JP2011188049A - 無線品質の変動に基づいて送信機の送信電力を制御する受信機、プログラム及び方法 - Google Patents

無線品質の変動に基づいて送信機の送信電力を制御する受信機、プログラム及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フェージングの瞬時変動にリアルタイムに追従することなく、比較的長い時間間隔の無線品質に対して送信電力を制御することによって、受信機からのフィードバックに基づく伝送遅延及び処理負荷を軽減することができる受信機等を提供する。
【解決手段】受信信号の無線品質における平均値を算出する平均値算出手段と、無線品質における標準偏差を算出する標準偏差算出手段と、所要伝送速度を出力する所要伝送速度出力手段と、平均値及び標準偏差を用いて、所要伝送速度を実現するために必要となる無線品質の所要平均値を算出する所要平均値導出手段と、平均値算出手段から出力された現平均値と、所要平均値導出手段から出力された所要平均値との差分値を生成し、送信機へ返信するフィードバック信号生成手段とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線通信システムにおける無線品質の変動に基づいて、送信機の送信電力を制御する技術に関する。
無線通信システムについて、送信機が、受信機との間の距離又は干渉によっては、必要以上に大きな電力で電波を送信する場合がある。このような電波は、周囲への干渉信号となるだけでなく、送信機における消費電力の増大という問題も生じる。この場合、送信機が、受信機へ送信すべき電波に対して送信電力制御(TPC:Transmit Power Control)を実行することが好ましい。
従来、受信機が、受信信号における無線品質(例えば受信信号強度(RSS:Received Signal Strength))を測定し、その値を送信機へフィードバックすることによって、送信機の送信電力を制御する技術がある。最適な送信電力に制御するために、受信信号のフレーム誤り率(FER:Frame Error Rate)を用いる技術がある(例えば特許文献1、4参照)。また、ビット誤り率(BER:Bit Error Rate)を用いた技術(例えば特許文献3参照)や、SIR(Signal to Interference Ratio)を用いた技術(例えば非特許文献1参照)もある。
送信電力制御が積極的に用いられる無線通信システムとして、例えば符号分割多元接続(CDMA:Code Division Multiple Access)方式を用いた上りリンクがある。CDMAは、無線端末毎に異なる拡散パターンを割り当てることによって、送信信号を分離することができる。拡散符号は、完全直交しておらず、異なる拡散パターンの符号が符号間干渉となる。
無線端末と基地局との間の距離が遠い場合、無線端末からの送信信号は、基地局に到達するまでに大きく減衰する。無線端末が、送信電力制御を実行しなかった場合、その送信信号は、他の無線端末からの信号に基づく符号間干渉によって、無線品質が大きく劣化する。そのために、全ての無線端末は、基地局に到達する受信電力が等しくなるように、送信電力制御を実行する必要がある。また、無線端末が、必要最低限の送信電力で送信することは、無線端末の電力消費を抑えることにつながる。
一方で、CDMA2001x EV-DOの下りリンクによれば、時分割多元接続(TDMA:Time Division Multiple Access)方式を用いて、適応変調とハイブリッド自動再送要求(HARQ:Hybrid Automatic Repeat reQuest)が採用されている。基地局における送信機は、常に最大電力で信号を送信する。これに対し、端末における受信機は、SIRに基づいて、変調方式、誤り訂正符号の符号化率、及びHARQの最大再送回数によって定義される伝送レートを決定し、送信機へフィードバックする。
適応変調(AMC:Adaptive Modulation and Coding)とは、セルラ通信網又は無線LAN(Local Area Network)のような無線通信システムについて、無線品質に応じて伝送速度を変化させる技術である。例えばCDMA2001x EV-DOについては、適応変調の伝送レートはシンボル変調方式及び誤り訂正符号の符号化率の組み合わせ(MCS:Modulation and Coding Set)と、HARQによるパケット再送回数の上限との組み合わせによって定義される(DRC:Data Rate Control)。そして、無線品質に基づいて、一定水準のFERで通信可能なMCSを選択して通信する。また、HARQとは、受信パケットの情報ビットから誤りが検出された際に、送信機が同一パケットを再送し、受信機がそれらパケットを合成することによってパケット再送回数を削減する方法である。
特開平10−51379号公報 特開2003−348010号公報 特開2005−130531号公報 特開2007−184864号公報
K. Mori, T. Nagaosa, and H. Kobayashi、「Downlinkpower control based on predicted SIR for CDMA cellular packet communications」、IEEE54th Vehicular Technology Conference 2001 Fall、vol.3、pp. 1879-1883、2001年10月
