JP2011189263A - 被膜形成方法 - Google Patents

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【課題】ワークの被処理面に対して、膜厚が大きくて均一な被膜を形成することができ、エネルギーコストが低くて、被膜原料を効率的に利用することができ、簡素な設備で作業性良く実施可能な被膜形成方法を提供すること。
【解決手段】被膜形成性の金属含有液状物質が含浸されている耐熱性部材21をワークWの被処理面Sに接触させた状態で当該被処理面Sを加熱することにより、当該被処理面S上に被膜を形成する工程を含む。より具体的には、シート状の耐熱性部材21によってワークWの被処理面Sを被覆する工程と、ワークWの被処理面Sを被覆した前記耐熱性部材21に、被膜形成性の金属含有液状物質を含浸させるとともに、前記被処理面Sを加熱することにより、当該被処理面S上に被膜を形成する工程を含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被膜形成方法に関し、さらに詳しくは、被膜原料として金属含有液状物質を使用して、金属または金属化合物からなる被膜を基板上に形成する方法に関する。
金属または金属化合物からなる被膜を基板上に形成する方法として、液状の被膜原料(金属含有液状物質)を基板上に塗布し、この塗膜を加熱して被膜原料を反応させることにより、被膜を形成することが行われている。
しかしながら、このような方法によって基板上に被膜を形成することはきわめて困難である。すなわち、このような方法で被膜原料を反応させて得られる金属または金属化合物は、基板に対する密着力および相互の結合力のない粉粒体状となるため成膜性にきわめて劣るものである。
金属または金属化合物からなる被膜を基板上に形成する他の方法として、液状の被膜原料(例えば、金属アルコキシド、金属塩化物の溶液)を加熱した基板上に噴霧して反応させるスプレーCVD法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、スプレーCVD法では、スプレーにより被膜原料(液体粒子)を基板上に均一に供給することが困難であることなどから、形成される被膜の膜厚の均一性を十分に確保することができない。
また、スプレーCVD法は、成膜速度が低いために、効率的に被膜を形成することができない。また、膜厚の大きな被膜を形成することも困難である。
液状の被膜原料を使用して、厚膜で均一な被膜を効率的に形成するためには、基板上に十分な量の被膜原料が存在すること、換言すれば、十分な量の被膜原料(液相)によって基板が被覆されている必要がある。
このような観点から、被膜原料中に基板(ワーク)を浸漬し、基板の表面(被処理面)に被膜の構成物質である金属または金属化合物を析出させて被膜を形成する液相析出法(LPD法)が知られている(特許文献2参照)。
特開2009−235439号公報 特開2005−289767
液相析出法では、基板の表面(被処理面)において効率的な成膜反応を行わせるために、基板の表面を加熱する。ここに、加熱方法としては、誘導加熱方法が好適である。
しかしながら、上記の液相析出法によってワーク(基板)の表面に被膜を形成するためには、実用化の阻害要因となる下記のような問題がある。
(1)ワークの表面を液状の被膜原料中で加熱するときに、ワーク表面の熱が被膜原料によって奪われる。このため、ワークの表面の温度を、反応が起こる温度にまで上昇させるためには大きな出力(エネルギーコスト)を必要とする。
また、液相析出法においては、加熱された被膜原料の相当量が、成膜反応に供されることなく、蒸発して系外に放出されてしまう。従って、エネルギーのみでなく、被膜原料についても効率的に利用することができない。
なお、被膜原料の系外への放出を防ぐために、蒸気の冷却回収機構を設けることも考えられるが、その場合には、設備が大掛かりになり、運転コストも増加する。また、ワークの処理装置への設置後に処理浴の密封などの手間の掛かる作業が必要となり、極めて作業効率が悪くなるという問題が生じる。
