JP2011198973A - 電子部品の製造方法 - Google Patents

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Yu Ishiwatari
祐 石渡
Norizane Kudo
敬実 工藤
Minoru Matsunaga
季 松永
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Abstract

【課題】導体層の剥離の発生を抑制できる電子部品の製造方法を提供することである。
【解決手段】複数の非磁性体層18a〜18eを形成する。各非磁性体層18a〜18eの形成時に、露光を行って、非磁性体層18a〜18eの所定領域(非磁性体層118a〜118e)以外の領域を硬化させる。非磁性体層18b〜18e上にコイル導体22a,22b,24a,24bを形成する。非磁性体層18a〜18eに対して現像処理を行って、非磁性体層118a〜118eを一括して除去する。磁性体層20a〜20eを、非磁性体層118a〜118eを除去した部分に形成する。
【選択図】図9

Description

本発明は、電子部品の製造方法に関し、より特定的には、複数の絶縁体層が積層されてなる積層体と、該絶縁体層上に設けられている導体層からなる回路素子とを備える電子部品の製造方法に関する。
従来の電子部品の製造方法としては、例えば、特許文献1に記載のコモンモードチョークコイルの製造方法が知られている。特許文献1に記載のコモンモードチョークコイルでは、2つのコイルが積層体内において積層方向に並ぶように配置されている。積層体は、非磁性体層により構成されている。ただし、積層体の中心部分であって、2つのコイルに囲まれている部分には、積層方向に延在するように磁性体層が設けられている。更に、積層体の最上層及び最下層にも、磁性体層が設けられている。これにより、2つのコイルを磁気結合させている。
以下に、特許文献1に記載のコモンモードチョークコイルの製造工程の一部について図面を参照しながら説明する。図10は、特許文献1に記載のコモンモードチョークコイルの製造時の工程断面図である。図10(a)に示すように、スルーホールが設けられた非磁性体層502aが磁性体層500a上に形成され、更に、非磁性体層502a上に渦巻き状コイル504aが形成されている工程から説明を開始する。
まず、図10(b)に示すように、非磁性体層502aに設けられているスルーホールに磁性体層500bを印刷により形成する。次に、図10(c)に示すように、非磁性体層502a、磁性体層500bを覆うように、非磁性体層502bを形成する。更に、図10(d)に示すように、フォトリソグラフィ工程により、非磁性体層502bにスルーホールを形成する。
次に、図10(e)に示すように、磁性体層500b及び非磁性体層502bを覆うように、導体層510を形成する。更に、図10(f)に示すように、フォトリソグラフィ工程により、導体層510の一部を除去して、渦巻き状コイル504bを形成する。以上のような工程が繰り返されることにより、特許文献1に記載のコモンモードチョークコイルが作製される。
ところで、特許文献1に記載のコモンモードチョークコイルでは、渦巻き状コイル504bが非磁性体層502bから剥離してしまうおそれがある。より詳細には、図10(b)に示すように、磁性体層500bは、印刷により形成される。このとき、磁性体層500bは、非磁性体層502bに対して積層方向に上側に突出するように盛り上がってしまう。そのため、磁性体層500b上に形成される非磁性体層502b及び導体層510も積層方向の上側に盛り上がってしまう。すなわち、積層体の中心側における導体層510の厚みが、積層体の外側における導体層510の厚みよりも大きくなってしまう。そのため、図10(f)に示すように、渦巻き状コイル504bの内周面Bの高さは、渦巻き状コイル504bの外周面Aの高さよりも高くなる。よって、フォトリソグラフィ工程の現像処理において、渦巻き状コイル504bの内周面Bの形成に必要な時間は、渦巻き状コイル504bの外周面Aの形成に必要な時間よりも長い。したがって、渦巻き状コイル504bの内周面Bが十分に形成される時間で現像処理が行われる。
