JP2011189413A - インパクト工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】
新規な機構のインパクト機構を用い、歪ゲージ等のセンサをアンビルに取り付けることなく締め付けトルクの検出手段を実現したインパクト工具を提供する。
【解決手段】
モータと、モータの回転力を減速する減速機構と、減速機構の出力部に接続されるハンマと、ハンマと相対的に360度未満の回転角で揺動可能なアンビルを有し、モータによりハンマを駆動するインパクト工具であって、モータを正回転及び逆回転に交互に駆動することによってハンマをアンビルに打撃し、打撃直後にモータに流れる電流値の大きさ(矢印90a、90b、90c、90d)によって、アンビルによる締め付けトルクの大きさを算出する。また、モータへの正回転の駆動電流は、打撃が行われた後の時間tだけ継続して供給し、締め付けトルク算出のための電流値は、打撃後であって時間tが経過するまでに検出される。
【選択図】図10

Description

本発明は、モータにより駆動され新規な打撃機構部を実現したインパクト工具に関し、特に、特別な検出機器を設けることなくインパクト動作時の打撃トルクの大きさを検出することができるインパクト工具に関する。
インパクト工具は、モータを駆動源として回転打撃機構部を駆動し、アンビルに回転力と打撃力を与えることによって先端工具に回転打撃力を間欠的に伝達してネジ締め等の作業を行うものである。近年、駆動源としてブラシレスDCモータが広く用いられるようになってきた。ブラシレスDCモータは、例えばブラシ(整流用刷子)の無いDC(直流)モータであり、コイル(巻線)を固定子(ステータ)側に、マグネット(永久磁石)を回転子(ロータ)側に用い、インバータ回路で駆動された電力を所定のコイルへ順次通電することによりロータを回転させる。インバータ回路は、FET(電界効果トランジスタ)や、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)のような大容量の出力トランジスタを使用して構成され、大電流で駆動される。ブラシレスDCモータは、ブラシ付きDCモータと比較するとトルク特性に優れ、より強い力で被加工部材にネジやボルト等を締め付けることができる。
ブラシレスDCモータを用いたインパクト工具の例として、例えば特許文献1の技術が知られている。特許文献1では、連続回転式のインパクト機構部を有し、動力伝達機構部(減速機構部)を介してスピンドルに回転力が与えられると、スピンドルの回転軸方向に移動可能に係合するハンマが回転し、ハンマと当接するアンビルを回転させる。ハンマとアンビルは、回転平面上の2箇所に互いに対称的に配置された2つのハンマ凸部(打撃部)をそれぞれ有し、これらの凸部は互いに回転方向に噛み合う位置にあり、凸部同士の噛み合いにより回転打撃力が伝えられる。ハンマは、スピンドルを囲むリング域で、スピンドルに対して軸方向に摺動自在にされ、ハンマの内周面には、逆V字型(略三角形)のカム溝が設けられる。スピンドルの外周面には軸方向に、V字型のカム溝が設けられており、このカム溝とハンマの内周カム溝との間に挿入されたボール(鋼球)を介してハンマが回転する。
特開2009−72888号公報
従来の動力伝達機構部においては、スピンドルとハンマは、カム溝に配置されたボールを介して保持され、ハンマはその後端に配置されるスプリングによって、スピンドルに対して軸方向後方に後退できるように構成されている。従って、ハンマはカム機構を介してモータによって間接的に駆動されることになり、スピンドルからハンマへの動力伝達部分の部品点数が多くなり製造コストが高くなってしまい、また工具本体のさらなる小型化が難しかった。
一方、インパクト工具においては、インパクト機構を用いた締め付け作業において、所定の締め付けトルクで正確な締め付けが行われるようにすることが望まれており、その場合は、スピンドル軸に歪ゲージや回転トランスなどのトルク検出手段を設けて、打撃時のトルクを検出するようにしていた。しかしながら、トルク検出手段を設けることはインパクト工具本体の小型化の阻害要因となり、また部品点数の増大から製造コストが高くなる要因となっていた。
本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、その目的は簡単な機構のハンマとアンビルによってインパクト機構を実現し、所定の締め付けトルクで正確に締め付けを行うことができるインパクト工具を提供することにある。
本発明の別の目的は、歪ゲージ等のセンサをアンビルに取り付けることなく締め付けトルクの検出手段を実現し、小型軽量に構成したインパクト工具を提供することにある。
本発明のさらに別の目的は、打撃直後のモータに流れる電流を検出することにより、締め付けトルクを精度良く検出できるインパクト工具を提供することにある。
本願において開示される発明のうち代表的なものの特徴を説明すれば次の通りである。
本発明の一つの特徴によれば、モータと、モータに接続されるハンマと、モータを正回転及び逆回転に交互に駆動することによってハンマにより打撃されるアンビルと、を有するインパクト工具であって、モータを正回転及び逆回転に交互に駆動することによってハンマをアンビルに打撃し、打撃直後にモータに流れる電流値の大きさによって、アンビルによる締め付けトルクの大きさを算出するように構成した。
本発明の他の特徴によれば、モータへの正回転の駆動電流は、打撃が行われた後の時間tだけ継続して供給し、電流値は、打撃後の時間tの間に検出するようにした。この電流値は、ピーク電流の大きさで検出するか、打撃後の電流と時間t後の電流値の平均により算出するか、電流値曲線の傾きで検出すると好ましい。
本発明のさらに他の特徴によれば、モータと、モータに接続されるハンマと、モータを正回転及び逆回転に交互に駆動することによってハンマにより打撃されるアンビルと、を有するインパクト工具であって、モータを正回転及び逆回転に交互に駆動することによってハンマをアンビルに打撃し、打撃直後のモータの回転速度の低下を検出して、低下率から打撃による締め付けトルクの大きさを算出する。モータへの正回転の駆動電流は、打撃が行われた後に所定時間だけ継続し、駆動電流の供給を停止してからモータの回転速度の低下率を検出する。
本発明のさらに他の特徴によれば、駆動電流は、打撃後に時間tだけ継続して供給され、回転速度の低下率は、打撃後t時間経過後からt時間の間に検出される。回転速度の低下率は、回転速度曲線の傾きで検出するか、回転速度曲線の時間t経過後と時間t経過後の平均値で算出される。
請求項1の発明によれば、打撃直後にモータに流れる電流値の大きさによって、アンビルによる締め付けトルクの大きさを算出するので、歪センサ等の別途のトルク検出装置を用いることなくトルク検出手段を実現でき、打撃ごとに作業中の締め付け負荷を検出してモータの制御に反映させることができ、締め付け作業を精度良く行うことができる。
請求項2の発明によれば、正回転の駆動電流は打撃が行われた後の時間tだけ継続して供給するので作業者に伝わる打撃の反力が少なくてすむと共に、この継続供給される駆動電流を用いて締め付けトルク値を検出することができる。さらに、この締め付けトルク値は、打撃後の時間tという微少時間内に検出されるので、迅速に締め付けトルク値を検出することができる。
請求項3の発明によれば、電流値はピーク電流の大きさが検出されるので、モータの制御回路に用いられる電流検出回路を用いてピーク時の電流を容易に検出することができる。
