JP2011201583A - 包装容器 - Google Patents

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Masanori Shibazaki
雅教 柴▲崎▼
Yosuke Matsumura
洋介 松村
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Abstract

【課題】十分な印刷面積を確保しつつ物品を安定して保持でき得る包装容器を提供する。
【解決手段】包装容器10は、一枚のシート材を二つ折りにしたうえで一部を接合することで形成される。包装容器は、前面側シート片14および背面側シート片16の両端を接合することで形成される一対のサイド部22R,22Lと、当該一対のサイド部22R,22Lの間に位置する本体部17、本体部17の上端開口および下端開口を覆う蓋フラップ24および底フラップ25を有している。本体部17は、折り重なった前面側シート片14および背面側シート片16を離間方向に湾曲させることで物品100が収容可能な収容空間を構成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、二つ折りにした一枚のシート材の一部を貼着することで形成される包装容器であって、平坦状に折り畳まれた平坦状態と、略筒状の物品を収容可能な形状に立体化させた組立状態と、に変更可能な包装容器に関する。
従来から筒状の物品を包装するための包装容器が多数提案されている。たとえば、透明なプラスチックシートに事前成形された凹部に物品を収容したうえで、当該プラスチックシートの背面に台紙を取り付けたブリスター容器などが知られている。かかるブリスター容器によれば、物品を外部から観察できるという利点がある。しかしながら、かかるブリスター容器では、容器と物品との接触面積が少なくなりがちであり、凹部内で物品が動いてしまい、結果として物品が正面を向かないという問題があった。
特開2006−193201号公報 特開2010−1050号公報 特開2000−296831号公報 特開平10−181736号公報
特許文献1−4などには、こうした問題を解決し得る包装容器が開示されている。より具体的には特許文献1−3に開示されているように、シートを二つ折りにした各シート片を外側へ凸に湾曲させ、その湾曲させた先端側の辺縁部同士を結合して、両シート片の間に物品収容空間を形成した包装容器が開示されている。かかる包装容器によれば、湾曲したシート片がバネ的に機能して、物品収容空間に収容された物品を保持するため、物品の動きを多少は低減できる。その一方で、かかる包装容器の場合、物品に関する各種情報の印刷面積が少ないという問題があった。
特許文献4には、一枚のシート材を二つ折りにし、当該シート材の端部を糊付けし、糊付けされることなく折り重なっている二枚のシート片を外側へ凸に湾曲させて物品収容空間を形成した包装容器が開示されている。かかる包装容器によれば、平坦な糊付け部分が存在しており、当該糊付け部分に物品に関する各種情報を印刷できる。しかし、この糊付け部分は、左右いずれか一方にしか存在しておらず、十分な印刷面積が確保しづらかった。また、左右一方側しか糊付けされていない場合、物品収容空間を構成するシート片の湾曲度合いが左右非対称となり、美観の低下や、物品を安定して保持できないなどの問題があった。
つまり、従来の包装容器では、十分な印刷面積を確保しつつ物品を安定して保持でき得ることが困難であった。
そこで、本発明では、十分な印刷面積を確保しつつ物品を安定して保持でき得る包装容器を提供することを目的とする。
本発明の包装容器は、一枚のシート材から構成され、平坦状に折り畳まれた平坦状態と、略筒状の物品を収容可能な形状に立体化させた組立状態と、に変更可能な包装容器であって、前記一枚のシート材を、組立状態において前面側に位置する前面側シート片と、背面側に位置する背面側シート片と、に大別するべく折り曲げたうえで一部を貼着することにより形成される包装容器であって、折り重なった前面側シート片の左右両端および背面側シート片の左右両端をそれぞれ接合することで形成され、組立状態においても平坦なサイド部と、前記サイド部に挟まれた位置において接合されることなく折り重なった前面側シート片および背面側シート片を互いに離間する方向に湾曲させることで前記物品が収容可能な収容空間を形成する本体部であって、前面側シート片からなる前壁および背面側シート片からなる背壁を備える本体部と、折り曲げられることで前記本体部の上端開口の少なくとも一部を覆う蓋フラップと、折り曲げられることで前記本体部の下端開口の少なくとも一部を覆う底フラップと、を備えることを特徴とする。