しかしながら、渦巻き状コイル504bの内周面Bが十分に形成されるように現像処理が行われると、渦巻き状コイル504bの外周面Aにおいて現像が進行しすぎてしまうという問題がある。その結果、渦巻き状コイル504bの外周面Aと非磁性体層502bとの接合面において、剥離が発生してしまう。
特開2001−76930号公報
そこで、本発明の目的は、導体層の剥離の発生を抑制できる電子部品の製造方法を提供することである。
本発明の一形態に係る電子部品の製造方法は、複数の絶縁体層が積層されてなる積層体と、該絶縁体層上に設けられている導体からなる回路素子とを備える電子部品の製造方法であって、第1の絶縁体層を形成する第1の工程と、前記第1の絶縁体層に対して露光を行って、該第1の絶縁体層の所定領域以外の領域を硬化させる第2の工程と、前記第1の絶縁体層上に前記導体を形成する第3の工程と、前記第1の工程及び前記第2の工程により形成した複数の前記第1の絶縁体層に対して現像処理を行って、該複数の第1の絶縁体層の所定領域を除去する第4の工程と、第2の絶縁体層を、前記複数の第1の絶縁体層の所定領域に形成する第5の工程と、を備えていること、を特徴とする。
本発明によれば、導体層の剥離の発生を抑制できる。
電子部品の外観斜視図である。 電子部品の積層体の分解斜視図である。 電子部品の製造時における工程断面図である。 電子部品の製造時における工程断面図である。 電子部品の製造時における工程断面図である。 電子部品の製造時における工程断面図である。 電子部品の製造時における工程断面図である。 電子部品の製造時における工程断面図である。 電子部品の製造時における工程断面図である。 特許文献1に記載のコモンモードチョークコイルの製造時の工程断面図である。
以下に、本発明の一実施形態に係る電子部品の製造方法について図面を参照しながら説明する。
(電子部品の構成)
以下に、電子部品10の構成について図面を参照しながら説明する。図1は、電子部品10の外観斜視図である。図2は、電子部品10の積層体12の分解斜視図である。以下では、電子部品10の積層方向をz軸方向と定義し、電子部品10をz軸方向から平面視したときに長辺が延在している方向をx軸方向と定義し、電子部品10をz軸方向から平面視したときに短辺が延在している方向をy軸方向と定義する。
電子部品10は、図1及び図2に示すように、積層体12、外部電極14(14a〜14d)及びコイルL1,L2を備えている。積層体12は、図1に示すように、直方体状をなしており、図2に示すように、磁性体層16(16a,16b),20(20a〜20e)及び非磁性体層18(18a〜18e)により構成されている。
積層体12は、磁性体層16a、非磁性体層18a〜18e及び磁性体層16bがz軸方向の正方向側からこの順に並ぶように積層されることにより構成されている。更に、磁性体層20a〜20eはそれぞれ、非磁性体層18a〜18eの所定領域において、非磁性体層18a〜18eをz軸方向に貫通するように設けられている。非磁性体層18a〜18eの所定領域とは、非磁性体層18a〜18eの中心近傍(対角線の交点近傍)の領域である。
磁性体層16,20は、ガラスを主成分とするセラミックに対して、磁性体材料からなるフェライト粉末が混入された材料により構成されている。非磁性体層18は、ガラスを主成分とするセラミックにより構成されている。磁性体層とは、−55℃以上+150℃以下の温度範囲において、磁性体として機能する層を意味する。非磁性体層とは、−55℃以上+150℃以下の温度範囲において、磁性体として機能する層を意味する。
コイルL1,L2は、図2に示すように、積層体12内において、z軸方向に並ぶように設けられており、互いに磁気結合することによりコモンモードチョークコイルを構成している。
