JP2011201716A - 廃油系固体燃料の利用方法 - Google Patents

廃油系固体燃料の利用方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011201716A
JP2011201716A JP2010069127A JP2010069127A JP2011201716A JP 2011201716 A JP2011201716 A JP 2011201716A JP 2010069127 A JP2010069127 A JP 2010069127A JP 2010069127 A JP2010069127 A JP 2010069127A JP 2011201716 A JP2011201716 A JP 2011201716A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waste oil
solid fuel
based solid
calcining furnace
fuel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010069127A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5634726B2 (ja
Inventor
Atsuhiro Koike
敦裕 小池
Koji Kawabe
孝治 川辺
Shusuke Suzuki
秀典 鈴木
Shuichi Niinuma
秀一 新沼
Masahiro Kawasaki
正弘 川崎
Hiroyuki Takano
博幸 高野
Kazushi Izumi
一志 和泉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
Taiheiyo Cement Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiheiyo Cement Corp filed Critical Taiheiyo Cement Corp
Priority to JP2010069127A priority Critical patent/JP5634726B2/ja
Publication of JP2011201716A publication Critical patent/JP2011201716A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5634726B2 publication Critical patent/JP5634726B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P40/00Technologies relating to the processing of minerals
    • Y02P40/10Production of cement, e.g. improving or optimising the production methods; Cement grinding
    • Y02P40/121Energy efficiency measures, e.g. improving or optimising the production methods
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P40/00Technologies relating to the processing of minerals
    • Y02P40/10Production of cement, e.g. improving or optimising the production methods; Cement grinding
    • Y02P40/125Fuels from renewable energy sources, e.g. waste or biomass

Landscapes

  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Abstract

【課題】廃油系固体燃料を、良好に且つ大量に燃料として燃焼させ得る方法を提供すること。
【解決手段】廃油系固体燃料を、セメント製造設備であるNSPキルンの仮焼炉に投入し、該廃油系固体燃料をセメント製造用燃料として利用するにあたって、廃油系固体燃料Xの仮焼炉12への投入位置を、仮焼炉用バーナーSBの燃料出口の上方にあたる仮焼炉天井部12dとしたことを特徴とする廃油系固体燃料の利用方法とした。
【選択図】図2

