JP2010034834A - 無線送受信装置、変調制御方法、およびプログラム - Google Patents

無線送受信装置、変調制御方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】伝搬路環境がモバイル環境であっても、伝搬路環境に応じた最適な適応変調制御を行うこと。
【解決手段】本発明の無線送受信装置は、受信した無線受信信号の残留周波数オフセット量を測定する残留周波数オフセット測定部と、変調方式および符号化率の組合せと搬送波電力対干渉・雑音電力比(CINR:Carrier to Interference and Noise Ratio)との対応テーブルを複数記憶する記憶部と、残留周波数オフセット測定部にて測定された残留周波数オフセット量に基づいて、記憶部に記憶された対応テーブルを選択し、選択した対応テーブルにおいてCINRに基づいて変調方式および符号化率を選択する変調制御部と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線送受信装置において、他の無線送受信装置に送信する無線送信信号の変調および符号化処理に用いる変調方式および符号化率を、伝搬路環境に応じて適応的に選択する適応変調制御(マルチレート制御)を行う技術に関する。
無線送受信装置として、適応変調制御を行う場合に、変調方式および符号化率の組合せ(MCS:Modulation Coding Scheme)と所要搬送波電力対干渉・雑音電力比(所要CINR:Carrier to Interference and Noise Ratio)との対応テーブルを用いるものがある(例えば、特許文献1参照)。符号化率の例としては、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)の無線基地局で用いられる前方誤り訂正(FEC:Forward Error Correction)符号化率等が挙げられる。
具体的には、この種の無線送受信装置では、AWGN(Additive White Gaussian Noise:加法性白色雑音)チャネルでの無線受信信号の受信BER(Bit Error Rate)/FER(Frame Error Rate)特性に基づいて作成された対応テーブルを用いる。そして、この対応テーブルに従い、実際の受信CINRの増減に応じて、変調度の浅い変調方式(BPSK(Binary Phase Shift Keying),QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)等)と、変調度の深い変調方式(16QAM(Quadrature Amplitude Modulation),64QAM等)と、が切り替えられる。
特開2003−319007号公報
しかしながら、マルチパスフェージングチャネルにおいては、ある一定の受信BER/FER特性基準を満たす所要CINRが、QPSK 3/4(変調方式と前方誤り訂正符号化率。以下、同じ)と16QAM 1/2との間や、16QAM 5/6と64QAM 1/2との間のような変調方式が異なる隣接MCS間で、逆転する場合がある。
この場合、上述した無線送受信装置においては、実際に通信している瞬間の伝搬路環境に応じた最適な適応変調制御を行うことができないという課題がある。
この課題を解決する方法としては、フェージングチャネルを考慮して、上述のMCSと所要CINRとの対応テーブルにおいて、例えば、QPSK 3/4と16QAM 1/2の所要CINR値を静的に変更する方法が考えられる。
しかし、この方法は、通信相手が移動端末であるようなモバイル環境の場合、チャネルが動的に変わることが想定されるため、モバイル環境に対応することができないという課題がある。
そこで、本発明の目的は、上述した課題を解決し、伝搬路環境がモバイル環境であっても、伝搬路環境に応じた最適な適応変調制御を行うことができる無線送受信装置、変調制御方法、およびプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の無線送受信装置は、
無線送信信号の変調方式および符号化率を、伝搬路環境に応じて選択する無線送受信装置であって、
受信した無線受信信号の残留周波数オフセット量を測定する残留周波数オフセット測定部と、
変調方式および符号化率の組合せと搬送波電力対干渉・雑音電力比(CINR:Carrier to Interference and Noise Ratio)との対応テーブルを複数記憶する記憶部と、
前記残留周波数オフセット測定部にて測定された残留周波数オフセット量に基づいて、前記記憶部に記憶された対応テーブルを選択し、選択した対応テーブルにおいて前記CINRに基づいて変調方式および符号化率を選択する変調制御部と、を有する。
上記目的を達成するために本発明の変調制御方法は、
無線送信信号の変調方式および符号化率を、伝搬路環境に応じて選択する無線送受信装置による変調制御方法であって、
変調方式および符号化率の組合せと搬送波電力対干渉・雑音電力比(CINR)との対応テーブルを複数記憶する記憶ステップと、
受信した無線受信信号の残留周波数オフセット量を測定する測定ステップと、
前記残留周波数オフセット量に基づいて、前記対応テーブルを選択し、選択した対応テーブルにおいて前記CINRに基づいて変調方式および符号化率を選択する選択ステップと、を有する。
上記目的を達成するために本発明のプログラムは、
