JP2011184337A - 粉末組成物及び化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な経時安定性を有する粉末組成物及び化粧料を提供する。
【解決手段】N−アシルアミノ酸ジエステルを少なくとも含む油性成分と、糖類包括剤と、を含む水中油型乳化組成物を乾燥して得られた粉末組成物と、当該粉末組成物と水性媒体とを組み合わせて得られた化粧料。
【選択図】なし

Description

本発明は、粉末組成物及び化粧料に関する。
流動パラフィン、シリコーンオイルなどの油剤を乳化した従来の化粧料では、油剤内部に水分を保持させる能力が無く、このため、皮膚に塗布されたときには皮膚表面に油の皮膜を形成し水分の蒸発を抑制することで皮膚の乾燥を防ぐものであった。しかしながら、これらの油剤が塗布された皮膚ではそこに存在していた水が油剤によって押し退けられ、本来皮膚が持つ保湿機能が有効に働かなくなるという問題点があった。
これに対し、近年、角層の細胞間脂質に着目した保湿機能改善が行われるようになってきた。これは細胞間に存在するセラミドを主体とした配向性の脂質と類似した成分を塗布することで細胞間脂質を補い、バリア機能と保湿機能の正常化を図るものである。こうした細胞間脂質を補う油剤としては、例えば特許文献1に示すような糖セラミド類や非特許文献1に示すような疑似セラミドが代表的なものである。
しかしながら、これらのセラミド類は天然物から抽出される場合も収率が低く、合成する場合も工程が長いため非常に高価なものである。またこれらは一般に結晶性の高い物質であり、他の油剤への溶解性が低く、低温で結晶を析出する等の理由のため、化粧料に配合する場合、安定性を確保することが困難であった。また、水性のセラミド類分散物は、界面活性剤等を用いて分散することは可能であるが、角層の細胞間に浸透させるのに十分な小さなサイズにすることが困難であった。
これらの問題点を解決するために、最近、特許文献2に示されるような、アミノ酸系油剤、例えばN−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル、2−オクチルドデシル)が開発され、レシチンと多価アルコールを大量に使用した乳化型化粧料が開発された。
しかしながら、上記乳化型化粧料では、長期間の貯蔵中に、アミノ酸系油剤が結晶析出し、粗大な凝集物の生成を引き起こすことがある。このような粗大な凝集物は、著しい製品劣化の原因となることがあり、また油剤の皮膚浸透性の低下や物性の変化を生じて肌への塗布感が悪化するなどの問題に発展する場合がある。
特開2000−51676号公報 特開2006−89420号公報
Imokawa G.et al., J.Soc Cosmet Chem.,40,273(1989)
本発明の目的は、良好な経時安定性を有する粉末組成物及びこれを含む化粧料を提供することにある。
前記課題を解決するための具体的手段は以下の通りである。
<1> N−アシルアミノ酸ジエステルを少なくとも含む油性成分と、糖類包括剤と、を含む水中油型乳化組成物を乾燥して得られた粉末組成物。
<2> 前記糖類包括剤が、糖単位60以下の糖類である<1>に記載の粉末組成物。
<3> 前記N−アシルアミノ酸ジエステルにおけるアシル基が、炭素数8〜18のアシル基である<1>又は<2>に記載の粉末組成物。
<4> 前記N−アシルアミノ酸ジエステルが、N−ラウロイルグルタミン酸ジエステルである<1>〜<3>のいずれかに記載の粉末組成物。
<5> 前記N−ラウロイルグルタミン酸ジエステルのエステル構造におけるアルコール残基が、それぞれ、フィトステリルオキシ基、2−オクチルドデシルオキシ基、ベヘニルオキシ基及びコレステリルオキシ基から選択されたアルコール残基である<4>記載の粉末組成物。
<6> 前記糖類包括剤が、イヌリン、ラフィノース、スタキオース、ベルパスコース及びトレハロースから選ばれた少なくとも一種である<1>〜<5>のいずれかに記載の粉末組成物。
<7> 組成物全質量の20倍の純水に25℃で溶解させて得られた乳化組成物における乳化粒子の粒径が10nm〜200nmである<1>〜<6>のいずれかに記載の粉末組成物。
<8> 前記糖類包括剤の含有量が、前記油性成分の全質量の0.5〜100倍である<1>〜<7>のいずれかに記載の粉末組成物。
<9> 前記糖類包括剤の含有量が、前記N−アシルアミノ酸ジエステルの質量の1〜50倍である<1>〜<8>のいずれかに記載の粉末組成物。
<10> 脂肪族基を含む置換基を有する多糖類を更に含む<1>〜<9>のいずれかに記載の粉末組成物。
<11> 前記脂肪族基を含む置換基を有する多糖類が、下記一般式(I)で表される化合物の少なくとも1種である<10>に記載の粉末組成物。
polyS)−[(L)−R] (I)
(式中、polySは多糖類を表し、Rは炭素数4〜20の、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、カルボキシルアルキル基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基又はアルキルカルボニルオキシ基を表し、mは0又は1以上の整数を表し、nは1以上の整数を表し、Lは連結基を表す。)
<12> <1>〜<11>のいずれかに記載の粉末組成物と水性媒体とを組み合わせて得られた化粧料。
<13> <1>〜<11>のいずれかに記載の粉末組成物の製造方法であって、N−アシルアミノ酸ジエステルを含む油相成分又は該油相成分を含有する乳化物と、糖類包括剤とを組み合わせて、水中油型乳化組成物を得る工程、及び、前記水中油型乳化組成物を乾燥する工程を含む粉末組成物の製造方法。
<14> 前記水中油型乳化組成物を得る工程が、前記N−アシルアミノ酸ジエステルを少なくとも含む油相成分を該N−アシルアミノ酸ジエステルの良溶媒に溶解して、油相を調製すること、及び、得られた油相とN−アシルアミノ酸ジエステルの貧溶媒を含む水相とを混合することを更に含む<13>記載の粉末組成物の製造方法。
本発明によれば、良好な経時安定性を有する粉末組成物及び化粧料を提供できる。
本発明の粉末組成物は、N−アシルアミノ酸ジエステルを少なくとも含む油性成分と、糖類包括剤と、を含む水中油型乳化組成物を乾燥して得られた粉末組成物である。
本発明の粉末組成物は、油性成分であるN−アシルアミノ酸ジエステルに加えて糖類包括剤を含む水中油型乳化組成物を乾燥して得られたものであるので、長時間にわたって貯蔵することができ、また、長期間の貯蔵後に水性媒体と組み合わせて得られた乳化組成物の乳化粒子の粒径が増大することがなく、良好な経時安定性を有する粉末組成物とすることができる。
本発明において「水相」とは、溶媒の種類にかかわらず「油相」に対する語として使用する。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても本工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。
本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
本発明において、組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
以下、本発明について説明する。
[粉末組成物]
本発明の粉末組成物は、上記のとおり、N−アシルアミノ酸ジエステルを少なくとも含む油性成分と、糖類包括剤と、を含む水中油型乳化組成物を乾燥することによって得られたものである。
まず、本水中油型乳化組成物について説明する。
<水中油型乳化組成物>
本発明にかかる水中油型乳化組成物は、N−アシルアミノ酸ジエステルを含む油相成分又は該油相成分を含有する乳化物と、糖類包括剤とを組み合わせて得られたものである。本乳化物は、N−アシルアミノ酸ジエステルを油性成分として少なくとも含む乳化粒子が油相として水相中に分散された水中油型の乳化物である。N−アシルアミノ酸ジエステルは、乳化粒子の一部を構成していればよい。
(N−アシルアミノ酸ジエステル)
本発明に用いるN−アシルアミノ酸ジエステルは、アミノ酸系油剤であり、油性成分でありながら、保水作用を有し、生体親和性にも優れるため、本発明における油性成分として適したものである。
