発電運転時のみでなく、揚
水運転時にも発電電動機の入力を調整することができ、
また可変速制御によるAFC運転は従来の回転速度一定の
水車またはポンプ水車と比較して、励磁量を変化させれ
ば瞬時に発電電動機の入出力を調整できるため、高速AF
C運転が可能である等の特長がある。しかしながら、一
般にガイドベーンを有する水車またはポンプ水車では、
ガイドベーンを動かさなくても、水車またはポンプ水車
の回転速度が変化すると流量が変化するため、その変化
量が大きく、変化スピードが速い場合には、ガイドベー
ンの開閉によるAFC運転時の場合と同様に、管路の水撃
作用による水圧変動が発生し、この水圧変動が著しい場
合はAFC運転が不可能になる恐れがあった。
以上の点をさらに詳細に説明するため、第12図に示す
ように、一本の管路に一台のポンプ水車1が連結されて
おり、このポンプ水車を可変速運転する場合を考えてみ
る。なお、ポンプ水車1は上流側では管路(水圧鉄管)
2を介して上池3に連通し、また下流側では下池4に連
通している。
このポンプ水車1を可変速制御してAFC運転を行う時
の従来の標準的な制御方法は、第13図に示すように、ポ
ンプ水車のランナ5と直結している発電電動機6の実際
の入出力Pと、AFC運転時における目標入出力P*との
差を検出し、この差に基づき可変速制御装置7により発
電電動機6の回転速度Nを調整するものである。
このような制御方法において、揚水運転中に目標入出
力P*が変化した場合、発電電動機の実際の軸入力P、
ポンプ水車1の回転速度N、流量Qおよび第12図に示し
水圧鉄管2に連なるポンプ水車の入口部の水圧Hの変化
は、第14図ないし第6図に示したようになる。
第14図は発電電動機の目標入力P*が短い周期で変化
する場合を示すもので、目標入出力P*が高速で変化し
ても、ポンプ水車、発電電動機の回転体の慣性モーメン
ト(はずみ車効果)の影響で、ポンプ水車の回転速度N
はほとんど変化しない。ポンプ水車の流量特性から、回
転速度Nが変化しなければ流量Qも変化しないため、水
撃作用による水圧の変動も発生しない。
第15図は第14図よりも目標入出力P*の変化がゆっく
りした場合を示すもので、発電電動機の実際の軸入力P
の変化によりポンプ水車の回転速度Nが変化するため、
流量Qが変化し、その結果、管路の水撃作用により水圧
Hの変動が発生している。
また、目標入出力P*の変化がさらに遅くなると、第
16図に示したように、第15図と同様に流量Qの変化は発
生するが、水圧Hの変動は第15図の場合より小さくな
る。その理由は水撃作用による水圧変動は流量の変化率
dQ/dtに比例するため、第16図の例では目標入出力P*
が遅くなった分だけdQ/dtは小さくなり、水圧Hの変動
が減少するからである。
このように、揚水方向のAFC運転においては目標入力
P*の変化が速い場合と遅い場合には管路の水圧変動は
発生しないが、その中間の変化スピードの場合には水撃
作用による圧力変動が発生する可能性がある。
なお、以上の説明では、ポンプ水車が揚水運転をして
いるとして、目標入力信号P*で発電電動機の入力をAF
C制御する場合につき述べたが、発電運転時の場合も現
象は上記と同様である。
次に、以上の現象を理論的に検討する。まず、第12図
に示した例について、目標入出力信号P*が[平均値P0
+変動分△P]で変化する時の変動分△Pと、水圧鉄管
の水圧変動△Hの関係を求める。
ポンプ水車はガイドベーン開度一定、効率一定とし、
その特性を線型化すると、 (Tp・Tr/3)・(d2/dt2)△H +(Tp+Tr/3)・(d/dt)△H +1=Tp・(d/dt)△P ……(1) となる。ここで、Tp,Trは各々、水路系の時定数、回転
体の時定数と呼ばれるもので、以下のように定義され
る。
Tp=L・Qe/(g.A・He) ……(2) Tr=π・GD2・Ne/(120・g・Me) ……(3) 上式中、Qe,Ne,Me,Heはそれぞれ回転速度Nの変動に
伴って変化する流量Q、回転速度N、ポンプ水車の軸ト
ルクM,ポンプ水車の有効落差Hの各平均値(または平衡
値)を示す。また、Lは水圧鉄管の長さ、Aは水圧鉄管
の断面積、GD2はポンプ水車および発電電動機の回転体
の慣性モーメントをそれぞれ示す。
上式より、目標入出力変動分△Pが周波数fの正弦波
で変動したとき、目標入出力変動分△Pの振幅に対する