無線送信信号の変調方式および符号化率を、伝搬路環境に応じて選択する無線送受信装置に、
変調方式および符号化率の組合せと搬送波電力対干渉・雑音電力比(CINR)との対応テーブルを複数記憶する記憶手順と、
受信した無線受信信号の残留周波数オフセット量を測定する測定手順と、
前記残留周波数オフセット量に基づいて、前記対応テーブルを選択し、選択した対応テーブルにおいて前記CINRに基づいて変調方式および符号化率を選択する選択手順と、を実行させる。
本発明の無線送受信装置は、残留周波数オフセット量に応じて、変調方式および符号化率の組合せ(MCS)と搬送波電力対干渉・雑音電力比(CINR)との対応テーブルを動的に切り替えた上で、変調方式および符号化率を選択する。そのため、AWGNチャネルとマルチパスフェージングチャネルで、ある一定の受信BER/FER特性基準を満たす所要CINRが隣接MCS間で逆転するような場合にも、伝搬路環境に応じた最適な適応変調制御を行うことができるという効果が得られる。
また、本発明の無線送受信装置は、無線受信信号の残留周波数オフセット量を測定するため、伝搬路環境が時間空間的に変動するモバイル環境にも対応して、最適な適応変調制御を行うことができるという効果が得られる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
なお、以下で説明する実施形態では、本発明の無線送受信装置を、移動端末との間で無線信号を時分割複信フレーム(以下、TDD(Time Division Duplex)フレームと称す)として送受信し、MCSに符号化率として前方誤り訂正符号化率が設定されたWiMAXの無線基地局に適用した場合を例に挙げて説明するが、本発明はこれに限定されない。
図1は、本発明の一実施形態の無線基地局101の構成を示す図である。なお、図1には、無線基地局101の構成要素のうち、本発明に関わる構成要素のみが示されている。
図1を参照すると、本実施形態の無線基地局101は、信号受信部102と、残留周波数オフセット測定部103と、記憶部104と、適応変調制御部105と、信号送信部106と、を有している。
信号受信部102は、移動端末からTDDフレームとして送信されてきた無線受信信号を受信する。なお、この無線受信信号には、移動端末が測定した下りリンクの搬送波電力対干渉・雑音電力比(CINR:Carrier to Interference and Noise Ratio)の測定値が含まれている。
残留周波数オフセット測定部103は、信号受信部102で受信された無線受信信号の残留周波数オフセット量を測定する。
記憶部104は、変調方式および前方誤り訂正符号率の組合せであるMCSと所要CINRとの対応テーブルを複数記憶する(図2A、図2B参照)。
例えば、無線基地局101の管理者は、上述の対応テーブルを、次のようにして作成して、記憶部104に記憶させる。
まず、管理者は、事前にフェージングシミュレータ等を用いて測定した、マルチパスフェージングチャネルでの受信BER/FER特性を基に、隣接MCS間で所要CINRが逆転するようなドップラーシフト(=周波数オフセット)量を確認する。ここでは、ある周波数オフセット量において、QPSK 3/4と16QAM 1/2間、および、16QAM 5/6と64QAM 1/2間で、所要CINRが逆転したとする。
次に、管理者は、上記で確認した周波数オフセット量を残留オフセット周波数の閾値に設定して、記憶部104に記憶させる。
その後、管理者は、残留周波数オフセット量が上記で設定した閾値よりも小さい場合に用いる対応テーブル(図2A)と、閾値以上である場合に用いる対応テーブル(図2B)と、をそれぞれ作成して、記憶部104に記憶させる。
なお、ここでは、対応テーブルが2つである場合を例に挙げたが、閾値が複数となる場合には、それに合わせて対応テーブルを3つ以上としてもよい。
適応変調制御部105は、残留周波数オフセット測定部103で測定された残留周波数オフセット量を、管理者により予め設定された閾値と比較し、その比較結果に基づいて、記憶部104に記憶された複数の対応テーブルのいずれかを選択する。
例えば、適応変調制御部105は、残留周波数オフセット量が上記で設定した閾値よりも小さい場合には図2Aの対応テーブルを選択し、閾値以上である場合には図2Bの対応テーブルを選択する。
さらに、適応変調制御部105は、上記選択した対応テーブルにおいて、所要CINRに基づいて変調方式および前方誤り訂正符号率を選択して変調および符号化処理を行う適応変調制御を実行する。
例えば、適応変調制御部105は、図2Aの対応テーブルを選択した場合において、無線受信信号に含まれる下りリンクのCINRの測定値が“16”である場合には、測定値が所要CINR“15”を超えているため、変調方式および前方誤り訂正符号率として、16QAM 3/4を選択する。
信号送信部106は、適応変調制御部105で変調および符号化処理が行われた無線受信信号を、TDDフレームとして移動端末に送信する。
以上、本実施形態の構成を詳細に説明したが、信号受信部102、残留周波数オフセット測定部103、および信号送信部106は、当業者にとってよく知られており、また本発明とは直接関係しないので、これらの詳細な内部構成の説明は省略する。
以下、無線基地局101の動作について、図3のフローチャートを参照して説明する。
ここでは、記憶部104には、図2Aおよび図2Bの2つの対応テーブルが記憶され、このうち図2Aの対応テーブルがデフォルトのテーブルであるものとする。