(2)液相析出法においてワークの一部のみに被膜を形成させたい場合であっても、被膜原料中に当該ワークを浸漬すると、被膜原料と接触しているワークの全部(全表面)に被膜が形成されてしまう。
このような問題を回避するためには、被膜を形成したい部分(ワークの一部)のみに被膜原料が接触するように、ワークの(部分)形状に合わせた被膜原料の収容容器を装着したり、被膜を形成させたくない部分(ワークの残部)を、被膜原料と接触しないよう養生したりすることが考えられる。
しかし、前者の方法では、種々の形状を有するワークに対してシール性(被膜原料の密封性)を確保しながら、被膜原料の収容容器を装着することはきわめて困難である。
また、被膜を形成したくない部分を、被膜原料を接触させないように養生する後者の方法もきわめて煩雑である。
(3)液相析出法において、被膜原料の収容容器内に配置することが不可能である大型のワークに被膜を形成する場合には、このワークの被処理面に対して、誘導加熱手段および被膜原料の収容容器を相対的に移動させて、ワークの被処理面を順次加熱(移動加熱)する必要がある。
しかしながら、種々の形状を有するワークに対して、シール性(被膜原料の密封性)を確保しながら、被膜原料の収容容器を移動(摺動)させることはきわめて困難である。
本発明は以上のような事情に基いてなされたものである。
本発明の第1の目的は、ワーク(基板)の被処理面に対して、膜厚の均一な被膜を効率的に形成することができる被膜形成方法を提供することにある。
本発明の第2の目的は、ワークの被処理面に対して、膜厚が大きくて均一な被膜を形成することができ、エネルギーコストが低くて、被膜原料を効率的に利用することができ、簡素な設備で作業性良く実施可能な被膜形成方法を提供することにある。
本発明の第3の目的は、ワークの一部においても、容易かつ確実に被膜を形成することができる被膜形成方法を提供することにある。
本発明の第3の目的は、大型のワークであっても、容易かつ確実に被膜を形成することができる被膜形成方法を提供することにある。
(1)本発明の被膜形成方法は、被膜形成性の金属含有液状物質が含浸されている耐熱性部材をワークの被処理面に接触させた状態で当該被処理面を加熱することにより、当該被処理面上に被膜を形成する工程を含むことを特徴とする。
被膜原料である金属含有液状物質を含浸する耐熱性部材が接触しているワークの被処理面上には、当該金属含有液状物質による層(液相)が形成され、被処理面の近傍の環境は、当該金属含有液状物質中にワークを浸漬したときと近似した状況となる。この状態で、ワークの被処理面を加熱すると、被処理面に接触した金属含有液状物質の反応によって、当該被処理面に、金属または金属化合物が析出して被膜が形成される。
ここに、ワークの被処理面の周囲には、分子密度の高い液体(耐熱性部材に含浸されている金属含有液状物質)が存在するので、液相析出法と同等程度の高い成膜速度が得られる。
しかも、ワークの被処理面の周囲に存在している液体(耐熱性部材に含浸されている金属含有液状物質)の量は、液相析出法において被処理面の周囲に存在させる液体(ワークを浸漬する液状物質)の量と比較して格段に少ない。従って、液相析出法と比較して十分に小さい出力で、同等程度の被膜形成を行うことができる。
さらに、耐熱性部材に含浸されている金属含有液状物質は、蒸発によって系外に放出されにくいので、含浸させた金属含有液状物質の大部分を成膜反応に供することができる。また、蒸発に伴う金属含有液状物質の損失が極めて少ないので、例えば、耐熱性部材への金属含有液状物質の供給量を制御することにより、被膜の膜厚などを調整することも可能となる。
(2)本発明の被膜形成方法においては、前記耐熱性部材が、繊維または多孔質材料から成形されていることが好ましい。
(3)本発明の被膜形成方法においては、被膜形成性の金属含有液状物質が含浸されている耐熱性部材によって被覆されているワークの被処理面を加熱することにより、当該被処理面上に被膜を形成する工程を含むことが好ましい。