Description

本発明は、廃油系固体燃料の利用方法に関するもので、特に廃油系固体燃料を容易に、しかも大量に燃料として利用する方法に関するものである。
廃プラスチック、廃ゴム、或いは廃ワイヤソーオイル、廃切削油等の廃油は、高いエネルギーを有するため、廃棄物として焼却処分せずに、燃料として有効利用することが期待されている。
そこで、このような燃焼によって高エネルギーを発生する可燃性廃棄物は、近年、各種の燃焼炉の燃料として使用されつつある。
例えば、廃プラスチック等の可燃性廃棄物を燃料として利用する方法として、その破砕品をセメント焼成設備のロータリーキルンの窯前部からロータリーキルン内に空気流に乗せて吹き込んで燃焼させ、それにより、主燃料として使用している微粉炭の使用量を削減する技術が特許文献1或いは特許文献2に開示されている。
また、原油スラッジ、廃塗料、廃溶剤等の油泥と、所定の粒径に破砕した廃畳、木粉等のバイオマスと、有機質粉体とを所定の割合で混合し、得られた廃油系固体燃料を管路を介してセメントキルンの主燃料である微粉炭に代えて、或いは微粉炭と併用してバーナーから炉内に燃料として投入する技術が特許文献3に開示されている。
しかしながら、上記のようにセメント焼成設備のロータリーキルンの窯前部から燃料として可燃性廃棄物を投入するに際しては、製造されるセメントクリンカの品質に悪影響を与えない観点等から、火炎(フレーム)を形成させて燃料を瞬時に高温で完全燃焼させる必要があり、空気流等に乗せて可燃性廃棄物を吹き込むことが必須であった。
この際、可燃性廃棄物が廃プラスチック等の破砕品である場合には、付着性が無いことから容易に管路を介して空気圧送することも可能であるが、原油スラッジ、廃塗料等を主体とする廃油系廃棄物にあっては、高い粘稠性を有するものや、常温で流動性がないものもあり、管路を介した圧送が困難である。また、特許文献3に記載されているように、廃油をバイオマス等に吸収させ、ハンドリング性を改善させた後に管路を介して圧送する方法もあるが、この場合には、固体燃料の流動性、付着性等との調整を厳密に行う必要があり、廃油の種類によってはその作業が困難となる場合があった。
そこで、本件出願人は、上記課題を解決するため、セメント製造設備であるNSPキルンの仮焼炉に着目し、該仮焼炉においては、火炎(フレーム)を形成させて燃料を瞬時に完全燃焼させる必要はなく、燃料の吹き込みを必須とはしないことから、ハンドリング性が悪く、付着性を有する廃油系固体燃料であっても、十分に燃料として利用可能であることを見出し、廃油系固体燃料を、セメント製造設備であるNSPキルンの仮焼炉に投入し、該廃油系固体燃料をセメント製造用燃料として利用する方法を創案し、先に特許出願を行なった(特許文献4)。
特開平8−283052号公報 特開2001−58857号公報 特開2006−199750号公報 特開2008−260647号公報
上記した特許文献4に開示された技術にあっては、セメントクリンカの品質に全く影響を与えずに、容易に廃油系固体燃料を燃料として利用することができるものであった。
すなわち、特許文献4に開示された技術のように、セメント製造設備であるNSPキルンの仮焼炉に廃油系固体燃料を投入した場合には、仮焼炉の内部はロータリーキルンの窯前部よりも周囲温度条件が低いので未燃分が出る可能性があるが、多少の未燃分が仮焼炉から出たとしても、最終的にはロータリーキルン内に入ってロータリーキルンの回転に従って窯前部側に徐々に移動しながら燃焼を完結するので、セメントクリンカの品質に影響を与える心配がない。また、多少燃焼の仕方に変動があったとしても、同じ理由により、セメントクリンカの品質に全く問題を与える心配がない。また、上記したように仮焼炉に投入される燃料の燃焼は、ロータリーキルンの窯前部から投入される燃料の燃焼条件に比して緩やかなものでよいため、空気圧送による燃料の吹き込みを必須とはしないことから、ハンドリング性が悪く、付着性を有する廃油系固体燃料であっても、その流動性、付着性等を厳密に調整することなく、2重のフラップダンパー、ロータリーフィーダ等を用いた機械的投入方法等を採用することにより容易に仮焼炉内に投入することができるものであった。
しかしながら、セメント製造設備の仮焼炉に廃油系固体燃料を投入する場合であっても、投入した廃油系固体燃料が良好に仮焼炉において燃焼し、未燃分が発生しないことが、未燃分の仮焼炉設備への固結で発生する設備メンテナンスの軽減の観点から好ましく、更には、石油、石炭等の代替燃料として、できるだけ多くの廃油系固体燃料を仮焼炉において良好に燃焼させることが、エネルギー効率の観点からも好ましいものであった。また、近年においては、処分を要請される廃油等の可燃性廃棄物の量が増え、より多くの廃油系固体燃料を仮焼炉に投入して処分することが期待されるようになってきた。
