JP2011188672A - インバータの冷却装置 - Google Patents

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JP2011188672A JP2010053122A JP2010053122A JP2011188672A JP 2011188672 A JP2011188672 A JP 2011188672A JP 2010053122 A JP2010053122 A JP 2010053122A JP 2010053122 A JP2010053122 A JP 2010053122A JP 2011188672 A JP2011188672 A JP 2011188672A
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Abstract

【課題】ケース内の耐熱性の高い電子部品の過熱を素早く検出して冷却ファンを高速で回転させることができ、この高速回転による冷却によって耐熱性の低い電子部品を過熱による破損から保護すること。
【解決手段】密閉型のケース50内に、複数のIGBT素子16a〜16fを有し、当該直流電圧の供給端に平滑用のコンデンサ15が接続されたインバータ10と、インバータ10を含むケース50内の電子部品を冷却する冷却ファン28とを備える。複数のIGBT素子16a〜16fの何れか1つに一体に組み合わされ、このIGBT素子16bの温度を検出し、検出温度に応じた電圧を出力する感温ダイオード11と、感温ダイオード11の出力電圧をパルス幅変調して当該出力電圧に応じたデューティのパルス信号を生成し、このパルス信号に応じて冷却ファン28の駆動電圧の供給量を変化させる制御を行う冷却ファン制御部30とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電力変換用の半導体素子を用いて交流モータやモータジェネレータを駆動するインバータを備え、このインバータを冷却ファンで冷却するインバータの冷却装置に関する。
従来、車載用のインバータは、特許文献1に記載されているように、防塵、防水のための密閉構造を持つケース内に収容されている。このためケース内部の空気が滞留し、インバータの半導体素子であるIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の電子部品が発する熱を逃がすことが出来ない。このため定格温度の高い電子部品を用いなければならずコストアップに繋がっていた。このようなコストアップを極力回避するために、ケース内に冷却ファン及び温度センサであるサーミスタを備え、ケース内の温度をサーミスタで検出し、この検出温度が高いほどに冷却ファンを速く回転させて電子部品の発熱を抑制することが行われている。
特開2003−127802号公報
しかし、上述した従来のインバータの冷却方式は、サーミスタの温度検出の応答性が悪いため、過渡運転の頻度が高い車両のインバータでは不適当である。何故ならば、モータのトルクが急激に上昇してインバータのIGBTに多量の電流が流れた場合、IGBTが過熱し、この熱がインバータの電源とIGBTとの間に接続された平滑用のコンデンサや、電子部品実装用の基板に伝達される。これらコンデンサや基板は、耐熱性が例えば105°CとIGBTの150°Cに比べて低いので、IGBTの熱が伝達されて破損する虞がある。つまり、ケース内に配設されたサーミスタは温度検出の応答性が悪いため、ケース内の耐熱性の低い電子部品の許容温度を超えた場合でも、それを検出することができず、このため冷却ファンを高速回転させて電子部品を冷却するに至らず、電子部品の破損を招くという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ケース内の耐熱性の高い電子部品の過熱を素早く検出して冷却ファンを高速で回転させることができ、この高速回転による冷却によって耐熱性の低い電子部品を過熱による破損から保護することができるインバータの冷却装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、密閉型のケース内に、直流電圧を交流電圧に変換する複数の半導体素子を有し、当該直流電圧の供給端に平滑用のコンデンサが接続されたインバータと、当該インバータを含むケース内の電子部品を冷却する冷却ファンとを有し、当該冷却ファンで前記電子部品を冷却するインバータの冷却装置において、前記複数の半導体素子の何れか1つに一体に組み合わされ、この組み合わされた半導体素子の温度を検出し、この検出温度に応じた電圧を出力する感温ダイオードと、前記感温ダイオードの出力電圧をパルス幅変調して当該出力電圧に応じたデューティのパルス信号を生成し、このパルス信号に応じて前記冷却ファンの駆動電圧の供給量を変化させる制御を行う制御手段とを備えることを特徴とする。
