JP2011197184A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】面状発熱体により種々のサイズの記録媒体に対応して定着部材を適切に加熱する定着装置及び該定着装置を備える画像形成装置を提供する。
【解決手段】定着装置において、定着部材の内周側に該定着部材と当接または近接して配置され、前記定着部材を直接または間接的に加熱するものであって、絶縁性を有する基層22a上に1つの抵抗発熱層22bが形成されてなる発熱シート22sと、抵抗発熱層22bに電力を供給するものであって、抵抗発熱層22bおける通電距離を調整可能に配置される3つ以上の電極端子22eと、を有する面状発熱体22について、3つ以上の電極端子22eにおける任意の2つの電極端子22eと電源とを給電可能に接続して、発熱シート22sの前記定着部材の軸方向における発熱幅を変化させる発熱幅調整機構部32を備える。
【選択図】図8

Description

本発明は、面状発熱体を用いた定着装置及び該定着装置を備える電子写真方式、静電記録方式等を利用したFAX、プリンタ、複写機またはそれらの複合機等の画像形成装置に関するものである。
従来から、複写機、プリンタ等の画像形成装置として、電子写真方式を利用した画像形成装置が種々考案されており公知技術となっている。その画像形成プロセスは、像担持体である感光ドラムの表面に静電潜像を形成し、感光ドラム上の静電潜像を現像剤であるトナー等によって現像して可視像化し、現像された画像を転写装置により記録紙(用紙、記録媒体ともいう)に転写して画像を担持させ、圧力や熱等を用いる定着装置によって記録紙上のトナー画像を定着する過程により成立している。
この定着装置では、対向するローラもしくはベルトもしくはそれらの組み合わせにより構成された定着部材及び加圧部材が当接してニップ部を形成するように配置されており、該ニップ部に記録紙を挟みこみ、熱および圧力を加え前記トナー像を記録紙上に定着することを行っている。
前記定着装置の一例を挙げると、複数のローラ部材に張架された定着ベルトを定着部材として用いる技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。このような定着ベルトを用いた装置は、定着部材としての定着ベルト(無端状ベルト)、定着ベルトを張架・支持する複数のローラ部材、複数のローラ部材のうち1つのローラ部材に内設されたヒータ、加圧ローラ(加圧部材)、等で構成されている。ヒータは、ローラ部材を介して定着ベルトを加熱する。そして、定着ベルトと加圧ローラとの間に形成されたニップ部に向けて搬送された記録媒体上のトナー像は、ニップ部にて熱と圧力とを受けて記録媒体上に定着される(ベルト定着方式)。
また、上述した画像形成装置に用いられる定着装置において、回転体である定着部材の内面に摺接する固定部材を有している定着装置がある。
例えば、特許文献2では、発熱体としてのセラミックヒータと、加圧部材としての加圧ローラとの間に耐熱性フィルム(定着フィルム)を挟ませて定着ニップ部を形成させ、前記定着ニップ部のフィルムと加圧ローラとの間に画像定着すべき未定着トナー画像を形成担持させた被記録材を導入して、フィルムと一緒に挟持搬送させることで、ニップ部においてセラミックヒータの熱がフィルムを介して被記録材に与えられ、また、定着ニップ部の加圧力にて未定着トナー画像を被記録材面に熱圧定着させるフィルム加熱方式の定着装置が開示されている。このフィルム加熱方式の定着装置は、セラミックヒータ及びフィルムとして低熱容量の部材を用いてオンデマンドタイプの装置を構成することができるとともに、画像形成装置の画像形成実行時のみ熱源としてのセラミックヒータに通電して所定の定着温度に発熱させた状態にすればよく、画像形成装置の電源オンから画像形成実行可能状態までの待ち時間が短く(クイックスタート性)、スタンバイ時の消費電力も大幅に小さい(省電力)等の利点がある。
また、特許文献3,4では、表面が弾性変形する回転可能な加熱定着ロールと、前記加熱定着ロールに接触したまま走行可能なエンドレスベルト(加圧ベルト)と、前記エンドレスベルトの内側に非回転状態で配置されて、前記エンドレスベルトを前記加熱定着ロールに圧接させ、前記エンドレスベルトと前記加熱定着ロールとの間に記録紙が通過させられるベルトニップを設けると共に、前記加熱定着ロールの表面を弾性変形させる加圧パッドとを具備してなる加圧ベルト方式の画像定着装置が提案されている。この定着方式によれば、下の加圧部材をベルトにし、用紙とロールの接触面積を広げることで熱伝導効率を大幅に向上させ、エネルギー消費を抑制すると同時に小型化を実現することが可能となっている。
しかしながら、上述した特許文献1記載の定着装置は、定着ローラを用いた装置に比べて装置の高速化に適しているものの、ウォームアップ時間(プリント可能な温度に達するまでに要する時間である。)やファーストプリント時間(プリント要求を受けた後にプリント準備を経てプリント動作をおこない排紙が完了するまでの時間である。)の短縮化に限界があった。
これに対して、特許文献2記載の定着装置は、低熱容量化によりウォームアップ時間やファーストプリント時間の短縮化が可能になるとともに、装置の小型化も可能になる。しか、特許文献2記載の定着装置では、耐久性の問題と、ベルト温度安定性の問題があった。すなわち、熱源であるセラミックヒータとベルト内面の摺動による耐磨耗性が不十分であり、長時間運転すると連続摩擦を繰り返す面が荒れて摩擦抵抗が増大し、ベルトの走行が不安定になる、もしくは定着装置の駆動トルクが増大する等の現象が生じ、その結果、画像を形成する転写紙のスリップが生じ画像のずれが生じる、または駆動ギヤに係る応力が増大し、ギヤの破損を引き起こすという不具合が発生した(課題1)。
また、フィルム加熱方式の定着装置では、ベルトをニップ部で局所的に加熱しているため回転するベルトがニップ入り口に戻ってくる際に、ベルト温度は最も冷えた状態になり、(特に高速回転を行うと)定着不良が出やすいという問題があった(課題2)。
一方、特許文献3では、圧力パッドの表層に低摩擦シート(シート状摺動材)としてPTFEを含浸させたガラス繊維シート(PTFE含浸ガラスクロス)を用い、ベルト内面と固定部材の摺動性の問題を改善する手段が開示されている。しかし、このような加圧ベルト方式の定着装置(特許文献3,4)では、定着ローラの熱容量が大きく、昇温が遅いため、ウォームアップにかかる時間が長いという問題があった。(課題3)。
以上のような課題1〜3に対して、特許文献5,6では、無端状の定着ベルトの内周側に配置される略パイプ状の対向部材(金属熱伝導体)と、前記対向部材の内周側に配置され該対向部材を加熱するセラミックヒータ等の抵抗発熱体とを設けることにより、定着ベルト全体を温めることを可能にし、ウォームアップ時間やファーストプリント時間を短縮することができ、かつ高速回転時の熱量不足を解消することのできる定着装置が提案されている。しかしながら、対向部材(金属熱伝導体)を介して抵抗発熱体の熱を定着ベルトに伝える方式であるため、ウォームアップ時間やファーストプリント時間の短縮という点で不十分であった。
これに対して、特許文献7では、無端状の定着ベルトと、該定着ベルトに圧接して記録媒体が搬送されるニップ部を形成する加圧ローラと、前記定着ベルトの内周面側に固設されて当該定着ベルトを加熱する抵抗発熱体と、を備え、前記抵抗発熱体は、前記定着ベルトの内周面に対して圧接しないように微小ギャップで配設する定着装置が提案されている。これにより、ウォームアップ時間やファーストプリント時間をより短くし、装置を高速化した場合であっても定着不良や定着部材及び抵抗発熱体の磨耗・破損等の不具合が生じないようにすることができるものとしている。
