JP2011196454A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内周にセレーションが形成されたハブ輪に内輪が圧入固定された第3世代構造における内輪の嵌合力を緩和しながらハブ輪との引抜き力を確保した車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】一端部に車輪取付フランジ7を一体に有し、外周に一方の内側転走面5aと、この内側転走面5aから軸方向に延びる円筒状の小径段部8が形成され、内周にトルク伝達用のセレーション5bが形成されたハブ輪5、および小径段部8に所定のシメシロを介して圧入され、外周に他方の内側転走面6aが形成された内輪6からなる内方部材1と、両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体3とを備えた第3世代構造の車輪用軸受装置において、内輪6の内径のうち、セレーション5bの嵌合部の外径側に対応する範囲の内径6bが他の内径6cよりも大径に形成され、小径段部8とのシメシロが他の部分より小さく設定されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車等の車輪を支持する車輪用軸受装置に関するもので、詳しくは、内周にセレーションが形成されたハブ輪に内輪が圧入固定された第3世代構造の車輪用軸受装置における内輪の嵌合力を緩和しながらハブ輪との引抜き力を確保した車輪用軸受装置に関する。
自動車等の車両の駆動輪を支承する車輪用軸受装置は、例えば、図12に示すように、内方部材51と外方部材52と複列のボール53、53とを備えている。内方部材51はハブ輪54と、このハブ輪54に固定された別体の内輪55とからなる。
ハブ輪54は、一端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ56を一体に有し、外周に一方の内側転走面54aと、この内側転走面54aから軸方向に延びる円筒状の小径段部54bが形成され、内周にトルク伝達用のスプライン54cが形成されている。車輪取付フランジ56の円周等配位置には車輪を固定するためのハブボルト57が圧入されている。内輪55は、外周に他方の内側転走面55aが形成され、ハブ輪54の小径段部54bに圧入固定されている。
外方部材52は、外周に車体(図示せず)に取り付けられるための車体取付フランジ52bを一体に有し、内周に内方部材51の内側転走面54a、55aに対向する複列の外側転走面52a、52aが形成されている。これら複列の外側転走面52a、52aと内側転走面54a、55a間には保持器58、58で円周等配された複列のボール53、53がそれぞれ転動自在に収容されている。
外方部材52と内方部材51との間に形成された環状空間の開口部にはシール59、60が装着され、軸受内部に封入された潤滑グリースの漏洩と、外部から雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。
ここで、図13に示すように、ハブ輪54のスプライン54cのビトゥインピン径(BPD)が、別体の内輪55が嵌合される内方側で、内方側へ拡径する傾斜角αからなるテーパ状に形成されている。これにより、内輪55の嵌合でハブ輪54のスプライン54cの内方側が縮径変形しても、ハブ輪54に嵌合されるスプライン軸(図示せず)を確実にスプライン54cに挿入することができる(例えば、特許文献1参照。)。
特開2008−2524号公報
然しながら、こうした従来の車輪用軸受装置では、ハブ輪54のスプライン54cは、通常ブローチ加工によって形成されるため、このようにスプライン54cのビトゥインピン径をテーパ状に加工するのは難しく、複雑な歯切り盤等によって切削加工によって形成する以外にない。これでは、加工工数が増すと共に、製造コストが高騰し、自動車等の量産部品としては採用が難しいと言う問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、内周にセレーションが形成されたハブ輪に内輪が圧入固定された第3世代構造における内輪の嵌合力を緩和しながらハブ輪との引抜き力を確保した車輪用軸受装置を提供することを目的としている。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、外周に車体に取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面の一方に対向する内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成され、内周にトルク伝達用のセレーションが形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入され、外周に前記複列の外側転走面の他方に対向する内側転走面が形成された内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体と、前記外方部材と内方部材との間に形成される環状空間の両端開口部に装着されたシールとを備えた車輪用軸受装置において、前記小径段部と内輪との嵌合部のうち、前記セレーションの嵌合部の外径側に対応する範囲が、非圧入か他の部分よりシメシロが小さく設定されている。
