JP2011196075A - コンクリート構造物の端縁部の保護材取付構造および保護材 - Google Patents

コンクリート構造物の端縁部の保護材取付構造および保護材 Download PDF

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Abstract

【課題】 コンクリート構造物の端縁部に保護材を取付るに際し、工期を短縮化し、取付作業を簡便化できる保護材取付構造と保護材とを提供する。
【解決手段】 適宜角度に折曲された断面形状の鋼製の強度部材11の外側部と先端部を抱持する状態に緩衝材12を被覆し、強度部材11の内側に高ナット13を溶着させて保護材10とし、高ナット13にアイボルト14を螺合させる。アイボルト14の環状部分14aにJ形アンカー15を遊挿させる。保護材10を貫通するボルト孔10aを形成し、強度部材11の内側面に保持ナット17を設ける(図3示)。型枠20の透孔20aを挿通させた保持ボルト16をボルト孔10aにも挿通させ、保持ナット17に締め付けて型枠20に保護材10を固定する。J形アンカー15は多少の自由度でアイボルト14に連係し、配筋に干渉せずに配設でき、型枠20で囲まれた部分にコンクリートを打ち込めば、コンクリート構造物となる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、例えば、浮桟橋や岸壁、堰堤、階段等のコンクリート構造物の端縁部が、係船された船舶の衝突や岩石による洗堰、人の歩行による衝撃等により損傷することを防止する保護材を、前記端縁部に取り付けて固定するための取付構造とその取付構造に適した保護材に関する。
例えば、浮桟橋には貨物船や客船等の種々の船舶が係留されるが、海面の波を受けて船舶が浮桟橋に衝突することがある。浮桟橋は内部が空洞で外壁をコンクリートによって形成されたコンクリート構造物であり、船舶が浮桟橋の上面の端縁部に衝突すると、その衝撃により損傷してしまうおそれがある。このため、端縁部のコンクリートが損傷しないようにする保護材が取り付けられている。
図9は浮桟橋1に船舶Sが係留されている状態を示しており、浮桟橋1は海面Lに浮遊させて設置されることにより、海面の昇降によっても船舶Sとの高さを一定に保つことができる。船舶Sは係留索Rによって浮桟橋1に係留される。
図8はコンクリート製の浮桟橋1の一部を切断して概略構造を示す図で、内部には鋼桁1aにより躯体となる構造物が組まれており、この鋼桁1aに図示しない鉄筋が配されてコンクリートが打ち込まれてコンクリート壁2が形成される。このため、鋼桁1aにより躯体が形成されたコンクリート構造物で、内部が空洞に形成されている。この浮桟橋1の上面の端縁部には、保護材3が取り付けられている。
図6は前記保護材3の従来の構造を例示するものであり、保護材3はステンレス製の山形鋼等により形成され、支持ロッド4の先端に溶接されて支持されており、この支持ロッド4は支持ブロック5の長手方向に摺動可能に支持されている。そして、支持ブロック5が前記鋼桁1aに溶接されて固定される。このとき、支持ブロック5に対する支持ロッド4の位置を調整して保護材3の位置を調整する。保護材3は、浮桟橋1の上端縁に取り付ける作業の際の取扱の簡便さ等に応じた適宜長さのものが、複数個直列に並べられて取り付けられる。このため、保護材3の位置は、複数個の保護材3がほぼ等しい面内に位置するように調整される。前記支持ブロック5が鋼桁1aに溶接されて固定された状態で、コンクリートが打ち込まれ養生される。養生後には、図7(a)に示すように、隣接した保護材3同士の間に間隙が形成されたり、高さ位置が異なってしまって同一面内に配されていない状態となる場合がある。このため、隣接する保護材3の継ぎ目の部分をグラインダー等によって研磨処理を行い、図7(b)に示すように、保護材3が同一面内に配されているように加工する。特に、鋼桁1aの配設状態にずれが生じている場合には、保護材3の位置を同一平面内に調節することが難しく、研磨処理を施さなければならない。