前述した従来技術によれば、フェージング変動が大きい通信路環境では、送信機は、そのフェージング変動に追従するために、高頻度での送信電力制御を必要とする。また、受信機は、無線品質を常に測定し、その値を送信機へフィードバックしなければならない。受信機から送信機への測定値のフィードバックは、伝送遅延を生じるだけでなく、その処理負荷も大きい。そのために、フェージングの瞬時変動に追従することが難しいという問題もある。フェージングの瞬時変動に追従できない場合、無線品質に対して最適な伝送レートに基づいて通信することができず、伝送速度特性も低下する。
そこで、本発明は、フェージングの瞬時変動にリアルタイムに追従することなく、比較的長い時間間隔の無線品質に対して送信電力を制御することによって、受信機からのフィードバックに基づく伝送遅延及び処理負荷を軽減することができる受信機、方法及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明によれば、受信信号の無線品質に応じて伝送レートが可変となる適応変調方式と、再送回数に応じてパケット誤り率が可変となるHARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)方式とに基づく受信機において、
受信信号を復調すると共に、無線品質を出力する復調手段と、
無線品質における平均値を算出する平均値算出手段と、
無線品質における標準偏差を算出する標準偏差算出手段と、
所要伝送速度を出力する所要伝送速度出力手段と、
平均値及び標準偏差を用いて、所要伝送速度を実現するために必要となる無線品質の所要平均値を算出する所要平均値導出手段と、
平均値算出手段から出力された現平均値と、所要平均値導出手段から出力された所要平均値との差分値を生成し、送信機へ返信するフィードバック信号生成手段と
を有することを特徴とする。
本発明の受信機における他の実施形態によれば、無線品質は、希望信号対干渉・雑音信号電力比SINR(Signal to Interference and Noise power Ratio)であることも好ましい。
本発明の受信機における他の実施形態によれば、所要平均値導出手段は、
統計的な無線品質の平均値及び標準偏差を用いて、異なる電界強度変動(Kファクタ)毎に、無線品質の平均値に対する最大伝送速度を表す推定関数を導出する推定関数導出手段と、
現在の無線品質の現平均値及び現標準偏差を用いて電界強度変動を算出し、当該電界強度変動に対応する推定関数を選択し、当該推定関数について現平均値に対応する推定最大伝送速度を導出する推定最大伝送速度導出手段と、
推定最大伝送速度が所要伝送速度以上となる最小の平均値を、所要平均値として導出する所要平均値導出手段と
を有することも好ましい。
本発明の受信機における他の実施形態によれば、推定関数導出手段は、統計的な無線品質の平均値及び標準偏差に対して推定関数が割り当てられたテーブルを予め有することも好ましい。
本発明の受信機における他の実施形態によれば、推定関数導出手段は、
統計的な無線品質の平均値及び標準偏差に基づいて、無線品質の確率密度関数を算出する確率密度関数算出手段と、
確率密度関数に基づいて、パケット誤り率を算出するパケット誤り率算出手段と、
パケット誤り率を用いて、フレーム誤り率を算出するフレーム誤り率算出手段と、
フレーム誤り率が所定閾値以下となる最大伝送レートを選択する最大伝送レート選択手段と、
パケット誤り率に基づいて、最大伝送レートにおける平均パケット再送回数を算出する平均パケット再送回数算出手段と、
フレーム誤り率及び平均パケット再送回数に基づいて、最大伝送レートにおける最大伝送速度を算出する最大伝送速度算出手段と、
無線品質の平均値及び標準偏差を用いて算出された異なる電界強度変動毎に、無線品質の平均値に対する最大伝送速度を表す複数の推定関数を算出する推定関数算出手段と
を有することも好ましい。
本発明によれば、上下リンクが異なる周波数で構成されたFDD(Frequency Division Duplex)方式を用いた無線システムについて、前述した受信機に対する送信機であって、
受信機へ送信すべきデータを、送信信号に変調する変調手段と、
送信信号に対する送信電力を増幅する送信電力増幅手段と、
受信機から受信した信号から、差分値を取得する復調手段と、
差分値を用いて、送信電力増幅手段における送信信号毎の送信電力を制御する送信電力制御手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、前述した受信機と、前述した送信機とを有する無線通信システムであって、
送信機が基地局であって、当該基地局からの下りリンクに対して、受信機としての複数の携帯端末が存在する場合、基地局は、複数の受信機に対してラウンドロビン・スケジューリングによってスロットを割り当てることを特徴とする。
本発明によれば、上下リンクが同一の周波数で構成されたTDD(Time Division Duplex)方式を用いた無線システムについて、前述した受信機の機能を搭載した送受信機であって、
受信機へ送信すべきデータを、送信信号に変調する変調手段と、
送信信号に対する送信電力を増幅する送信電力増幅手段と、
受信機から受信した信号から、差分値を取得する復調手段と、
復調手段からの差分値、又は、所要平均値導出部からの所要平均値に基づいて、送信電力増幅手段における送信信号毎の送信電力を制御する送信電力制御手段と
を有することを特徴とする。
本発明によれば、受信信号の無線品質に応じて伝送レートが可変となる適応変調方式と、再送回数に応じてパケット誤り率が可変となるHARQ方式とに基づく受信機に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムにおいて、
受信機は、受信信号を復調すると共に、無線品質を出力する復調部を有しており、
無線品質における平均値を算出する平均値算出手段と、
