JP2011185883A - 電流検出器 - Google Patents

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洋 龍末
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【課題】比較的小型でありながら、各組のコイル又はコアからの漏れ磁束同士の相互干渉による電流検出誤差を減少させることが可能な多相検出用の電流検出器を提供する。
【解決手段】ループ状のコアと、当該コアの所定の箇所に巻回されるコイルと、当該コアに形成されるギャップに前記コイルと所定の位置関係にて配置される感磁素子とを含む第1及び第2の電流検出回路が所定のスペース内に1組として配置される電流検出器において、前記第1の電流検出回路におけるコアのコイルが巻回される箇所及びギャップが形成される箇所に対し、前記第2の電流検出回路における感磁素子の向きに角度(θ=90°)を持たせるように、第1、第2の電流検出回路におけるコイル、ギャップをそれぞれ配置する。
【選択図】図5

Description

本発明は、電流の測定や検出に用いられる磁気比例方式の電流検出器に関する。
この種の電流検出器は、被検出電流によって発生する磁界をコアで収束し、コアのギャップ間に配置した感磁素子(例えばホール素子)で磁束を電圧に変換して出力するものである。また、例えば、かかるホール素子型電流検出器の用途として、モータ制御用のインバータ装置がある。最近では、産業機器のみならず、多くの民生機器(家電製品)にもインバータ装置が搭載されており、搭載されたインバータ装置は、機器内のモータ回転速度等を自由且つ連続的に、効率良く変化させて機器の快適な運転を実現する。そして、機器内の被制御モータの動作原理として、三相交流(又は直流)による回転磁界を利用したものがあり、このようなモータに流れる電流の検出を行う場合には、各相に流れる電流の検出用として、通常、2個、又は3個、或いはそれ以上の個数の電流検出器(センサ)が用いられる(例えば、特許文献1参照)。このため、2個又は3個、或いはそれ以上の個数の電流センサ回路が1組として組立てられ、多相検出できる電流検出器の要望がある。
特開2006−352949号公報
しかしながら、上述したように複数の電流センサ回路が1組として組立てられた電流検出器では、ケース或いは枠体内に互いに隣接して複数組のコイルやコアを配置しなければならず、各組のコイル又はコアからの漏れ磁束同士の相互干渉による電流検出誤差が発生する場合がある。これは、起磁力を受けたコアには漏れ磁束、即ち、コア内部を通過しない磁束が存在し、その漏れ磁束が隣接する他の組のコアやホール素子等の感磁素子を通過してしまうためである。
これに対し、従来、複数の電流センサ回路一組で多相検出できる電流検出器の構成としては、同一の形状のコア及びコイルを複数組、同一の向きで配置し、ケース或いは枠体の外形寸法の許す限り互いのコア間の距離を取り、多少の相互干渉は許容せざるを得なかった。従って、ケース或いは枠体の外形寸法を大きめに設定する必要性を生じ、より小型の多相検出用の電流検出器の開発を困難としていた。このため、比較的小型でありながら、各組のコイル又はコアからの漏れ磁束同士の相互干渉による電流検出誤差を減少させることが可能な多相検出用の電流検出器の開発が切望されている。
本発明の目的は、比較的小型でありながら、各組のコイル又はコアからの漏れ磁束同士の相互干渉による電流検出誤差を減少させることが可能な多相検出用の電流検出器を提供することにある。
本発明者は、各組のコイル又はコアからの漏れ磁束同士の相互干渉による電流検出誤差を減少させることが可能な多相検出用の電流検出器の構成を鋭意検討した結果、上述したように起磁力を受けたコアからの漏れ磁束が隣接する他の組のコアやホール素子等の感磁素子を通過してしまう時、問題とすべきは、漏れ磁束発生部位から干渉を受ける他の組の感磁素子との距離と、漏れ磁束の向きと干渉を受ける他の組の感磁素子の向きであることに想到し、また、漏れ磁束の発生部位はコイル近辺と感磁素子が配置されるコアのギャップ近辺が支配的であることに鑑みて、上述した課題の有効な解決手段として漏れ磁束の発生部位に対し、感磁素子の向きに角度θを持たせる構造を案出した。
即ち、本発明によれば、コアと、当該コアの所定の箇所に巻回されるコイルと、当該コアに形成されるギャップに前記コイルと所定の位置関係にて配置される感磁素子とをそれぞれ含む少なくとも第1及び第2の電流検出回路が所定のスペース内に1組として配置される電流検出器において、前記第1の電流検出回路におけるコアのコイルが形成される箇所及び/又はギャップが形成される箇所の軸方向に対し、前記第2の電流検出回路における感磁素子の感磁面に0°<θ<180°の範囲で角度θを持たせるように、第1、第2の電流検出回路におけるコイル、ギャップをそれぞれ配置することを特徴とする。
また、本発明によれば、前記第1の電流検出回路と前記第2の電流検出回路とが所定のスペース内に互いのコア同士が直交するように1組として配置され、前記第1の電流検出回路におけるコアのコイルが形成される箇所及び/又はギャップが形成される箇所の軸方向に対し、前記第2の電流検出回路における感磁素子の感磁面にθ=90°の角度θを持たせたことを特徴とする。
更に、本発明によれば、コアと、当該コアの所定の箇所に巻回されるコイルと、当該コアに形成されるギャップに前記コイルと所定の位置関係にて配置される感磁素子とをそれぞれ含む第1、第2及び第3の電流検出回路が所定のスペース内に互いに隣接するコア同士が直交するように1組として配置され、前記第1の電流検出回路におけるコアのコイルが形成される箇所及び/又はギャップが形成される箇所の軸方向に対し、前記第2の電流検出回路における感磁素子の感磁面にθ=90°の角度θを持たせると共に、前記第2の電流検出回路におけるコアのコイルが形成される箇所及び/又はギャップが形成される箇所の軸方向に対し、前記第3の電流検出回路における感磁素子の感磁面にθ=90°の角度θを持たせたことを特徴とする。
また、本発明によれば、コアと、当該コアの所定の箇所に巻回されるコイルと、当該コアに形成されるギャップに前記コイルと所定の位置関係にて配置される感磁素子とをそれぞれ含む第1、第2及び第3の電流検出回路が所定のスペース内に1組として配置される電流検出器において、前記第1、第2又は第3の電流検出回路におけるコアのコイルが形成される箇所及び/又はギャップが形成される箇所の軸方向に対し、前記所定のスペース内で隣り合う各電流検出回路における感磁素子の感磁面に0°<θ<180°の範囲で角度θを持たせるように、各電流検出回路におけるコイル、ギャップをそれぞれ配置することを特徴とする。
尚、前記θ=45°であるようにしても良いし、勿論、前記θ=90°である構造も考えられる。更に、前記θ=60°であることを特徴とする電流検出器としても良い。
本発明によれば、比較的小型でありながら、各組のコイル又はコアからの漏れ磁束同士の相互干渉による電流検出誤差を減少させることが可能な多相検出用の電流検出器を提供することができる。