図3を参照すると、ステップ301において、移動端末から送信されてきたTDDフレームが信号受信部102で受信されると、まず、ステップ302において、残留周波数オフセット測定部103は、残留周波数オフセット量を測定する。
次に、ステップ303において、適応変調制御部105は、残留周波数オフセット量を、管理者により予め設定された閾値と比較する。
もし、残留周波数オフセット量が閾値よりも小さい場合、ステップ305において、適応変調制御部105は、記憶部104に記憶された図2Aのデフォルトの対応テーブルを用いて適応変調制御を実行する。
一方、残留周波数オフセット量が閾値以上である場合、ステップ304において、適応変調制御部105は、記憶部104に記憶された図2Bの対応テーブルに変更し、ステップ305において、図2Bの対応テーブルを用いて適応変調制御を実行する。
その後、ステップ306において、信号送信部106は、適応変調制御部105で変調および符号化処理が行われたTDDフレームを移動端末に送信する。
上述したように本実施形態においては、適応変調制御部105は、残留周波数オフセット量に応じて、変調方式および前方誤り訂正符号率の組合せであるMCSと所要CINRとの対応テーブルを動的に切り替えた上で、MCSを選択する。そのため、AWGNチャネルとマルチパスフェージングチャネルで、ある一定の受信BER/FER特性基準を満たす所要CINRが隣接MCS間で逆転するような場合にも、伝搬路環境に応じた最適な適応変調制御を行うことができる。
また、本実施形態においては、残留周波数オフセット測定部103は、無線受信信号の残留周波数オフセット量を測定するため、伝搬路環境が時間空間的に変動するモバイル環境にも対応して、最適な適応変調制御を行うことができる。
なお、本発明の無線送受信装置として適用される無線基地局101にて行われる方法は、コンピュータに実行させるためのプログラムに適用してもよい。また、そのプログラムを記憶媒体に格納することも可能であり、ネットワークを介して外部に提供することも可能である。
本発明の一実施形態の無線基地局の構成を示すブロック図である。 図1に示した無線基地局にて用いられる対応テーブルの一例を示す図である。 図1に示した無線基地局にて用いられる対応テーブルの他の例を示す図である。 図1に示した無線基地局の動作を説明するフローチャートである。
符号の説明
101 無線基地局
102 信号受信部
103 残留周波数オフセット測定部
104 記憶部
105 適応変調制御部
106 信号送信部

Claims (9)

  1. 無線送信信号の変調方式および符号化率を、伝搬路環境に応じて選択する無線送受信装置であって、
    受信した無線受信信号の残留周波数オフセット量を測定する残留周波数オフセット測定部と、
    変調方式および符号化率の組合せと搬送波電力対干渉・雑音電力比(CINR:Carrier to Interference and Noise Ratio)との対応テーブルを複数記憶する記憶部と、
    前記残留周波数オフセット測定部にて測定された残留周波数オフセット量に基づいて、前記記憶部に記憶された対応テーブルを選択し、選択した対応テーブルにおいて前記CINRに基づいて変調方式および符号化率を選択する変調制御部と、を有する無線送受信装置。
  2. 前記変調制御部は、前記残留周波数オフセット測定部にて測定された残留周波数オフセット量を予め設定された閾値と比較し、該比較結果に基づいて、前記対応テーブルを選択する、請求項1に記載の無線送受信装置。
  3. 前記符号化率は、前方誤り訂正符号化率である、請求項1または2に記載の無線送受信装置。
  4. 無線送信信号の変調方式および符号化率を、伝搬路環境に応じて選択する無線送受信装置による変調制御方法であって、
    変調方式および符号化率の組合せと搬送波電力対干渉・雑音電力比(CINR)との対応テーブルを複数記憶する記憶ステップと、
    受信した無線受信信号の残留周波数オフセット量を測定する測定ステップと、
    前記残留周波数オフセット量に基づいて、前記対応テーブルを選択し、選択した対応テーブルにおいて前記CINRに基づいて変調方式および符号化率を選択する選択ステップと、を有する変調制御方法。
  5. 前記選択ステップでは、前記残留周波数オフセット量を予め設定された閾値と比較し、該比較結果に基づいて、前記対応テーブルを選択する、請求項4に記載の変調制御方法。
  6. 前記符号化率は、前方誤り訂正符号化率である、請求項4または5に記載の変調制御方法。
  7. 無線送信信号の変調方式および符号化率を、伝搬路環境に応じて選択する無線送受信装置に、
    変調方式および符号化率の組合せと搬送波電力対干渉・雑音電力比(CINR)との対応テーブルを複数記憶する記憶手順と、
    受信した無線受信信号の残留周波数オフセット量を測定する測定手順と、
    前記残留周波数オフセット量に基づいて、前記対応テーブルを選択し、選択した対応テーブルにおいて前記CINRに基づいて変調方式および符号化率を選択する選択手順と、を実行させるプログラム。
  8. 前記選択手順では、前記残留周波数オフセット量を予め設定された閾値と比較し、該比較結果に基づいて、前記対応テーブルを選択する、請求項7に記載のプログラム。
  9. 前記符号化率は、前方誤り訂正符号化率である、請求項7または8に記載のプログラム。
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