JP2011201493A - ワイパブレード - Google Patents

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健 依田
Hiroshi Yokoyama
大志 横山
大 ▲柳▼澤
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Abstract

【課題】ワイパブレードの水引き現象を確実に防止することにある。
【解決手段】ウィンドガラスの払拭面に当接するブレードラバー20およびブレードラバー20を保持するラバーホルダ21を備えるワイパブレード14において、ワイパアームの先端が取り付けられる接続クリップ28の長手方向両側に、それぞれフィン34をラバーホルダ21の長手方向に沿って形成する。このフィン34と接続クリップ28との間に、走行風をワイパブレード14の車両後方側に案内する切欠き35をそれぞれ設ける。また、各フィン34の切欠き35側に設けられる傾斜端部34bを、ワイパブレード14の車両前後方向に対して傾斜して形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ワイパアームの先端に取り付けられて、車両に設けられた払拭面を払拭するワイパブレードに関する。
自動車等の車両には、ウィンドガラスに付着した雨水等の付着物を払拭して運転者の視界を確保するためのワイパ装置が搭載されている。ワイパ装置は、ワイパモータにより揺動されるワイパアームと、ワイパアームの先端に取り付けられるワイパブレードとを有している。また、ワイパブレードは、ウィンドガラスに当接するブレードラバーと、ブレードラバーを保持するラバーホルダとを備えている。このワイパ装置は、ワイパアームが揺動されてワイパブレードがウィンドガラス上を摺動することで、ウィンドガラスに付着した付着物を払拭するようになっている。
ところで、車両に搭載されるワイパ装置では、車両の高速走行時に走行風による揚力や抗力を受けてワイパブレードがウィンドガラスに対して浮き上がることによって、ワイパブレードの払拭性が低下することがある。そのため、例えば、特許文献1に記載されるように、ラバーホルダの長手方向全体にわたって、ワイパブレードの車両前方側に対向する傾斜面を備えたフィンを形成するようにしたワイパブレードが用いられている。このフィンにより走行風を受けることによって、ワイパブレードにウィンドガラス側に向く押し付け力つまりダウンフォースを生じさせてワイパブレードの浮き上がりを防止し、ワイパブレードの払拭性を高めるようにしている。
しかしながら、このようにラバーホルダの長手方向全体にわたってフィンを設けるようにしたワイパブレードでは、走行風がフィンに沿って流れるため、ワイパブレードの車両後方側(背面側)に渦による負圧が発生することとなる。特に、ワイパアームの先端が取り付けられるラバーホルダの取付部の形状が負圧の発生に大きく影響することが分かっている。この負圧により、ワイパブレードの払拭方向が車両前方側へと反転する上反転位置の近傍において、払拭領域の外側へ取り除かれた雨水等を払拭領域の内側へと引き込んでしまう(水引き現象)という問題がある。
そこで、例えば、特許文献2に記載されるワイパブレードでは、ラバーホルダの長手方向中央部つまり取付部の近傍においてフィンに切欠きを設けることにより、切欠きを介して走行風をワイパブレードの車両後方へ案内するようにしている。これにより、ワイパブレードの車両後方側における負圧の発生が抑制されることから、水引き現象によって運転者の視界が遮られることを防止可能となる。
特開2005−22632号公報 特開平11−198767号公報
ところで、特許文献2に記載されたワイパブレードにおいては、フィンの切欠きがフィンの長手方向と直交する方向に沿って形成されている。つまり、フィンの切欠き側に設けられる端部がワイパブレードの車両前後方向に対して平行に形成されている。そのため、フィンの長手方向に対して直交する方向に流れる走行風に対しては、切欠きを介してワイパブレードの車両後方へ走行風を案内することが有効であると言える。