このように、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、外周に一方の内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成され、内周にトルク伝達用のセレーションが形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入され、外周に他方の内側転走面が形成された内輪からなる内方部材と、この内方部材と外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体と、外方部材と内方部材との間に形成される環状空間の両端開口部に装着されたシールとを備えた第3世代構造の車輪用軸受装置において、小径段部と内輪との嵌合部のうち、セレーションの嵌合部の外径側に対応する範囲が、非圧入か他の部分よりシメシロが小さく設定されているので、小径段部に内輪を圧入しても、その嵌合圧力がセレーションの嵌合部に悪影響を及ぼすことがなく、内輪の嵌合力を緩和しながらハブ輪との引抜き力を確保した車輪用軸受装置を提供することができる。
また、請求項2に記載の発明のように、前記内輪の内径のうちアウター側の内径がインナー側の内径よりも大径に形成されていても良い。
また、請求項3に記載の発明のように、前記ハブ輪の小径段部のうちアウター側の外径がインナー側の外径よりも小径に形成されていても良い。
また、請求項4に記載の発明のように、前記セレーションのインナー側の嵌合端が、前記内輪の小端面の突合せ部となる前記ハブ輪の肩部よりアウター側に設定されていても良い。
また、請求項5に記載の発明のように、前記セレーションのうち前記小径段部と内輪との嵌合部の内径側に対応する範囲に環状の盗みが形成されていても良い。
また、請求項6に記載の発明のように、前記内輪の小端面が前記内側転走面の溝底位置に設定され、前記セレーションのインナー側の端部が、前記内輪の小端面の突合せ部となる前記ハブ輪の肩部の位置よりアウター側に設定されていれば、小径段部に内輪を圧入しても、その嵌合圧力がセレーションの嵌合部に悪影響を及ぼすことがなく、内輪の嵌合力を緩和しながらハブ輪との引抜き力を確保することができると共に、ハブ輪のセレーションを実質的に長くでき、所望の伝達トルクを確保することができる。
また、請求項7に記載の発明のように、前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて加締部が形成され、この加締部により前記内輪が軸方向に固定されていても良い。
好ましくは、請求項8に記載の発明のように、前記内輪のインナー側の端部内周に環状の大径部が形成され、この大径部に密着するように前記加締部が形成されていれば、加締加工により内輪に発生するフープ応力の増大を抑制することができ、内輪の耐久性を向上させることができる。
また、請求項9に記載の発明のように、前記セレーションの嵌合部に径方向の予圧が付与されていれば、嵌合部の回転方向のガタを抑え、異音の発生の防止や操縦安定性を向上させることができる。
また、請求項10に記載の発明のように、前記複列の転動体のうち、アウター側の転動体列のピッチ円直径がインナー側の転動体列のピッチ円直径よりも大径に設定され、前記アウター側の転動体列の転動体数が前記インナー側の転動体列の転動体数よりも多く設定されていれば、有効に軸受スペースを活用してインナー側に比べアウター側部分の軸受剛性を増大させることができ、軸受の長寿命化を図ることができる。
本発明に係る車輪用軸受装置は、外周に車体に取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面の一方に対向する内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成され、内周にトルク伝達用のセレーションが形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入され、外周に前記複列の外側転走面の他方に対向する内側転走面が形成された内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体と、前記外方部材と内方部材との間に形成される環状空間の両端開口部に装着されたシールとを備えた車輪用軸受装置において、前記小径段部と内輪との嵌合部のうち、前記セレーションの嵌合部の外径側に対応する範囲が、非圧入か他の部分よりシメシロが小さく設定されているので、小径段部に内輪を圧入しても、その嵌合圧力がセレーションの嵌合部に悪影響を及ぼすことがなく、内輪の嵌合力を緩和しながらハブ輪との引抜き力を確保した車輪用軸受装置を提供することができる。
