JP2011186146A - 電気泳動表示装置の駆動方法、電気泳動表示装置、及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 DCバランスをとりつつ画像の輪郭部分の残像を消去する電気泳動表示装置の駆動方法等を提供する。
【解決手段】 一対の基板間に電気泳動粒子を含む電気泳動素子を狭持し、少なくとも第1色と第2色を表示可能な画素からなる表示部を含む電気泳動表示装置の駆動方法であって、表示部の所与の領域の内部で電気泳動素子に電圧を印加することにより所与の視覚表現の書き換えを行う、部分書き換え工程S2と、部分書き換え工程が所与の回数繰り返された後に、部分書き換え工程で印加された電圧の非対称性を解消する、非対称性解消工程S6と、を含み、部分書き換え工程は、部分書き込み工程と、部分消去工程と、残像消去工程と、を含み、非対称性解消工程は、第1全面書き込み工程と、残像消去対称化工程と、第2全面書き込み工程と、を含み、第2全面書き込み工程の後に、再び部分書き換え工程を行う。
【選択図】図4
【解決手段】 一対の基板間に電気泳動粒子を含む電気泳動素子を狭持し、少なくとも第1色と第2色を表示可能な画素からなる表示部を含む電気泳動表示装置の駆動方法であって、表示部の所与の領域の内部で電気泳動素子に電圧を印加することにより所与の視覚表現の書き換えを行う、部分書き換え工程S2と、部分書き換え工程が所与の回数繰り返された後に、部分書き換え工程で印加された電圧の非対称性を解消する、非対称性解消工程S6と、を含み、部分書き換え工程は、部分書き込み工程と、部分消去工程と、残像消去工程と、を含み、非対称性解消工程は、第1全面書き込み工程と、残像消去対称化工程と、第2全面書き込み工程と、を含み、第2全面書き込み工程の後に、再び部分書き換え工程を行う。
【選択図】図4
Description
本発明は、電気泳動表示装置の駆動方法、電気泳動表示装置、及び電子機器等に関する。
近年、電源を切っても画像を保持できるメモリー性を有する表示パネルが開発され、電子時計等にも使用されている。メモリー性を有する表示パネルとしては、EPD(Electrophoretic Display)すなわち電気泳動表示装置や、メモリー性液晶表示装置等が知られている。
電気泳動表示装置は、視野角の広さ、コントラストの高さ、柔軟性、反射型ディスプレイであるゆえの低消費電力などの優れた利点がある一方、電気泳動粒子を電界により移動させるために応答速度に限界がある。そのため、表示部の全体を描画する全面駆動だけでなく、書き換えを行う表示部の一部のみを描画する部分駆動が用いられることがある。電気泳動表示装置の用途や状況に応じて適宜部分駆動を行うことにより、書き換え時のレスポンスを早めることが可能となる。
しかし、例えば書き換えを行う表示部の一部の画素(ここでは、画像とする)に対してのみ部分駆動を行った場合に、画像と背景である画素との間に斜め方向の電界が生じて、画像の輪郭に沿って残像が生じることがある。
さらに、特許文献1によると、電気泳動表示装置において電極間に印加される電界の時間平均がほぼゼロでなければ、すなわちDCバランスが崩れると、装置の動作寿命が短くなる恐れがある。つまり、電気泳動表示装置の長期信頼性を確保するためにはDCバランスをとって駆動制御を行うことを要する。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものである。本発明のいくつかの態様によれば、DCバランスをとりつつ画像の輪郭に沿った残像を消去する電気泳動表示装置の駆動方法、電気泳動表示装置、及び電子機器を提供することができる。
(1)本発明は、一対の基板間に電気泳動粒子を含む電気泳動素子を狭持し、少なくとも第1色と第2色を表示可能な画素からなる表示部を含む電気泳動表示装置の駆動方法であって、前記表示部の所与の領域の内部で前記電気泳動素子に電圧を印加することにより所与の視覚表現の書き換えを行う、部分書き換え工程と、前記部分書き換え工程が所与の回数繰り返された後に、前記部分書き換え工程で印加された電圧の非対称性を解消する、非対称性解消工程と、を含み、前記部分書き換え工程は、前記所与の視覚表現を形成する画素である視覚表現形成画素を前記第1色で表示する、部分書き込み工程と、前記視覚表現形成画素を前記第2色で表示する、部分消去工程と、前記視覚表現形成画素のうち前記所与の視覚表現の輪郭を形成している輪郭形成画素と、前記輪郭形成画素と隣接する画素のうち前記視覚表現形成画素以外の画素である背景境界画素と、を含む残像消去領域を前記第2色で表示する、残像消去工程と、を含み、前記非対称性解消工程は、前記表示部の全ての領域で前記電気泳動素子に電圧を印加する全面駆動を行い、前記所与の領域を前記第1色で表示する、第1全面書き込み工程と、前記第1全面書き込み工程の後に、前記部分書き換え工程で消去された前記残像消去領域を前記第1色で表示する処理を前記所与の回数繰り返す、残像消去対称化工程と、前記残像消去対称化工程の後に、前記全面駆動を行い、前記所与の領域を前記第2色で表示する、第2全面書き込み工程と、を含み、前記第2全面書き込み工程の後に、再び前記部分書き換え工程を行う。
本発明によれば、部分書き換え工程で生じた印加された電圧の非対称性を、非対称性解消工程を行うことで解消し、DCバランスをとることができる。DCバランスをとることで、長期信頼性の高い電気泳動表示装置を提供できる。ここで、部分書き換え工程には、所与の視覚表現の輪郭を消去する残像消去工程が含まれており、残像を消去できるため視認性のよい電気泳動表示装置を提供できる。
ここで、第1色と第2色とは、EPD等のメモリー性の表示手段が最低限表示可能な基本色である2色である。例えば、二粒子系マイクロカプセル型の電気泳動方式では、分散液は無色透明、泳動粒子は白色又は黒色のものがある。この方式の電気泳動表示部は、白色又は黒色の2色を基本色として少なくとも2色を表示可能である。このとき、第1色として泳動粒子の一の色である黒色を割り当て、第2色として白色を割り当ててもよい。逆に、第1色として白色を、第2色として黒色を割り当ててもよい。なお、所与の視覚表現とは、文字、メッセージ、画像、図形、模様、記号等のいずれか、又はこれらの組み合わせであってもよい。例えば、書き換えを行う表示部の一部の画素も所与の視覚表現に含まれる。
(2)この電気泳動表示装置の駆動方法において、前記残像消去工程および前記残像消去対称化工程では、前記残像消去領域として前記輪郭形成画素と前記背景境界画素のみを対象としてもよい。
本発明によれば、前記残像消去領域は隣接する2画素の幅を持つ最小の領域となり、消去の対象となる画素数も最小となる。その結果、残像消去工程および残像消去対称化工程においてパルスを駆動する時間が短くなるので消費電力を抑えることができる。なお、「隣接する2画素」は、表示部における水平、垂直方向に隣接する画素に加えて、斜め方向に隣接する画素を含めてもよい。
(3)この電気泳動表示装置の駆動方法において、前記部分書き換え工程は、前記残像消去領域を記憶する領域記憶処理を行い、前記非対称性解消工程は、前記領域記憶処理で記憶された前記残像消去領域に基づいて行われる前記残像消去対称化工程を含んでもよい。
本発明によれば、部分書き換え工程において、例えば残像消去領域が変化したり、部分書き換え工程の繰り返し回数が変化したりしても、領域記憶処理によって記憶された同領域の履歴に基づいて正しく残像消去対称化工程を行うことができる。よって、様々な表示形態が可能な、ユーザーにとって利便性の高い電気泳動表示装置を提供できる。