ところで、浮桟橋1のコンクリート壁2の厚さは、十分な強度を得られる大きさとされており、例えば、コンクリート壁2の肉厚が160mmで製作される場合には、前記保護材3には例えば断面が100×100mmの等辺山形鋼が用いられる。コンクリートを打ち込む際に、振動装置の振動ロッドを差し込むことになるが、コンクリート壁2の肉厚と保護材3の寸法とが接近し、図5上想像線で示す状態に鋼桁1aの角部が張り出していると、保護材3の端縁部とこの角部とにより通路が狭められて、十分に奥まで差し込むことができないおそれがある。このため、図5および図6に示すように、鋼桁1aの角部、すなわち図5上想像線で示す部分に面取り1bを加工して、振動ロッドを極力深部まで差し込むことができるようにしてある。このため、この面取り1b加工を施す手間を要している。
また、上述の構造による保護材3では、溶接によって前記支持ブロック5を鋼桁1aに固定するため、現場における作業工期を長くしてしまうおそれがあり、しかも雨天のときには作業が停滞するからさらに工期を延長してしまうおそれがある。また、図9に示すように、船舶Sの係留索Rは鋼材により形成されている保護材3の角部に接触しているから、船舶Sが波によって揺動する際に、係留索Rが該角部を擦過し、損傷したり、切断してしまうおそれがある。
係留索の損傷を防止するために、表面をゴム材で被覆した岸壁コーナー用保護材が特許文献1に開示されている。この岸壁コーナー保護材は、断面形状が略々L字状を呈する金属製型材と、該型材の全前面部を覆った上、該型材の四周縁部に沿って後面部まで折り返されるごとく形成され、かつ前記折返し端縁部に外向きに突出する係合突部を形成されると共に、該型材に接着されているゴム製被覆材とからなる構成とされたものである。
また、前記岸壁コーナー用保護材を施工するには、金属製型材の内側面に固着されたアンカーボルトを岸壁構造物の構築部材である鉄筋に仮止めした上、コンクリートを打ち込むことによる。
実開昭61−112036号
前述した特許文献1に開示された保護材は、金属製型材の内側面に固着されたアンカーボルトを鉄筋に仮止めする構造とされている。このアンカーボルトを金属製型材に溶接して固着する作業は工場等で行うことができるから、工期が天候に左右されることがない。また、保護材の表面がゴム材により被覆されているから、船舶の係留索を損傷することが極力防止される。
しかしながら、アンカーボルトが金属製型材に固着される構造であるから、現場における施工の際に、次のような問題が生じる。
コンクリートを打ち込むためには鉄筋が配されることになり、前記アンカーボルトはこの鉄筋に仮止めされることになる。浮体の設計時には鉄筋の配設位置が定められるから、金属製型材の製作メーカーにはアンカーボルトの固着位置を指示して製作を依頼する。これらアンカーボルトと鉄筋とは設計図面に従って配設施工されるが、アンカーボルトは前記金属製型材に固着され、また該アンカーボルトは棒状の鋼材で、固着された部分から直線的に伸長して配される。しかも、固着する取付精度が高くないため、固着位置がずれてしまい伸長する方向も指示通りとなっていない場合があり、アンカーボルトが配筋と干渉してしまう場合がある。この干渉を避けるために、配筋の施工時にアンカーボルトの配設位置を確認しながらの作業となって、場合によっては鉄筋を湾曲させる必要が生じて、作業が煩雑となっている。
そこで、この発明は、施工が容易で、特にコンクリートを打ち込む作業の簡便化を図ることができ、浮桟橋に設置する場合には係留索を損傷させることのないコンクリート構造物の端縁部の保護材構造および保護材施工方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成するための技術的手段として、この発明に係るコンクリート構造物の端縁部の保護材構造は、コンクリート構造物の端縁部に固着させて、該端縁部を保護するコンクリート構造物の保護材取付構造において、 前記コンクリート構造物の保護すべき端縁部を臨む二面が形成する角度とほぼ一致する角度で折曲した二つの壁部を有する鋼製板による強度部材と、前記強度部材の外側面を覆うと共に、前記壁部の先端部を抱持させて、該強度部材に固着させた弾性を有する緩衝板と、前記強度部材の内側に配して、アンカーを配筋との干渉を避ける範囲の自由度でその長手方向を変更できる状態に支持するアンカー支持手段と、前記アンカー支持手段により前記自由度を備えて支持されるアンカーとからなることを特徴としている。