しかしながら、特許文献7記載の定着装置において、加圧ローラの回転、振動に起因する応力が抵抗発熱体に繰り返し作用して、前記抵抗発熱体の屈曲が繰り返し行われるようになるが、該抵抗発熱体が金属材料からなるものであるため、繰り返しの屈曲による疲労破壊により断線して定着ベルトの適切な加熱が行われないことがあった。
また、定着装置では、種々の記録媒体が通紙されることが前提となっている。例えば、定着部材の加熱手段の軸方向の発熱幅よりも小さな記録媒体が通紙されることもあるが、この場合には、そのままでは定着部材の非通紙領域は記録媒体に熱を奪われないことから熱量過多となってしまう。
そこで、特許文献8では、それぞれがシートの幅方向において互いに異なる発熱分布を有している熱源(ハロゲンヒータ、面状発熱体、電磁誘導加熱手段(IH)など)を加熱手段として配置し、記録媒体の通紙幅に適した熱源にのみ給電することで定着部材の端部温度上昇を防止する発明が開示されている。しかしながら、配置した熱源の数でしか発熱幅を変化させることが出来ないため、記録媒体のサイズ対応力としては不十分であった。
また、特許文献7では、複数の抵抗発熱体を定着ベルトの軸方向に並べて配置し、それぞれの抵抗発熱体について独立して発熱の制御を行うことにより、定着ベルトにおける軸方向の発熱分布を可変としているが、この発明も同様に種々のサイズの記録媒体に柔軟に対応することは困難であった。また、抵抗発熱体が金属箔からなるものであることから定着ベルトにおける温度分布を調整する自由度が狭かった。すなわち、隣接する抵抗発熱体同士を重ね合わせることが困難であり、お互いを一定の間隔で離して配置するようになることから、その境界部分の加熱が不足し、定着ベルトの軸方向の温度分布が不均一なものとなり好ましいものではなかった。また、隣接する抵抗発熱体同士を重ね合わせることができたとしても、抵抗発熱体を定着ベルトの内周面に対して圧接しないように微小ギャップで配設している関係上、重ね合わせた部分が局部的に厚くなって定着ベルトとの当たりが不均一となることから、定着ベルトの均一加熱に不都合であった。
本発明は、以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであり、面状発熱体により種々のサイズの記録媒体に対応して定着部材を適切に加熱する定着装置及び該定着装置を備える画像形成装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために提供する本発明は、以下の通りである。
〔1〕 回転する無端状ベルトの定着部材(定着スリーブ21)と、前記定着部材の外周面と当接する加圧部材(加圧ローラ31)と、前記定着部材の内周側に配置され、該定着部材を介して前記加圧部材と当接してニップ部を形成する当接部材(当接部材26)と、前記定着部材の内周側に該定着部材と当接または近接して配置され、前記定着部材を直接または間接的に加熱するものであって、絶縁性を有する基層(基層22a)上に1つの抵抗発熱層(抵抗発熱層22b)が形成されてなる発熱シート(発熱シート22s)と、前記抵抗発熱層に電力を供給するものであって、該抵抗発熱層おける通電距離を調整可能に配置される3つ以上の電極端子(電極端子22e)と、を有する面状発熱体(面状発熱体22)と、前記定着部材の内周側に該定着部材との間に前記面状発熱体を挟むように配置され、該面状発熱体を所定位置で支持する発熱体支持部材(発熱体支持部材23)と、前記面状発熱体の3つ以上の電極端子(電極端子22e)における任意の2つの電極端子と電源とを給電可能に接続して、該発熱シートの前記定着部材の軸方向における発熱幅を変化させる発熱幅調整機構部(発熱幅調整機構部32,33,34)と、を備えることを特徴とする定着装置(定着装置20、図7〜図10)。
〔2〕 前記発熱幅調整機構部は、通紙される記録媒体のサイズに対応して、前記発熱シートの発熱幅を変化させることを特徴とする前記〔1〕に記載の定着装置。
〔3〕 前記発熱シートにおける抵抗発熱層は、耐熱性樹脂中に導電性粒子が分散されてなることを特徴とする前記〔1〕または〔2〕に記載の定着装置。
〔4〕 前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置(画像形成装置1、図11)。
本発明の定着装置によれば、発熱幅調整機構部により発熱シートにおける発熱幅を任意に変化させることができるので、良好な定着性を確保しつつ定着部材の通紙していない領域の過昇温を防止することができる。また、発熱シートが当接して定着部材を加熱する領域を通紙される記録媒体のサイズに対応して変化させることが可能である。
本発明の画像形成装置によれば、本発明の定着装置を備えているので、ウォームアップ時間やファーストプリント時間が短く、記録媒体のサイズが変わっても適切な画像形成が可能である。
本発明に係る定着装置の前提となる参考例の構成を示す断面図である。 定着スリーブにおける軸方向、周方向を示す概略図である。 本発明で用いる発熱シートの構成を示す断面図である。 図1の定着装置で用いる回転支持部材の構成を示す斜視図である。 図1の定着装置における定着スリーブ側の内部機構部の構成を示す概略図である。 発熱シートの構成例を示す図である。 本発明に係る定着装置の構成を示す断面図である。 本発明に係る定着装置で用いられる発熱幅調整機構部の構成例(1)を示す概略図である。 本発明に係る定着装置で用いられる発熱幅調整機構部の構成例(2)を示す概略図である。 本発明に係る定着装置で用いられる発熱幅調整機構部の構成例(3)を示す概略図である。 本発明に係る画像形成装置の構成を示す断面図である。
まず、本発明に係る定着装置の前提となる参考例について説明する。
図1は、本発明に係る定着装置の前提となる参考例の構成を示す断面図である。
図1に示すように、定着装置50は、回転する無端状ベルトからなる定着部材(定着スリーブ21(定着回転体ともいう))と、前記定着部材の外周面と当接する加圧部材(加圧ローラ31(加圧回転体ともいう))と、前記定着部材の内周側に配置され、該定着部材を介して前記加圧部材と当接してニップ部を形成する当接部材(当接部材26)と、前記定着部材の内周側に該定着部材と当接して配置され、前記定着部材を加熱する面状発熱体(面状発熱体22)と、前記定着部材の内周側に該定着部材との間に前記面状発熱体を挟むように配置され、該面状発熱体を所定位置で支持する発熱体支持部材(発熱体支持部材23)と、定着スリーブ21の内周側に設けられ、回転する定着スリーブ21を支持するパイプ形状の回転支持部材(回転支持部材27)と、回転支持部材27の内周側であってニップ部下流側に配置されるようにコア保持部材28のH型外面に設けられる断熱支持部材(断熱支持部材29)と、を備える。
ここで、定着スリーブ21は、軸方向が通紙される記録媒体Pの幅に対応する長さを有し、可撓性を有するパイプ形状の無端状ベルトであり、例えば厚さが30〜50μmの金属材料からなる基材上に少なくとも離型層を形成したものであって、外径が30mmになっている。なお以降、図2(a)に示すように、定着スリーブ21のパイプ長手方向を軸方向と、図2(b)に示すように、定着スリーブ21のパイプ円周方向を周方向と称する。
定着スリーブ21の基材を形成する材料としては、鉄、コバルト、ニッケル、又はこれらの合金等の伝熱性のよい金属材料を用いることができる。