請求項4の発明によれば、電流値は、打撃後の電流と時間t後の電流値の平均により算出されるので、締め付け対象や被締め付け材等によって刻々と変化する負荷であっても、精度良く締め付けトルク値を検出することができる。
請求項5の発明によれば、電流値は電流値曲線の傾きで検出するので、トルクセンサを用いずに負荷(締め付けトルク値)の大きさを検出できる。
請求項6の発明によれば、打撃直後のモータの回転速度の低下を検出して、低下率から打撃による締め付けトルクの大きさを算出するので、歪センサ等の別途のトルク検出装置を用いることなくトルク検出手段を実現でき、打撃ごとに作業中の締め付け負荷を検出してモータの制御に反映させることができ、締め付け作業を精度良く行うことができる。
請求項7の発明によれば、モータへの正回転の駆動電流は、打撃が行われた後に所定時間だけ継続するので作業者に伝わる打撃の反力が少なくてすむ。さらに、駆動電流の供給を停止してからモータの回転速度の低下率を検出するので、打撃のためのモータの駆動電流の供給には何ら影響を与えることなく、打撃ごとの締め付けトルク値を検出することができる。
請求項8の発明によれば、駆動電流は、打撃後に時間tだけ継続して供給され、回転速度の低下率は、打撃後t時間経過後からt時間の間に検出されるので、駆動電流の供給区間と締め付けトルク値の検出期間が重複しないので、精度良く締め付けトルク値を検出できる。
請求項9の発明によれば、回転速度の低下率は、回転速度曲線の傾きで検出されるので、トルクセンサを用いずに負荷(締め付けトルク値)の大きさを検出できる。
請求項10の発明によれば、回転速度の低下率は、回転速度曲線の時間t経過後と時間t経過後の平均値で算出されるので、締め付け対象や被締め付け材等によって刻々と変化する負荷であっても、精度良く締め付けトルク値を検出することができる。
本発明の上記及び他の目的ならびに新規な特徴は、以下の明細書の記載及び図面から明らかになるであろう。
本発明の実施例に係るインパクト工具1の全体構造を示す縦断面図である。 本発明の実施例に係るインパクト工具1の外観を示す斜視図である。 図1の打撃機構40付近の拡大断面図である。 図1のハンマ41及びアンビル46の形状を示す斜視図である。 図1のハンマ41及びアンビル46の形状を示す別の角度からの斜視図である。 本発明の実施例に係るインパクト工具のモータ3の駆動制御系を示す機能ブロック図である。 図3のA−A部の断面図であり、「連続駆動モード」におけるハンマ41の駆動制御を説明するための図である。 図3のA−A部の断面図であり、「断続駆動モード」におけるハンマ41の駆動制御を説明するための図である。 インパクト工具1の運転時のトリガ信号、インバータ回路への駆動信号、モータ3の回転速度、ハンマ41とアンビル46の打撃状況を示す図である。 図9の断続駆動モード(2)におけるインバータ回路への駆動信号と、モータに流れる運転電流と、モータの回転速度との関係を示す図である。 本発明の実施例に係るインパクト工具1の断続駆動モード(2)における制御手順を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施例に係るインパクト工具1の断続駆動モード(2)における制御手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。尚、以下の説明において、上下前後、左右の方向は、図1及び図2中に示した方向として説明する。
図1は本発明に係るインパクト工具の全体構造を示す縦断面図である。インパクト工具1は、充電可能なバッテリパック30を電源とし、モータ3を駆動源として打撃機構40を駆動し、出力軸であるアンビル46に回転と打撃を与えることによってドライバビット等の図示しない先端工具に連続する回転力や断続的な打撃力を伝達してネジ締めやボルト締め等の作業を行う。
モータ3は、ブラシレスDCモータであって、側面から見て略T字状の形状を成すハウジング6(図2参照)の筒状の胴体部6a内に収容される。ハウジング6は、ほぼ対称な形状の左右2つの部材に分割可能に構成され、それら部材が複数のネジにより固定される。そのため、分割されるハウジング6の一方(本実施例では左側ハウジング)に複数のネジボス20が形成され、他方(右側ハウジング)に複数のネジ穴(図示せず)が形成される。モータ3の回転軸19は、胴体部6aの後端側のベアリング17bと中央部付近に設けられるベアリング17aによって回転可能に保持される。モータ3の後方には6つのスイッチング素子10が搭載された基板7が設けられ、これらスイッチング素子10によってインバータ制御を行うことによりモータ3を回転させる。基板7の前方側には、回転子3aの位置を検出するためにホール素子やホールIC等の回転位置検出素子58が搭載される。
ハウジング6の胴体部6aから略直角に一体に延びるグリップ部6b内の上部にはトリガスイッチ8及び正逆切替レバー14が設けられ、トリガスイッチ8には図示しないバネによって付勢されてグリップ部6bから突出するトリガ操作部8aが設けられる。グリップ部6b内の下方には、トリガ操作部8aによってモータ3の速度を制御する機能等を備えた制御回路基板9が収容される。ハウジング6のグリップ部6bの下方に形成されたバッテリ保持部6cには、ニッケル水素やリチウムイオン等の複数の電池セルが収容されたバッテリパック30が着脱可能に装着される。
モータ3の前方には、回転軸19に取り付けられてモータ3と同期して回転する冷却ファン18が設けられる。冷却ファン18により、胴体部6aの後方に設けられた空気取入口26a、26bから空気が吸引される。吸引された空気は、ハウジング6の胴体部6aであって冷却ファン18の半径方向外周側付近に形成される複数のスリット26c(図2参照)からハウジング6の外部に排出される。
打撃機構40は、アンビル46とハンマ41の2つの部品により構成され、ハンマ41は遊星歯車減速機構21の複数の遊星歯車の回転軸を連結するように固定される。現在広く使われている公知のインパクト機構と違って、ハンマ41には、スピンドル、スプリング、カム溝、及びボール等を有するカム機構をもたない。そしてアンビル46とハンマ41とは回転中心付近に形成された嵌合軸と嵌合穴により1回転未満の相対回転だけができるように連結される。アンビル46は、図示しない先端工具を装着する出力軸部分と一体に構成され、前端には軸方向と鉛直面の断面形状が六角形の装着穴46aが形成される。アンビル46の後方側はハンマ41の嵌合軸と連結され、軸方向中央付近でメタルベアリング16aによりケース5に対して回転可能に保持される。
ケース5は打撃機構40及び遊星歯車減速機構21を収容するための金属製の一体成形で製造され、ハウジング6の前方側に装着される。また、ケース5の外周側は、熱の伝達を防止するとともに、衝撃吸収効果等を果たすために樹脂製のカバー11で覆われる。アンビル46の先端には先端工具を保持するための先端工具保持手段が構成され、先端工具の着脱はスリーブ15を前後方向に動かすことで行われる。
インパクト工具1において、トリガ操作部8aが引かれてモータ3が起動されると、モータ3の回転は遊星歯車減速機構21によって減速され、モータ3の回転数に対して所定の比率の回転数でハンマ41が直接駆動される。ハンマ41が回転すると、その回転力はアンビル46に伝達され、アンビル46がハンマ41と同じ速度で回転を開始する。