本発明は、上述した実情に鑑み成されたものであって、その目的は、廃油系固体燃料をセメント製造設備であるNSPキルンの仮焼炉に投入し、該廃油系固体燃料をセメント製造用燃料として利用するにあたって、廃油系固体燃料を良好に且つ大量に燃料として燃焼させ得る方法を提供することにある。
本発明者等は、上記した目的を達成すべく鋭意研究を進めた結果、仮焼炉は、燃焼用空気の供給や炉内ガスの気流等の条件が、燃料を燃焼させるのに最適である位置にバーナーの燃料出口が設置されていることに着目し、該バーナーの燃料出口の上方にあたる仮焼炉天井部から廃油系固体燃料を投入すれば、バーナーの燃料出口より噴出された微粉炭等のバーナー燃料と同様に、最適な燃焼条件の下に廃油系固体燃料が投入されることとなり、廃油系固体燃料を良好に且つ大量に燃料として燃焼させることができることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、次の〔1〕〜〔6〕に記載の廃油系固体燃料の利用方法とした。
〔1〕廃油系固体燃料を、セメント製造設備であるNSPキルンの仮焼炉に投入し、該廃油系固体燃料をセメント製造用燃料として利用するにあたって、廃油系固体燃料の仮焼炉への投入位置を、仮焼炉用バーナーの燃料出口の上方にあたる仮焼炉天井部としたことを特徴とする、廃油系固体燃料の利用方法。
〔2〕上記仮焼炉が、RSP式の仮焼炉であることを特徴とする、上記〔1〕に記載の廃油系固体燃料の利用方法。
〔3〕上記廃油系固体燃料が、スクリューコンベヤー、バケットエレベーター、ベルトコンベヤー等の機械式搬送装置によって仮焼炉まで搬送され、2重のフラップダンパー、ロータリーフィーダ等のシール機能を有する機械式投入装置を介して上記仮焼炉天井部から投入されることを特徴とする、上記〔2〕に記載の廃油系固体燃料の利用方法。
〔4〕上記機械式投入装置のシュートが、廃油系固体燃料の投入角度が57度以上となるように上記仮焼炉天井部に設置されていることを特徴とする、上記〔3〕に記載の廃油系固体燃料の利用方法。
〔5〕上記機械式投入装置のシュート直下の仮焼炉内部に、投入された廃油系固体燃料を分散させる分散棒が設置されていることを特徴とする、上記〔4〕に記載の廃油系固体燃料の利用方法。
〔6〕上記廃油系固体燃料が、少なくとも機械式搬送及び機械式投入が可能な必要最小限のハンドリング性に調整されていることを特徴とする、上記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の廃油系固体燃料の利用方法。
上記した本発明に係る廃油系固体燃料の利用方法によれば、セメントクリンカの品質に全く影響を与えずに、容易に、しかも大量の廃油系固体燃料を仮焼炉の燃料として使用することができる。
本発明に係る廃油系固体燃料の使用方法を実施する設備の全体を概念的に示した図である。 本発明において廃油系固体燃料を投入するRSP式の仮焼炉を概念的に示した図である。 図2のI−I線に沿う部分の拡大断面図である。 図2のII−II線に沿う部分の拡大断面図である。
以下、上記した本発明に係る廃油系固体燃料の利用方法の好適な実施の形態を、図面等に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る廃油系固体燃料の利用方法を実施する設備の全体を概念的に示した図である。
本発明において使用する廃油系固体燃料は、廃油類と廃油吸収材との混合物である。
廃油類としては、廃ワイヤソーオイル、オイルスラッジ(例えば重油スラッジ、原油スラッジ等)、廃油再生残渣(廃油を蒸留設備等を用いて再生した後に残る残渣)、廃切削油、廃研磨油、廃インク、廃溶剤、廃グリース、廃植物油、廃食用油等が挙げられ、これらを単独でも、またこれらの二種以上を混ぜたものであってもよい。
廃油吸収材としては、廃畳の破砕物、木材チップ、廃ポリマー、廃スポンジ、紙屑、各種汚泥等を用いることができ、これらの廃油吸収材と上記廃油類とを混合し、流動性、付着性等のハンドリング性を改善した混合物とする。
廃油類と廃油吸収材との混合割合は、混合する両者の種類、性状等により異なり、一概に規定することはできないが、混合物の性状の目安としては、少なくともスクリューコンベヤー、バケットエレベーター、ベルトコンベヤー等の機械式搬送装置にて搬送が可能であり、かつ2重のフラップダンパー、ロータリーフィーダ等の機械式投入装置によって投入が可能な必要最低限の流動性、付着性等のハンドリング性を備えた混合物とすればよい。