無線品質における標準偏差を算出する標準偏差算出手段と、
所要伝送速度を出力する所要伝送速度出力手段と、
平均値及び標準偏差を用いて、所要伝送速度を実現するために必要となる無線品質の所要平均値を算出する所要平均値導出手段と、
平均値算出手段から出力された現平均値と、所要平均値導出手段から出力された所要平均値との差分値を生成し、送信機へ返信するフィードバック信号生成手段と
してコンピュータを機能させることを特徴とする。
本発明によれば、前述した受信機へ、信号を送信する送信機に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムであって、
送信機は、
受信機へ送信すべきデータを、送信信号に変調する変調部と、
送信信号に対する送信電力を増幅する送信電力増幅部と、
受信機から受信した信号を復調すると共に、差分値を取得する復調部と
を有しており、
差分値を用いて、送信電力増幅手段における送信信号毎の送信電力を制御する送信電力制御手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
本発明によれば、受信信号の無線品質に応じて伝送レートが可変となる適応変調方式と、再送回数に応じてパケット誤り率が可変となるHARQ方式とに基づく通信方式を採用した、送信機及び受信機からなる通信システムにおける送信電力制御方法であって、
受信機は、所要伝送速度を予め決定しており、
送信機が、受信機へ、信号を送信する第1のステップと、
受信機が、受信信号を復調すると共に、無線品質を出力する第2のステップと、
無線品質における平均値及び標準偏差を算出する第3のステップと、
受信機が、平均値及び標準偏差を用いて、所要伝送速度を実現するために必要となる無線品質の所要平均値を算出する第4のステップと、
受信機が、無線品質における現平均値と所要平均値との差分値を生成し、当該差分値をフィードバック信号として送信機へ返信する第5のステップと、
送信機が、受信機から受信したフィードバック信号を復調すると共に、差分値を取得する第6のステップと、
送信機が、差分値を用いて、送信電力増幅部における送信信号毎の送信電力を制御する第7のステップと
を有することを特徴とする。
本発明の受信機、方法及びプログラムによれば、フェージングの瞬時変動にリアルタイムに追従することなく、比較的長い時間間隔の無線品質に対して送信電力を制御することによって、受信機からのフィードバックに基づく伝送遅延及び処理負荷を軽減することができる。
送信機としての基地局の送信電力制御を表す説明図である。 送信機としての携帯端末の送信電力制御を表す説明図である。 本発明における受信機の機能構成図である。 本発明の受信機に対抗する送信機の機能構成図である。 本発明における受信機の所要平均値導出部の機能構成図である。 理論解析に基づく所要平均値導出部の機能構成図である。 確率密度関数の畳み込みを表すグラフである。 テーブルに基づく所要平均値導出部の機能構成図である。 静止環境及びフェージング環境における、平均SINRに対する最大伝送速度を表すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、送信機としての基地局の送信電力制御を表す説明図である。
送信機としての基地局は、受信機としての携帯電話機が等電力で受信できるように送信電力を制御する。基地局は、携帯電話機毎に、その間の距離が遠くなるほど送信電力を大きくし、近くなるほど送信電力を小さくする。
本発明が対象とする無線通信システムには、時分割多元接続(TDMA:Time Division Multiple Access)に基づいたパケット通信方式が採用されている。送信機は、1秒当たり数百回の頻度で、受信機に対する通信品質が常に一定になるように、送信電力を制御する。送信電力は、受信機によって受信された信号における希望信号対・雑音信号電力比(SINR:Signal to Interference and Noise Ratio)の瞬時値に基づいて決定される。「SINR」は、希望信号の電力と、干渉及び雑音信号の電力の和との比(dB)である。
1基の基地局は、エリア配下の多数の携帯端末へ、電波を送信する。この場合、基地局の送信機は、携帯端末毎に、送信電力制御を実行する。例えば、基地局は、TD−CDMA(Time Division - CDMA)によれば、下りリンクと上りリンクとをスイッチによって交互に伝送する。また、下りリンクでは、ラウンドロビン・スケジューリングによって、携帯端末毎にスロットが割り当てられる。本発明によれば、SINRに基づいて送信電力を決定するために、CDMA2001x EV-DOで用いられているPF(Proportional Fair)アルゴリズムを用いる必要無く、単純なラウンドロビンによってスケジューリングを実行することができる。
本発明が対象とする無線通信システムは、受信信号の無線品質に応じて伝送レートが可変となる適応変調方式と、再送回数に応じてパケット誤り率が可変となるHARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)方式とを備える。HARQによれば、パケットを再送する毎に、過去に送信された同一パケットの信頼度を合成することによって、パケット誤り率(PER: Packet Error Rate)を改善する。これによって、平均パケット再送回数が削減される。
以下では、本発明を、2つの無線システムに適用した場合の実施形態について説明する。
[1]上下リンクが異なる周波数で構成されたFDD(Frequency Division Duplex)方式を用いた無線システムへの適用