図2は、図1のインパクト工具1の外観を示す斜視図である。ハウジング6は3つの部分(6a、6b、6c)から構成され、胴体部6aの、冷却ファン18の半径方向外周側付近には冷却風排出用のスリット26cが形成される。また、バッテリ保持部6cの上面には制御パネル31が設けられる。制御パネル31には、各種の操作ボタンや表示ランプ等が配置され、例えばLEDライト12をON/OFFするためのスイッチや、バッテリパックの残量を確認するためのボタンが配置される。また、バッテリ保持部6cの側面にはモータ3の駆動モード(ドリルモード、インパクトモード)を切り替えるためのボタンスイッチ32が設けられる。ボタンスイッチ32を作業者が右方向へと押すことにより、ドリルモードとインパクトモードが交互に切り替わる。
バッテリパック30には、リリースボタン30aが設けられ、左右両側に位置するリリースボタン30aを押しながら前方にバッテリパック30を移動させることにより、バッテリパック30をバッテリ保持部6cから取り外すことができる。バッテリ保持部6cの左右側には、着脱可能な金属製のベルトフック33が設けられる。図2では、インパクト工具1の左側に取り付けられているが、ベルトフック33を取り外してインパクト工具1の右側に装着することも可能である。バッテリ保持部6cの後端部付近にはストラップ34が取り付けられる。
図3は、図1の打撃機構40付近の拡大断面図である。遊星歯車減速機構21は、プラネタリー型であり、モータ3の回転軸19の先端と接続されるサンギヤ21aが駆動軸(入力軸)となり、胴体部6aに固定されるアウターギヤ21d内で、複数のプラネタリーギヤ21bが回転する。プラネタリーギヤ21bの複数の回転軸21cは、遊星キャリヤの機能を持つハンマ41にて保持される。ハンマ41は遊星歯車減速機構21の従動軸(出力軸)として、モータ3と同方向に所定の減速比で回転する。この減速比をどの程度に設定するかは、主な締付対象(ネジかボルトか)、モータ3の出力と必要な締付トルクの大きさ等の要因から適切に設定すれば良く、本実施例ではモータ3の回転数に対してハンマ41の回転数が1/8〜1/15程度になるように減速比を設定する。
胴体部6aの内部の2つのネジボス20の内周側には、インナカバー22が設けられる。インナカバー22はプラスチック等の合成樹脂の一体成形で製造された部材であり、後方側には円筒状の部分が形成され、その円筒部分でモータ3の回転軸19を回転可能に固定するベアリング17aを保持する。また、インナカバー22の前方側には、2つの異なる径を有する円筒状の段差部が設けられ、その小さい方の段差部にはボール式のベアリング16bが設けられ、大きい方の円筒状の段差部には、前方側からアウターギヤ21dの一部が挿入される。尚、アウターギヤ21dはインナカバー22に回転不能に取り付けられ、インナカバー22はハウジング6の胴体部6aに回転不能に取り付けられることから、アウターギヤ21dは非回転状態で固定されることになる。また、アウターギヤ21dの外周部には外径が大きく形成されたフランジ部分が設けられ、フランジ部分とインナカバー22の間にはOリング23が設けられる。ハンマ41とアンビル46の回転部分にはグリス(図示せず)が塗布されており、Oリング23は、そのグリスがインナカバー22側に漏れないようにシールする。
本実施例において特徴的なこととして、ハンマ41がプラネタリーギヤ21bの複数の回転軸21cを保持する遊星キャリヤの機能を持つことである。そのためハンマ41の後端部はベアリング16bの内輪の内周側にまで延びる。また、ハンマ41の後方側内周部は、モータ3の回転軸19に取り付けられるサンギヤ21aを収容する円筒形の内部空間内に配置される。ハンマ41の前方側中心軸付近は、軸方向前方に突出する軸部となる嵌合軸45が形成され、嵌合軸45はアンビル46の後方側中心軸付近に形成される円筒形の嵌合穴46fに嵌合する。尚、嵌合軸45と嵌合穴46fは、双方が相対的に回転可能なように軸支するものである。
次に図4、5を用いて、図1、2に示した打撃機構40の詳細構造を説明する。図4は、本発明の第1の実施例に係るハンマ41とアンビル46の形状を示す斜視図であり、ハンマ41は斜め前方から、アンビル46は斜め後方からみた図である。図5はハンマ41とアンビル46の形状を示す斜視図であり、ハンマ41は斜め後方から見た図であり、アンビル46は斜め前方からみた部分図である。ハンマ41は、円柱形の本体部分41bから径方向に突出する2つの羽根部41cと41dが形成される。羽根部41dと41cには、それぞれ軸方向に突出する突出部が形成され、羽根部41cと41dのそれぞれに一組ずつの打撃部と錘部が形成される。
羽根部41c側は、外周部が扇状に広がるように形成されとともに、外周部から軸方向前方に突出する突出部42が形成される。この扇状に広がる部分と突出部42が打撃部(打撃爪)として機能と同時に、錘部としての機能を果たす。突出部42の円周方向の両側には打撃面42aと42bが形成される。打撃面42aと42bは、共に平面に形成されたもので、アンビル46の後述する被打撃面と良好に面接触するように適度な角度がつけられる。一方、羽根部41dは外周部が扇状に広がるように形成され、扇状に広がる形状によりその部分の質量が大きくなり錘部として作用する。また羽根部41dの径方向中央付近から軸方向前方に突出する突出部43が形成される。突出部43は打撃部(打撃爪)として作用するもので、円周方向の両側には打撃面43aと43bが形成される。打撃面43aと43bは、共に平面状に形成されたもので、アンビル46の後述する被打撃面と良好に面接触するように、円周方向に適度な角度がつけられる。
本体部分41bの軸心付近、前方側にはアンビル46の嵌合穴46fと嵌合される嵌合軸41aが形成される。本体部分41bの後方側には遊星キャリヤの機能を有するように2つの円盤部44a、44bと円周方向の2箇所においてこれらを接続する接続部44cが形成される。円盤部44a、44bの円周方向のそれぞれ2箇所には、貫通穴44dが形成され、円盤部44a、44bの間に2つのプラネタリーギヤ21b(図3参照)が配置され、プラネタリーギヤ21bの回転軸21c(図3参照)が貫通穴44dに装着される。円盤部44bの後方側には円筒形に延びる円筒部44eが形成される。円筒部44eの外周側はベアリング16bの内輪にて保持される。また、円筒部44eの内側の空間44fにはサンギヤ21a(図3参照)が配置される。尚、図4及び図5に示すハンマ41とアンビル46とは、金属の一体構造にて製造すると強度的にも重量的にも好ましい。
アンビル46は、円柱形の本体部分46bから径方向に突出する2つの羽根部46c、46dが形成される。羽根部46cの外周付近には軸方向後方に突出する突出部47が形成される。突出部47の円周方向両側には被打撃面47a及び47bが形成される。一方、羽根部46dの径方向中央付近には軸方向後方に突出する突出部48が形成される。突出部48の円周方向両側には被打撃面48a及び48bが形成される。ハンマ41が正回転(ネジ等を締め付ける回転方向)するときには、打撃面42aが被打撃面47aに当接し、同時に打撃面43aが被打撃面48aに当接する。また、ハンマ41が逆回転(ネジ等をゆるめる回転方向)するときには、打撃面42bが被打撃面47bに当接し、同時に打撃面43bが被打撃面48bに当接する。この当接するのは同時となるように突出部42、43、47、48の形状が決定される。