図1において示した設備では、廃畳Aと、木屑Bとを廃油吸収材として用い、これらの廃油吸収材を破砕機1によって適度な粒径に破砕した後、廃油類Oと破砕した廃油吸収材とを混合機2によって混合し、上記した機械式搬送及び機械式投入が可能な必要最低限のハンドリング性を備えた廃油系固体燃料Xとしている。
廃油類と廃油吸収材とを混合することによりハンドリング性が改善された廃油系固体燃料Xは、車両、好ましくは天蓋付密閉車両3に積み込まれ、セメント製造設備の近傍まで運ばれる。セメント製造設備の近傍まで運ばれた廃油系固体燃料Xは、ホッパー4に投入され、スクリューコンベヤー5、バケットエレベーター6、ベルトコンベヤー7等の機械式搬送装置にてセメント製造設備の仮焼炉まで搬送される。
なお、上記廃油類と廃油吸収材との混合設備とセメント製造設備とが近接している場合には、車両による輸送は行う必要はない。
本発明において廃油系固体燃料Xを燃料として利用する設備は、セメント製造設備であるNSPキルンの仮焼炉である。
NSPキルン10は、図1に示したように、複数段、例えば4段のサイクロンC1,C2,C3,C4からなるサスペンションプレヒータ11と、このサスペンションプレヒータ11に付設された仮焼炉12と、該仮焼炉12及び最下段のサイクロンC1に入口フッド13を介して接続されたロータリーキルン14と、このロータリーキルン14の出口部に連結されたクーラ15とから構成されている。そして、原料投入口16より投入されたセメント原料は、サスペンションプレヒータ11のサイクロンにおいて順次予熱された後、仮焼炉12に導入されて脱炭酸等の仮焼反応が行われ、その後、入口フッド13を経由してロータリーキルン14においてセメントクリンカとして焼成される。ロータリーキルン14から排出されたセメントクリンカは、クーラ15において急冷され、最終的なセメントクリンカとなる。なお、KBはロータリーキルン14に設けられたバーナーである。
上記した仮焼炉には、セメント原料中の石灰石を脱炭酸させる熱量を供給するため、微粉炭等の燃料を燃焼するための仮焼炉用バーナーが設置されている。本発明では、この仮焼炉用バーナーの燃料出口の上方にあたる仮焼炉天井部から廃油系固体燃料を投入することを特徴としている。これは、仮焼炉では、燃焼用空気の供給や炉内ガスの気流等の条件が、燃料を燃焼させるのに最適である位置にバーナーの燃料出口が設置されているため、このバーナーの燃料出口の上方にあたる仮焼炉天井部から廃油系固体燃料を投入すれば、バーナーの燃料出口より噴出された微粉炭等のバーナー燃料と同様に、最適な燃焼条件の下に廃油系固体燃料が投入されることとなり、廃油系固体燃料を良好に且つ大量に燃料として燃焼させることができるためである。
サスペンションプレヒータ11に付設される上記仮焼炉12には、種々の形式のものがあるが、本発明においては、特にRSP式の仮焼炉〔スワール(S)炉〕に廃油系固体燃料Xを燃料として投入することが、燃焼効率の観点等から好ましい。
このRSP式の仮焼炉12は、図1に示したように、サイクロンC2で捕集されたセメント原料が仮焼炉12に投入され、該仮焼炉12における旋回燃焼方式により効率よく加熱されて脱炭酸が進められた後、仮焼炉12から下方に排出されて混合室17に投入され、混合室17において高温のキルン排ガスと混合され、セメント原料は85%以上の脱炭酸率に達し、その後、サイクロンC1で捕集されてロータリーキルン14内に投入される構成のものである。
上記仮焼炉12の構成を更に詳細に説明すると、図2に示したように、仮焼炉12は、上部にバーナーSB付き燃焼炉12aが設けられており、該燃焼炉12aの下方に絞り部12bを介して仮焼炉本体12cが設けられている。燃焼炉12aの径は仮焼炉本体12cの径より小さく形成されている。そして、燃焼炉12aと仮焼炉本体12cには、図1〜図4に示したように、クーラ15に接続された空気送出管18から分岐する抽気ダクト18a,18bが接線方向にそれぞれ接続されている。また、仮焼するセメント原料を該仮焼炉12内に投入する原料シュート19が、サイクロンC2の下端と上記仮焼炉本体12cの抽気ダクト18bとの間に接続されている。燃焼炉12aでは、バーナーSBにおいて燃料である微粉炭が焚かれ、この微粉炭の燃焼は、該燃焼炉12a内に抽気ダクト18aを介して接線方向に吹き込まれる空気によって良好に且つ安定した状態に維持される。サイクロンC2で捕集されたセメント原料は、原料シュート19を介して仮焼炉本体12cの抽気ダクト18bに投入され、熱風に浮遊懸濁されて仮焼炉本体12c内に吹き込まれ、旋回流に乗って炉内に分散されると共に加熱され、効率よく脱炭酸が進められる。混合室17は、サスペンションプレヒータの立上がり管の一部を拡大して設けられたもので、下部からきた高温のキルン排ガスと、側部から仮焼炉12より排出されたセメント原料及び排ガスが導入され、ここで、再加熱されて85%以上に脱炭酸されたセメント原料は、サイクロンC1で捕集されて入口フッド13を介してロータリーキルン14内に投入される。なお、各図面中、実線の矢印はセメント原料の流れを示し、破線の矢印はガスの流れを示している。