この構成によれば、感温ダイオードは温度検出の応答性が良いので、半導体素子の温度を略リアルタイムで検出し、この検出電圧を出力する。従って、制御手段は、その検出電圧に応じたデューティのパルス信号で冷却ファンの駆動電圧を制御するので、半導体素子の温度が高いほどに冷却ファンを即時高速回転させ、この冷風でケース内の電子部品を冷却することが出来る。ここで、ケース内には、高耐熱性電子部品である半導体素子や、これよりも耐熱性の低い低耐熱性電子部品であるコンデンサ等を含むが、その高耐熱性電子部品である半導体素子が過熱し、この熱が低耐熱性電子部品に伝達される場合でも、その低耐熱性電子部品が破損の許容温度を越える前に、逸早く感温ダイオードで半導体素子の温度を検出して冷却ファンを駆動することが出来る。これによってケース内の電子部品を冷却させることが出来るので、低耐熱性電子部品が破損の許容温度を越えることを防止することが出来る。
請求項2に記載の発明は、前記制御手段は、前記半導体素子が破損を許容する絶対定格温度より低い値に設定された最高許容温度以上となった場合の前記感温ダイオードの出力電圧に応じて前記パルス信号のデューティを100%とし、当該半導体素子が前記インバータを冷却する冷却水温度以下となった場合の当該感温ダイオードの出力電圧に応じて当該パルス信号のデューティを0%とし、当該半導体素子が当該最高許容温度未満で且つ当該冷却水温度を超える間の温度となった場合の当該感温ダイオードの出力電圧に応じて当該パルス信号を100%未満から0%を超えるデューティとする制御を行うことを特徴とする。
この構成によれば、制御手段は、半導体素子が最高許容温度以上となった場合にパルス信号のデューティを100%として冷却ファンを駆動するので、この際、冷却ファン28は最高回転数で回転する。従って、最高風力の風で電子部品が冷却されるので電子部品の温度を下げることが出来る。また、半導体素子が冷却水温度以下となった場合はデューティを0%とするので冷却ファン28は停止する。この場合、半導体素子は冷却水温度以下なので冷却ファンによる冷却は不要であり、その停止によって消費電力の抑制を行うことができる。更に、半導体素子が最高許容温度未満で且つ冷却水温度を超える間の温度となった場合はパルス信号を100%未満から0%を超えるデューティとするので、その温度の高さが高いほどに冷却ファンの回転を速くするといった制御を行うことができる。
請求項3に記載の発明は、前記複数の半導体素子の個々に一体に前記感温ダイオードを組合せ、前記制御手段は、その組み合わされた感温ダイオードのうち最も高温のものの出力電圧を選択し、この選択された電圧に応じたデューティのパルス信号を生成し、このパルス信号に応じて前記冷却ファンの駆動電圧の供給量を変化させる制御を行うことを特徴とする。
この構成によれば、ケース内の電子部品の温度上昇をより速く抑制又は下げることが出来る。
請求項4に記載の発明は、前記ケース内に前記インバータが複数収容されている場合、当該複数のインバータの個々に前記感温ダイオードを備え、前記制御手段で、各感温ダイオードのうち最も高温を検出した感温ダイオードの出力電圧を選択し、この選択された電圧に応じたデューティのパルス信号を生成し、このパルス信号に応じて前記冷却ファンの駆動電圧の供給量を変化させる制御を行うことを特徴とする。
この構成によれば、ケース内に複数のインバータが収容されている場合でも、ケース内の電子部品の温度上昇をより速く抑制又は下げることが出来る。
本発明の実施形態に係るインバータ及びその冷却装置の回路構成を示すブロック図である。 本実施形態に係るインバータの冷却装置の回路構成を示すブロック図である。 PWMパルス信号のデューティと感温ダイオードの出力電圧との関係図である。 本実施形態に係るインバータ及びその冷却装置を収容するケース内の断面図である。 本実施形態のインバータのIGBT素子等のチップ温度と時間との関係図である。 インバータにおける経過時間に沿った平滑用のコンデンサの温度を示す従来と本実施形態との特性図である。 従来のインバータの冷却装置の回路構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。但し、本明細書中の全図において相互に対応する部分には同一符号を付し、重複部分においては後述での説明を適時省略する。