しかしながら、水引き現象が発生する上反転位置の近傍では、フィンの長手方向と直交する方向に対して傾斜した方向から走行風が流れてくることから、このようなフィンの端部形状は水引き現象を防止するための最適形状とは言えない。すなわち、上反転位置の近傍において走行風の流れる向きに対してフィンの端部形状が傾斜して形成されているため、走行風が案内される切欠きの有効間隔が実質的に小さくなり、負圧の発生を十分に抑制することができないおそれがある。また、上反転位置の近傍における走行風の向きに対してフィンの端部がエッジ(角部)を備えた形状となっているため、走行風に乱流(渦)が生じてワイパブレードの車両後方側に負圧が発生し、水引き現象を引き起こす要因となる。
本発明は、ワイパブレードの水引き現象を確実に防止することにある。
本発明のワイパブレードは、車両に設けられた払拭面に当接するブレードラバーおよび前記ブレードラバーを保持するラバーホルダを備え、前記ラバーホルダの長手方向中央部に設けられた取付部にワイパアームの先端が取り付けられて、当該ワイパアームの揺動により前記払拭面上を摺動するワイパブレードであって、前記ラバーホルダの車両後方側の縁部に前記払拭面側とは反対側へ突出し走行風を受けることにより前記ラバーホルダを前記払拭面側に付勢する一対のフィンを、前記取付部の長手方向両側にそれぞれ前記ラバーホルダの長手方向に沿って形成し、少なくとも一方の前記フィンと前記取付部との間に、走行風を前記ラバーホルダの車両後方側へ案内する風抜き用の切欠きを設け、前記少なくとも一方のフィンの前記切欠き側に設けられる傾斜端部を、前記ラバーホルダの車両前後方向に対して傾斜して形成することを特徴とする。
本発明のワイパブレードは、前記ラバーホルダの長手方向一端側を前記ワイパアームの揺動中心側に向けて配置し、少なくとも前記ラバーホルダの長手方向一端側に形成される前記フィンと前記取付部との間に前記切欠きを設けることを特徴とする。
本発明のワイパブレードは、前記傾斜端部を、前記ラバーホルダの車両前方側から車両後方側へ向かうにつれて前記ラバーホルダの長手方向一端側から長手方向他端側へ傾斜して形成することを特徴とする。
本発明のワイパブレードは、前記傾斜端部を、前記ワイパアームの揺動方向が前記ラバーホルダの車両前方側へと反転する上反転位置の近傍における走行風の向きに沿って形成することを特徴とする。
本発明のワイパブレードは、前記傾斜端部を流線形状に形成することを特徴とする。
本発明のワイパブレードは、前記取付部は前記ラバーホルダの長手方向中央部に着脱自在に装着される接続クリップであることを特徴とする。
本発明のワイパブレードは、前記切欠きの車両後方側に配置されて前記ラバーホルダの長手方向に延びる補助フィンを、前記ラバーホルダに取り付けることを特徴とする。
本発明のワイパブレードは、前記補助フィンと前記切欠きとの間に隙間を形成することを特徴とする。
本発明によれば、フィンの切欠き側に設けられる端部を、ラバーホルダの車両前後方向に対して傾斜して形成された傾斜端部としたので、ラバーホルダの車両前後方向に対して平行に形成された平行端部とした場合に比べて、上反転位置の近傍において走行風が案内される切欠きの有効間隔は大きくなる。これにより、上反転位置の近傍において、ワイパブレードの払拭方向他方側に発生する負圧を十分に抑制することができ、水引き現象を確実に防止することが可能となる。
本発明によれば、フィンの傾斜端部を流線形状としたので、ワイパブレードの払拭方向他方側に乱流による負圧が生じにくくなり、水引き現象をさらに確実に防止することが可能となる。
本発明の一実施の形態であるワイパブレードを備えたワイパ装置を示す斜視図である。 (a)は図1における矢視A方向から見たワイパブレードの長手方向中央部を示す正面図であり、(b)はワイパブレードの長手方向中央部を示す平面図である。 (a)は図2(a)におけるB−B線に沿う断面図であり、(b)は図2(a)におけるC−C線に沿う断面図である。 ワイパ装置の動作を示す説明図である。 上反転位置の近傍におけるワイパブレードに対する走行風の向きを示す説明図である。 (a)は比較例としてのワイパブレードを示す概略図であり、(b)は本発明のワイパブレードを示す概略図である。 本発明の他の実施形態であるワイパブレードを備えたワイパ装置を示す斜視図である。 (a)は図7における矢視D方向から見たワイパブレードの長手方向中央部を示す正面図であり、(b)はワイパブレードの長手方向中央部を示す平面図である。 図8(b)におけるE−E線に沿う断面図である。 ワイパブレードに対する走行風の流れを示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1に示すように、自動車等の車両10には、ウィンドガラス11に付着した雨水等の付着物を払拭して運転者の視界を確保するためのワイパ装置12が設けられている。ワイパ装置12は、図示しないワイパモータにより揺動されるワイパアーム13と、ワイパアーム13の先端に取り付けられてウィンドガラス11を払拭するワイパブレード14とを有している。
ワイパアーム13は、その基端部に設けられたアームヘッド15においてピボット軸16に固定されている。アームヘッド15の先端部には、リテーナ17がウィンドガラス11に接近離反する方向に回動自在に連結されており、リテーナ17の先端部にアームピース18が固定されている。このアームピース18の先端において、ワイパブレード14がワイパアーム13に取り付けられている。ピボット軸16は図示しないリンク機構を介してワイパモータに連結されており、ワイパアーム13はワイパモータにより所定の角度範囲で揺動されるようになっている。また、リテーナ17には、ワイパアーム13の先端をウィンドガラス11側に向けて付勢する図示しないばね部材が装着されている。これにより、ワイパアーム13はワイパブレード14にウィンドガラス11側へ向けて所定の押し付け力を加えている。
ワイパブレード14は、ワイパアーム13の長手方向とほぼ平行に延びる長尺の棒状に形成されている。ワイパブレード14は、ウィンドガラス11の外面に形成された払拭面11aに当接するブレードラバー20と、ブレードラバー20を保持するラバーホルダ21とを備えている。
ブレードラバー20は、ゴム材を押出成形することにより長手方向に一様な断面形状に形成されている。図3(a)、(b)に示すように、ブレードラバー20は、ウィンドガラス11の払拭面11aに当接するリップ部20aと、リップ部20aに対してウィンドガラス11側とは反対側に配置されるヘッド部20bと、これらリップ部20aとヘッド部20bとを連結するネック部20cとを備えている。ヘッド部20bには、ワイパブレード14の払拭方向(図3における左右方向)両側にそれぞれ開口する一対の保持溝22がブレードラバー20の長手方向に沿って形成されている。
なお、ワイパブレード14の払拭方向とは、ワイパブレード14がウィンドガラス11上を摺動する際の揺動方向である。以下において、ワイパブレード14が後述する下反転位置にあるときのワイパブレード14の車両前方側(図3における左側)を払拭方向一方側とし、ワイパブレード14が下反転位置にあるときのワイパブレード14の車両後方側(図3における右側)を払拭方向他方側として説明する。
ラバーホルダ21は、ブレードラバー20の払拭方向一方側に配置されるフロントホルダ23と、ブレードラバー20の払拭方向他方側に配置されるリアホルダ24とを有している。これらフロントホルダ23およびリアホルダ24は、可撓性を有する樹脂材料を押出成形することにより長手方向に一様な断面形状に形成されている。フロントホルダ23は、ブレードラバー20のヘッド部20bに対してウィンドガラス11側とは反対側に対向する天壁23aと、ブレードラバー20のヘッド部20bに対して払拭方向一方側に配置される前壁23bとを備えた断面略L字形状をしている。このフロントホルダ23には、天壁23aの払拭方向他方側の端部に係合部23cが設けられるとともに、前壁23bのウィンドガラス11側の端部から払拭方向他方側に突出する保持爪23dが設けられている。一方、リアホルダ24は、ブレードラバー20のヘッド部20bに対して払拭方向他方側に配置される後壁24aを備えている。このリアホルダ24には、後壁24aのウィンドガラス11側とは反対側の端部に係合溝24bが形成されるとともに、後壁24aのウィンドガラス11側の端部から払拭方向一方側に突出する保持爪24cが設けられている。