このように、図4、5に示すハンマ41及びアンビル46によれば、回転する軸心を基準に対称な2箇所にて打撃が行われるので打撃時のバランスが良く、打撃時にインパクト工具1が振られにくく構成できる。また、打撃面は突出部の円周方向両側にそれぞれ設けられるので、正回転だけでなく逆回転時にもインパクト動作が可能になるので、使いやすいインパクト工具を実現できる。さらに、ハンマ41でアンビル46を打撃する方向は、円周方向のみであってアンビル46を軸方向、前方に叩かないので、インパクトモードの際に先端工具を必要以上に被締付部材を押しつけることもなく、木材に木ねじ等を締め込む際に有利である。
次に、モータ3の駆動制御系の構成と作用を図6に基づいて説明する。図6はモータ3の駆動制御系の構成を示すブロック図であり、本実施例では、モータ3は3相のブラシレスDCモータで構成される。このブラシレスDCモータは、いわゆるインナーロータ型であって、複数組(本実施例では2組)のN極とS極を含む永久磁石(マグネット)を含んで構成される回転子(ロータ)3aと、スター結線された3相の固定子巻線U、V、Wから成る固定子(ステータ)3bと、回転子3aの回転位置を検出するために周方向に所定の間隔毎、例えば角度60°毎に配置された3つの回転位置検出素子(ホール素子)58を有する。これら回転位置検出素子58からの位置検出信号に基づいて固定子巻線U、V、Wへの通電方向と時間が制御され、モータ3を回転させる。回転位置検出素子58は、基板7上の回転子3aの永久磁石3cに対向する位置に設けられる。
基板7上に搭載される電子素子には、3相ブリッジ形式に接続されたFETなどの6個のスイッチング素子Q1〜Q6からなるインバータ回路52を含む。ブリッジ接続された6個のスイッチング素子Q1〜Q6の各ゲートは、制御回路基板9に搭載される制御信号出力回路53に接続され、6個のスイッチング素子Q1〜Q6の各ドレインまたは各ソースは、スター結線された固定子巻線U、V、Wに接続される。これによって、6個のスイッチング素子Q1〜Q6は、制御信号出力回路53から入力されたスイッチング素子駆動信号(H4、H5、H6等の駆動信号)によってスイッチング動作を行い、インバータ回路52に印加されるバッテリパック30の直流電圧を3相(U相、V相及びW相)電圧Vu、Vv、Vwとして固定子巻線U、V、Wに電力を供給する。
6個のスイッチング素子Q1〜Q6の各ゲートを駆動するスイッチング素子駆動信号(3相信号)のうち、3個の負電源側スイッチング素子Q4、Q5、Q6をパルス幅変調信号(PWM信号)H4、H5、H6として供給し、制御回路基板9上に搭載された演算部51によって、トリガスイッチ8のトリガ操作部8aの操作量(ストローク)の検出信号に基づいてPWM信号のパルス幅(デューティ比)を変化させることによってモータ3への電力供給量を調整し、モータ3の起動/停止と回転速度を制御する。
ここで、PWM信号は、インバータ回路52の正電源側スイッチング素子Q1〜Q3または負電源側スイッチング素子Q4〜Q6の何れか一方に供給され、スイッチング素子Q1〜Q3またはスイッチング素子Q4〜Q6を高速スイッチングさせることによってバッテリパック30の直流電圧から各固定子巻線U、V、Wに供給する電力を制御する。尚、本実施例では、負電源側スイッチング素子Q4〜Q6にPWM信号が供給されるため、PWM信号のパルス幅を制御することによって各固定子巻線U、V、Wに供給する電力を調整してモータ3の回転速度を制御することができる。
インパクト工具1には、モータ3の回転方向を切り替えるための正逆切替レバー14が設けられ、回転方向設定回路62は正逆切替レバー14の変化を検出するごとに、モータの回転方向を切り替えて、その制御信号を演算部51に送信する。演算部51は、図示していないが、処理プログラムとデータに基づいて駆動信号を出力するための中央処理装置(CPU)、処理プログラムや制御データを記憶するためのROM、データを一時記憶するためのRAM、タイマ等を含んで構成される。
制御信号出力回路53は、回転方向設定回路62と回転子位置検出回路54の出力信号に基づいて所定のスイッチング素子Q1〜Q6を交互にスイッチングするための駆動信号を形成し、その駆動信号を制御信号出力回路53に出力する。これによって固定子巻線U、V、Wの所定の巻線に交互に通電し、回転子3aを設定された回転方向に回転させる。この場合、負電源側スイッチング素子Q4〜Q6に印加する駆動信号は、印加電圧設定回路61の出力制御信号に基づいてPWM変調信号として出力される。モータ3に供給される電流値は、電流検出回路59によって測定され、その値が演算部51にフィードバックされることにより、設定された駆動電力となるように調整される。尚、PWM信号は正電源側スイッチング素子Q1〜Q3に印加しても良い。
回転数検出回路55は、複数の回転子位置検出回路54の信号を入力とし、モータ3の回転数を検出して演算部51に出力する回路である。打撃衝撃検出センサ56は、アンビル46に発生する衝撃の大きさを検出するもので、その出力は打撃衝撃検出回路57を介して演算部51に入力される。打撃衝撃検出センサ56としては、例えば、制御回路基板9に取り付けられる加速度センサで実現でき、打撃衝撃検出センサ56の出力を用いて規定トルクで締め付けが完了した際に、モータ3を自動停止させるようにしても良い。
本実施例に係るインパクト工具1においては、「連続駆動モード」と「断続駆動モード」で駆動させることができる。「連続駆動モード」とは、ハンマを連続駆動させて、アンビルを一方向に連続して回転させるという、単純な制御モードである。「断続駆動モード」とは、ハンマを正転及び停止、又は、正転及び逆転させながらハンマをアンビルに打撃することにより、アンビルに強い締め付けトルクを発生させる制御モードである。「断続駆動モード」では、アンビル46を打撃するためにハンマ41を正転及び逆転させる必要があるため、モータ3を特殊な制御を行う。この断続駆動モードによる制御は、本実施例に係るハンマ41とアンビル46により実現できた独特の制御方法である。断続駆動モードでは、ハンマ41による打撃動作を行うために時間あたりの締め付け角度が連続駆動モードに比べて小さくなる。そこで、インパクト動作による締め付けを行う場合は、締め付け動作の初期の必要なトルクが小さくてすむ期間は連続駆動モードで駆動し、締め付け対象からの反力が強くなって必要な締め付けトルクが大きくなってきたら断続駆動モードに切り替えるようにすると、インパクトモードにおける締め付けのために要するトータル時間が短くてすむ。
ここで、図7及び8を用いてハンマ41及びアンビル46の回転動作を説明する。図7は図3のA−A部の断面図であり、前述した「連続駆動モード」における基本的なハンマ41の駆動制御を説明する図である。これら断面図からハンマ41から軸方向に突出する突出部42、43と、アンビル46から軸方向に突出する突出部47、48の位置関係が理解できるであろう。締め付け動作時(正回転時)のアンビル46の回転方向は本図では反時計回りであり、ハンマ41は、モータの駆動により図7(1)→(2)→(3)→(4)の順番に回転する。この際、ハンマ41は、モータ3の駆動によって矢印71、72、73、74の方向に連続的に回転するので、アンビル46はハンマ41から後方から押されるようにして、ハンマ41の打撃面42a、43aがアンビル46の被打撃面47a、48aと接触したままアンビル46も矢印方向に同期して回転する。
図7に示す「連続駆動モード」では、ハンマ41を駆動するモータ3の回転トルクが、被締め付け材から受ける反力に比べて大きい状態での締め付けを意図しており、締め付けの際の負荷が小さい状況下においては、ハンマ41をモータ3によって回転させるだけでアンビル46も同期して回転させることができるので、インパクトモードによる締め付け初期に「連続駆動モード」を用いることによって高速で締め付けをすることができる。
