JP2008299162A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】トナー像の定着状態を安定させることができる定着装置およびこれを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】異なる幅を有する記録媒体を搬送可能であり、前記記録媒体を加熱することにより、前記記録媒体に形成された未定着像を定着させる定着装置30であって、前記記録媒体の最大幅以上の長さを有する抵抗体54と、前記記録媒体の搬送方向に対して略直角方向に摺動可能に設けられ、前記抵抗体54に接触し給電する給電部65とを備える。
異なる幅を有する記録媒体を搬送可能であり、前記記録媒体を加熱することにより、前記記録媒体に形成された未定着像を定着させる定着装置30であって、前記記録媒体の最大幅以上の長さを有する抵抗体54と、前記記録媒体の搬送方向に対して略直角方向に摺動可能に設けられ、前記抵抗体54に接触し給電する給電部65とを備えたことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、定着装置および画像形成装置に関する。
電子写真方式を採用するプリンタ、複写機などの画像形成装置は、露光、現像、転写、定着のプロセスにより、記録媒体としての記録用紙(以下、記録用紙という)上にトナーからなる画像を形成する。このような画像形成装置は、トナーにより形成された未定着状態のトナー像(以下、トナー像という)が形成された記録用紙を加熱および加圧することにより、当該トナー像を記録用紙に定着させる定着装置を備えている。
このような定着装置としては、内部に加熱源としてのハロゲンランプを備えた加熱ローラを備え、加熱ローラと加圧ローラとの圧接部に形成されたニップ部に記録用紙を通紙して、トナー像を記録用紙に定着させる構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−258111号公報
前述した定着装置に、小さい紙幅の記録用紙を連続して通紙させると、加熱ローラおよび加圧ローラの記録用紙が通過しない部分は、加熱ローラから供給される熱が記録用紙に吸収されず、加熱ローラおよび加圧ローラの表面温度が上昇してしまうことになる。この温度上昇は端部温度上昇と呼ばれる。
端部温度上昇が進むと、通紙される記録用紙は、中央部分と両端部分とで加熱される温度に差が生じてしまう。記録用紙の中央部と両端部とで加熱される温度に差が生じてしまうと、記録用紙に形成されたトナー像の記録用紙への定着が不安定になってしまう。特に、紙幅が小さい記録用紙が通紙され、次に紙幅が大きい記録用紙が通紙された場合は、この現象は顕著になる。
つまり、従来の定着装置は、大小様々な紙幅の記録用紙が通紙されると、トナー像の記録用紙への定着状態を安定させることが困難であるという課題がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
(適用例1)異なる幅を有する記録媒体を搬送可能であり、前記記録媒体を加熱することにより、前記記録媒体に形成された未定着像を定着させる定着装置であって、前記記録媒体の最大幅以上の長さを有する抵抗体と、前記記録媒体の搬送方向に対して略直角方向に摺動可能に設けられ、前記抵抗体に接触し給電する給電部とを備えたことを特徴とする定着装置。
この構成によれば、給電部を、抵抗体に接触させながら移動させ、搬送される記録媒体の幅に対応した位置に配置することができる。抵抗体は、給電部からの給電により発熱し、その発熱範囲が給電部の位置により決まるため、搬送される記録媒体の幅に対応する範囲の抵抗体は給電されて発熱し、記録媒体の幅以外の範囲の抵抗体は給電されず発熱しない。
そのため、定着装置の記録媒体が搬送されない範囲は加熱されず、蓄熱を低減することが可能になる。すなわち、蓄熱による端部温度上昇を低減させることができ、記録媒体の幅方向で、記録媒体が加熱される温度の差を低減することができる。従って、記録媒体に形成された未定着像の定着状態を安定させやすくすることができる。
(適用例2)前記抵抗体は、前記抵抗体に導通する複数の電極をさらに備え、前記給電部は、前記電極に接触し摺動することを特徴とする上記定着装置。
この構成によれば、給電部は、抵抗体に導通する電極を介して、記録媒体が搬送される範囲の抵抗体に給電することができる。
(適用例3)前記給電部は、一対に構成され、前記複数の電極は、搬送される前記記録媒体の幅のそれぞれに対応する一対の前記電極である電極対を含み、一対の前記給電部のそれぞれは、前記電極対を構成する前記電極に一つずつ接触することを特徴とする上記定着装置。
この構成によれば、一対の給電部を構成するそれぞれの給電部は、摺動して、記録媒体の幅に対応する電極対を構成する電極に一つずつ接触して給電することができる。そのため、抵抗体は、記録媒体の紙に対応する電極を介して、記録媒体の幅に対応する範囲に通電され、その範囲を発熱させることができる。
(適用例4)前記電極対を構成する一対の前記電極間の距離は、対応する前記記録媒体の幅よりわずかに短いことを特徴とする上記定着装置。
この構成によれば、記録媒体の幅よりわずかに短い距離の電極対同士間に給電部から給電することができる。電極は抵抗体と導通しているため、抵抗体は、記録媒体の幅よりわずかに短い範囲に通電され、その範囲を発熱させることができる。従って、抵抗体で発熱された熱が、記録媒体の幅以外の範囲を加熱することを低減させることができる。
(適用例5)前記一対の給電部を摺動させる移動機構をさらに備え、前記移動機構は、それぞれの前記給電部を、搬送される前記記録媒体の幅方向中心に対して相反する方向に摺動させることを特徴とする上記定着装置。