これらフロントホルダ23およびリアホルダ24は、フロントホルダ23の係合部23cとリアホルダ24の係合溝24bとが係合されて、ブレードラバー20のヘッド部20bの一部を収容する断面略コの字形状に組み付けられている。また、フロントホルダ23の保持爪23dおよびリアホルダ24の保持爪24cがブレードラバー20の一対の保持溝22にそれぞれ係合されて、ブレードラバー20がラバーホルダ21に保持されている。
ラバーホルダ21にブレードラバー20が保持された状態では、ブレードラバー20のヘッド部20bとラバーホルダ21の天壁23aとの間に、装着溝25がワイパブレード14の長手方向に沿って形成される。この装着溝25には、鋼板によりウィンドガラス11に接近離反する方向に弾性変形自在に形成された板ばね(バーティブラ)26が装着されている。板ばね26は、ブレードラバー20がウィンドガラス11の払拭面11aに当接されていない状態つまり自然状態で、長手方向両端部が長手方向中央部よりもウィンドガラス11側に接近する方向に所定の曲率で湾曲している。そして、ブレードラバー20のリップ部20aがウィンドガラス11の払拭面11aに当接されてワイパブレード14が作動状態にセットされると、板ばね26がワイパブレード14とともに払拭面11aに沿って弾性変形される。これにより、ワイパアーム13からワイパブレード14に加えられる押し付け力がワイパブレード14の長手方向全体に均一に分散され、ブレードラバー20が所定の分布圧でウィンドガラス11の払拭面11aに接触されるようになっている。
ラバーホルダ21には、フロントホルダ23の天壁23aに対してウィンドガラス11側とは反対側を覆うカバー部材27が長手方向に沿って設けられている。カバー部材27は可撓性を有する樹脂材料により形成されている。ラバーホルダ21は、これらフロントホルダ23、リアホルダ24およびカバー部材27により形成されており、ラバーホルダ21の長手方向中央部には、ワイパアーム13の先端が取り付けられる取付部としての接続クリップ28が装着されている。可撓性を有する樹脂製の接続クリップ28には、図3(a)に示すように、ウィンドガラス11側に開口する収容孔28aが形成されている。この収容孔28aにラバーホルダ21の長手方向中央部を収容することにより、接続クリップ28がラバーホルダ21に装着されている。また、接続クリップ28には、ラバーホルダ21の長手方向と直交する方向に貫通する貫通孔28bが形成されている。この貫通孔28bおよびアームピース18の先端に挿通される連結軸29により、ワイパブレード14がワイパアーム13の先端に回動自在に取り付けられている。
なお、図1に示すように、ラバーホルダ21の長手方向両端部にはそれぞれ組付カバー30が設けられている。この組付カバー30内にフロントホルダ23、リアホルダ24およびカバー部材25の長手方向端部が挿通されて、これらの長手方向端部が相互に組み付けられている。
図4に示すように、ワイパブレード14は、その長手方向一端側(図2における右側)をワイパアーム13の基端側つまりワイパアーム13の揺動中心側に向けて配置されている。ワイパアーム13がピボット軸16を中心として揺動されると、ワイパブレード14は図中実線で示す上反転位置と図中二点鎖線で示す下反転位置との間でワイパアーム13とともに揺動される。これにより、ワイパブレード14がウィンドガラス11の払拭面11a上を摺動されて、上反転位置と下反転位置との間を摺動する際のワイパブレード14の軌跡である払拭領域S上に付着した雨水等の付着物がワイパブレード14により払拭されるようになっている。
すなわち、ワイパブレード14が上反転位置から下反転位置に向けて払拭方向一方側(矢印X方向)に揺動されると、払拭領域S上に付着した雨水等がワイパブレード14により払拭されて、払拭領域Sから取り除かれた雨水等が水溜まり領域Sxに集められる。同様に、ワイパブレード14が下反転位置から上反転位置に向けて払拭方向他方側(矢印Y方向)に揺動されると、払拭領域S上に付着した雨水等がワイパブレード14により払拭されて、払拭領域Sから取り除かれた雨水等が水溜まり領域Syに集められる。このようにして、払拭領域S上に付着した付着物をワイパ装置12により払拭することで、運転者の視界が確保されるようになっている。
次に、ラバーホルダ21のカバー部材27の形状について詳細に説明する。図5は上反転位置の近傍におけるワイパブレードに対する走行風の向きを示す説明図である。