定着スリーブ21の離型層は、PFA等のフッ素化合物をチューブ状に被覆したものであって、その厚さは50μmになっている。離型層は、記録媒体P上のトナー像(トナー)Tが直接的に接する定着スリーブ21表面のトナー離型性を高めるためのものである。
加圧ローラ31は、アルミニウム、銅等の金属材料からなる芯金上に、シリコーンゴム(ソリッドゴム)等の耐熱性弾性層、離型層が順次形成されたものであって、外径が30mmになっている。弾性層は、肉厚が2mm〜3mmとなるように形成されている。離型層は、PFAチューブを被覆したものであって、厚さが50μmになるように形成されている。また、芯金内には必要に応じてハロゲンヒータなどの発熱体を内蔵してもよい。また、加圧ローラ31は、加圧手段(不図示)により定着スリーブ21を介して当接部材26に圧接され、その圧接部が定着スリーブ21側が凹んだニップ部を形成している。そして、このニップ部に、記録媒体Pが搬送されることになる。
また、加圧ローラ31は、定着スリーブ21に圧接した状態で不図示の駆動機構により回転駆動され(図1において時計回り方向に回転)、この加圧ローラ31の回転に伴って定着スリーブ21が回転することになる(図1において反時計回り方向に回転)。
当接部材26は、定着スリーブ21の軸方向に長さを有し、少なくとも定着スリーブ21を介して加圧ローラ31と圧接する部分がフッ素系ゴムなどの耐熱性を有する弾性体からなるものであり、コア保持部材28により定着スリーブ21の内周側の所定位置に保持された状態で固定されている。また、当接部分26の定着スリーブ21の内周面と接する部分はテフロン(登録商標)シートなどの摺動性及び耐磨耗性の優れた材料からなるものとするとよい。
コア保持部材28は、金属などの板材が板金加工されてなり、定着スリーブ21の軸方向の長さに対応する長さを有し断面がH型形状の剛性部材であり、定着スリーブ21の内周側の略中心部分に配置されるものである。
またコア保持部材28は、定着スリーブ21の内周側に配置される種々の部材を所定位置に保持するものであり、例えばコア保持部材28のH型の一方(加圧ローラ31に対向する側)のくぼんだ部分に当接部材26を収納保持し、当接部材26が加圧ローラ31により加圧されても大きく変形しないようにニップ部とは反対面側から支持している。また、コア保持部材28は、当接部材26を該コア保持部材28から加圧ローラ31側に少し突出するように保持しており、ニップ部でコア保持部材28が定着スリーブ21に接触しないように配置されている。
また、コア保持部材28のH型の他方(加圧ローラ31側とは反対側)のくぼんだ部分に、定着スリーブ21の軸方向の長さに対応する長さを有し断面がT字型形状の端子台ステイ24及び端子台ステイ24上に延設され外部からの電力を供給する給電線25を収納保持している。さらに、コア保持部材28のH型の外面に発熱体支持部材23を保持している。図1では、定着スリーブ21の下方半周分(ニップ部の入側半周分)の領域で発熱体支持部材23を保持している。その際、組み立て性を勘案して発熱体支持部材23とコア保持部材28を接着してもよい。あるいは発熱体支持部材23側からコア保持部材28側への伝熱を防止するために、両者を非接着としてもよい。
また、コア保持部材28は、パイプ形状の回転支持部材27のそのパイプ周面が軸方向に切断されてできた端部をニップ部の周方向前後で拘持することにより、該回転支持部材27を保持している。なお、回転支持部材27の軸方向両端は定着装置50のフレームを構成する側板で保持されている。
発熱体支持部材23は、面状発熱体22を定着スリーブ21の内周面と当接させて配置するために該面状発熱体22を支持するものである。そのため、発熱体支持部材23は、断面形状を円形とした定着スリーブ21の内周面に沿った所定の弧の長さの外周面を有している。
また、発熱体支持部材23は、面状発熱体22の発熱に耐えるだけの耐熱性と、回転走行する定着スリーブ21が面状発熱体22に接触した際に変形することなく面状発熱体22を支持するだけの強度と、面状発熱体22の熱をコア保持部材28側に伝えずに、定着スリーブ21側に伝えるようにする断熱性と、を有することが好ましく、例えばポリイミド樹脂の発泡成形体であることが好ましい。なお、面状発熱体22が定着スリーブ21の内周面と当接する構成の場合、回転走行する定着スリーブ21が面状発熱体22をニップ部側に引っ張る力が該面状発熱体22に作用するため、発熱体支持部材23は変形することなく面状発熱体22を支持するだけの強度が必要になるが、この場合にもポリイミド樹脂の発泡成形体が好適である。また、このポリイミド樹脂の発泡体の内部に補助的にソリッドの樹脂部材を設けて剛性を向上させるようにしてもよい。
面状発熱体22は、図3に示すように、絶縁性を有する基層22a上に、耐熱性樹脂中に導電性粒子が分散されてなる抵抗発熱層22bと、該抵抗発熱層22bに電力を供給する電極層22cと、が形成され、定着スリーブ21の軸方向、周方向に対応して所定の幅及び長さをもち可撓性を示す発熱シート22sを有する。また、基層22a上には、抵抗発熱層22bと隣接する別の給電系統の電極層22cとの間や発熱シート22sの縁部分と外部との間を絶縁する絶縁層22dが設けられている。なお、面状発熱体22は、発熱シート22sの端部で電極層22cに接続され、給電線25から供給される電力を該電極層22cに供給する電極端子22e(不図示、後述)を備える。
また、発熱シート22sの厚さは0.1〜1mm程度であり、少なくとも発熱体支持部材23の外周面に沿って巻きつけることができる程度の可撓性を有している。
ここで、基層22aは、PETまたはポリイミド樹脂などのある程度の耐熱性を有する樹脂からなる弾性体フィルムであり、このうちポリイミド樹脂からなるフィルム部材であることが好ましい。これにより、耐熱性と、絶縁性と、ある程度の柔軟性(可撓性)を備える。
抵抗発熱層22bは、ポリイミド樹脂などの耐熱性樹脂中にカーボン粒子や金属粒子などの導電性粒子が均一に分散してなる導電性を有する薄膜であり、通電されると内部抵抗によりジュール熱として発熱する構成となっている。このような抵抗発熱層22bは、ポリイミド樹脂などの耐熱性樹脂の前駆体中にカーボン粒子や金属粒子などの導電性粒子を分散させた塗料を基層22a上に塗布して成膜するとよい。
また、抵抗発熱層22bは、基層22a上にまずカーボン粒子や金属粒子からなる薄膜の導電層が形成され、ついでその導電層上にポリイミド樹脂などの耐熱性樹脂からなる絶縁性薄膜を積層して一体化したものであってもよい。
なお、抵抗発熱層22bに使用するカーボン粒子は、通常のカーボンブラック粉末でもよいが、カーボンナノファイバ、カーボンナノチューブ、カーボンマイクロコイルの少なくともいずれかからなるカーボンナノ粒子であってもよい。
また、金属粒子は、Ag、Al、Niなどからなる粒子であり、その形状は粒状であってもよいし、フィラメント状であってもよい。
絶縁層22dは、ポリイミド樹脂などの基層22aと同じ耐熱性樹脂からなる絶縁材料を塗布により形成するとよい。
電極層22cは、導電性インクやAgなどの導電性ペーストなどを塗布して形成したものでもよいし、金属箔や金属網などを接着して形成したものであってもよい。