(適用例6)前記移動機構は、搬送される前記記録媒体の幅方向中心から両端部に向かって相反するスパイラル方向のスパイラル溝が形成された回転軸を有し、それぞれの前記給電部は、前記回転軸の前記スパイラル溝の一つずつに係合していることを特徴とする上記定着装置。
これらの構成によれば、それぞれの給電部は、回転軸に形成されたスパイラル方向の異なる2本のスパイラル溝の一つずつに係合している。2本のスパイラル溝は、搬送される記録媒体の幅方向中心から端部に向かいそれぞれ形成されている。そのため、回転軸を軸まわりに時計方向もしくは反時計方向に回転させると、それぞれの給電部は、係合しているスパイラル溝に従って、記録媒体の幅方向中心に対して離反もしくは接近するように移動させることができる。従って、簡単な構造で、給電部を移動させ、記録媒体の幅に対応した電極に接触させることができる。
(適用例7)前記記録媒体を加熱する加熱ローラをさらに備え、前記加熱ローラは円筒形状に形成されており、前記円筒内には、前記抵抗体を含み前記加熱ローラの内周面に当接する発熱体と、前記給電部と、前記移動機構と、を備えることを特徴とする上記定着装置。
この構成によれば、発熱体、給電部、および、移動機構を加熱ローラの内部に配置することができる。そのため、端部温度上昇を低減させることができるとともに、省スペース化が実現できる。
(適用例8)前記記録媒体の幅を検出する検出部を有し、前記検出部によって検出された前記記録媒体の幅データに基づいて、前記給電部と抵抗体との接触位置が決定されることを特徴とする上記定着装置。
この構成によれば、搬送される記録媒体の幅を検出し、その検出された幅データに基づき、給電部を搬送される幅に対応する抵抗体の位置に正確に移動させることができる。
(適用例9)上記の定着装置と、前記記録媒体に未定着像を形成する未定着像形成装置と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
この構成によれば、端部温度上昇を低減させることができ、記録媒体に形成される未定着像の定着状態を安定させやすくすることができる画像形成装置を提供することができる。
本発明の実施形態の画像形成装置を、電子写真方式のプリンタを例に図1を参照して説明する。図1は、本実施形態のプリンタの主要構成を示す断面図である。
なお、本実施形態のプリンタは、黒、シアン、マゼンタおよびイエローの4色でフルカラーの印刷を実現できる。
プリンタ10は、図1に示すように、トナー像形成装置100と、定着装置30と、紙供給装置200と、紙搬送装置150と、排紙トレイ14と、筐体250とを備えている。紙供給装置200は、筐体250の下部に設けられ、排紙トレイ14は、筐体250の上部に設けられている。紙搬送装置150は、紙供給装置200側を起点とし排紙トレイ14側を終点として、紙供給装置200と排紙トレイ14とを連結するように設けられている。また、紙搬送装置150の記録用紙Pの搬送経路に沿って順にトナー像形成装置100と定着装置30とが設けられている。
ここで、トナー像形成装置100を説明する。図1に示すように、トナー像形成装置100は、感光体ドラム3(K,C,M,Y)と、露光ヘッド2(K,C,M,Y)と、コロナ帯電器8(K,C,M,Y)と、現像装置9(K,C,M,Y)と、一次転写ローラ12(K,C,M,Y)と、クリーニング装置11(K,C,M,Y)と,中間転写ベルト7と、二次転写ローラ18と、を備えている。
ここで、上記符号中のK,C,M,Yは、それぞれ黒、シアン、マゼンタ、イエローを意味し、例えば、本文中の感光体ドラム3(K,C,M,Y)は、黒、シアン、マゼンタ、イエロー用の感光体ドラムであることを示している。また、図1中においては、感光体ドラム3(K,C,M,Y)はそれぞれ3K,3C,3M,3Yと表している。これら符号中のK,C,M,Yの意味は、他の部材についても同様である。複数の部材の関係を説明する場合は、部材同士は、黒、シアン、マゼンタ、イエローの各色ごとに対応している。
トナー像形成装置100は、さらに、駆動ローラ4と、従動ローラ5と、テンションローラ6とを備えており、中間転写ベルト7は、駆動ローラ4、従動ローラ5、およびテンションローラ6の各ローラに張架され、ループを描いて図1中反時計方向に循環駆動される。
なお、図1中X方向は、循環駆動される中間転写ベルト7において、従動ローラ5を上流側、駆動ローラ4を下流側としたときに、中間転写ベルト7が上流側から下流側に変位する方向に沿った方向を示している。Z方向は、図1で見てX方向と直交する方向を示している。また、このZ方向は、プリンタ10の上下方向を示している。
感光体ドラム3(K,C,M,Y)は、各外周面を中間転写ベルト7の上部外周面に接した状態で、X方向に沿って上流側からこの順に所定間隔で配置されている。感光体ドラム3(K,C,M,Y)は、各外周面が像担持体としての感光層となっている。感光体ドラム3(K,C,M,Y)は、中間転写ベルト7の駆動と同期して、図1中時計方向に回転駆動される。
一次転写ローラ12(K,C,M,Y)は、中間転写ベルト7の内側で中間転写ベルト7を挟んで、感光体ドラム3(K,C,M,Y)に対峙するように設けられている。なお、一次転写ローラ12(K,C,M,Y)と感光体ドラム3(K,C,M,Y)とは、黒、シアン、マゼンタ、イエローの各色ごとに一対一に対応している。二次転写ローラ18は、中間転写ベルト7の外側で中間転写ベルト7を挟んで、従動ローラ5と対峙する位置で、外周面が中間転写ベルト7の外周面に接した状態で設けられている。
クリーニング装置11(K,C,M,Y)は、感光体ドラム3(K,C,M,Y)に対して、X方向下流側で、感光体ドラム3(K,C,M,Y)の外周面に接した状態で配置されている。