好適な態様では、さらに、組立状態において、前記蓋フラップの真上に張り出す張出部を備える。この場合、前記サイド部は、その上端が、前記前壁の上端より高くなっており、前記張出部は、前記サイド部を構成する前面側シート片のうち、前記前壁の上端より上側部分を前記本体部側に延出させた部位である、ことが望ましい。また、前記背壁は、前記前壁上端より上側に突出した突出領域を有しており、前記張出部は、前記突出領域に形成された切り込みにより当該背壁に部分的に接続された略帯状部位を、前面側に湾曲させることで形成される部位である、ことも望ましい。
他の好適な態様では、前記本体部は、前記物品を前記収容空間に収容した際に、前記物品の外周面の70%以上と接触する形状である。
本発明によれば、印刷面として機能するサイド部が左右に設けられ、また、本体部により物品が保持されるため、十分な印刷面積を確保しつつ物品を安定して保持できる。
本発明の第一実施形態の包装容器の展開図である。 図1の包装容器の斜視図である。 従来の包装容器の横断面図である。 第一実施形態の包装容器の横断面図および概略図である。 第二実施形態である包装容器の展開図である。 図5の包装容器の上部斜視図である。 第三実施形態の包装容器の展開図である。 図7の包装容器の上部斜視図である。 第四実施形態の包装容器の展開図である。 図9の包装容器の上部斜視図である。 他の包装容器の展開図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の第一実施形態である包装容器10の展開図である。また、図2は、この包装容器10の概略斜視図である。なお、以下の図面では、見易さのために、斜視図と展開図との間で、寸法比や形状を異ならせている。また、以下の図面において、砂目ハッチングを施した幾何学形状部分は、接着剤または粘着剤の塗布部分を示しており、互いに接合される箇所には同一形状で白抜きの幾何学形状を図示している。
この包装容器10は、一枚のシート材12を折り曲げるとともに一部を接合することで形成される容器であって、適宜、折り曲げられて立体化されることにより略筒状の物品100が収容可能な自立容器となる。本実施形態の包装容器10は、転動容易な形状、例えば、円筒形の物品100の収容に、特に好適な構成を有している。以下、物品100の形状が略円筒形である場合を例に挙げて、この包装容器10の構成について詳説する。
包装容器10を構成するシート材12は、立体形状を維持できる程度の強度を有するものであれば特に限定されない。したがって、例えば、合成樹脂シート、紙と合成樹脂シートの積層シート、紙又は合成樹脂シートと金属箔の積層シートなどを用いることができる。このうち、合成樹脂シートは、物品保持(転動防止)に必要な、適度な弾性を備えていることから、特に望ましいといえる。合成樹脂シートの樹脂材料は特に限定されず、ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィン系、ポリスチレン系、ポリエステル系などの汎用樹脂が例示される。ただし、シート材12は、少なくとも一部(例えば包装容器10の正面に相当する部位)、望ましくは、そのほぼ全体が、透明または半透明であることが望ましい。このようにシート材12の少なくとも一部を透明または半透明にするのは、包装容器10に収容された物品100を外部から観察可能とするためである。
包装容器10は、1枚のシート材12を、図1に図示する展開図の外形線に沿って打ち抜いた後、適宜、折り曲げ、一部を接合することで形成される。したがって、後述する本体部17、蓋フラップ24、底フラップ25、右サイド部22R、左サイド部22L(以下左右を区別しない場合は「サイド部22」という)などの包装容器10の構成部材は、全て、一体形成されていることになる。また、シート材12には、折り曲げ作業を容易にするために、予め、押罫や、切罫、ミシン罫、リード罫などからなる折り曲げ線が形成されている。