[2]上下リンクが同一の周波数で構成されたTDD(Time Division Duplex)方式を用いた無線システムへの適用
[1]上下リンクが異なる周波数で構成されたFDD方式を用いた無線システムへの適用
図2は、FDD方式の無線システムについて、送信機としての携帯端末の送信電力制御を表す説明図である。
図2によれば、送信機としての複数の携帯端末は、受信機としての基地局が等電力で受信できるように送信電力を制御する。ここで、携帯端末は、基地局との間の距離が遠くなるほど、送信電力を大きくする必要がある。一方で、携帯端末は、基地局との間の距離が近くなるほど、送信電力は小さくてもよい。従って、携帯端末は、送信電力が無駄に大きくならないように制御すべきである。
図3は、FDD方式の無線システムに適用される、本発明における受信機の機能構成図である。
受信機1は、下りリンクにおける携帯端末の受信部であってもよいし、上りリンクにおける基地局の受信部であってもよい。下りリンクを想定した場合、携帯端末における無線品質は、基地局から受信する共通チャネルのパイロット信号に基づくものであって、例えばSINRである。無線通信システムとしては、例えば、3GPP2(3rd Generation Partnership Project 2)で標準化されているCDMA2000 EV-DOのセルラシステムの下りリンクを想定する。無線通信システムがセルラシステムである場合、携帯端末は、例えば携帯電話機である。
図3によれば、受信機1は、既存の無線通信装置と同様に、データ送受信部100と、変調部111と、符号化部112と、復調部121と、復号部122とを有する。復調部121は、受信信号を復調すると共に、無線品質を出力する。復調された受信信号は、復号部122によって復号され、データ送受信部100へ出力される。データ送受信部200から出力された送信すべきデータは、符号化部112によって符号化され、変調部111によって変調される。変調された送信信号は、アンテナを介して送信機2へ送信される。
本発明によれば、受信機1は、平均値算出部131と、標準偏差算出部132と、所要平均値導出部133と、所要伝送速度出力部134と、フィードバック信号生成部135とを有する。これら機能構成部は、受信機(例えば携帯電話機又は基地局)に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムを実行することよって実現される。
平均値算出部131は、復調部121からSINRを入力し、短区間(数十〜数百ms)における平均SINRγを算出する。平均SINRγとは、レイリーフェージングによる変動に対する平均値である。平均値及び2乗平均値は、区間平均、単純移動平均(SMA)、又は指数平滑移動平均(EMA)を用いて算出されてもよい。算出された平均SINRγは、所要平均値導出部133へ出力される。
標準偏差算出部132は、復調部121からSINRを入力し、平均値を求める短区間におけるSINRの標準偏差σを算出する。算出されたSINRの標準偏差σは、所要平均値導出部133へ出力される。
所要伝送速度出力部134は、所要伝送速度を出力する。所要伝送速度とは、例えば無線通信システムにおける最大伝送速度である。所要伝送速度は、所要平均値導出部133へ出力される。
所要平均値導出部133は、平均値算出部131から平均SINRγを入力し、標準偏差算出部132から標準偏差σを入力し、所要伝送速度出力部134から所要伝送速度を入力する。そして、所要平均値導出部133は、平均SINRγ及び標準偏差σを用いて、所要伝送速度を実現するために必要となる無線品質の所要平均値(所要平均SINR)を算出する。所要平均SINRは、フィードバック信号生成部135へ出力される。
フィードバック信号生成部135は、平均値算出部131から出力された現平均SINRと、所要平均値導出部133から出力された所要平均SINRとの差分値を生成する。その差分値はデータパケットに含められ、そのデータパケットは、送信機へ返信される(クローズドループ制御)。
図4は、FDD方式の無線システムに適用される送信機の機能構成図である。
図4によれば、送信機2は、既存の無線通信装置と同様に、データ送受信部200と、変調部211と、符号化部212と、送信電力増幅部213と、復調部221と、復号部222とを有する。データ送受信部200から出力された送信すべきデータは、符号化部212によって符号化され、変調部211によって変調される。変調された送信信号は、送信電力増幅部213によって、受信機毎に異なる送信電力で増幅されて送信される。また、受信機1から受信した信号は、復調部221によって復調され、復号部222によって復号される。復号部222は、受信機1から受信した信号に含まれる平均SINRの差分値を取得する。
本発明によれば、送信機2は、送信電力制御部231を更に有する。送信電力制御部231は、復号部222から、受信機1から受信した平均SINRの差分値(及び伝送速度)を入力し、その差分値に基づいて、送信電力増幅部213における送信信号毎の送信電力を制御する。また、受信機1から受信した伝送速度に基づいて、変調部211を制御するものであってもよい。送信電力制御部231は、受信機毎に対する送信電力値(及び伝送速度)を保持する。そして、送信電力制御部231は、前回の送信電力と、受信機からのフィードバック信号における平均SINRの差分値とに基づいて、送信電力を制御する。尚、初期状態では、送信機における最大電力を送信電力とする。
本発明によれば、受信機の受信信号における無線品質の瞬時値ではなく、平均及び標準偏差などの統計値を用いて、PER又はFERが閾値を越えないように、送信機の送信電力が制御される。送信電力制御は、無線品質の統計量が変化しないような時間区間、例えば0.5秒又は1秒毎に実行される。