コロナ帯電器8(K,C,M,Y)は、クリーニング装置11(K,C,M,Y)に対して、感光体ドラム3(K,C,M,Y)の回転が時計方向に進んだ位置で、感光体ドラム3(K,C,M,Y)の外周面に相対した状態で設けられている。
露光ヘッド2(K,C,M,Y)は、コロナ帯電器8(K,C,M,Y)に対して、感光体ドラム3(K,C,M,Y)の回転が時計方向に進んだ位置で、感光体ドラム3(K,C,M,Y)の外周面に相対した状態で設けられている。
現像装置9(K,C,M,Y)は、露光ヘッド2(K,C,M,Y)に対して、感光体ドラム3(K,C,M,Y)の回転が時計方向に進んだ位置で、感光体ドラム3(K,C,M,Y)の外周面に接した状態で、X方向上流側に、設けられている。
次いで、紙供給装置200を説明する。図1に示すように、紙供給装置200は、筐体250の下部に設けられ、給紙カセット15a,15b,15cを備えている。給紙カセット15a,15b,15cは、それぞれ異なったサイズの記録用紙Pa,Pb,Pcを多数枚積層保持している。ここで、例えば、記録用紙Paはハガキサイズの記録用紙、記録用紙PbはA4サイズの記録用紙、記録用紙PcはA3サイズの記録用紙が適用される。
なお、以降、記録用紙については、記録用紙の種類を特定する場合は記録用紙Pa,Pb,Pcとし、種類を特定しない場合は記録用紙Pとして説明する。
次いで、紙搬送装置150を説明する。紙搬送装置150は、給紙カセット15a,15b,15c側を起点とし、排紙トレイ14側を終点として、記録用紙Pの搬送経路に沿って順に、ピックアップローラ16a,16b,16cと、一対のゲートローラ17と、一対の排紙ローラ21とを備えている。ピックアップローラ16a,16b,16cは、給紙カセット15a,15b,15cに保持された記録用紙Pa,Pb,Pcに対してZ方向上面で接するように紙搬送装置150の搬送口部に配置されている。
また、紙供給装置200の記録用紙Pの搬送経路上の一対のゲートローラ17と一対の排紙ローラ21との間には、記録用紙Pの搬送経路に沿って順に、トナー像形成装置100の二次転写ローラ18と後述する定着装置30とが設けられている。
上記の構成を有するプリンタ10における印刷動作の流れを説明する。
なお、この印刷動作は、印刷すべきデータである印刷データと当該印刷データが印刷される記録用紙Pの種類を示す用紙データとを受け取ったプリンタ10の図示しない制御部が印刷動作開始を指示することによって開始される。
この印刷動作では、まず中間転写ベルト7が、図1で見て、反時計方向に循環駆動され、感光体ドラム3(K,C,M,Y)が時計方向に回転駆動される。次いで、感光体ドラム3Kの外周面が、コロナ帯電器8Kによって一様に帯電される。
次いで、印刷データのうちで黒色の印刷データに該当するデータに基づいて、露光ヘッド2Kによって感光体ドラム3Kの外周面に光が照射される。光が照射された感光体ドラム3Kの外周面には、光が照射された部位の電位が変化することによって、静電潜像が形成される。
次いで、静電潜像が形成された感光体ドラム3Kの外周面に、現像装置9Kからトナーが供給される。トナーが供給された静電潜像は、可視像(以下、トナー像という)となる。
なお、トナー像において、黒色のトナーでのトナー像を黒トナー像と呼び、シアン色のトナーでのトナー像をシアントナー像と呼び、マゼンタ色のトナーでのトナー像をマゼンタトナー像と呼び、イエロー色のトナーでのトナー像をイエロートナー像と呼ぶ。
次いで、一次転写ローラ12Kに、一次転写バイアスが印加される。そして、感光体ドラム3Kの外周面に形成された黒トナー像は、中間転写ベルト7が感光体ドラム3Kと一次転写ローラ12Kによって挟持される部位である転写ニップ部で、中間転写ベルト7に転写される。
中間転写ベルト7に転写された黒トナー像は、中間転写ベルト7の回転にともなって感光体ドラム3Cと一次転写ローラ12Cとの転写ニップ部に変位していく。
この間に、感光体ドラム3Cの外周面には、黒トナー像の形成の流れと同様に、シアントナー像が形成される。そして、シアントナー像は、感光体ドラム3Cと一次転写ローラ12Cとの転写ニップ部で、黒トナー像に重なって中間転写ベルト7に転写される。
同様に、中間転写ベルト7に転写されたシアントナー像に、マゼンタトナー像およびイエロートナー像が、この順に重なって中間転写ベルト7に転写される。これにより、フルカラーのトナー像が中間転写ベルト7に形成される。中間転写ベルト7に形成されたフルカラーのトナー像は、中間転写ベルト7の回転にともなって従動ローラ5と二次転写ローラ18との転写ニップ部に変位していく。
この間に、用紙データによって、印刷データが印刷される記録用紙Pの種類が指示され、給紙カセット15a,15b,15cに保持された記録用紙Pa,Pb,Pcのいずれかが選択される。
以降、給紙カセット15aに保持されたハガキサイズの記録用紙Paが選択された場合を例にとり説明する。
この場合、記録用紙Paは、給紙カセット15aから、記録用紙Paに接するピックアップローラ16aが回転することによってゲートローラ17に送り込まれる。ゲートローラ17は、フルカラーのトナー像が、従動ローラ5と二次転写ローラ18との転写ニップ部に到達するタイミングと、記録用紙Paにおける印刷領域が従動ローラ5と二次転写ローラ18との転写ニップ部に到達するタイミングとを合わせて、記録用紙Paを従動ローラ5と二次転写ローラ18との転写ニップ部に送り込む。そして、従動ローラ5と二次転写ローラ18との転写ニップ部において、フルカラーのトナー像が記録用紙Paの印刷領域に転写される。