本発明に係る車輪用軸受装置の第1の実施形態を示す縦断面図である。 図1の要部拡大図である。 図2の変形例を示す要部拡大図である。 本発明に係る車輪用軸受装置の第2の実施形態を示す縦断面図である。 図4の要部拡大図である。 本発明に係る車輪用軸受装置の第3の実施形態を示す縦断面図である。 図6の要部拡大図である。 本発明に係る車輪用軸受装置の第4の実施形態を示す縦断面図である。 本発明に係る車輪用軸受装置の第5の実施形態を示す縦断面図である。 本発明に係る車輪用軸受装置の第6の実施形態を示す縦断面図である。 図10の要部拡大図である。 従来の車輪用軸受装置を示す縦断面図である。 図12の要部拡大図である。
外周に車体に取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面の一方に対向する内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる小径段部が形成され、内周にトルク伝達用のセレーションが形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入され、外周に前記複列の外側転走面の他方に対向する内側転走面が形成された内輪からなる内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体と、前記外方部材と内方部材との間に形成される環状空間の両端開口部に装着されたシールとを備えた車輪用軸受装置において、前記内輪の内径のうち、前記セレーションの嵌合部の外径側に対応する範囲の内径が他の内径よりも大径に形成され、前記小径段部とのシメシロが他の部分より小さく設定されている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る車輪用軸受装置の第1の実施形態を示す縦断面図、図2は、図1の要部拡大図、図3は、図2の変形例を示す要部拡大図である。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で車両の外側寄りとなる側をアウター側(図1の左側)、中央寄り側をインナー側(図1の右側)という。
この車輪用軸受装置は駆動輪用の第3世代と呼称され、内方部材1と外方部材2、および両部材1、2間に転動自在に収容された複列の転動体(ボール)3、3とを備え、等速自在継手4が着脱自在に結合されている。内方部材1は、ハブ輪5と、このハブ輪5に圧入された内輪6とからなる。
ハブ輪5は、アウター側の端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ7を一体に有し、外周に一方(アウター側)の内側転走面5aと、この内側転走面5aから軸方向に延びる円筒状の小径段部8が形成され、内周にトルク伝達用のセレーション(またはスプライン)5bが形成されている。車輪取付フランジ7の円周等配位置には車輪を取り付けるハブボルト7aが植設されている。
ハブ輪5はS53C等の炭素0.40〜0.80重量%を含む中高炭素鋼で形成され、内側転走面5aをはじめ、後述するアウター側のシール10が摺接するシールランド部となる基部7bから小径段部8に亙り高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理が施されている。そして、外周に他方(インナー側)の内側転走面6aが形成された内輪6がハブ輪5の小径段部8に所定のシメシロを介して圧入されている。また、内輪6および転動体3はSUJ2等の高炭素クロム鋼で形成され、ズブ焼入れにより芯部まで58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
外方部材2は、外周に車体(図示せず)に取り付けられるための車体取付フランジ2bを一体に有し、内周に前記内方部材1の内側転走面5a、6aに対向する複列の外側転走面2a、2aが一体に形成されている。外方部材2はS53C等の炭素0.40〜0.80重量%を含む中高炭素鋼で形成され、複列の外側転走面2a、2aが高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理が施されている。そして、それぞれの転走面2a、5aと2a、6a間に複列の転動体3、3が保持器9、9を介して転動自在に収容されている。また、外方部材2と内方部材1との間に形成される環状空間の開口部にはシール10、11が装着され、軸受内部に封入された潤滑グリースの漏洩を防止すると共に、外部から軸受内部に雨水やダスト等が侵入するのを防止している。
なお、本実施形態では、転動体3にボールを使用した複列アンギュラ玉軸受で構成された車輪用軸受装置を例示したが、これに限らず、例えば、転動体3に円錐ころを用いた複列円錐ころ軸受で構成されていても良い。
等速自在継手4は、外側継手部材13と、図示はしないが継手内輪とケージおよびトルク伝達ボールを備えている。外側継手部材13はS53C等の炭素0.40〜0.80重量%を含む中高炭素鋼で形成され、カップ状のマウス部14と、このマウス部14の底部をなす肩部15と、この肩部15から軸方向に延びるステム部16を一体に有している。ステム部16は、外周にハブ輪5のセレーション5bに係合するセレーション(またはスプライン)16aと、このセレーション16aの端部に雄ねじ16bが形成されている。外側継手部材14のステム部16は、肩部15が内輪6の大端面に衝合するまでハブ輪5に嵌挿され、内輪6と肩部15とが突き合わせ状態で、雄ねじ16bに固定ナット17が所定の締付トルクで締結され、ハブ輪5と外側継手部材13が軸方向に着脱自在に結合されている。