[2]上下リンクが同一の周波数で構成されたTDD方式を用いた無線システムへの適用
図5は、TDD方式の無線システムに適用される、本発明の送受信機の機能構成図である。
送受信機3としては、携帯端末を想定する。携帯端末における無線品質は、基地局から受信する共通チャネルのパイロット信号に基づくものであって、例えばSINRである。無線通信システムがセルラシステムである場合、携帯端末は、例えば携帯電話機である。図5によれば、フィードバック信号を用いることなく、受信信号の無線品質を用いて送信電力を制御することができる(オープンループ制御)。尚、図5は、クローズドループ制御についても実行できる。
図5の送受信機3は、図3の受信機1と比較して、送信電力増幅部213と、送信電力制御部231とを更に有する。送信電力増幅部213は、変調部111から出力された送信信号を増幅して、アンテナへ出力する。
送信電力制御部231は、復号部122から、対向する送受信機から受信した平均SINRの差分値(及び伝送速度)を入力する。送信電力制御部213は、その差分値に基づいて、送信電力増幅部213における送信信号毎の送信電力を制御する。また、送信電力制御部231は、所要平均値導出部133から出力された所要SINRに基づいて送信電力を制御することもできる。
送信電力制御部231は、送信電力値(及び伝送速度)を保持する。そして、送信電力制御部231は、前回の送信電力と、受信機からのフィードバック信号における平均SINRの差分値とに基づいて、送信電力を制御する。尚、初期状態では、送信機における最大電力を送信電力とする。
本発明によれば、送受信機の受信信号における無線品質の瞬時値ではなく、平均及び標準偏差などの統計値を用いて、PER又はFERが閾値を越えないように、送信電力が制御される。送信電力制御は、無線品質の統計量が変化しないような時間区間、例えば0.5秒又は1秒毎に実行される。
次に、所要平均値導出部について説明する。以下では、所要平均値導出部の2つの実施形態について説明する。
[1]理論解析に基づく推定関数の導出
[2]テーブルに基づく推定関数の導出
[1]理論解析に基づく推定関数の導出
図6は、理論解析に基づく所要平均値導出部の機能構成図である。
図6によれば、所要平均値導出部133は、推定関数導出部1331と、推定最大伝送速度導出部1332と、所要平均値導出部1333とを有する。
推定関数導出部1331は、平均SINRγ及び標準偏差σに基づく電界強度変動(Kファクタ)毎に、平均SINRγに対する最大伝送速度を表す関数を導出する。ここで、「最大伝送速度」とは、競合するトラヒックが無いときの伝送速度を意味する。これら複数の推定関数は、推定最大伝送速度導出部1332によって参照される。
推定最大伝送速度導出部1332は、現在の無線品質の現平均SINRγ及び現標準偏差σを用いてKファクタを算出する。そして、当該Kファクタに対応する推定関数を選択し、当該推定関数について現平均SINRγに対応する推定最大伝送速度を導出する。推定最大伝送速度は、所要平均値導出部1333へ出力される。
所要平均値導出部1333は、推定最大伝送速度と、所要伝送速度とを入力する。そして、所要平均値導出部1333は、推定最大伝送速度が所要伝送速度以上となる最小の平均SINRγを、所要平均SINRγとして導出する。所要平均SINRγは、フィードバック信号生成部135へ出力される。所要平均SINRは、統計量である平均値及び標準偏差が一定となる時間、例えば0.5秒毎又は1秒毎に導出される。
図5によれば、推定関数導出部1331は、確率密度関数算出部311と、パケット誤り率特性記憶部312と、パケット誤り率算出部313と、フレーム誤り率算出部314と、最大伝送レート選択部315と、平均パケット再送回数算出部316と、最大伝送速度算出部317と、推定関数算出部318とを有する。
確率密度関数算出部311は、平均SINRγ及び標準偏差σに基づいて、SINRの確率密度関数(PDF:Probability Density Function)を算出する。例えば、以下の式によって算出される。算出された確率密度関数は、パケット誤り率算出部313へ出力される。
Figure 2011188049
γ:SINR
γ:平均SINR
K:ライスフェージングにおけるKファクタ
f(γ|γ,K):確率密度関数
「ライスフェージング」とは、見通しがある場合の直接波と、障害物によって回折する場合の反射波とによって生じる電界強度の変動をいう。また、「Kファクタ」とは、反射波の電界強度に対する直接波の電界強度の割合(=直接波の電界強度/反射波の電界強度)を表す。Kファクタの数字が大きくなるほど、フェージングによる通信路の変動の大きさが小さくなるため、HARQによるパケット再送の機会が減少する。Kファクタは、以下のように、平均SINRγ及び標準偏差σによって算出される。
Figure 2011188049
σ:SINRの標準偏差
パケット誤り率特性記憶部312は、AWGN(Additive White Gaussian Noise、加法性ホワイトガウスノイズ)通信路について、MCS(Modulation and Coding Set)毎のパケット誤り率を予め記憶する。MCSは、送信信号の直交変調方式と、誤り訂正符号の符号化率との組み合わせを意味する。ホワイトノイズ(White noise)によれば、フーリエ変換によって導出されたパワースペクトルは、全ての周波数で同じ強度となる(全ての周波数を含む光は、白色となる)。
パケット誤り率算出部313は、確率密度関数PDFを畳み込むことによって、伝送レート毎に且つ再送回数(1〜n)毎の確率密度関数を、パケット誤り分布として算出する。ここで、確率密度関数PDFにおける畳み込み演算の計算量は、サンプル点の2乗のオーダとなる。