本発明の実施形態に係る電流検出器が使用されるインバータ装置を、被制御モータと共に示すブロック図である。 同一の形状のコア及びコイルを含む2組の電流検出回路を並列して配置した場合に、漏れ磁束による生じる相互干渉を説明するための図である。 本発明の実施例1に係る電流検出器のコア、コイル及びホール素子から成る概略構造を示す図であり、(a)は、コア、コイル及びホール素子と共に、漏れ磁束をXY平面で表示した図、(b)は、その漏れ磁束をXZ平面で表示した図である。 図3に示した実施例1に係る電流検出器の、更に、基板、オンボードピン、リード及び信号線を含む概略構造を示す図であり、(a)は、漏れ磁束をXY平面で表示した図、(b)は、漏れ磁束をXZ平面で表示した図である。 本発明の実施例2に係る電流検出器のコア、コイル及びホール素子から成る概略構造を示す図であり、(a)は、コア、コイル及びホール素子と共に、漏れ磁束をXY平面で表示した図、(b)は、その漏れ磁束をXZ平面で表示した図である。 図5に示した実施例2に係る電流検出器の、更に、基板、オンボードピン、リード及び信号線を含む概略構造を示す図であり、(a)は、漏れ磁束をXY平面で表示した図、(b)は、漏れ磁束をXZ平面で表示した図である。 本発明の実施例3に係る電流検出器のコア、コイル及びホール素子から成る概略構造を示す図であり、(a)は、コア、コイル及びホール素子と共に、漏れ磁束をXY平面で表示した図、(b)は、その漏れ磁束をXZ平面で表示した図である。 図7に示した実施例3に係る電流検出器の、更に、基板、オンボードピン、リード及び信号線を含む概略構造を示す図であり、(a)は、漏れ磁束をXY平面で表示した図、(b)は、漏れ磁束をXZ平面で表示した図である。 本発明の実施例4に係る電流検出器のコア、コイル及びホール素子から成る概略構造を示す図である。 図9に示した実施例4に係る電流検出器の、更に、基板、オンボードピン、リード及び信号線を含む概略構造を示す図である。 本発明の実施例5に係る電流検出器のコア、コイル及びホール素子から成る概略構造を示す図であり、(a)は、比較例として上記実施例4に係る電流検出器をXZ平面で表示した図、(b)は、実施例5に係る電流検出器をXZ平面で表示した図である。 図11に示した電流検出器の、更に、基板、オンボードピン、リード及び信号線を含む概略構造を示す図であり、(a)は、比較例としての上記実施例4に係る電流検出器、(b)は、実施例5に係る電流検出器を示す。 本発明の実施例6に係る電流検出器のコア、コイル及びホール素子から成る概略構造を示す図である。 図13に示した実施例6に係る電流検出器の、更に、基板、オンボードピン、リード及び信号線を含む概略構造を示す図である。 本発明の実施例7に係る電流検出器のコア、コイル及びホール素子から成る概略構造を示す図である。 図15に示した実施例7に係る電流検出器の、更に、基板、オンボードピン、リード及び信号線を含む概略構造を示す図である。 本発明の実施例8に係る電流検出器のコア、コイル及びホール素子から成る概略構造を示す図である。 図17に示した実施例8に係る電流検出器の、更に、基板、オンボードピン、リード及び信号線を含む概略構造を示す図である。 本発明の実施例9に係る電流検出器のコア、コイル及びホール素子から成る概略構造を示す図である。
本発明の実施形態に係る電流検出器について図面を参照して詳細に説明する。
本実施形態に係る電流検出器は、例えば、モータ制御用のインバータ装置に使用される電子部品であり、その動作原理としては、磁性体から成るコアにコイルを巻回し、そのコイルに流れる電流に比例した出力を、コアに設けた空隙(磁気ギャップ)内に配置した感磁素子により検知し、この出力を基板に設けた増幅回路により増幅して電圧として取り出すものである。そして、この電流検出器は、被制御モータの各相に流れる電流の検出用として、2個の電流センサ回路が1組として枠体内に組立てられ、多相検出する電流検出器であり、比較的低い電流値を検出するものであるため、各電流センサ回路は、それぞれ磁性体としてのフェライトから成るコアにコイルを数ターン巻回し、コアに設けた空隙(磁気ギャップ)内には感磁素子としてのホール素子を配置したものである。即ち、この電流検出器は、2つの検出用の電流センサ回路を枠体内に一体的に組立てたコンパクトな構成を有することにより、電流検出器として製作する場合のコストメリットが得られ、或いは、インバータ装置内のモータ制御基板に搭載する場合の実装面積を小さくすることができるようになっている。
図1は、本実施形態の電流検出器100が使用されるインバータ装置を、被制御モータと共に示すブロック図である。
図1において、モータ5は、FA機器やエアコンなどに用いられる三相交流のモータであり、インバータ装置20は、コンバータ回路22、平滑コンデンサ24、ダイオードやIGBTなどで構成されるスイッチング素子を含むインバータ回路26、インバータ回路26の制御を行うCPU14等を備えている。インバータ装置20は、交流電源10から供給される交流電力をコンバータ回路22、平滑コンデンサ24により直流に変換し、更に、インバータ回路26により交流電力に変換してモータ5に供給する。本実施形態では、インバータ回路26からモータ5に流れる3相電流の電流値を検出するために2個の電流センサ回路3を並列的に配置し一体的に組み立てた(図1においては、説明を容易にするために、2個の電流センサ回路3を別体として示している)電流検出器100を用いている。
各電流センサ回路3は、測定領域を通る電流に応じて磁気回路(ホール素子)3aにより出力電圧(計測電圧)を発生させる。また、図1では省略しているが、コア30には巻き線が数ターン巻回されてコイル3bが形成されている。
即ち、各電流センサ回路3は、モータ5に流れる電流を検出し、インバータ装置20内のCPU14に電流情報をフィードバックする。CPU14は、各電流センサ回路3が検出した電流量の監視などの結果に基づき、FA機器やエアコンなどの設定条件通りの安全運転を行うように、インバータ回路26の制御を行う。これにより、インバータ装置20は、固定電圧、固定周波数であった交流電源10からの出力を可変電圧、可変周波数としてモータ5に供給することができる。
さて、上述したように、従来、所定の限られたスペース内(ケース内、或いは枠体内)に2個以上の電流センサ回路(即ち、感磁素子をコアのギャップ内に設けた電流センサ回路)を並列的に配置した場合には、各電流センサ回路が相互干渉によるノイズの影響を受けることにより、検出誤差を生じてしまう場合がある。例えば、2個の電流センサ回路が1組として組立てられた電流検出器では、ケース或いは枠体内に互いに隣接して2組のコイルやコアを配置しなければならず、各組のコイル又はコアからの漏れ磁束同士の相互干渉による電流検出誤差が発生する場合があり、これに対し、従来は、ケース或いは枠体の外形寸法の許す限り互いのコア間の距離を取り、多少の相互干渉は許容せざるを得なかった。
本発明者は、各組のコイル又はコアからの漏れ磁束同士の相互干渉による電流検出誤差を減少させることが可能な多相検出用の電流検出器の構成を検討する上で、まず、上記のような漏れ磁束同士の相互干渉の様子をシミュレーションしてみた。
図2に、同一の形状のコア及びコイルを2組、同一の向きで近接して配置し、一方のコイルに電流を流した場合のメインの磁束及び漏れ磁束それぞれの流れと強度分布を示す。
同図に示すように、一方のコイル3bに矢印方向の向きの電流を流した場合、当該一方のコア3a内を矢印方向に通過するメインの磁束が生じる。このメインの磁束は、当該一方のコア3aに設けた磁気ギャップ3g内に配置した感磁素子(ホール素子)3hをその膜厚方向に貫通するように通過することから、感磁素子(ホール素子)3hには、それに比例した電圧を生じるので、これを基板(図示せず)に設けた増幅回路等で増幅して出力することで、当該一方のコイル3bに流れた電流の値を検出することができる。
ところで、当該一方のコア3aの周辺部には、図2に示すような向き及び強度分布でコア3aからの漏れ磁束が発生する。この漏れ磁束は、図2からも分かるように、当該一方のコア3aの磁気ギャップ3g付近の部位と当該一方のコア3aに巻回されたコイル3b付近の部位で強く発生している。以下、これらの部位を、漏れ磁束発生部位と呼ぶ。
