JP2011197184A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】定着装置において、定着部材の内周側に該定着部材と当接または近接して配置され、前記定着部材を直接または間接的に加熱するものであって、絶縁性を有する基層22a上に1つの抵抗発熱層22bが形成されてなる発熱シート22sと、抵抗発熱層22bに電力を供給するものであって、抵抗発熱層22bおける通電距離を調整可能に配置される3つ以上の電極端子22eと、を有する面状発熱体22について、3つ以上の電極端子22eにおける任意の2つの電極端子22eと電源とを給電可能に接続して、発熱シート22sの前記定着部材の軸方向における発熱幅を変化させる発熱幅調整機構部32を備える。
【選択図】図8
Description
例えば、特許文献2では、発熱体としてのセラミックヒータと、加圧部材としての加圧ローラとの間に耐熱性フィルム(定着フィルム)を挟ませて定着ニップ部を形成させ、前記定着ニップ部のフィルムと加圧ローラとの間に画像定着すべき未定着トナー画像を形成担持させた被記録材を導入して、フィルムと一緒に挟持搬送させることで、ニップ部においてセラミックヒータの熱がフィルムを介して被記録材に与えられ、また、定着ニップ部の加圧力にて未定着トナー画像を被記録材面に熱圧定着させるフィルム加熱方式の定着装置が開示されている。このフィルム加熱方式の定着装置は、セラミックヒータ及びフィルムとして低熱容量の部材を用いてオンデマンドタイプの装置を構成することができるとともに、画像形成装置の画像形成実行時のみ熱源としてのセラミックヒータに通電して所定の定着温度に発熱させた状態にすればよく、画像形成装置の電源オンから画像形成実行可能状態までの待ち時間が短く(クイックスタート性)、スタンバイ時の消費電力も大幅に小さい(省電力)等の利点がある。
また、フィルム加熱方式の定着装置では、ベルトをニップ部で局所的に加熱しているため回転するベルトがニップ入り口に戻ってくる際に、ベルト温度は最も冷えた状態になり、(特に高速回転を行うと)定着不良が出やすいという問題があった(課題2)。
〔1〕 回転する無端状ベルトの定着部材(定着スリーブ21)と、前記定着部材の外周面と当接する加圧部材(加圧ローラ31)と、前記定着部材の内周側に配置され、該定着部材を介して前記加圧部材と当接してニップ部を形成する当接部材(当接部材26)と、前記定着部材の内周側に該定着部材と当接または近接して配置され、前記定着部材を直接または間接的に加熱するものであって、絶縁性を有する基層(基層22a)上に1つの抵抗発熱層(抵抗発熱層22b)が形成されてなる発熱シート(発熱シート22s)と、前記抵抗発熱層に電力を供給するものであって、該抵抗発熱層おける通電距離を調整可能に配置される3つ以上の電極端子(電極端子22e)と、を有する面状発熱体(面状発熱体22)と、前記定着部材の内周側に該定着部材との間に前記面状発熱体を挟むように配置され、該面状発熱体を所定位置で支持する発熱体支持部材(発熱体支持部材23)と、前記面状発熱体の3つ以上の電極端子(電極端子22e)における任意の2つの電極端子と電源とを給電可能に接続して、該発熱シートの前記定着部材の軸方向における発熱幅を変化させる発熱幅調整機構部(発熱幅調整機構部32,33,34)と、を備えることを特徴とする定着装置(定着装置20、図7〜図10)。
〔2〕 前記発熱幅調整機構部は、通紙される記録媒体のサイズに対応して、前記発熱シートの発熱幅を変化させることを特徴とする前記〔1〕に記載の定着装置。
〔3〕 前記発熱シートにおける抵抗発熱層は、耐熱性樹脂中に導電性粒子が分散されてなることを特徴とする前記〔1〕または〔2〕に記載の定着装置。
〔4〕 前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置(画像形成装置1、図11)。
本発明の画像形成装置によれば、本発明の定着装置を備えているので、ウォームアップ時間やファーストプリント時間が短く、記録媒体のサイズが変わっても適切な画像形成が可能である。
図1は、本発明に係る定着装置の前提となる参考例の構成を示す断面図である。
図1に示すように、定着装置50は、回転する無端状ベルトからなる定着部材(定着スリーブ21(定着回転体ともいう))と、前記定着部材の外周面と当接する加圧部材(加圧ローラ31(加圧回転体ともいう))と、前記定着部材の内周側に配置され、該定着部材を介して前記加圧部材と当接してニップ部を形成する当接部材(当接部材26)と、前記定着部材の内周側に該定着部材と当接して配置され、前記定着部材を加熱する面状発熱体(面状発熱体22)と、前記定着部材の内周側に該定着部材との間に前記面状発熱体を挟むように配置され、該面状発熱体を所定位置で支持する発熱体支持部材(発熱体支持部材23)と、定着スリーブ21の内周側に設けられ、回転する定着スリーブ21を支持するパイプ形状の回転支持部材(回転支持部材27)と、回転支持部材27の内周側であってニップ部下流側に配置されるようにコア保持部材28のH型外面に設けられる断熱支持部材(断熱支持部材29)と、を備える。
発明者らは、この課題を解決すべく鋭意検討を行い、本発明を成すに至った。
図7は、本発明に係る定着装置の構成を示す断面図である。