そして、パケット誤り率算出部313は、確率密度関数PERと、パケット誤り率特性記憶部344のMCS毎のパケット誤り率PERとに基づいて、MCS毎のパケット誤り率PERを算出する。具体的には、確率密度関数PDFに、パケット誤り率特性記憶部340に記憶されたAWGN通信路におけるMCS毎のパケット誤り率PERを乗算する。その乗算結果を積分することにより、MCS毎のパケット誤り率PERを算出する。
図7は、確率密度関数の畳み込みを表すグラフである。
図7(a)は、横軸にSINRを表し、縦軸に確率密度を表す。点線は、パケット送信毎の合成SINRの確率分布を表し、実線は、パケット送信毎のパケット誤り分布を表す。図7(b)も、横軸にSINRを表し、縦軸にパケット誤り率を表す。曲線は、AWGN通信路について、所定のMCSを使用したときのパケット誤り率特性を表している。このAWGN通信路におけるパケット誤り率は、HARQによるパケットの軟判定情報合成をしていないときのものであり、図4におけるパケット誤り率特性記憶部312に記憶されている。
図7(a)によれば、(n−1)回目のパケット送信時のパケット誤り分布に、1回目のパケット受信時のSINRの確率密度関数を畳み込むことによって、HARQにおけるパケット再送時の軟判定情報合成後のSINRの確率分布を表す。即ち、1回目の送信における合成SINRの確率分布同士を畳み込むことにより、2回目の送信における合成SINRの確率分布が得られる。また、2回目の送信と1回目の送信とにおける合成SINRの確率分布を畳み込むことにより、3回目の送信における合成SINRの確率分布が得られる。畳み込みは以下の式に基づく。
Figure 2011188049
f(γ|γ,K,n):n回目のパケット送信時の確率密度関数
図7(a)の点線で表される軟判定情報合成後のSINRの確率分布に、図6(b)の曲線で表されるAWGN通信路におけるパケット誤り率特性を乗算したものが、パケット誤り分布と定義される。このパケット誤り分布は、図6(a)の実線で表される。
各伝送レートにおけるパケット再送回数毎の確率密度関数PDFは、パケット誤り分布と定義される。
フレーム誤り率算出部314は、伝送レート毎のパケット誤り率PERを用いて、最大パケット再送回数Nまで再送した場合におけるフレーム誤り率PERを算出する。ここでは、HARQにおけるパケット誤り率の改善の効果を考慮せず、再送時のパケット誤り率PERは、全て1回目のパケット送信時のパケット誤り率PERと同一であると仮定してもよい。また、確率密度関数PDFから、再送回数に応じて変化するパケット誤り率PERに基づいて、再送回数毎にパケット誤り率PERを独立した事象として扱い、フレーム誤り率FERを算出するものであってもよい。即ち、フレーム誤り率は、再送回数に関係ないものであってもよいし、又は、各MCSで最大パケット再送回数に依存するものであってもよい。同一MCSについて、パケット再送回数が増加する毎に、パケット誤り率PERが減少する。そして、伝送レート毎に、フレーム誤り率FER(Frame
Error Rate)を導出する。
フレーム誤り率算出部314は、確率密度関数f(γ)に基づいて、パケット誤り率PER及びフレーム誤り率FERを算出する。フレーム誤り率FERは、最大伝送レート選択部315及び最大伝送速度算出部317へ出力される。パケット誤り率PERは、平均パケット再送回数算出部316へ出力される。
ここで、「伝送レート」は、伝送速度に基づく離散値である。CDMA2000 EV-DO Rev.Aによれば、14種類のDRC Indexによって定義される。表1は、DRC IndexとDRC Rate(伝送速度)との関係を表す。
Figure 2011188049
最大伝送レート選択部315は、フレーム誤り率が所定閾値以下となる最大伝送レートを選択する。選択された最大伝送レートは、平均パケット再送回数算出部316及び最大伝送速度算出部317へ出力される。
平均パケット再送回数算出部316は、パケット誤り率に基づいて、最大伝送レートにおける平均パケット再送回数を算出する。平均SINRγ及び標準偏差σから導出された最大伝送レートのパケット誤り率PERを用いて、平均再送回数を導出する。パケット再送回数の上限Nmaxを用いて、平均再送回数Naveを以下のように導出する。
Nave:平均パケット再送回数
Nmax:HARQによる最大パケット再送回数
F:フレーム誤り率
P(n):HARQによるn回目のパケット受信時におけるパケット誤り率
(P(0)=1)
Figure 2011188049
フレーム誤り率算出部からは、各P(n)(n:再送回数、最初はn=1)が出力される。
最大伝送速度算出部317は、最大伝送レートにおけるフレーム誤り率F及び平均再送回数Naveに基づいて、最大伝送レートにおける最大伝送速度Rを算出する。例えば以下のように算出される。
Figure 2011188049
Rmax:パケット誤りが無いときの最大伝送速度
「パケット誤りがないときの最大伝送速度」とは、競合するトラヒックが無く、且つ、パケット誤りが発生しないときの伝送速度を意味する。
推定関数算出部318は、平均SINRγ及び標準偏差σに基づく電界強度変動(Kファクタ)毎に、平均SINRγに対する最大伝送速度を表す関数を導出する。これら複数の推定関数は、推定最大伝送速度導出部1332によって参照される。
[2]テーブルに基づく推定関数の導出
図8は、テーブルに基づく所要平均値導出部の機能構成図である。