本発明者は、かかる漏れ磁束同士の相互干渉による電流検出誤差の問題を解決するために、磁束の漏れ自体を無くすのではなく、その影響を可及的に減少させる構成を鋭意検討した。そして、問題とすべきは、漏れ磁束発生部位から干渉を受ける他の組の感磁素子との距離と、漏れ磁束の向きと干渉を受ける他の組の感磁素子の向きであることに着眼し、また、漏れ磁束の発生部位はコイル近辺と感磁素子が配置されるコアのギャップ近辺が支配的であることに鑑みて、2以上の検出回路を有する電流検出器において、上述した相互干渉の問題を解決するための対策構造として、漏れ磁束の発生部位に対し、感磁素子の向きに角度θを持たせる構造を案出した。また、漏れ磁束発生部位に対し、感磁素子を遠ざけることを可能とする構造を想到した。
以下、かかる相互干渉の問題を解決するための対策構造として、本発明の実施例に係る電流検出器について、図面を用いて詳細に説明する。
[実施例1]
図3及び図4は、本発明の実施例1に係る電流検出器の概略構造を示す図である。図3は、コア、コイル及びホール素子から成る概略構造を示す図であり、(a)は、コア、コイル及びホール素子と共に、漏れ磁束をXY平面で表示した図、(b)は、その漏れ磁束をXZ平面で表示した図である。図4は、更に、基板、オンボードピン、リード及び信号線を含む概略構造を示す図であり、(a)は、漏れ磁束をXY平面で表示した図、(b)は、漏れ磁束をXZ平面で表示した図である。
図3(a)、(b)及び図4(a)、(b)に示すように、本実施例の電流検出器は、第1の電流検出回路30と第2の電流検出回路40とが基板(電流検出器の基板)、ボビン、枠体、或いはケース等により規定される所定のスペース内に並列配置される構成を有している。本実施例では、図4(a)、(b)に示すように、第1の電流検出回路30と第2の電流検出回路40とは、矩形状の基板(電流検出器の基板)3040上に、その長さ方向に沿って所定の間隔Sを挟んだそれぞれの所定位置に固定配置されることで、基板(電流検出器の基板)3040上の所定のスペース内に並列配置されている。
また、第1の電流検出回路30は、矩形リング状のコア32と、コア32の上記間隔Sに対して外側[図3(a)及び図4(a)では左側]となる一辺321の一部箇所(同図では中央より手前側)に巻回されたコイル34、コア32の上記一辺321の他の一部箇所(同図では中央より奥側)に形成された磁気ギャップ321g内に配置した磁気センサとしての感磁素子(ホール素子)321hを有している。
一方、第2の電流検出回路40は、矩形リング状のコア42と、コア42の上記間隔Sに対して外側[図3(a)及び図4(a)では右側]となる一辺421の一部箇所(同図では中央より手前側)に巻回されたコイル44、コア42の上記一辺421の他の一部箇所(同図では中央より奥側)に形成された磁気ギャップ421g内に配置した磁気センサとしての感磁素子(ホール素子)421hを有している。
尚、図4(a)、(b)では、第1の電流検出回路30、第2の電流検出回路40は、図示しないボビン、固定枠部等を介してそれぞれの矩形リング状のコア32、42の一辺322、422が基板(電流検出器の基板)3040上に固定されるような構成となっており、これにより、矩形リング状のコア32、42が基板(電流検出器の基板)3040上に立設されている。しかしながら、例えば、図示しないケース等により、基板(電流検出器の基板)3040上等の所定のスペース内に並列配置されるようにしても良い。これらの構成については、後述する他の実施例においても同様である。
尚、図3(a)、(b)では、本発明の理解を容易にするために省略しているが、本実施例の電流検出器は、図4(a)、(b)に示すように、複数のオンボードピン440、リード(各コイルから延びるリード)344、444及び信号線(各ホール素子321h、421hから延びる信号線363、464を有している。かかる構成において、図3(a)、(b)及び図4(a)、(b)に示すように、第1の電流検出回路30のコイル34に矢印A方向の向きの電流を流した場合、当該一方のコア32内を通過するメインの磁束が生じる。このメインの磁束は、当該一方のコア32に設けた磁気ギャップ321g内に配置した感磁素子(ホール素子)321hをその膜厚方向に貫通するように通過することから、感磁素子(ホール素子)321hには、それに比例した電圧を生じるので、これを基板(電流検出器の基板)3040に設けた図示しない増幅回路等で増幅して出力することで、当該一方のコイル34に流れた電流の値を検出することができる。これらの構成及び作用効果についても、後述する他の実施例においても同様である。
以上に述べたように、本実施例の電流検出器は、ループ状(矩形リング状)のコアと、当該コアの所定の箇所に巻回されるコイルと、当該コアに形成されるギャップに前記コイルと所定の位置関係にて配置される感磁素子とを含む第1及び第2の電流検出回路が所定のスペース内に並列配置されている。かかる構成において、前記第1、第2の電流検出回路におけるコイルに電流が流れることにより、前記第1、第2の電流検出回路におけるループ状(矩形リング状)のコアに生じた磁束が該コア内を循環して前記感磁素子の感磁面を直交するように通過することで、それに応じた電圧を前記感磁素子が発生し、該電圧を取り出すことで前記コイルに流れる電流を検出する。そして、前記第1の電流検出回路におけるコアのコイルが巻回される箇所及びギャップが形成される箇所に対し、前記第2の電流検出回路における感磁素子を遠ざけるように、第1、第2の電流検出回路におけるコイル、ギャップをそれぞれ配置するようにしている。これにより、前記第1の電流検出回路からの漏れ磁束が第2の電流検出回路における感磁素子に感磁され難くなるので、その影響を減らすことができる。この点を、図3(a)、(b)及び図4(a)、(b)を参照しつつ、具体的に説明する。図3(a)及び図4(a)は、コア、コイル及びホール素子と共に、漏れ磁束をXY平面で表示し、同各図(b)は、その漏れ磁束をXZ平面で表示している。各図において、実線矢印は、漏れ磁束の経路を示し、円筒形で示すコイルの周面上に付した白抜きの矢印は、当該コイルに流れる電流(起磁力)方向を示すものとする。
図3(a)、(b)に示すように、第1の電流検出回路におけるコイルに白抜きの矢印Aで示すように、電流が流れると、実線矢印Bで示すような漏れ磁束を生じ、この漏れ磁束は、第2の電流検出回路におけるコアに侵入して当該コア内をそのコア内の実線Cで示すように通過するので、その一部が実線矢印CCで示すように、第2の電流検出回路におけるホール素子の感磁面を直交するように通過するので、このホール素子が電圧を出力し、あたかも第2の電流検出回路におけるコイルに電流が流れたかのように誤検出されてしまう。
しかしながら、本実施例の電流検出器では、第1の電流検出回路における、主として、コイル周辺箇所及びギャップ周辺箇所から構成される漏れ磁束発生部位に対し、第2の電流検出回路におけるホール素子を遠ざけるようにしているので、漏れ磁束発生部位から第2の電流検出回路におけるホール素子までの漏れ磁束の経路は、図3(a)にDで示す経路と同図にEで示す経路を合わせた長さが必要となるので、漏れ磁束の経路が長いほど磁気抵抗が上がり、第2の電流検出回路におけるホール素子への影響量が小さくなる。
また、その漏れ磁束をXZ平面で見た場合にも、漏れ磁束発生部位から第2の電流検出回路におけるホール素子までの漏れ磁束の経路は、図3(b)にFで示す経路の長さが必要となるので、やはり漏れ磁束の経路が長いほど磁気抵抗が上がる結果、第2の電流検出回路におけるホール素子への影響量が小さくなる。