ここで、本実施形態では、ハブ輪5の小径段部8と内輪6との嵌合部において、ハブ輪5のセレーション5bとステム部16のセレーション16aとの嵌合端P1よりアウター側のシメシロが、インナー側のシメシロよりも小さく設定されている。具体的には、内輪6の内径において、図2に拡大して示すように、両セレーション5b、16aの嵌合端P1よりアウター側の内径6bがインナー側の内径6cよりもt(半径)だけ大径に形成されている。これにより、小径段部8に内輪6を圧入しても、その嵌合圧力が両セレーション5b、16aの嵌合部に悪影響を及ぼすことがなく、内輪6の嵌合力を緩和しながらハブ輪5との引抜き力を確保した車輪用軸受装置を提供することができる。
また、嵌合部の回転方向のガタを抑え、異音の発生の防止や操縦安定性を向上させるために、両セレーション5b、16aの嵌合部に径方向の予圧を付与した場合において、小径段部8の拡径に伴い内輪6に発生するフープ応力を抑制することができ、内輪6の耐久性を向上させることができる。
図3は、図2の変形例であるが、ここでは、ハブ輪5’の小径段部8において、両セレーション5b、16aの嵌合端P1よりアウター側の外径8aがインナー側の外径8bよりもt(半径)だけ小径に形成されている。これにより、小径段部8に内輪6’を圧入しても、その嵌合圧力が両セレーション5b、16aの嵌合部に悪影響を及ぼすことがなく、内輪6’の嵌合力を緩和しながらハブ輪5’との引抜き力を確保することができる。
図4は、本発明に係る車輪用軸受装置の第2の実施形態を示す縦断面図、図5は、図4の要部拡大図である。なお、前述した実施形態と同一部品、同一部位あるいは同一機能を有する部位には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
この車輪用軸受装置は駆動輪用の第3世代と呼称され、内方部材18と外方部材2、および両部材18、2間に転動自在に収容された複列の転動体3、3とを備え、等速自在継手4が着脱自在に結合されている。内方部材18は、ハブ輪19と、このハブ輪19に圧入された内輪20とからなる。
ハブ輪19は、アウター側の端部に車輪取付フランジ7を一体に有し、外周に一方(アウター側)の内側転走面5aと、この内側転走面5aから軸方向に延びる円筒状の小径段部8が形成され、内周にトルク伝達用のセレーション(またはスプライン)19aが形成されている。
ハブ輪19はS53C等の炭素0.40〜0.80重量%を含む中高炭素鋼で形成され、内側転走面5aをはじめ、車輪取付フランジ7の基部7bから小径段部8に亙り高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理が施されている。そして、外周に他方(インナー側)の内側転走面6aが形成された内輪20がハブ輪19の小径段部8に所定のシメシロを介して圧入されている。また、内輪20はSUJ2等の高炭素クロム鋼で形成され、ズブ焼入れにより芯部まで58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
ここで、本実施形態では、図5に拡大して示すように、ハブ輪19のセレーション19aとステム部16のセレーション16aとの嵌合端P2が、内輪20の小端面20aの突合せ部となるハブ輪19の肩部19bよりL1だけアウター側に設定されている。これにより、小径段部8に内輪20を圧入しても、その嵌合圧力が両セレーション19a、16aの嵌合部に悪影響を及ぼすことがなく、内輪20の嵌合力を緩和しながらハブ輪19との引抜き力を確保した車輪用軸受装置を提供することができる。
また、異音の発生の防止や操縦安定性を向上させるために、両セレーション19a、16aの嵌合部に径方向の予圧を付与した場合において、小径段部8の拡径に伴い内輪20に発生するフープ応力を抑制することができ、内輪20の耐久性を向上させることができる。
図6は、本発明に係る車輪用軸受装置の第3の実施形態を示す縦断面図、図7は、図6の要部拡大図である。なお、この実施形態は、前述した第2の実施形態(図4)とハブ輪の構成が一部異なるだけで、その他同一部品、同一部位あるいは同一機能を有する部位には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
この車輪用軸受装置は駆動輪用の第3世代と呼称され、内方部材21と外方部材2、および両部材21、2間に転動自在に収容された複列の転動体3、3とを備え、等速自在継手4が着脱自在に結合されている。内方部材21は、ハブ輪22と、このハブ輪22に圧入された内輪20とからなる。
ハブ輪22は、アウター側の端部に車輪取付フランジ7を一体に有し、外周に一方(アウター側)の内側転走面5aと、この内側転走面5aから軸方向に延びる円筒状の小径段部8が形成され、内周にトルク伝達用のセレーション(またはスプライン)22aが形成されている。