コイルL1は、図2に示すように、コイル導体22(22a,22b)及びビアホール導体v1により構成されている。コイル導体22aは、非磁性体層18b上に設けられており、磁性体層20bよりもx軸方向の正方向側において、y軸方向に延在している直線状の線状導体である。コイル導体22aの一端は、非磁性体層18bのy軸方向の負方向側の長辺に引き出されている。コイル導体22aの他端は、磁性体層20bよりもx軸方向の正方向側に位置している。
コイル導体22bは、非磁性体層18c上に設けられており、磁性体層20cの周囲を旋廻する渦巻き状の線状導体である。コイル導体22bは、z軸方向の正方向側から平面視したときに、時計回りに旋回しながら中心に近づく形状をなしている。そして、コイル導体22bの一端は、非磁性体層18cのy軸方向の負方向側の長辺に引き出されている。コイル導体22bの一端は、コイル導体22aの一端よりもx軸方向の負方向側に位置している。コイル導体22bの他端は、磁性体層20cよりもx軸方向の正方向側に位置している。コイル導体22bの他端は、z軸方向から平面視したときに、コイル導体22aの他端と重なっている。
ビアホール導体v1は、非磁性体層18bをz軸方向に貫通しており、コイル導体22aの他端とコイル導体22bの他端とを接続している。
コイルL2は、図2に示すように、コイル導体24(24a,24b)及びビアホール導体v2により構成されている。コイル導体24aは、非磁性体層18d上に設けられており、磁性体層20dの周囲を旋廻する渦巻き状の線状導体である。コイル導体24aは、z軸方向の正方向側から平面視したときに、時計回りに旋回しながら中心に近づく形状をなしている。そして、コイル導体24aの一端は、非磁性体層18dのy軸方向の正方向側の長辺に引き出されている。コイル導体24aの他端は、磁性体層20dよりもx軸方向の正方向側に位置している。
コイル導体24bは、非磁性体層18e上に設けられており、磁性体層20eよりもx軸方向の正方向側において、y軸方向に延在している直線状の線状導体である。コイル導体24bの一端は、非磁性体層18eのy軸方向の正方向側の長辺に引き出されている。コイル導体24bの一端は、コイル導体24aの一端よりもx軸方向の負方向側に位置している。コイル導体24bの他端は、磁性体層20eよりもx軸方向の正方向側に位置している。コイル導体24bの他端は、z軸方向から平面視したときに、コイル導体24aの他端と重なっている。
ビアホール導体v2は、非磁性体層18dをz軸方向に貫通しており、コイル導体24aの他端とコイル導体24bの他端とを接続している。
外部電極14a,14bは、図1に示すように、積層体12のy軸方向の負方向側の側面に設けられている。外部電極14aは、外部電極14bよりもx軸方向の正方向側に設けられている。外部電極14aは、コイル導体22aの一端に接続されている。外部電極14bは、コイル導体22bの一端に接続されている。これにより、コイルL1は、外部電極14a,14b間に接続されている。
外部電極14c,14dは、図1に示すように、積層体12のy軸方向の正方向側の側面に設けられている。外部電極14cは、外部電極14dよりもx軸方向の正方向側に設けられている。外部電極14cは、コイル導体24bの一端に接続されている。外部電極14dは、コイル導体24aの一端に接続されている。これにより、コイルL2は、外部電極14c,14d間に接続されている。
以上のように構成された電子部品10では、図2に示すように、磁性体層20a〜20eは、所定領域において非磁性体層18a〜18eを貫くようにz軸方向に延在している。そして、所定領域(すなわち、磁性体層20a〜20e)は、z軸方向から平面視したときに、コイル導体22a,22b,24a,24bにより囲まれている。これにより、コイルL1が発生した磁束が磁性体層20a〜20eを通過してコイルL2を通過するようになり、コイルL2が発生した磁束が磁性体層20a〜20eを通過してコイルL1を通過するようになる。したがって、コイルL1とコイルL2とが磁気結合するようになり、コイルL1,L2がコモンモードチョークコイルを構成するようになる。