従って、第1の電流検出回路からの漏れ磁束による第2の電流検出回路における感磁素子への影響を減らすことが可能となるので、第1及び第2の電流検出回路から成る2組の電流検出回路を所定のスペース内に並列配置したまま、即ち、比較的小型な2検出の電流検出器でありながら、各組のコイル又はコアからの漏れ磁束同士の相互干渉による電流検出誤差を減少させることが可能な2相検出用の電流検出器を実現することができる。
[実施例2]
図5及び図6は、本発明の実施例2に係る電流検出器の概略構造を示す図である。図5は、コア、コイル及びホール素子から成る概略構造を示す図であり、(a)は、コア、コイル及びホール素子と共に、漏れ磁束をXY平面で表示した図、(b)は、その漏れ磁束をXZ平面で表示した図である。図6は、更に、基板、オンボードピン、リード及び信号線を含む概略構造を示す図であり、(a)は、漏れ磁束をXY平面で表示した図、(b)は、漏れ磁束をXZ平面で表示した図である。
図5(a)、(b)及び図6(a)、(b)に示すように、本実施例の電流検出器は、第1の電流検出回路50と第2の電流検出回路60とが基板(電流検出器の基板)、ボビン、枠体、或いはケース等により規定される所定のスペース内に互いに直交するように1組として配置される構成を有している。本実施例では、図6(a)、(b)に示すように、第1の電流検出回路50と第2の電流検出回路60とは、矩形状の基板(電流検出器の基板)5060上に、その長さ方向に沿って所定の間隔Iを挟んだ互いに直交するそれぞれの所定位置に固定配置されることで、基板(電流検出器の基板)5060上の所定のスペース内に1組として配置されている。
また、第1の電流検出回路50は、矩形リング状のコア52と、コア52の基板5060に対して上側[図5(a)及び図6(a)では手前側]となる一辺521の一部箇所(同図では略中央)に巻回されたコイル54、コア52の上記一辺521と反対側の一辺522の一部箇所(同図では略中央)に形成された磁気ギャップ522g内に配置した磁気センサとしての感磁素子(ホール素子)522hを有している。
一方、第2の電流検出回路60は、矩形リング状のコア62と、コア62の基板5060に対して上側[図5(a)及び図6(a)では手前側]となる一辺621の一部箇所(同図では略中央)に巻回されたコイル64、コア62の上記一辺621と反対側の一辺622の一部箇所(同図では略中央)に形成された磁気ギャップ622g内に配置した磁気センサとしての感磁素子(ホール素子)622hを有している。
尚、図6(a)、(b)では、第1の電流検出回路50、第2の電流検出回路60は、図示しないボビン、固定枠部等を介してそれぞれの矩形リング状のコア52、62の一辺522、622が基板(電流検出器の基板)5060上に固定されるような構成となっており、これにより、矩形リング状のコア52、62が基板(電流検出器の基板)5060上に立設されている。しかしながら、例えば、図示しないケース等により、基板(電流検出器の基板)5060上等の所定のスペース内に互いに直交する1組として配置されるようにしても良い。尚、図5(a)、(b)では、本発明の理解を容易にするために省略しているが、本実施例の電流検出器においても、図6(a)、(b)に示すように、複数のオンボードピン540、リード(各コイルから延びるリード)544、644及び信号線(各ホール素子522h、622hから延びる信号線563、564を有しているのは、上述した実施例1に係る電流検出器と同様である。かかる構成において、図5(a)、(b)及び図6(a)、(b)に示すように、第1の電流検出回路50のコイル54に矢印A方向の向きの電流を流した場合、当該一方のコア52内を通過するメインの磁束が生じる。このメインの磁束は、当該一方のコア52に設けた磁気ギャップ522g内に配置した感磁素子(ホール素子)522hをその膜厚方向に貫通するように通過することから、感磁素子(ホール素子)522hには、それに比例した電圧を生じるので、これを基板(電流検出器の基板)5060に設けた図示しない増幅回路等で増幅して出力することで、当該一方のコイル54に流れた電流の値を検出することができる。
以上に述べたように、本実施例の電流検出器は、ループ状(矩形リング状)のコアと、当該コアの所定の箇所に巻回されるコイルと、当該コアに形成されるギャップに前記コイルと所定の位置関係にて配置される感磁素子とを含む第1及び第2の電流検出回路が所定のスペース内に1組として配置されている。かかる構成において、前記第1、第2の電流検出回路におけるコイルに電流が流れることにより、前記第1、第2の電流検出回路におけるループ状(矩形リング状)のコアに生じた磁束が該コア内を循環して前記感磁素子の感磁面を直交するように通過することで、それに応じた電圧を前記感磁素子が発生し、該電圧を取り出すことで前記コイルに流れる電流を検出する。そして、前記第1の電流検出回路におけるコアのコイルが巻回される箇所及びギャップが形成される箇所に対し、前記第2の電流検出回路における感磁素子の向きに角度(θ=90°)を持たせるように、第1、第2の電流検出回路におけるコイル、ギャップをそれぞれ配置するようにしている。これにより、前記第1の電流検出回路におけるコアの磁束が通過する軸に対し、前記第2の電流検出回路における感磁素子の感磁面に角度(θ=90°)を持たせることができる。従って、前記第1の電流検出回路からの漏れ磁束が第2の電流検出回路におけるコアに侵入して感磁素子に感磁されることが抑制されるので、その影響を減らすことができる。この点を、図5(a)、(b)及び図6(a)、(b)を参照しつつ、具体的に説明する。図5(a)及び図6(a)は、コア、コイル及びホール素子と共に、漏れ磁束をXY平面で表示し、同各図(b)は、その漏れ磁束をXZ平面で表示している。各図において、実線矢印は、漏れ磁束の経路を示し、円筒形で示すコイルの周面上に付した白抜きの矢印は、当該コイルに流れる電流(起磁力)方向を示すものとする。
図5(a)、(b)に示すように、第1の電流検出回路におけるコイルに白抜きの矢印Aで示すように、電流が流れると、実線矢印Bで示すような漏れ磁束を生じ、この漏れ磁束は、第2の電流検出回路におけるコアに侵入して当該コア内をそのコア内の実線Cで示すように通過するので、その一部が実線矢印CCで示すように、第2の電流検出回路におけるホール素子の感磁面を直交するように通過するので、このホール素子が電圧を出力し、あたかも第2の電流検出回路におけるコイルに電流が流れたかのように誤検出されてしまう。
しかしながら、本実施例の電流検出器では、第1の電流検出回路における、主として、コイル周辺箇所及びギャップ周辺箇所から構成される漏れ磁束発生部位に対し、第2の電流検出回路におけるホール素子を角度(θ=90°)を持たせる(ホール素子の[感磁面の]向きを直交させる)ようにしているので、図5(a)、(b)にHで示すように、ホール素子622h[の感磁面]に対し漏れ磁束が水平方向となるため、影響量はゼロとなる。また、XZ平面では、図5(b)にJで示すように、上下の干渉磁束により相殺される結果、ホール素子622hへの影響量はゼロとなる。尚、本実施例では、第1の電流検出回路におけるコア52と第2の電流検出回路におけるコア62との角度θが90°の(直交している)場合、別の表現では、第1の電流検出回路におけるホール素子522h[の感磁面]と第2の電流検出回路におけるホール素子622h[の感磁面]との角度θが90°の(直交している)場合なので、上下の干渉磁束により完全に相殺される結果、ホール素子622hへの影響量はゼロとなる。これに対して、仮に、上記両者の角度θが0°の(水平である)場合には、最もバランスが崩れ、干渉量はピークとなる。