面状発熱体22を構成する発熱シート22sは、厚みの薄いシートであることから熱容量が小さく、急速な加熱が可能であり、その発熱量は抵抗発熱層22bの体積抵抗率によって任意に設定できる。すなわち、抵抗発熱層22bを構成する導電性粒子の構成材料、形状、大きさ、分散量などにより発熱量を調整することが可能であり、例えば単位面積当りの発熱量35W/cmで、総電力1200W程度の出力が得られる面状発熱体22の実現が可能である。この場合、発熱シート22sは、例えば幅(軸方向)20cm、長さ(周方向)2cm程度のサイズとなる。
また、面状発熱体としてステンレスなどの金属フィラメントからなるものを用いた場合、フィラメントの存在により面状発熱体の表面には凹凸が生じていることから、本発明のように定着スリーブ21の内周面と摺動させると、表面が容易に磨耗してしまうが、本発明で使用する発熱シート22sは前述のように表面に凹凸がなく平坦であることから、定着スリーブ21の内周面との摺動に対して優れた耐久性を示す。またさらに、発熱シート22sの抵抗発熱層22b表面にフッ素系樹脂をコーティングすると、定着スリーブ21の内周面との接触に対する耐久性がさらに向上するので好ましい。
なお、発熱シート22sの定着スリーブ21内周面における配置領域としては、定着スリーブ21の内周面のニップ部とは反対側の位置からニップ部手前までにかけて任意の位置に配置してよい。
ところで、定着装置50では、回転時はニップ部で加圧ローラ31に引っ張られることから、ニップ部の上流側の定着スリーブ21は張力が付与された張り側となり、定着スリーブ21の内周面は発熱体支持部材23に圧接した状態で面状発熱体22と摺動する。一方で、ニップ部の下流側では定着スリーブ21に張力は作用しておらず弛んだ状態となっており、この状態のまま装置の高速化を図ろうとすると、ニップ部の下流側の定着スリーブ21の弛む程度がひどくなり、定着スリーブ21の回転走行安定性に支障が出てくることになる。
そこで、定着装置50において、定着スリーブ21の内周側であって少なくとも前記ニップ部下流側で、該定着スリーブ21の回転状態を支持する回転支持部材27を備えることが好ましい。
回転支持部材27は、例えば厚さ0.1〜1mmの鉄、ステンレス等の薄肉金属からなるパイプ形状のものであり、その外径が定着スリーブ21の内径よりも直径で0.5〜1mm程度小さいものとなっている。また、回転支持部材27のパイプ円周上において、少なくともニップ部とは反対側の位置からニップ部入り口近傍にかけては定着スリーブ21の内周面が回転支持部材27の外周面に当接している。また、回転支持部材27の外周面においてニップ部側が軸方向に切断されて開口しており、その端部がコア保持部材28側に折り込まれて、ニップ部に接触しないようになっている。
また、回転支持部材27は、図4に示すように、ニップ部の上流側の一定領域の外周面が除去されて開口部27aが設けられている。これにより、図5に示すように、定着スリーブ21の内部機構部を構成した場合に、開口部27aから面状発熱体22の全面が露出するとともに面状発熱体22の表面が回転支持部材27の外周面と同じ面(面イチ)となる、あるいは若干回転支持部材27の外周面から突出して配置されるようになり、該面状発熱体22が定着スリーブ21の内周面に接触するようになる。
したがって、面状発熱体22(発熱シート22s)は、発熱体支持部材23に支持されて、定着スリーブ21の内周面と接触して配置され、定着スリーブ21を効率的に加熱することが可能である。
以上の構成のように、回転支持部材27により定着スリーブ21の回転走行安定性が確保できるだけでなく、定着スリーブ21を剛性の高い金属製の回転支持部材27で支持できるので組立上のハンドリングが容易である。
断熱支持部材29は、ニップ部出側で、回転支持部材27を介して定着スリーブ21の熱に耐えるだけの耐熱性と、定着スリーブ21と接触する回転支持部材27からの熱流出(損失)を防ぐ断熱性と、回転走行する定着スリーブ21が回転支持部材27に接触した際に変形することがないように回転支持部材27を支持するだけの強度と、を有するものであり、発熱体支持部材23と同じポリイミド樹脂の発泡成形体であることが好ましい。
以上の構成により、定着装置50は、省エネを図りつつウォームアップ時間やファーストプリント時間を短くすることができる。また、面状発熱体22における発熱シート22sは樹脂ベースのシートであるため、加圧ローラ31の回転、振動に起因する応力が発熱シート22sに繰り返し作用して、発熱シート22sの屈曲が繰り返し行われても疲労破壊することがなく、長時間の運転が可能である。これに加えて、回転支持部材27(必要に応じて断熱支持部材29)を設けることにより、定着スリーブ21の回転走行安定性を向上させることができ、高速化を図ること可能となる。また、回転支持部材27において定着スリーブ21の軸方向への熱伝導により、定着スリーブ21の軸方向の温度均一化を補助的に行うことができるので、より高速の装置へ対応することが可能となる。
なお、定着装置50では、通紙する記録媒体の各種サイズに対応するために、発熱シート22sが、基層22aの主面上で軸方向に区画された複数の領域それぞれに、抵抗発熱層22bが独立して発熱可能に形成されてなる必要がある。
図6(a)は、面状発熱体22の構成例を示す上面図である。ここでは、面状発熱体22を発熱体支持部材23に貼り付ける前の状態で平坦面上に展開し上から見た状態を示している。また、図中横方向は、定着スリーブ21の軸方向に対応する幅方向であり、縦方向は定着スリーブ21の周方向に対応する長さ方向となっている。
図6(a)において、発熱シート22sは、その主面上について概略として幅方向(軸方向)で3分割され、さらに長さ方向(周方向)で2分割された6つの分割領域が形成されている。ここで、6つの分割領域を、長さ方向(周方向)が行成分、幅方向(軸方向)が列成分からなる行列マトリクスとして見たとき(図6(b))、(1,2)成分の分割領域(定着スリーブ21の軸方向中央部に対応する領域)に所定幅と長さをもつ抵抗発熱層22b1が形成され、(2,1)成分及び(2,3)成分の分割領域(定着スリーブ21の軸方向両端部に対応する領域それぞれ)に所定幅と長さをもつ抵抗発熱層22b2が形成されている。
また、(1,1)成分及び(1,3)成分の分割領域には、抵抗発熱層22b1に接続された電極層22cが形成されており、さらにそれぞれの電極層22cには発熱シート22sの一辺(図中下方の一辺)から延設された電極端子22e1が設けられ、第1の発熱回路が形成されている。
また、(2,2)成分の分割領域には、2つの抵抗発熱層22b2間を接続する電極層22cが形成され、さらに、2つの抵抗発熱層22b2それぞれには発熱シート22sの長さ方向(周方向)であって前記一辺(図中下方の一辺)側に延びる電極層22cが接続され、またさらにこれらの電極層22cそれぞれには発熱シート22sの該一辺から延設された電極端子22e2が設けられ、第2の発熱回路が形成されている。
また、前記第1の発熱回路と第2の発熱回路の間には両者のショートを防ぐ絶縁層22dが設けられている。
図6(a)の構成の面状発熱体22において、電極端子22e1から通電すると、抵抗発熱層22b1の内部抵抗によりジュール熱として発熱し、電極層22cでは低抵抗のために発熱しないことから、発熱シート22sの(1,2)成分の分割領域のみが発熱することになり、定着スリーブ21の軸方向中央部を加熱することができる。
また、電極端子22e2から通電すると、抵抗発熱層22b2の内部抵抗によりジュール熱として発熱し、電極層22cでは低抵抗のために発熱しないことから、発熱シート22sの(2,1)成分及び(2,3)成分の分割領域のみが発熱することになり、定着スリーブ21の軸方向両端部を加熱することができる。