図8によれば、図6と同様に、所要平均値導出部133は、推定関数導出部1331と、推定最大伝送速度導出部1332と、所要平均値導出部1333とを有する。ここで、図6と相違する点は、推定関数導出部1331が、平均値に対する標準偏差を表すテーブルを備えていることにある。
推定関数導出部1331は、平均SINRγ及び標準偏差σを入力し、推定関数を出力する。推定関数導出部1331は、平均SINRγ及び標準偏差σをそれぞれ量子化し、平均SINRγ及び標準偏差σに対応する推定関数をテーブルとして保持する。これによって、推定関数の算出に要する計算時間を短縮することができる。図8によれば、テーブルは、入力された平均SINRγ及び標準偏差σが一致する部分における推定関数が選択される。
図9は、静止環境及びフェージング環境における、平均SINRに対する最大伝送速度を表すグラフである。
図9のグラフによれば、横軸は通信路の平均SINRを表し、縦軸は最大伝送速度を表す。また、静止環境を、Kファクタ=100として表し、フェージング環境を、K=1として表している。Kファクタの数字が大きいということは、フェージングによる通信路の変動が小さいことを意味し、Kファクタの数字が小さいということは、フェージングによる通信路の変動が大きいことを意味する。図9によれば、Kファクタが異なるときに、平均SINRに対する最大伝送速度が大きく異なる。本発明によれば、平均SINRγ及び標準偏差σから推定されたKファクタに基づいて、正確な最大伝送速度を推定することができる。
以上、詳細に説明したように、本発明の受信機、方法及びプログラムによれば、フェージングの瞬時変動にリアルタイムに追従することなく、比較的長い時間間隔の無線品質に対して送信電力を制御することによって、受信機からのフィードバックに基づく伝送遅延及び処理負荷を軽減することができる。
また、適応変調及びHARQを採用した無線通信システムについては、所要伝送速度に応じて所定のPER又はFERを実現する最小の平均SINRとなるように、送信機の送信電力を制御することによって、所要伝送速度を維持しつつ、電力消費を削減することができる。
前述した本発明の種々の実施形態について、本発明の技術思想及び見地の範囲の種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
1 受信機
100 データ送受信部
111 変調部
112 符号化部
121 復調部
122 復号部
131 平均値算出部
132 標準偏差算出部
133 所要平均値導出部
134 所要伝送速度出力部
135 フィードバック信号生成部
1331 推定関数導出部
1332 推定最大伝送速度導出部
1333 所要平均値導出部
311 確率密度関数算出部
312 パケット誤り率特性記憶部
313 パケット誤り率算出部
314 フレーム誤り率算出部
315 最大伝送レート選択部
316 平均パケット再送回数算出部
317 最大伝送速度算出部
318 推定関数算出部
2 送信機
200 データ送受信部
211 変調部
212 符号化部
213 送信電力増幅部
221 復調部
222 復号部
231 送信電力制御部

Claims (11)

  1. 受信信号の無線品質に応じて伝送レートが可変となる適応変調方式と、再送回数に応じてパケット誤り率が可変となるHARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)方式とに基づく受信機において、
    前記受信信号を復調すると共に、前記無線品質を出力する復調手段と、
    前記無線品質における平均値を算出する平均値算出手段と、
    前記無線品質における標準偏差を算出する標準偏差算出手段と、
    所要伝送速度を出力する所要伝送速度出力手段と、
    前記平均値及び前記標準偏差を用いて、前記所要伝送速度を実現するために必要となる前記無線品質の所要平均値を算出する所要平均値導出手段と、
    前記平均値算出手段から出力された現平均値と、前記所要平均値導出手段から出力された所要平均値との差分値を生成し、前記送信機へ返信するフィードバック信号生成手段と
    を有することを特徴とする受信機。
  2. 前記無線品質は、希望信号対干渉・雑音信号電力比SINR(Signal to Interference and Noise power Ratio)であることを特徴とする請求項1に記載の受信機。
  3. 前記所要平均値導出手段は、
    統計的な無線品質の平均値及び標準偏差を用いて、異なる電界強度変動(Kファクタ)毎に、無線品質の平均値に対する最大伝送速度を表す推定関数を導出する推定関数導出手段と、
    現在の無線品質の現平均値及び現標準偏差を用いて電界強度変動を算出し、当該電界強度変動に対応する前記推定関数を選択し、当該推定関数について現平均値に対応する推定最大伝送速度を導出する推定最大伝送速度導出手段と、
    前記推定最大伝送速度が所要伝送速度以上となる最小の平均値を、所要平均値として導出する所要平均値導出手段と
    を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の受信機。
  4. 前記推定関数導出手段は、
    統計的な無線品質の平均値及び標準偏差に基づいて、無線品質の確率密度関数を算出する確率密度関数算出手段と、
    前記確率密度関数に基づいて、パケット誤り率を算出するパケット誤り率算出手段と、
    前記パケット誤り率を用いて、フレーム誤り率を算出するフレーム誤り率算出手段と、
    前記フレーム誤り率が所定閾値以下となる最大伝送レートを選択する最大伝送レート選択手段と、
    前記パケット誤り率に基づいて、前記最大伝送レートにおける平均パケット再送回数を算出する平均パケット再送回数算出手段と、