(電子部品の製造方法)
次に、電子部品10の製造方法について図面を参照しながら説明する。図3ないし図9は、電子部品10の製造時における工程断面図である。なお、図3ないし図9では、一つの電子部品10の製造時の工程断面図が示されているが、実際には、マザー積層体をカットして複数の積層体12を同時に形成する。
まず、図3(a)に示すように、磁性体層16bを形成する。具体的には、シート(図示せず)上に磁性体ペーストを塗布する。磁性体ペーストは、ガラス粉末に磁性体材料からなるフェライト粉末が混入されたペーストである。磁性体ペーストは、感光性を有しており、光を照射されることにより硬化する。そこで、シート上に塗布された磁性体ペーストを露光して硬化させて、磁性体層16bを得る。
次に、図3(b)に示すように、磁性体層16b上に非磁性体ペーストを塗布して非磁性体層118eを形成する。非磁性体ペーストは、ガラス粉末からなるペーストである。非磁性体ペーストは、感光性を有しており、光を照射されることにより硬化する。
次に、図3(c)に示すように、非磁性体層118eに対して露光を行って、磁性体層20eが形成されるべき所定領域以外の領域を硬化させる。より詳細には、所定領域のみを覆うマスクM1を介して、非磁性体層118eに光を照射する。これにより、所定領域以外の領域の非磁性体層118eは硬化し、所定領域の非磁性体層118eは硬化しない。その結果、図3(d)に示すように、所定領域以外の領域には、非磁性体層18eが形成される。
次に、図3(e)に示すように、非磁性体層18e,118e上に導電性ペーストを塗布して導体層124bを形成する。導電性ペーストは、Ag粉末からなるペーストである。導電性ペーストは、感光性を有しており、光を照射されることにより硬化する。
次に、図3(f)に示すように、導体層124bに対して露光を行って、コイル導体24bに相当する領域を硬化させる。より詳細には、コイル導体24bに相当する領域以外の領域を覆うマスクM2を介して、導体層124bに光を照射する。これにより、コイル導体24bに相当する領域の導体層124bは硬化し、コイル導体24bに相当する領域以外の領域の導体層124bは硬化しない。その結果、図3(g)に示すように、コイル導体24bが形成される。更に、現像処理を行って、図4(a)に示すように、導体層124bを除去する。これにより、非磁性体層18e上にはコイル導体24bのみが残る。
次に、図4(b)に示すように、非磁性体層18e,118e及びコイル導体24b上に非磁性体ペーストを塗布して非磁性体層118dを形成する。
次に、図4(c)に示すように、非磁性体層118dに対して露光を行って、磁性体層20dが形成されるべき所定領域及びビアホール導体v2が形成されるべき領域以外の領域を硬化させる。より詳細には、所定領域及びビアホール導体v2が形成されるべき領域を覆うマスクM3を介して、非磁性体層118dに光を照射する。これにより、所定領域及びビアホール導体v2が形成されるべき領域以外の領域の非磁性体層118dは硬化し、所定領域及びビアホール導体v2が形成されるべき領域の非磁性体層118dは硬化しない。その結果、図4(d)に示すように、所定領域及びビアホール導体v2が形成されるべき領域以外の領域には、非磁性体層18dが形成される。
次に、図4(e)に示すように、現像処理を行って、非磁性体層118dの一部を除去する。具体的には、現像処理を行って、ビアホール導体v2が形成されるべき領域の非磁性体層118dを除去して、ビアホールh2を形成する。この際、所定領域の非磁性体層118dも一部だけ除去される。ただし、所定領域の非磁性体層118dが除去される量は、ビアホールh2の深さに相当する量だけである。
次に、図4(f)に示すように、非磁性体層18d,118d上に導電性ペーストを塗布して導体層124aを形成する。この際、ビアホールh2内にも導電性ペーストを充填する。