カバー部材27には、接続クリップ28の長手方向両側に位置させて、一対のフィン34がラバーホルダ21の長手方向に沿ってそれぞれ一体に形成されている。図3(b)に示すように、各フィン34は、カバー部材27の払拭方向他方側の縁部からウィンドガラス11側とは反対側へ突出し、払拭方向一方側から払拭方向他方側へ向かうにつれてウィンドガラス11側とは反対側へ傾斜した形状をしている。このフィン34には、車両走行時の走行風を受けるために、払拭方向一方側に対向する風受け面34aが形成されている。そして、車両走行時にフィン34の風受け面34aにより走行風を受けることによって、ワイパブレード14をウィンドガラス11側へ付勢する押し付け力つまりダウンフォースを生じるようになっている。これにより、ワイパブレード14がウィンドガラス11の払拭面11aから浮き上がることが防止され、ワイパブレード14の払拭性の向上が図られている。
また、図2(a)、(b)に示すように、カバー部材27には、一対のフィン34と接続クリップ28との間に位置させて、車両走行時に走行風の一部をワイパブレード14の払拭方向後方側へ案内する風抜き用の切欠き35がそれぞれ設けられている。すなわち、一対のフィン34は、接続クリップ28側に設けられる端部(傾斜端部34b)が当該接続クリップ28と所定の間隔をあけて配置されるようにそれぞれ形成されており、各フィン34の端部と接続クリップ28との間で切欠き35が形成されている。この切欠き35により、車両走行時に走行風の一部がフィン34の風受け面34aに沿ってウィンドガラス11側とは反対側に流れることなく、切欠き35を介してワイパブレード14の払拭方向他方側へ積極的に案内される。そして、ワイパブレード14の払拭方向他方側における負圧の発生を抑制するようになっている。
各フィン34の切欠き35側に設けられる端部は、ワイパブレード14の長手方向と直交する方向つまりワイパブレード14の払拭方向に対して所定の角度αだけ傾斜して形成された傾斜端部34bとなっている。傾斜端部34bは、図2(b)に示すように、ワイパブレード14の長手方向一端側から長手方向他端側に向かうにつれて、ワイパブレード14の払拭方向一方側から払拭方向他方側へ傾斜して形成されている。この傾斜端部34bの所定の角度αは、図5に示すように、上反転位置の近傍における走行風の向きに沿って形成されている。すなわち、ワイパブレード14が上反転位置の近傍にあるときには、フィン34の傾斜端部34bの切欠き方向に沿って走行風が流れるようになっている。
また、傾斜端部34bは、カバー部材27の外面に滑らかに連続的に形成された流線形状をしている。つまり、上反転位置の近傍における走行風の流れに対して、傾斜端部34bがエッジを備えていない曲線形状をしている。これにより、上反転位置の近傍において、切欠き35を介して走行風の一部がワイパブレード14の払拭方向他方に案内される際に、走行風に乱流(渦)が発生しづらくなっている。
図6(a)は比較例としてのワイパブレードを示す概略図であり、図6(b)は本発明のワイパブレードを示す概略図である。図6(a)に示すワイパブレード14では、各フィン34の切欠き35側に設けられた端部が、フィン34の長手方向と直交する方向に対して平行に形成された平行端部となっている。この場合には、ワイパブレード14が上反転位置の近傍にあるときに、各フィン34の平行端部に対して傾斜した方向から走行風が流れ込むことから、走行風が案内される切欠き35の有効間隔L1,L2が実質的に小さくなる。したがって、上反転位置の近傍において、ワイパブレード14の払拭方向他方側に発生する負圧を十分に抑制することができず、水引き現象を確実に防止することができないおそれがある。また、このフィン34の平行端部は、上反転位置の近傍における走行風の流れに対してエッジを備えた形状となっているため、ワイパブレード14の払拭方向他方側に乱流(渦)による負圧が生じやすくなり、水引き現象を引き起こす要因となる。