図7に示すように、定着装置20は、回転する無端状ベルトの定着部材(定着スリーブ21)と、前記定着部材の外周面と当接する加圧部材(加圧ローラ31)と、前記定着部材の内周側に配置され、該定着部材を介して前記加圧部材と当接してニップ部を形成する当接部材(当接部材26)と、前記定着部材の内周側に該定着部材と当接または近接して配置され、前記定着部材を直接または間接的に加熱するものであって、絶縁性を有する基層(基層22a)上に1つの抵抗発熱層(抵抗発熱層22b)が形成されてなる発熱シート(発熱シート22s)と、前記抵抗発熱層に電力を供給するものであって、該抵抗発熱層おける通電距離を調整可能に配置される3つ以上の電極端子(電極端子22e)と、を有する面状発熱体(面状発熱体22)と、前記定着部材の内周側に該定着部材との間に前記面状発熱体を挟むように配置され、該面状発熱体を所定位置で支持する発熱体支持部材(発熱体支持部材23)と、前記面状発熱体の3つ以上の電極端子における任意の2つの電極端子と電源とを給電可能に接続して、該発熱シートの前記定着部材の軸方向における発熱幅を変化させる発熱幅調整機構部(発熱幅調整機構部32)と、を備えることを特徴とするものである。
以下、本発明の根幹を成す発熱幅調整機構部32について説明する。
すなわち、発熱シート22sとして、絶縁性を有する基層22a上に、定着スリーブ21の軸方向、周方向それぞれに対応して所定の幅、長さを有する1つの抵抗発熱層22bが形成されており、該抵抗発熱層22bの周方向の一方の端部において軸方向に所定の間隔を持って3つ以上の電極端子(図8ではi〜viiiの8つの電極端子)22eが接続されている。なお、図7の定着装置20においては、面状発熱体22のうち発熱シート22sは発熱体保持部材23の外周面に保持され、複数の電極端子22eのみが端子台ステイ24上に軸方向に前記所定の間隔をもって固定されている。
まず、画像形成装置が出力信号を受けると(例えばユーザの操作パネルの操作あるいはパソコンからの通信などにより画像形成装置に印刷要求があると)、定着装置20において、加圧ローラ31が定着スリーブ21を介して当接部材26に押圧され、ニップ部を形成する。
ついで、不図示の駆動装置によって、加圧ローラ31が図7の時計回り方向に回転駆動されると、定着スリーブ21も連れ回りして時計方向に回転する。このとき、面状発熱体22の発熱シート22sは定着スリーブ21の内周面に対して摺動する状態となる。
そして、それと同期して外部電源または内部の蓄電装置から発熱幅調整機構部32を通じて面状発熱体22に電力が供給され、発熱シート22sが発熱する。このとき、発熱幅調整機構部32により通紙予定の記録媒体Pの幅に対応した所定の幅で発熱シート22sは発熱し、定着スリーブ21は発熱シート22sからその幅に対応する領域で効率的に熱が伝達され、急速に加熱される。なお、駆動装置の動作と面状発熱体22による加熱は同時刻に同時に開始する必要はなく、適宜時間差を設けて開始しても良い。
このとき、ニップ部上流側であって、定着スリーブ21に対して接触又は非接触に配置された温度検知手段(不図示)で検知される温度により、ニップ部が所定の温度となるように、面状発熱体22による加熱制御が行われており、定着に必要な温度まで昇温された後、保持され、記録媒体Pの通紙が開始される。
すなわち、発熱シート22sとして、絶縁性を有する基層22a上に、一定の幅の抵抗発熱層22bが蛇行した状態で形成されており、該抵抗発熱層22bの周方向の一方の端部において軸方向に所定の間隔を持って3つ以上の電極端子(図9ではi〜viの6つの電極端子)22eが接続されている。なお、図7の定着装置20においては、面状発熱体22のうち発熱シート22sは発熱体保持部材23の外周面に保持され、複数の電極端子22eのみが端子台ステイ24上に固定され、複数の電極端子22eそれぞれからハーネス等の引き出し線により軸方向いずれか一方向に定着スリーブ21の外側まで引き出されている。
すなわち、発熱シート22sとして、絶縁性を有する基層22a上に、一定の幅(または線状)の抵抗発熱層22bが蛇行した状態で形成されており、該抵抗発熱層22bの周方向の一方の端部において軸方向に所定の間隔を持って3つ以上の電極端子(図10では11の電極端子)22eが接続されている。なお、図7の定着装置20においては、面状発熱体22のうち発熱シート22sは発熱体保持部材23の外周面に保持され、複数の電極端子22eのみが端子台ステイ24上に軸方向に前記所定の間隔をもって固定されている。
このとき、給電電極34e2の選択の仕方により、抵抗発熱層22bに通電可能となる電極端子22eの間隔を任意の間隔とすることができ、その結果、発熱シート22sの定着スリーブ21の軸方向における発熱幅を変化させることが可能となる。
これにより、発熱シート22sにおいて通紙する記録媒体Pの幅に適合した軸方向の所定領域が発熱して定着スリーブ21を適切な幅で加熱することができ、定着スリーブ21において通紙する記録媒体Pの幅よりも外側となる領域の過昇温を防止することができる。
図11は、本発明に係る画像形成装置の構成を示す全体構成図である。
図11に示すように、画像形成装置1は、タンデム型カラープリンタである。画像形成装置本体1の上方にあるボトル収容部101には、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した4つのトナーボトル102Y、102M、102C、102Kが着脱自在(交換自在)に設置されている。
ボトル収容部101の下方には中間転写ユニット85が配設されている。その中間転写ユニット85の中間転写ベルト78に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部4Y、4M、4C、4Kが並設されている。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、露光部3から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によって各色に対応した静電潜像が形成される(露光工程である。)。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、中間転写ベルト78及び第1転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79Kとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上のトナー像が中間転写ベルト78上に転写される(1次転写工程である。)。このとき、感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上には、僅かながら未転写トナーが残存する。