本発明にかかるN−アシルアミノ酸ジエステルのアミノ酸残基は、皮膚に対する浸透性の観点から、酸性アミノ酸残基が用いられることが好ましい。酸性アミノ酸残基としては、アスパラギン酸又はグルタミン酸に由来していることが好ましく、特にグルタミン酸に由来していることが好ましい。N−アシルアミノ酸ジエステルにおけるアシル基の炭素数には特に制限はないが、角層細胞間脂質との親和性の観点から、炭素数8〜18のものが好ましく、ラウロイル基が特に好ましい。
N−アシルアミノ酸ジエステルのエステル構造におけるアルコール残基は、皮膚刺激性の低減の観点から、炭素数16以上が好ましく、例示すれば、セチルアルコール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデシルアルコール、イソステアリルアルコール、ホホバアルコール、デシルテトラデカノール等の高級アルコール類、コレステロール、ジヒドロコレステロール、フィトステロールなどのステロール類などが挙げられる。これらを単独で用いてもよく、混合エステルとして用いてもよい。N−アシルアミノ酸ジエステルにおける2つのアルコール残基としては、それぞれ、2−オクチルドデシルオキシ基、ベヘニルオキシ基、フィトステリルオキシ基及びコレステリルオキシ基から選択されたアルコール残基を、特に好ましく用いることができる。
このようなN−アシルアミノ酸ジエステルとしては、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジエステルが挙げられ、例えば、味の素(株)製のエルデュウPS−203、PS−304、CL−202、CL−301、および日本エマルション(株)製のLG−1600、LG2000、LG−OD(H)、SG2000などが挙げられる。
油相中のN−アシルアミノ酸ジエステルの含有量は、保水効果の観点から10質量%以上が好ましく、更に30質量%以上が好ましく、50質量%以上が特に好ましい。
(脂肪酸成分)
本発明にかかる乳化物では、脂肪酸成分として、脂肪酸及び脂肪酸塩の少なくとも一方を含むことが好ましい。このような脂肪酸成分であれば、N−アシルアミノ酸ジエステルを含有する微細で且つ安定な乳化粒子を得ることができる。なお、本発明において、後述する「界面活性剤」には、この脂肪酸成分は含まれない。
脂肪酸成分としての脂肪酸には、例えば化粧品、医薬品、食品等の分野で通常用いられているもののいずれであってもよく、乳化粒子の分散性などの観点から、脂肪酸の炭素数が12以上20以下の脂肪酸であることが好ましい。なかでもラウリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸等の常温もしくは分散時の温度で溶液状である脂肪酸がより望ましい。炭素数12以上20以下の脂肪酸の例としてラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、リノール酸、α−リノレン酸、γ−リノレン酸等が挙げられる。脂肪酸成分としての脂肪酸は、油相成分として本乳化物に含まれる。
脂肪酸成分としての脂肪酸塩は、脂肪酸の融点に関わらず水性媒体に可溶形態であるため、油相と水相との混合工程における溶解性の観点から、いずれの融点の脂肪酸から構成された脂肪酸塩であってもよく、また飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸のいずれの脂肪酸塩であってもよい。脂肪酸塩を構成する塩としては、ナトリウム、カリウム等の金属塩や、L−アルギニン、L−ヒスチジン又はL−リジン等の塩基性アミノ酸塩、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン塩が挙げられる。塩の種類は、用いられる脂肪酸の種類等により適宜選択されるが、溶解性及び乳化物の安定性の観点から、ナトリウムなどの金属塩が好ましい。脂肪酸成分としての脂肪酸塩は、水性媒体に可溶であるので乳化物の水相成分とすることができる。
乳化物中の脂肪酸成分としては、炭素数が12以上20以下の脂肪酸であればよく、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、αリノレン酸、γリノレン酸等の脂肪酸及びこれらの塩を例示することができ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。中でも、常温もしくは分散時の温度で溶液状であることの観点から、本発明における脂肪酸成分としては、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ラウリン酸、ステアリル酸、イソステアリン酸、オレイン酸、γリノレン酸、αリノレン酸、リノール酸及びそれらの塩からなる群より選択された少なくとも1種であることが好ましく、オレイン酸であることが特に好ましい。
乳化物における脂肪酸成分は、N−アシルアミノ酸ジエステルを良好に分散可能にする量で含有されていればよく、乳化物の保存安定性、透明性の観点から、脂肪酸成分以外の油性成分の全質量に対して0.01倍量以上1.0倍量以下であることが好ましく、保存安定性の観点から0.05倍量以上、0.5倍量以下であることがより好ましい。N−アシルアミノ酸ジエステルを含む油性成分の全質量に対して1.0倍量以下とすることにより過剰な脂肪酸の分離、析出を抑制することができ、一方、0.01倍量以上とすることにより油性成分への定着が十分となって好ましい。
(他の油相成分)
本発明にかかる水中油型乳化組成物の油相を構成する油性成分には、上述したアミノ酸系油剤の他に種々の油性成分を含むことができる。本発明で使用可能な油性成分としては、水性媒体、特に水に不溶又は難溶の、油性媒体に溶解する成分であれば、特に限定は無い。なお、水性媒体に不溶とは、水性媒体100mLに対する溶解度が、25℃において、0.01g以下であることをいい、水性媒体に難溶とは、水性媒体100mLに対する溶解度が、25℃において、0.01gを超え0.1g以下であることをいう。また、本明細書における「機能性成分」とは、生体に適用した場合に、適用された生体において所定の生理学的効果の誘導が期待され得る成分を意味する。
水中油型乳化組成物に用いられるこれらの油性成分の例としては、化粧品に使用した際に有用な効果を示す油性成分を広く挙げることができる。化学構造面からは、油脂類、炭化水素類、ロウ類、エステル類、高級アルコール類、高分子類、油溶性色素類、油溶性蛋白質類などがある。また、それらの混合物である、各種の植物油、動物油も含まれる。
これらの油性成分の例としては、ヤシ油、オリーブ油、コーン油、ホホバ油などの油脂類;ベヘニルアルコール、ステアリルアルコール、セタノールなどの高級アルコール類;コレステロール、フィトステロールなどのステロール類;パルミチン酸エチルヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシルなどのエステル類;スクワラン、水添ポリデセン、水添ポリイソブテンなどの炭化水素類が挙げられる。
また、特徴のある機能を有する機能性油性成分として、上記のN−アシルアミノ酸ジエステル以外には、β−カロテン、アスタキサンチン、ゼアキサンチン、リコピン、ルテインなどのカロテノイド類、トコフェロール、トコトリエノールなどのビタミンE類、コエンザイムQ10などのユビキノン類、EPA、DHA、リノレン酸などのω−3油脂類なども含むことができる。
更に、保湿機能を持った油性成分として高価ではあるが、セラミドI、セラミドII、セラミドIII、セラミドV、セラミドVIなどの活性セラミド類;グルコシルセラミド、ガラクトシルセラミドなどのスフィンゴ糖脂質類;スフィンゴミエリン類;疑似セラミド類も含むことができる。
本発明にかかる乳化物において、このような油性成分の含有量としては、例えば、化粧料への応用を考慮すれば、乳化粒子径・乳化安定性の観点から、好ましくは乳化物の全質量の0.1質量%〜50質量%、より好ましくは0.2質量%〜25質量%、更に好ましくは0.5質量%〜10質量%である。油性成分の含有量が前記0.1質量%以上であれば、有効成分の効能を充分に発揮でき、本乳化物に基づいて得られた水中油型乳化組成物を化粧料へ応用し易くなるため好ましい。一方、50質量%以下であれば、乳化粒子の粒子径の増大や乳化安定性の悪化を抑制し、安定な組成物が得られるため、好ましい。
(脂肪族基を含む置換基を有する多糖類)
本乳化物の水相には、乳化物又は乳化組成物の安定化のために、脂肪族基を含む置換基を有する多糖類を含むことが好ましい。