一方、図6(b)に示す本発明のワイパブレード14では、各フィン34の切欠き35側に設けられた端部が、フィン34の長手方向と直交する方向に対して所定の角度αだけ傾斜して形成された傾斜端部34bとなっている。つまり、各フィン34の傾斜端部34bが上反転位置の近傍における走行風の向きに沿って形成されている。この場合には、ワイパブレード14が上反転位置の近傍にあるときに、各フィン34の傾斜端部34bに沿って走行風が流れ込むことから、走行風が案内される切欠き35の有効間隔M1,M2が図6(a)に示す切欠き35の有効間隔L1,L2に比べてそれぞれ大きくなる。したがって、上反転位置の近傍において、ワイパブレード14の払拭方向他方側に発生する負圧を十分に抑制することができ、水引き現象を確実に防止することが可能となる。また、このフィン34の傾斜端部34bは、上反転位置の近傍における走行風の流れに対してエッジを備えていない形状となっているため、ワイパブレード14の払拭方向他方側に乱流(渦)による負圧が生じにくくなり、水引き現象をさらに確実に防止することが可能となる。
なお、L1,M1はワイパブレード14の長手方向一端側に設けられる切欠き35の有効間隔であり、L2,M2はワイパブレード14の長手方向他端側に設けられる切欠き35の有効間隔である。
このように、フィン34の切欠き35側に設けられる端部を、ワイパブレード14の払拭方向に対して傾斜して形成された傾斜端部34bとしたので、図6(a)に示すようにワイパブレード14の払拭方向に対して平行に形成された平行端部とした場合に比べて、上反転位置の近傍において走行風が案内される切欠き35の有効間隔が大きくなる。これにより、上反転位置の近傍において、ワイパブレード14の払拭方向他方側に発生する負圧を十分に抑制することができ、水引き現象を確実に防止することが可能となる。
また、フィン34の傾斜端部34bを流線形状としたので、ワイパブレード14の払拭方向他方側に乱流による負圧が生じにくくなり、水引き現象をさらに確実に防止することが可能となる。
なお、前記実施の形態においては、一対のフィン34と接続クリップ28との間にそれぞれ切欠き35を設けるようにしたが、これに限定されることはなく、いずれか一方のフィン34と接続クリップ28との間のみに切欠き35を設けるようにしても良い。ただし、水引き現象はワイパブレード14の長手方向一端側で発生する渦による影響が大きいため、少なくともワイパブレード14の長手方向一端側に設けられるフィン34と接続クリップ28との間に切欠き35を設けることが好ましい。
また、前記実施の形態においては、上反転位置の近傍における走行風の向きに沿って傾斜端部34bを形成するようにしたが、これに限定されることはなく、ワイパブレード14の払拭方向に対する傾斜端部34bの切欠き方向の角度αは任意に変更可能である。
図7は本発明の他の実施形態であるワイパブレードを備えたワイパ装置を示す斜視図である。図8(a)は図7における矢視D方向から見たワイパブレードの長手方向中央部を示す正面図であり、図8(b)はワイパブレードの長手方向中央部を示す平面図である。図9は図8(b)におけるE−E線に沿う断面図であり、図10はワイパブレードに対する走行風の流れを示す説明図である。なお、図7〜図10において、上記部材と同様の部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
図7〜図10に示すワイパブレード14は、図1〜図6に示すワイパブレード14とほぼ同様の形状をしており、上記と同様の効果を奏することができるようになっている。このワイパブレード14には、ラバーホルダ21に形成された一対のフィン34の補助的な役割を担う補助フィン40が設けられている。図8(a)、(b)に示すように、補助フィン40は接続クリップ28の払拭方向他方側の端部に取り付けられ、接続クリップ28の払拭方向他方側に配置されている。補助フィン40はラバーホルダ21の長手方向に沿って延びており、その長手方向寸法が一対の切欠き35の形成位置に対応して形成されている。つまり、接続クリップ28および一対の切欠き35の払拭方向他方側に配置されるように、補助フィン40は一対のフィン34の相互間において当該フィン34の長手方向と平行に形成されている。なお、この補助フィン40の長手方向中央部は、補助フィン40と接続クリップ28とが干渉しないように、当該接続クリップ28周りにおいて払拭方向一方側が切り欠かれている。