図1に示された一枚のシート材12は、第一折り曲げ線L1に沿って二つ折りにされ、組立状態において前面側に位置する前面側シート片14と、背面側に位置する背面側シート片16と、に区分される。なお、本説明では、後述する本体部17のうち、組立状態において上端高さが低くなる側を「前面側」とし、上端高さが高くなる側を「背面側」としている。しかし、ここでいう「前面側」、「背面側」は、あくまで、説明上の名称であり、実際の製品としての前面・背面とは無関係であってもよい。
二つ折りにされたシート材12は、前面側シート片14と背面側シート片16が折り重なった状態となる。本実施形態では、この二つ折りの状態での左右両端部分において、互いに重なり合った前面側シート片14と背面側シート片16を互いに接合する。この接合された部位が、組立状態においても平坦な一対のサイド部22を構成する。
また、シート材12の下端から延出する略円形部分のうち図1において楕円形で示した部分も互いに接合される。この略円形部分が本体部17下端から延出し、組立状態において本体部17の下端開口の一部を覆う底フラップ25となる。
このように接合された時点では、包装容器10は、平坦に折り畳まれた平坦状態となっている。実際に物品100を収容する際には、図2に示すように、この包装容器10を折り目線に沿って折り曲げ立体化した組立状態にする。
組立状態において、包装容器10は、左右両側に位置する平坦な一対のサイド部22R,22Lと、当該一対のサイド部22R,22Lに挟まれた本体部17、本体部17の上端開口の一部を覆う蓋フラップ24、本体部17の下端開口を覆う底フラップ25に大別される。
サイド部22は、記述したとおり、二つ折りの状態で互いに重なり合った前面側シート片14と背面側シート片16の左右両端を互いに接合することで形成される部位で、組立状態においても平坦なままとなっている。ここで、このサイド部22は、単なる糊代として機能するだけでなく、商品に関する各種情報を印刷する印刷面としても機能する。換言すれば、このサイド部22を設けることにより、印刷面を従来技術に比して大幅に増加させることができる。
一対のサイド部22の間には、本体部17が位置している。本体部17は、物品100の収容空間を形成する部位で、前面側シート片14からなる前壁18および背面側シート片16からなるとともに当該前壁18に対向する背壁20を備えている。この前壁18および背壁20は、平坦状態においては、互いに接合されることなく重なっている。組立状態にする際には、この重なった前壁18および背壁20を互いに離間する方向に湾曲させる。この湾曲により、前壁18と背壁20により囲まれた略レモン形状の収容空間が形成される。
前壁18および背壁20は、後に詳説するように物品収容時に、当該物品100の外周の少なくとも70%に接触できるようになっている。これは、前壁18および背壁20の幅を、物品100の径(ひいては外周長)に応じて規定することで実現できる。
ここで、背壁20とサイド部22の上端高さは等しく、前壁18の上端高さは、背壁20およびサイド部22の上端高さよりも低くなっている。換言すれば、背壁20には、前壁18の上端より上側に位置する突出領域20aが存在するようになっている。この突出領域20aには、たとえば、店舗陳列用のバーに引っ掛ける引っ掛け孔28などが形成されている。なお、前壁18の高さは、収容すべき物品100の高さとほぼ同じか若干高い。
背壁20には、当該背壁20の下端から上側に向かって伸びる二本の半破断線26aと当該二本の半破断線26aに接続された略半円状の切込線26bとで区切られた開封帯26が形成されている(図1参照、図2では見えず)。ここで、半破断線とは、ユーザによる破断を補助するための線で、例えば、間欠的に切り込みを施すミシン目線や、シート材12の肉厚よりも浅い溝線であるハーフカット線などが該当する。この開封帯26は、物品100が収容されて製品として構成された包装容器10から、物品100を取り出す際に切り離される部位である。ユーザは、この半破断線に沿って開封帯26を切り離すことにより、物品100を包装容器10から容易に取り出すことができる。