本発明に用いられる「脂肪族基を含む置換基を有する多糖類」とは、多糖の糖鎖に脂肪族基を含む置換基がグラフト状に連結した構造を有するものである(以下、「脂肪族置換基連結多糖類」と称する。)。この脂肪族置換基連結多糖類は、一般に界面活性を有し、脂肪族基を疎水基とし、糖鎖部分を親水基とする一種の高分子界面活性剤にも分類することができる。疎水基である脂肪族基を乳化物の油滴中に挿入又は吸着し、親水基である糖鎖部分を水中に大きく拡げた形で油滴表面に存在するため、乳化粒子(油滴)がお互いに近づいて凝集し、更には合一するのを妨げると考えられている。また、大きな糖鎖が油滴表面に存在することで、結果的に油滴の周りに厚い水和層が形成されるために、油滴のオストワルド成長も抑制されるものと考えられる。
多糖類の骨格としては、グルコースを単位糖とするデキストリン、デンプン、セルロース、グルカン、グリコーゲンプルランなど;フルクトースを単位糖とするイヌリン、レバン、フルクトオリゴ糖など;N−アセチルグルコサミンを単位糖とするキチンなど;ガラクトースを単位糖とするガルクトオリゴ糖;マンノースを単位糖するマンナンオリゴ糖などがある。また、二種以上の単位糖から構成される多糖類として、ラフィノース、スタキオース(ガラクトース/フルクトース/グルコース)などが知られている。
多糖類の平均重合度(糖単位数)としては、一般に2〜100であり、安定化効果と溶解性の観点から、5〜50であることが更に好ましい。
これらの多糖類の中では、乳化物及び乳化組成物における塩析現象、即ち、白濁、凝集、沈澱、増粘、分離を抑制する観点から、フラクトースを含む多糖類が好ましく、イヌリンが特に好ましい。イヌリンは、D−フルクトースを主要成分とするオリゴ糖であり、β−1,2結合したフラノイドフルクトースと、還元末端においてショ糖結合したα−D−グルコースを有する構造を示すフラノイドフルクトース単位は一般に2〜60程度となる。
本脂肪族置換基連結多糖類とは、即ち、多糖類が持つ水酸基などの親水基の一部を、脂肪族基を主体とする疎水基で置換したものである。
多糖類と脂肪族基を含む置換基との結合様式は、以下に示す(式I)の構造で表される。
polyS)−〔(L)−R〕 (式I)
ここで、(polyS)は多糖鎖を表す。Rは、炭素数4〜20の、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、カルボキシルアルキル基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基及びアルキルカルボニルオキシ基から選択される脂肪族基を表し、その基の中に置換基、例えば、芳香族環又は脂肪族環を1以上含んでもよい。脂肪族基としては、塩析の抑制効果の観点から、12〜18以下の炭素数の脂肪酸基であることが好ましい。mは0又は1以上の整数の整数を表し、化合物安定性の観点から5以下の整数であることが好ましい。nは1以上の整数を表し、化合物の水溶性の観点から30以下の整数であることが好ましい。更に10以下であることが更に好ましい。
Lは、酸素原子、窒素原子及びカルボニル基から選択された少なくとも1つの部分構造を有する連結基を表す。連結基ならいずれの基でもよく、エステル基、エーテル基、ケトン基及びアミド基から選択された少なくとも1つの連結基であることが好ましい。ここで、Rと連結基(L)を合わせた部分が疎水基に相当する。
疎水基の具体例としては、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸などの高級脂肪酸エステル;アルキルコハク酸、アルキル酒石酸、アルケニルコハク酸などのジカルボン酸モノエステル;アルキルカルバミン酸アミド、高級脂肪酸アミド、アルキルグリセリルエステル、アルキルグリセリルエーテル、コレステロール、フィトステロールなどが挙げられる。
これらの脂肪酸基を含む置換基を有する多糖類の具体例としては、Colloid and Interface Science Series,Vol.4, Colloids in Cosmetics and Personal Care,WILEY-VCH Verlag GmbH & Co. Edited by T. F.Tadros,1(2008) に示すラウリルカルバミン酸イヌリン(イヌテック SP1;オラフティ)、ミリスチン酸デキストリン(レオパールMKL2;千葉製粉)、ステアリン酸イヌリン(レオパールISL2;千葉製粉)、オクテニルコハク酸デンプン(エマルスターA1;松谷化学)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースステアロキシエーテル(サンジェロース;大同化成)、各種乳化技術ノウハウ・事例集、(株)情報機構、23(2009) に示すラウリルカルバミドキトサンなどが挙げられる。またバイオサーファクタントの一種でAcinetobacter calcoaceticusが作るエマルザンもこれに含まれる。
脂肪族置換基連結多糖類は、乳化物における塩析の抑制効果の観点から、乳化物の全質量に対して0.05質量%〜10質量%で含まれることが好ましく、0.05質量%〜3.0質量%であることがより好ましい。
また、脂肪族置換基連結多糖類は、N−アシルアミノ酸ジエステルの全質量の0.1倍量〜5倍量含まれていることが塩析の抑制効果の観点から好ましく、0.5倍量〜3倍量であることが更に好ましい。
(水相組成)
本乳化物の水相には、N−アシルアミノ酸ジエステルの貧溶媒、例えば水に溶解する他の成分が水相成分として含有されていてもよく、このような水溶性の水相成分に、特定の機能を示しうる機能性成分が含まれていてもよい。
例えば水相成分として、下記に示すようなイオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤又はこれらの混合物を含むことができる。
イオン性界面活性剤の例としては、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、モノアルキルリン酸塩、レシチン等が挙げられる。
これらのイオン性界面活性剤の含有量は、化粧料に用いた場合の皮膚刺激性の観点から、油性成分の全質量に対して0.1倍量以下であることが好ましい。
本発明における非イオン性界面活性剤としては、分散性向上のためHLB10以上でHLB18以下の非イオン性界面活性剤(単に、非イオン性界面活性剤ともいう。)を含有することができる。非イオン性界面活性剤としては、乳化物の安定性の観点からは、HLB12以上18以下であることがより好ましい。また、前記非イオン性界面活性剤は、油相及び水相のいずれか一方に含有しても、また、双方に含有してもよい。
本乳化物が非イオン性界面活性剤を含有する場合、非イオン性界面活性剤の含有有量は、乳化粒子の微細化の観点から油性成分の全質量に対して0.3倍量以下であることが好ましい。
本発明で好適に使用できる非イオン性界面活性剤の例としては、(モノ、ジ、トリ)グリセリン脂肪酸エステル、モノグリセリン有機酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、などが挙げられる。上記の中でも、乳化物の安定性向上の観点から、より好ましくは、ポリグリセリン脂肪酸エステル、およびショ糖脂肪酸エステルである。これらの非イオン性界面活性剤をそれぞれ単独または、それらの2種以上を任意の割合で併用することもできる。
pH調整剤としては、水酸化ナトリウム等の塩基、塩酸等の酸、リン酸塩緩衝液、クエン酸塩緩衝液等の緩衝液を用いることができる。酸化防止剤としては、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体、クエン酸モノグリセリド等がある。
本乳化物には、他の水相成分として、水溶性の塩類、他の糖類、タンパク質、酸化防止剤、防腐剤、色素、香料等を含むことができる。
塩類としては、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム等が挙げられる。他の糖類としては、グルコース、フルクトース、スクロース、アラビノース、セロビオース、ラクトース、マルトース、トレハロース等が挙げられる。また、多糖類としては、マルトデキストリン、オリゴ糖、イヌリン、アラビアガム、キトサン等が挙げられる。タンパク質としては、各種アミノ酸類、オリゴペプチド、ゼラチン、水溶性コラーゲン、カゼイン、シクロデキストリン等が挙げられる。