金属含有液状物質を含浸している耐熱性部材によってワークの被処理面を被覆することにより、当該被処理面上には、金属含有液状物質による層(液相)が形成され、当該被処理面の近傍の環境は、金属含有液状物質中にワークを浸漬したときと近似した状況となる。この状態で、ワークの被処理面を加熱すると、これに接触した金属含有液状物質の反応により、当該被処理面に、金属または金属化合物が析出して被膜が形成される。
(4)本発明の具体的方法としては、シート状の耐熱性部材によってワークの被処理面を被覆する工程と、ワークの被処理面を被覆した前記耐熱性部材に、被膜形成性の金属含有液状物質を含浸させるとともに、前記被処理面を加熱することにより、当該被処理面上に被膜を形成する工程を含む方法を挙げることができる。
(5)前記耐熱性部材は、炭素繊維またはセラミック繊維から成形されていることが好ましい。
これらの繊維材料から成形された耐熱性部材は、成膜反応温度(被処理面の加熱温度)に対して十分な耐熱性を有するとともに、金属含有液状物質を確実に含浸することができる。
(6)前記金属含有液状物質は、金属アルコキシドまたは金属塩化物溶液であることが好ましい。
(7)ワークの被処理面の加熱は、電磁誘導によって行うことが好ましい。
電磁誘導加熱によれば、当該被処理面を迅速に昇温することができるとともに、局所的な加熱を行うことができる。
(8)電磁誘導によって加熱する場合において、ワークの被処理面に対して誘導加熱手段を相対的に移動して加熱(移動加熱)することが好ましい。本発明の被膜形成方法では、金属含有液状物質が耐熱性部材によって含浸保持されるので、液相析出法のように金属含有液状物質のシール性を考慮する必要がなく移動加熱を行うことができ、これにより、大型のワークであっても、容易かつ確実に被膜を形成することができる。
本発明の被膜形成方法によれば、ワーク(基板)の被処理面に対して、膜厚が均一な被膜を効率的に形成することができる。
また、本発明の被膜形成方法によれば、膜厚が大きくて均一な被膜を形成することができ、エネルギーコストが低くて、被膜原料を効率的に利用することができ、簡素な設備で作業性良く実施することができる。
また、ワークの一部においても、容易かつ確実に被膜を形成することができる。
また、ワークの被処理面に対して加熱手段を相対的に移動させて加熱することにより、大型のワークであっても容易かつ確実に被膜を形成することができる。
本発明の一の実施形態(棒状ワークの周面の被膜形成)を模式に示す説明図である。 本発明の他の実施形態(棒状ワークの周面の被膜形成)を模式に示す説明図である。 本発明の他の実施形態(管状ワークの内周面の被膜形成)を模式に示す説明図である。 本発明の他の実施形態(管状ワークの内周面の被膜形成)を模式に示す説明図である。 本発明の他の実施形態(2種類の金属含有液状物質を使用する応用例)を模式に示す説明図である。 実施例で使用した被膜形成装置の概略を示す説明図である。 参考例で使用した被膜形成装置の概略を示す説明図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の被膜形成方法は、被膜形成性の金属含有液状物質が含浸されている耐熱性部材をワークの被処理面に接触させた状態で、当該被処理面を加熱することにより、当該被処理面上に被膜を形成する工程を含む。
本発明の被膜形成方法によって処理される「ワーク」としては、鉄などの金属、セラミックなどの無機物質を挙げることができる。
ワークの「被処理面」は、ワークのすべての表面であってもよいが、本発明の被膜形成方法は、ワークの一部に被膜を形成する場合に特に好適である。
本発明の被膜形成方法は、ワークの被処理面に、金属または金属化合物からなる被膜を形成するものであり、被膜原料として金属含有液状物質を使用する。
本発明の被膜形成方法で使用する「金属含有液状物質」は、反応により被膜を構成する金属または金属化合物を生成することのできるものであって、使用温度(例えば0〜50℃、特に10〜40℃)で液状を呈する金属含有物質(例えば、液状の金属化合物、金属化合物の溶液)である。