補助フィン40は、図9に示すように、払拭方向一方側から払拭方向他方側へ向かうにつれて、ウィンドガラス11側とは反対側に傾斜した断面翼形状をしている。この補助フィン40には、車両走行時に走行風を受けるために、払拭方向一方側に対向する風受け面40aが形成されている。また、補助フィン40は、接続クリップ28に取り付けることでウィンドガラス11の払拭面11aから所定の高さに配置されている。このため、ラバーホルダ21の切欠き35の形成位置において、当該切欠き35により補助フィン40とラバーホルダ21との間に隙間Tが形成されている。すなわち、補助フィン40がラバーホルダ21よりもウィンドガラス11側とは反対側に配置されるように取り付けることで、補助フィン40と切欠き35との間に隙間Tが形成されている。これにより、車両走行時に、走行風の一部を切欠き35を介してワイパブレード14の払拭方向他方へ案内するための隙間が確保されている。
車両走行時には、図10において矢印W1で示すように、補助フィン40の風受け面40aにより走行風を受けることによって、ワイパブレード14をウィンドガラス11側へ付勢する押し付け力つまりダウンフォースを生じる。この補助フィン40に生じる押し付け力により、ラバーホルダ21に設けられたフィン34に生じる押し付け力が補われるようになっている。また、図10において矢印W2で示すように、走行風の一部は補助フィン40と切欠き35との間の隙間Tを介してワイパブレード14の払拭方向他方側へ積極的に案内される。そして、ワイパブレード14の払拭方向他方側における負圧の発生を抑制するようにしている。
このように、ラバーホルダ21の長手方向に延びる補助フィン40を接続クリップ28に取り付け、補助フィン40を接続クリップ28の払拭方向他方側に配置するようにしたので、この補助フィン40により生じる押し付け力によって、ラバーホルダ21に設けられた一対のフィン34に生じる押し付け力が補助される。これにより、本発明のようにフィン34に切欠き35を設けた場合でも、切欠き35を設けることで低減されたフィン34の押し付け力を補うことができるため、ワイパブレード14の浮き上がりが確実に防止され、ワイパブレード14の払拭性の向上を図ることができる。さらに、本実施形態のように取付部としての接続クリップ28を走行風による揚力や抗力が生じやすい形状とした場合でも、十分な押し付け力が得られるため、ワイパブレード14の浮き上がりが確実に防止され、ワイパブレード14の払拭性の向上を図ることができる。
また、補助フィン40と切欠き35との間に隙間Tを形成するようにしたので、補助フィン40を設けた場合でも、走行風の一部を切欠き35を介してワイパブレード14の払拭方向他方に案内するための隙間が確保される。これにより、ワイパブレード14の払拭方向他方側における負圧の発生を抑制することができ、水引き現象の発生を防止することが可能となる。
なお、前記実施の形態においては、補助フィン40を長手方向にほぼ一様な断面形状に形成したが、補助フィン40の形状は任意に変更可能である。例えば、補助フィン40の長手方向両端部に丸みを帯びた形状や、長手方向両端側に向かうにつれて補助フィン40の厚みが連続的に薄くなるような形状としても良い。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、上記実施の形態においては、ラバーホルダ21の長手方向中央部に設けられる取付部として、ラバーホルダ21に接続クリップ28を取り付けるようにしたが、これに限定されることはなく、取付部の形状は任意に変更可能である。例えば、ラバーホルダ21の長手方向中央部に取付部を一体に形成するようにしても良い。
また、上記実施の形態においては、ラバーホルダ21をフロントホルダ23,リアホルダ24およびカバー部材27により形成したが、これに限定されることはなく、ラバーホルダ21の形状は任意に変更可能である。例えば、これらフロントホルダ23,リアホルダ24およびカバー部材27を一体に形成するようにしても良い。
さらに、上記実施の形態においては、カバー部材27および接続クリップ28は可撓性を有する樹脂材料により形成したが、これに限定されることはなく、カバー部材27は熱可塑性樹脂により形成しても良い。また、フィン34も同様に熱可塑性樹脂により形成しても良く、接続クリップ28、組付カバー30等の樹脂部材はPP(ポリプロピレン)により形成しても良い。