水相に対するこれらの添加剤の添加量は、油剤の濃度、ひいては化粧料にしたときの使用感の観点から、水相成分の全質量の20質量%以下、好ましくは10質量%以下とすることができる。また、必要に応じて水相中にあらかじめ少量の水溶性有機溶媒を添加しておくこともできる。この場合の水溶性有機溶媒の添加量は乳化物の経時安定性の観点から20質量%以下、好ましくは10質量%以下である。
(乳化物における乳化粒子の粒径)
本乳化物中の乳化粒子の体積平均粒径は、粉末組成物の復水後の乳化組成物の肌への浸透性の観点から、1nm〜100nmであることがより好ましくは1nm〜50nmである。乳化粒子の粒径の測定については、後述する測定方法を適用すればよい。
(乳化物のpH)
本乳化物のpHは、乳化粒子の安定性の観点から、6以上8以下であり、好ましくはpH6.5以上7.5以下である。
(糖類包括剤)
本発明にかかる水中油型乳化組成物には、糖類包括剤が含まれる。水中油型乳化組成物における糖類包括剤は、上述した乳化物における油滴(乳化粒子)の表面の少なくとも一部を被覆していればよい。このような糖類包括剤は、本粉末組成物においてN−アシルアミノ酸ジエステルを含む油性成分を被覆して粉末化工程や粉末保存時に油性成分を保護し、また、粉末組成物を水性媒体と組み合わせて乳化組成物(例えば、化粧料)とした場合にも、乳化組成物中に油滴として存在する油性成分を保護する。この結果、粉末形態及び乳化物形態のいずれであっても、粉末組成物及び、この粉末組成物から得られた乳化組成物それぞれの経時安定性を向上させると推測される。
本発明における糖類包括剤として用いられる糖類とは、糖単位を基本単位として構成された糖類であり、糖単位の平均重合度(糖単位数)としては、復水後の粒径微細化の観点から、一般に60以下であることが好ましく、5〜50であることが更に好ましい。このような糖類包括剤としては、油滴の安定化効果の観点から、イヌリン、ラフィノース、スタキオース、ベルパスコース、トレハロースの中から少なくとも一種であることが好ましい。特に、水分散時の透明性及び入手の容易性等の観点からイヌリン、ラフィノース、トレハロースが更に好ましく、乾燥時の収率の観点から、イヌリンとトレハロースが更に好ましい。
本発明におけるイヌリンは、末端にグルコースを1個有するフルクトースポリマーまたはフルクトースオリゴマーである。イヌリンは広く自然界に存在することが知られており、チコリ、キクイモ、ダリア、ニンニク、ニラ、タマネギ、アガベなどに多く含まれる。イヌリンの詳細に関してはHandbook of Hydrocolloids, G.O.Phillips,P.A.Williams Ed.,397-403,(2000) CRC Pressに記載されている。一般に、ブドウ糖単位をG、果糖単位をFとして鎖長を表現する。本発明のイヌリンには、GFで表記されるスクロースは含まれない。通常天然から抽出されるイヌリンは、GF2(ケストース)、GF3(ニストース)、GF4(フラクトシルニストース)からGF60程度までのポリマーかオリゴマー、またはそれらの混合物である。
本発明では、イヌリンはチコリ、キクイモ、ダリアなどの根から分離熱水抽出され、この水溶液を濃縮、スプレードライにより粉末化販売されているものを含むことができる。この例としては、チコリ根から抽出されたFrutafit(SENSUS社製)、同じくチコリ根から抽出されたベネオ(オラフティ社)、ダリア根由来試薬((株)和光純薬、シグマ社)、チコリ根抽出試薬(シグマ社)等を挙げることができる。また、本発明におけるイヌリンには、β−フルクトフラノシダーゼのフラクタン転移活性を利用して、ショ糖(スクロース)から調製するものも含むことができる。この例としては、フジFF(フジ日本精糖(株)製)、GF2(明治製菓(株))を挙げることができる。
本発明におけるラフィノースは、D−ガラクトース、D−グルコース及びD−フラクトースを一単位ずつ含む三糖類である。ラフィノースは、広く自然界に存在することが知られており、ビート、ユーカリ樹液、大豆、キャベツ、ブロッコリー、アスパラガス等に比較的多く含まれる。本発明では、ラフィノースはビートなどから分離熱水抽出され、この水溶液を濃縮、スプレードライにより粉末化販売されているものを含むことができる。この例としては、ラフィノース(日本甜菜精糖(株)製)を挙げることができる。
スタキオースは、D−フルクトース、D−ガラクトース、D−ガラクトース、D−グルコースが連なった4糖であり、自然界には大豆等の豆類やウリ科植物に比較的多く含まれる。スタキオースの販売例としては、SFSオリゴ糖(我流本舗)等が挙げられる。
また、ベルパスコースは、D−ガラクトース、D−ガラクトース、D−ガラクトース、D−グルコース、D−フルクトースの順に並んだ5糖であり、ソラマメ等の豆類に含まれる。スタキオースもベルバスコースもラフィノースと同様、植物より熱水抽出され、この水溶液は濃縮され、スプレードライにより粉末化される。
また、本発明におけるトレハロースは、例えばブドウ糖溶液中で酵母を培養して、酵母菌体中にトレハロースを作らせ、このトレハロースを菌体から分離する方法、又はブドウ糖溶液中でバクテリアを培養し、培養液中にトレハロースを作らせ、このトレハロースを培養液から分離するホフ法などで製造する事が出来る。市販のトレハロースとしては、「とれはのいのち」(H+Bライフサイエンス(株))等を用いることが出来る。
これらの糖類包括剤は単独で使用してもよく、二種以上を混合して用いてもよい。二種以上の糖類包括剤を用いる場合には、用いる糖類包括剤の割合には特に制限はなく、これらは任意の割合で使用できる。
本発明の糖類包括剤は、乾燥中の油滴の合一防止の観点から、油性成分の全質量に対する質量比で0.5〜100倍の範囲であることが好ましく、1〜50倍であることが更に好ましい。また、N−アシルアミノ酸ジエステルの凝集防止の観点から、糖類包括剤のN−アシルアミノ酸ジエステルに対する質量比は、1〜50倍の範囲が好ましく、2〜25倍の範囲が更に好ましい。
[粉末組成物の製造方法]
本発明の粉末組成物の製造方法は、前記N−アシルアミノ酸ジエステルを含む油相成分又は該油相成分を含有する乳化物と、前記糖類包括剤と組み合わせて、前記水中油型乳化組成物を得る工程(水中油型乳化組成物調製工程)、及び、前記水中油型乳化組成物を乾燥する工程(乾燥工程)を含む。
<水中油型乳化組成物調製工程>
本発明にかかる水中油型乳化組成物調製工程において、糖類包括剤と、N−アシルアミノ酸ジエステルを含む油相成分又は該油相成分を含む乳化物とを組み合わせる方法には、特に制限はない。N−アシルアミノ酸ジエステルを含む油相成分と糖類包括剤とを組み合わせる場合には、糖類包括剤は、水相に添加されればよい。これにより、乳化物が得られると当時に、糖類包括剤も含有された水中油型乳化組成物が得られる。また、N−アシルアミノ酸ジエステルを油相成分として含有する乳化物と糖類包括剤とを組み合わせる場合には、乳化物を得た後に、この乳化物に糖類包括剤が添加されればよい。また、糖類包括剤の一部を水相に添加して乳化物を調製した後、残りの一部を、得られた乳化物に添加してもよい。乳化時の操作性、すなわち水相の粘性を低く保つ観点から、乳化物を得てから本乳化物に糖類包括剤を接触させることが好ましい。
(乳化物調製工程)
本粉末組成物の製造方法では、上記水中油型乳化組成物調製工程が、前記N−アシルアミノ酸ジエステルを含む乳化物を得ること(乳化物調製工程)を含んでいてもよい。
乳化物調製工程は、前記N−アシルアミノ酸ジエステルを少なくとも含む油相成分と、水相成分とを混合して乳化する一般的な乳化方法のいずれによって行ってもよいが、得られる乳化粒子の微細性の観点から、N−アシルアミノ酸ジエステルを少なくとも含む油相成分を該N−アシルアミノ酸ジエステルの良溶媒に溶解して油相を調製すること(以下、油相調製工程)、及び、得られた油相とN−アシルアミノ酸ジエステルの貧溶媒を含む水相とを混合すること(以下、乳化工程)、を含む方法であることが好ましい。
このような製造方法では、N−アシルアミノ酸ジエステルの良溶媒に、N−アシルアミノ酸ジエステルを含む油相成分を溶解して油相を調製した後に、N−アシルアミノ酸ジエステルの貧溶媒を含む水相とを混合するので、N−アシルアミノ酸ジエステルを含有する乳化粒子が析出して、微細な乳化粒子を分散させることができる。
N−アシルアミノ酸ジエステルの良溶媒は、例えば、N−アシルアミノ酸ジエステルを25℃において少なくとも0.1質量%以上溶解可能な常温で液状の溶媒であればよい。本発明において、良溶媒はN−アシルアミノ酸ジエステルが0.1質量%以上溶解する油脂・溶媒であれば、いかなる物質でも構わない。