(4)この電気泳動表示装置の駆動方法において、前記所与の回数は複数回であってもよい。
本発明によれば、部分書き換え工程を複数回繰り返した後に、非対称性解消工程に進む。非対称性解消工程においては、部分書き換え工程で生じた印加電圧の非対称性についてまとめてDCバランスをとる。このとき、非対称性解消工程は部分書き換え工程と全く無関係な時間に1回だけ行われてもよい。例えば、電子時計などに電気泳動表示装置を使用した場合、部分書き換え工程(時刻表示の更新)の直後に非対称性解消工程を行うと、時刻表示とは関係のない不要なデータが視認される可能性があり、その場合には商品性が損なわれる恐れがある。本発明によれば、まず部分書き換え工程(時刻表示の更新)を連続して行い、その後にユーザーが視認することのない状況(例えば、不使用時)において非対称性解消工程が行われることを可能にする。これにより、電子時計などに適用した場合にも上記の商品性が損なわれることはなく、さらに、まとめて1回だけ非対称性解消工程を行えばよいので全体の処理の効率が高まる。
なお、本発明に係る駆動方法を行う電気泳動表示装置等は、前記の印加電圧の非対称性についての情報を保存する記憶部を含んでいてもよい。具体的には、前記の残像消去領域の表示部における位置や電界の方向などを記憶してもよい。そして、記憶部からの情報に基づいて、残像消去工程においてDCバランスがとられてもよい。
(5)本発明は、電気泳動表示装置であって、一対の基板間に電気泳動粒子を含む電気泳動素子を狭持し、少なくとも第1色と第2色を表示可能な画素からなる表示部と、前記表示部を制御する制御部と、を含み、前記制御部は、前記表示部の所与の領域の内部で前記電気泳動素子に電圧を印加することにより所与の視覚表現の書き換えを行う、部分書き換え制御と、前記部分書き換え制御を所与の回数繰り返した後に、前記部分書き換え制御で印加された電圧の非対称性を解消する、非対称性解消制御と、を行い、前記部分書き換え制御において、前記所与の視覚表現を形成する画素である視覚表現形成画素を前記第1色で表示する、部分書き込み制御と、前記視覚表現形成画素を前記第2色で表示する、部分消去制御と、前記視覚表現形成画素のうち前記所与の視覚表現の輪郭を形成している輪郭形成画素と、前記輪郭形成画素と隣接する画素のうち前記視覚表現形成画素以外の画素である背景境界画素と、を含む残像消去領域を前記第2色で表示する、残像消去制御と、を行い、前記非対称性解消制御において、前記表示部の全ての領域で前記電気泳動素子に電圧を印加する全面駆動を行い、前記所与の領域を前記第1色で表示する、第1全面書き込み制御と、前記第1全面書き込み制御の後に、前記部分書き換え制御で消去された前記残像消去領域を前記第1色で表示する処理を前記所与の回数繰り返す、残像消去対称化制御と、前記残像消去対称化制御の後に、前記全面駆動を行い、前記所与の領域を前記第2色で表示する、第2全面書き込み制御と、を行い、前記第2全面書き込み制御の後に、再び前記部分書き換え制御を行う。
本発明によれば、部分書き換え制御で生じた印加された電圧の非対称性を、非対称性解消制御を行うことで解消し、DCバランスをとることができる。DCバランスをとることで、長期信頼性の高い電気泳動表示装置を提供できる。ここで、部分書き換え制御には、所与の視覚表現の輪郭を消去する残像消去制御が含まれており、残像を消去できるため視認性のよい電気泳動表示装置を提供できる。
(6)この電気泳動表示装置において、前記制御部は、前記残像消去制御および前記残像消去対称化制御において、前記輪郭形成画素と前記背景境界画素のみからなる前記残像消去領域を用いてもよい。
本発明によれば、前記残像消去領域は隣接する2画素の幅を持つ最小の領域となり、消去の対象となる画素数も最小となる。その結果、残像消去制御および残像消去対称化制御においてパルスを駆動する時間が短くなるので消費電力を抑えることができる。
(7)この電気泳動表示装置において、前記制御部は、記憶部を含み、前記部分書き換え制御において、前記残像消去領域を前記記憶部に記憶し、前記非対称性解消制御において、前記記憶部に記憶された前記残像消去領域に基づいて前記残像消去対称化制御を行ってもよい。
本発明によれば、部分書き換え制御において、例えば残像消去領域が変化したり、部分書き換え制御の繰り返し回数が変化したりしても、記憶部に記憶された同領域の履歴に基づいて正しく残像消去対称化制御を行うことができる。よって、様々な表示形態が可能な、ユーザーにとって利便性の高い電気泳動表示装置を提供できる。
(8)本発明は、前記電気泳動表示装置を含む電子機器であってもよい。
本発明によれば、DCバランスをとりつつ画像の輪郭に沿った残像を消去する電気泳動表示装置を含む電子機器を提供できる。このとき、残像がないために電気泳動表示装置の視認性が向上し、DCバランスがとられているために電気泳動表示装置の長期信頼性を得ることができる。
(9)本発明は、前記電気泳動表示装置を含む電子時計であって、前記表示部は、少なくとも、時桁と分桁を含む時刻表示を行い、前記制御部は、前記部分書き換え制御において、前記時刻表示の前記分桁を前記所与の視覚表現としてもよい。
本発明によれば、制御部は、表示が1分おきに変化する電子時計の分桁表示を対象として部分書き換え制御を行う。よって、残像がなく視認性のよい時刻表示を行う電子時計を提供することができる。
(10)この電子時計において、前記制御部は、前記残像消去対称化制御を1日に1回行ってもよい。
本発明によれば、制御部は、1日に1回だけ残像消去対称化制御を行うので、処理の効率がよい。また、残像消去対称化制御を、例えばユーザーが電子時計を使用する可能性の低い真夜中等に実施すれば、ユーザーは電子時計の使用時に残像消去対称化制御による表示の遅延等を視認することがなく、正確な時刻表示を見ることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、第2実施形態以降の説明において、第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付し、説明を省略する。
1.第1実施形態
本発明の第1実施形態について図1〜図11を参照して説明する。
本発明の第1実施形態について図1〜図11を参照して説明する。
1.1.電気泳動表示装置
1.1.1.電気泳動表示装置の構成
図1は、本実施形態に係るアクティブマトリックス駆動方式の電気泳動表示装置100のブロック図である。
1.1.1.電気泳動表示装置の構成
図1は、本実施形態に係るアクティブマトリックス駆動方式の電気泳動表示装置100のブロック図である。
電気泳動表示装置100は、複数の画素40が配列された表示部5を含む。制御部6は表示部5を制御する。制御部6は、走査線駆動回路61、データ線駆動回路62、コントローラー63、共通電源変調回路64を含む。
走査線駆動回路61、データ線駆動回路62,共通電源変調回路64は、それぞれコントローラー63と接続されている。コントローラー63は図外から供給される画像信号や同期信号に基づいて、これらを総合的に制御する。なお、コントローラー63は、記憶部160を含んでいてもよい。記憶部160は、SRAM、DRAM、その他のメモリーであってもよく、表示部5に表示させる画像情報を記憶していてもよい。また、記憶部160は、残像消去工程S24(図5(A)参照)において消去された残像消去領域の表示部5における位置情報や部分書き換え工程S2(図4参照)が繰り返された回数の情報等を記憶していてもよい。記憶された情報は例えばコントローラー63によって読みだされ、その情報に基づいて残像消去対称化工程S62(図5(B)参照)等が行われてもよい。