本発明においては、上記構成のRSP式の仮焼炉12の燃焼炉12aに設置したバーナーSBの燃料出口の上方にあたる仮焼炉天井部12dから廃油系固体燃料Xを投入する。 この廃油系固体燃料Xの投入は、スクリューコンベヤー5、バケットエレベーター6、ベルトコンベヤー7等の機械式搬送装置にてセメント製造設備の仮焼炉12まで搬送された廃油系固体燃料Xを、2重のフラップダンパー20等のシール機能を有する機械式投入装置を介して上記仮焼炉天井部12dから仮焼炉内に自然落下により行なうことが好ましい。
また、上記2重のフラップダンパー20等のシール機能を有する機械式投入装置を介して廃油系固体燃料Xを仮焼炉内に投入するに際し、機械式投入装置のシュート20aが、廃油系固体燃料Xの投入角度αが57度以上、より好ましくは60度以上となるように上記仮焼炉天井部12dに設置されていることが好ましい。これは、廃油系固体燃料Xの投入角度αが57度に満たない場合には、廃油系固体燃料Xの落下速度が遅く、シュート20a内に堆積する虞があると共に、シュート20a内において着火してしまう懸念があるためである。
また、上記機械式投入装置のシュート20a直下の仮焼炉内部に、投入された廃油系固体燃料Xを分散させる分散棒21を設置することが好ましい。かかる分散棒21は、断面十字形の鋼材等でよく、該分散棒21の設置により、高粘性でダマや塊状となっていた廃油系固体燃料Xを分解し、分散させ、抽気ダクト18aから導入される高速旋回気流によって効率的に燃焼させることが可能となる。
なお、シール機能を有する機械式投入装置として、2重のフラップダンパー20に代えてロータリーフィーダ等を用いることもできる。
上記のようにして仮焼炉の燃焼炉12a内に投入された廃油系固体燃料Xは、燃焼してセメント原料の仮焼に寄与することとなる。特に、RSP式の仮焼炉12の場合には、図3及び図4に示したように、炉内に抽気ダクト18a,18bから導入される燃焼用二次空気によってそれぞれ高速旋回気流が形成されているため、投入した廃油系固体燃料Xが例え凝集した塊状物となっている場合でも、該高速旋回気流によって炉内に分散されると共に加熱され、しかも旋回しながら長時間にわたって炉内に滞留することとなるため、効率よく燃焼してセメント原料の仮焼に寄与することとなる。また、例え多少の未燃分が仮焼炉12から出たとしても、最終的にはロータリーキルン14内に入って該ロータリーキルン14の回転に従って窯前部側に徐々に移動しながら燃焼を完結するので、セメントクリンカの品質に全く影響を与える心配がない。
上記したようなことから、RSP式の仮焼炉12の燃焼炉12aに設置したバーナーSBの燃料出口の上方にあたる仮焼炉天井部12dから廃油系固体燃料Xを投入する場合には、特にハンドリング性が悪く、付着性を有する廃油系固体燃料Xであっても、十分に燃料として利用可能であり、廃油系固体燃料Xを、厳格なハンドリング性の調整をすることなく、容易に、しかも大量にセメント製造用燃料として利用することが可能となる。
以上、本発明に係る廃油系固体燃料の利用方法の好適な実施の形態を説明したが、本発明は、何ら既述の実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した本発明の技術的思想の範囲内において、種々の変形及び変更が可能であることは当然である。
1 破砕機
2 混合機
3 天蓋付密閉車両
4 ホッパー
5 スクリューコンベヤー
6 バケットエレベーター
7 ベルトコンベヤー
10 NSPキルン
11 サスペンションプレヒータ
C1,C2,C3,C4 サイクロン
12 仮焼炉
SB 仮焼炉用バーナー
12a 燃焼炉
12b 仮焼炉本体
13 入口フッド
14 ロータリーキルン
KB キルン用バーナー
15 クーラ
16 原料投入口
17 混合室
18 空気送出管
18a,18b 抽気ダクト
19 原料シュート
20 2重のフラップダンパー
20a シュート
21 分散棒
A 廃畳
B 木屑
O 廃油類
X 廃油系固体燃料