本発明における良溶媒は、水溶性有機溶媒であることが好ましい。水溶性有機溶媒は、上述した乳化物に含まれていてもよいが、本明細書における「油性成分」には包含されない。
(水溶性有機溶媒)
本発明において水溶性有機溶媒は、乳化物の製造方法で、油相成分を混合して油相を調製するために用いられ、N−アシルアミノ酸ジエステルの貧溶媒を含む水相との混合後には除去されることが好ましい。
本発明に用いられる水溶性有機溶媒とは、水に対する25℃での溶解度が10質量%以上の有機溶媒を指す。水に対する溶解度はできあがった乳化物の安定性の観点から30質量%以上が好ましく、50質量%以上が更に好ましい。
水溶性有機溶媒は、単独で用いてもよく、複数の水溶性有機溶媒の混合溶媒でもよい。また、水との混合物として用いてもよい。水との混合物を用いる場合には、上記水溶性有機溶媒は、少なくとも50容量%以上含まれていることが好ましく、70容量%以上であることがより好ましい。
このような水溶性有機溶媒の例としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、2−ブタノール、アセトン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、メチルエチルケトン、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸メチル、アセト酢酸メチル、N−メチルピロリドン、ジメチルスルフォキシド、エチレングリコール、1,3ブタンジオール、1,4ブタンジオール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等及びそれらの混合物を挙げられる。これらの中でも、食品への用途に限定した場合、エタノール、プロピレングリコール、又はアセトンが好ましく、エタノール、又はエタノールと水との混合液が特に好ましい。
本発明における貧溶媒は、N−アシルアミノ酸ジエステルが貧溶、すなわち、N−アシルアミノ酸ジエステルが溶解しにくい、または溶解しない溶媒をいう。N−アシルアミノ酸ジエステルが溶解しにくい、又は溶解しないとは、N−アシルアミノ酸ジエステルの溶解度が25℃において0.1質量%未満となる常温で液状の溶媒であればよく、水であることが好ましい。
本発明において油相と水相との混合(乳化)は、一般に用いられるいずれの方法であってもよい。
乳化手段は、自然乳化法、界面化学的乳化法、電気乳化法、毛管乳化法、機械的乳化法、超音波乳化法等一般に知られている乳化法のいずれも使うことができる。エマルションを微細化するための有用な方法として、PIT乳化法、ゲル乳化法等の界面化学的乳化法が知られている。この方法は消費するエネルギーが小さいという利点があり、熱で劣化しやすい素材を微細に乳化する場合に適している。
また、汎用的に用いられる乳化法として、機械力を用いた方法、すなわち外部から強い剪断力を与えることで油滴を分裂させる方法が適用されている。機械力として最も一般的なものは、高速、高剪断攪拌機である。このような攪拌機としては、ホモミキサー、ディスパーミキサーおよびウルトラミキサーと呼ばれるものが市販されている。
また、微細化に有用な別な機械的な乳化装置として高圧ホモジナイザーがあり、種々の装置が市販されている。高圧ホモジナイザーは、攪拌方式と比べて大きな剪断力を与えることができるために、乳化剤の量を比較的少なくても微細化が可能である。
高圧ホモジナイザーには大きく分けて、固定した絞り部を有するチャンバー型高圧ホモジナイザーと、絞りの開度を制御するタイプの均質バルブ型高圧ホモジナイザーがある。
チャンバー型高圧ホモジナイザーの例としては、マイクロフルイダイザー(マイクロフルイディクス社製)、ナノマイザー(吉田機械興業(株)製)、アルティマイザー((株)スギノマシン製)等が挙げられる。
均質バルブ型高圧ホモジナイザーとしては、ゴーリンタイプホモジナイザー(APV社製)、ラニエタイプホモジナイザー(ラニエ社製)、高圧ホモジナイザー(ニロ・ソアビ社製)、ホモゲナイザー(三和機械(株)製)、高圧ホモゲナイザー(イズミフードマシナリ(株)製)、超高圧ホモジナイザー(イカ社製)等が挙げられる。
比較的エネルギー効率の良い分散装置で、簡単な構造を有する乳化装置として超音波ホモジナイザーがある。製造も可能な高出力超音波ホモジナイザーの例としては、超音波ホモジナイザーUS−600、同US−1200T,同RUS−1200T、同MUS−1200T(以上、(株)日本精機製作所製)、超音波プロセッサーUIP2000,同UIP−4000、同UIP−8000,同UIP−16000(以上、ヒールッシャー社製)等が挙げられる。これらの高出力超音波照射装置は25kHz以下、好ましくは15〜20kHzの周波数で使用される。
また、他の公知の乳化手段として、外部からの攪拌部を持たず、低エネルギーしか必要としない、スタチックミキサー、マイクロチャネル、マイクロミキサー、膜乳化装置等を使う方法はきわめて有用な方法である。下記に詳しく述べるように、これらの中で、マイクロミキサーを用いる方法は特に好ましい。
(マイクロミキサー)
本発明において、油相を水溶性有機溶剤に溶解した後、これを水相と瞬間混合することにより、油相を析出させる方法で微細粒子を形成する方法により製造することが好ましい。水溶性有機溶媒溶液と、水性溶液とを瞬間混合する装置としては、対向衝突型マイクロミキサーであることが好ましい。即ち、水相、油相共に、各々断面積が1μm〜1mmのマイクロ流路に独立に通過させた後、混合するマイクロミキサーであることが好ましく、混合が対向流衝突により混合させる対向衝突型マイクロミキサーであることが更に好ましい。ここで言うマイクロミキサーとは、主に2つの異なる液を微小空間中で混合するもので、一方の液が油性成分を含有する有機溶媒相(油相)であり、もう一方が水相である。
このように粒径が小さなエマルション調製に、マイクロ化学プロセスの一つであるマイクロミキサーを適用した場合、比較的低エネルギーで発熱が少なく、通常の攪拌乳化方式や高圧ホモジナイザー乳化に比べて、粒径が揃っていて、保存安定性にも優れる良好なエマルションを得ることができる。
マイクロミキサーを用いて乳化する方法の概要は、水相と有機溶媒相をそれぞれ微小空間に分け、それぞれの微小空間同士を接触、あるいは衝突させることにある。片方だけを微小空間に分け、もう一方がバルクであるような方法である、膜乳化法やマイクロチャネル乳化法とは明らかに異なるものであり、実際に片方だけを微小空間に分けても本発明のような効果は得られない。公知となっているマイクロミキサーとしては、種々の構造のものがある。マイクロ流路中の流れと混合に着目すると、層流を維持してミキシングする方法と、流れを乱して、すなわち乱流でミキシングする方法の2種を挙げることができる。層流を維持してミキシングする方法では、流路幅より流路深さの寸法を大きくとることで、2液の境界面積をなるべく大きくし、両層の厚さを薄くすることで混合の効率化を図っている。また、2液の入り口を多数に分割して交互に流す多層流にする方法も考案されている。
一方、乱流でミキシングする方法では、それぞれの液を狭い流路に分けて比較的高速で流す方法が一般的である。アレイ化したマイクロノズルを用いて片方の液を、微小空間に導入されたもう一方の液中に噴出させる方法も考案されている。また、高速で流れる液同士を種々の手段を用いて強制的に接触させる方法は特に混合効果が良好である。前者の層流を用いた方法は一般に、出来る粒子は大きいが比較的分布が揃ったものになるが、後者の乱流を用いた方法は、非常に微細なエマルションが得る可能性があり、安定性及び透明性の点では乱流を用いた方法が好ましい場合が多い。乱流を用いた方法としては、櫛歯型と衝突型が代表的なものである。前記櫛歯型マイクロミキサーとしては、IMM社製に代表されるように、2つの櫛歯状の流路が対面して交互に入り組むように配置された構造となっている。これは櫛歯の幅を十分小さくとれば流れは乱流にはなるが、有機溶媒相と水相は衝突することなく、出会った後は並行流で同一方向に流れるため、強制的な接触効果は衝突型と比べて十分なものでなかった。
これに対し、KMミキサーに代表される衝突型マイクロミキサーでは、運動エネルギーを利用して強制接触をはかる構造となっている。具体的には、長澤ら(「H.Nagasawa et al, Chem.Eng.Technol,28,No.3,324−330(2005)」、特開2005−288254号公報)によって開示された、中心衝突型マイクロミキサーが挙げられる。水相と有機溶媒相とを対向衝突させる方法は、混合時間が極めて短く、瞬時に油相滴が形成されるため、極めて微細なエマルションを形成可能であることが明らかである。