金属含有液状物質に含有される金属(形成される被膜を構成する金属)としては、ケイ素、チタン、アルミニウム、バナジウム、スズ、亜鉛、タングステン、ジルコニア、クロム、マグネシウムなどを例示することができる。
金属含有液状物質として好適に使用することのできる「液状の金属化合物」としては、テトラエトキシシラン(TEOS)、チタニウムテトライソプロポキシド、アルミニウムトリ−secブトキシド:バナジウムオキシトリエトキシドなどの金属アルコキシドを挙げることができる。
金属含有液状物質として好適に使用することのできる「金属化合物の溶液」としては、塩化スズ、塩化亜鉛、塩化チタン、塩化ケイ素、塩化アルミニウムなどの金属塩化物の溶液を挙げることができる。
また、本発明の被膜形成方法によって形成される被膜を構成する金属化合物としては、上記金属の酸化物、炭化物、窒化物などを挙げることができる。
本発明の被膜形成方法で使用する「耐熱性部材」は、反応温度(被処理面の加熱温度)で使用可能な耐熱性(例えば、耐熱温度が700℃以上)を有するとともに、液体を含浸して保持することができる繊維または多孔質材料の成形品から構成される。
耐熱性部材を構成する「繊維材料」としては、炭素繊維、セラミック繊維、アラミド繊維などを挙げることができ、これらの繊維から成形された不織布(フェルト)が好ましい。
耐熱性部材を構成する「多孔質材料」としては、炭素多孔質体およびセラミック多孔質体などを挙げることができる。
耐熱性部材の形状は特に限定されるものではないが、ワークの被処理面を被覆するような場合にはシート状であることが好ましい。
耐熱性部材として好適な市販材料としては、「カーボンフェルト」〔トラスコ中山(株)製の耐炎糸不織布〕、「イソウール(登録商標)」〔イソライト工業(株)製のセラミック繊維から成形されたブランケット〕を挙げることができる。
本発明の被膜形成方法では、金属含有液状物質が含浸されている耐熱性部材をワークの被処理面に接触させた状態で、当該被処理面を加熱する。
耐熱性部材をワークの被処理面に接触させる好適な態様としては、当該耐熱性部材によって被処理面を被覆する態様を挙げることができる。
耐熱性部材が接触しているワークの被処理面を加熱する方法としては、特に限定されるものではないが、局所的な加熱が可能で昇温速度が高いことから、電磁誘導によって行うことが好ましい。
被処理面の加熱温度としては、金属含有液状物質により被膜が形成される温度であればよく、使用する金属含有液状物質によって異なる。例えば、金属含有液状物質としてTEOSを使用してシリカ被膜を形成する場合の加熱温度は、通常800〜1100℃とされる。また、金属含有液状物質として塩化スズの溶液を使用してスズ被膜を形成する場合の加熱温度は通常400〜550℃とされる。
本発明の好ましい被膜形成方法として、シート状の耐熱性部材によりワークの被処理面を被覆する工程と、ワークの被処理面を被覆した前記耐熱性部材に、被膜形成性の金属含有液状物質を含浸させるとともに、前記被処理面を加熱することにより、当該被処理面上に被膜を形成する工程を含む方法を挙げることができる。
金属含有液状物質を耐熱性部材に含浸させる方法としては、定量ポンプを用いて金属含有液状物質を滴下したり、スプレー塗布したりする方法を挙げることができる。
本発明の被膜形成方法により大型のワークに被膜を形成する場合などにおいて、ワークの被処理面に対して誘導加熱手段を相対的に移動させることにより、面積の広い被処理面を連続的に加熱すること(移動加熱)が好ましい。移動加熱を行うことにより、出力の小さい電源で処理することができる。
耐熱性部材によって金属含有液状物質を含浸保持する本発明の被膜形成方法では、液相析出法のように金属含有液状物質のシール性(収容容器の液密性)を考慮する必要がなく移動加熱を行うことができ、これにより、大型のワークであっても、容易かつ確実に被膜を形成することができる。
以下、本発明の被膜形成方法の移動加熱による実施形態について図面を用いて説明する。