図1は、本発明の実施形態に係るインバータ及びその冷却装置の回路構成を示すブロック図である。
図1に示すインバータ10は、3相回転電機であるDCブラシレスモータ(以降、モータと称す)12のU相、V相、W相の三相線に接続されている。つまり、インバータ10はU相、V相及びW相の回路からなり、U相、V相及びW相の回路の両端は直流電源14に接続され、また、直流電源14に並列接続された平滑用のコンデンサ15を有する。つまり、コンデンサ15は、蓄電の役割も有するサージ電圧吸収用のものである。
インバータ10のU相は、高圧側の半導体素子である上アーム用のIGBT素子(ここでは、IGBT素子とする)16aと高圧GND側の半導体素子である下アーム用のIGBT素子16bとが直列に接続されてなる。同様に、V相は上アーム用のIGBT素子16cと下アーム用のIGBT素子16d、W相は上アーム用のIGBT素子16eと下アーム用のIGBT素子16fが直列に接続されてなる。UVW各相の中間点に、モータ12の各相が接続されている。各IGBT素子16a〜16fのコレクタ−エミッタ間には、エミッタ側からコレクタ側へ電流を流すダイオードDa〜Dfがそれぞれ接続されている。
また、各相のIGBT素子16a〜16f及びダイオードDa〜Dfは、各相毎に双方が一対で一体となってパワーモジュール17a〜17fを構成している。これらパワーモジュール17a〜17fの少なくとも一つ、例えばU相の下アームのパワーモジュール17bには、感温ダイオード11を内蔵している。従って、パワーモジュール17bは、IGBT素子16b及びダイオードDb並びに感温ダイオード11が一体に構成されている。
更に、インバータ10の各IGBT素子16a〜16fのゲート端子はドライブIC(集積回路)18a〜18fを介してマイコン(マイクロコンピュータ)20に接続されている。更に、マイコン20には、モータ12の出力軸の回転角度を検出する位置センサ22と、U相及びW相に流れる電流を検出する電流センサ24,24Wと、速度制御器など要求トルクを算出するトルク指令値発生部26とが接続されている。
このマイコン20は、各電流センサ24U,24WからのU相及びW相に流れる電流を取り込み、V相に流れる電流を、キルヒホッフの法則に基づきU相とW相を流れる電流から算出する。そして、マイコン20は、その3相の電流と、位置センサ22からのモータ20の出力軸の回転角度と、トルク指令値発生部26からのトルク指令値とに基づき、ドライブIC18a〜18fを介して各IGBT素子16a〜16fのオン/オフをスイッチング制御する。この制御は、上アーム用のIGBT素子16a,16c,16eがオンの場合は下アーム用のIGBT素子16b,16d,16fがオフ、上アーム用のIGBT素子16a,16c,16eがオフの場合は下アーム用のIGBT素子16b,16d,16fがオンとなるように行われる。
また、感温ダイオード11と冷却ファン28との間には、冷却ファン制御部(制御手段)30が接続されている。この冷却ファン制御部30は、感温ダイオード11から取り込んだパワーモジュール17bの温度に基づき冷却ファン28の回転駆動を制御するものであり、詳細には図2に示す回路構成となっている。
図2に示すように、冷却ファン制御部30は、PWM(Pulse Width Modulation)生成部31と、フォトカプラ32と、ゲート抵抗器33と、MOS型のトランジスタ34と、直流電源35と、ダイオード36とを備えて構成されている。また、感温ダイオード11のアノード端子Aには定電流源38が接続され、マイコン20とドライブIC18bとの間には図1には不記載のフォトカプラ39が接続されている。
ここで、IGBT素子16bのゲート端子G、センスエミッタ端子SE、エミッタ端子EはドライブIC18bに接続され、ドライブIC18bはマイコン20からフォトカプラ39を介して送られてくる駆動信号に基づきIGBT素子16bを駆動する。
感温ダイオード11のアノード端子A及びカソード端子KはPWM生成部31に接続されており、アノード端子Aには定電流源38から一定の電流が供給されている。PWM生成部31は、感温ダイオード11の電圧降下量に応じてデューティが増えるようなPWMパルス信号を生成するパルス幅変調を行う。
これは、図3に線分L1で示すように、IGBT素子16bの温度が絶対定格温度(例えば150℃)より低い値に設定された最高許容温度(例えば130℃)以上となり、感温ダイオード11が最高許容温度以上に対応する電圧となった場合に、PWM生成部31がデューティ100%のPWMパルス信号を生成する。また、PWM生成部31は、IGBT素子16bの温度が最高許容温度未満で且つ冷却水温度を超える間の温度では、その温度に対応する電圧に応じたデューティのPWMパルス信号を生成する。IGBT素子16bの温度がインバータ冷却水温度以下となるとデューティ0%とする。つまり、PWMパルス信号を生成しない。