表示部5には、走査線駆動回路61から延びる複数の走査線66と、データ線駆動回路62から延びる複数のデータ線68とが形成されており、これらの交差位置に対応して画素40が設けられている。
走査線駆動回路61は、m本の走査線66(Y1、Y2、…、Ym)により各画素40に接続されている。走査線駆動回路61は、コントローラー63の制御に従って1行目からm行目までの走査線66を順次選択することで、画素40に設けられた駆動用TFT41(図2参照)のオンタイミングを規定する選択信号を供給する。
データ線駆動回路62は、n本のデータ線68(X1、X2、…、Xn)により各画素40に接続されている。データ線駆動回路62は、コントローラー63の制御に従って、画素40のそれぞれに対応する1ビットの画像データを規定する画像信号を画素40に供給する。なお、本実施形態では、画素データ「0」を規定する場合には、ローレベルの画像信号を画素40に供給し、画像データ「1」を規定する場合には、ハイレベルの画像信号を画素40に供給するものとする。
表示部5には、また、共通電源変調回路64から延びる低電位電源線49(Vss)、高電位電源線50(Vdd)、共通電極配線55(Vcom)、第1の制御線91(S1)、第2の制御線92(S2)が設けられており、それぞれの配線は画素40と接続されている。共通電源変調回路64は、コントローラー63の制御に従って上記配線のそれぞれに供給する各種信号を生成する一方、これら各配線の電気的な接続及び切断(ハイインピーダンス化、Hi−Z)を行う。
1.1.2.画素部分の回路構成
図2は、図1の画素40の回路構成図である。
図2は、図1の画素40の回路構成図である。
画素40には、駆動用TFT(Thin Film Transistor)41と、ラッチ回路70と、スイッチ回路80が設けられている。画素40は、ラッチ回路70により画像信号を電位として保持するSRAM(Static Random Access Memory)方式の構成をとる。なお、図1と同じ配線には同じ番号を付しており、説明は省略する。また、全画素に共通の共通電極配線55については記載を省略している。
駆動用TFT41は、N−MOSトランジスタからなる画素スイッチング素子である。駆動用TFT41のゲート端子は走査線66に接続され、ソース端子はデータ線68に接続され、ドレイン端子はラッチ回路70のデータ入力端子に接続されている。ラッチ回路70は転送インバーター70tと帰還インバーター70fとを備えている。インバーター70t、70fには、低電位電源線49(Vss)と高電位電源線50(Vdd)から電源電圧が供給される。
スイッチ回路80は、トランスミッションゲートTG1、TG2からなり、ラッチ回路70に記憶された画素データのレベルに応じて、画素電極35(図3(B)、図3(C)参照)に信号を出力する。なお、Vaは、1つの画素40の画素電極へ供給される電位(信号)を意味する。
ラッチ回路70に画像データ「1」(ハイレベルの画像信号)が記憶されて、トランスミッションゲートTG1がオン状態となると、スイッチ回路80はVaとして電位S1を供給する。一方、ラッチ回路70に画像データ「0」(ローレベルの画像信号)が記憶されて、トランスミッションゲートTG2がオン状態となると、スイッチ回路80はVaとして電位S2を供給する。このような回路構成により、制御部6はそれぞれの画素40の画素電極に対して供給する電位(信号)を制御することが可能である。なお、画素40の回路構成は一例であり、図2に示すものに限られない。
1.1.3.表示方式
本実施形態の電気泳動表示装置100は、二粒子系マイクロカプセル型の電気泳動方式であるとする。分散液は無色透明、泳動粒子は白色又は黒色のものであるとすると、白色又は黒色の2色を基本色として少なくとも2色を表示可能である。前記の通り、この基本色のうち第1色は黒であり、第2色は白である。
本実施形態の電気泳動表示装置100は、二粒子系マイクロカプセル型の電気泳動方式であるとする。分散液は無色透明、泳動粒子は白色又は黒色のものであるとすると、白色又は黒色の2色を基本色として少なくとも2色を表示可能である。前記の通り、この基本色のうち第1色は黒であり、第2色は白である。
図3(A)は、本実施形態の電気泳動素子32の構成を示す図である。電気泳動素子32は素子基板30と対向基板31(図3(B)、図3(C)参照)との間に挟まれている。電気泳動素子32は、複数のマイクロカプセル20を配列して構成される。マイクロカプセル20は、例えば無色透明な分散液と、複数の白色粒子(電気泳動粒子)27と、複数の黒色粒子(電気泳動粒子)26とを封入している。本実施形態では、例えば白色粒子27は負に帯電しており、黒色粒子26は正に帯電しているとする。
図3(B)は、電気泳動表示装置100の表示部5の部分断面図である。素子基板30と対向基板31は、マイクロカプセル20を配列してなる電気泳動素子32を狭持している。素子基板30の電気泳動素子32側には、複数の画素電極35が形成されており、画素40ごとに電位を供給することが可能である(Va、Vb)。
一方、対向基板31は透明基板であり、表示部5において対向基板31側に画像表示がなされる。対向基板31の電気泳動素子32側には、平面形状の共通電極37が形成されている。なお、共通電極37は透明電極である。共通電極37は、画素電極35と異なり全画素に共通の電極であり、電位Vcomが供給される。
図3(B)では、共通電極側電位Vcomが画素40Aの画素電極の電位Vaよりも高電位である。このとき、負に帯電した白色粒子27が共通電極37側に引き寄せられ、正に帯電した黒色粒子26が画素電極35側に引き寄せられるため、画素40Aは白を表示していると視認される。なお、画素40のうち、画素電極35において電位Vaが供給される画素を画素40Aとし、電位Vbが供給される画素を画素40Bと表現する。
図3(C)では、共通電極側電位Vcomが画素40Aの画素電極の電位Vaよりも低電位である。このときは逆に、正に帯電した黒色粒子26が共通電極37側に引き寄せられ、負に帯電した白色粒子27が画素電極35側に引き寄せられるため、画素40Aは黒を表示していると視認される。なお、図3(C)の構成は図3(B)と同様である。
1.2.電気泳動表示装置の駆動方法
1.2.1.輪郭部分の残像
電気泳動表示装置の駆動方法として、表示部の全体を描画する全面駆動だけでなく、書き換えを行う表示部の一部のみを描画する部分駆動が用いられることがある。電圧を印加する対象の画素数を減らすことで、書き換え時のレスポンスを早めることができる。
1.2.1.輪郭部分の残像
電気泳動表示装置の駆動方法として、表示部の全体を描画する全面駆動だけでなく、書き換えを行う表示部の一部のみを描画する部分駆動が用いられることがある。電圧を印加する対象の画素数を減らすことで、書き換え時のレスポンスを早めることができる。
しかし、部分駆動を行った場合に、駆動されない画素(背景)との境界部分で斜め方向に電界が生じる。部分駆動によって表示された文字、図形等を消去した場合に、斜め方向に生じた電界の影響によって、その文字、図形等の輪郭部分が残像として視認されることがある(図7(B)参照)。よって、部分駆動によって部分的な書き換えを行う場合(部分書き換え)には、輪郭部分の残像を消去する操作(残像消去)が必要である。
なお、全面駆動を行った場合には、全ての画素が駆動対象であり、斜め方向には電界が生じにくい。よって、全面駆動の場合には残像消去は不要である(図9(A)、図9(B)参照)。