<第1の実施形態>
図1(1)〜(3)は、棒状ワークの周面に対して移動加熱により被膜形成する一形態を模式的に示している。同図において、Wはワーク(被処理物)、Sは被処理面、11は、電磁誘導加熱装置を構成し、被処理面Sを局所的に加熱するリング状のコイル、21は、シート状の耐熱性部材(炭素繊維またはセラミック繊維から成形された不織布)、31は、耐熱性部材21に金属含有液状物質を供給するためのノズルである。
この実施形態では、先ず、ワークWの被処理面S(被膜を形成したい領域)を耐熱性部材21で被覆する。
次いで、図1(1)に示すように、ワークWの被処理面Sを被覆している耐熱性部材21に対して、ノズル31から金属含有液状物質をスプレー塗布する。これにより、耐熱性部材21(コイル11に囲まれている部分)に金属含有液状物質が含浸され、この状態で、被処理面S(コイル11に囲まれている領域)を電磁誘導により加熱する。
ノズル31からの金属含有液状物質の塗布量としては、耐熱性部材21の含浸容量、被膜形成に伴う金属含有液状物質の消費量などに応じて適宜調整することができる。
図1(1)〜(3)に示すように、この実施形態では、コイル11およびノズル31に対してワークWが下方に移動する。これにより、ワークWの被処理面Sを被覆している耐熱性部材21は、下側から上側に向かって、順次、金属含有液状物質を含浸し、この耐熱性部材21に被覆されているワークWの被処理面Sは、下側から上側に向かって、順次誘導加熱されることになる。
この実施形態において、金属含有液状物質が含浸された耐熱性部材21が接触しているワークWの被処理面S上には、当該金属含有液状物質による層(液相)が形成され、被処理面Sの近傍の環境は、液相析出法において金属含有液状物質中にワークを浸漬したときと近似した状況となっている。この状態で、ワークWの被処理面Sを誘導加熱すると、この被処理面Sに接触した金属含有液状物質が反応し、被処理面Sに、金属または金属化合物が析出して被膜が形成される。
ここに、ワークWの被処理面Sの周囲には、分子密度の高い液体(金属含有液状物質)が存在するので、液相析出法と同等程度の高い成膜速度が得られる。すなわち、処理時間が同じであれば、液相析出法と同等程度の膜厚の被膜を形成することができる。しかも、ワークWの被処理面Sの周囲に存在している液体(耐熱性部材に含浸保持されている金属含有液状物質)の量は、液相析出法において被処理面の周囲に存在する液体(ワークが浸漬される液状物質)の量と比較して格段に少ない。従って、この実施形態の被膜形成方法によれば、液相析出法と比較して十分に小さい出力で、液相析出法と同等程度の被膜形成を行うことができる。
さらに、耐熱性部材21に含浸保持されている金属含有液状物質は、蒸発によって系外に放出されにくいので、含浸させた金属含有液状物質の殆どを効率的に使用することができる。
また、蒸発に伴う金属含有液状物質の損失がきわめて少ないことから、例えば、耐熱性部材への金属含有液状物質の供給量(ノズル31からの塗布量)を制御することにより、被膜の膜厚などを調整することも可能となる。
なお、加熱時において、耐熱性部材21に含浸された金属含有液状物質は、被処理面Sに到達せずに、耐熱性部材21の外表面側に遍在していてもよい。
この場合であっても、液相析出法と同等程度の被膜形成を行うことができる。
この理由としては、耐熱性部材21の外表面側には液相が存在しており、反応によって金属含有液状物質が消費されても、消費量に相当する金属含有液状物質が、この液相から常時補給されるために、被処理面Sにおいて反応に必要な量の金属含有液状物質を十分に確保することができるからである。また、耐熱性部材21の外表面側において液相を構成する金属含有液状物質もまた蒸発によって系外に放出されにくいので、金属含有液状物質の殆どを効率的に使用することができる。
<第2の実施形態>