蓋フラップ24は、組立状態において、本体部17の上端開口の大部分を覆う部位で、本体部17の上端開口とほぼ同様の略レモン形状を有している。この蓋フラップ24は、前壁18の上端から延出しており、下方に凸な弧状の折り曲げ線L2によって前壁18と区分されている。組立時には、この蓋フラップ24は、当該弧状の折り曲げ線L2に沿って、前壁18に対して略90度に折り曲げられる。
底フラップ25は、組立状態において、本体部17の下端開口の一部を覆う部位で、前壁18の下端および背壁20の下端から延出した二つのフラップ25を互いに接合することにより形成されている。組立時には、この底フラップ25は、前壁18および背壁20との境界に形成された折り曲げ線L3に沿って、前壁18および背壁20に対して略90度に折り曲げられる。
以上が、本実施形態の包装容器10の構成である。かかる構成を有することにより、本実施形態の包装容器10は、従来の包装容器10に比して、十分な印刷面積を確保しつつ、より安定して物品100を保持することができる。これについて、図3、図4を参照して説明する。
図3は、従来の包装容器の概略横断面図である。図3(a)は、ブリスター容器の概略横断面図である。ブリスター容器は、透明なプラスチックシート102に事前成形された凹部に物品100を収容したうえで、当該プラスチックシート102の背面に台紙104を取り付けた包装容器である。こうした断面略弧状のプラスチックシート102と平坦な台紙104とで物品100を保持するブリスター容器の場合、物品100と包装容器との接触面積が少なくならざるを得ない。すなわち、ブリスター容器の場合、平坦な台紙104と物品100とは、上下に延びる線(横断面からみると点)でしか接触することができない。
また、プラスチックシート102には、略弧状の凹部が形成されているが、この凹部の形状を物品の外周形状に如何に近似させたとしても、物品の外周の50%以上と接触することができない。また、そもそも、この凹部は、事前にバキュームフォームなどで成形されており、物品100の形状に追従して変化しない。そのため、この凹部を物品100に密着させることは困難であった。そして、その結果、搬送時に受ける振動などにより、物品100が容易に転動してしまい、物品100の正面が包装容器10の正面からずれるという問題がある。
また、バキュームフォームなどで成形されるプラスチックシート102には印刷を施すことが困難であり、物品100に関する各種情報は、台紙104にしか印刷することができない。換言すれば、ブリスター容器では、印刷面積が小さくなりがちという問題があった。
図3(b)は、特許文献1−3などに記載されている従来の包装容器の横断面図である。この従来の包装容器10は、シート材を二つ折りにして、折り重なった各シート片106,108を外側へ凸に湾曲させ、その湾曲させた先端側の辺縁部同士を結合することで、両シート片106,108の間に物品100収容空間を形成している。かかる従来の包装容器によれば、一枚のシート材から構成されているため、あらかじめ当該シート材に様々な印刷を施すことが可能で、包装容器10の全面に印刷を施すことができる。また、湾曲した二枚のシート片106,108が、バネ的に機能して、収容されている物品100を押さえるため、物品100の転動をある程度は低減できる。
しかし、図3(b)に示すように、この従来の包装容器では、本実施形態におけるサイド部22のような平坦面がなく、その表面積は、物品100の大きさに依存しがちとなる。その結果、比較的小さい物品100の場合は、十分な印刷面積が確保できない恐れがあった。また、この従来の包装容器は、物品100の外周に比して、シート片106,108の幅を大きくしているため、物品100とシート片106,108との接触面積が小さくなり勝ちであり、物品100の転動を確実に防止することは困難であった。