フルカラーのトナー像が転写された記録用紙Paは、定着装置30に送り込まれ、定着装置30によって加熱および加圧されて、フルカラーのトナー像が記録用紙Paに定着される。フルカラーのトナー像が定着された記録用紙Paは、排紙ローラ21によって排紙トレイ14に排出され、1枚の記録用紙Paに対する印刷動作が終了する。
なお、クリーニング装置11(K,C,M,Y)は、感光体ドラム3(K,C,M,Y)の外周面に残留しているトナーを除去する。
ここで、本発明の実施形態にかかる定着装置30を図2を参照して説明する。図2は、定着装置30の主要構成を示す断面図である。
図2に示すように、定着装置30は、加圧ローラ32と、加熱ローラ支持体34と、加熱ローラ36と、発熱体50と、給電部65を含む移動機構60とを備えている。なお、図2中Z方向は、記録用紙Pが搬送される方向を示している。
加圧ローラ32は、内側から順に芯材33と耐熱ゴム層35とから積層状に構成されており、円筒状をなしている。芯材33は、形成材料として、例えば、円筒状のSUS等の金属部材から形成されている。耐熱ゴム層35は、芯材33の外周面を覆うように積層されており、形成材料として、例えば、シリコンゴムのような弾性体を好適に用いることができる。なお、加圧ローラ32は、軸線方向に、適用される記録用紙Pの最大紙幅以上の長さを有するように形成されている。
加圧ローラ32は、その軸線まわりに回転可能となっており、両端を図示しないフレームに支持されている。加圧ローラ32は、そのどちらか一方の端部に図示しない伝達手段を介してモータ40が連結されており、モータ40の駆動力によって図2中矢印A方向に回転する。
加熱ローラ支持体34は、断面略半円弧状樋型をなし、そのX方向下部で発熱体50の底面である面Uが露出するように発熱体50を保持している。加熱ローラ36は、ゴム層からなる無端ベルト状に形成されており、形成材料として、例えば、シリコンゴム等の耐熱ゴムを好適に用いることができる。加熱ローラ36は、加熱ローラ支持体34に若干の隙間を有するようにルーズに外嵌されている。加熱ローラ36は、加熱ローラ支持体34に外嵌されていることによって、内周面で加熱ローラ支持体34に保持された発熱体50の面Uと接触している。
加熱ローラ36と加圧ローラ32とは、X方向で記録用紙Pの搬送経路を挟んで対峙しており、図示しない付勢手段により付勢され外周面同士で圧接している。加熱ローラ36と加圧ローラ32とは、圧接することにより、定着ニップ部Nを形成している。
次いで、発熱体50を図3および図4を参照して説明する。図3は、発熱体50の構成を説明する概略図であり、図3(a)は発熱体50の平面図、図3(b)は、正面図である。図4は、記録用紙Pと発熱体50の電極対との相対位置を説明する図である。
発熱体50は、板状に形成されたセラミックヒータが採用されており、図3(a)、図3(b)に示すように、基板52上に、抵抗層54と電極56と絶縁摺動層58が積層されている。なお、図3では、分かりやすく示すために電極56の個数を減じて、且つ、それぞれの大きさを誇張して図示した。ここで、Y方向は記録用紙Pの紙幅方向を示し、Z方向は記録用紙Pが搬送される方向を示している。
基板52は、板状に形成されており、形成材料として、例えば、多孔質セラミックスもしくはアルミナ等を好適に用いることができる。図3(b)中X方向下側に位置する面Uが上述の発熱体50の底面に対応している。
抵抗層54は、基板52の面Uとは反対側の面V上にすじ状に形成されている。抵抗層54は、形成材料として、例えば、Ag/Pd(銀パラジウム)等の電気抵抗材料等を好適に用いることができる。抵抗層54は、本実施形態では、スクリーン印刷等により、厚み約10μm、幅1〜3mmに塗工されて形成されている。抵抗層54のY方向の長さは、適用される複数の記録用紙Pの最大紙幅以上の長さに形成されている。
電極56は、抵抗層54に導通するように、抵抗層54の表面に所定の間隔をおいて複数個配列され、電極列57を構成している。電極56は、形成材料として、例えば、銅もしくはタングステンあるいはタングステンと銀または銅の焼結複合材を好適に用いることができる。基板52の面V側の発熱体50の表面は、電極列57の電極56上面を除いて、絶縁摺動層58でコーティングされている。絶縁摺動層58は、形成材料として、例えば、SiO2層やフッ素樹脂層等を好適に用いることができる。発熱体50の電極56側の面が電極を除いてSiO2層やフッ素樹脂層等によりコーティングされていることにより、後述する接点部材66との摺動性が向上するとともに、絶縁性が確保される。
図4に示すように、電極列57は、複数の電極対56i(iは1から7の整数)から構成されている。電極対561は、ハガキサイズの記録用紙Paの紙幅m1に対応しており、電極対561を構成する2つの電極56間の距離k1がハガキサイズの記録用紙Paの紙幅m1よりわずかに短い距離であり、抵抗層54の長手方向中心線lに対してY方向に中心割り振りに形成されている。電極対567は、A3サイズの記録用紙Pcの紙幅m7に対応しており、電極対567を構成する2つの電極56間の距離k7がA3サイズの記録用紙Pcの紙幅m7よりわずかに短い距離であり、抵抗層54の長手方向中心線lに対してY方向に中心割り振りに形成されている。その他の電極対56iについても、電極対564はA4サイズの記録用紙Pbの紙幅m4に対応しており、電極対562,563,565,566はそれぞれ本プリンタ10で使用される他の種類の記録用紙Pの紙幅に対応している。
次いで、移動機構60と給電部65とを図5を参照して説明する。図5は、移動機構60と給電部65とを説明する図である。
図5に示すように、移動機構60は、回転軸62と一対の給電部65と、モータ68とを備えている。なお、移動機構60は、図2に示すように、加熱ローラ36の内側に設けられている。