図8は図3のA−A部の断面図であり、前述したインパクト工具1の「断続駆動モード」における基本的なハンマ41の駆動制御を説明するための図である。「断続駆動モード」においては、ハンマ41を一方向だけに回転させるのではなく、モータ3を独特な方法で駆動することによりハンマ41を前進及び後退させることにより、ハンマ41をアンビル46に打撃するものである。図8(1)は初期状態を示す図であり、この状態は「連続駆動モード」等の他の駆動モードから「断続駆動モード」への切り替え直後の状態を示す。この状態から、モータ3の逆回転を開始することにより、ハンマ41を矢印81の方向(アンビル46の回転方向とは逆の方向)へ回転させる。
ハンマ41とアンビル46は、相対角度にして360度未満だけ回転でき、(1)の状態からハンマ41だけを逆回転させることができる。(2)の状態付近までモータ3を逆回転させたら、モータ3の逆回転駆動を停止させるが、ハンマ41は惰性で矢印82の方向に回転し続け、(3)の位置まで逆回転する。図8(3)の位置の直前で、モータ3に正転方向の駆動電流を流して正転させることにより、ハンマ41の矢印83方向の回転が停止し、矢印84の方向への回転(正方向への回転)を開始する。ここで、ハンマ41が反転を行う位置を「反転位置」というが、本実施例では、ハンマ41の反転開始から反転位置までの回転角が約240度である。ハンマ41を約240度反転させるには、モータ3はこの角度に遊星歯車減速機構21の減速比の逆数分だけ反転する必要がある。この反転角度は最大反転角度内で任意に設定すればよいが、打撃によって得られる締め付けトルクの大きさの要求値によって設定するのが好ましい。
ハンマ41が反転をすると再び正回転方向に回転をするが、図8(4)のように突出部42は再び突出部48の外周側を通過し、同時に突出部43は突出部47の内周側を通過し、加速しながら矢印85の方向に回転を続ける。このように、双方の通過を可能とするために、突出部42の内径RH2は、突出部48の外径RA1よりも大きく構成され、両者は衝突しない。同様に、突出部43の外径RH1は、突出部47の内径RA2よりも小さく構成され、両者は衝突しない。このような位置関係に構成すれば、ハンマ41とアンビル46との相対回転角を180度より大きく構成することができ、アンビル46に対してハンマ41の十分な量の反転角が確保でき、この反転角がハンマ41をアンビル46に打撃する前の加速区間とすることができる。
次に、図8(5)の状態までハンマ41を矢印86の方向に加速して回転させると、突出部42の打撃面42aは、突出部47の被打撃面47aに衝突する。同時に、突出部43の打撃面43aは突出部48の被打撃面48aに衝突する。このように、回転軸に対して反対側の2箇所にて衝突することによりアンビル46に対してバランスの良い打撃を行うことができる。
この打撃の結果、図8(6)に示すようにアンビル46は、後方からハンマ41に打撃されて矢印87の方向に回転することになり、この打撃に伴う回転によって被締付材の締め付けが行われる。尚、ハンマ41には、径方向の同心位置(RH2以上、RH3以下の位置)において唯一の突起である突出部42を有し、同心位置(RH1以下の位置)において第3の唯一の突起である突出部43を有する。また、アンビル46は、径方向の同心位置(RA2以上、RA3以下の位置)において唯一の突起である突出部47を有し、同心位置(RA1以下の位置)において唯一の突起である突出部48を有する。以上のように、「断続駆動モード」では、モータ3を正方向及び逆方向に交互に回転させることにより、ハンマ41を正方向及び逆方向に交互に回転させて、アンビル46に対する打撃動作を行う。
次に、本実施例に係るインパクト工具1の駆動方法について図9を用いて説明する。本実施例に係るインパクト工具1においては、アンビル46とハンマ41が、相対的に360度未満の回転角で回転可能なように形成される。従って、ハンマ41はアンビル46に対して1回転以上の相対的回転ができないため、その回転制御も特有なものになる。図9は、インパクト工具1の運転時のトリガ信号、インバータ回路の駆動信号、モータ3の回転速度、ハンマ41とアンビル46の打撃状況を示す図である。各グラフにおいて横軸は時間であり、各グラフのタイミングを比較できるように横軸を合わせて記載している。
本実施例に係るインパクト工具1において、インパクトモードにおける締め付け作業の場合は、最初モータ3の連続駆動モードで高速に締め付けを行い、必要な締め付けトルク値が大きくなったらモータ3の断続駆動モード(1)に切り替えて締め付けを行い、必要な締め付けトルク値がさらに大きくなったらモータ3の断続駆動モード(2)に切り替えて締め付けを行う。図9の時刻TからTにおける連続駆動モードでは、演算部51はモータ3を目標回転数に基づく制御を行う。このため演算部51は、起動後に矢印85aで示す目標回転数に達するまでモータ3を加速させる。連続駆動モードでのアンビル46の回転は、ハンマ41に押されながら回転する。ここでハンマ41は、回転子3aの連続的な回転により、ハンマ41が同期して連続的に回転する。回転子3aの回転数とハンマ41の回転数の比は1:1でも良いが、所定の減速比を持たせると好ましい。その後、アンビル46に取り付けられた先端工具からの締め付け反力が大きくなると、アンビル46からハンマ41に伝わる反力が大きくなるため、矢印85bに示すようにモータ3の回転速度が徐々に落ちてくる。そこで、その回転速度の落ち込みをモータ3に供給される電流値で検出して、時刻Tでモータ3の断続駆動モード(1)に切り替える。
断続駆動モード(1)は、モータ3を連続的に駆動するのではなく断続的に駆動するモードであり、「休止→正回転駆動」を複数回繰り返すようにパルス状に駆動する。ここで、「パルス状に駆動する」とは、インバータ回路52に加えるゲート信号を脈動させることにより、モータ3に供給される駆動電流を脈動させ、それによってモータ3の回転数又は出力トルクを脈動させるように駆動制御することである。この脈動は、時刻TからT21まではモータへ供給される駆動電流OFF(休止)にし、時刻T21からTまではモータの駆動電流ON(駆動)にし、時刻TからT31までは駆動電流OFF(休止)にし、時刻T31から時刻Tまでは駆動電流ONにするというような、大きな周期(例えば数十Hz〜百数十Hz程度)で駆動電流のON−OFFを繰り返すことによって発生される。尚、駆動電流ON状態の時にはモータ3の回転数制御のためにPWM制御が行われるが、そのデューティ比制御の周期(通常数キロHz)に比べると、脈動させる周期は十分小さい。
図9の例では、Tから一定の時間モータ3への駆動電流の供給を休止して、モータ3の回転速度が矢印86aに低下した後に、演算部51(図5参照)は駆動信号83aを制御信号出力回路53に送ることによりモータ3にパルス状の駆動電流(駆動パルス)が供給され、モータ3を加速させる。尚、この加速時の制御は、必ずしもデューティ比100%で駆動という意味ではなく、100%未満のデューティ比で制御する事もありうる。次に、矢印86bの地点においてハンマ41がアンビル46に強く衝突することにより、矢印88aで示すように打撃力が与えられる。打撃力が与えられると再び、所定期間モータ3への駆動電電流の供給を休止し、モータの回転速度が矢印86cで示すように低下した後に、演算部51は駆動信号83bを制御信号出力回路53に送ることによりモータ3を加速させる。すると、矢印86dの地点においてハンマ41がアンビル46に強く衝突することにより、矢印88bで示すように打撃力が与えられる。断続駆動モード(1)においては、上述したモータ3の「休止→正回転駆動」を繰り返す断続的な駆動が1回又は複数回繰り返されるが、より高い締め付けトルクが必要になったらその状態を検出し、断続駆動モード(2)による回転駆動モードに切り替える。高い締め付けトルクが必要になったか否かの判定は、例えば矢印88bで示す打撃力が与えられた際のモータ3の回転数(矢印86dの前後)を用いて判断することができる。