図3(c)は、特許文献4などに記載されている従来の包装容器の横断面図である。この従来の包装容器は、一枚のシート材を二つ折りにし、当該シート材の端部を糊付けし、糊付けされることなく折り重なっている二枚のシート片106,108を外側へ凸に湾曲させて物品100収容空間を形成している。かかる包装容器によれば、平坦な糊付け部分110(サイド部)が存在しているため、物品100が小さくても、印刷面をある程度確保できる。しかし、この糊付け部分110は、左右いずれか一方にしか存在しておらず、十分な印刷面積が確保できない場合も多かった。
また、左右一方側しか糊付けされていない場合、物品収容空間を構成するシート片106,108の湾曲度合いが左右非対称となり、美観の低下や、物品100を安定して保持できないなどの問題があった。すなわち、図3(c)に示すように、左右一方の角部(図3(c)における右側角部)は、シート片106,018を山折りすることより構成されており、他方の角部(図3(c)における左側角部)は、接合されたシート片106,108を谷折りすることにより構成されている。こうした角部の構成の違いは、角部の開き角度θa,θbの違いを招く。その結果、シート片106,108の湾曲度合いが左右非対称となり、物品100を安定して保持できないという問題を招いていた。
図4(a)は、本実施形態の包装容器10の横断面図である。この図4(a)に示すように、本実施形態では、本体部17の左右両端にシート片同士を接合して形成されたサイド部22を有している。そのため、物品100が小さくても(ひいては本体部17が小さくても)、十分な印刷面積を確保することができる。また、本体部17の左右両側においてシート片が接合されているため、物品100収容空間を構成するシート片14,18の湾曲度合いが左右非対称となりやすい。その結果、物品100を、本体部17の中央に安定して保持することができる。
また、本実施形態では、本体部17を、当該物品100の外周の約70%に接触できる形状としている。このように広範囲にわたって物品100の外周に接触することにより、物品100の転動を効果的に防止することができ、ひいては、物品100の正面が、包装容器10の正面に向いた状態を維持しやすくなる。
ここで、物品100の外周の70%に接触させるためには、物品100の径に応じて、前壁18および背壁20の幅hを調整すればよい。具体的に、物品100が半径rの円筒物体であった場合の前壁18および背壁20の幅hの決定基準を図4(b)を参照して説明する。図4(b)は、シート片と物品100との接触状況を示す模式図である。
物品100が半径rの円筒物体であった場合、背壁20(または前壁18)の幅hは、背壁20のうち物品100外周に接触している部分の長さhaと、背壁20のうち物品100外周に接触していない部分の長さ2・hbと、の和となる(h=ha+2・hb)。物品100の外周70%に接触する際、接触部分の長さhaは、ha=2πr・0.7/2=0.7πrとなる。また、物品100に接触しない部分の長さ2・hbは、2・hb=2r・tanβである。ここで、角度αは、α=360・0.7/2=126°であることを考慮すると、角度βは、β=90−126/2=27°である。よって、2・hb=2・r・tan(27°)となる。そして、背壁20の幅hは、h=ha+2・hb=0.7πr+2・r・tan(27°)となる。つまり、前壁18および背壁20の幅hが、h≦ha+2・hb=0.7πr+2r・tan(27°)の条件を満たせば、本体部17は、物品100の外周の70%以上と接触できることになる。ただし、ここで挙げた70%は、あくまで例であり、物品100の転動を効果的に防止でき得るのであれば、より少ない面積で接触するようにしてもよい。いずれにしても大面積で接触することにより、物品100の転動を効果的に防止でき、物品100の正面を、包装容器10の正面に向けたまま維持することができる。
また、このように大面積で接触することにより、包装容器10からの不正な物品100取り出しを防止するタンパープルーフ機能、あるいは、不正な物品100取り出しの有無を明確にするタンパーエビデンス機能(以下、まとめて「耐タンパー機能」と呼ぶ)などを付与することができる。
