JP2011202382A - 長尺床材の固定金具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】固定部1と、立ち上がり部2a,2bと、押さえ部3a,3bとを備え、一方の押さえ部3aが、長尺床材5の凹溝51の下側の壁52に食い込む2つの突起31を有し、突起31と、突起31との外側端面間の距離Wが、長手方向に連設される長尺床材5との設定目地幅S2と同じになっていることを特徴としている。
【選択図】 図8
Description
この固定方法は、図10に示すように、長手方向に貫通する筒状中空部320を複数備えるとともに、長手方向に連続する凹溝310が側面に設けられている長尺床材300を、長尺床材300を下方から支持する構造材としての根太200上に所定の目地幅で並べた状態に配置するとともに、図9に示す固定金具100の固定部110を長尺床材300と長尺床材300との間で根太200にビス210を用いて固定し、固定金具100の押さえ部130と、根太200との間で凹溝310の根太200側の壁311を弾性挟持して長尺床材300をズレ動かないように固定するようにしている。
また、上記の固定金具100を用いた長尺床材300の固定方法においては、幅方向に敷き並べられる長尺床材300の幅方向の端面が、固定金具100の立ち上がり部120に当接するように施工されるため、長尺床材300が短手方向に敷き並べられる場合(以下、「横継ぎ施工」と記す)、長尺床材300間の目地幅が一定間隔に保持されるようになる。
すなわち、他方の押さえ部の端縁を構造材側に向かって凸のR形状にすることによって、このR形状部分がガイドとなり、他方の押さえ部と構造材との間に長尺床材の凹溝の下方の壁をスムーズに差し入れることができる。したがって、施工性が向上する。
突起の形状は、縦継ぎ施工時に隣接する長尺床材間の目地幅を設定された一定幅に保持することができるとともに、横継ぎ施工時に長尺床材の凹溝の下側に壁にしっかりと食い込むように作用すれば、特に限定されないが、長尺床材の長手方向の端面に当接する面が長尺床材を受ける構造材の上面に対して垂直になっていることが好ましい。
突起の大きさも特に限定されないが、高さが1〜3mm程度が好ましい。
すなわち、高さが高すぎると、長尺床材が気温や直射日光によって温められて膨脹した際に、突起に乗り上げて長尺床材の反りが生じる恐れがあり、低すぎると縦継ぎ施工時に長尺床材の端面にうまくあたらず、適正な目地幅を確保できないおそれがある。
本発明において、固定部の構造材の固定は、固定部にビス孔を設け、このビス孔を介してビスを構造材にねじ込む方法が一般的であるが、釘で固定しても構わない。また、ビス孔は、1つでも複数設けても構わない。
上記構造材の材質は、アルミニウムなどの軽量金属、木材、合成木材などが挙げられる。
しかも、横継ぎ施工時には、突起が凹溝の下方の壁にしっかりと食い込むので、この食い込みによって、長尺床材が幅方向に確実に固定される。
図1〜図4は、本発明1の固定金具の1つの実施の形態をあらわしている。
固定部1は、平面視矩形をしていて、中央にビス孔11が穿設されている。
立ち上がり部2a,2bの下端(固定部1側)から上端までの高さは、後述する長尺床材5の凹溝51の下方(構造材側)の壁52の厚みとほぼ同じになっている。
また、押さえ部3aは、構造材への取り付け状態で構造材側に向かう面に、固定金具Aを折り曲げプレス成形する際に切り起こしによって形成されている2つの突起31,31を備えている。
また、2つの突起31は、図4に示すように、立ち上がり部2aの上縁に平行な仮想線L上に並ぶように配置されている。
補強部32は、押さえ部3bの上面に対して鋭角をなすように、折れ曲がり部を湾曲形状となるように、固定金具Aの成形時に折れ曲げ形成されている。
したがって、押さえ部3bの端縁33は、構造材側に向かって凸のR形状をしている。
因みに、上記固定金具Aの大きさは、例えば、固定部1の幅が15mm、立ち上がり部2aの高さが8mm、押さえ部3aの幅が8mm程度、突起31の高さ(根太4側への突出長さ)が1〜3mmである。