工場等において前記強度部材と緩衝板とを一体とすると共に、前記アンカー支持手段を強度部材の内側に設ける。このアンカー支持手段は、例えば、適宜な太さの線材をL字形あるいはV字形に折曲し、その両端部を強度部材の内側に溶接等によって固着することで構わない。また、前記強度部材と緩衝板とを結合させた構造体は、取り扱いに支障が生じない長さで製作し、その長さに応じて必要な箇所に前記アンカー支持手段を固着する。
前記強度部材と緩衝板とを結合させた構造体を、コンクリート構造物を設置する現場に搬入する。前記構造体の前記アンカー支持手段にアンカーを連係させる。例えば、このアンカーは基端部が湾曲されており、この基端部を前記L字形あるいはV字形の内側に遊挿させて係止させると、このアンカーは多少の自由度を有することになり、コンクリートを打ち込むための配筋を回避するのに十分な程度で長手方向が自在に調整可能となる。この状態でコンクリートを打ち込んで、コンクリート構造物を完成する。
また、請求項2の発明に係るコンクリート構造物の端縁部の保護材取付構造は、前記アンカー支持手段が、前記強度部材の内側に、前記壁部がなす角度をほぼ二等分する方向を軸方向として固着させたアンカー用ナットと、前記アンカー用ナットに螺合し、頭部に環状部分を備えたアンカー支持ボルトとからなり、前記アンカー支持ボルトの前記環状部分にアンカーを遊挿させることができることを特徴としている。
前記アンカー用ナットを強度部材の内側に適宜な間隔で溶接等により固着する。このアンカー用ナットにアンカー支持ボルトを螺合させて、前記アンカーをこのアンカー支持ボルトの頭部の環状部分に遊挿させる。このアンカーをアンカー支持ボルトに係合させた構造体を所定の位置に配して、アンカーを配筋に仮止めする。このとき、アンカーはコンクリートを打ち込むための配筋を回避するのに十分な程度で長手方向を自在に調整可能となる。この状態でコンクリートを打ち込んで、コンクリート構造物が完成する。
また、請求項3の発明に係るコンクリート構造物の端縁部の保護材構造は、前記強度部材と緩衝板とを結合させた構造体の側面を貫通させてボルト孔を形成し、前記強度部材の内側面であって前記ボルト孔を臨む位置に保持ナットを配し、前記緩衝板の外側から前記ボルト孔に挿入させたボルトが、前記保持ナットと螺合可能としてあることを特徴としている。
コンクリートを打ち込む際には、型枠を用いてコンクリートの打ち込み範囲を規定することになるが、前記ボルト孔を利用することにより、強度部材と緩衝板との構造体を型枠に固定することができるようにしたものである。コンクリートの養生が完了して型枠を取り外したならば、前記ボルト孔にコンクリートを流し込んだり、粘性を備えたゴム素材をねじ込みながら押し込んで閉塞させたり、あるいは、ダミーボルトを挿入して前記保持ナットに螺合させておけばよい。なお、ダミーボルトとしてあれば、必要に応じてこのダミーボルトを利用して必要な部材等を固定することもできる。
また、請求項4の発明に係るコンクリート構造物の端縁部の保護材構造は、前記強度部材の前記壁部の幅を、前記アンカー支持手段を設けるのに十分な大きさとしてあることを特徴としている。
例えば、前記アンカー支持手段の前記アンカー用ナットは強度部材の折曲部の内側に溶接等によって固着されるから、該強度部材の壁部の幅法はアンカー用ナットを固着させるのに十分な大きさであればよい。なお、このアンカー用ナットには軸方向の長さを大きい、いわゆる高ナットを用いることが好ましく、前記壁部の幅寸法は該高ナットを固着できる大きさであれば好ましい。また、保護すべき端縁部を備えたコンクリート構造物に要求される強度等から、前記幅の寸法が規定され設計される場合であっても、少なくともアンカー用ナットを固着させることができる寸法であればよい。また、前記アンカー支持手段が、例えばV字形に折曲した線材を用いる場合には、この線材を溶接して固着することができればよい。
また、請求項5の発明に係るコンクリート構造物の端縁部の保護材は、コンクリート構造物の端縁部に固着させて、該端縁部を保護するコンクリート構造物の保護材において、前記コンクリート構造物の保護すべき端縁部を臨む二面が形成する角度とほぼ一致する角度で折曲した二つの壁部を有する鋼製板による強度部材と、前記強度部材の外側面を覆うと共に、前記壁部の先端部を抱持させて、該強度部材に固着させた弾性を有する緩衝板と、前記強度部材の内側にアンカーを、該アンカーが指向する方向を適宜な範囲で自在とするアンカー支持部材と、前記強度部材と緩衝板とを結合させた構造体の側面を貫通させて形成したボルト孔と、前記強度部材の内側面であって前記ボルト孔を臨む位置に配した保持ナットとを有することを特徴としている。