以上のように、本実施例の電流検出器では、第1の電流検出回路における、主として、コイル周辺箇所及びギャップ周辺箇所から構成される漏れ磁束発生部位に対し、第2の電流検出回路におけるホール素子を角度(θ=90°)を持たせる(ホール素子の[感磁面の]向きを直交させる)ようにしているので、第1の電流検出回路からの漏れ磁束による第2の電流検出回路における感磁素子への影響を有効に減らすことが可能となるので、第1及び第2の電流検出回路から成る2組の電流検出回路を所定のスペース内に並列配置したまま、即ち、比較的小型な2検出の電流検出器でありながら、各組のコイル又はコアからの漏れ磁束同士の相互干渉による電流検出誤差を大幅に減少させることが可能な2相検出用の電流検出器を実現することができる。
尚、本実施例の電流検出器では、第1の電流検出回路50は、矩形リング状のコア52の基板5060に対して上側[図5(a)及び図6(a)では手前側]となる一辺521にコイル54が巻回され、コア52の上記一辺521と反対側の一辺522に磁気ギャップ522gが形成され、この磁気ギャップ522g内にホール素子522hが配置されている。また、第2の電流検出回路60は、矩形リング状のコア62の基板5060に対して上側[図5(a)及び図6(a)では手前側]となる一辺621にコイル64が巻回され、コア62の上記一辺621と反対側の一辺622に磁気ギャップ622gが形成され、この磁気ギャップ622g内にホール素子622hが配置されている。即ち、コア52は、それぞれ対向する一辺にコイル54と磁気ギャップ522g(ホール素子522h)が配置されており、コア62も、それぞれ対向する一辺にコイル64と磁気ギャップ622g(ホール素子622h)が配置されている。この点、コアの同じ一辺にコイルと磁気ギャップ(ホール素子)が配置されている実施例1とは相違しているが、これは、主として、コアにコイルや磁気ギャップ(ホール素子)を形成する、作り込みの容易さを考慮したものである。
[実施例3]
図7及び図8は、本発明の実施例3に係る電流検出器の概略構造を示す図である。図7は、コア、コイル及びホール素子から成る概略構造を示す図であり、(a)は、コア、コイル及びホール素子と共に、漏れ磁束をXY平面で表示した図、(b)は、その漏れ磁束をXZ平面で表示した図である。図8は、更に、基板、オンボードピン、リード及び信号線を含む概略構造を示す図であり、(a)は、漏れ磁束をXY平面で表示した図、(b)は、漏れ磁束をXZ平面で表示した図である。
本実施例の特徴は、第1の電流検出回路における漏れ磁束発生部位に対し第2の電流検出回路におけるホール素子を、上述したように、遠ざけるようにした実施例1の構成と角度(θ=90°)を持たせるようにした実施例2の構成とを組み合わせた点にある。
図7(a)、(b)及び図8(a)、(b)に示すように、本実施例の電流検出器は、上述した実施例2の構成と略同様に、第1の電流検出回路70と第2の電流検出回路80とが基板(電流検出器の基板)、ボビン、枠体、或いはケース等により規定される所定のスペース内に互いに直交するように1組として配置される構成を有している。本実施例では、図8(a)、(b)に示すように、第1の電流検出回路70と第2の電流検出回路80とは、矩形状の基板(電流検出器の基板)7080上に、その長さ方向に沿って所定の間隔Iを挟んだ互いに直交するそれぞれの所定位置に固定配置されることで、基板(電流検出器の基板)7080上の所定のスペース内に1組として配置されている。
また、第1の電流検出回路70は、上述した実施例1の構成と略同様に、矩形リング状のコア72と、コア72の上記間隔Iに対して外側[図7(a)及び図8(a)では左側]となる一辺721の一部箇所(同図では中央より手前側)に巻回されたコイル74、コア72の上記一辺721の他の一部箇所(同図では中央より奥側)に形成された磁気ギャップ721g内に配置した磁気センサとしての感磁素子(ホール素子)721hを有している。
一方、第2の電流検出回路80は、上述した実施例2の構成と略同様に、矩形リング状のコア82と、コア82の基板7080に対して上側[図7(a)及び図8(a)では手前側]となる一辺821の一部箇所(同図では略中央)に巻回されたコイル84、コア82の上記一辺821と反対側の一辺822の一部箇所(同図では略中央)に形成された磁気ギャップ822g内に配置した磁気センサとしての感磁素子(ホール素子)822hを有している。
本実施例の電流検出器においても、上述した実施例1の構成と略同様に、第1の電流検出回路70におけるコア72のコイル74が巻回される箇所及びギャップ721gが形成される箇所に対し、第2の電流検出回路80における感磁素子としてのホール素子822hを遠ざけるように、第1、第2の電流検出回路におけるコイル、ギャップをそれぞれ配置するようにしている。これにより、第1の電流検出回路70からの漏れ磁束が第2の電流検出回路80におけるホール素子822hに感磁され難くなるので、その影響を減らすことができる。
この点を、図7(a)、(b)及び図8(a)、(b)を参照しつつ、具体的に説明する。図7(a)及び図8(a)は、コア、コイル及びホール素子と共に、漏れ磁束をXY平面で表示し、同各図(b)は、その漏れ磁束をXZ平面で表示している。各図において、実線矢印は、漏れ磁束の経路を示し、円筒形で示すコイルの周面上に付した白抜きの矢印は、当該コイルに流れる電流(起磁力)方向を示すものとする。
本実施例の電流検出器では、上述した実施例1の構成と略同様に、第1の電流検出回路70における、主として、コイル74周辺箇所及びギャップ721g周辺箇所から構成される漏れ磁束発生部位に対し、第2の電流検出回路80におけるホール素子822hを遠ざけるようにしているので、漏れ磁束発生部位から第2の電流検出回路80におけるホール素子822hまでの漏れ磁束の経路は、図7(a)にDで示す経路と同図にEで示す経路を合わせた長さが必要となるので、漏れ磁束の経路が長いほど磁気抵抗が上がり、第2の電流検出回路80におけるホール素子822hへの影響量が小さくなる。
また、その漏れ磁束をXZ平面で見た場合にも、漏れ磁束発生部位から第2の電流検出回路80におけるホール素子822hまでの漏れ磁束の経路は、図7(b)にFで示す経路の長さが必要となるので、やはり漏れ磁束の経路が長いほど磁気抵抗が上がる結果、第2の電流検出回路80におけるホール素子822hへの影響量が小さくなる。
従って、第1の電流検出回路70からの漏れ磁束による第2の電流検出回路80における感磁素子822hへの影響を減らすことが可能となる。
更に、本実施例の電流検出器では、上述した実施例2の構成と略同様に、第1の電流検出回路70における、主として、コイル74周辺箇所及びギャップ721g周辺箇所から構成される漏れ磁束発生部位に対し、第2の電流検出回路80におけるホール素子822hを角度(θ=90°)を持たせる(ホール素子822hの[感磁面の]向きを直交させる)ようにしているので、図7(a)、(b)にHで示すように、ホール素子822h[の感磁面]に対し漏れ磁束が水平方向となるため、影響量はゼロとなる。また、XZ平面では、図7(b)にJで示すように、上下の干渉磁束により相殺される結果、ホール素子822hへの影響量はゼロとなる。尚、本実施例でも、第1の電流検出回路70におけるコア72と第2の電流検出回路80におけるコア82との角度θが90°の(直交している)場合、別の表現では、第1の電流検出回路70におけるホール素子721h[の感磁面]と第2の電流検出回路80におけるホール素子822h[の感磁面]との角度θが90°の(直交している)場合なので、上下の干渉磁束により完全に相殺される結果、ホール素子822hへの影響量はゼロとなる。これに対して、仮に、上記両者の角度θが0°の(水平である)場合には、最もバランスが崩れ、干渉量はピークとなる。