水圧変動△Hの振幅の変化は第17図のようになる。ここ
で、パラメータα1〜α5はTp/Trを表し、 α1>α2>α3>α4>α5 の関係にある。
第17図より以下のことが分る。
第1に、目標入出力P*の変動周波数fが となると、圧力変動△Hの振幅が急激に大きくなり、目
標入出力変動分△Pの僅かな変化に対しても、水圧変動
△Hが大きく変動する共振状態になる。また、周波数f
が(4)式の関係よりも低い時および高い時には水圧変
動△Hはほとんど発生しない。すなわち、第17図のA点
が第16図に対応し、第17図のB点が第15図に対応し、第
17図のC点が第14図に対応する。
第2に、共振時における水圧変動△Hの大きさはTp/T
r(=α)の値が大きい程大きくなる。すなわち、管路
長Lが長く、管路系の時定数が大きくなる程、水路系の
時定数Tpが大きくなるため、共振時の水圧変動△Hの振
幅は大きくなる。
一方、回転体の慣性モーメントGD2が大きくなり、そ
の時定数が大きくなると、Tp/Trが小さくなるため、周
波数fが共振周波数 となっても,水圧変動△Hはそれ程大きくはならない。
また、Tp,Trは管路系の長さL、断面積A、および回転
体の慣性モーメントGD2で決まるが、その他にも落差が
高くなれば、Heが大となり、Tpは小となるため、管路の
長さが減少したのと同様になる。また出力が減少すれ
ば、ポンプ水車の軸トルクMeは小となり、回転体の時定
数Trが大となって、回転体の慣性モーメントGD2が増加
したのと同様になる。
以上が水車、ポンプ水車の可変速運転によって発生す
る管路の水圧変動と制御信号の周波数の関係の理論的な
説明である。
(発明が解決しようとする課題) 上述したように、水車またはポンプ水車を可変速運転
することにより、発電運転時および揚水運転時において
も電力系統の要請により発電電動機の入出力を変化させ
るAFC運転が可能であるが、発電電動機の入出力信号の
周波数が管路の時定数と回転体の時定数で決まる周波数
範囲に一致すると、管路の水圧変動が急激に増大し、運
転が不可能になる恐れがある。
本発明はこのような問題点を解決し、いかなる周波数
の入出力信号に対しても管路に過大な水圧変動を発生さ
せることなく、安定したAFC運転が可能な運転制御方法
を提供することを目的とするものである。
〔発明の構成〕 (課題を解決するためたの手段) 上記の目的を実現するため、本発明は発電電動機の目
標入出力信号P*を所定の減衰周波数特性を有するフィ
ルタ回路に入力し、そのフィルタ回路によって、管路の
時定数および回転体の時定数から水圧変動が過大となる
ことが予想される周波数範囲の信号を零、または水圧変
動が問題とならないレベルまで低減し、この低減された
信号に基づいて可変速制御装置を制御し、水車またはポ
ンプ水車の回転速度を調整するものである。
(作 用) 上述のように構成した本発明方法においては、水圧変
動が問題とならない周波数の目標入出力信号P*はフィ
ルタ回路よって減衰も増幅もされずに、そのまま出力さ
れる。このため可変速制御装置は生の目標入出力信号P
*に基づいて制御される。
一方、水圧変動が問題となる周波数の目標入出力信号
P*についてはフィルタ回路によって零、または水圧変
動が問題とならないレベルまで低減されるため、可変速
制御装置はこの零または低減された信号に基づき制御さ
れる。従って、水車またはポンプ水車の回転速度は変化
しないが、極く僅かしか変化しないことになり、前述の
第15図に示したような流量Qの変動は発生しないか、発
生したとしてもその変動が小さいため、水撃作用による
管路の水圧変動は発生しない。
(実施例) 以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
第1図において、目標入出力信号P*はフィルタ回路
8に入力され、このフィルタ回路8から実際の制御に使
用される制御信号P**が可変速制御装置7に向けて出
力される。可変速制御装置7は制御信号P**と、発電
電動機6の実際の軸入力(出力)Pとの偏差に基づき、
主機の回転速度Nを制御して発電電動機6の軸入力(出
力)Pを変化させる。
フイルタ回路8は第2図のような周波数特性を有する
もので、入力信号P*のfl〜fc〜fh間の周波数成分を所
定のゲインまで減衰させ、制御信号P**として出力す
る。ここで、フィルタ回路の周波数fl,fhは第17図に示
