JP2011187856A - コイル部品およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高いインダクタンス値のコイル部品をバラツキ少なく得ることを目的とするものである。
【解決手段】一対の鍔部1とこの一対の鍔部1を互いに連結する巻芯部2とを備えるドラムコア3と、ドラムコア3の巻芯部2に巻回された導線4とからなるコイル部品であって、巻芯部2の全面に一方の鍔部1aから他方の鍔部1bに繋がる溝部6が設けられており、巻芯部2と巻回された導線4との間に磁性体粉と樹脂との混合物5が充填されているものであり、これにより、高いインダクタンス値のコイル部品をバラツキ少なく得ることができる。
【選択図】図1
【解決手段】一対の鍔部1とこの一対の鍔部1を互いに連結する巻芯部2とを備えるドラムコア3と、ドラムコア3の巻芯部2に巻回された導線4とからなるコイル部品であって、巻芯部2の全面に一方の鍔部1aから他方の鍔部1bに繋がる溝部6が設けられており、巻芯部2と巻回された導線4との間に磁性体粉と樹脂との混合物5が充填されているものであり、これにより、高いインダクタンス値のコイル部品をバラツキ少なく得ることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、巻線型のコイル部品およびその製造方法に関するものである。
インダクタ部品は電気回路に広く用いられており、磁性体からなるコアに導体を巻きつけた巻線型のインダクタも広く知られている。この巻線型のインダクタのコアとして、コアの一部分であって導線を巻き付ける部分である巻芯部を備え、この巻芯部に磁性体粉と樹脂の混合物を充填するものが知られている。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
上記のように磁性体粉と樹脂の混合物を充填しようとしても、巻芯部に対して導線を緊密に巻いているため、特に巻芯部と導線との間に磁性体粉と樹脂の混合物が入りにくくなり、入り方にバラツキが出る。このバラツキがコイル部品のインダクタンス値に繋がるため、インダクタンス値を安定させることが難しくなっていた。本発明はこれらの課題を解決するもので、透磁率を高めることにより高いインダクタンス値のコイル部品をバラツキ少なく得ることを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明は一対の鍔部とこの一対の鍔部を互いに連結する巻芯部とを備えるドラムコアと、ドラムコアの巻芯部に巻回された導線とからなるコイル部品であって、巻芯部の全面に一方の鍔部から他方の鍔部に繋がる溝部が設けられており、巻芯部と巻回された導線との間に磁性体粉と樹脂との混合物を充填したものである。
以上のように本発明のコイル部品は、巻芯部と巻回された導線との間に確実に磁性体粉と樹脂との混合物を充填することができるため、高いインダクタンス値のコイル部品をバラツキ少なく得ることができる。
以下、本発明の一実施の形態におけるコイル部品について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施の形態におけるコイル部品の断面図である。フェライトの焼結体でできた鍔部1と巻芯部2とからなるドラムコア3の巻芯部2に、表面が絶縁体で被覆された導線4が巻きつけられてコイル部品を構成している。ここで巻芯部2には全面に鍔部1間をつなぐ溝部6が幅約25μm、深さ約7μmで設けられている。さらに巻芯部2と巻回された導線4との間には平均粒径約0.5μmの金属磁性体粉とエポキシ樹脂との混合物5が充填されている。このように巻芯部2には、金属磁性体粉の粒径よりはるかに大きい溝部6を設けているため、巻芯部2と巻回された導線4との間に金属磁性体粉とエポキシ樹脂との混合物5を注入しようとした時、まず溝部6の方に入っていき、溝部6の方から巻回された導線4の方に広がって行くため、巻芯部2と巻回された導線4との間を金属磁性体粉とエポキシ樹脂との混合物5で完全に埋めることができ、インダクタンス値のバラツキを低減することができる。
図2は、本発明の一実施の形態におけるコイル部品に用いられるドラムコアの製造方法を示す斜視図である。
まず図2(a)において保持体シート9は第1の粉体(アルミナ)と第2の粉体(カーボン)の混合物に、バインダとしてブチラール樹脂、可塑剤としてブチルベンジルフタレートによるスラリーを用いてシート成形したものである。この保持体シート9はフィルム11上に形成されている。フィルム11は、保持体シート9との接着性を有しつつも、剥離も容易な材質のものが好ましく、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)やPPS(ポリフェニレンスルファイト)を用いることができる。
次に図2(b)において、レーザを照射することにより保持体シート9およびフィルム11に孔8を形成する工程を示している。レーザで形成する場合には、連続的に照射しながら孔8を形成していくと、その表面がほぼフラットな形状となる。これに対して、中心を一定の間隔でずらしながら単発的に孔8を形成していくと、孔8の表面に深さ方向に延びる溝を有する形状にすることができる。本実施の形態では、レーザのスポット径を約100μmのものを用い、孔8の表面にあたる部分では中心間隔を約25μmずらしながら形成した。このようにすることにより、幅約25μm、深さ約7μmで、保持体シート9の上から下まで繋がった溝を全面に形成することができる。
次に図2(c)において、フィルム11に形成された保持体シート9をフィルム11が上側に位置するようにして第1の磁性体シート7aへ重ね合わせる工程を示している。この第1の磁性体シート7aとしては、フェライトシートを用いることができる。
次に図2(d)において、孔8に磁性体ペースト12を入れる工程を示している。磁性体ペースト12には、フェライトをペースト化したものを用いている。ペースト化に当たっては、そのバインダや可塑剤を保持体シート9と同じものにすると、焼成の際の寸法変化のバラツキを抑えることができるので好ましい。なお、磁性体ペースト12に替えて磁性体粉を用いることもできる。磁性体粉としては、フェライト粉を用いることができる。