すなわち、商品として店舗等に陳列された包装容器10から物品100を取り出すためには、開封帯26を切り離して包装容器10を開封するか、蓋フラップ24を開けて本体部17の上端開口から物品100を取り出す必要がある。前者の場合、開封帯26切り離しという付加逆的な変更が包装容器10に加えられることになるため、不正な物品100取り出しの有無を容易に確認することができる。また、本体部17の上端開口から物品100を取り出す場合には、指を上端開口に差し込み、物品100の一部をつかんで引っ張る必要がある。しかし、既述したように、本体部17が、物品100の外周面と大面積で接触する構成とした場合、本体部17と物品100との間の隙間が少なくなり、物品100を指で掴む事が困難となる。また、たとえ、掴めたとしても、物品100と本体部17とが大面積で接触している場合、かなり強い力で引っ張らなければ物品100を取り出すことができず、物品100の不正な取り出しをより困難にしている。なお、当然ながら、蓋フラップ24が開けられること自体を防止するために、蓋フラップ24の先端を、何らかのシール部材(剥がした際に付加逆的な変更が生じるシール部材が望ましい)で、背壁20に貼り付けるようにしてもよい。また、こうした耐タンパー機能の観点から考えれば、本体部17の形状は、収容された物品100との間に生じる隙間が、人の指が入らない程度になるような形状とすることが望ましい。
以上、説明したように、本実施形態によれば、十分な印刷面積を確保しつつ、物品100を安定して保持することができる。
次に、他の実施形態について、図5、図6を参照して説明する。図5は、第二実施形態である包装容器10の展開図であり、図6は当該包装容器10の上部斜視図である。
この包装容器10は、第一実施形態の包装容器10と、基本的な構成は同じとなっている。すなわち、前面側シート片14および背面側シート片16の左右両端を接合することにより形成される一対のサイド部22R,22Lと、当該一対のサイド部22R,22Lの間に位置する本体部17と、当該本体部17の上端開口を覆う蓋フラップ24と、当該本体部17の下端開口を覆う底フラップ25と、を備えている。
そして、これらの構成に加え、本実施形態の包装容器10は、さらに、組立状態において、蓋フラップ24の上に張り出す張出部30を備えている。張出部30は、背壁20のうち前壁18上端より上側部分である突出領域20aに形成されている。より具体的には、張出部30は、突出領域20aに形成された二つの略弧状の切込により、背壁20に部分的に繋がった略帯状部分である。組立状態において、この張出部30は、前面側に湾曲させられ、蓋フラップ24の真上に位置する。
かかる張出部30を設けることにより、包装容器10からの不正な物品100取り出しを、より効果的に防止することができる。すなわち、蓋フラップ24の真上に張出部30が張り出している場合、蓋フラップ24を開けるため、ひいては、本体部17の上端開口から物品100を取り出すために、指を蓋フラップ24の先端に近づけようとしても、当該張出部30と指とが干渉してしまい、蓋フラップ24が開けづらくなる。その結果、本体部17の上端開口からの物品100の取り出しが、より一層困難になり、不正な物品100取り出しをより効果的に防止することが出来る。
なお、ここでは、上下に並んだ二本の弧状切込で張出部30(略帯状部分)を形成しているが、背壁20に部分的に繋がった略帯状部分が構成できるのであれば、切込の形態は、違っていてもよい。たとえば、上下に並んだ二本の切込線は、直線でもよいし屈曲線でもよい。また、切込線は、二本ではなく、三本以上でもよい。さらに、上下に並ぶのではなく、左右に並んだ切込線で背壁20に部分的に繋がった略帯状部分を構成してもよい。
次に、第三実施形態について図7、図8を参照して説明する。図7は、第三実施形態である包装容器10の展開図である。また、図8は、この包装容器10の上部斜視図である。
この包装容器10も第一実施形態の包装容器10と、基本的な構成は同じとなっている。すなわち、前面側シート片14および背面側シート片16の左右両端を接合することにより形成される一対のサイド部22R,22Lと、当該一対のサイド部22R,22Lの間に位置する本体部17と、当該本体部17の上端開口を覆う蓋フラップ24と、当該本体部17の下端開口を覆う底フラップ25と、を備えている。