本発明において、衝突型マイクロミキサーでミクロ混合して乳化する場合、乳化時の温度(乳化温度)は、得られるエマルションの粒径均一性の観点からマイクロミキサーの前記別な微小空間の温度(マイクロミキサーのミクロ混合部の温度)を80℃以下としてミクロ混合することが好ましく、0℃〜80℃がより好ましく、5℃〜75℃が特に好ましい。前記乳化温度0℃以上とすることにより、分散媒の主体が水であるため、乳化温度管理でき好ましい。マイクロミキサーの前記微小空間の保温温度は100℃以下であることが好ましい。前記保温温度を100℃以下とすることにより、保温温度の管理が容易に制御でき、また、乳化性能に悪影響があるミクロな突沸現象を無くすことができる。前記保温温度は80℃以下の温度で制御することがさらに好ましい。
マイクロミキサーの前記微小空間に分けられた油相、貧溶媒相、及びマイクロミキサーの前記微小空間の保温温度は、貧溶媒相及び油相に含まれる成分によっても異なるが、それぞれ独立に、0℃〜50℃が好ましく、5℃〜25℃が特に好ましい。マイクロミキサーの前記微小空間の保温温度と、マイクロミキサーの前記微小空間に分けられた油相および貧溶媒相の保温温度と、マイクロミキサーの前記微小空間に分けられる前の油相および貧溶媒相の保温温度(即ち、油相および貧溶媒相供給タンクの保温温度)がそれぞれ異なっていても良いが、同じ温度にすることが混合の安定性の点で好ましい。
本発明において、マイクロミキサーの微小空間に分けられる前後の水相、油相、及びマイクロミキサーの前記微小空間及び前記別な微小空間の保温温度を室温より高くして、ミクロ混合して乳化した後は、マイクロミキサーにより得られた水中油滴型エマルションは採取後、冷却して常温にすることは特に好ましい。
本発明におけるマイクロミキサーの微小空間(流路)の最も狭い部分の断面積は、1μm〜1mmであり、エマルション粒径の微細化及び粒径分布のシャープネス化の観点から、500μm〜50,000μmが好ましい。
本発明における水相に用いるマイクロミキサーの微小空間(流路)の最も狭い部分の断面積は、混合安定性の観点から、1,000μm〜50,000μmが特に好ましい。
油相に用いるマイクロミキサーの微小空間(流路)の最も狭い部分の断面積は、エマルション粒径の微細化及び粒径分布のシャープネス化の観点から、500μm〜20,000μmが特に好ましい。
また、マイクロミキサーで混合(乳化分散)する場合、乳化分散時の油相と水相の流量としては、用いるマイクロミキサーによっても異なるが、エマルション粒径の微細化及び粒径分布のシャープ化の観点から、水相の流量としては、10ml/min〜500ml/minが好ましく、20ml/min〜350ml/minがより好ましく、50ml/min〜200ml/minが特に好ましい。
油相の流量としては、エマルション粒子径の微細化及び粒子径分布のシャープ化の観点から、1ml/min〜100ml/minが好ましく、さらには3ml/min〜50ml/minがより好ましく、5ml/min〜50ml/minが特に好ましい。
両相の流量をマイクロチャンネルの断面積で割った値、すなわち両相の流速比(Vo/Vw)は、粒子の微細化とマイクロミキサーの設計上、0.05以上5以下の範囲であることが好ましい。但し、Voは水不溶性天然成分を含む油相の流速であり、Vwは水相の流速である。また、流速比(Vo/Vw)が0.1以上3以下であることが、さらなる粒子の微細化の観点から最も好ましい範囲である。
また、水相及び油相の送液圧力としては、水相と油相は0.030MPa〜5MPaと0.010MPa〜1MPaが好ましく、さらには、0.1MPa〜2MPaと0.02MPa〜0.5MPaがより好ましく、0.2MPa〜1MPaと0.04MPa〜0.2MPaが特に好ましい。前記水相の送液圧力を0.030MPa〜5MPaとすることにより、安定な送液流量を維持できる傾向となり、油相の送液圧力を0.010MPa〜1MPaとすることにより、均一な混合性が得られる傾向となり好ましい。
本発明において、前記流量、送液圧力及び保温温度はそれぞれ好ましい例の組み合せがより好ましい。
前記乳化分散における油相と水相との比率(質量)は、特に限定されるものではないが、油相/水相比率(質量%)として0.1/99.9〜50/50が好ましく、0.5/99.5〜30/70がより好ましく、1/99〜20/80が更に好ましい。
油相/水相比率を上記範囲とすることにより、有効成分を充分に含み、実用上充分な分散安定性が得られるため好ましい。
(除去工程)
本乳化物の製造方法では、用いられた水溶性有機溶媒を、マイクロ流路を通して乳化又は分散後に除去すること(除去工程)を含むことが好ましい。溶媒を除去する方法としては、ロータリーエバポレーター、フラッシュエバポレーター、超音波アトマイザー等を用いた蒸発法、限外濾過膜、逆浸透膜等の膜分離法が知られているが、蒸発法特にフラッシュエバポレーターが好ましい
本発明に用いられるフラッシュエバポレーターは、薄膜真空蒸発装置の一種であり、例えば、濃縮すべき乳化物を入れる液溜め、蒸発を行うための撹拌羽根とヒーターを備えたスピニングカラム、蒸発した溶媒を冷却して液体に戻すための冷却器、液体に戻った溶媒を受けるための溶媒溜め、溶媒が除去された溶液を受ける残渣溜めからなるものを使用することができる。濃縮したい分散液を液溜めからスピニングカラムへ少しずつ導入する。スピニングカラム内の撹拌羽根を回転させることによっては壁面に液を押し付けて薄い液膜を形成させ、壁面をヒーターで加熱して溶媒を蒸発させる。この液の薄膜化によって蒸発の効率を高めている。これらのフラッシュエバポレーターとしては、薄膜式エバポレータ F−70型(東京理化器械(株))、薄膜式エバポレータF−200型、薄膜式エバポレータ MF−10A型(同)、フラッシュエバポ(大川原製作所(株))等があるがこれらに限定されるものではない。また、撹拌羽根の代わりに遠心力を用いた、遠心式薄膜真空蒸発装置は特に濃縮効率に優れている。この例としては、エバポール(大川原製作所(株))等が挙げられる。
また、本発明の溶媒除去工程として限外濾過膜法を用いるのも好ましい。限外濾過(Ultra Filter:略してUF)とは、原液(水、高分子物質、低分子物質、コロイド物質等の混合水溶液)を加圧し、UF装置に注水することにより、原液を透過液(低分子物質)と濃縮液(高分子物質、コロイド物質)2系統の溶液に分離し、取り出すことができる装置である。
限外濾過膜は、ロブ−スリーラーヤン法により作製される典型的な非対称膜である。使用される高分子素材としては、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル−ポリアクリロニトリル共重合体、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、フッ化ビニリデン、芳香族ポリアミド、酢酸セルロース及びセラミックス膜を挙げることができる。また、限外濾過膜の膜モジュールは平膜型、管状型、中空糸型、スパイラル型のいずれであってもよい。本発明に使用可能な市販の膜モジュールとしては、マイクローザーUF(旭化成ケミカルズ(株))、キャピラリー型エレメントNTU−3306(日東電工(株))等があるが、これに限定されるものではない。
得られた乳化物からの溶媒除去には、膜の材質は溶媒耐性の観点から、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、芳香族ポリアミドが特に好ましい。膜モジュールの形態としては、実験室スケールでは平膜が主に用いられるが工業的には中空糸型、スパイラル型が用いられるが、中空糸型が特に好ましい。また、分画分子量は有効成分の種類によって異なるが、通常、5,000〜100,000の範囲のものが用いられる。
操作温度は0℃〜80℃まで可能であるが、有効成分の劣化を考慮すると10℃〜40℃の範囲が特に好ましい。
ラボスケールの限外濾過装置としては、平膜型モジュールを用いる、ADVANTEC−UHP(アドバンテック(株))、フロータイプラボテストユニットRUM−2(日東電工(株))等がある。工業的にはそれぞれの膜モジュールを必要能力に応じた大きさと本数を任意に組み合わせてプラントを構成することができる。ベンチスケールのユニットとしては、RUW−5A(日東電工(株))等が市販されている。