    前記フレーム誤り率及び前記平均パケット再送回数に基づいて、前記最大伝送レートにおける最大伝送速度を算出する最大伝送速度算出手段と、
    無線品質の平均値及び標準偏差を用いて算出された異なる電界強度変動毎に、無線品質の平均値に対する最大伝送速度を表す複数の推定関数を算出する推定関数算出手段と
    を有することを特徴とする請求項3に記載の受信機。
  5. 前記推定関数導出手段は、
    統計的な無線品質の平均値及び標準偏差に対して推定関数が割り当てられたテーブルを予め有することを特徴とする請求項3に記載の受信機。
  6. 上下リンクが異なる周波数で構成されたFDD(Frequency Division Duplex)方式を用いた無線システムについて、請求項1から5のいずれか1項に記載の前記受信機に対する送信機であって、
    前記受信機へ送信すべきデータを、送信信号に変調する変調手段と、
    前記送信信号に対する送信電力を増幅する送信電力増幅手段と、
    前記受信機から受信した信号から、前記差分値を取得する復調手段と、
    前記差分値を用いて、前記送信電力増幅手段における送信信号毎の送信電力を制御する送信電力制御手段と
    を有することを特徴とする送信機。
  7. 請求項1から5のいずれか1項に記載の受信機と、請求項6に記載の送信機とを有する無線通信システムであって、
    送信機が基地局であって、当該基地局からの下りリンクに対して、受信機としての複数の携帯端末が存在する場合、前記基地局は、複数の受信機に対してラウンドロビン・スケジューリングによってスロットを割り当てることを特徴とする無線通信システム。
  8. 上下リンクが同一の周波数で構成されたTDD(Time Division Duplex)方式を用いた無線システムについて、請求項1から5のいずれか1項に記載の前記受信機の機能を搭載した送受信機であって、
    前記受信機へ送信すべきデータを、送信信号に変調する変調手段と、
    前記送信信号に対する送信電力を増幅する送信電力増幅手段と、
    前記受信機から受信した信号から、前記差分値を取得する復調手段と、
    前記復調手段からの差分値、又は、前記所要平均値導出部からの所要平均値に基づいて、前記送信電力増幅手段における送信信号毎の送信電力を制御する送信電力制御手段と
    を有することを特徴とする送受信機。
  9. 受信信号の無線品質に応じて伝送レートが可変となる適応変調方式と、再送回数に応じてパケット誤り率が可変となるHARQ方式とに基づく受信機に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムにおいて、
    前記受信機は、前記受信信号を復調すると共に、前記無線品質を出力する復調部を有しており、
    前記無線品質における平均値を算出する平均値算出手段と、
    前記無線品質における標準偏差を算出する標準偏差算出手段と、
    所要伝送速度を出力する所要伝送速度出力手段と、
    前記平均値及び前記標準偏差を用いて、前記所要伝送速度を実現するために必要となる前記無線品質の所要平均値を算出する所要平均値導出手段と、
    前記平均値算出手段から出力された現平均値と、前記所要平均値導出手段から出力された所要平均値との差分値を生成し、前記送信機へ返信するフィードバック信号生成手段と
    してコンピュータを機能させることを特徴とする受信機用のプログラム。
  10. 請求項1から5のいずれか1項に記載の前記受信機へ、信号を送信する送信機に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムであって、
    前記送信機は、
    前記受信機へ送信すべきデータを、送信信号に変調する変調部と、
    前記送信信号に対する送信電力を増幅する送信電力増幅部と、
    前記受信機から受信した信号を復調すると共に、前記差分値を取得する復調部と
    を有しており、
    前記差分値を用いて、前記送信電力増幅手段における送信信号毎の送信電力を制御する送信電力制御手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする送信機用のプログラム。
  11. 受信信号の無線品質に応じて伝送レートが可変となる適応変調方式と、再送回数に応じてパケット誤り率が可変となるHARQ方式とに基づく通信方式を採用した、送信機及び受信機からなる通信システムにおける送信電力制御方法であって、
    前記受信機は、所要伝送速度を予め決定しており、
    前記送信機が、前記受信機へ、信号を送信する第1のステップと、
    前記受信機が、受信信号を復調すると共に、無線品質を出力する第2のステップと、
    前記無線品質における平均値及び標準偏差を算出する第3のステップと、
    前記受信機が、前記平均値及び前記標準偏差を用いて、前記所要伝送速度を実現するために必要となる前記無線品質の所要平均値を算出する第4のステップと、
    前記受信機が、無線品質における現平均値と前記所要平均値との差分値を生成し、当該差分値をフィードバック信号として前記送信機へ返信する第5のステップと、
    前記送信機が、前記受信機から受信した前記フィードバック信号を復調すると共に、前記差分値を取得する第6のステップと、
    前記送信機が、前記差分値を用いて、送信電力増幅部における送信信号毎の送信電力を制御する第7のステップと
    を有することを特徴とする送信電力制御方法。
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