このように、本実施例の電流検出器では、更に、実施例2の構成と略同様に、第1の電流検出回路70における、主として、コイル74周辺箇所及びギャップ721g周辺箇所から構成される漏れ磁束発生部位に対し、第2の電流検出回路80におけるホール素子822hを角度(θ=90°)を持たせる(ホール素子822hの[感磁面の]向きを直交させる)ようにしているので、第1の電流検出回路70からの漏れ磁束による第2の電流検出回路80における感磁素子822hへの影響を有効に減らすことが可能となるので、第1及び第2の電流検出回路から成る2組の電流検出回路を所定のスペース内に1組として配置したまま、即ち、比較的小型な2検出の電流検出器でありながら、各組のコイル又はコアからの漏れ磁束同士の相互干渉による電流検出誤差を大幅に減少させることが可能な2相検出用の電流検出器を実現することができる。
[実施例4]
図9及び図10は、本発明の実施例4に係る電流検出器の概略構造を示す図である。図9は、コア、コイル及びホール素子から成る概略構造を示す図である。図10は、更に、基板、オンボードピン、リード及び信号線を含む概略構造を示す図である。
本実施例の電流検出器は、3検出の電流検出器であり、従って、第1及び第2の電流検出回路に加え、第3の電流検出回路をも有している。そして、本実施例の特徴は、第1の電流検出回路における漏れ磁束発生部位に対し第2の電流検出回路におけるホール素子を、上述したように、角度(θ=90°)を持たせるようにした実施例2の構成と、第2の電流検出回路における漏れ磁束発生部位に対し第3の電流検出回路におけるホール素子を角度(θ=90°)を持たせるようにした実施例2の構成と、更に、第1の電流検出回路における漏れ磁束発生部位に対し第3の電流検出回路におけるホール素子を遠ざけるようにした実施例1の構成という、3つの構成を組み合わせた点にある。
図9及び図10に示すように、本実施例の電流検出器は、第1の電流検出回路90と、第2の電流検出回路100と、第3の電流検出回路106とが、基板(電流検出器の基板)、ボビン、枠体、或いはケース等により規定される所定のスペース内に、隣接するコア同士が互いに直交するように1組として配置される構成を有している。本実施例では、図10に示すように、第1の電流検出回路90と、第2の電流検出回路100と、第3の電流検出回路106とは、矩形状の基板(電流検出器の基板)9000上に、その長さ方向に沿って所定の間隔I、Iを挟んだ互いに直交するそれぞれの所定位置に固定配置されることで、基板(電流検出器の基板)9000上の所定のスペース内に1組として配置されている。
また、第1の電流検出回路90は、上述した実施例1の構成と略同様に、矩形リング状のコア92と、コア92の上記間隔Iに対して外側[図9及び図10では左側]となる一辺921の一部箇所(同図では中央より手前側)に巻回されたコイル94、コア92の上記一辺921の他の一部箇所(同図では中央より奥側)に形成された磁気ギャップ921g内に配置した磁気センサとしての感磁素子(ホール素子)921hを有している。
一方、第2の電流検出回路100は、上述した実施例2の構成と略同様に、矩形リング状のコア102と、コア102の基板9000に対して上側[図9及び図10では手前側]となる一辺1021の一部箇所(同図では略中央)に巻回されたコイル104、コア102の上記一辺1021と反対側の一辺1022の一部箇所(同図では略中央)に形成された磁気ギャップ1022g内に配置した磁気センサとしての感磁素子(ホール素子)1022hを有している。
更に、第3の電流検出回路106は、上述した実施例1の電流検出回路40の構成と略同様に、矩形リング状のコア107と、コア107の上記間隔Iに対して外側[図9及び図10では右側]となる一辺1071の一部箇所(同図では中央より手前側)に巻回されたコイル108、コア107の上記一辺1071の他の一部箇所(同図では中央より奥側)に形成された磁気ギャップ1071g内に配置した磁気センサとしての感磁素子(ホール素子)1071hを有している。
本実施例の電流検出器においても、上述した実施例1と略同様に、第1の電流検出回路90におけるコア92のコイル94が巻回される箇所及びギャップ921gが形成される箇所に対し、第3の電流検出回路106における感磁素子としてのホール素子1071hを遠ざけるように、第1、第3の電流検出回路におけるコイル、ギャップをそれぞれ配置するようにしている。これにより、第1の電流検出回路90からの漏れ磁束が第3の電流検出回路106におけるホール素子1071hに感磁され難くなるので、その影響を減らすことができる。
更に、本実施例の電流検出器では、上述した実施例2と略同様に、第1の電流検出回路90における、主として、コイル94周辺箇所及びギャップ921g周辺箇所から構成される漏れ磁束発生部位に対し、第2の電流検出回路100におけるホール素子1022hを角度(θ=90°)を持たせる(ホール素子1022hの[感磁面の]向きを直交させる)ようにしているので、XY平面では、ホール素子1022h[の感磁面]に対し漏れ磁束が水平方向となるため、影響量はゼロとなる。また、XZ平面では、上下の干渉磁束により相殺される結果、ホール素子1022hへの影響量はゼロとなる。
更にまた、本実施例の電流検出器では、上述した実施例2と略同様に、第2の電流検出回路100における、主として、コイル104周辺箇所及びギャップ1022g周辺箇所から構成される漏れ磁束発生部位に対し、第3の電流検出回路106におけるホール素子1071hを角度(θ=90°)を持たせる(ホール素子1071hの[感磁面の]向きを直交させる)ようにしているので、XY平面では、ホール素子1071h[の感磁面]に対し漏れ磁束が水平方向となるため、影響量はゼロとなる。また、XZ平面では、上下の干渉磁束により相殺される結果、ホール素子1071hへの影響量はゼロとなる。
このように、本実施例の電流検出器では、3つの電流検出回路における、主として、コイル周辺箇所及びギャップ周辺箇所から構成される漏れ磁束発生部位に対し、他の隣り合う電流検出回路におけるホール素子を角度(θ=90°)を持たせる(ホール素子の[感磁面の]向きを直交させる)ようにしているので、一の電流検出回路からの漏れ磁束による他の隣り合う電流検出回路における感磁素子への影響を有効に減らすことが可能となる。更に、両端の2つの電流検出回路における、主として、コイル周辺箇所及びギャップ周辺箇所から構成される漏れ磁束発生部位に対し、反対側の電流検出回路におけるホール素子を遠ざけるようにしているので、第1、第2及び第3の電流検出回路から成る3組の電流検出回路を所定のスペース内に1組として配置したまま、即ち、比較的小型な3検出の電流検出器でありながら、各組のコイル又はコアからの漏れ磁束同士の相互干渉による電流検出誤差を大幅に減少させることが可能な3相検出用の電流検出器を実現することができる。
[実施例5]
次に、本発明の実施例5に係る電流検出器について、図11及び図12を参照して、説明する。図11(a)は、比較例として上述した実施例4に係る電流検出器をXZ平面で表示した図、図11(b)は、本発明の実施例5に係る電流検出器をXZ平面で表示した図である。また、図12(a)は、比較例として上述した実施例4に係る電流検出器を、更に、基板、オンボードピン、リードを含む概略構造により示す図であり、図12(b)は、実施例5に係る電流検出器を、更に、基板、オンボードピン、リードを含む概略構造により示す図である。