このPWM生成部31からフォトカプラ32を介して出力されるPWMパルス信号は、ゲート抵抗器33を介してトランジスタ34のゲート端子へ供給される。ここで、トランジスタ34のソース端子及びドレイン端子は、直流電源35に電圧が供給されるように接続された冷却ファン28と直流電源35の正極側との間に接続されている。このトランジスタ34は、そのゲート端子に供給されるPWMパルス信号に応じて、直流電源35から冷却ファン28へ供給される電圧をチョッピング制御する。この制御に応じて冷却ファン28の回転数が可変する。
つまり、IGBT素子16bが最高許容温度以上であれば、デューティ100%のPWMパルス信号がトランジスタ34に供給されるので、直流電源35の電圧が最高値で冷却ファン28に供給され、冷却ファン28が最高回転数で回転する。
IGBT素子16が線分L1で示すように最高許容温度未満で且つ冷却水温度を超える間のジャンクション温度であれば、その温度に応じたデューティのPWMパルス信号がトランジスタ34に供給される。そして、その供給によるチョッピング制御に応じたレベルの電圧が直流電源35から冷却ファン28に供給され、冷却ファン28がそのレベルの電圧に応じた回転数で回転する。
IGBT素子16が冷却水温度以下であれば、PWMパルス信号はデューティ0%されるので、この場合、トランジスタ34がオフとなって直流電源35から冷却ファン28へは電圧は供給されなくなり、冷却ファン28は停止する。ここで、直流電源35に並列に接続されたダイオード36は、トランジスタ34がオフ時の電流経路を形成するようになっている。
この冷却ファン制御部30やインバータ10等は図4に示すように密閉型のケース50に収容されている。図4に示すケース50内には、マイコン20等が実装された制御基板52と、ドライブIC18a〜18f等が実装されたドライブ基板53と、パワーモジュール17a〜17fを備えて形成されたインバータ10の主回路が絶縁機構(図示せず)を介して接合された冷却器54と、コンデンサ15と、冷却ファン28等が収容されている。また、制御基板52及びドライブ基板53、ドライブ基板53及びパワーモジュール17a〜17f、パワーモジュール17a〜17f及びコンデンサ15、冷却ファン28及び制御基板52は図示せぬ配線で電気的に接続されている。
このような本実施形態のインバータの冷却装置が搭載された車両が、例えば平地から急坂路に入って走行したとすると、モータ12のトルクが増加し、インバータ10に負荷がかかる。これによってIGBT素子16a〜16fの温度が上昇する。この上昇が図3に線分L1で示すように冷却水温度を超えると、この温度を感知した感温ダイオード11の電圧が当該温度に応じて上昇し、PWM生成部31で、その上昇温度に応じたデューティのPWMパルス信号が生成される。
この生成されたPWMパルス信号は、フォトカプラ32を経由し、更にゲート抵抗器33を介してトランジスタ34のゲート端子に供給される。この供給に応じてトランジスタ34でチョッピング制御が行われ、この制御に応じて直流電源35からの電圧が抑制されながら冷却ファン28に供給され、冷却ファン28がその抑制電圧に応じた回転数で回転する。この回転による冷風によってIGBT素子16a〜16fを含むインバータ10等のケース50内の電子部品が冷却される。これによって電子部品の温度上昇が抑制されるか、又は温度が下降する。
しかし、更にモータ12のトルクが増加してIGBT素子16a〜16fの温度が上昇し、最高許容温度以上となると、感温ダイオード11から最高許容温度以上の温度に応じた電圧がPWM生成部31へ供給される。これによってPWM生成部31からデューティ100%のPWMパルス信号が生成される。
このPWMパルス信号がフォトカプラ32及びゲート抵抗器33を介してトランジスタ34のゲート端子に供給されると、トランジスタ34が完全にオン状態となって直流電源35の電圧が最高値で冷却ファン28に供給され、冷却ファン28が最高回転数で回転する。この最高回転数の回転による冷風によってケース50内の電子部品が冷却される。これによって電子部品の温度が下降する。
このような本実施形態のインバータの冷却装置は、密閉型のケース50内に、直流電圧を交流電圧に変換する複数のIGBT素子16a〜16fを有し、当該直流電圧の供給端に平滑用のコンデンサ15が接続されたインバータ10と、このインバータ10を含むケース50内の電子部品を冷却する冷却ファン28とを備える。