次に、図4(g)に示すように、導体層124aに対して露光を行って、コイル導体24a及びビアホール導体v2に相当する領域を硬化させる。より詳細には、コイル導体24a及びビアホール導体v2に相当する領域以外の領域を覆うマスクM4を介して、導体層124aに光を照射する。これにより、コイル導体24a及びビアホール導体v2に相当する領域の導体層124aは硬化し、コイル導体24a及びビアホール導体v2に相当する領域以外の領域の導体層124aは硬化しない。その結果、図5(a)に示すように、コイル導体24a及びビアホール導体v2が形成される。更に、現像処理を行って、図5(b)に示すように、導体層124aを除去する。これにより、非磁性体層18d上にはコイル導体24aのみが残り、非磁性体層18d内にはビアホール導体v2が残る。
次に、図5(c)に示すように、非磁性体層18d,118d及びコイル導体24a上に非磁性体ペーストを塗布して非磁性体層118cを形成する。
次に、図5(d)に示すように、非磁性体層118cに対して露光を行って、磁性体層20cが形成されるべき所定領域以外の領域を硬化させる。より詳細には、所定領域を覆うマスクM5を介して、非磁性体層118cに光を照射する。これにより、所定領域以外の領域の非磁性体層118cは硬化し、所定領域の非磁性体層118cは硬化しない。その結果、図5(e)に示すように、所定領域以外の領域には、非磁性体層18cが形成される。
次に、図6(a)に示すように、非磁性体層18c,118c上に導電性ペーストを塗布して導体層122bを形成する。
次に、図6(b)に示すように、導体層122bに対して露光を行って、コイル導体22bに相当する領域を硬化させる。より詳細には、コイル導体22bに相当する領域以外の領域を覆うマスクM6を介して、導体層122bに光を照射する。これにより、コイル導体22bに相当する領域の導体層122bは硬化し、コイル導体22bに相当する領域以外の領域の導体層122bは硬化しない。その結果、図6(c)に示すように、コイル導体22bが形成される。更に、現像処理を行って、図6(d)に示すように、導体層122bを除去する。これにより、非磁性体層18c上にはコイル導体22bのみが残る。
次に、図7(a)に示すように、非磁性体層18c,118c及びコイル導体22b上に非磁性体ペーストを塗布して非磁性体層118bを形成する。
次に、図7(b)に示すように、非磁性体層118bに対して露光を行って、磁性体層20bが形成されるべき所定領域及びビアホール導体v1が形成されるべき領域以外の領域を硬化させる。より詳細には、所定領域及びビアホール導体v1が形成されるべき領域を覆うマスクM7を介して、非磁性体層118bに光を照射する。これにより、所定領域及びビアホール導体v1が形成されるべき領域以外の領域の非磁性体層118bは硬化し、所定領域及びビアホール導体v1が形成されるべき領域の非磁性体層118bは硬化しない。その結果、図7(c)に示すように、所定領域及びビアホール導体v1が形成されるべき領域以外の領域には、非磁性体層18bが形成される。
次に、図7(d)に示すように、現像処理を行って、非磁性体層118bの一部を除去する。具体的には、現像処理を行って、ビアホール導体v1が形成されるべき領域の非磁性体層118bを除去して、ビアホールh1を形成する。この際、所定領域の非磁性体層118bも一部だけ除去される。ただし、所定領域の非磁性体層118bが除去される量は、ビアホールh1の深さに相当する量だけである。
次に、図7(e)に示すように、非磁性体層18b,118b上に導電性ペーストを塗布して導体層122aを形成する。この際、ビアホールh1内にも導電性ペーストを充填する。
次に、図8(a)に示すように、導体層122aに対して露光を行って、コイル導体22a及びビアホール導体v1に相当する領域を硬化させる。より詳細には、コイル導体22a及びビアホール導体v1に相当する領域以外の領域を覆うマスクM8を介して、導体層122aに光を照射する。これにより、コイル導体22a及びビアホール導体v1に相当する領域の導体層122aは硬化し、コイル導体22a及びビアホール導体v1に相当する領域以外の領域の導体層122aは硬化しない。その結果、図8(b)に示すように、コイル導体22a及びビアホール導体v1が形成される。更に、現像処理を行って、図8(c)に示すように、導体層122aを除去する。これにより、非磁性体層18b上にはコイル導体22aのみが残り、非磁性体層18b内にはビアホール導体v1が残る。