次に図2(e)において、保持体シート9からフィルム11を剥離した状態を示している。このとき、磁性体ペースト12が保持体シート9の上面より上部に出ていることがあるが、上から剛体で押さえつけることで平坦化している。
次に図2(f)において、保持体シート9の上面に第2の磁性体シート7bを配置させる工程を示している。第2の磁性体シート7bの材質は第1の磁性体シート7aと同様の材料を用いることができる。ここまでの工程によって、第1の磁性体シート7aおよび第2の磁性体シート7bと、孔8の内部に磁性体ペースト12が入れられた未焼成の保持体シート9とを含む積層体10を得ることができる。
本実施の形態では1個のドラムコアで説明したが、シート内に多数個形成しても良い。多数個形成した場合は積層した後、ダイシングや切断などの方法で個片に分割する。
この状態の個片に分割された積層体10を酸素雰囲気で焼成し、保持体シート9を除去することにより、図3のようなドラムコアを得ることができる。ここでこのドラムコアは、第1の磁性体シート7a、磁性体ペースト12および第2の磁性体シート7bは焼成により一体化されている。このドラムコアは、巻芯部2の両端に鍔部1aおよび鍔部1bを備えている。巻芯部2は焼成前の磁性体ペースト12が、鍔部1bは焼成前の第2の磁性体シート7bが、鍔部1aは焼成前の第1の磁性体シート7aがそれぞれ該当する。
また、保持体シート9は酸素雰囲気で焼成することにより、第2の粉体、バインダ、可塑剤は消失し、第1の粉体のみが、未焼結の状態で残る。これを水中に浸漬し、超音波洗浄を実施することにより、保持体シート9を除去することができる。焼成温度は、850〜1100℃で行う。この焼成温度は、保持体シート9を消失させることができることと、第1の磁性体シート7a、磁性体ペースト12および第2の磁性体シート7bを焼結させることができる温度であることが求められる。
このようにすることにより、保持体シート9に設けた孔8の形状がそのまま巻芯部2の形状となるため、巻芯部2の全面に一方の鍔部1aから他方の鍔部1bに繋がる溝部6が形成されたドラムコア3を得ることができる。
このドラムコア3の巻芯部2に表面が絶縁被覆された銅からなる導線4を巻きつけ、巻芯部2と巻回された導線4との間に、Fe−Si−Crからなる金属磁性体粉とエポキシ樹脂との混合物5を注入する。金属磁性体粉には平均粒径約0.5μmのものを用いることにより、溝部6の大きさが金属磁性体粉の平均粒径よりもはるかに大きいため、まず溝部6を伝わって内部に注入され、その後導線4の間へと広がっていき、巻芯部2と巻回された導線4との間に確実に磁性体粉と樹脂との混合物5を充填することができるため、高いインダクタンス値のコイル部品をバラツキ少なく得ることができる。
本発明に係るコイル部品およびその製造方法は、高いインダクタンス値のコイル部品をバラツキ少なく得ることができ、産業上有用である。
1 鍔部
2 巻芯部
3 ドラムコア
4 導線
5 磁性体粉と樹脂との混合物
6 溝部
7 磁性体シート
8 孔
9 保持体シート
10 積層体
11 フィルム
12 磁性体ペースト
2 巻芯部
3 ドラムコア
4 導線
5 磁性体粉と樹脂との混合物
6 溝部
7 磁性体シート
8 孔
9 保持体シート
10 積層体
11 フィルム
12 磁性体ペースト
Claims (2)
- 一対の鍔部と前記一対の鍔部を互いに連結する巻芯部とを備えるドラムコアと、前記ドラムコアの前記巻芯部に巻回された導線とからなるコイル部品であって、前記巻芯部の全面に一方の前記鍔部から他方の前記鍔部に繋がる溝部が設けられており、前記巻芯部と前記巻回された導線との間に磁性体粉と樹脂との混合物が充填されていることを特徴とするコイル部品。
- 未焼成の磁性体シートと、孔の内部に磁性体ペーストまたは磁性体粉が入れられた未焼成の保持体シートとを含む積層体を得る工程と、前記積層体を焼成することによりドラムコアを得る工程と、前記ドラムコアの巻芯部に導線を巻きつける工程と、前記巻芯部と前記巻回された導線との間に磁性体粉と樹脂との混合物を充填する工程とを備え、前記孔を形成するにあたって前記保持体シートにレーザを用いることにより、前記巻芯部全面に溝部を設けることを特徴とするコイル部品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010053988A JP2011187856A (ja) | 2010-03-11 | 2010-03-11 | コイル部品およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2010053988A JP2011187856A (ja) | 2010-03-11 | 2010-03-11 | コイル部品およびその製造方法 |
Publications (1)
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JP2011187856A true JP2011187856A (ja) | 2011-09-22 |
Family
ID=44793744
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JP2010053988A Pending JP2011187856A (ja) | 2010-03-11 | 2010-03-11 | コイル部品およびその製造方法 |
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JP (1) | JP2011187856A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103208347A (zh) * | 2012-01-12 | 2013-07-17 | 富士康(昆山)电脑接插件有限公司 | 电感 |
-
2010
- 2010-03-11 JP JP2010053988A patent/JP2011187856A/ja active Pending
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