(1)例えば、図5に示すように、一方の長尺床材5を根太4上に配置するとともに、押さえ部3aが凹溝51内に臨むとともに、立ち上がり部2aが長尺床材5の凹溝51の下方(根太4側)の壁52に端面にほぼ密着するように固定金具Aを保持しながら、固定部1が根太4の上面にほぼ密着するまで、固定金具Aのビス孔11を介してビス6を根太4にねじ込む。すなわち、固定部1は、ビス孔11の周囲が根太4とビス6の頭部との間で挟着されて根太4に固定される。
(2)図5に示すように、他方の長尺床材5を、壁52の端縁が押さえ部3bと根太4との隙間を臨むように根太4上に配置し、他方の長尺床材5を矢印X方向に押して、壁52の端縁を立ち上がり部2bにほぼ当接させる。
このとき、押さえ部3bの端縁33が根太4側に向かって凸のR形状をしているので、長尺床材5の壁52がスムーズに押さえ部3bと根太4との間に入り込み、他方の長尺床材5の壁52が押さえ部3aと根太4との間でしっかりと挟み込まれる。
また、他方の長尺床材5の壁52が押さえ部3bと根太4との間に入り込むことによって、押さえ部3bを上方へ押し上げる力が押さえ部3bに加わる。したがって、てこの原理によって一方の押さえ部3aに根太4側に向かうモーメントが生じ、図5に示すように、突起31が十分に壁52に食い込んでいない場合でもこのモーメントによって突起31が壁52にしっかりと食い込んで、一方の長尺床材5の壁52が押さえ部3aと根太4との間にしっかりと挟み込まれる。
すなわち、幅方向に並べられた2つの長尺床材5は、固定金具Aによって、所定の目地幅S1を保った状態に固定される。また、突起31が壁52に食い込むため、長尺床材5のずれ動きがこの突起31によって規制される。
(1)図7に示すように、一方の長尺床材5の長手方向の中間部を図6に示すように根太4に固定するとともに、固定金具Aの一方の突起31の端面が一方の長尺床材5の端面に当接し、押さえ部3aの一部を先に固定された長尺床材5の凹溝51内に入り込むように、根太4上に固定金具Aの固定部1をビス6で固定する。
(2)図7に示すように、先に固定された一方の長尺床材5の長手方向の端面に、他方の長尺床材5の長手方向の端面を対向させた状態に根太4上に載置し、図8に示すように、他方の突起31に長手方向の端面が当接するまで、図7に示す矢印Y方向に他方の長尺床材5を根太4の上面に沿って一方の長尺床材5方向にスライドさせる。
このようにして、長手方向に並べられた2つの長尺床材5は、固定金具Aの2つの突起31によって、突起31の間隔Wの目地幅S2を保った状態に固定される。
また、突起31の高さが1〜3mmであるので、長尺床材5が気温や直射日光によって温められて膨脹した際に、突起31にうまく乗り上げて長尺床材5が割れたりせず、また乗り上げても長尺床材5に反りが生じることがない。
上記の実施の形態では、押さえ部に突起が2つであったが、長手方向目地幅確保用の突起と突起との間に、幅方向に長尺床材を並べた際に、凹溝の下側の壁に食い込ませるためのみの突起を別途設けるようにしても構わない。
1 固定部
11 ビス孔
2a,2b 立ち上がり部
3a,3b 押さえ部
31 突起
33 端縁(押さえ部3bの端縁)
4 根太(構造材)
5 長尺床材
51 凹溝
52 壁(凹溝51の壁)
6 ビス
Claims (2)
- 長手方向に連続する凹溝が側面に設けられた長尺床材が下方から支持される構造材にねじ固定される固定部と、
この固定部の両側から前記凹溝の下方の壁の上端まで立ち上がる立ち上がり部と、
各立ち上がり部の上端から外側に延出し、凹溝の下方の壁を構造材との間で挟み込んで長尺床材を固定する押さえ部とを備える長尺床材固定金具であって、
少なくとも一方の前記押さえ部が、凹溝の下方に壁に食い込む複数の突起を備え、
前記立ち上がり部の上縁に沿う方向の、一端に配置された突起と、他端に配置された突起との外側端面間の距離が、長手方向に連設される長尺床材との設定目地幅と同じになっていることを特徴とする長尺床材の固定金具。 - 一方の押さえ部のみに突起が設けられていて、他方の押さえ部の端縁が構造材側に向かって凸のR形状をしている請求項1に記載の長尺床材の固定金具。
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