次に、図8(d)に示すように、非磁性体層18b,118b及びコイル導体22a上に非磁性体ペーストを塗布して非磁性体層118aを形成する。
次に、図8(e)に示すように、非磁性体層118aに対して露光を行って、磁性体層20aが形成されるべき所定領域以外の領域を硬化させる。より詳細には、所定領域を覆うマスクM9を介して、非磁性体層118aに光を照射する。これにより、所定領域以外の領域の非磁性体層118aは硬化し、所定領域の非磁性体層118aは硬化しない。その結果、図9(a)に示すように、所定領域以外の領域には、非磁性体層18aが形成される。
次に、現像処理を行って、図9(b)に示すように、非磁性体層118a〜118eを一括して除去する。具体的には、非磁性体層118a〜118eは、露光されていないので、未硬化のままである。そこで、現像液により、磁性体層20a〜20eが形成されるべき所定領域内の非磁性体層118a〜118eを一括して除去する。これにより、所定領域には、スルーホールHが形成される。ここで、非磁性体層118b〜118eは、コイルL1,L2を構成するコイル導体22,24を形成した非磁性体層18b〜18eに対応する層である。よって、図9(b)に示す工程では、コイルL1,L2を貫通するスルーホールHを一括して形成している。
次に、図9(c)に示すように、磁性体層16a,20a〜20eを形成する。具体的には、非磁性体層18a上に磁性体ペーストを塗布すると共に、所定領域に形成されたスルーホールHに磁性体ペーストを充填する。更に、磁性体ペーストを露光して硬化させて、磁性体層16a,20a〜20eを形成する。以上の工程を経て、マザー積層体が完成する。
次に、マザー積層体を所定サイズにカットして、複数の積層体12を得る。この後、積層体12の表面に、バレル研磨処理を施して、面取りを行う。
次に、積層体12の表面に、例えば、浸漬法等の方法により主成分が銀である電極ペーストを塗布及び焼き付けすることにより、外部電極14となるべき銀電極を形成する。
最後に、外部電極14となるべき銀電極の表面に、Niめっき/Snめっきを施すことにより、外部電極14を形成する。以上の工程を経て、図1に示すような電子部品10が完成する。
(効果)
以上のような電子部品10の製造方法によれば、コイル導体22,24の剥離の発生を抑制できる。より詳細には、特許文献1に記載のコモンモードチョークコイルの製造方法では、図10(b)に示すように、磁性体層500bは、印刷により形成される。このとき、磁性体層500bは、非磁性体層502bに対して積層方向に上側に突出するように盛り上がってしまう。そのため、磁性体層500b上に形成される非磁性体層502b及び導体層510も積層方向の上側に盛り上がってしまう。すなわち、積層体の中心側における導体層510の厚みが、積層体の外側における導体層510の厚みよりも大きくなってしまう。そのため、図10(f)に示すように、渦巻き状コイル504bの内周面Bの高さは、渦巻き状コイル504bの外周面Aの高さよりも高くなる。よって、フォトリソグラフィ工程の現像処理において、渦巻き状コイル504bの内周面Bの形成に必要な時間は、渦巻き状コイル504bの外周面Aの形成に必要な時間よりも長い。したがって、渦巻き状コイル504bの内周面Bが十分に形成される時間で現像処理が行われる。
しかしながら、渦巻き状コイル504bの内周面Bが十分に形成されるように現像処理が行われると、渦巻き状コイル504bの外周面Aにおいて現像が進行しすぎてしまうという問題がある。その結果、渦巻き状コイル504bの外周面Aと非磁性体層502bとの接合面において、剥離が発生してしまう。