この発明に係るコンクリート構造物の端縁部の保護材取付構造によれば、アンカーをアンカー支持手段に連係させた状態で、該アンカーの方向に自由度が付与される。したがって、この保護材を取付施工する際に配筋に干渉しないようにアンカーの角度を調整して連結できるので、浮体の配筋に合わせてメーカーに固着位置を指示したり、鉄筋を湾曲させたりする煩雑な作業を行う必要がない。
また、端縁部には前記緩衝材が露呈することになるから、コンクリート構造物が浮桟橋である場合、船舶の係留索が端縁部の角部で損傷することを極力防止できる。
また、請求項2の発明に係るコンクリート構造物の端縁部の保護材取付構造によれば、アンカー支持手段の構成品として規格品を用いることができるから、製作コストを低減できるとともに、製作工期を短くできる。
また、請求項3の発明に係るコンクリート構造物の端縁部の保護材取付構造によれば、型枠に前記ボルト孔と合致する透孔を形成し、この透孔とボルト孔とにボルトを挿通させて前記保持ナットに螺合させて締め付ければ、型枠に強度部材と緩衝板とからなる構造体を保持させることができる。そして、コンクリートを打ち込むことにより、型枠で規制された形状で構造物が形成され、前記強度部材と緩衝板とからなる構造体が該構造物に組み込まれた状態となる。
また、請求項4の発明に係るコンクリート構造物の端縁部の保護材取付構造によれば、強度部材をアンカー用ナットを固着させるのに必要な大きさとすることでよいから、強度部材と前記緩衝材とをいずれも極力小さくできる。このため、保護材の軽量化を図ることができ、取り扱いの簡便性を向上させることができる。
この発明に係る取付構造によりコンクリート構造物の端縁部に取り付けるのに適した保護材を説明する側面図である。 この発明に係る保護材の取付施工時の状態を説明する側面図である。 この発明に係る保護材の取付施工時の状態を説明する断面図である。 浮桟橋の斜視図である。 従来の保護材により保護されている端縁部を示す断面図である。 従来の保護材の取付構造を説明する図である。 従来の保護材について行う加工を説明する図である。 浮桟橋の内部構造の概略を説明する図である。 浮桟橋に船舶が係留されている状態を示す図である。
以下、図示した好ましい実施の形態に基づいて、この発明に係るコンクリート構造物の端縁部の保護材取付構造と保護材とを具体的に説明する。
図1にこの発明に係る保護材10を示しており、コンクリート構造物である前記浮桟橋1の上端縁部を保護するのに適したものとしてある。この保護材10は、鋼製の型板である等辺山形鋼による強度部材11とこの強度部材11の外側を被覆したゴム材等の弾性を有する緩衝材12とを一体結合させて形成されている。浮桟橋の上端縁部はほぼ直角に形成されているため、前記強度部材11には等辺山形鋼が用いられているが、上端縁部の角度に応じた断面形状となるように、鋼製の板材を折曲形成したものでも構わない。すなわち、コンクリート構造物の保護すべき端縁部を形成する二面のなす角度にほぼ一致した角度で折曲した2つの壁部を揺するものとを用いればよい。そして、前記緩衝材12は、図1に示すように、この強度部材11の壁部のそれぞれの先端部を覆う位置まで被覆してある。
前記強度部材11の内側には、該強度部材11の折曲部の角度をほぼ二等分する方向を軸方向として、アンカー支持手段を構成するアンカー用ナットである高ナット13が溶接されて固着されている。なお、高ナット13を用いることにより、これを強度部材11の内側に溶接して固着させる作業の簡便さを向上させることができるものであり、軸方向の高さが高ナット13よりも小さいナットを用いても構わないし、強度部材11の折曲角度に一致する外形に形成されているナットを用いても構わない。この高ナット13に、アンカー支持手段を構成するアンカー支持ボルトであるアイボルト14が螺合するようにしてある。なお、アイボルト14には、頭部に環状部14aが形成されている。そして、この環状部14aには、図2に示すように、アンカーとしてJ形アンカー15の湾曲された頭部が遊挿されるようにしてある。