(濃縮工程)
本乳化物の製造方法では、溶媒除去に引き続き、得られた乳化物を濃縮化すること(濃縮工程)を更に含んでもよい。濃縮方法としては、蒸発法、濾過膜法等溶媒除去と同じ方法、装置を用いることができる。濃縮の場合も限外濾過膜法が好ましい方法である。溶媒除去と同一膜を使うことができれば好ましいが、必要に応じて、分画分子量の異なる限外濾過膜を使用することもできる。また、溶媒除去とは異なる温度で運転し、濃縮効率を高めることも可能である。
<乾燥工程>
乾燥工程では、本発明にかかる水中油型乳化組成物を良好な乾燥状態に調整することができる。これにより、乾燥装置や周辺の壁面等への付着を抑制することができ、乾燥工程におけるロスを低減させて収量効率を向上させることができる。
また本発明における糖類包括剤によってN−アシルアミノ酸ジエステルが良好な状態で包括されているため、水中油型乳化組成物を乾燥することにより、長期間貯蔵しても貯蔵安定性が良好な乾燥粉末を得ることができる。さらにまた、本発明の製造方法により得られた粉末組成物は、乳化組成物における水分の大半を除かれるので、長期貯蔵中の油滴の合一による粗大化を防止し、再溶解後も微細な粒子を得ることができ、透明性を良好なものにすることができる。この結果、N−アシルアミノ酸ジエステル油性成分の微細油滴状態が保持された長期安定な粉末組成物とすることができる。
本発明の粉末組成物では、上記のように乳化組成物を良好な乾燥状態にすることができるので、乾燥工程後の粉末組成物の収率を高いものにすることができる。このような高い収率としては、乾燥手段や乳化組成物の組成によって異なるが、例えば、乾燥前の乳化組成物中の固形成分に対する乾燥後の粉末組成物質量比で、75質量%以上にすることができ、好ましくは80質量%以上にすることができる。
乾燥手段としては、公知の乾燥手段を用いることができ、例えば、自然乾燥、加熱乾燥、熱風乾燥、高周波乾燥、超音波乾燥、減圧乾燥、真空乾燥、凍結乾燥、噴霧乾燥等が挙げられる。これらの手段は単独で用いてもよいが、2種以上の手段を組み合わせて用いることもできる。乾燥中の油滴の合一を防止する観点から、減圧乾燥、真空乾燥、凍結乾燥、噴霧乾燥が好ましい。また、真空乾燥の一つであるが、0℃以下氷結温度以上の温度を保ちながら真空(減圧)乾燥する方法も好ましい。真空乾燥又は減圧乾燥する場合、突沸による乳化組成物の飛散を回避するため、徐々に減圧度を上げながら濃縮を繰り返しつつ、乾燥させることが好ましい。
本発明にかかる乾燥手段としては、凍結状態にある材料から氷を昇華させて水分を除去する凍結乾燥が好ましい。市販の凍結乾燥機の例としては、凍結乾燥機VD−800F(タイテック(株))、フレキシドライMP(FTSシステムズ社)、デュラトップ・デュラストップ(FTSシステムズ社)、宝真空凍結乾燥機A型((株)宝エーテーエム)、卓上凍結乾燥機FD−1000(東京理化器械(株))、真空凍結乾燥機FD−550(東京理化器械(株))、真空凍結乾燥機((株)宝製作所)等が挙げられる。
また、本発明では、乾燥手段として、生産効率と品質を両立する観点から噴霧乾燥法が特に好ましい。噴霧乾燥は対流熱風乾燥の一種である。液状の乳化組成物が熱風中に数100μm以下の微小な粒子として噴霧され、乾燥されながら塔内を落下して行くことで固体粉末として回収される。素材は一時的に熱風に曝されるが、曝されている時間が非常に短いことと水の蒸発潜熱のため余り温度が上がらないことから、凍結乾燥同様に素材の熱変性が起きにくく、復水による変化も小さいものである。熱風の代わりに冷風を供給することも可能である。その場合、乾燥能力は落ちるが、乾燥中の油滴の合一を防止する観点から、よりマイルドな乾燥を実現できる点で好ましい。
市販の噴霧乾燥機の例としては、噴霧乾燥機スプレードライヤSD−1000(東京理化器械(株))、スプレードライヤL−8i(大川原化工機(株))、クローズドスプレードライヤCL−12(大川原化工機(株))、スプレードライヤADL310(ヤマト科学(株))、ミニスプレードライヤB−290(ビュッヒ社)、PJ−MiniMax(パウダリングジャパン(株))、PHARMASD(ニロ社)等が挙げられるがこれに限定されることはない。
また、例えば流動層造粒乾燥機MP−01((株)パウレック)、流動層内蔵型スプレードライヤFSD(ニロ社)等のように。乾燥と造粒とを同時に行える装置で、乾燥と同時に取り扱い性の優れた顆粒状にすることも好ましい。
これらの乾燥工程の前に、乳化工程で用いた有機溶媒を除去する工程、水を減らしていく濃縮工程を経由してもよい。
<粉末組成物の粒径評価>
本発明の粉末組成物は、水性媒体に対して良好な水溶性を示すものである。本発明の粉末組成物における「水溶性」とは、純水へ再溶解(復水)したときに、乾燥前の水中油型乳化組成物における乳化粒子を微細な分散粒子(油滴)として含む乳化組成物の形態を取ることを意味する。即ち、本発明の粉末組成物の復水時の粒径は、粉末の20倍(質量)としたときの復水時粒径として、10nm〜200nmであることが水溶性の観点から好ましく、更に良好な透明性の観点から10nm〜150nmであることが特に好ましい。
本発明において油滴(乳化粒子、分散粒子又は復水時乳化粒子若しくは分散粒子)の粒径(体積平均粒径)は、市販の種々の粒度分布計等で計測可能であるが、粒径範囲および測定の容易さから、動的光散乱法を適用する。動的光散乱を用いた市販の測定装置としては、ナノトラックUPA(日機装(株))、動的光散乱式粒径分布測定装置LB−550((株)堀場製作所)、濃厚系粒径アナライザーFPAR−1000(大塚電子(株))等が挙げられるが、本発明における粒径は、日機装社製ナノトラックUPA-EX150を用いて25℃で測定し、粒径、単分散度を評価するものとし、粒径は体積平均粒径Mvで評価したものを用いる。
[化粧料]
本発明の化粧料は、上述した粉末組成物を水性媒体と組み合わせて得たものである。
本発明の化粧料は、耐塩性が高く、肌へ適用した場合に肌への浸透性が高く微細な乳化粒子を含むエマルションを乾燥して得られた粉末組成物を、水性媒体と組み合わせて得たものであるため、N−アシルアミノ酸ジエステルの機能に応じた種々の機能を備えることができる。
粉末組成物と接触するために用いられる水性媒体は、粉末組成物に対して水分を供給することができればいずれのものであってもよく、目的とする化粧料の形態に応じて、水、などから適宜選択することができる。また、本発明の化粧料は、粉末組成物と水性媒体とを組み合わせることを含むものであればよく、その後に、目的とする化粧料の形態に応じて、油性媒体と接触させてもよい。
化粧料としては、スキンケア化粧料(化粧水、美容液、乳液、クリームなど)、日焼け止め化粧料、口紅やファンデーションなどのメークアップ化粧料などを挙げることができるが、これらに制限されるものではない。
本化粧料におけるN−アシルアミノ酸ジエステルの含有量には特に制限はないが、N−アシルアミノ酸ジエステルによる機能を効果的に発揮可能とする観点から、0.01質量%以上含有されていればよい。
本発明の化粧料を化粧品に使用する場合、必要に応じて、化粧料に添加可能な他の成分を適宜添加することができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は質量基準である。
[実施例1]
(1)粉末試料Aの調製
(乳化物Aの調製)
下記油相液1に記載の各成分を50℃にて約30分間攪拌し油相液1を調製した。ここで用いたアミノ酸系油剤は、N−ラウロイル−Lグルタミン酸ジ(フィトステリル・ベヘニル・2−オクチルドデシル)(商品名:エルデュウPS−304;味の素(株)製)である。また下記水相液1は、純水にラウリルカルバミン酸イヌリン(商品名:イヌテックSP1;オラフティ(株)製。重合度25)を加えて50℃に加温し、充分に攪拌溶解した後、残りの成分を加えて混合し、液温を30℃に調整した。
<油相液1組成>
N−ラウロイル−Lグルタミン酸ジ(フィトステリル・ベヘニル・2−オクチルドデシル) 2.50部
オレイン酸(融点:14℃) 0.75部
エタノール〔水溶性有機溶媒〕 96.75部
<水相液1組成>
純水 98.21部
ラウリルカルバミン酸イヌリン 0.29部
0.1モル水酸化ナトリウム 1.50部
(最終の乳化組成物のpH=7.4)
得られた油相液1(油相)と水相液1(水相)を、1:7の比率(質量比)で、衝突型であるKM型マイクロミキサーを用いてミクロ混合(分散)して、乳化液1を得た。なお、マイクロミキサーの使用条件は、下記のとおりである。また調整中は、油相液1は50℃に、水相液1は30℃に保温した。