さらに、上記実施の形態においては、ブレードラバー20の一対の保持溝22にラバーホルダ21の一対の保持爪23d,24cをそれぞれ係合することにより、ブレードラバー20をラバーホルダ21に保持するようにしたが、ブレードラバー20の保持構造はこれに限定されないことはもちろんである。
10 車両
11 ウィンドガラス
11a 払拭面
12 ワイパ装置
13 ワイパアーム
14 ワイパブレード
15 アームヘッド
16 ピボット軸
17 リテーナ
18 アームピース
20 ブレードラバー
20a リップ部
20b ヘッド部
20c ネック部
21 ラバーホルダ
22 保持溝
23 フロントホルダ
23a 天壁
23b 前壁
23c 係合部
23d 保持爪
24 リアホルダ
24a 後壁
24b 係合溝
24c 保持爪
25 装着溝
26 板ばね
27 カバー部材
28 接続クリップ(取付部)
28a 収容孔
28b 貫通孔
29 連結軸
30 組付カバー
34 フィン
34a 風受け面
34b 傾斜端部
35 切欠き
40 補助フィン
40a 風受け面

Claims (8)

  1. 車両に設けられた払拭面に当接するブレードラバーおよび前記ブレードラバーを保持するラバーホルダを備え、前記ラバーホルダの長手方向中央部に設けられた取付部にワイパアームの先端が取り付けられて、当該ワイパアームの揺動により前記払拭面上を摺動するワイパブレードであって、
    前記ラバーホルダの車両後方側の縁部に前記払拭面側とは反対側へ突出し走行風を受けることにより前記ラバーホルダを前記払拭面側に付勢する一対のフィンを、前記取付部の長手方向両側にそれぞれ前記ラバーホルダの長手方向に沿って形成し、
    少なくとも一方の前記フィンと前記取付部との間に、走行風を前記ラバーホルダの車両後方側へ案内する風抜き用の切欠きを設け、
    前記少なくとも一方のフィンの前記切欠き側に設けられる傾斜端部を、前記ラバーホルダの車両前後方向に対して傾斜して形成することを特徴とするワイパブレード。
  2. 請求項1記載のワイパブレードにおいて、前記ラバーホルダの長手方向一端側を前記ワイパアームの揺動中心側に向けて配置し、少なくとも前記ラバーホルダの長手方向一端側に形成される前記フィンと前記取付部との間に前記切欠きを設けることを特徴とするワイパブレード。
  3. 請求項2記載のワイパブレードにおいて、前記傾斜端部を、前記ラバーホルダの車両前方側から車両後方側へ向かうにつれて前記ラバーホルダの長手方向一端側から長手方向他端側へ傾斜して形成することを特徴とするワイパブレード。
  4. 請求項3記載のワイパブレードにおいて、前記傾斜端部を、前記ワイパアームの揺動方向が前記ラバーホルダの車両前方側へと反転する上反転位置の近傍における走行風の向きに沿って形成することを特徴とするワイパブレード。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のワイパブレードにおいて、前記傾斜端部を流線形状に形成することを特徴とするワイパブレード。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のワイパブレードにおいて、前記取付部は前記ラバーホルダの長手方向中央部に着脱自在に装着される接続クリップであることを特徴とするワイパブレード。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のワイパブレードにおいて、前記切欠きの車両後方側に配置されて前記ラバーホルダの長手方向に延びる補助フィンを、前記ラバーホルダに取り付けることを特徴とするワイパブレード。
  8. 請求項7記載のワイパブレードにおいて、前記補助フィンと前記切欠きとの間に隙間を形成することを特徴とするワイパブレード。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017052515A (ja) * 2016-12-26 2017-03-16 アスモ株式会社 ラバーホルダ及びワイパブレード

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