図2(1)〜(2)は、棒状ワークの周面に対して移動加熱により被膜形成する他の形態を模式的に示している。同図において、12は、電磁誘導加熱装置を構成するリング状のコイル、22はリング状の耐熱性部材(炭素繊維またはセラミック繊維から成形された不織布)、32は、耐熱性部材22に金属含有液状物質を供給するノズルである。
図2(1)において、コイル12の内周面には、耐熱性部材22の外周面が固着されている。また、耐熱性部材22の内周面は、ワークWの被処理面Sに当接している。
図2(1)〜(2)に示すように、この実施形態では、被処理面Sを局所的に加熱するためのコイル12と、コイル12の内周に固着されている耐熱性部材22と、耐熱性部材22に金属含有液状物質を供給するためのノズル32とが、ワークW(被処理面S)に対して一体的に下方に移動する。
これにより、ワークWの被処理面Sは、上側から下側に向かって、耐熱性部材が接触されている状態で誘導加熱され、この結果、上側から下側に向かって、順次、被膜が形成される。
<第3の実施形態>
図3(1)〜(2)は、管状ワークの内周面に対して移動加熱により被膜形成する一形態を模式的に示している。同図において、13は、電磁誘導加熱装置を構成し、被処理面Sを局所的に加熱するコイル、23は、シート状の耐熱性部材(炭素繊維またはセラミック繊維から成形された不織布)、33は、耐熱性部材23に金属含有液状物質を供給するためのノズルである。
この実施形態では、先ず、ワークWの被処理面S(被膜を形成したい内周面の領域)を耐熱性部材23で覆う。
次いで、図3(1)に示すように、ワークWの被処理面Sを被覆している耐熱性部材23に対して、ノズル33から金属含有液状物質をスプレー塗布する。これにより、耐熱性部材23(コイル13の周囲にある部分)に金属含有液状物質が含浸され、この状態で、被処理面S(コイル13の周囲にある領域)を電磁誘導により加熱する。
図3(1)〜(2)に示すように、この実施形態では、被処理面Sを局所的に加熱するためのコイル13と、コイル13の周囲における耐熱性部材23に金属含有液状物質を供給するためのノズル33とが、ワークW(被処理面S)に対して一体的に下方に移動する。これにより、ワークWの被処理面Sを被覆している耐熱性部材23は、上側から下側に向かって、順次、金属含有液状物質を含浸し、この耐熱性部材23に被覆されているワークWの被処理面Sは、上側から下側に向かって、順次、誘導加熱されて被膜が形成されることになる。
<第4の実施形態>
図4(1)〜(2)は、管状ワークの内周面に対して移動加熱により被膜形成する他の形態を模式的に示している。同図において、14は、電磁誘導加熱装置を構成し、被処理面Sを局所的に加熱するコイル、24はリング状の耐熱性部材(炭素繊維またはセラミック繊維から成形された不織布)、34は、耐熱性部材24に金属含有液状物質を供給するノズルである。
図4(1)〜(2)に示すように、この実施形態では、被処理面Sを局所的に加熱するためのコイル14と、コイル14の外周面に固着されている耐熱性部材24と、耐熱性部材24に金属含有液状物質を供給するためのノズル34とが、ワークW(被処理面S)に対して一体的に下方に移動する。
これにより、ワークWの被処理面Sは、上側から下側に向かって、耐熱性部材が接触されている状態で誘導加熱され、この結果、上側から下側に向かって、順次、被膜が形成される。
<第5の実施形態>
図5は、棒状ワークの周面に対して移動加熱により被膜形成する更に他の形態を模式的に示している。同図において、15Aおよび15Bは、それぞれ、電磁誘導加熱装置を構成するリング状のコイル、25は、シート状の耐熱性部材(炭素繊維またはセラミック繊維から成形された不織布)、35Aおよび35Bは、それぞれ、互いに異なる種類の金属含有液状物質を耐熱性部材25に供給するためのノズルである。
この実施形態では、第1の実施形態と同様に、コイル15A,15Bおよびノズル35A,35Bに対して、ワークWが下方に移動するので、耐熱性部材25に被覆されているワークWの被処理面Sは、下側から上側に向かって、順次、被膜(単層膜、積層膜または組成傾斜膜)が形成される。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1(シリカ被膜の形成)>