さて、上述した実施例4に係る電流検出器では、図11(a)に両矢印Lで示すように、第1の電流検出回路90と第3の電流検出回路106とは、コア92とコア107間の距離はあるが、互いのコア92と107とが水平(同一平面上)になってしまうので、漏れ磁束による干渉が発生してしまうことも考えられる。これに対して、実施例5に係る電流検出器では、図11(b)に両矢印Mで示すように、第1の電流検出回路110と第3の電流検出回路116とは、互いのコア112と117とは、平行ではあるが、水平(同一平面上)にならないので、漏れ磁束による干渉を防止することができる。また、上述した実施例4に係る電流検出器では、図11(a)からも明らかなように、第1の電流検出回路90のコア92と第3の電流検出回路106のコア107間の距離がある分、電流検出器全体の幅が広くなってしまう。これに対して、実施例5に係る電流検出器では、図11(b)からも明らかなように、第1の電流検出回路110のコア112と第3の電流検出回路116のコア117間の距離は、実施例4に係る電流検出器に比べて狭くなるので、電流検出器全体の幅も狭くすることが可能である。従って、より小型の3検出の電流検出器を実現することができる利点がある。
即ち、この実施例5に係る電流検出器も、3検出の電流検出器であり、第1及び第2の電流検出回路に加え、第3の電流検出回路をも有している。そして、第1の電流検出回路における漏れ磁束発生部位に対し第2の電流検出回路におけるホール素子を、上述したように、角度(θ=90°)を持たせるようにした実施例2の構成と、第2の電流検出回路における漏れ磁束発生部位に対し第3の電流検出回路におけるホール素子を角度(θ=90°)を持たせるようにした実施例2の構成と、更に、第1の電流検出回路における漏れ磁束発生部位に対し第3の電流検出回路におけるホール素子を遠ざけるようにした実施例1の構成という、3つの構成を組み合わせた点は、上述した実施例4に係る電流検出器と同様であるが、XZ平面で表示した場合に、実施例4に係る電流検出器では、図11(a)からも明らかなように、コアが横、縦、横となる構成であるのに対し、実施例5に係る電流検出器では、図11(b)からも明らかなように、コアが縦、横、縦となる構成であることを特徴としている。
さて、上述した実施例4及び5に係る電流検出器は、3検出の電流検出器であるが、実施例4に係る電流検出器では、第1の電流検出回路90と第3の電流検出回路106とは、互いのコア92と107とが水平(同一平面上)になってしまうので、漏れ磁束による干渉が発生してしまう事態が考えられた。これに対して、実施例5に係る電流検出器では、隣接する電流検出回路における漏れ磁束発生部位に対し当該電流検出回路におけるホール素子に角度(θ=90°)を持たせるようにするのは、実施例4に係る電流検出器と同様であるが、コアの並び方を縦、横、縦となる構成に組み替えることで、3コア間の漏れ磁束による干渉の問題を解消するようにした。更に、本発明者は、実施例4に係る電流検出器では、3コアのうち、2つのコア同士が水平(同一平面上)になってしまうので漏れ磁束による干渉が発生してしまうことに鑑み、3コア相互の角度を任意に変え、3コアの干渉バランスを考慮した3検出の電流検出器の構成を種々検討し、以下の諸実施例に係る電流検出器の構成を案出した。
[実施例6]
図13及び図14は、本発明の実施例6に係る電流検出器の概略構造を示す図である。図13は、コア、コイル及びホール素子から成る概略構造を示す図である。図14は、更に、基板、オンボードピン、リードを含む概略構造を示す図である。
図13及び図14に示すように、本実施例に係る電流検出器は、第1の電流検出回路130、第2の電流検出回路140、第3の電流検出回路146を有しており、これら3つの電流検出回路のコア132、142、147相互に、漏れ磁束発生部位に対する他の電流検出回路のホール素子に角度(θ=45°)を持たせるようにした。かかる構成により、3コアのうち、いずれのコア同士も水平(同一平面上)になることが無いので漏れ磁束による干渉が発生してしまうのを有効に防止できる。従って、3検出の電流検出器でありながら誤検出の問題を解消し得る電流検出器を実現可能である。
尚、図13では、図示省略し、図14では各コア132、142、147の略中央部にコイル134、144、149を配置(巻回)した構成を示しているが、漏れ磁束発生部位に対する他の電流検出回路のホール素子に角度(θ=45°)を持たせるようにしたことに加えて、漏れ磁束発生部位に対し、感磁素子を遠ざけることを可能とするために、各コイルと、図示しないギャップの形成並びに当該ギャップ内の感磁素子は、例えば、各コア132、142、147における図13で言う最も上側の箇所に配置することが可能である。これにより、各コア132、142、147における漏れ磁束発生部位に対し、他のコア内の感磁素子を遠ざけることも可能になる。
[実施例7]
図15及び図16は、本発明の実施例7に係る電流検出器の概略構造を示す図である。図15は、コア、コイル及びホール素子から成る概略構造を示す図である。図16は、更に、基板、オンボードピン、リードを含む概略構造を示す図である。
図15及び図16に示すように、本実施例に係る電流検出器は、第1の電流検出回路150、第2の電流検出回路160、第3の電流検出回路166を有しており、これら3つの電流検出回路のコア152、162、167において隣接するコア相互に、漏れ磁束発生部位に対する隣接する他の電流検出回路のホール素子に角度(θ=90°)を持たせるようにした。かかる構成により、3コアのうち、いずれのコア同士も水平(同一平面上)になることが無いので漏れ磁束による干渉が発生してしまうのを有効に防止できる。従って、3検出の電流検出器でありながら誤検出の問題を解消し得る電流検出器を実現可能である。
尚、図15では、図示省略し、図16では各コア152、162、167の略中央部にコイル154、164、169を配置(巻回)した構成を示しているが、漏れ磁束発生部位に対する他の電流検出回路のホール素子に角度(θ=90°)を持たせるようにしたことに加えて、漏れ磁束発生部位に対し、感磁素子を遠ざけることを可能とするために、各コイルと、図示しないギャップの形成並びに当該ギャップ内の感磁素子は、例えば、コア152、167における図15で言う最も外側の箇所、換言すれば、コア152における図15で言う最も上側の箇所、コア167における図15で言う最も下側の箇所に配置することが可能である。この場合、真中のコア162のコイル及び感磁素子は、図16に示してあるように、コア162の略中央部のままでも良い。これにより、各コア152、162、167における漏れ磁束発生部位に対し、他のコア内の感磁素子を遠ざけることも可能になる。
[実施例8]
図17及び図18は、本発明の実施例8に係る電流検出器の概略構造を示す図である。図17は、コア、コイル及びホール素子から成る概略構造を示す図である。図18は、更に、基板、オンボードピン、リードを含む概略構造を示す図である。
図17及び図18に示すように、本実施例に係る電流検出器は、第1の電流検出回路170、第2の電流検出回路180、第3の電流検出回路186を有しており、これら3つの電流検出回路のコア172、182、187相互に、漏れ磁束発生部位に対する他の電流検出回路のホール素子に角度(θ=60°)を持たせるようにした。かかる構成により、3コアのうち、いずれのコア同士も水平(同一平面上)になることが無いので漏れ磁束による干渉が発生してしまうのを有効に防止できる。従って、3検出の電流検出器でありながら誤検出の問題を解消し得る電流検出器を実現可能である。また、3コア、従ってまた、3つの電流検出回路を、比較的コンパクトにまとめることができるので、細長(長尺)ではない基板に3つの電流検出回路を形成可能なので、電流検出器の小型化に資する構成である。