さらに、図3に示すように、保護材10の一方の壁部には、ボルト孔10aが形成されており、このボルト孔10aには保持ボルト16が挿通されるようにしてある。また、強度部材11の内側面であってこのボルト孔10aを臨む位置には保持ナット17が設けられる。なお、この保持ナット17は強度部材11に溶接して固着させることが好ましいが、後述するように、打ち込まれたコンクリートの養生が完了すると、固まったコンクリートによって強度部材11に固定された状態となるから、予め強度部材11に溶接して固着させなくても構わない。
以上のように、強度部材11と緩衝材12とを結合させ、強度部材11の内側に高ナット13を溶接して固着して保護材10が製品化される。
前記保護材10を浮桟橋1の上面の端縁部に取り付ける作業を、図3を参照して説明する。浮桟橋1の躯体を構成する鋼桁1aにコンクリートを打ち込むことになる。コンクリートを打ち込む際には、鋼桁1aの周囲に鉄筋を配設し、浮桟橋1の外形形状を規定する状態に、図3に示すように、型枠20を配設する。この型枠20には、前記ボルト孔10aを臨む位置に該ボルト孔10aに挿通させる保持ボルト16を挿通させることができる大きさの透孔20aが形成されている。配設された型枠20の内側に前記保護材10を配して、前記透孔20aとボルト孔10aとに保持ボルト16に型枠20の外側から挿通させ、強度部材11の内側で保持ナット17に螺合させて締め付ける。このとき、保持ナット17が強度部材11に固着されている場合には、保持ボルト16の頭部を型枠の外側から回転させればよく、保持ナット17が固定されていない場合には、該保持ナット17または保持ボルト16の一方または双方を回転させればよい。
保持ボルト16を保持ナット17に締め付けて、型枠20に保護材10が固定されたならば、前記アイボルト14を高ナット13に螺合させて取り付ける。なお、このアイボルト14は保護材10を型枠20に固定する前に取り付けておいても構わない。そして、高ナット13に取り付けられたアイボルト14の環状部14aに、図2に示すように、J形アンカー15の湾曲部を遊挿させる。このJ形アンカー15はアイボルト14に対して多少の自由度を持って連結しているから、該J形アンカー15の長手方向を多少の範囲で自由に指向させることができる。このため、J形アンカー15の方向を調整することにより配設された鉄筋に干渉しないようにして、所望の鉄筋に仮止めすることができる。
そして、コンクリートを型枠20内に打ち込んで浮桟橋1を形成する。コンクリートの養生が完了したならば、前記保持ボルト16を外して型枠20を取り外す。また、前記保持ボルト16を外した後にはボルト孔10aが開口した状態で残存するが、強度部材11の内側にはコンクリートによって固定されて保持ナット17が残存しているから、ボルト孔10aにダミーのボルトを挿通させてこの保持ナット17に螺合させて締め付ければ、ボルト孔10aが閉塞される。あるいは、このボルト孔10aにコンクリートを流し込んだり、粘性のあるゴム材をねじ込みながら押し込んだりして、該ボルト孔を閉塞するようにしても構わない。
以上説明したように、この発明に係るコンクリート構造物の端縁部の保護材取付構造では、強度部材11の内側に高ナット13とアイボルト14とを介してJ形アンカー15を連係させるようにした構造としてある。このため、強度部材11は前記高ナット13を溶接して固着させることができる寸法のものであればよい。したがって、この強度部材11の壁部の幅を小さくすることができる。このため、図5及び図6に示すように鋼桁に面取り1bを形成しなくても、コンクリートを打ち込む際の振動ロッドを容易に差し込むことができる。すなわち、面取り1bが形成されておらずとも、保護材10が支障となることなく、振動ロッドを真っ直ぐな状態として上方から深部まで差し込むことができ、コンクリートの打ち込みを確実に行うことができる。さらに、強度部材11の幅が小さくなり、保護材10の軽量化を図ることができるから、保護材11の取り扱いの簡便性が向上する。
また、配設された鉄筋との干渉を防止することができるようJ形アンカー15の自由度を確保するため、該J形アンカー15をアイボルト14に挿通させ、このアイボルト14を高ナット13に螺合させるようにしてあるが、配筋との干渉を避けるための自由度をJ形アンカー15に付与する構造であれば、他の構造であっても構わない。例えば、強度部材11の内側面にL字形あるいはV字形の部材を溶接等によって固着し、このV字形部材等によって形成される環状部にJ形アンカー15を遊挿させる構造としても、J形アンカー15の自由度を確保することができる。