Claims (6)

  1. 廃油系固体燃料を、セメント製造設備であるNSPキルンの仮焼炉に投入し、該廃油系固体燃料をセメント製造用燃料として利用するにあたって、廃油系固体燃料の仮焼炉への投入位置を、仮焼炉用バーナーの燃料出口の上方にあたる仮焼炉天井部としたことを特徴とする、廃油系固体燃料の利用方法。
  2. 上記仮焼炉が、RSP式の仮焼炉であることを特徴とする、請求項1に記載の廃油系固体燃料の利用方法。
  3. 上記廃油系固体燃料が、スクリューコンベヤー、バケットエレベーター、ベルトコンベヤー等の機械式搬送装置によって仮焼炉まで搬送され、2重のフラップダンパー、ロータリーフィーダ等のシール機能を有する機械式投入装置を介して上記仮焼炉天井部から投入されることを特徴とする、請求項2に記載の廃油系固体燃料の利用方法。
  4. 上記機械式投入装置の投入シュートが、廃油系固体燃料の投入角度が57度以上となるように上記仮焼炉天井部に設置されていることを特徴とする、請求項3に記載の廃油系固体燃料の利用方法。
  5. 上記機械式投入装置の投入シュート直下の仮焼炉内部に、投入された廃油系固体燃料を分散させる分散棒が設置されていることを特徴とする、請求項4に記載の廃油系固体燃料の利用方法。
  6. 上記廃油系固体燃料が、少なくとも機械式搬送及び機械式投入が可能な必要最小限のハンドリング性に調整されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の廃油系固体燃料の利用方法。
JP2010069127A 2010-03-25 2010-03-25 廃油系固体燃料の利用方法 Active JP5634726B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010069127A JP5634726B2 (ja) 2010-03-25 2010-03-25 廃油系固体燃料の利用方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010069127A JP5634726B2 (ja) 2010-03-25 2010-03-25 廃油系固体燃料の利用方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011201716A true JP2011201716A (ja) 2011-10-13
JP5634726B2 JP5634726B2 (ja) 2014-12-03