直径22mm、長さ20mmの炭素鋼(SS400)の表面をベルトサンダー(♯60)で研削したものをワークとして用い、図6に示すように、このワークWの全表面を、厚さ2.8mmの耐炎糸不織布「カーボンフェルト28CF」〔トラスコ中山(株)製〕からなる耐熱性部材26で被覆し、定量ポンプ36により、TEOSを滴下しながら(滴下量:10mL/min)、リング状のコイル16を用いた電磁誘導により5分間加熱することにより、耐熱性部材26に含浸したTEOSを反応(加水分解・脱水縮合)させて、ワークWの全表面にシリカ(SiO2 )被膜を形成した。加熱温度は、ワークの上面(図6のPで示す位置)にK熱電対を取り付け、この位置での温度が1050℃を維持するように制御した。この実施例の被膜形成において、消費電力は4kWであった。5分間の加熱後に大気中で放冷し、耐熱性部材26を取り去ることにより、シリカ被膜が形成されたワークを得た。
<実施例2(シリカ被膜の形成)>
耐熱性部材として、セラミック繊維を成形してなる厚さ6mmのブランケット「イソウール(登録商標)1400ブランケット」〔イソライト工業(株)製〕を使用したこと以外は実施例1と同様にして加熱(被膜形成)および冷却処理を行ってシリカ被膜が形成されたワークを得た。この実施例の被膜形成において、消費電力は4kWであった。
<参考例1(シリカ被膜の形成)>
直径22mm、長さ20mmの炭素鋼(SS400)の表面をベルトサンダー(♯60)で研削したものをワークとして用い、図7に示すように、このワークWおよびリング状のコイル17を、ガラス容器27内に収容されているTEOS(L)(1リットル)中に浸漬し、コイル17を用いた電磁誘導により5分間加熱することにより、ワークWの表面近傍に存在するTEOSを反応させて、ワークWの全表面にシリカ被膜を析出形成した。加熱温度は、図7に示すシース熱電対Qで測定される温度が1050℃を維持するように制御した。
なお、発生した蒸気は、図示は省略している収集・冷却機構にて液化回収し、ガラス容器27内に戻した。
この参考例において、消費電力は10kWであった。5分間の加熱後、TEOS中にワークWを浸漬したままの状態で80℃まで冷却処理した。
<シリカ被膜の膜厚(膜厚均一性)>
実施例1〜2および参考例1によりシリカ被膜を形成したワークの各々について、電磁式膜厚計「CTR−2000 III」((株)サンコウ電子研究所製)を用い、シリカ被膜の膜厚を任意の5ヵ所において測定し、膜厚の均一性を評価した。結果を下記表1に示す。
表1に示したように、実施例1〜2に係る被膜形成方法によれば、液相析出法(参考例1)よりも低いエネルギーコストで、かつ、少ない被膜原料で、液相析出法と同等の均一な膜厚のシリカ被膜を形成することができる。
Figure 2011189263
<シリカ被膜の緻密性>
実施例1〜2および参考例1によりシリカ被膜を形成したワークの各々について、SEMを用いて被膜の断面観察を行ったところ、何れのワークのシリカ被膜についても気孔は殆ど認められず、緻密なものであった。
<実施例3(スズ被膜の形成)>
直径22mm、長さ20mmの炭素鋼(SS400)の表面をベルトサンダー(♯60)で研削したものをワークとして用い、図6に示すように、このワークWの全表面を、厚さ2.8mmの耐炎糸不織布「カーボンフェルト28CF」〔トラスコ中山(株)製〕からなる耐熱性部材26で被覆し、定量ポンプ36により、塩化スズのエタノール溶液(塩化第二スズ濃度=0.5mol/L)を滴下しながら(滴下量:10mL/min)、リング状のコイル16を用いた電磁誘導により5分間加熱することにより、耐熱性部材26に含浸した溶液中の塩化第二スズを反応させて、ワークWの全表面にスズからなる被膜を形成した。加熱温度は、ワークの上面(図6のPで示す位置)にK熱電対を取り付け、この位置での温度が500℃を維持するように制御した。この実施例の被膜形成において、消費電力は3kWであった。5分間の加熱後に大気中で放冷し、耐熱性部材26を取り去ることにより、スズからなる被膜が形成されたワークを得た。