1.2.2.DCバランス
残像消去は、文字、図形等自体の表示、消去とは別の補助的な操作である。また、残像消去において電界が印加される時間は、文字、図形等自体の表示、消去と比べると短時間である。そのため、従来、残像消去についてDCバランスが考慮されることはなかった。
残像消去は、文字、図形等自体の表示、消去とは別の補助的な操作である。また、残像消去において電界が印加される時間は、文字、図形等自体の表示、消去と比べると短時間である。そのため、従来、残像消去についてDCバランスが考慮されることはなかった。
しかし、残像消去の対象となる画素の電極間については、残像消去によって一定の方向に電界が印加されることになる。そして、残像消去は文字、図形等自体の表示に伴って繰り返されるため、使用され続けると印加電界の非対称性が大きくなる。よって、電気泳動表示装置の長期信頼性を確保するために、残像消去も含めてDCバランスをとる必要がある。
そこで、以下に残像消去も含めてDCバランスをとることが可能な電気泳動表示装置の駆動方法を説明する。
1.2.3.メインルーチンのフローチャート
図4は、第1実施形態における電気泳動表示装置の駆動方法のフローチャートである。本実施形態にかかる電気泳動表示装置の駆動方法は、最初に部分書き換え工程S2を行う。部分書き換え工程S2は、電気泳動表示装置の表示部のうち所与の領域内で、部分駆動によって所与の視覚表現の書き換えを行う。部分書き換え工程S2は、前記の残像消去が行われる残像消去工程を含む。
図4は、第1実施形態における電気泳動表示装置の駆動方法のフローチャートである。本実施形態にかかる電気泳動表示装置の駆動方法は、最初に部分書き換え工程S2を行う。部分書き換え工程S2は、電気泳動表示装置の表示部のうち所与の領域内で、部分駆動によって所与の視覚表現の書き換えを行う。部分書き換え工程S2は、前記の残像消去が行われる残像消去工程を含む。
ここで、表示部における所与の領域とは、部分駆動によって所与の視覚表現の書き換えが行われ得る領域をいう。そして、所与の視覚表現とは、文字、メッセージ、画像、図形、模様、記号等のいずれか、又はこれらの組み合わせである。
例えば、A〜Zの文字が6画素×6画素の領域に部分駆動で書き換えられて、表示部のそれ以外の領域は全面駆動によってのみ書き換えられるとする。このとき、前記の所与の領域とは6画素×6画素の領域であり、所与の視覚表現とはA〜Zの文字である。
部分書き換え工程S2は、所与の回数繰り返されてもよい(S4)。先の例では、A〜Zが順に一度づつ表示されるとすると、部分書き換え工程S2は26回繰り返される。
その後、部分書き換え工程S2が含む残像消去工程によって生じた、DCバランスの不均衡(印加電界の非対称性)を解消するために、非対称性解消工程S6が行われる。非対称性解消工程S6は、残像消去工程とは逆の表示を行う残像消去対称化工程を含む。
例えば、第1色として黒を、第2色として白を表示可能な電気泳動表示装置において、残像消去として輪郭部分を含む領域(残像消去領域)を白で表示したとする。このとき、残像消去対称化工程では、残像表示領域を黒で表示する操作を行う。なお、白を表示する場合と黒を表示する場合とでは、印加する電界の方向は正反対であり、電界が印加される時間は同じであるとする。
さらに、先の例では部分書き換え工程S2は26回繰り返されA〜Zが順に表示されている。このとき、残像消去対称化工程は、A〜Zのそれぞれの残像消去領域に対して前記の逆の表示を順に行えばよい。
非対称性解消工程S6の後に、電気泳動表示装置の表示の終了命令の有無が判断されてもよい(S8)。表示を継続する場合には再びS2に戻り(S8N)、表示を終了する場合にはフローチャートの制御も終了する(S8Y)。例えば、電子時計に用いられる電気泳動表示装置などでは表示が終了することはなく、再びS2〜S6の工程が繰り返される。
1.2.4.サブルーチンのフローチャート
1.2.4.1.部分書き換え工程
図5(A)は、部分書き換え工程S2のサブルーチンを示すフローチャートである。本実施形態では、部分書き換え工程S2は、部分書き込み工程S20、部分消去工程S22、残像消去工程S24を含む。
1.2.4.1.部分書き換え工程
図5(A)は、部分書き換え工程S2のサブルーチンを示すフローチャートである。本実施形態では、部分書き換え工程S2は、部分書き込み工程S20、部分消去工程S22、残像消去工程S24を含む。
部分書き込み工程S20は、表示部の所与の領域に所与の視覚表現を表示する。再び先の例を用いると、部分書き込み工程S20では、6画素×6画素の領域(所与の領域)の全てが白色であるときに、部分駆動により黒色で例えばAの文字(所与の視覚表現)を表示する。
部分消去工程S22は、部分書き込み工程S20で書き込まれた所与の視覚表現を消去する。部分消去工程S22では、例えば、部分駆動により白色でAの文字(所与の視覚表現)を表示することで消去を行う。なお、部分消去工程S22は反対の色で同一の表示を行うことで、部分書き込み工程S20との間でDCバランスをとっている。
残像消去工程S24は、所与の視覚表現の輪郭を含む領域(残像消去領域)を消去する。残像消去工程S24では、例えば、部分駆動によりAの文字(所与の視覚表現)の輪郭を含む残像消去領域を白色で表示することで消去を行う。後述のように、残像消去領域は、少なくとも部分書き込み工程S20でAの文字の輪郭を黒色で表示する画素である輪郭形成画素と、輪郭形成画素と隣接する白色の画素である背景境界画素とを含む領域である(図8(A)R2参照)。このとき、残像消去工程S24ではDCバランスがとれていないため、以下の非対称解消工程が必要になる。
1.2.4.2.非対称性解消工程
図5(B)は、非対称性解消工程S6のサブルーチンを示すフローチャートである。本実施形態では、非対称性解消工程S6は、第1全面書き込み工程S60、残像消去対称化工程S62、第2全面書き込み工程S64を含む。
図5(B)は、非対称性解消工程S6のサブルーチンを示すフローチャートである。本実施形態では、非対称性解消工程S6は、第1全面書き込み工程S60、残像消去対称化工程S62、第2全面書き込み工程S64を含む。
第1全面書き込み工程S60では、表示部の全体を描画する全面駆動が行われる。そして、第1全面書き込み工程S60は、表示部の所与の領域の全てを、部分書き換え工程S2で所与の視覚表現を表示するのに用いた色にする。
例えば、部分書き換え工程S2では、6画素×6画素の領域は白色であり、そこにAの文字を表示するのには黒色を用いていた。第1全面書き込み工程S60は、全面駆動によって前記の6画素×6画素の領域(所与の領域)の全てを黒色にする。このことは、次に続く残像消去対称化工程S62の準備としての意味を持つ。
残像消去対称化工程S62は、残像消去工程S24とDCバランスをとるため、残像消去工程S24で消去された残像消去領域に対して残像消去工程S24とは逆の表示を行う。
例えば、残像消去対称化工程S62は、残像消去工程S24と同じ部分駆動によって、Aの文字の輪郭を含む残像消去領域を黒色で表示することでDCバランスをとる。このとき、第1全面書き込み工程S60により6画素×6画素の領域は黒色となっている。そのため、残像消去領域を黒色で表示してもユーザーに視認されるおそれはない。よって、ユーザーに故障との誤解を生じさせることもなく、残像消去工程S24とDCバランスをとることが可能である。