ただし、本実施形態において、蓋フラップ24は、本体部17の上端開口の一部のみを覆う略帯状となっている。また、蓋フラップ24の先端には、背壁20に形成された差込孔34に差し込まれる差込片32が形成されている。差込片32と蓋フラップ24の本体との境界は、幅細に絞られ、差込孔34に係止するカエシを構成している。
差込孔34は、背壁20のうち組立状態において蓋フラップ24の先端と近接する位置に設けられた孔である。この差込孔34は、既述の差込片32と同じか若干幅細となっている。組立状態において、蓋フラップ24の先端に設けられた差込片32が当該差込孔34に差し込まれることにより、蓋フラップ24の意図しない開封、ひいては、不正な物品100取り出しが、より効果的に防止される。
また、本実施形態の包装容器10は、第二実施形態と同様に、組立状態において、蓋フラップ24の上に張り出す張出部30を備えている。ただし、この張出部30は、第二実施形態と異なり、サイド部22を構成する前面側シート片14のうち、前壁18の上端より上側部分を本体部17側に延出させた一対の延出部30aで構成されている。この延出部30aは、図8に示すように、組立状態では、蓋フラップ24の真上を横切るように張り出している。別の見方をすると、この一対の延出部30aは、蓋フラップ24の真上において観音扉のように配置されている。
この延出部30aとサイド部22との境界には、折り曲げ線は形成されていない。そのため、当該延出部30aを蓋フラップ24の真上からずらすべく、手前側や奥側に押されたとしても、当該押し付け力が解除されれば、シート材12の弾性復元力により、自然に蓋フラップ24の真上に戻るようになっている。換言すれば、この延出部30aは、常時力を加え続けない限り、蓋フラップ24の真上に位置する構成となっている。かかる延出部30a(張出部30)を設けることにより、蓋フラップ24を開けるための指の進入をより効果的に防止できる。また、蓋フラップ24が開けられたとしても、上端開口から取り出される物品100が、この延出部30aと干渉することになる。その結果、物品100の不正な取り出しが、より効果的に防止できる。
また、かかる延出部30aは、物品100に関する各種情報を印刷する印刷面としても機能する。換言すれば、かかる延出部30aを設けることにより、印刷面の面積を向上させることができる。なお、ここで示した延出部30aの形状は一例であり、適宜、別の形状に変更されてもよい。たとえば、右側の延出部30aと左側の延出部30aとが、左右非対称であってもよい。
次に、第四実施形態について図9、図10を参照して説明する。図9は、第四実施形態である包装容器10の展開図である。また、図10は、この包装容器10の上部斜視図である。
この包装容器10も第一実施形態の包装容器10と、基本的な構成は同じとなっている。すなわち、前面側シート片14および背面側シート片16の左右両端を接合することにより形成される一対のサイド部22R,22Lと、当該一対のサイド部22R,22Lの間に位置する本体部17と、当該本体部17の上端開口を覆う蓋フラップ24と、当該本体部17の下端開口を覆う底フラップ25と、を備えている。
ただし、本実施形態において、蓋フラップ24は、前壁18から延出するのではなく、背壁20の一部から構成されている。すなわち、本実施形態において、背壁20の突出領域20aには、円弧状の切り込みにより、下端のみが背壁20に繋がった部分が形成されている。この円弧状切込の下端は、前壁18の上端とほぼ同じ高さとなっており、円弧状切込の下端から上端までの高さは、背壁20から前壁18までの距離にほぼ等しくなっている。組立状態においては、この蓋フラップ24は、略90度に折り曲げられ、本体部17の上端開口を覆う。なお、ここでは、略円状の蓋フラップ24を例示したが、本体部17の上端開口の少なくとも一部を覆えるのであれば、角形や楕円形などであってもよい。