された水圧変動△H/△PTが増大する周波数より求める
が、それは水路系の時定数Tpと回転体の時定数Trの関係
によって定まる。また、フィルタ回路の最低ゲインGmin
は、第17の水圧変動のピーク値と水圧鉄管の強度より決
まる。即ち、たとえばTp/Trが小となる時、水圧変動が
ピークとなる周波数においても水圧変動の大きさは相対
的に小さいため、最低ゲインGminをそれ程小さくしなく
てもよい。しかしながら、一方では、水圧鉄管の強度が
弱い場合は、小さな水圧変動も許容できないため、最低
ゲインGminを小さくする必要がある。
次に、このように構成された本発明の作用を説明す
る。
目標入出力信号P*の変動周波数fが f≦flまたはf≧fh の場合は、目標入出力信号P*とフィルタ回路8からの
制御信号P**は、目標入出力信号P*と同一、つまり
P**=P*として出力される。
一方、目標入出力信号P*の変動周波数fが fl<f<fh ……(5) の場合は、第3図に示したようにフィルタ回路8によっ
て目標入出力P*のゲインが下げられ、P*>P**と
なるような制御信号P**が出力される。このように、
目標入出力P*の変動周波数fが第(5式)の場合、実
際の制御に使用するフィルタ回路8からの出力P**
は、目標入出力信号P*より小さくなるため、主機の回
転速度Nの変化量は小さくなり、揚水量(流量)Qも大
きな変化はしない。
従って、揚水量(流量)Qの変化に伴う水撃作用は抑
制され、ポンプ入口側鉄管の圧力Hの変動は小さく抑え
られ、振動、騒音の少ない安定したAFC運転が可能とな
る。
なお、本発明は第1図に示した場合のほか、種々変形
して適用することもできる。その一例を第4図に示す。
この図の例では、目標入力P*と実際の軸入力Pの差△
P*をフィルタ回路8に入力している。この差はフィル
タ回路8の入力信号が△P*になったのみで、フィルタ
回路8および可変速制御装置7の機能は第1図と場合と
同じであり、効果もほぼ同じである。
次に、本発明の他の実施例につき説明する。
前述したように、第2図に示したフィルタ回路の定数
(fl,fc,fh,Gmin)は管路の時定数Tpと回転体の時定数T
rによって変わる。さらにこれらの時定数Pp,Trは同一の
発電所、同一のポンプ水車であっても落差やポンプ水車
の入出力値によって変わる。
すなわち、第(2),(3)式に示されている通り、
管路長L、管路の断面積A、慣性モーメントGDm3が同一
であっても、上池と下池の水位が変化すると有効落差He
は変化するため、管路の時定数Tpが変化する。同様に、
ポンプ水車のトルクMeが変化すると回転体の時定数Tr
変化する。このため、フィルタ回路の定数を落差などに
よって変えられるようにしたのが第5図に示す実施例で
ある。
この例では、水位検出器9で上池と下池の水位Hu,Hd
を検出し、その差 △Hst=Hu−Hd ……(5) がフィルタ定数算定器10に入力される。このフィルタ定
数算定器10で水位差△Hstの値に応じてポンプ水車の有
効落差He,流量Qe、軸トルクMeを算定する。通常、Heは
水位差△Hstと同一、Qe,MEはその落差で実現される最大
の流量とトルクである。そして、予め入力されている管
路系の定数L,A,GD2の値と共に、第(2)、(3)式よ
り管路の時定数Tp、回転体の時定数Trを算定し、それら
の値に応じてフィルタ回路の定数(第2図のfl,fc,fh,G
min)を設定する。
具体的には落差He1、He2に応じてTp1,Tp2,Tr1,Tr2
算定されると、第(1)式に基づき、移動分△Pの変化
周波数fに対する水位変動の相対値△H/△Pの特性が第
6図の曲線l1,l2のように求められる。許容できる水圧
変動を(H/△P)aとすると、落差He1に対するフィル
タ定数f l1,f c1,f h1が求められる。フィルタ回路の最
低ゲインGminは曲線11のピークの値によって定まる。落
差He2に対しても同様に、f l2,f c2,f h2,Gmin2が決る
ので、結局フィルタ回路の特性は第7図に示されたもの
になる。すなわち、実線l1が落差He1の特性、点線l2が
落差He2の時の特性である。
ここで、この実施例の効果を説明するため、落差の変
化に応じてフィルタ回路の定数を変化させない場合を考
えてみる。その場合はフィルター回路の特性は第7図の