したがって、定着装置50に小サイズ(狭い幅)の記録媒体Pが通紙される際には、電極端子22e1にのみ通電して、定着スリーブ21の軸方向中央部のみを加熱し、広い幅の記録媒体Pが通紙される際には、電極端子22e1及び22e2に通電して、定着スリーブ21の軸方向全幅を加熱することにより、エネルギー消費を抑えつつ記録媒体Pの幅に応じて適切な定着が可能となる。また、記録媒体Pのサイズに応じて面状発熱体22の発熱量を制御できるので、小サイズ紙を連続して通紙しても非通紙部の温度が過度に上昇することなく、部材保護のための機器停止や生産性の低下を招くことがないようにすることができる。
しかしながら、図6(a)の構成を採用しても、対応できる記録媒体Pのサイズは2種類であり、通紙される種々のサイズの記録媒体に柔軟に対応することは困難であった。
発明者らは、この課題を解決すべく鋭意検討を行い、本発明を成すに至った。
以下、本発明に係る定着装置について説明する。
図7は、本発明に係る定着装置の構成を示す断面図である。
図7に示すように、定着装置20は、回転する無端状ベルトの定着部材(定着スリーブ21)と、前記定着部材の外周面と当接する加圧部材(加圧ローラ31)と、前記定着部材の内周側に配置され、該定着部材を介して前記加圧部材と当接してニップ部を形成する当接部材(当接部材26)と、前記定着部材の内周側に該定着部材と当接または近接して配置され、前記定着部材を直接または間接的に加熱するものであって、絶縁性を有する基層(基層22a)上に1つの抵抗発熱層(抵抗発熱層22b)が形成されてなる発熱シート(発熱シート22s)と、前記抵抗発熱層に電力を供給するものであって、該抵抗発熱層おける通電距離を調整可能に配置される3つ以上の電極端子(電極端子22e)と、を有する面状発熱体(面状発熱体22)と、前記定着部材の内周側に該定着部材との間に前記面状発熱体を挟むように配置され、該面状発熱体を所定位置で支持する発熱体支持部材(発熱体支持部材23)と、前記面状発熱体の3つ以上の電極端子における任意の2つの電極端子と電源とを給電可能に接続して、該発熱シートの前記定着部材の軸方向における発熱幅を変化させる発熱幅調整機構部(発熱幅調整機構部32)と、を備えることを特徴とするものである。
ここで、定着スリーブ21、端子台ステイ24、当接部材26、回転支持部材27、コア保持部材28、加圧ローラ31は、図1に示した定着装置50を構成するものと同じであり、端子台ステイ24上に給電線25の代わりに発熱幅調整機構部32を備える点で定着装置50と異なる。また、断熱支持部材29は省略してもよいし、備えていてもよい。
以下、本発明の根幹を成す発熱幅調整機構部32について説明する。
図8は、本発明で用いる発熱幅調整機構部の構成例(1)を示す概略図である。ここでは、面状発熱体22と発熱幅調整機構部32のみを概念的に示している。
ここで、面状発熱体22の基本的構成は、定着装置50を構成する面状発熱体22として前述したものと同じであるが、つぎの点で相違する。
すなわち、発熱シート22sとして、絶縁性を有する基層22a上に、定着スリーブ21の軸方向、周方向それぞれに対応して所定の幅、長さを有する1つの抵抗発熱層22bが形成されており、該抵抗発熱層22bの周方向の一方の端部において軸方向に所定の間隔を持って3つ以上の電極端子(図8ではi〜viiiの8つの電極端子)22eが接続されている。なお、図7の定着装置20においては、面状発熱体22のうち発熱シート22sは発熱体保持部材23の外周面に保持され、複数の電極端子22eのみが端子台ステイ24上に軸方向に前記所定の間隔をもって固定されている。
また、発熱幅調整機構部32は、端子台ステイ24に固定された全ての電極端子22eに接した状態で軸回転可能に配置される回転軸部材32aを有している。この回転軸部材32aは絶縁性の外周面に前記電極端子22eの数と同数となる3つ以上の給電電極(図8では1〜8の8つの給電電極)32eをそれぞれ前記3つ以上の電極端子22eに対して1対1対応となるように軸方向に所定の間隔を持って配置するとともに該電極端子22eと接触可能に露出させた状態で有している。また、前記給電電極32eは接触する電極端子22eに対して外部の電源からの給電が可能な状態とされている。
なお、回転軸部材32aにおける給電電極32eの配置としては、例えば電極端子22e及び給電電極32eが奇数個の場合、奇数個ある給電電極32eのうち特定の1つの給電電極32eが常に特定の1つの電極端子22eと接触している状態としておき、残りの給電電極32eを回転軸部材32aの円周上にお互いが異なる円周角の位置となるように配置しておくとよい。これにより、回転軸部材32aを所定の回転角で回転させると、前記特定の1つの給電電極32eと残りの給電電極32eのうちの1つとが対応する電極端子22eに接触し、それらの電極端子22eから給電されるようになる。
また、電極端子22e及び給電電極32eが偶数個の場合、偶数個の給電電極32eから2つずつの給電電極32eのペアに分け、それぞれのペアの2つの給電電極32e同士が回転軸部材32aの円周上に同じ円周角の位置となるとともに、ペア同士ではお互いが異なる円周角の位置となるように配置しておくとよい。図8では、回転軸部材32aの軸方向中心を基準にして左右対称の位置関係となるように、4つの給電電極32eペア(符号1と8、2と7、3と6、4と5)に分けている。
これにより、回転軸部材32aを円周方向ある位置を基準として該基準位置から所定の回転角で回転させると、前記偶数個の給電電極32eの中のいずれかのペアの給電電極32eがそれぞれ対応する電極端子22eに接触し、それらの電極端子22eから給電を行うことができるようになる。例えば、図8に示す構成では、回転軸部材32aは4つの異なる回転角の回転が行われ、ある回転角1の場合には、符号1,8の給電電極32eが符号i,viiiの電極端子22eと接触して符号i,viiiの電極端子22e間の抵抗発熱層22bに電力を供給する。また、ある回転角2の場合には、符号2,7の給電電極32eが符号ii,viiの電極端子22eと接触して符号ii,viiの電極端子22e間の抵抗発熱層22bに電力を供給する。また、ある回転角3の場合には、符号3,6の給電電極32eが符号iii,viの電極端子22eと接触して符号iii,viの電極端子22e間の抵抗発熱層22bに電力を供給する。また、ある回転角4の場合には、符号4,5の給電電極32eが符号iv,vの電極端子22eと接触して符号iv,vの電極端子22e間の抵抗発熱層22bに電力を供給する。
このように、発熱幅調整機構部32では、回転軸部材32aを所定の回転角だけ軸回転させて前記3つ以上の給電電極32eのうち、任意の2つの給電電極32eを面状発熱体22の3つ以上の電極端子22eにおける対応する任意の2つの電極端子22eに電源からの給電可能に接触させることができる。このとき、回転軸部材32aの回転角を調整すれば、抵抗発熱層22bに通電可能となる電極端子22eの間隔を任意の間隔とすることができ、その結果、発熱シート22sの定着スリーブ21の軸方向における発熱幅を変化させることが可能となる。