断続駆動モード(2)は、モータ3を断続的に駆動し、断続駆動モード(1)と同様にパルス状にモータ3を駆動するモードであるが、「休止→逆回転駆動→休止→正回転駆動」を複数回繰り返すように駆動する。つまり断続駆動モード(2)においては、モータ3の正回転駆動だけでなく逆回転駆動をも加わるために、図8に示したようにハンマ41をアンビル46に対して十分な相対角だけ逆回転させた後に、ハンマ41を正回転方向に加速させて勢いよくアンビル46に衝突させることになる。このようにハンマ41を正逆両方向に交互に駆動することにより、アンビル46に強い締め付けトルクを発生させるものである。
図9において、時刻Tで断続駆動モード(2)に切り替わると、モータ3の駆動を一時休止させて、その後、負の方向の駆動信号84aを制御信号出力回路53に送ることによりモータ3を逆回転させる。正転、逆転を行う際には、制御信号出力回路53から各スイッチング素子Q1〜Q6に出力する各駆動信号(オンオフ信号)の信号パターンを切り替えることにより実現される。モータ3が所定の回転角分だけ逆回転したら(矢印87a)、モータ3の駆動を一時休止させる。モータ3の駆動の休止の際には、モータ3へは駆動電圧が供給されないため、モータ3は惰性で回転することになる。その後に正回転駆動を開始する(矢印87b)ため、正の方向の駆動信号84bを制御信号出力回路53に送る。尚、インバータ回路52を用いた回転駆動においては、駆動信号をプラス側又はマイナス側に切り替えるものではないが、図10ではどちら方向へ回転駆動するか容易に理解できるように、駆動信号を+及び−方向に分けて模式的に表現した。
モータ3の回転速度が最大速度に達する付近で、ハンマ41はアンビル46に衝突する(矢印87c)。この衝突により断続駆動モード(1)で発生する締め付けトルク(88a、88b)に比べて格段に大きい締め付けトルク(矢印89a)が発生する。このように衝突が行われると矢印87cから87dに至るようにモータ3の回転速度が低下する。本実施例では、衝突が行われた後の所定の時間だけモータ3への駆動信号を継続して供給するようにしている。しかしながら、矢印89aに示す衝突を検出した瞬間にモータ3への駆動信号を停止する制御をしても良く、その場合は締付対象がボルトやナット等の場合は打撃後に作業者の手に伝わる反動が少なくて済む。本実施例のように衝突後もモータ3に駆動電流を流すことにより作業者への反力が連続駆動モードに比較して小さく、中負荷状態での作業に適している。また、締め付け速度が速く、パルス強モードと比較して電力消費が少なくて済むという効果が得られる。
その後、モータ3の駆動を一時休止させて、その後、負の方向の駆動信号84cを制御信号出力回路53に送ることによりモータ3を逆回転させ、同様にして、「休止→逆回転駆動→休止→正回転駆動」を所定回数だけ繰り返すことにより強い締め付けトルクでの締め付けが行われ、時刻Tにおいて作業者がトリガ操作を解除することによってモータ3が停止し、締め付け作業が完了する。尚、作業の完了は作業者によるトリガ操作の解除だけでなく、演算部51が設定された締め付けトルクでの締め付けが完了したと判断したらモータ3の駆動を停止するように制御しても良い。この締め付けトルクの検出の仕方については後述する。
図10は、図9の連続駆動モード(2)部分の制御を示すもので、インバータ回路への駆動信号と、モータに流れる運転電流と、モータの回転速度との関係を示す図である。時刻Tにおいて、連続駆動モード(1)から連続駆動モード(2)への制御に切り替わると、演算部51はモータ3の駆動を一時休止させて、その後、負の方向の駆動信号84aを制御信号出力回路53に送ることによりモータ3を逆回転させる。演算部51は、負の方向の駆動信号84aを所定時間流し、モータ3の回転速度は矢印87aで示す所定の逆回転速度に到達する。次に、演算部51はモータ3の駆動を時間Pだけ一時休止させる。この間、モータ3は惰性により逆方向の回転速度をほぼ保ったまま回転する。休止時間Pだけ経過したら、演算部51はモータ3の正回転駆動を開始する(矢印87b)。正回転駆動は、正転駆動時間Dだけ行われ、このDが経過する直前(時刻T)にハンマ41がアンビル46と衝突することにより、アンビル46に対する打撃が行われ、アンビル46には打撃による強い締め付けトルクが発生する。ここで、連続駆動モード(2)に移行した直後の時間P及び正転駆動時間Dは、予めデフォルト値を設定しておくと良い。打撃が行われた後に時間t経過したら、演算部51はモータ3への駆動電流値I(矢印90aのピークの大きさ)を測定する。
発明者らの実験により、連続駆動モード(2)に移行してからm回目の打撃直後のピーク電流Iの大きさは、打撃による締め付けトルクとほぼ比例することが判明した。そして、断続駆動モード(2)におけるm回目の打撃時の締め付けトルク値TRは、
TR = k・ΔI (但し、k:比例定数、 m=1,2・・、n)
で表すことができる。また、トルク値TRは、次の逆転電流後の休止時間Pm+1と、正転電流を加える正転駆動時間Dm+1を設定する基準となるものであり、得られたトルク値TRを元に、休止時間Pm+1と正転駆動時間Dm+1を設定する。この設定の仕方は、所定の算出式で算出しても良いが、あらかじめトルク値TRと休止時間Pm+1、正転駆動時間Dm+1の関係をデータテーブルとして演算部51内の図示しない記憶装置内に格納しておくと良い。
次に、得られたピーク電流Iを測定した後に休止時間tを置き、その後演算部51は、負の方向の駆動信号84cを供給して、モータ3が所定の逆回転速度、例えば−3000rpmに到達するように制御し、矢印87eで示す所定の逆回転速度に到達したら、駆動信号84cの供給を停止する。この際の休止時間Pは、1回目の打撃時に得られた締め付けトルク値TRによって決定する。ここで、m回目の休止時間Pは、締め付けトルク値TRm−1が大きくなるにつれて大きくするのが好ましい。休止時間Pを大きくするということは、図8(2)から(3)に至る範囲の、惰性でハンマ41が逆回転する期間が長くなることを意味し、その結果、ハンマ41の反転角度が大きくなり、反転位置が後方側になる。ハンマ41の反転角度が大きくなることは、次の打撃の助走距離が長くなるため、ハンマ41がアンビル46を打撃する際の正方向の回転速度が高くなり、より大きい締め付けトルク値TRを発生させることができる。
矢印87fの地点から正方向に加速されたモータ3は、矢印87gの地点、即ち時刻Tで回転速度がピークに到達するとともにアンビル46を打撃する。この打撃が行われた後には、1回目の打撃時と同様に、時間tが経過したら、演算部51は駆動電流値I(矢印90bのピークの大きさ)を測定し、上述した式により締め付けトルク値TRを算出する。その後、モータ3の駆動を時間tだけ一時休止させる。以下、同様の動作を繰り返し、時刻Tで3回目の打撃、時刻Tで4回目の打撃が行われる。また、各打撃の際に締め付けトルク値TRを算出し、休止時間Pm+1を決定する。そして、時間T9において作業者がトリガ操作を解除することによってモータ3が停止する。