ハブ輪22はS53C等の炭素0.40〜0.80重量%を含む中高炭素鋼で形成され、内側転走面5aをはじめ、車輪取付フランジ7の基部7bから小径段部8に亙り高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理が施されている。そして、外周に他方(インナー側)の内側転走面6aが形成された内輪20がハブ輪22の小径段部8に所定のシメシロを介して圧入されている。
ここで、本実施形態では、図7に拡大して示すように、ハブ輪22のセレーション22aにL2の範囲で環状の盗み23が形成され、ハブ輪22のセレーション22aとステム部16のセレーション16aとの実質的な嵌合端P2が、内輪20の小端面20aの突合せ部となるハブ輪22の肩部19bよりL1だけアウター側に設定されている。これにより、小径段部8に内輪20を圧入しても、その嵌合圧力が両セレーション22a、16aの嵌合部に悪影響を及ぼすことがなく、内輪20の嵌合力を緩和しながらハブ輪22との引抜き力を確保することができる。
また、異音の発生の防止や操縦安定性を向上させるために、両セレーション22a、16aの嵌合部に径方向の予圧を付与した場合において、小径段部8の拡径に伴い内輪20に発生するフープ応力を抑制することができ、内輪20の耐久性を向上させることができる。
図8は、本発明に係る車輪用軸受装置の第4の実施形態を示す縦断面図である。なお、この実施形態は、前述した第2の実施形態(図4)とハブ輪と内輪の構成が異なるだけで、その他同一部品、同一部位あるいは同一機能を有する部位には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
この車輪用軸受装置は駆動輪用の第3世代と呼称され、内方部材24と外方部材2、および両部材24、2間に転動自在に収容された複列の転動体3、3とを備えている。内方部材24は、ハブ輪25と、このハブ輪25に圧入された内輪26とからなる。
ハブ輪25は、アウター側の端部に車輪取付フランジ7を一体に有し、外周に一方(アウター側)の内側転走面5aと、この内側転走面5aから軸方向に延びる円筒状の小径段部25aが形成され、内周にトルク伝達用のセレーション25bが形成されている。
ハブ輪25はS53C等の炭素0.40〜0.80重量%を含む中高炭素鋼で形成され、内側転走面5aをはじめ、車輪取付フランジ7の基部7bから小径段部25aに亙り高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理が施されている。そして、外周に他方(インナー側)の内側転走面6aが形成された内輪26がハブ輪25の小径段部25aに所定のシメシロを介して圧入されている。また、内輪26はSUJ2等の高炭素クロム鋼で形成され、ズブ焼入れにより芯部まで58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
ここで、本実施形態では、内輪26の小端面26aが内側転走面6aの溝底位置に設定され、ハブ輪25のセレーション25bのインナー側の端部が、内輪26の小端面26aの突合せ部となるハブ輪25の肩部25cの位置よりアウター側に設定されている。これにより、小径段部25aに内輪26を圧入しても、その嵌合圧力がセレーション25bの嵌合部に悪影響を及ぼすことがなく、内輪26の嵌合力を緩和しながらハブ輪25との引抜き力を確保することができると共に、ハブ輪25のセレーション25bを実質的に長くでき、所望の伝達トルクを確保することができる。
図9は、本発明に係る車輪用軸受装置の第5の実施形態を示す縦断面図である。なお、この実施形態は、前述した第2の実施形態(図4)の変形例で、同一部品、同一部位あるいは同一機能を有する部位には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
この車輪用軸受装置は駆動輪用の第3世代と呼称され、内方部材27と外方部材28、および両部材27、28間に転動自在に収容された複列の転動体3、3とを備えている。内方部材27は、ハブ輪29と、このハブ輪29に圧入された内輪20とからなる。
ハブ輪29は、アウター側の端部に車輪取付フランジ7を一体に有し、外周に一方(アウター側)の内側転走面29aと、この内側転走面29aから軸方向に延びる円筒状の小径段部8が形成され、内周にトルク伝達用のセレーション19aが形成されている。そして、外周に他方(インナー側)の内側転走面6aが形成された内輪20がハブ輪29の小径段部8に所定のシメシロを介して圧入され、この小径段部8の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部12によって所定の軸受予圧が付与された状態で、内輪20が軸方向に固定されている。
ハブ輪29はS53C等の炭素0.40〜0.80重量%を含む中高炭素鋼で形成され、内側転走面29aをはじめ、車輪取付フランジ7の基部7bから小径段部8に亙り高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理が施されている。なお、加締部12は鍛造加工後の表面硬さの生のままとされている。これにより、車輪取付フランジ7に負荷される回転曲げ荷重に対して充分な機械的強度を有し、内輪20の嵌合部となる小径段部8の耐フレッティング性が向上すると共に、微小なクラック等の発生がなく加締部12の塑性加工をスムーズに行うことができる。