また、この包装容器10も、第二実施形態および第三実施形態と同様に、蓋フラップ24の真上に張り出す張出部30を有している。本実施形態における張出部30は、右側サイド部22Rを構成する前面側シート片14のうち、前壁18の上端より上側部分を本体部17側に延出させた一つの延出部30aで構成されている。この延出部30aの左端部には、背壁20と左側サイド部22Lとの境界に形成された差込線40に差し込まれる差込片38が形成されている。この差込片38は、基端が幅細に絞られた略矩形となっている。差込線40は、この差込片38が差し込まれる切込線で、背壁20と左側サイド部22Lとの境界に形成されている。この差込線40の長さは、差込片38の長さと同じか若干短くなっている。組立状態において、延出部30aは、蓋フラップ24の真上を横断する。そして、この延出部30aの左側端部に設けられた差込片38が当該差込線40に差し込まれることで、この延出部30aの横断状態が、より確実に維持される。その結果、蓋フラップ24や本体部17の上端開口周辺への指の進入が、より確実に防止される。そして、不正な物品100の取り出しがより効果的に防止される。また、この延出部30aは、各種情報を印刷する印刷面としても機能するため、より多量の情報を印刷することができる。
なお、当然ながら、ここで説明した構成は一例であり、適宜、変更可能である。たとえば、延出部30aの端部に設けられた差込片38を省略し、図11の展開図に示すように、延出部30aと両サイド部22L,22Rとが切れ目なく繋がった状態としてもよい。また、本実施形態では、延出部30aを略矩形としたが、他の形状であってもよい。
また、これまでの説明では、収容される物品100として、円筒形の物品100のみを例示したが、収容される物品100は、略筒状であれば、他の形状、たとえば角筒形や楕円筒形であってもよい。
10 包装容器、12 シート材、14 前面側シート片、16 背面側シート片、17 本体部、18 前壁、20 背壁、22 サイド部、24 蓋フラップ、25 底フラップ、26 開封帯、30 張出部、40 差込線、100 物品。

Claims (5)

  1. 一枚のシート材から構成され、平坦状に折り畳まれた平坦状態と、略筒状の物品を収容可能な形状に立体化させた組立状態と、に変更可能な包装容器であって、前記一枚のシート材を、組立状態において前面側に位置する前面側シート片と、背面側に位置する背面側シート片と、に大別するべく折り曲げたうえで一部を貼着することにより形成される包装容器であって、
    折り重なった前面側シート片の左右両端および背面側シート片の左右両端をそれぞれ接合することで形成され、組立状態においても平坦なサイド部と、
    前記サイド部に挟まれた位置において接合されることなく折り重なった前面側シート片および背面側シート片を互いに離間する方向に湾曲させることで前記物品が収容可能な収容空間を形成する本体部であって、前面側シート片からなる前壁および背面側シート片からなる背壁を備える本体部と、
    折り曲げられることで前記本体部の上端開口の少なくとも一部を覆う蓋フラップと、
    折り曲げられることで前記本体部の下端開口の少なくとも一部を覆う底フラップと、
    を備える包装容器。
  2. 請求項1に記載の包装容器であって、さらに、
    組立状態において、前記蓋フラップの真上に張り出す張出部を備えることを特徴とする包装容器。
  3. 請求項2に記載の包装容器であって、
    前記サイド部は、その上端が、前記前壁の上端より高くなっており、
    前記張出部は、前記サイド部を構成する前面側シート片のうち、前記前壁の上端より上側部分を前記本体部側に延出させた部位である、ことを特徴とする包装容器。
  4. 請求項2に記載の包装容器であって、
    前記背壁は、前記前壁上端より上側に突出した突出領域を有しており、
    前記張出部は、前記突出領域に形成された切り込みにより当該背壁に部分的に接続された略帯状部位を、前面側に湾曲させることで形成される部位である、ことを特徴とする包装容器。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の包装容器であって、
    前記本体部は、前記物品を前記収容空間に収容した際に、前記物品の外周面の70%以上と接触する形状である、ことを特徴とする包装容器。
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