本実施形態の特徴は、その構成において、インバータ10の複数のIGBT素子16a〜16fの何れか1つに一体に組み合わされ、この組み合わされたIGBT素子16bの温度を検出し、この検出温度に応じた電圧を出力する感温ダイオード11と、感温ダイオード11の出力電圧をパルス幅変調して当該出力電圧に応じたデューティのパルス信号を生成し、このパルス信号に応じて冷却ファン28の駆動電圧の供給量を変化させる制御を行う冷却ファン制御部30とを備えた。
つまり、インバータ10における耐熱性の高い電子部品(高耐熱性電子部品)であるIGBT素子16bの温度を、従来のサーミスタに比べ温度検出の応答性の良い感温ダイオード11で検出し、この検出された電圧降下に応じて冷却ファン28の回転数を制御するようにした。図5に示すように、IGBT素子16a〜16fのチップ温度を線分L2で示すチップ温度特性に対して、サーミスタの温度検出の応答性であるサーミスタ特性は線分L3で表され、感温ダイオード11の温度検出の応答性である感温ダイオード特性は線分L4で表される。つまり、感温ダイオード特性L4は、略チップ温度特性L2に近いので、感温ダイオード11はIGBT素子16a〜16fの温度を略リアルタイムで検出している。
このことからIGBT素子16bの温度を略リアルタイムで感温ダイオード11で検出し、この検出電圧のレベルに応じたデューティのPWMパルス信号で冷却ファン28の駆動電圧を制御するようにしたので、ジャンクション温度が高いほどに冷却ファン28を即時高速回転させ、この冷風でケース50内の電子部品を冷却することが出来る。
従って、IGBT素子16a〜16fが過熱し、この熱が平滑用のコンデンサ15や電子部品実装用の基板52,53等の耐熱性の低い電子部品(低耐熱性電子部品)に伝達され、当該低耐熱性電子部品が破損の許容温度を越える前に冷却ファン28で冷却させることが出来る。この冷却時の一例を図6に示す。図6は経過時間に沿った平滑用のコンデンサ15の温度を示す特性図であり、線分L6が従来の冷却方式での温度特性、線分L7が本実施形態の冷却方式での温度特性である。
従来の温度特性L6及び本実施形態の温度特性L7の双方で示すように、コンデンサ15の温度が上昇してきた場合に、本実施形態では冷却水温度を超えた時刻t1で冷却ファン28が回転するが、従来例では時刻t1よりも所定時間遅い時刻t2で冷却ファン28が回転する。この結果、本実施形態では温度特性L7で示すように、従来の温度特性L6よりも、電子部品の温度を低温とすることができる。なお、時刻t1と時刻t2との差は、感温ダイオード11の応答時間とサーミスタの応答時間との差に対応するものである。
つまり、本実施形態では、ケース50内の高耐熱性電子部品であるIGBT素子16bの過熱を素早く検出して冷却ファン28を高速で回転させることができるので、この高速回転による冷却によってコンデンサ15等の低耐熱性電子部品を過熱による破損から保護することができる。
更に、冷却ファン制御部30が、IGBT素子16bが破損を許容する絶対定格温度より低い値に設定された最高許容温度以上となった場合の感温ダイオード11の出力電圧に応じてパルス信号のデューティを100%とし、IGBT素子16bがインバータ10を冷却する冷却水温度以下となった場合の感温ダイオード11の出力電圧に応じてパルス信号のデューティを0%とし、IGBT素子16bが最高許容温度未満で且つ冷却水温度を超える間の温度となった場合の感温ダイオード11の出力電圧に応じてパルス信号を100%未満から0%を超えるデューティとする制御を行うようにした。
これによって、冷却ファン28制御部30は、IGBT素子16bが最高許容温度以上となった場合にパルス信号のデューティを100%として冷却ファン28を駆動するので、この際、冷却ファン28は最高回転数で回転する。従って、最高風力の風で電子部品が冷却されるので電子部品の温度を下げることが出来る。また、IGBT素子16bが冷却水温度以下となった場合はデューティを0%とするので冷却ファン28は停止する。この場合、IGBT素子16bは冷却水温度以下なので冷却ファン28による冷却は不要であり、その停止によって消費電力の抑制を行うことができる。更に、IGBT素子16bが最高許容温度未満で且つ冷却水温度を超える間の温度となった場合はパルス信号を100%未満から0%を超えるデューティとするので、その温度の高さが高いほどに冷却ファン28の回転を速くするといった制御を行うことができる。