第2全面書き込み工程S64では、表示部の全体を描画する全面駆動が行われる。そして、第2全面書き込み工程S64は、表示部の所与の領域の全てを、部分書き換え工程S2で所与の視覚表現を消去するのに用いた色にする。
例えば、部分書き換え工程S2では、6画素×6画素の領域は白色であり、表示されたAの文字を消去するのには白色を用いていた。第2全面書き込み工程S64では、全面駆動によって前記の6画素×6画素の領域(所与の領域)の全てを白色にする。このことは、次に続く部分書き換え工程S2の準備としての意味を持つ。
なお、第2全面書き込み工程S64は第1全面書き込み工程S60とDCバランスをとることが好ましい。よって、第2全面書き込み工程S64による表示は、表示部の全体において、第1全面書き込み工程S60による表示の白と黒を相互に交換した表示(反転表示)であることが好ましい。
図4、図5(A)、図5(B)のフローチャートで示される電気泳動表示装置の駆動方法に従うことにより、DCバランスをとりつつ画像の輪郭に沿った残像を消去する電気泳動表示装置の駆動方法が可能となる。次に、この駆動方法を実現する電気泳動表示装置の実施例を示す。以下の説明および図で用いる工程番号(S2〜S64)は図4、図5(A)、図5(B)のフローチャートの工程番号に対応する。
なお、本実施形態では、電気泳動表示装置が表示可能な第1色は黒であるとして、第2色は白であるとして説明する。そして、黒(第1色)を表示している画素を白(第2色)で表示すること、又は白を表示している画素を黒で表示することを反転と表現する。
1.3.フローチャートと電気泳動表示装置における表示の対応
1.3.1.部分書き換え工程
前記の構成の電気泳動表示装置100によって、部分書き換え工程S2が実施される場合の表示部5の表示例などを以下に説明する。
1.3.1.部分書き換え工程
前記の構成の電気泳動表示装置100によって、部分書き換え工程S2が実施される場合の表示部5の表示例などを以下に説明する。
図6は、本実施形態における部分書き換え時の波形図を示す。S1、S2は共通電源変調回路64からの信号である(図1、図2参照)。Va、Vbはそれぞれ画素40A、画素40Bの画素電極35に供給される信号である。なお、画素40Aと画素40Bは隣接しているものとする(図3(B)、図3(C)参照)。画素40Aと画素40Bの回路構成も図2と同じであり、それぞれのラッチ回路に保持された画像データに応じて、Va、VbとしてS1またはS2を出力する。Vcomは共通電源変調回路64から共通電極37に供給される信号である。それぞれの信号Va、Vb、Vcomは、ハイレベル(VH)、ローレベル(VL)、またはハイインピーダンス状態(Hi−Z)をとり得るものとする。
なお、図4の通り、部分書き換え工程S2は所定の回数まで繰り返し行われる(S4)。よって、図6の対応工程の「S2(ループ1回目)」は、部分書き換え工程S2が最初に行われていることを、「S2(ループ2回目)」は部分書き換え工程S2が2回目の繰り返しで行われていることを意味する。
図6の対応工程がS20(S2ループ1回目)と示された区間は、部分書き込み工程S20を行っている。Vaの電位はVHであるため、VcomがVLのときに画素40Aを構成する電気泳動素子32において、正に帯電した黒色粒子26が共通電極37側に引き寄せられる。そして、画素40Aは黒色で表示される。一方、同じ区間において、Vbはハイインピーダンス状態であり、画素40Bは背景色である白色の表示を保つ。なお、図6の対応工程がS20(S2ループ2回目)と示された区間の動作も同様である。
図6の対応工程がS22と示された区間は、部分消去工程S22を行っている。Vaの電位はVLであるため、VcomがVHのときに画素40Aを構成する電気泳動素子32において、負に帯電した白色粒子27が共通電極37側に引き寄せられる。そして、画素40Aは白色で表示される。一方、同じ区間において、Vbはハイインピーダンス状態であり、画素40B背景色である白色の表示を保つ。
このとき、画素40Aを含めて、部分書き込み工程S20において黒色で表示された画素は、部分消去工程S22において白色で表示される。すなわち、部分消去工程S22によって、その前に行われた部分書き込み工程S20とDCバランスをとることができる(balanced)。なお、図6の例ではS22の工程の方が、S20の工程よりも長い時間行われているが、S22の工程におけるVcomの各パルス幅はS20の工程よりも短い。そのため、S20とS22において通算で電極間に印加される電界の時間平均はゼロとなりDCバランスがとられる。
図6の対応工程がS24と示された区間は、残像消去工程S24を行っている。Vaの電位はVLであるため、VcomがVHのときに画素40Aを構成する電気泳動素子32において、負に帯電した白色粒子27が共通電極37側に引き寄せられる。そして、画素40Aは白色で表示される。また、Vbの電位もVLであるため、隣接する画素40Bについても白色での表示が行われる。残像消去工程S24については、DCバランスが不均衡となっている(unbalanced)。
図7(A)〜図7(D)は、図6の各工程に対応する表示部5の表示例(左図)と断面図(右図)を示すものである。なお、図7(A)〜図7(D)では表示部5のうち部分駆動が行われ得る6画素×6画素の領域を抜き出して表示している。また、図7(A)〜図7(D)の右図は、それぞれ左図のY−Y線に沿った断面図であり、画素40A、40Bを含む。図7(A)〜図7(D)および以後の図において、表示部5のうち斜線で示された画素は、その画素が黒色で表示されていることを示す。
図7(A)は、図6の部分書き込み工程S20(S2ループ1回目)に対応する。表示部5には画像P1が書き込まれ、画素40Aはその輪郭を形成する画素(輪郭形成画素)の1つである。なお、画像P1を形成する黒色の16画素(4画素×4画素)が視覚表現形成画素である。輪郭形成画素は、視覚表現形成画素の一部である。また、画素40Bは画像P1の背景を形成し、輪郭形成画素と隣接する画素(背景境界画素)の1つである。画素電極35A(Va)の電位はVHであり、画素40Aは黒色で表示される。一方、画素電極35B(Vb)はハイインピーダンス状態であり、画素40Bは背景色である白色の表示を保つ。
ここで、図8(C)は、この例における輪郭形成画素R3と背景境界画素R4を示したものである。輪郭形成画素R3は、画像P1の輪郭を形成する黒色の12画素である。そのうちの1つが画素40Aである。背景境界画素R4は、輪郭形成画素R3と隣接する白色の20画素である。そのうち1つが画素40Bである。なお、背景境界画素は輪郭形成画素と隣接しているが、隣接には水平、垂直方向のみならず、斜め方向も含まれてもよい。例えば、画素40Bのみならず、画素40V、画素40W、画素40X、画素40Yは背景境界画素に含まれてもよい。
図7(B)は、図6の部分消去工程S22(S2ループ1回目)に対応する。部分書き込み工程S20で書き込まれた画像P1を形成する画素は白色で表示される。画素電極35A(Va)の電位はVLであり、画素40Aは白色となる。このとき、輪郭形成画素とそれに隣接するハイインピーダンス状態(Hi−Z)の背景境界画素との間で斜め方向の電界が生じ、画像P1の輪郭に沿った残像P2が発生する。この例では、白色を背景として、輪郭に沿って薄い黒色の残像P2が視認される。そのため、次の残像消去工程S24が必要になる。
図7(C)は、図6の残像消去工程S24(S2ループ1回目)に対応する。輪郭の残像P2を消去するために、残像消去領域を背景色と同じ白色で表示している。ここで、残像消去領域とは少なくとも輪郭形成画素と背景境界画素とを含む領域をいう。