回転軸62は、外周面にY方向の略中心から端部に向かって2本のスパイラル溝63a,63bが形成されている。2本のスパイラル溝63a,63bは、Y方向の略中心に対してそれぞれ異なるスパイラル方向に形成されている。本実施形態では、モータ68側から見て、スパイラル溝63aは、いわゆる左ねじ方向のスパイラル溝が形成され、スパイラル溝63bは、いわゆる右ねじ方向のスパイラル溝が形成されている。
回転軸62は、発熱体50のX方向上部に空間をおいて電極列57の方向に沿って、回転軸62の両端を図示しないフレームに回転自在に支持されている。このとき、回転軸62のY方向中心は、発熱体50の抵抗層54の長手方向中心線lと略一致するよう設けられている。回転軸62は、スパイラル溝63b側の一端がモータ68に図示しない伝達機構を介して連結されており、モータ68の駆動力によって回転するようになっている。
給電部65は、接点支持部材64と接点部材66とから構成されている。接点支持部材64は、Y方向に回転軸62が嵌挿される貫通孔69が形成され、貫通孔69の内周面にはスパイラル溝63aもしくはスパイラル溝63bのどちらかと係合する図示しない凸部が設けられている。接点部材66は、略矢印形状をなしており、矢印形状の先端部分は平面状に形成されている。
回転軸62は、接点支持部材64の貫通孔69の内周面に設けられた凸部が、回転軸62の外周面に設けられたスパイラル溝63a,63bのそれぞれに係合するように、一対の接点支持部材64を往復移動可能に支持している。接点支持部材64は、接点部材66の矢印形状先端の平面部分がX方向の下方に向くように接点部材66を支持している。ここで、接点部材66は、図示しない付勢手段により付勢され、発熱体50の電極56側の面に圧接されている。
なお、接点部材66の材料は、形成材料として、例えば、銅もしくはタングステンあるいはタングステンと銀または銅の焼結複合材等を好適に用いることができる。接点部材66の電極56への圧接面、すなわち、矢印先端の平面部分は、例えば、DLC(Diamond Like Carbon)でコーティングされていることが好ましい。DLCを接点部材66の電極56への圧接面にコーティングすることにより、接点部材66と電極56との摺動性が向上するとともに、耐磨耗性が向上する。
なお、一対の給電部65のそれぞれは発熱体電源70に接続しており、発熱体電源70から電力が供給される。
上記の構成を有する定着装置30における定着処理の流れを図6を参照して説明する。図6は、定着装置30の定着動作の流れを説明する図である。
記録用紙Pの定着処理は、プリンタ10の電源投入と同時にプリンタ10の図示しない制御部が発熱体50の発熱動作を指示することによって、動作が開始される。以降の動作は、この制御部からの指令に基づいて行われる。
図6に示すステップS1において、待機時温調が開始される。この待機時温調とは、トナー像の定着動作をスムーズに処理するため、あらかじめ加熱ローラ36の温度Tを予熱温度Ta(例えば130℃)になるように定着装置30を温度制御することである。
まず、図5に示すモータ68を起動し、図2に示す加圧ローラ32を図2中矢印A方向に回転させ加熱ローラ36を図2中矢印B方向に従動回転させる。
次いで、図5に示す発熱体電源70から、一対の給電部65に電力が供給される。一対の給電部65のそれぞれは、接点支持部材64を介して接点部材66に電力を伝える。接点部材66は、発熱体50の抵抗層54と導通する電極対56iを構成する2つの電極56に接している。そのため、電極対56iを構成する2つの電極56間の抵抗層54は通電され発熱する。発熱体50は、基板52上に抵抗層54が積層された構造になっているため、抵抗層54から発生した熱を基板52を介して外部に供給する。
発熱体50は、図2に示すように基板52の面Uが加熱ローラ36の内周面に接している。そのため、発熱体50は、基板52の面Uを通して加熱ローラ36を加熱し加熱ローラ36の温度Tを上昇させる。加熱ローラ36の熱は、加圧ローラ32との定着ニップ部Nで加圧ローラ32に伝わり、加圧ローラ32を加熱する。
なお、この待機時温調において、一対の接点部材66のそれぞれは、記録用紙Pの最大紙幅に対応する電極対567を構成する2つの電極56に接触させておくことが好ましい。発熱体50の抵抗層54全体を発熱させ、加熱ローラ36全体の温度Tを予熱温度Ta以上に予熱することにより、次の定着動作をスムーズに行うことができる。
ステップS2において、加熱ローラ36の温度Tが予熱温度Ta以上であるか否かを判定する。加熱ローラ36の待機温度となる温度Tが予熱温度Ta以上である(YES)と判定されると、ステップS3に移行し、予熱温度Ta未満である(NO)と判定されると、待機時温調を継続し、発熱体50をさらに発熱させる。
加熱ローラ36の温度Tは、加熱ローラ36の表面温度をサーミスタやサーモパイル等の温度検出素子で検出する。
そして、ステップS3において、定着装置30は定着受付を開始する。定着装置30は、制御部から記録用紙Pの種類を指示する用紙指示指令が出力されるまで、加熱ローラ36の温度Tを予熱温度Ta以上に保とうとする温度調節を行いながらスタンバイ状態となる。ステップS4において、制御部から記録用紙Pの種類を指示する用紙指示指令が出力されると、ステップS5に移行する。
以降、制御部から用紙指示指令としてハガキサイズの記録用紙Paが指示された場合を例にとり説明する。