外方部材28は、外周に車体取付フランジ2bを一体に有し、内周に前記内方部材27の内側転走面29a、6aに対向する複列の外側転走面28a、2aが一体に形成されている。外方部材28はS53C等の炭素0.40〜0.80重量%を含む中高炭素鋼で形成され、複列の外側転走面28a、2aが高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理が施されている。そして、それぞれの転走面28a、29aと2a、6a間に複列の転動体3、3が保持器9’、9を介して転動自在に収容されている。
ここで、アウター側の転動体3列のピッチ円直径PCDoがインナー側の転動体3列のピッチ円直径PCDiよりも大径に設定されている。そして、転動体3、3のサイズは同じであるが、このピッチ円直径PCDo、PCDiの違いにより、アウター側の転動体3列の転動体数がインナー側の転動体3列の転動体数よりも多く設定されている。これにより、有効に軸受スペースを活用してインナー側に比べアウター側部分の軸受剛性を増大させることができ、軸受の長寿命化を図ることができる。
さらに、前述した本実施形態と同様、ハブ輪29のセレーション19aのインナー側の端部が、内輪20の小端面20aの突合せ部となるハブ輪29の肩部29bの位置がよりアウター側に設定されている。これにより、小径段部8に内輪20を圧入しても、その嵌合圧力がセレーション19aの嵌合部に悪影響を及ぼすことがなく、内輪20の嵌合力を緩和しながらハブ輪29との引抜き力を確保することができると共に、加締加工により内輪20に発生するフープ応力の増大を抑制することができ、内輪20の耐久性を向上させることができる。
図10は、本発明に係る車輪用軸受装置の第6の実施形態を示す縦断面図、図11は、図10の要部拡大図である。なお、この実施形態は、前述した第1の実施形態(図1)の変形例で、同一部品、同一部位あるいは同一機能を有する部位には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
この車輪用軸受装置は駆動輪用の第3世代と呼称され、内方部材30と外方部材2、および両部材30、2間に転動自在に収容された複列の転動体3、3とを備えている。内方部材30は、ハブ輪31と、このハブ輪31に圧入された内輪32とからなる。
ハブ輪31は、アウター側の端部に車輪取付フランジ7を一体に有し、外周に一方(アウター側)の内側転走面5aと、この内側転走面5aから軸方向に延びる円筒状の小径段部8が形成され、内周にトルク伝達用のセレーション5bが形成されている。
ハブ輪31はS53C等の炭素0.40〜0.80重量%を含む中高炭素鋼で形成され、内側転走面5aをはじめ、車輪取付フランジ7の基部7bから小径段部8に亙り高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理が施されている。そして、外周に他方(インナー側)の内側転走面6aが形成された内輪32がハブ輪31の小径段部8に所定のシメシロを介して圧入され、小径段部8の端部を塑性変形させて形成した加締部33によって所定の軸受予圧が付与された状態で、内輪32が軸方向に固定されている。また、内輪32はSUJ2等の高炭素クロム鋼で形成され、ズブ焼入れにより芯部まで58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
ここで、本実施形態では、前述した実施形態と同様、内輪32の内径において、セレーション5bの端部よりアウター側の内径6bがインナー側の内径6cよりも大径に形成されている。これにより、小径段部8に内輪32を圧入しても、その嵌合圧力がセレーション5bの嵌合部に悪影響を及ぼすことがなく、内輪32の嵌合力を緩和しながらハブ輪31との引抜き力を確保することができる。
また、図11に拡大して示すように、内輪32のインナー側の端部内周に環状の大径部32aが形成され、この大径部32aに密着するように加締部33が形成されている。これにより、内輪32の嵌合力を緩和しながらハブ輪31との引抜き力を確保することができると共に、加締加工により内輪32に発生するフープ応力の増大を抑制することができ、内輪32の耐久性を向上させることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、例えば、第1および第2の実施形態は、外方部材に車輪取付フランジを有する外輪回転タイプでも良く、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことである。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る車輪用軸受装置は、内周にトルク伝達用のセレーションが形成され、外周の小径段部に内輪が圧入された第3世代構造の駆動輪側の車輪用軸受装置に適用することができる。