ここで、図8(A)は、この例における残像消去領域を図示したものである。図中のR2が輪郭形成画素R3と背景境界画素R4からなる最小の残像消去領域となる。
再び図7(C)に戻る。図8(A)で示された残像消去領域R2を白色で表示することで残像P2は消去される。残像消去工程S24では、画素40A、画素40Bの画素電極35A(Va)、35B(Vb)の電位はVLであり、負に帯電した白色粒子27が共通電極37側に引き寄せられる方向の電界が印加されている。DCバランスをとるためには、逆方向の電界を印加する操作、すなわち、図8(B)で示すように残像消去領域R2を黒色で表示する操作を行う必要がある。
なお、残像消去領域は、図8(A)のR2に限らずより幅の広い(3画素分以上の)領域であってもよい。つまり、背景側又は画像側に幅を広げて、残像P2をより確実に消去できるようにしてもよい。しかし、残像消去領域の幅が小さい程、部分駆動の対象となる画素数が少なくなり消費電力を抑えることができる。よって、低消費電力の観点からは、輪郭形成画素と背景境界画素からなる最小の残像消去領域が好ましい。
図7(D)は、図6の部分書き込み工程S20(S2ループ2回目)に対応する。部分書き換え工程S2が繰り返し行われて、表示部5には画像P11が書き込まれた場合も画素40A、画素40Bの動作は図7(A)と同様である。
1.3.2.非対称性解消工程
電気泳動表示装置100によって、非対称性解消工程S6が実施される場合の表示部5の表示例などを以下に説明する。
電気泳動表示装置100によって、非対称性解消工程S6が実施される場合の表示部5の表示例などを以下に説明する。
1.3.2.1.全面書き込み工程S60、S64
非対称性解消工程S6は、第1全面書き込み工程S60と第2全面書き込み工程S64を含む。これらの工程では、全ての画素が駆動対象である全面駆動が行われ、斜め方向には電界が生じにくく、図7(B)に示した輪郭部分の残像の問題もない。
非対称性解消工程S6は、第1全面書き込み工程S60と第2全面書き込み工程S64を含む。これらの工程では、全ての画素が駆動対象である全面駆動が行われ、斜め方向には電界が生じにくく、図7(B)に示した輪郭部分の残像の問題もない。
また、全面駆動を行う工程では、図9(A)のような反転表示をした後に、図9(B)のように正転表示をすることでDCバランスをとることができる。第1全面書き込み工程S60と第2全面書き込み工程S64は、部分駆動が行われる所与の領域(例えば、図9(C)、図9(D)の6画素×6画素の領域)以外の領域においても、反転表示と正転表示の関係が成立し、表示部5の全体でDCバランスがとられているものとする。
図9(C)〜図9(D)では表示部5のうち部分駆動が行われ得る6画素×6画素の領域を抜き出して表示している。また、図9(C)〜図9(D)の右図は、それぞれ左図のY−Y線に沿った断面図である。
図9(C)は、第1全面書き込み工程S60の表示例である。領域内の全ての画素には、続いて行われる残像消去対称化工程S62の背景色である黒色が表示されている。
図9(D)は、第2全面書き込み工程S64の表示例である。領域内の全ての画素には、続いて行われ得る部分書き込み工程S20の背景色である白色が表示されている。
1.3.2.2.残像消去対称化工程S62
図10は、本実施形態における残像消去対称化時の波形図を示す。図10の記号等については、図6と同様であり説明を省略する。
図10は、本実施形態における残像消去対称化時の波形図を示す。図10の記号等については、図6と同様であり説明を省略する。
図10の対応工程は残像消去対称化工程S62である。1回目と示された区間の操作により、図6の残像消去工程S24とDCバランスがとられる。同区間の操作は、図6のS24と示された区間において白色で表示された残像消去領域を、黒色で表示するものである。
図10の対応工程で2回目と示された区間の操作は、部分書き換え工程S2が繰り返された場合の2回目の残像消去工程S24(図6の範囲外)とDCバランスをとるものである。以後、部分書き換え工程S2の繰り返しに応じて(図4のS4参照)、残像消去対称化工程S62も残像消去領域の黒色表示を繰り返す。
図11(A)、図11(B)は、図10に対応する表示部5の表示例(左図)と、表示部5のうち画素40A、画素40Bについての断面図(右図)を示すものである。なお、図11(A)、図11(B)の表示方法については、図7と同様であるので説明を省略する。
図11(A)は、図10の1回目の残像消去対称化工程S62に対応する。第1全面書き込み工程S60によって黒色の背景色となった6画素×6画素の領域に、残像消去領域R2を黒色で表示する(図8(B)参照)。背景色と同一であるため、ユーザーにこの動作が視認されることはない。この表示は図7(C)と対称的であり、残像消去対称化工程S62は残像消去工程S24で生じた印加電界の非対称性を解消するものである。
図11(B)は、図10の2回目の残像消去対称化工程S62に対応する。図11(A)で示した操作に続けて、2回目の残像消去対称化工程S62を行うことができる。部分書き換え工程S2を複数回繰り返した場合に、まとめて残像消去対称化工程S62を行うことで、全体としての処理の効率を高めることが可能である。なお、図11(B)の残像消去領域R21は、図7(D)の画像P11に対応するものであり、P11の輪郭を含んでいる。
以上のように、本実施形態の電気泳動表示装置100は、図4、図5(A)、図5(B)のフローチャートで示される電気泳動表示装置の駆動方法により、DCバランスをとりつつ画像の輪郭に沿った残像を消去することが可能である。
2.電子機器
本発明の第2実施形態について図12〜図13を参照して説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付して説明を省略し、相違する部分について説明する。
本発明の第2実施形態について図12〜図13を参照して説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付して説明を省略し、相違する部分について説明する。
前記の電気泳動表示装置100は、様々な電子機器に適用され得る。
例えば、図12(A)は電子機器の1つである腕時計1000の正面図である。腕時計1000は、時計ケース1002と、時計ケース1002に連結された一対のバンド1003とを備える。時計ケース1002の正面には、電気泳動表示装置100からなる表示部1004が設けられ、表示部1004は時刻表示を含む表示1005を行っている。時計ケースの側面には、2つの操作ボタン1011と1012とが設けられている。なお、操作ボタン1011、1012によって、表示1005として時刻、カレンダー、アラームなど様々な表示形態が選択されてもよい。
また、例えば図12(B)は電子機器の1つである電子ペーパー1100の斜視図である。電子ペーパー1100は可撓性を有し、電気泳動表示装置100からなる表示領域1101と本体1102を備える。
電気泳動表示装置100を含む電子機器は、残像がないために電気泳動表示装置の視認性が向上し、DCバランスがとられているために電気泳動表示装置の長期信頼性を得る。
2.1.電子時計
ここで、第2実施形態として、腕時計1000を含む電子時計の実施形態を説明する。
ここで、第2実施形態として、腕時計1000を含む電子時計の実施形態を説明する。