また、従来のインバータの冷却装置では、図7に示すようにマイコン20に、サーミスタ60が接続される入力ポートと、サーミスタ60の検出温度に応じて冷却ファン28の駆動を制御する冷却ファン制御部61とが接続される出力ポートと、その冷却ファン28の駆動を制御するためのソフトウエアとが必要となっていた。
しかし、本実施形態のインバータの冷却装置では、それら入力ポート及び出力ポート並びにソフトウエアが不要となるので、その分、インバータの冷却装置の小型化及び低コスト化を図ることが出来る。
また、本実施形態の応用例として、各パワーモジュール17a〜17fの各々に感温ダイオード11を備え、これら感温ダイオード11のうち最も検出温度の高い電圧のものを選択し、PWM生成部31で、その選択された電圧に応じたデューティのPWMパルス信号を生成するように構成しても良い。この構成によれば、ケース50内の電子部品の温度上昇をより速く抑制又は下げることが出来る。
更に、ケース50内にインバータ10が2つ以上備えられている場合、各インバータ10の各々に感温ダイオード11を備え、PWM生成部31で、最も高温を検出した感温ダイオード11の電圧に応じたデューティのPWMパルス信号を生成して冷却ファン28を駆動するようにしてもよい。これによって、ケース50内に複数のインバータ10が収容されている場合でも、ケース50内の電子部品の温度上昇をより速く抑制又は下げることが出来る。
更には、冷却ファン制御部30をフォトカプラ32を外して高圧側に備えても良い。
10 インバータ
14 直流電源
15 平滑用のコンデンサ
16a〜16f IGBT素子
Da〜Df ダイオード
17a〜17f パワーモジュール
18a〜18f ドライブIC
20 マイコン
22 位置センサ
24V,24W 電流センサ
26 トルク指令値発生部
28 冷却ファン
30 冷却ファン制御部
31 PWM生成部
32,39 フォトカプラ
33 ゲート抵抗器
34 MOS型のトランジスタ
35 直流電源
38 定電流源

Claims (4)

  1. 密閉型のケース内に、直流電圧を交流電圧に変換する複数の半導体素子を有し、当該直流電圧の供給端に平滑用のコンデンサが接続されたインバータと、当該インバータを含むケース内の電子部品を冷却する冷却ファンとを有し、当該冷却ファンで前記電子部品を冷却するインバータの冷却装置において、
    前記複数の半導体素子の何れか1つに一体に組み合わされ、この組み合わされた半導体素子の温度を検出し、この検出温度に応じた電圧を出力する感温ダイオードと、
    前記感温ダイオードの出力電圧をパルス幅変調して当該出力電圧に応じたデューティのパルス信号を生成し、このパルス信号に応じて前記冷却ファンの駆動電圧の供給量を変化させる制御を行う制御手段と
    を備えることを特徴とするインバータの冷却装置。
  2. 前記制御手段は、前記半導体素子が破損を許容する絶対定格温度より低い値に設定された最高許容温度以上となった場合の前記感温ダイオードの出力電圧に応じて前記パルス信号のデューティを100%とし、当該半導体素子が前記インバータを冷却する冷却水温度以下となった場合の当該感温ダイオードの出力電圧に応じて当該パルス信号のデューティを0%とし、当該半導体素子が当該最高許容温度未満で且つ当該冷却水温度を超える間の温度となった場合の当該感温ダイオードの出力電圧に応じて当該パルス信号を100%未満から0%を超えるデューティとする制御を行うことを特徴とする請求項1に記載のインバータの冷却装置。
  3. 前記複数の半導体素子の個々に一体に前記感温ダイオードを組合せ、前記制御手段は、その組み合わされた感温ダイオードのうち最も高温のものの出力電圧を選択し、この選択された電圧に応じたデューティのパルス信号を生成し、このパルス信号に応じて前記冷却ファンの駆動電圧の供給量を変化させる制御を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のインバータの冷却装置。
  4. 前記ケース内に前記インバータが複数収容されている場合、当該複数のインバータの個々に前記感温ダイオードを備え、前記制御手段で、各感温ダイオードのうち最も高温を検出した感温ダイオードの出力電圧を選択し、この選択された電圧に応じたデューティのパルス信号を生成し、このパルス信号に応じて前記冷却ファンの駆動電圧の供給量を変化させる制御を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のインバータの冷却装置。
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