Family

ID=44878810

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010069127A Active JP5634726B2 (ja) 2010-03-25 2010-03-25 廃油系固体燃料の利用方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5634726B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018118861A (ja) * 2017-01-23 2018-08-02 三菱マテリアル株式会社 セメントの製造方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55154998U (ja) * 1979-04-24 1980-11-07
JP2003212618A (ja) * 2002-01-18 2003-07-30 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 有機汚染土の処理方法
JP2005239451A (ja) * 2004-02-24 2005-09-08 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd タンクスラッジの有効利用方法
JP2006263530A (ja) * 2005-03-23 2006-10-05 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 硫酸ピッチの処理方法
JP2008260647A (ja) * 2007-04-10 2008-10-30 Taiheiyo Cement Corp 廃油系廃棄物の利用方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55154998U (ja) * 1979-04-24 1980-11-07
JP2003212618A (ja) * 2002-01-18 2003-07-30 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 有機汚染土の処理方法
JP2005239451A (ja) * 2004-02-24 2005-09-08 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd タンクスラッジの有効利用方法
JP2006263530A (ja) * 2005-03-23 2006-10-05 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 硫酸ピッチの処理方法
JP2008260647A (ja) * 2007-04-10 2008-10-30 Taiheiyo Cement Corp 廃油系廃棄物の利用方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018118861A (ja) * 2017-01-23 2018-08-02 三菱マテリアル株式会社 セメントの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5634726B2 (ja) 2014-12-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5014868B2 (ja) 廃油系廃棄物の利用方法
CN101608866B (zh) 能够处理带可燃物生料的水泥窑外预分解窑尾系统
US5816795A (en) Apparatus and method for providing supplemental fuel to a preheater/precalciner kiln
CA2618768C (en) Method and device for use of alternative fuels in clinker and cement production
TWI532701B (zh) Waste disposal equipment
JP2006298685A (ja) 生石灰・軽焼ドロマイトの製造方法
CN110566977B (zh) 一种垃圾焚烧飞灰颗粒均匀连续给料装置
CN101988698A (zh) 一种旋流煤粉燃烧器
CN113217936A (zh) 一种在分解炉中处置废弃风机叶片的系统及其工作方法
US9321684B2 (en) Cement clinker manufacturing plant
KR101476563B1 (ko) 조절 범위가 연장된 고체 연소 고온 가스 발생기
JP5301185B2 (ja) 廃油系固体燃料の利用方法
JP5207474B2 (ja) 樹脂系廃棄物の利用方法
JP2010095410A (ja) 廃油系廃棄物の利用方法
KR102257068B1 (ko) 소성로와 로더밀 선별 및 멀티싸이클론을 이용한 고강도 몰탈용 모래 제조장치와 그 방법
JP5634726B2 (ja) 廃油系固体燃料の利用方法
US7361014B2 (en) Injection of waste-derived materials into pre-calcining stage of a clinker production system
JP5634727B2 (ja) セメント焼成設備の燃焼排ガス中のNOx低減方法
CN107162443B (zh) 一种沸腾石灰窑
CN105276573A (zh) 风煤料分级低氮燃烧设备与工艺及水泥熟料烧成系统
JP2021185122A (ja) 燃料燃焼装置
CN102734796A (zh) 劣质煤燃烧器
CN102654283B (zh) 煤渣粉旋风燃烧系统
JP5758083B2 (ja) 廃油系固体燃料の使用方法
CN206457414U (zh) 一种节能环保自动化石灰竖窑

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130204

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131217

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141014

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141015

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5634726

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250