図13(A)〜図13(J)は本実施形態に係る電子時計の表示部5の表示例を示す。図13(A)〜図13(J)では表示部5のうち時刻表示部分のみを抜き出している。また、領域51は部分駆動が行われ得る領域を示す。図13(A)〜図13(J)に示す実施例では領域51は時刻表示の分桁の一桁目に対応するが、例えば分桁の十桁目も含めて領域51としてもよいし、時刻表示全体を領域51としてもよい。
図13(A)〜図13(J)の領域51の拡大図(右図)において、灰色で示す部分は部分駆動の対象でない画素を示す。すなわち、領域51の拡大図で黒色又は白色で表示された画素が部分駆動される。なお、図13(A)〜図13(J)に付された工程番号は図4、図5(A)、図5(B)のフローチャートの工程番号に対応する。
図13(A)は、時刻が12:00であることを示している。部分書き込み工程S20が行われ、領域51に黒色で分一桁として0が表示される。
図13(B)は、時刻が12:00から12:01に変化する前に、部分消去工程S22が行われ、領域51に黒色で表示されていた0が消去されることを示す。
図13(C)は、残像消去工程S24が行われ、領域51に黒色で表示されていた0の輪郭部分の残像が消去されることを示す。このとき、残像消去領域(図13(C)右図の白色で表示された領域)の情報を記憶する領域記憶処理が行われ、例えば記憶部160(図1参照)に情報が記憶されるものとする。
その後、分桁の一桁目が1、2、3、…と変化し、9になるまで図13(A)〜図13(C)と同じ工程が繰り返される。このことは、図4のS4において所与の回数として10回部分書き換え工程S2を繰り返すことに対応する。この間、1、2、3、…、9のそれぞれの残像消去領域が記憶部160に記憶されるものとする。なお、図13(D)〜図13(F)は、それぞれ図13(A)〜図13(C)で分桁の一桁目が9になった場合であるので説明は省略する。
図13(G)は、第1全面書き込み工程S60が行われ、領域51を黒色で表示していることを表す。このとき、時桁や区切り(:)や分桁の十桁は白色の文字で表示されてもよい。
図13(H)は、図13(C)の残像消去工程S24とDCバランスをとるために、残像消去対称化工程S62が行われることを示す図である。例えば、コントローラー63(図1参照)は記憶部160から残像消去領域の情報を読み出し、図13(C)において白色で表示された0の輪郭を含む残像消去領域を、図13(H)のように黒色で表示する。なお、図13(G)により、領域51の全面が背景色として黒色で表示されているので、残像消去対称化工程S62による表示がユーザーに視認されることはない。つまり、黒色の背景色に対して黒色で残像消去領域を表示するので目につかない。
その後、分桁の一桁目が1、2、3、…と変化し、9になるまで図13(H)と同じ工程が繰り返される。残像消去対称化工程S62は、例えば記憶部160からの残像消去領域の情報に基づいて、複数の残像消去工程S24が行われた場合であっても、まとめて処理を行うことが可能である(図13(H)〜図13(I))。そのため処理の効率化を図ることが可能である。なお、図13(I)は図13(H)で分桁の一桁目が9になった場合であるので説明は省略する。
前記の通り、繰り返された複数の残像消去工程S24(図13(C)、図13(F))に対して、DCバランスをとるために残像消去対称化工程S62をまとめて処理することが可能である(図13(H)、図13(I))。
図13(A)〜図13(J)の電子時計の例では、10分毎に残像消去対称化工程S62がおこなわれているが、例えば1日に1回だけ残像消去対称化工程S62が行われてもよい。電子時計にとっては、時刻表示という基本機能とは関係のない残像消去対称化工程S62を1日分まとめて行う方が処理の効率がよい。また、S62を1時間に1回行ってもよい。
また、仮に1日分まとめて残像消去対称化工程S62を行う場合、その時間をユーザーが寝ている可能性の高い夜中(例えば午前3時)などに設定してもよい。このとき、ユーザーは残像消去対称化工程S62を行うことで生じ得る通常表示の中断や遅延を認識しない可能性が高い。しかし、万一ユーザーが、電子時計が通常表示を行っていないことを視認した場合に、電子時計の故障であると誤解する可能性がある。これを防止するために、例えば操作ボタン(図12の1011、1012)で選択可能な特別のモードを、通常の時刻表示を行うモードとは別に設けて、ユーザーがこの特別のモードを選択して意識的に残像消去対称化工程S62を行うようにしてもよい。または、自動的にパワーセーブモードに移行する時に、残像消去対称化工程S62が行われてもよい。ここで、本実施形態におけるパワーセーブモードとは、時刻表示の書き換えを行わないことで消費電力を低減させる動作モードの1つであって、電子時計の電源電圧が低下した場合等には自動的にパワーセーブモードに移行するものとする。
なお、このようなモードを持たない場合でも、例えば電源をオフするときに残像消去対称化工程S62を1回だけ行うことで、DCバランスをとることが可能である。例えば、電子機器の1つである電子ペーパー1100(図12(B)参照)の場合には、電源をオンしたときから累積されたアンバランス分を消去するために、電源をオフするときに残像消去対称化工程S62を1回だけ行うようにしてもよい。電源をオフにする際に通常表示が行われなくても、終了処理と認識されるため、ユーザーが故障であると誤解する恐れはない。
図13(J)は、第2全面書き込み工程S64が行われ、領域51を白色で表示していることを表す。このとき、図13(J)における表示は図13(G)の表示とDCバランスがとれるように、図13(G)の表示を反転したものとなっている。
なお、図13(A)〜図13(J)の表示例においては、図13(A)と図13(B)、図13(D)と図13(E)、図13(C)と図13(H)、図13(F)と図13(I)、図13(G)と図13(J)のペアでそれぞれDCバランスがとられている。
3.その他
前記の実施形態においては、電気泳動表示装置は、黒粒子および白粒子による白黒二粒子系の電気泳動が行われるものに限られず、青白等の一粒子系の電気泳動を行っても良く、また、白黒以外の組み合わせでも構わない。
前記の実施形態においては、電気泳動表示装置は、黒粒子および白粒子による白黒二粒子系の電気泳動が行われるものに限られず、青白等の一粒子系の電気泳動を行っても良く、また、白黒以外の組み合わせでも構わない。
そして、電気泳動表示装置に限らず、メモリー性の表示手段に前記の駆動方法が適用されてもよい。例えば、ECD(Electrochromic Display=エレクトロクロミックディスプレイ)、強誘電性液晶ディスプレイ、コレステリック液晶ディスプレイ等である。
さらに、前記の実施形態の電子時計は、腕時計に限らず、置き時計、掛け時計、懐中時計などの時計機能を有する機器に広く適用できる。
これらの例示に限らず、本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