曲線l1となるので、落差He1の時は問題ないが、落差が
変化してHe2となった時は周波数fが f l1<f<f c1 の範囲では第6図の曲線l2に示されているように水圧変
動はほとんど問題とならないにも拘らずらず、目標入出
力信号を低減することになり、入出力指令にする水力機
械の応答を悪くすることになる。同様に、共振周波数f
c2においても信号を減衰しすぎていることがわかる。こ
のように、落差の変化に応じてフィルタ路の定数を変化
させることは、制御上きわめて重要であり、効果のある
ことである。
次に、本発明を第8図に示すように、複数台のポンプ
水車が1本の水圧鉄管を共用する分岐水路系の水力発電
所に適用する場合を説明する。
この図において、1a,1b,1cは各々、ポンプ水車1号
機、2号機、3号機を示す。水圧鉄管2は上池3から延
び、分岐点で1号水圧鉄管2a、2号水圧鉄管2b、3号水
圧鉄管2cに分岐し、各々のポンプ水車1a,1b,1cに接続さ
れている。この場合は落差He,トルクMe、慣性モーメン
トGD2などが一定であっても、運転しているポンプ水車
の台数によって管路の時定数Tpが大きく異なるので、前
述の実施例の場合と同様に、フィルタ回路の定数を変え
ることが望ましい。このため、第9図に示した本発明の
実施例では、運転台数判定器11によって分岐水路系の全
ポンプ水車の内で運転している号機の数Mを検出し、こ
の運転台数Mの値に応じてフィルタ回路8の定数を変化
させている。
すなわち、具体的には運転台数Mにより目標入出力P
*の周波数fに対する水圧鉄管の水圧変動△Hの応答は
第10図のようになる。同図中、曲線m1は全号機を同時に
目標入出力P*で制御した時、曲線m2は一台を停止、2
台を目標入出力P*で制御した時、曲線m3は2台を停
止、1台のみを目標入出力P*で制御した時における各
水圧変動△Hの周波数応答を、△Pに対する相対値△H/
△Pで表示している。ここで、許容できる水圧変動を
(△H/△P)aとすると、運転台数に応じてフィルタ回
路8で低減すべき信号の周波数範囲と低減の割合が求め
られる。この場合、共振状態となる周波数は運転台数が
減るほど高周波側へ移行し、共振状態における水圧変動
△Hの振動も運転台数が減るほど小さくなり、1台運転
では曲線m3に示されているように全ての周波数範囲で水
位変動は許容範囲内となっている。
従って、フイルタ回路8は、第11図に示したように、
3台運転時は同図の実線m1のように比較的広範囲(f l1
<f<f h1)で入力信号を低減する周波数特性であり、
2台運転時は点線m2のようにm1よりやや高い周波数の周
波数範囲(f l2<f<f h2)でm1より小さい低減率で入
力信号を低減する周波数特性であり、1台運転時は2点
鎖線m3のように全く入力信号の低減をしない周波数特性
という3種類の特性となる。
この3種類の特性を予めフィルタ回路8に組込んでお
き、複数台数判定器11の出力mによってフィルタの減衰
特性を切換えることにより、常に適切なAFC運転が行わ
れる。特に第11図の実線m1の周波数特性のみで、1台運
転から3台運転までに対応しようとすると、3台運転時
は問題ないとしても、1台運転では必要もないのに入力
信号を大幅に低減することになり、AFC運転の応答を悪
くする結果となる。
なお、上記では設置されている複数台のポンプ水車の
一部が運転し、他は全て停止しているものとして説明し
たが、運転している号機でもAFC運転を行わず、ガイド
ベーン開度、回転速度が一定であるならば、目標入出力
P*による水圧変動△Hの変動に関しては停止号機と見
なすことができる。
〔発明の効果〕
上述のように本発明によれば、可変速制御によるAFC
運転において、目標入出力信号を所定のバンドエリミネ
ート特性を有するフィルタ回路に入力し、管路の水圧変
動を誘起するような周波数成分を低減させてしまうこと
により、どのような周波数の入出力信号に対しても、管
路に過大な水圧変動が引起こされるのを防止することが
でき。また、フィルタ回路の周波数特性を運転落差、運
転台数等に応じて適宜切換えるか変化させることによ
り、管路の水圧変動を引起こす恐れのない入力出力信号
には最大限のスピードで追従制御することができ、応答
性が必要以上に低下することは防止される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例において使用される制御回路