そこで、電子部品10の製造方法では、非磁性体層118a〜118eを完全に除去することなく非磁性体層18a〜18eを順次形成している。更に、非磁性体層118a〜118eを現像処理により一括して除去し、磁性体層20a〜20eを形成している。そのため、非磁性体層18a〜18eを形成する途中に、磁性体層20a〜20eを印刷により一層ずつ形成しない。よって、図4(b)、図5(c)、図7(a)及び図8(d)に示すように、非磁性体層118a〜118dを形成する際に、z軸方向の正方向側に突出した磁性体層20a〜20d上に非磁性体層118a〜118dを形成することがない。したがって、非磁性体層118b〜118d上に形成される導体層122,124の厚さは略均一となる。導体層122,124に対してフォトリソグラフィ工程を行うことによって得られるコイル導体22,24の厚さも略均一となる。すなわち、コイル導体22,24の内周面の高さとコイル導体22,24の外周面の高さとの間に大きな差が生じない。よって、コイル導体22,24の内周面の形成に必要な現像処理の時間と、コイル導体22,24の外周面の形成に必要な現像処理の時間とが略等しくなる。その結果、コイル導体22,24の外周面において現像が進行しすぎてしまうことが抑制される。以上より、電子部品10の製造方法では、コイル導体22,24の剥離の発生が抑制される。
また、電子部品10の製造方法では、コイル導体22間又はコイル導体24間でショートが発生することが抑制される。より詳細には、特許文献1に記載のコモンモードチョークコイルの製造方法では、図10に示すように、非磁性体層502bは、z軸方向の正方向側に突出してしまう。突出した部分に渦巻き状コイル504bを形成する場合、コイルの内周面と外周面の厚みが均一とならないために部分的に現像処理の時間が異なり、導電性ペーストが渦巻き状コイルの間に残ってライン同士で接触してしまう恐れがある。
一方、電子部品10の製造方法では、前記の通り、非磁性体層118b〜118eを形成する際に、z軸方向の正方向側に突出した磁性体層20a〜20d上に非磁性体層118b〜118dを形成することがない。よって、渦巻き状コイルの内周面と外周面とで現像処理の時間が均一化され現像残りが発生しにくい。以上より、電子部品10の製造方法では、コイル導体22間又はコイル導体24間でショートが発生することが抑制される。
また、電子部品10の製造方法では、磁性体層20a〜20eを一括して形成しているので、製造工程数を減らすことが可能となる。その結果、電子部品10の製造コストの低減が図られる。
(その他の実施形態)
本発明に係る電子部品10の製造方法は、前記実施形態に示したものに限らず、その要旨の範囲内において変更可能である。
電子部品10の製造方法では、コイルL1,L2を構成しているコイル導体22a,22b,24a,24bは、複数の非磁性体層18b〜18e上に設けられている。そして、図9(b)の現像処理では、コイル導体22a,22b,24a,24bを形成した非磁性体層18b〜18eの所定領域(非磁性体層118b〜118e)を一括して除去している。これにより、前記の通り、コイル導体22,24の剥離の発生を抑制できる。
しかしながら、非磁性体層118b〜118eの除去の方法はこれに限らない。図5(b)の工程において、例えば、コイルL2を構成するコイル導体24a,24bを形成した非磁性体層18d,18eの所定領域(非磁性体層118d,118e)を一括して除去してもよい。そして、図9(b)の工程において、コイルL1を構成するコイル導体22a,22bを形成した非磁性体層18b,18cの所定領域(非磁性体層118b,118c)を一括して除去してもよい。コイルL1,L2は、非磁性体層18cにおいて絶縁されている。そのため、非磁性体層18cよりもz軸方向の負方向側に位置する非磁性体層118d,118eと、非磁性体層118d,118eよりもz軸方向の正方向側に位置する非磁性体層118b,118cとを、別々の現像処理によって除去してもよい。以上のように、現像処理では、少なくとも複数の非性体層118を一括して除去していればよい。