この発明に係るコンクリート構造物の端縁部の保護材取付構造によれば、鋼製型板による強度部材を小型にできるため取り扱いが簡便となり、また、コンクリートを打ち込むための配筋にアンカーが干渉しないから、コンクリート構造物の施工の際の煩雑さをなくして、工期の短縮化に寄与する。
1 浮桟橋(コンクリート構造物)
2 コンクリート壁
10 保護材
10a ボルト孔
11 強度部材
12 緩衝材
13 高ナット(アンカー用ナット)
14 アイボルト(アンカー支持ボルト)
15 J形アンカー(アンカー)
16 保持ボルト
17 保持ナット
20 型枠

Claims (5)

  1. コンクリート構造物の端縁部に固着させて、該端縁部を保護するコンクリート構造物の保護材取付構造において、
    前記コンクリート構造物の保護すべき端縁部を臨む二面が形成する角度とほぼ一致する角度で折曲した二つの壁部を有する鋼製板による強度部材と、
    前記強度部材の外側面を覆うと共に、前記壁部の先端部を抱持させて、該強度部材に固着させた弾性を有する緩衝板と、
    前記強度部材の内側に配して、アンカーを配筋との干渉を避ける範囲の自由度でその長手方向を変更できる状態に支持するアンカー支持手段と、
    前記アンカー支持手段により前記自由度を備えて支持されるアンカーとからなることを特徴とするコンクリート構造物の端縁部の保護材取付構造。
  2. 前記アンカー支持手段は、前記強度部材の内側に、前記壁部がなす角度をほぼ二等分する方向を軸方向として固着させたアンカー用ナットと、
    前記アンカー用ナットに螺合し、頭部に環状部分を備えたアンカー支持ボルトとからなり、
    前記アンカー支持ボルトの前記環状部分にアンカーを遊挿させることができることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート構造物の端縁部の保護材取付構造。
  3. 前記強度部材と緩衝板とを結合させた構造体の側面を貫通させてボルト孔を形成し、
    前記強度部材の内側面であって前記ボルト孔を臨む位置に保持ナットを配し、
    前記緩衝板の外側から前記ボルト孔に挿入させたボルトが、前記保持ナットと螺合可能としてあることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコンクリート構造物の端縁部の保護材構造。
  4. 前記強度部材の前記壁部の幅を、前記アンカー支持手段を設けるのに十分な大きさとしてあることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載のコンクリート構造物の端縁部の保護材構造。
  5. コンクリート構造物の端縁部に固着させて、該端縁部を保護するコンクリート構造物の保護材において、
    前記コンクリート構造物の保護すべき端縁部を臨む二面が形成する角度とほぼ一致する角度で折曲した二つの壁部を有する鋼製板による強度部材と、
    前記強度部材の外側面を覆うと共に、前記壁部の先端部を抱持させて、該強度部材に固着させた弾性を有する緩衝板と、
    前記強度部材の内側にアンカーを、該アンカーが指向する方向を適宜な範囲で自在とするアンカー支持部材と、
    前記強度部材と緩衝板とを結合させた構造体の側面を貫通させて形成したボルト孔と、
    前記強度部材の内側面であって前記ボルト孔を臨む位置に配した保持ナットとを有することを特徴とするコンクリート構造物の端縁部の保護材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0226621U (ja) * 1988-08-01 1990-02-21
JP2008014122A (ja) * 2006-07-07 2008-01-24 Takeshige Shimonohara 残存型枠とその連結方法並びに製造方法
JP2008095488A (ja) * 2006-09-13 2008-04-24 Shibata Ind Co Ltd コーナー保護具及びこれを用いたコンクリート製品の製造方法

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