また、発熱幅調整機構部32は、通紙される記録媒体Pのサイズに対応して、発熱シート22sの発熱幅を変化させることが好適である。なお、図8の場合には、記録媒体Pの通紙は軸方向中心を基準とする。例えば、定着装置20において通紙される最小サイズの記録媒体Pを通紙するときには、図8の回転軸部材32aを回転角4で回転させて、符号4,5の給電電極32eが符号iv,vの電極端子22eと接触して符号iv,vの電極端子22e間の抵抗発熱層22bに電力を供給するようにするとよい。また、定着装置20において通紙される最大サイズの記録媒体Pを通紙するときには、図8の回転軸部材32aを回転角1で回転させて、符号1,8の給電電極32eが符号i,viiiの電極端子22eと接触して符号i,viiiの電極端子22e間の抵抗発熱層22bに電力を供給するとよい。これにより、発熱シート22sにおいて通紙する記録媒体Pの幅に適合した軸方向の所定領域が発熱して定着スリーブ21を適切な幅で加熱することができ、定着スリーブ21において通紙する記録媒体Pの幅よりも外側となる領域の過昇温を防止することができる。
このように構成された定着装置20は、次のように動作する。
まず、画像形成装置が出力信号を受けると(例えばユーザの操作パネルの操作あるいはパソコンからの通信などにより画像形成装置に印刷要求があると)、定着装置20において、加圧ローラ31が定着スリーブ21を介して当接部材26に押圧され、ニップ部を形成する。
ついで、不図示の駆動装置によって、加圧ローラ31が図7の時計回り方向に回転駆動されると、定着スリーブ21も連れ回りして時計方向に回転する。このとき、面状発熱体22の発熱シート22sは定着スリーブ21の内周面に対して摺動する状態となる。
そして、それと同期して外部電源または内部の蓄電装置から発熱幅調整機構部32を通じて面状発熱体22に電力が供給され、発熱シート22sが発熱する。このとき、発熱幅調整機構部32により通紙予定の記録媒体Pの幅に対応した所定の幅で発熱シート22sは発熱し、定着スリーブ21は発熱シート22sからその幅に対応する領域で効率的に熱が伝達され、急速に加熱される。なお、駆動装置の動作と面状発熱体22による加熱は同時刻に同時に開始する必要はなく、適宜時間差を設けて開始しても良い。
このとき、ニップ部上流側であって、定着スリーブ21に対して接触又は非接触に配置された温度検知手段(不図示)で検知される温度により、ニップ部が所定の温度となるように、面状発熱体22による加熱制御が行われており、定着に必要な温度まで昇温された後、保持され、記録媒体Pの通紙が開始される。
このように、本発明の定着装置では、定着スリーブ21及び面状発熱体22の熱容量が小さいため、省エネを図りつつウォームアップ時間やファーストプリント時間を短くすることができる。また、面状発熱体22における発熱シート22sは樹脂ベースのシートであるため、加圧ローラ31の回転、振動に起因する応力が発熱シート22sに繰り返し作用して、発熱シート22sの屈曲が繰り返し行われても疲労破壊することがなく、長時間の運転が可能である。またさらに、定着スリーブ21は、通紙予定の記録媒体Pの幅に対応した領域のみが加熱され、それよりも外側の領域の過昇温が防止される。
また、画像形成装置への出力信号がない場合、通常は消費電力を抑えるために加圧ローラ31及び定着スリーブ21は非回転で、面状発熱体22は通電を停止されているが、すぐに再出力を開始したい(復帰させたい)場合は、加圧ローラ31及び定着スリーブ21が非回転の状態でも面状発熱体22に通電しておくことが可能である。この場合は、面状発熱体22に定着スリーブ21全体を保温させておく程度の通電を行う。
なお、本発明で用いる発熱幅調整機構部は、図8に示す発熱幅調整機構部32に限定されるものではない。以下、図9,図10に、本発明で用いる発熱幅調整機構部の別の構成例を示す。
図9は、本発明で用いる発熱幅調整機構部の構成例(2)を示す概略図である。ここでは、面状発熱体22と発熱幅調整機構部33のみを概念的に示している。
ここで、面状発熱体22の基本的構成は、定着装置50を構成する面状発熱体22として前述したものと同じであるが、つぎの点で相違する。
すなわち、発熱シート22sとして、絶縁性を有する基層22a上に、一定の幅の抵抗発熱層22bが蛇行した状態で形成されており、該抵抗発熱層22bの周方向の一方の端部において軸方向に所定の間隔を持って3つ以上の電極端子(図9ではi〜viの6つの電極端子)22eが接続されている。なお、図7の定着装置20においては、面状発熱体22のうち発熱シート22sは発熱体保持部材23の外周面に保持され、複数の電極端子22eのみが端子台ステイ24上に固定され、複数の電極端子22eそれぞれからハーネス等の引き出し線により軸方向いずれか一方向に定着スリーブ21の外側まで引き出されている。
また、発熱幅調整機構部33は、定着スリーブ21の外側まで引き出された前記複数の電極端子22eそれぞれに対応する引き出し線をそれぞれ独立して接続する3つ以上の給電端子(図9では1〜6の6つの端子)33tを有している。また、すなわち、3つ以上の給電端子33tのうち、任意に選択される2つの給電端子33tは接続する電極端子22eに対して外部の電源からの給電が可能な状態となる。
例えば、3つ以上の給電端子33tのうち特定の1つの給電端子33t(符号1の給電端子33t)が常に特定の1つの電極端子22e(符号iの電極端子22e)と接触している状態としておき、残りの給電端子33tから任意の給電端子33tを選択可能な構造、例えばチャンネル切替え構造とするとよい。これにより、発熱幅調整機構部33において前記特定の1つの給電電極32eと残りの給電電極32eのうちの1つとが選択されて、それらの電極端子22eから給電されるようになる。
これにより、例えば、図9に示す構成では、5つの異なるチャンネルの切替えにより給電端子33tの選択が行われ、あるチャンネル1の場合には、符号1,2の給電端子33tが選択されて、符号i,iiの電極端子22e間の抵抗発熱層22bに電力を供給する。また、あるチャンネル2の場合には、符号1,3の給電端子33tが選択されて、符号i,iiiの電極端子22e間の抵抗発熱層22bに電力を供給する。また、あるチャンネル3の場合には、符号1,4の給電端子33tが選択されて、符号i,ivの電極端子22e間の抵抗発熱層22bに電力を供給する。また、あるチャンネル4の場合には、符号1,5の給電端子33tが選択されて、符号i,vの電極端子22e間の抵抗発熱層22bに電力を供給する。また、あるチャンネル5の場合には、符号1,6の給電端子33tが選択されて、符号i,viの電極端子22e間の抵抗発熱層22bに電力を供給する。
このように、発熱幅調整機構部33では、前記3つ以上の給電端子33tのうち、任意の2つの給電端子33tを選択して、面状発熱体22の3つ以上の電極端子22eにおける対応する任意の2つの電極端子22eに電源からの給電可能に接触させることができる。このとき、給電端子33tの選択チャンネルにより、抵抗発熱層22bに通電可能となる電極端子22eの間隔を任意の間隔とすることができ、その結果、発熱シート22sの定着スリーブ21の軸方向における発熱幅を変化させることが可能となる。
また、発熱幅調整機構部33は、通紙される記録媒体Pのサイズに対応して、発熱シート22sの発熱幅を変化させることが好適である。なお、図9の場合には、記録媒体Pの通紙は軸方向図中右端を基準とする。例えば、定着装置20において通紙される最小サイズの記録媒体Pを通紙するときには、図9の発熱幅調整機構部33においてチャンネル1とし、符号1,2の給電端子33tを経由して符号i,iiの電極端子22e間の抵抗発熱層22bに電力を供給するようにするとよい。また、定着装置20において通紙される最大サイズの記録媒体Pを通紙するときには、図9の発熱幅調整機構部33においてチャンネル5とし、符号1,6の給電端子33tを経由して符号i,viの電極端子22e間の抵抗発熱層22bに電力を供給するようにするとよい。これにより、発熱シート22sにおいて通紙する記録媒体Pの幅に適合した軸方向の所定領域が発熱して定着スリーブ21を適切な幅で加熱することができ、定着スリーブ21において通紙する記録媒体Pの幅よりも外側となる領域の過昇温を防止することができる。