ステップS5において、用紙指示指令に基づいて接点移動指令が出力されると、図5に示す移動機構60が動作を開始する。モータ68を起動し、モータ68の軸の反対側から見て、モータ軸を反時計方向に回転させる。回転軸62は、モータ68側から見て軸まわりに、反時計方向に回転させられる。本実施形態では、モータ68側から見て、スパイラル溝63aは、いわゆる左ねじ方向のスパイラル溝が形成され、スパイラル溝63bは、いわゆる右ねじ方向のスパイラル溝が形成されている。
回転軸62が反時計方向に回転すると、一対の接点支持部材64のそれぞれは、回転軸62のスパイラル溝63a,63bに凸部が係合しているため、回転軸62のY方向中心すなわち記録用紙の紙幅中心に向かって移動する。接点支持部材64は、X方向下方に接点部材66を支持しているため、一対の接点部材66のそれぞれは、発熱体50の電極列57に沿って電極56に接触しながら、回転軸62の中心方向すなわち記録用紙の紙幅中心方向に向かって移動する。
本説明では、用紙指示指令としてハガキサイズの記録用紙Paが指示されている。一対の接点部材66のそれぞれは、待機時温調時において記録用紙Pの最大紙幅に対応する電極対567を構成する2つの電極56に接触しているため、ハガキサイズの記録用紙Paに対応する電極対561を構成する2つの電極56に向かい電極列57に沿って移動する。
なお、モータ68を時計方向に回転させ回転軸62を同じく時計方向に回転させると、一対の給電部65のそれぞれは、電極列57に沿って回転軸62の中心すなわち記録用紙の紙幅中心から離反する方向に移動する。
ステップS6において、一対の接点部材66のそれぞれがハガキサイズの記録用紙Paの紙幅に対応する電極対561を構成する2つの電極56に到達したか否かの判定を行う。到達した(YES)と判定されると、ステップS7に移行し、到達しない(NO)と判定されると、回転軸62は、さらに回転し、一対の接点部材66のそれぞれをさらに移動させる。本実施形態では、一対の接点部材66のそれぞれが電極対561を構成する2つの電極56に到達したか否かの判定は、図示しない位置検出素子によって接点支持部材64の位置を検出する。
ステップS7において、定着温調が開始される。この定着温調とは、トナー像を記録用紙Pに定着させるために、加熱ローラ36を定着温度Tp(例えば230℃)になるように定着装置30を温度制御することである。
ここでは、発熱体50の電極対561を構成する2つの電極56と一対の接点部材66とがそれぞれ接触している。ハガキサイズの記録用紙Paの紙幅に対応する電極対561を構成する2つの電極56間の抵抗層54は、接点部材66を介して給電されることにより発熱する。このことにより、加熱ローラ36の記録用紙Paが通紙される範囲が熱せられる。加熱ローラ36の記録用紙Paが通紙しない範囲は加熱されない。
ステップS8において、加熱ローラ36の温度Tが定着温度Tp以上であるか否かを判定する。加熱ローラ36の温度Tが、定着温度Tp以上である(YES)と判定されると、ステップS9に移行し、定着温度Tp未満である(NO)と判定されると、定着温調を継続し、記録用紙Paの紙幅に対応する電極対561を構成する2つの電極56間の抵抗層54をさらに発熱させる。
ステップS9において、図1に示すトナー像形成装置100で露光、現像、転写の工程を経て記録用紙Paに形成されたトナー像を記録用紙Paに定着させる。
ここでは、紙搬送装置150によって定着装置30に送り込まれた記録用紙Paは、トナー像が形成された面を加熱ローラ36側に向けた状態で、加熱ローラ36と加圧ローラ32との定着ニップ部Nに到達する。
加圧ローラ32は、モータ40の駆動力によって、図2中矢印A方向に回転している。これにより、加熱ローラ36は、発熱体50の面Uと内周面で接触しながら、図2中矢印B方向へ従動回転する。定着ニップ部Nに到達した記録用紙Paは、加熱ローラ36および加圧ローラ32により図2中矢印D方向に挟持搬送される。
挟持搬送される記録用紙Paに形成されたトナー像は、加熱ローラ36および加圧ローラ32の定着ニップ部Nで加熱および加圧され、溶融し記録用紙Pa上に定着される。
トナー像が定着された記録用紙Paは定着装置30から排紙される。
ステップS10において、記録用紙Paの定着動作が終了したか否かを判定し、終了しない(NO)と判定されると、ステップS9の動作を繰り返す。終了した(YES)と判定されると、ステップS1の待機時温調に移行する。その後、上述のステップS3までの動作を行い、制御部から次の記録用紙Pについての用紙指示指令が出力されるまで、加熱ローラ36の温度Tを予熱温度Ta以上に保とうとする温度調節を行いながらスタンバイ状態となる。
本実施形態は、ハガキサイズの記録用紙Paが指示された場合を例にとり説明したが、その他のサイズの記録用紙Pが支持された場合も同様に、一対の接点部材66のそれぞれは各記録用紙Pに対応する電極対56iを構成する2つの電極56まで移動する。
なお、本実施形態において、記録用紙が記録媒体に、トナー像が未定着像に、抵抗層54が抵抗体に対応している。また、少なくとも接点支持部材64と接点部材66とを備えた構成が給電部に対応している。
本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)本実施形態の定着装置30は、接点部材66を抵抗層54に導通する複数の電極56に接触させながら移動させ、通紙される記録用紙Pの紙幅に対応した電極対56iを構成する2つの電極56の位置に配置することができる。抵抗層54は、接点部材66の位置により発熱範囲が決まるため、抵抗層54は、通紙される記録用紙Pの紙幅に対応する範囲に通電され発熱することができる。抵抗層54が積層された発熱体50は、記録用紙Pの紙幅に対応する範囲すなわち記録用紙Pが通過する範囲で発熱する。そのため、加熱ローラ36および加圧ローラ32の記録用紙Pが通過しない両端部分は加熱されず蓄熱を低減させることができる。従って、記録用紙Pに形成されたトナー像に対する中央部分と両端部分との加熱温度の差を低減させることができ、トナー像の定着状態を安定させやすくすることができる。