尚、図17では、図示省略し、図18では各コア172、182、187の略中央部にコイル174、184、189を配置(巻回)した構成を示しているが、漏れ磁束発生部位に対する他の電流検出回路のホール素子に角度(θ=60°)を持たせるようにしたことに加えて、漏れ磁束発生部位に対し、感磁素子を遠ざけることを可能とするために、各コイルと、図示しないギャップの形成並びに当該ギャップ内の感磁素子は、例えば、各コア172、182、187における図17で言う時計回り側の端部、換言すれば、コア172における図17で言う最も右側の箇所、コア182における図17で言う最も下側の箇所、コア187における図17で言う最も上側の箇所に配置することが可能である。これにより、各コア172、182、187における漏れ磁束発生部位に対し、他のコア内の感磁素子を遠ざけることも可能になる。
[実施例9]
図19は、本発明の実施例9に係る電流検出器のコア、コイル及びホール素子から成る概略構造を示す図である。
図19に示すように、本実施例に係る電流検出器は、第1の電流検出回路190、第2の電流検出回路200、第3の電流検出回路230を有しており、これら3つの電流検出回路のコア192、202、232相互は、漏れ磁束発生部位に対する他の電流検出回路のホール素子に角度(θ)を持たせてはいないが、3コアのうち、いずれのコア同士も距離(間隔)をおいた平行にしかならない、即ち、同一平面上になることが無い構成としている。より詳細には、コア192と232の両コアは、所定のスペース内で最も遠ざけられており、しかも、同一平面上にはならない。従って、コア192と232の一方の漏れ磁束発生部位から他方のホール素子への漏れ磁束による影響は極めて少ないものとすることができる。また、コア192と202の両コア、或いは、コア202と232の両コアは、所定のスペース内で3コア配置の構成を得ながらも、距離(間隔)をおいて配置され、即ち、同一平面上になることが無い。従って、一方のコアの漏れ磁束発生部位から他方のホール素子への漏れ磁束による影響は可及的少ないものとすることができる。以上より、図19に示す構成によっても、3コア配置の電流検出器において、漏れ磁束による干渉が発生してしまうのを有効に防止できる。従って、本実施例に係る電流検出器でも、3検出の電流検出器でありながら誤検出の問題を解消し得る電流検出器を実現可能である。また、3コア、従ってまた、3つの電流検出回路を、比較的コンパクトにまとめることができるので、特に、実施例4及び5に比べて、細長(長尺)ではない基板に3つの電流検出回路を形成可能なので、電流検出器のより小型化に資する構成である。
本発明は、コアにコイルが巻回され、当該コアに設けたギャップ等に前記コイルと所定の位置関係にて感磁素子が配置される電流検出器であれば、感磁素子として、ホール素子を用いるものに限定されるものでは無く、MR素子を用いるもの等、その他の電流検出器にも広く適用可能である。
尚、上述した実施例では、本発明の電流検出器をモータ制御用のインバータ装置に適用したが、本発明の電流検出器は、モータ制御用のインバータ装置以外の用途にも広く適用可能であるのは勿論である。
また、上述した実施例では、矩形状のコアを用いているが、例えば、楕円リング状のコア、円形状のリングコア等、他の形状のコアを用いる電流検出器にも適用可能なことは勿論である。
更に、上述した実施例では、2つの電流検出回路を有する2検出の電流検出器及び3つの電流検出回路を有する3検出の電流検出器について、本発明を適用したが、本発明は、4つ以上の電流検出回路を有する4検出以上の多検出用の電流検出器にも適用可能であることは言うまでもない。
100 電流検出器、
30、50、70、90、110、130、170、190 第1の電流検出回路、
40、60、80、100、140、180、200 第2の電流検出回路、
106、116、146、186、230 第3の電流検出回路、
3040、5060、7080、9000 基板、 S、I 間隔、
32、42、52、62、72、82、92、102、107、112、117、132、142、147、152、162、167、172、182、187、192、202、232 コア、
34、44、54、64、74、84、94、104、108、134、144、149、154、164、169、174、184、189 コイル、
321g、421g、522g、622g、822g、921g、1022g、1071g 磁気ギャップ、
321h、421h、522h、622h、822h、921h、1022h、1071h 感磁素子(ホール素子)

Claims (7)

  1. コアと、当該コアの所定の箇所に巻回されるコイルと、当該コアに形成されるギャップに前記コイルと所定の位置関係にて配置される感磁素子とをそれぞれ含む少なくとも第1及び第2の電流検出回路が所定のスペース内に1組として配置される電流検出器において、前記第1の電流検出回路におけるコアのコイルが形成される箇所及び/又はギャップが形成される箇所の軸方向に対し、前記第2の電流検出回路における感磁素子の感磁面に0°<θ<180°の範囲で角度θを持たせるように、第1、第2の電流検出回路におけるコイル、ギャップをそれぞれ配置することを特徴とする電流検出器。
  2. 前記第1の電流検出回路と前記第2の電流検出回路とが所定のスペース内に互いのコア同士が直交するように1組として配置され、前記第1の電流検出回路におけるコアのコイルが形成される箇所及び/又はギャップが形成される箇所の軸方向に対し、前記第2の電流検出回路における感磁素子の感磁面にθ=90°の角度θを持たせたことを特徴とする請求項1に記載の電流検出器。
  3. コアと、当該コアの所定の箇所に巻回されるコイルと、当該コアに形成されるギャップに前記コイルと所定の位置関係にて配置される感磁素子とをそれぞれ含む第1、第2及び第3の電流検出回路が所定のスペース内に互いに隣接するコア同士が直交するように1組として配置され、前記第1の電流検出回路におけるコアのコイルが形成される箇所及び/又はギャップが形成される箇所の軸方向に対し、前記第2の電流検出回路における感磁素子の感磁面にθ=90°の角度θを持たせると共に、前記第2の電流検出回路におけるコアのコイルが形成される箇所及び/又はギャップが形成される箇所の軸方向に対し、前記第3の電流検出回路における感磁素子の感磁面にθ=90°の角度θを持たせたことを特徴とする電流検出器。
  4. コアと、当該コアの所定の箇所に巻回されるコイルと、当該コアに形成されるギャップに前記コイルと所定の位置関係にて配置される感磁素子とをそれぞれ含む第1、第2及び第3の電流検出回路が所定のスペース内に1組として配置される電流検出器において、前記第1、第2又は第3の電流検出回路におけるコアのコイルが形成される箇所及び/又はギャップが形成される箇所の軸方向に対し、前記所定のスペース内で隣り合う各電流検出回路における感磁素子の感磁面に0°<θ<180°の範囲で角度θを持たせるように、各電流検出回路におけるコイル、ギャップをそれぞれ配置することを特徴とする電流検出器。
  5. 前記θ=45°であることを特徴とする請求項4に記載の電流検出器。
  6. 前記θ=90°であることを特徴とする請求項4に記載の電流検出器。
  7. 前記θ=60°であることを特徴とする請求項4に記載の電流検出器。
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