なお、電子部品10では、磁性体層16,20及び非磁性体層18が積層されるものとしたが、積層される絶縁体層はこれに限らない。電子部品10では、材料の異なる2種以上の絶縁体層が積層されていればよい。
また、電子部品10は、コイルL1,L2からなるコモンモードチョークコイルを内蔵しているものとしたが、電子部品10が内蔵している回路素子は、コモンモードチョークコイルに限らない。電子部品10は、例えば、コイルを内蔵していてもよい。この場合には、コイルを構成するコイル導体は、図2のコイル導体22,24のように、磁性体層20cの周囲を旋廻する渦巻き状の線状導体からなっていることが望ましい。そして、コイル導体は、z軸方向から平面視したときに、図2の磁性体層20を囲んでいることが望ましい。
また、電子部品10は、コイル以外の回路素子を内蔵していてもよい。
以上のように、本発明は、電子部品の製造方法に有用であり、特に、導体層の剥離の発生を抑制できる点において優れている。
L1,L2 コイル
h1,h2 ビアホール
v1,v2 ビアホール導体
10 電子部品
12 積層体
14a〜14d 外部電極
16a,16b,20a〜20e 磁性体層
18a〜18e 非磁性体層
22a,22b,24a,24b コイル導体
118a〜118e 非磁性体層
122a,122b,124a,124b 導体層

Claims (6)

  1. 複数の絶縁体層が積層されてなる積層体と、該絶縁体層上に設けられている導体からなる回路素子とを備える電子部品の製造方法であって、
    第1の絶縁体層を形成する第1の工程と、
    前記第1の絶縁体層に対して露光を行って、該第1の絶縁体層の所定領域以外の領域を硬化させる第2の工程と、
    前記第1の絶縁体層上に前記導体を形成する第3の工程と、
    前記第1の工程及び前記第2の工程により形成した複数の前記第1の絶縁体層に対して現像処理を行って、該複数の第1の絶縁体層の所定領域を除去する第4の工程と、
    第2の絶縁体層を、前記複数の第1の絶縁体層の所定領域に形成する第5の工程と、
    を備えていること、
    を特徴とする電子部品の製造方法。
  2. 前記回路素子は、所定方向に旋回している線状の前記導体により構成されている第1のコイル及び第2のコイルであって、互いに磁気結合してコモンモードチョークコイルを構成するように積層方向に並んでいる第1のコイル及び第2のコイルであり、
    前記第1の絶縁体層の所定領域は、積層方向から平面視したときに、前記導体により囲まれていること、
    を特徴とする請求項1に記載の電子部品の製造方法。
  3. 前記第1のコイル及び前記第2のコイルを構成する前記導体は、複数の前記第1の絶縁体層上に設けられており、
    前記第4の工程では、前記第1のコイル及び前記第2のコイルを構成する前記導体を形成した複数の前記第1の絶縁体層の所定領域を除去すること、
    を特徴とする請求項2に記載の電子部品の製造方法。
  4. 前記第1のコイルを構成する前記導体は、複数の前記第1の絶縁体層上に設けられており、
    前記第4の工程では、前記第1のコイルを構成する前記導体を形成した複数の前記第1の絶縁体層の所定領域を除去すること、
    を特徴とする請求項2に記載の電子部品の製造方法。
  5. 前記第1の絶縁体層は、非磁性体層であり、
    前記第2の絶縁体層は、磁性体層であること、
    を特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれかに記載の電子部品の製造方法。
  6. 前記回路素子は、所定方向に旋回している線状の前記導体からなるコイルであり、
    前記第1の絶縁体層の所定領域は、積層方向から平面視したときに、前記導体に囲まれていること、
    を特徴とする請求項1に記載の電子部品の製造方法。
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