以上のように、発明者らは駆動電流のピーク電流Iの大きさを用いて締め付けトルク値TRを検出する方法を確立することができた。この結果、インパクト工具において締め付け負荷の大きさに応じて最適な打撃を行うように制御することができ、無駄なエネルギーの消費を押さえ、省電力化を図ることができた。
次に、図11のフローチャートを用いて、本発明の実施例に係るインパクト工具1の断続駆動モード(2)における制御手順を説明する。まず、図9で示した断続駆動モード(1)における駆動が終了したら断続駆動モード(2)に移行させる(ステップ111)。断続駆動モード(2)では、図10に示したように、休止→逆転電流→休止→正転電流の順に電流を流して、ハンマ41をアンビル46に衝突させる。正転電流においては、定電流制御によって所定の電流、例えば50Aでモータ3を駆動し、ハンマ41を初期位置から正転方向に加速して、ハンマ41がアンビル46に衝突する。この衝突においては、ハンマ41の慣性だけでなく回転子3aの慣性も利用することができるので、比較的軽量なハンマ41であっても強い打撃力を発生させることができる。断続駆動モード(2)における最初の打撃の際には、休止時間P及び正転駆動時間Dは予め設定されるデフォルト値が用いられる。逆転電流も定電流制御が行われる。次に打撃が検出されたか否かを検出し、検出されていない場合は、検出するまで待機する(ステップ112)。この打撃の検出は、打撃衝撃検出センサ56(図6参照)により行われる。打撃が検出されたら、所定時間tが経過するまで待機する(ステップ113)。所定時間tが経過したら、モータ3の駆動電流を測定することによりピーク電流Iを検出する(ステップ114)。この測定は、電流検出回路59(図6参照)を用いて行う。
次に、得られたピーク電流Iを元に締め付けトルク値TRを算出する(ステップ115)。次に、締め付けトルク値TRが設定された所定の締め付けトルクに到達したか、又は、作業者がトリガスイッチ8をオフにしたかを判断し(ステップ116)、締め付けトルクに到達した場合又はトリガスイッチ8がオフにされた場合は、モータ3の回転を停止させて(ステップ121)、締め付け作業を終了する。
ステップ116でいずれにも該当しない場合は、さらに休止時間tが経過したか(即ち、打撃が検出されてから、時間t+tが経過したか)を判断し、経過していなかったら待機する(ステップ117)。休止時間tが経過した場合には、モータ3に逆転電流を供給して、モータ3を逆回転させる(ステップ118)。次に、モータ3の回転速度が所定の逆回転速度(例えば−3000rpm)に到達したか否かを検出し、到達していないならば到達するまで定電流制御を続けながら待機する(ステップ119)。到達した場合は、モータ3の逆転電流の供給を停止して、ステップ115で得られた締め付けトルク値TRから、休止時間Pm+1と正転駆動時間Dm+1、及び、次の正転駆動における定電流制御値を算出し、ステップ111に戻る(ステップ120)。ここで次の正転駆動における定電流制御値は、締め付けトルク値TRが大きいときは増大させて、小さいときは減少させる。この定電流制御値と締め付けトルク値TRの関係は、データテーブル形式或いは関数形式であらかじめ演算部51内の図示しない記憶装置内に格納しておくと良い。
以上説明したように、本実施例では、打撃直後にモータ3に流れる駆動電流の大きさによって、アンビルによる締め付けトルクの大きさを算出するので、歪センサ等の別途のトルク検出装置を用いることなくトルク検出手段を実現でき、打撃ごとに締め付け負荷を検出してモータの制御に反映させることができ、締め付け作業を精度良く行うことができる。尚、ステップ117において所定の休止時間tbが経過した後にモータ3に逆転電流を供給するように構成したが、これをモータ3の回転数が所定の回転数(例えば5000rpm)まで低下したらモータ3に逆転電流を供給するように構成しても良い。
次に、図10及び12を用いて、本発明の第2の実施例に係るインパクト工具1の断続駆動モード(2)における制御手順を説明する。第2の実施例では、第1の実施例とモータ3の制御方法は同じであるが、打撃後のモータ3に供給されるピーク電流値Iを用いて締め付けトルク値TRを検出するのではなく、打撃後のモータ3の回転速度の落ち込み度合いを用いて検出するようにした点にある。図10において、矢印87cの時点において打撃が行われた後に時間t経過したら、演算部51はモータ3の駆動を時間tだけ一時休止させる。この際、演算部51は、このtの時間経過中のモータ3の回転速度の落ち込みを監視し、回転速度曲線の傾きΔNを算出する。
この傾きΔNは、打撃後の短い時間だけ駆動電流を流し続け、その駆動電流を止めた直後のモータ3の回転速度の落ち込み度合いを示し、傾きΔNが大きいことは打撃による締め付けトルクが大きいことを意味する。発明者らの実験により、締め付けトルク値TRは傾きΔNにほぼ反比例することが判明し、断続駆動モード(2)におけるm回目の打撃時の締め付けトルク値TRは、
TR = −α・ΔN (但し、α:比例定数、 m=1,2・・、n)
で表すことができる。また、トルク値TRは、次の逆転電流後の休止時間Pm+1と、正転電流を加える正転駆動時間Dm+1を設定する基準となるものであり、得られたトルク値TRを元に、休止時間Pm+1と正転駆動時間Dm+1を設定する。この設定の仕方は、所定の算出式で算出しても良いが、あらかじめトルク値TRと休止時間Pm+1、正転駆動時間Dm+1の関係をデータテーブルとして演算部51内の図示しない記憶装置内に格納しておくと良い。
次に、得られた傾きΔNを測定した直後(矢印87d)から、演算部51は、負の方向の駆動信号84cを供給して、所定の逆回転速度、例えば−3000rpmに到達するように制御し、モータ3の回転速度は矢印87eで示す所定の逆回転速度に到達させてから、駆動信号84cの供給を停止する。この際の休止時間Pは、1回目の打撃時に得られた締め付けトルク値TRによって決定する。ここで、m回目の休止時間Pは、締め付けトルク値TRm−1が大きくなるにつれて大きくするのが好ましい。休止時間Pを大きくするということは、図8(2)から(3)に至る範囲の、惰性でハンマ41が逆回転する期間が長くなることを意味し、その結果、ハンマ41の反転角度が大きくなり、反転位置が後方側になる。ハンマ41の反転角度が大きくなることは、次の打撃の助走距離が長くなるため、ハンマ41がアンビル46を打撃する際の正方向の回転速度が高くなり、より大きい締め付けトルク値TRを発生させることができる。
矢印87fの地点から正方向に加速されたモータ3は、矢印87gの地点、即ち時刻Tで回転速度がピークに到達するとともにアンビル46を打撃する。この打撃が行われた後には、1回目の打撃時と同様に、時間tが経過したら、演算部51はモータ3の駆動を時間tだけ一時休止させる。この際、演算部51は、このt時間経過中のモータ3の回転速度の落ち込み度合いを監視し、回転速度曲線の傾きΔNを算出する。以下、同様の動作を繰り返し、時刻Tで3回目の打撃、時刻Tで4回目の打撃が行われる。また、各打撃の際に締め付けトルク値TRを算出し、休止時間Pm+1を決定する。そして、時間T9において作業者がトリガ操作を解除することによってモータ3が停止する。