図10は、本発明で用いる発熱幅調整機構部の構成例(3)を示す概略図である。ここでは、面状発熱体22と発熱幅調整機構部34のみを概念的に示している。
ここで、面状発熱体22の基本的構成は、定着装置50を構成する面状発熱体22として前述したものと同じであるが、つぎの点で相違する。
すなわち、発熱シート22sとして、絶縁性を有する基層22a上に、一定の幅(または線状)の抵抗発熱層22bが蛇行した状態で形成されており、該抵抗発熱層22bの周方向の一方の端部において軸方向に所定の間隔を持って3つ以上の電極端子(図10では11の電極端子)22eが接続されている。なお、図7の定着装置20においては、面状発熱体22のうち発熱シート22sは発熱体保持部材23の外周面に保持され、複数の電極端子22eのみが端子台ステイ24上に軸方向に前記所定の間隔をもって固定されている。
また、発熱幅調整機構部34は、外周面にネジ溝が形成された軸回転可能に配置される回転軸部材34aと、前記3つ以上の電極端子22eのうち、特定の1つの電極端子22e(図中、右端の電極端子22e)と給電可能に接続される給電電極34e1と、内周にネジが切られたネジ穴を回転軸部材34aの軸に通す態様で装着され該回転軸部材34aの回転に伴い軸方向に移動して前記特定の1つの電極端子22e以外の任意の電極端子22eに給電可能に接触する給電電極34e2と、を有している。
これにより、給電電極34e2を回転軸部材34aの軸方向のある位置を基準として該基準位置から所定の距離だけ回転軸部材34aを回転させて移動させると、前記特定の1つの電極端子22e以外の任意の電極端子22eに接触し、その電極端子22eと給電電極34e1が接続している電極端子22eから給電を行うことができるようになる。その電極端子22eの選択の考え方は、図9に示したものと同じである。
このとき、給電電極34e2の選択の仕方により、抵抗発熱層22bに通電可能となる電極端子22eの間隔を任意の間隔とすることができ、その結果、発熱シート22sの定着スリーブ21の軸方向における発熱幅を変化させることが可能となる。
また、発熱幅調整機構部34は、通紙される記録媒体Pのサイズに対応して、発熱シート22sの発熱幅を変化させることが好適である。なお、図10の場合には、記録媒体Pの通紙は軸方向図中右端を基準とする。
これにより、発熱シート22sにおいて通紙する記録媒体Pの幅に適合した軸方向の所定領域が発熱して定着スリーブ21を適切な幅で加熱することができ、定着スリーブ21において通紙する記録媒体Pの幅よりも外側となる領域の過昇温を防止することができる。
つぎに、本発明に係る画像形成装置について説明する。
図11は、本発明に係る画像形成装置の構成を示す全体構成図である。
図11に示すように、画像形成装置1は、タンデム型カラープリンタである。画像形成装置本体1の上方にあるボトル収容部101には、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した4つのトナーボトル102Y、102M、102C、102Kが着脱自在(交換自在)に設置されている。
ボトル収容部101の下方には中間転写ユニット85が配設されている。その中間転写ユニット85の中間転写ベルト78に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部4Y、4M、4C、4Kが並設されている。
各作像部4Y、4M、4C、4Kには、それぞれ、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kが配設されている。また、各感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの周囲には、それぞれ、帯電部75、現像部76、クリーニング部77、除電部(不図示である。)等が配設されている。そして、各感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程)がおこなわれて、各感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上に各色の画像が形成されることになる。
感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kは、不図示の駆動モータによって図11中の時計方向に回転駆動される。そして、帯電部75の位置で、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面が一様に帯電される(帯電工程である。)。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、露光部3から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によって各色に対応した静電潜像が形成される(露光工程である。)。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、現像装置76との対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、各色のトナー像が形成される(現像工程である。)。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、中間転写ベルト78及び第1転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79Kとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上のトナー像が中間転写ベルト78上に転写される(1次転写工程である。)。このとき、感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上には、僅かながら未転写トナーが残存する。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、クリーニング部77との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上に残存した未転写トナーがクリーニング部77のクリーニングブレードによって機械的に回収される(クリーニング工程である。)。
最後に、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、不図示の除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上の残留電位が除去される。
こうして、感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
その後、現像工程を経て各感光体ドラム上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト78上に重ねて転写する。こうして、中間転写ベルト78上にカラー画像が形成される。