1、18、21、24、27、30 内方部材
2、28 外方部材
2a、28a 外側転走面
2b 車体取付フランジ
3 転動体
4 等速自在継手
5、5’、19、22、25、29、31 ハブ輪
5a、6a、29a 内側転走面
5b、16a、19a、22a、25b セレーション
6、6’、20、26、32 内輪
6b 内輪のアウター側の内径
6c 内輪のインナー側の内径
7 車輪取付フランジ
7a ハブボルト
7b 基部
8、25a 小径段部
8a 小径段部のアウター側の外径
8b 小径段部のインナー側の外径
9、9’ 保持器
10 アウター側のシール
11 インナー側のシール
12、33 加締部
13 外側継手部材
14 マウス部
15、19b、25c、29b 肩部
16 ステム部
16b 雄ねじ
17 固定ナット
20a、26a 小端面
23 環状の盗み
51 内方部材
52 外方部材
52a 外側転走面
52b 車体取付フランジ
53 ボール
54 ハブ輪
54a、55a 内側転走面
54b 小径段部
54c スプライン
55 内輪
56 車輪取付フランジ
57 ハブボルト
58 保持器
59、60 シール
L1 肩部とセレーション嵌合端との距離
L2 ハブ輪のセレーションの環状盗みの範囲
P1、P2 セレーションの嵌合端
PCDi インナー側の転動体列のピッチ円直径
PCDo アウター側の転動体列のピッチ円直径
t ハブ輪と内輪との嵌合部の段差
α 傾斜角

Claims (10)

  1. 外周に車体に取り付けられるための車体取付フランジを一体に有し、内周に複列の外側転走面が一体に形成された外方部材と、
    一端部に車輪を取り付けるための車輪取付フランジを一体に有し、外周に前記複列の外側転走面の一方に対向する内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成され、内周にトルク伝達用のセレーションが形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入され、外周に前記複列の外側転走面の他方に対向する内側転走面が形成された内輪からなる内方部材と、
    この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体と、
    前記外方部材と内方部材との間に形成される環状空間の両端開口部に装着されたシールとを備えた車輪用軸受装置において、
    前記小径段部と内輪との嵌合部のうち、前記セレーションの嵌合部の外径側に対応する範囲が、非圧入か他の部分よりシメシロが小さく設定されていることを特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 前記内輪の内径のうちアウター側の内径がインナー側の内径よりも大径に形成されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  3. 前記ハブ輪の小径段部のうちアウター側の外径がインナー側の外径よりも小径に形成されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  4. 前記セレーションのインナー側の嵌合端が、前記内輪の小端面の突合せ部となる前記ハブ輪の肩部よりアウター側に設定されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  5. 前記セレーションのうち前記小径段部と内輪との嵌合部の内径側に対応する範囲に環状の盗みが形成されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  6. 前記内輪の小端面が前記内側転走面の溝底位置に設定され、前記セレーションのインナー側の端部が、前記内輪の小端面の突合せ部となる前記ハブ輪の肩部の位置よりアウター側に設定されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  7. 前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて加締部が形成され、この加締部により前記内輪が軸方向に固定されている請求項1乃至6いずれかに記載の車輪用軸受装置。
  8. 前記内輪のインナー側の端部内周に環状の大径部が形成され、この大径部に密着するように前記加締部が形成されている請求項7に記載の車輪用軸受装置。
  9. 前記セレーションの嵌合部に径方向の予圧が付与されている請求項1乃至8いずれかに記載の車輪用軸受装置。
  10. 前記複列の転動体のうち、アウター側の転動体列のピッチ円直径がインナー側の転動体列のピッチ円直径よりも大径に設定され、前記アウター側の転動体列の転動体数が前記インナー側の転動体列の転動体数よりも多く設定されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
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