(2)この定着装置30は、紙幅の異なる記録用紙Pのそれぞれに対応した電極対56iを備え、電極対56iを構成する2つの電極56間の距離は対応する記録用紙Pの紙幅よりわずかに短く構成されている。そのため、抵抗層54は、通紙される記録用紙Pの紙幅より短い範囲に通電され、発熱体50は、記録用紙Pの紙幅より短い範囲で発熱する。これによって、発熱体50で発熱された熱が、記録用紙Pの紙幅以外の範囲を加熱することをさらに低減させることができる。
(3)この定着装置30において、抵抗層54は、通紙される記録用紙Pの範囲のみに通電されそれ以外の範囲には通電されない。そのため、定着に使用される電力を低減させることができる。さらに、加熱ローラ36および加圧ローラ32の端部の過度な温度上昇を防止することができ、過度な温度上昇による加熱ローラ36および加圧ローラ32の劣化、破損を防止できる。
(4)この定着装置30において、回転軸62の異なるスパイラル方向のスパイラル溝63a,63bのそれぞれに接点支持部材64を係合させ、回転軸62を時計方向もしくは反時計方向に回転させることにより、一対の接点支持部材64のそれぞれを記録用紙Pの紙幅中心に対して等間隔に離反もしくは接近するように移動させることができる。
すなわち、簡単な構造で一対の接点部材66のそれぞれを記録用紙Pの紙幅に対応した電極対56iを構成する2つの電極56まで移動させ接触させることができる。本構成を採用することにより、移動機構60を加熱ローラ36内部に配置することができ、省スペース化が実現できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態に対しては、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な変形を加えることができる。例えば、上記実施形態以外の変形例は以下の通りである。
(変形例1)本実施形態では、移動機構60において、一対の接点支持部材64のそれぞれに回転軸62が嵌挿されている場合について説明したがこれに限定されない。図7は、変形例1の移動機構を示す図である。なお、図中Y方向は、紙幅方向を示す。
平面図である図7(a)、正面図である図7(b)に示すように、移動機構60aは、タイミングベルト74と、一対のプーリ72a,72bと、一対の接点支持部材64aと、一対の接点部材66と、一対のガイド軸76と、モータ68aとを備えている。タイミングベルト74は、無端ベルトであって、一対のプーリ72a,72b間に、図7中の紙幅方向に沿って張設されている。一対の接点支持部材64aのそれぞれは、タイミングベルト74の円環の180°位相がずれた位置に1つずつ固定され、接点部材66をX方向下方に支持している。
一対のガイド軸76は、紙幅方向に沿って延びているとともに、両端が図示しないフレームに支持されており、一対の接点支持部材64aのそれぞれを紙幅方向にガイドする。
モータ68aは、プリンタ10の図示しない制御部によって動作が制御され、プーリ72aを回転駆動するための動力を発生する。
上記の構成を有する移動機構60aは、モータ68aからプーリ72aおよびタイミングベルト74を介して一対の接点支持部材64aに動力が伝達されて、接点支持部材64aを紙幅方向に往復移動させる。一対の接点支持部材64aのそれぞれは、タイミングベルト74の180°位相がずれた位置に1つずつ固定されているため、移動機構60aは、モータ68aを正逆に回転させることにより、一対の接点支持部材64aのそれぞれは、プーリ72a,72b間の距離の中心に対して離反もしくは接近するように往復移動することができる。これによって、簡単な構造で、接点支持部材64aを相反する方向に移動させ、記録用紙Pの紙幅に対応した電極対56iを構成する2つの電極56に接触させることができる。
なお、本変形例1において、接点支持部材64aと接点部材66とを備えた構成が給電部に対応している。
(変形例2)本実施形態では、発熱体50において、抵抗層54上に形成された複数の電極56は、記録用紙Pの紙幅に対応した複数の電極対56iを含む場合を説明したがこれに限定されない。図8は、変形例2の発熱体を示す図である。
平面図である図8(a)、正面図である図8(b)に示すように、発熱体50aの抵抗層54上に設けられる複数の電極56は、抵抗層54上に一定間隔rをおいて列状に形成されている。この場合、電極56間の一定間隔rは、複数の電極56上を摺動する接点部材66の接触面の摺動方向(Y方向)の幅t以下であることが好ましい。
これによって、接点部材66はいずれかの電極56の表面に接触した状態で摺動することができる。そのため、接点部材66は、電極56の表面と絶縁摺動層58とのX方向の段差を乗り越える際の衝撃を低減することができ、電極56上をスムーズに摺動することができる。そのため、接点部材66または電極56表面の磨耗を低減させるとともに、衝撃によるチャタリングを低減させることができる。また、電極56は抵抗層54上に密に配列されているため、接点部材66の移動を細かく制御することによって通電される抵抗層54の範囲を細かく設定することができる。
(変形例3)本実施形態では、一対の接点支持部材64のそれぞれを移動機構60により、記録用紙Pの紙幅中心に対して離反もしくは接近するように往復移動させる場合を例に説明したが、これに限定されない。一対の接点支持部材64のどちらか一方を固定して、もうひとつの接点支持部材64を紙幅方向に移動させても良い。