ここで、中間転写ユニット85は、中間転写ベルト78、4つの1次転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79K、2次転写バックアップローラ82、クリーニングバックアップローラ83、テンションローラ84、中間転写クリーニング部80、等で構成される。中間転写ベルト78は、3つのローラ82〜84によって張架・支持されるとともに、1つのローラ82の回転駆動によって図11中の矢印方向に無端移動される。
4つの1次転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79Kは、それぞれ、中間転写ベルト78を感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kとの間に挟み込んで1次転写ニップを形成している。そして、1次転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79Kに、トナーの極性とは逆の転写バイアスが印加される。
そして、中間転写ベルト78は、矢印方向に走行して、各1次転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79Kの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト78上に重ねて1次転写される。
その後、各色のトナー像が重ねて転写された中間転写ベルト78は、2次転写ローラ89との対向位置に達する。この位置では、2次転写バックアップローラ82が、2次転写ローラ89との間に中間転写ベルト78を挟み込んで2次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト78上に形成された4色のトナー像は、この2次転写ニップの位置に搬送された記録媒体P上に転写される。このとき、中間転写ベルト78には、記録媒体Pに転写されなかった未転写トナーが残存する。
その後、中間転写ベルト78は、中間転写クリーニング部80の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト78上の未転写トナーが回収される。
こうして、中間転写ベルト78上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
ここで、2次転写ニップの位置に搬送された記録媒体Pは、装置本体1の下方に配設された給紙部12から、給紙ローラ97やレジストローラ対98等を経由して搬送されたものである。
詳しくは、給紙部12には、転写紙等の記録媒体Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ97が図11中の反時計方向に回転駆動されると、一番上の記録媒体Pがレジストローラ対98のローラ間に向けて給送される。
レジストローラ対98に搬送された記録媒体Pは、回転駆動を停止したレジストローラ対98のローラニップの位置で一旦停止する。そして、中間転写ベルト78上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ対98が回転駆動されて、記録媒体Pが2次転写ニップに向けて搬送される。こうして、記録媒体P上に、所望のカラー画像が転写される。
その後、2次転写ニップの位置でカラー画像が転写された記録媒体Pは、定着装置20の位置に搬送される。そして、この位置で、定着スリーブ21及び加圧ローラ31による熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像が記録媒体P上に定着される。
その後、記録媒体Pは、排紙ローラ対99のローラ間を経て、装置外へと排出される。排紙ローラ対99によって装置外に排出された被転写Pは、出力画像として、スタック部100上に順次スタックされる。
こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセスが完了する。
以上説明したように、本発明の画像形成装置において、前述した定着装置20を備えているので、ウォームアップ時間やファーストプリント時間が短く、記録媒体Pのサイズが変わっても適切な画像形成を行いつつ、定着部材の通紙していない領域の過昇温を防止することができる。
なお、これまで本発明を図面に示した実施形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
1 画像形成装置
3 露光部
4Y、4M、4C、4K 作像部
5Y、5M、5C、5K 感光体ドラム
12 給紙部
20,50 定着装置
21 定着スリーブ
22 面状発熱体
22a 基層
22b,22b1,22b2 抵抗発熱層
22c 電極層
22d 絶縁層
22e,22e1,22e2 電極端子
22s 発熱シート
23 発熱体支持部材
24 端子台ステイ
25 給電線
26 当接部材
27 回転支持部材
27a 開口部
28 コア保持部材
29 断熱支持部材
31 加圧ローラ
32,33,34 発熱幅調整機構部
32a,34a 回転軸部材
32e,34e1,34e2 給電電極
33t 給電端子
75 帯電部
76 現像部
77 クリーニング部
78 中間転写ベルト
79Y、79M、79C、79K 第1転写バイアスローラ
80 中間転写クリーニング部
82 2次転写バックアップローラ
83 クリーニングバックアップローラ
84 テンションローラ
89 2次転写ローラ
85 中間転写ユニット
97 給紙ローラ
98 レジストローラ対
99 排紙ローラ対
100 スタック部
101 ボトル収容部
102Y、102M、102C、102K トナーボトル
L レーザ光
P 記録媒体
T トナー
特開平11−2982号公報 特開平4−44075号公報 特開8−262903号公報 特開10−213984号公報 特開2007−334205号公報 特開2008−158482号公報 特開2008−216928号公報 特開2008−310051号公報

Claims (4)

  1. 回転する無端状ベルトの定着部材と、
    前記定着部材の外周面と当接する加圧部材と、
    前記定着部材の内周側に配置され、該定着部材を介して前記加圧部材と当接してニップ部を形成する当接部材と、
    前記定着部材の内周側に該定着部材と当接または近接して配置され、前記定着部材を直接または間接的に加熱するものであって、絶縁性を有する基層上に1つの抵抗発熱層が形成されてなる発熱シートと、前記抵抗発熱層に電力を供給するものであって、該抵抗発熱層おける通電距離を調整可能に配置される3つ以上の電極端子と、を有する面状発熱体と、
    前記定着部材の内周側に該定着部材との間に前記面状発熱体を挟むように配置され、該面状発熱体を所定位置で支持する発熱体支持部材と、
    前記面状発熱体の3つ以上の電極端子における任意の2つの電極端子と電源とを給電可能に接続して、該発熱シートの前記定着部材の軸方向における発熱幅を変化させる発熱幅調整機構部と、
    を備えることを特徴とする定着装置。
  2. 前記発熱幅調整機構部は、通紙される記録媒体のサイズに対応して、前記発熱シートの発熱幅を変化させることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記発熱シートにおける抵抗発熱層は、耐熱性樹脂中に導電性粒子が分散されてなることを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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