−マイクロチャンネル−
油相側マイクロチャンネル
断面形状/幅/深さ/長さ = 矩形/70μm/100μm/10mm
水相側マイクロチャンネル
断面形状/幅/深さ/長さ = 矩形/490μm/100μm/10mm
−流量−
外環に水相を35.0ml/min.の流量で導入し、内環に油相を5.0ml/min.の流量で導入してミクロ混合した。
得られた乳化液1を東京理化器械(株)製薄膜式エバポレータMF−10Aを使用し、エタノール濃度が0.1質量%以下になるまで溶媒除去し、更にアミノ酸系油剤濃度が1.0質量%になるように濃縮して、pH=7.6の乳化物Aを得た。ここで、アミノ酸系油剤濃度とは、油相及び水相に添加された固形分の総質量を基準とした濃度である。
(乾燥粉末化工程)
上記工程で得られた乳化物A200gに対して、トレハロース(H+Bライフサイエンス(株)製)18.0gを室温で溶解させ、噴霧液Aを作製した。この噴霧液Aを、ヤマト科学製スプレードライヤADL310型を用い、噴霧圧力0.15MPa、出口温度80℃、処理量7ml/分の条件で噴霧乾燥を行い、粉末試料Aを得た。
(2)粉末試料Bの調製
上記粉末試料A調製工程の中の乾燥粉末化工程において、トレハロースの代わりにイヌリン(フジ日本製糖(株)製フジFF)を使用した以外は、粉末試料Aと同様に作製した。
(3)粉末試料Cの調製
上記粉末試料A調製工程の中の乾燥粉末化工程において、トレハロースの添加量9.0gとした以外は、粉末試料Aと同様に作製した。
(4)粉末試料Dの調製
上記粉末試料A調製工程の中の乾燥粉末化工程において、トレハロースの添加量2.0gとした以外は、粉末試料Aと同様に作製した。
(5)粉末試料Eの調製
上記粉末試料A調製工程の中の乾燥粉末化工程において、トレハロースの添加量1.0gとした以外は、粉末試料Aと同様に作製した。
(6)粉末試料Fの調製
上記粉末試料A調製工程の中の乾燥粉末化工程において、トレハロースを添加しなかった以外は、粉末試料Aと同様に作製した。
(7)粉末試料Gの調製
上記粉末試料A調製工程の中の乾燥粉末化工程において、トレハロースの代わりにゼラチン(新田ゼラチン(株)製牛骨由来石灰処理ゼラチン)を18.0g添加し、40℃で溶解させた後室温に戻して噴霧液Gを作製した以外は、粉末試料Aと同様に作製した。
[粉末試料A〜G、および乳化物Aの評価]
(1)再溶解(復水)粒径測定
得られた粉末試料A〜Gの各1.00gに19.0gの純水を添加して、マグネチックスターラーにて5分間攪拌を行った。得られた水性乳化組成物について、動的光散乱粒径分散測定装置である日機装社製ナノトラックUPA−EX150を使用して、25℃にて復水粒径測定を行った。該粒径の測定は、粒子の濃度が0.2質量%になるように純水で希釈を行い、石英セルを用いて行った。粒子径は、試料屈折率として1.600、分散媒屈折率として1.333(純水)、分散媒の粘度として純水の粘度を設定した時の体積平均径として求めた。結果を表1に示す。
また、乳化物Aについて調製直後の乳化粒子の粒径を、上記と同一の測定装置を用いて同様に測定した。
(2)貯蔵安定性評価
粉末試料A〜Gをそれぞれ25℃50%RHの環境で10.0g秤りとり、50mlの密閉容器に入れたサンプルを、50℃で4週間保存した後の経時粉末A〜Gについて、上記と同様の手順で純水に再溶解したときの平均粒径について、上記粒径測定法に従い25℃にて測定を行った。また、比較のために乾燥粉末化する前の乳化物Aについても、同じ条件で貯蔵し、希釈無しで上記と同様な方法で粒径測定を行った。
表1に示されるように、糖類包括剤を用いて得られた粉末試料A〜Eでは、貯蔵の前後で復水時の粒径が大きく増大することがなく、初期の微細な復水時粒径を貯蔵後も維持できることは明らかである。
[実施例2]
(化粧料の調製)
実施例1にて調製した粉末試料Aを用いて、下記の処方に従って化粧料(美容液)を作製した。
但し、配合量はいずれも質量%である。調製法は、50℃に加温した精製水の中に、撹拌しながら下記の成分を順次添加して溶解し、溶解完了後室温まで冷却することで調製した。
グリチルリチン酸ジカリウム 0.20
1,3−ブチレングリコール 5.00
グリセリン 5.00
ポリエチレングリコール1500 1.50
実施例1の粉末試料A 2.00
キサンタンガム(2%水溶液) 5.00
クエン酸 0.03
クエン酸ナトリウム 0.10
アルギニン 0.05
EDTA−2Na 0.10
フェノキシエタノール 0.20
精製水 66.82
(化粧料の経時評価)
これらの化粧料を、室温と40℃で1ヶ月間保存後に、実際に肌に塗布して評価した。得られた化粧料は、調製直後と比較して感触や外観において明確な差は認められなかった。
従って、本発明によれば、良好な経時安定性を有する粉末組成物及び化粧料を提供することができる。

Claims (14)

  1. N−アシルアミノ酸ジエステルを少なくとも含む油性成分と、糖類包括剤と、を含む水中油型乳化組成物を乾燥して得られた粉末組成物。
  2. 前記糖類包括剤が、糖単位60以下の糖類である請求項1記載の粉末組成物。
  3. 前記N−アシルアミノ酸ジエステルにおけるアシル基が、炭素数8〜18のアシル基である請求項1又は請求項2記載の粉末組成物。
  4. 前記N−アシルアミノ酸ジエステルが、N−ラウロイルグルタミン酸ジエステルである請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の粉末組成物。
  5. 前記N−ラウロイルグルタミン酸ジエステルのエステル構造におけるアルコール残基が、それぞれ、フィトステリルオキシ基、2−オクチルドデシルオキシ基、ベヘニルオキシ基及びコレステリルオキシ基から選択されたアルコール残基である請求項4記載の粉末組成物。
  6. 前記糖類包括剤が、イヌリン、ラフィノース、スタキオース、ベルパスコース及びトレハロースから選ばれた少なくとも一種である請求項1〜請求項5のいずれか1項記載の粉末組成物。
  7. 組成物全質量の20倍の純水に25℃で溶解させて得られた乳化組成物における乳化粒子の粒径が10nm〜200nmである請求項1〜請求項6のいずれか1項記載の粉末組成物。
  8. 前記糖類包括剤の含有量が、前記油性成分の全質量の0.5〜100倍である請求項1〜請求項7のいずれか1項記載の粉末組成物。
  9. 前記糖類包括剤の含有量が、前記N−アシルアミノ酸ジエステルの質量の1〜50倍である請求項1〜請求項8のいずれか1項記載の粉末組成物。
  10. 脂肪族基を含む置換基を有する多糖類を、更に含む請求項1〜請求項9のいずれか1項記載の粉末組成物。
  11. 前記脂肪族基を含む置換基を有する多糖類が、下記一般式(I)で表される化合物の少なくとも1種である請求項10記載の粉末組成物。
    polyS)−[(L)−R] (I)
    (式中、polySは多糖類を表し、Rは炭素数4〜20の、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、カルボキシルアルキル基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基又はアルキルカルボニルオキシ基を表し、mは0又は1以上の整数を表し、nは1以上の整数を表し、Lは連結基を表す。)
  12. 請求項1〜請求項11のいずれか1項記載の粉末組成物と水性媒体とを組み合わせて得られた化粧料。
  13. 請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の粉末組成物の製造方法であって、
    N−アシルアミノ酸ジエステルを含む油相成分又は該油相成分を含有する乳化物と、糖類包括剤とを組み合わせて、水中油型乳化組成物を得る工程、及び
    前記水中油型乳化組成物を乾燥する工程
    を含む粉末組成物の製造方法。
  14. 前記水中油型乳化組成物を得る工程が、前記N−アシルアミノ酸ジエステルを少なくとも含む油相成分を該N−アシルアミノ酸ジエステルの良溶媒に溶解して、油相を調製すること、及び、得られた油相とN−アシルアミノ酸ジエステルの貧溶媒を含む水相とを混合することを更に含む請求項13記載の粉末組成物の製造方法。
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