5…表示部、6…制御部、20…マイクロカプセル、26…黒色粒子、27…白色粒子、30…素子基板、31…対向基板、32…電気泳動素子、35…画素電極、35A…画素電極、35B…画素電極、37…共通電極、40…画素、40A…画素、40B…画素、40V…画素、40W…画素、40X…画素、40Y…画素、41…駆動用TFT(Thin Film Transistor)、49…低電位電源線(Vss)、50…高電位電源線(Vdd)、51…領域、55…共通電極配線(Vcom)、61…走査線駆動回路、62…データ線駆動回路、63…コントローラー、64…共通電源変調回路、66…走査線、68…データ線、70…ラッチ回路、80…スイッチ回路、91…第1の制御線(S1)、92…第2の制御線(S2)、100…電気泳動表示装置、160…記憶部、1000…腕時計、1002…時計ケース、1003…バンド、1004…表示部、1005…表示、1011…操作ボタン、1012…操作ボタン、1100…電子ペーパー、1101…表示領域、1102…本体、P1…画像(視覚表現形成画素)、P2…残像、P11…画像、R2…残像消去領域、R3…輪郭形成画素、R4…背景境界画素、R21…残像消去領域、S2…部分書き換え工程、S6…非対称性解消工程、S20…部分書き込み工程、S22…部分消去工程、S24…残像消去工程、S60…第1全面書き込み工程、S62…残像消去対称化工程、S64…第2全面書き込み工程
Claims (10)
- 一対の基板間に電気泳動粒子を含む電気泳動素子を狭持し、少なくとも第1色と第2色を表示可能な画素からなる表示部を含む電気泳動表示装置の駆動方法であって、
前記表示部の所与の領域の内部で前記電気泳動素子に電圧を印加することにより所与の視覚表現の書き換えを行う、部分書き換え工程と、
前記部分書き換え工程が所与の回数繰り返された後に、前記部分書き換え工程で印加された電圧の非対称性を解消する、非対称性解消工程と、を含み、
前記部分書き換え工程は、
前記所与の視覚表現を形成する画素である視覚表現形成画素を前記第1色で表示する、部分書き込み工程と、
前記視覚表現形成画素を前記第2色で表示する、部分消去工程と、
前記視覚表現形成画素のうち前記所与の視覚表現の輪郭を形成している輪郭形成画素と、前記輪郭形成画素と隣接する画素のうち前記視覚表現形成画素以外の画素である背景境界画素と、を含む残像消去領域を前記第2色で表示する、残像消去工程と、を含み、
前記非対称性解消工程は、
前記表示部の全ての領域で前記電気泳動素子に電圧を印加する全面駆動を行い、前記所与の領域を前記第1色で表示する、第1全面書き込み工程と、
前記第1全面書き込み工程の後に、前記部分書き換え工程で消去された前記残像消去領域を前記第1色で表示する処理を前記所与の回数繰り返す、残像消去対称化工程と、
前記残像消去対称化工程の後に、前記全面駆動を行い、前記所与の領域を前記第2色で表示する、第2全面書き込み工程と、を含み、
前記第2全面書き込み工程の後に、再び前記部分書き換え工程を行う、電気泳動表示装置の駆動方法。 - 請求項1に記載の電気泳動表示装置の駆動方法において、
前記残像消去工程および前記残像消去対称化工程では、
前記残像消去領域として前記輪郭形成画素と前記背景境界画素のみを対象とする、電気泳動表示装置の駆動方法。 - 請求項1乃至2のいずれかに記載の電気泳動表示装置の駆動方法において、
前記部分書き換え工程は、
前記残像消去領域を記憶する領域記憶処理を行い、
前記非対称性解消工程は、
前記領域記憶処理で記憶された前記残像消去領域に基づいて行われる前記残像消去対称化工程を含む、電気泳動表示装置の駆動方法。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の電気泳動表示装置の駆動方法において、
前記所与の回数は複数回である、電気泳動表示装置の駆動方法。 - 電気泳動表示装置であって、
一対の基板間に電気泳動粒子を含む電気泳動素子を狭持し、少なくとも第1色と第2色を表示可能な画素からなる表示部と、
前記表示部を制御する制御部と、を含み、
前記制御部は、
前記表示部の所与の領域の内部で前記電気泳動素子に電圧を印加することにより所与の視覚表現の書き換えを行う、部分書き換え制御と、
前記部分書き換え制御を所与の回数繰り返した後に、前記部分書き換え制御で印加された電圧の非対称性を解消する、非対称性解消制御と、を行い、
前記部分書き換え制御において、
前記所与の視覚表現を形成する画素である視覚表現形成画素を前記第1色で表示する、部分書き込み制御と、
前記視覚表現形成画素を前記第2色で表示する、部分消去制御と、
前記視覚表現形成画素のうち前記所与の視覚表現の輪郭を形成している輪郭形成画素と、前記輪郭形成画素と隣接する画素のうち前記視覚表現形成画素以外の画素である背景境界画素と、を含む残像消去領域を前記第2色で表示する、残像消去制御と、を行い、
前記非対称性解消制御において、
前記表示部の全ての領域で前記電気泳動素子に電圧を印加する全面駆動を行い、前記所与の領域を前記第1色で表示する、第1全面書き込み制御と、
前記第1全面書き込み制御の後に、前記部分書き換え制御で消去された前記残像消去領域を前記第1色で表示する処理を前記所与の回数繰り返す、残像消去対称化制御と、
前記残像消去対称化制御の後に、前記全面駆動を行い、前記所与の領域を前記第2色で表示する、第2全面書き込み制御と、を行い、
前記第2全面書き込み制御の後に、再び前記部分書き換え制御を行う、電気泳動表示装置。 - 請求項5に記載の電気泳動表示装置において、
前記制御部は、
前記残像消去制御および前記残像消去対称化制御において、
前記輪郭形成画素と前記背景境界画素のみからなる前記残像消去領域を用いる、電気泳動表示装置。 - 請求項5乃至6のいずれかに記載の電気泳動表示装置において、
前記制御部は、
記憶部を含み、
前記部分書き換え制御において、
前記残像消去領域を前記記憶部に記憶し、
前記非対称性解消制御において、
前記記憶部に記憶された前記残像消去領域に基づいて前記残像消去対称化制御を行う、電気泳動表示装置。 - 請求項5乃至7のいずれかに記載の電気泳動表示装置を含む電子機器。
- 請求項5乃至7のいずれかに記載の電気泳動表示装置を含む電子時計であって、
前記表示部は、
少なくとも、時桁と分桁を含む時刻表示を行い、
前記制御部は、
前記部分書き換え制御において、前記時刻表示の前記分桁を前記所与の視覚表現とする、電子時計。 - 請求項9に記載の電子時計であって、
前記制御部は、
前記残像消去対称化制御を1日に1回行う、電子時計。
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---|---|---|---|
JP2010050627A JP2011186146A (ja) | 2010-03-08 | 2010-03-08 | 電気泳動表示装置の駆動方法、電気泳動表示装置、及び電子機器 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8952885B2 (en) | 2012-05-31 | 2015-02-10 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Driving device for driving display medium, display device, method of driving display medium, and display method |
CN115862556A (zh) * | 2022-12-30 | 2023-03-28 | 广州文石信息科技有限公司 | 电子墨水屏的驱动方法、装置、显示设备和存储介质 |
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2010
- 2010-03-08 JP JP2010050627A patent/JP2011186146A/ja not_active Withdrawn
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