<実施例4(スズ被膜の形成)>
電磁誘導による加熱時間を30分間に変更したこと以外は実施例3と同様にして、スズからなる被膜が形成されたワークを得た。
<参考例2(スズ被膜の形成)>
直径22mm、長さ20mmの炭素鋼(SS400)の表面をベルトサンダー(♯60)で研削したものをワークとして用い、図7に示すように、このワークWおよびリング状のコイル17を、ガラス容器27内に収容されている塩化スズのエタノール溶液L(塩化第二スズ濃度=0.5mol/L、1リットル)中に浸漬し、コイル17を用いた電磁誘導により5分間加熱することにより、ワークWの全表面に金属スズ被膜を析出形成した。加熱温度は、図7に示すシース熱電対Qで測定される温度が500℃を維持するように制御した。
なお、発生した蒸気は、図示は省略している収集・冷却機構にて液化回収し、ガラス容器27内に戻した。
この参考例において、消費電力は8kWであった。5分間の加熱後、塩化スズ水溶液中にワークWを浸漬したままの状態で80℃まで冷却処理した。
<スズ被膜の膜厚(膜厚均一性)>
実施例3〜4および参考例2によりスズ被膜を形成したワークの各々について、電磁式膜厚計「CTR−2000 III」((株)サンコウ電子研究所製)を用い、スズ被膜の膜厚を任意の5ヵ所において測定し、膜厚の均一性を評価した。結果を下記表2に示す。
表2に示したように、実施例3〜4に係る被膜形成方法によれば、液相析出法(参考例2)よりも低いエネルギーコストで、かつ、少ない被膜原料で、液相析出法と同等の均一な膜厚のスズ被膜を形成することができる。

Figure 2011189263
<スズ被膜の緻密性>
実施例3〜4および参考例2によりスズ被膜を形成したワークの各々について、SEMを用いて被膜の断面観察を行ったところ、何れのワークのスズ被膜についても気孔は殆ど認められず、緻密なものであった。
11、12、13、14、15A、15B、16 コイル
21、22、23、24、25、26 耐熱性部材
31、32、33、34、35A、35B ノズル
36 定量ポンプ
W ワーク
S 被処理面

Claims (8)

  1. 被膜形成性の金属含有液状物質が含浸されている耐熱性部材をワークの被処理面に接触させた状態で当該被処理面を加熱することにより、当該被処理面上に被膜を形成する工程を含むことを特徴とする被膜形成方法。
  2. 前記耐熱性部材が繊維または多孔質材料から成形されていることを特徴とする請求項1に記載の被膜形成方法。
  3. 被膜形成性の金属含有液状物質が含浸されている耐熱性部材によって被覆されているワークの被処理面を加熱することにより、当該被処理面上に被膜を形成する工程を含むことを特徴とする請求項2に記載の被膜形成方法。
  4. シート状の耐熱性部材によってワークの被処理面を被覆する工程と、
    ワークの被処理面を被覆した前記耐熱性部材に、被膜形成性の金属含有液状物質を含浸させるとともに、前記被処理面を加熱することにより、当該被処理面上に被膜を形成する工程を含むことを特徴とする請求項3に記載の被膜形成方法。
  5. 前記耐熱性部材が炭素繊維またはセラミック繊維から成形されていることを特徴とする請求項2乃至請求項4の何れかに記載の被膜形成方法。
  6. 前記金属含有液状物質が金属アルコキシドまたは金属塩化物溶液であることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の被膜形成方法。
  7. ワークの被処理面を電磁誘導により加熱することを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の被膜形成方法。
  8. ワークの被処理面に対して誘導加熱手段を相対的に移動して加熱することを特徴とする請求項7に記載の被膜形成方法。
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