固定される接点支持部材64は、最大紙幅の記録用紙Pが搬送される搬送領域のどちらか一方の端に固定される。このとき、固定される接点支持部材64に支持される接点部材66は、搬送領域の端に位置する電極56に接する。移動する接点支持部材64は、通紙される記録用紙Pの、固定される接点支持部材64とは反対側のエッジ部まで移動する。このとき、移動する接点支持部材64に支持される接点部材66は、記録用紙Pの当該エッジ部に位置する電極56に接する。そして、接点部材66を介して2つの電極56間の抵抗層54に通電する。
これによって、抵抗層54は通紙される記録用紙Pに対応して通電され発熱する。記録用紙Pが通紙されない範囲のうち、固定される接点支持部材64の反対側の範囲は、加熱されずその範囲の蓄熱を低減させることができる。
(変形例4)本実施形態では、プリンタ10の制御部から記録用紙Pの種類を指示する用紙指示指令が出力される場合を例に説明したが、これに限定されない。
記録用紙Pが搬送される経路のいずれかの場所に、赤外線センサまたは超音波センサを用いた紙幅検出機構を設け、搬送される記録用紙Pのエッジ部を検出して、給電部65の移動すべき方向および移動すべき距離を決定して、移動機構60により給電部65を移動させることができる。また、検出データに基づいて、記録用紙Pの種類を判定して用紙指示指令を出力しても良い。また、紙幅検出機構は、給紙カセット15の記録用紙Pが保持される紙両端ガイドのスライド位置を検知しても良いし、定着装置30の紙挿入口に設けても良い。
これによって、実際に加熱される記録用紙Pの紙幅を正確に検出することができ、給電部65が移動すべき距離を正確に決定することができる。そして、一対の給電部65のそれぞれを、通紙される紙幅に対応する抵抗層54の位置に正確に移動させることができる。
本実施形態では、記録媒体として記録用紙Pを採用した場合を例に説明したが、これに限定されない。フィルム、シート、カード等トナー像が形成されることができるものであれば良い。
画像形成装置としてのプリンタの主要構成を示す断面図。 定着装置の主要構成を示す断面図。 発熱体の構成を説明する概略図。 記録用紙と電極対との相対位置を説明する図。 移動機構と給電部の構成を説明する図。 定着装置の定着動作の流れを説明する図。 定着装置の変形例1を示す図。 定着装置の変形例2を示す図。
符号の説明
P…記録用紙、Pa…ハガキサイズの記録用紙、N…定着ニップ部、10…プリンタ、15a,15b,15c…給紙カセット、30…定着装置、32…加圧ローラ、36…加熱ローラ、50,50a…発熱体、54…抵抗層、56…電極、56i…電極対、60,60a…移動機構、62…回転軸、64,64a…接点支持部材、65…給電部、66…接点部材。

Claims (9)

  1. 異なる幅を有する記録媒体を搬送可能であり、前記記録媒体を加熱することにより、前記記録媒体に形成された未定着像を定着させる定着装置であって、
    前記記録媒体の最大幅以上の長さを有する抵抗体と、
    前記記録媒体の搬送方向に対して略直角方向に摺動可能に設けられ、前記抵抗体に接触し給電する給電部とを備えたことを特徴とする定着装置。
  2. 前記抵抗体は、前記抵抗体に導通する複数の電極をさらに備え、
    前記給電部は、前記電極に接触し摺動することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記給電部は、一対に構成され、
    前記複数の電極は、搬送される前記記録媒体の幅のそれぞれに対応する一対の前記電極である電極対を含み、
    一対の前記給電部のそれぞれは、前記電極対を構成する前記電極に一つずつ接触することを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記電極対を構成する一対の前記電極間の距離は、対応する前記記録媒体の幅よりわずかに短いことを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
  5. 前記一対の給電部を摺動させる移動機構をさらに備え、
    前記移動機構は、それぞれの前記給電部を、搬送される前記記録媒体の幅方向中心に対して相反する方向に摺動させることを特徴とする請求項3または4に記載の定着装置。
  6. 前記移動機構は、搬送される前記記録媒体の幅方向中心から両端部に向かって相反するスパイラル方向のスパイラル溝が形成された回転軸を有し、
    それぞれの前記給電部は、前記回転軸の前記スパイラル溝の一つずつに係合していることを特徴とする請求項5に記載の定着装置。
  7. 前記記録媒体を加熱する加熱ローラをさらに備え、
    前記加熱ローラは円筒形状に形成されており、前記円筒内には、前記抵抗体を含み前記加熱ローラの内周面に当接する発熱体と、前記給電部と、前記移動機構と、を備えることを特徴とする請求項5または6に記載の定着装置。
  8. 前記記録媒体の幅を検出する検出部を有し、
    前記検出部によって検出された前記記録媒体の幅データに基づいて、前記給電部と抵抗体との接触位置が決定されることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項に記載の定着装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれか一項に記載の定着装置と、前記記録媒体に未定着像を形成する未定着像形成装置と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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