の構成例を示すブロック図、第2図は第1図におけるフ
ィルタ回路の周波数特性図、第3図は本発明によりAFC
運転を行う際の目標入出力信号P*とポンプ水車の運転
状態の変化の様子を示すグラフ図、第4図は第1図の変
形例を示すブロック図、第5図は本発明の他の実施例に
おいて使用される制御回路の構成例を示すブロック図、
第6図は落差の変化をパラメータとし、目標入出力信号
△Pに対する管路の水圧変動△の周波数応答の違いを説
明するグラフ、第7図は第5図におけるフィルタ回路の
周波数特性図、第8図は分岐水路系の構成例を示す概略
図、第9図は第8図の分岐水路系に本発明を適用するた
めの実施例において使用される制御回路の構成例を示す
ブロック図、第10図は分岐水路系の水力機械の運転台数
の変化をパラメータとし、目標入出力信号の変化分△P
に対する管路の水圧変動△Hの周波数応答の相違を示す
グラフ、第11図は第9図におけるフィルタ回路の周波数
特性図、第12図は本発明が適用される水力発電所の構成
例を示す概略図、第13図は従来の運転制御方法において
使用される制御回路の構成例を示すブロック図、第14図
ないし第16図は夫々、目標入出力信号P*が高速で変化
した場合の運転状態と管路の水圧変動を示すグラフ、第
17図は第13図の制御回路において、目標入出力信号P*
の周波数によって管路の水圧変動△Hがどのように変化
するかを示すグラフである。 1……ポンプ水車、2……水圧鉄管、3……上池、4…
…下池、5……ランナ、6……発電電動機、7……可変
速制御装置、8……フィルタ回路、9……水位検出器、
10……フイルタ定数算定器、11……運転台数判定器。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水車またはポンプ水車と、これに直結され
    た可変速型発電電動機と、その制御装置とからなる可変
    速水力機械において、発電運転時には目標出力信号を、
    また揚水運転時には目標入力信号を、予め定められた周
    波数帯域の信号を減衰させる特性を持つフィルタ回路に
    入力することによって、前記目標出力信号または目標入
    力信号の周波数成分の内、所定の範囲の周波数成分を所
    定の割合で減衰させ、これによって得られた信号に基づ
    いて可変速制御を行うことを特徴とする可変速水力機械
    の運転制御方法。
  2. 【請求項2】発電運転時には目標出力信号を、また揚水
    運転時には目標入力信号を、予め定められた周波数帯域
    の信号を減衰させる特性を持つフィルタ回路に入力し、
    目標出力信号または目標入力信号を周波数成分の内、所
    定の範囲の周波数成分を所定の割合で減衰させる場合、
    可変速水力機械が接続されている上池と下池の水位差、
    またはこの水位差によって一義的に決まる可変速水力機
    械の最大出力値、最大入力値、最大流量、もしくは回転
    速度の上限値および下限値に応じて前記フィルタ回路の
    信号を低減させる周波数範囲と割合を変えることを特徴
    とする請求項1記載の可変速水力機械の運転制御方法。
  3. 【請求項3】複数台の可変速水力機械が一本の水路を共
    用している水力発電設備において、各可変速水力機械の
    出力または入力を調整するための目標出力信号または目
    標入力信号を、所定の周波数帯域の信号を減衰させる特
    性を持つフィルタ回路に入力し、前記目標出力信号また
    は目標入力信号の周波数成分の内、所定の範囲の周波数
    成分を所定の割合で減衰させる場合、前記可変速制御水
    力機械の内で、運転を停止しているか、または出力・入
    力の調整を全く行っていない号機があるときは、出力ま
    たは入力の調整を行っている号機の数に応じて、前記フ
    ィルタ回路の信号を低減させる周波数範囲と割合を変え
    ることを特徴とする請求項1または2記載の可変速水力
    機械の運転制御方法。
JP63041201A 1988-02-24 1988-02-24 可変速水力機械の運転制御方法 Expired - Lifetime JP2624748B2 (ja)

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