次に、図12のフローチャートを用いて、本発明の第2の実施例に係るインパクト工具1の断続駆動モード(2)における制御手順を説明する。まず、図9で示した断続駆動モード(1)における駆動が終了したら断続駆動モード(2)に移行させる(ステップ131)。断続駆動モード(2)では、図10に示したように、休止→逆転電流→休止→正転電流の順に電流を流して、ハンマ41をアンビル46に衝突させる。次に打撃が検出されたか否かを検出し、検出されていない場合は、ステップ131に戻る。打撃が検出されたら、所定時間tが経過するまで待機する(ステップ133)。所定時間tが経過したら、モータ3への正転電流の供給を停止し、モータ3の回転角度Δθの検出を開始する(ステップ134)。回転角度Δθは、モータ3に設けられた回転位置検出素子58(図6参照)を用いて回転子位置検出回路54により検出できる。
次に、モータ3へ正転電流の供給を停止してから時間t経過時まで、モータ3の回転角度を検出して、その回転角度Δθを取得して、モータ3の回転速度の落ち込み度合いを示すΔNを算出する。前述の式のように、このΔNによって締め付けトルク値を算出することができる。次に、ステップ136によって、設定された締め付けトルクに到達したか、又は、作業者がトリガスイッチ8をオフにしたかを判断し(ステップ136)、締め付けトルクに到達した場合又はトリガスイッチ8がオフにされた場合は、モータ3の回転を停止させて(ステップ141)、締め付け作業を終了する。
ステップ136でいずれにも該当しない場合はステップ137に進み、さらに休止時間tが経過したか(即ち、打撃が検出されてから、時間t+tが経過)を判断し、経過していなかったら待機する(ステップ137)。休止時間tが経過した場合は、モータ3に逆転電流を供給して、モータ3を逆回転させる(ステップ138)。逆転電流も定電流制御が行われる。次に、モータ3の回転速度が所定の逆回転速度(例えば−3000rpm)に到達したか否かを検出し、到達していないならば到達するまで待機する(ステップ139)。到達した場合は、ステップ135で得られた締め付けトルク値TRから、休止時間Pm+1と正転駆動時間Dm+1、及び、次の正転駆動における定電流制御値を算出し、ステップ131に戻る(ステップ140)。ここで次の正転駆動における定電流制御値は、取得されたΔNが大きいときは増大させて、小さいときは減少させる。この定電流制御値と回転角度ΔNの関係は、データテーブル形式であらかじめ演算部51内の図示しない記憶装置内に格納しておくか、或いは、
定電流制御値 = k・Δθ (但し、k:比例定数)
で算出するようにしても良い。
以上、第2の実施例によれば、打撃直後のモータの回転速度の低下を検出して、低下率から打撃による締め付けトルクの大きさを算出するので、歪センサ等の別途のトルク検出装置を用いることなくトルク検出手段を実現でき、打撃ごとに締め付け負荷を検出してモータの制御に反映させることができ、締め付け作業を精度良く行うことができる。尚、締め付けトルクの大きさをモータの回転速度の低下を検出するだけでなく、モータの回転角度の量でアンビルによる締付トルクの大きさを検出するように構成してもよい。
以上、本発明について実施例に基づき説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば、横軸が時間で縦軸が電流(回転数、回転角度でも良い)のグラフを描いたとき、電流のグラフ面積(積分値)に応じて、定電流制御値を変更する様にしても良い。
1 インパクト工具 3 モータ
3a (モータの)回転子 3b (モータの)固定子
3c (モータの)永久磁石 3d 絶縁部材
3e (モータの)コイル 5 ケース
6 ハウジング 6a (ハウジングの)胴体部
6b (ハウジングの)グリップ部 6c (ハウジングの)バッテリ保持部
7 基板 8 トリガスイッチ 8a トリガ操作部
9 制御回路基板 10 スイッチング素子 11 カバー
12 LEDライト 14 正逆切替レバー
15 スリーブ 16a メタルベアリング 16b ベアリング
17a、17b ベアリング 18 冷却ファン
19 (モータの)回転軸
20 ネジボス 21 遊星歯車減速機構
21a サンギヤ 21b プラネタリーギヤ
21c 回転軸 21d アウターギヤ 22 インナカバー
23 Oリング 26a、26b 空気取入口 26c スリット
30 バッテリパック 30a リリースボタン 31 制御パネル
32 ボタンスイッチ(パルスモード/ドリルモード切替スイッチ)
33 ベルトフック 34 ストラップ 40 打撃機構
41 ハンマ 41a 嵌合軸 41b 本体部分
41c、41d 羽根部 42 突出部 42a、42b 打撃面
43 突出部 43a、43b 打撃面
44a 円盤部、円盤部 44c 接続部
44d 貫通穴 44e 円筒部 44f 空間 45 嵌合軸
46 アンビル 46a 装着穴 46b 本体部分
46c、46d 羽根部 46f 嵌合穴 47 突出部
47a、47b 被打撃面 48 突出部 48a、48b 被打撃面
50 制御部 51 演算部 52 インバータ回路
53 制御信号出力回路 54 回転子位置検出回路
55 回転数検出回路 56 打撃衝撃検出センサ
57 打撃衝撃検出回路 58 回転位置検出素子 59 電流検出回路
60 スイッチ操作検出回路 61 印加電圧設定回路
62 回転方向設定回路

Claims (10)

  1. モータと、前記モータに接続されるハンマと、前記モータを正回転及び逆回転に交互に駆動することによって前記ハンマにより打撃されるアンビルと、を有するインパクト工具であって、
    前記打撃直後に前記モータに流れる電流値の大きさによって、前記アンビルによる締め付けトルクの大きさを算出することを特徴とするインパクト工具。
  2. 前記モータへの正回転の駆動電流は、前記打撃が行われた後の時間tだけ継続して供給し、
    前記電流値は、打撃後の時間tの間に検出されることを特徴とする請求項1に記載のインパクト工具。
  3. 前記電流値は、ピーク電流の大きさが検出されることを特徴とする請求項2に記載のインパクト工具。
  4. 前記電流値は、打撃後の電流と時間t後の電流値の平均により算出されることを特徴とする請求項2に記載のインパクト工具。
  5. 前記電流値は、電流値曲線の傾きで検出することを特徴とする請求項2に記載のインパクト工具。
  6. モータと、前記モータに接続されるハンマと、前記モータを正回転及び逆回転に交互に駆動することによって前記ハンマにより打撃されるアンビルと、を有するインパクト工具であって、
    前記打撃直後のモータの回転速度の低下を検出して、該低下度合いから打撃による締め付けトルクの大きさを算出することを特徴とするインパクト工具。
  7. 前記モータへの正回転の駆動電流は、前記打撃が行われた後に所定時間だけ継続し、
    前記駆動電流の供給を停止してから前記モータの回転速度の低下率を検出することを特徴とする請求項6に記載のインパクト工具。
  8. 前記駆動電流は、前記打撃後に時間tだけ継続して供給され、
    前記回転速度の低下率は、打撃後t時間経過後からt時間の間に検出されることを特徴とする請求項7に記載のインパクト工具。
  9. 前記回転速度の低下率は、回転速度曲線の傾きで検出されることを特徴とすることを特徴とする請求項8に記載のインパクト工具。
  10. 前記回転速度の低下率は、回転速度曲線の時間t経過後と時間t経過後の平均値で算出されることを特徴とする請求項8に記載のインパクト工具。
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