最後に、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、不図示の除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上の残留電位が除去される。
こうして、感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
ここで、中間転写ユニット85は、中間転写ベルト78、4つの1次転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79K、2次転写バックアップローラ82、クリーニングバックアップローラ83、テンションローラ84、中間転写クリーニング部80、等で構成される。中間転写ベルト78は、3つのローラ82〜84によって張架・支持されるとともに、1つのローラ82の回転駆動によって図11中の矢印方向に無端移動される。
そして、中間転写ベルト78は、矢印方向に走行して、各1次転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79Kの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト78上に重ねて1次転写される。
その後、中間転写ベルト78は、中間転写クリーニング部80の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト78上の未転写トナーが回収される。
こうして、中間転写ベルト78上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
詳しくは、給紙部12には、転写紙等の記録媒体Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ97が図11中の反時計方向に回転駆動されると、一番上の記録媒体Pがレジストローラ対98のローラ間に向けて給送される。
その後、記録媒体Pは、排紙ローラ対99のローラ間を経て、装置外へと排出される。排紙ローラ対99によって装置外に排出された被転写Pは、出力画像として、スタック部100上に順次スタックされる。
こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセスが完了する。
3 露光部
4Y、4M、4C、4K 作像部
5Y、5M、5C、5K 感光体ドラム
12 給紙部
20,50 定着装置
21 定着スリーブ
22 面状発熱体
22a 基層
22b,22b1,22b2 抵抗発熱層
22c 電極層
22d 絶縁層
22e,22e1,22e2 電極端子
22s 発熱シート
23 発熱体支持部材
24 端子台ステイ
25 給電線
26 当接部材
27 回転支持部材
27a 開口部
28 コア保持部材
29 断熱支持部材
31 加圧ローラ
32,33,34 発熱幅調整機構部
32a,34a 回転軸部材
32e,34e1,34e2 給電電極
33t 給電端子
75 帯電部
76 現像部
77 クリーニング部
78 中間転写ベルト
79Y、79M、79C、79K 第1転写バイアスローラ
80 中間転写クリーニング部
82 2次転写バックアップローラ
83 クリーニングバックアップローラ
84 テンションローラ
89 2次転写ローラ
85 中間転写ユニット
97 給紙ローラ
98 レジストローラ対
99 排紙ローラ対
100 スタック部
101 ボトル収容部
102Y、102M、102C、102K トナーボトル
L レーザ光
P 記録媒体
T トナー
Claims (4)
- 回転する無端状ベルトの定着部材と、
前記定着部材の外周面と当接する加圧部材と、
前記定着部材の内周側に配置され、該定着部材を介して前記加圧部材と当接してニップ部を形成する当接部材と、
前記定着部材の内周側に該定着部材と当接または近接して配置され、前記定着部材を直接または間接的に加熱するものであって、絶縁性を有する基層上に1つの抵抗発熱層が形成されてなる発熱シートと、前記抵抗発熱層に電力を供給するものであって、該抵抗発熱層おける通電距離を調整可能に配置される3つ以上の電極端子と、を有する面状発熱体と、
前記定着部材の内周側に該定着部材との間に前記面状発熱体を挟むように配置され、該面状発熱体を所定位置で支持する発熱体支持部材と、
前記面状発熱体の3つ以上の電極端子における任意の2つの電極端子と電源とを給電可能に接続して、該発熱シートの前記定着部材の軸方向における発熱幅を変化させる発熱幅調整機構部と、
を備えることを特徴とする定着装置。 - 前記発熱幅調整機構部は、通紙される記録媒体のサイズに対応して、前記発熱シートの発熱幅を変化させることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記発熱シートにおける抵抗発熱層は、耐熱性樹脂中に導電性粒子が分散されてなることを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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