JP2011182740A - 新規微生物及びそれを用いる糖型バイオサーファクタントの製造方法 - Google Patents

新規微生物及びそれを用いる糖型バイオサーファクタントの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011182740A
JP2011182740A JP2010053209A JP2010053209A JP2011182740A JP 2011182740 A JP2011182740 A JP 2011182740A JP 2010053209 A JP2010053209 A JP 2010053209A JP 2010053209 A JP2010053209 A JP 2010053209A JP 2011182740 A JP2011182740 A JP 2011182740A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mel
isomer
strain
pseudozyma
microorganism
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010053209A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5565796B2 (ja
Inventor
Tomotake Morita
友岳 森田
Tokuma Fukuoka
徳馬 福岡
Tomohiro Imura
知弘 井村
Masaru Kitamoto
大 北本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST filed Critical National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority to JP2010053209A priority Critical patent/JP5565796B2/ja
Publication of JP2011182740A publication Critical patent/JP2011182740A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5565796B2 publication Critical patent/JP5565796B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

【課題】安全性の高い単離源から得られた微生物であって、かつ高い異性体MEL−Bの生産能を有する微生物を新たに単離するとともに、該微生物を用いて、異性体MEL−Bの生産性向上を図る。
【解決手段】食用植物であるシソの葉から、シュードザイマ属に属する新種微生物及びシュードザイマ ツクバエンシス(Pseudozyma tsukubaensis)に属する新菌株を単離した。これら微生物の使用により、水和性、ベシクル形成能が高く、スキンケア剤等として新たな用途展開が期待される異性体MEL−Bの生産性向上が可能となる。
【選択図】なし

Description

本発明は、スキンケア剤等として利用可能な糖型バイオサーファクタント(微生物由来の両親媒性脂質)を効率良く製造するために、新たに発見した糖型バイオサーファクタント生産能力が高い微生物を提供する。より具体的には、糖型バイオサーファクタントの一種であるマンノシルエリスリトールリピドを大量に生産する微生物を提供し、マンノシルエリスリトールリピドの高効率な生産を可能にする製造方法に関するものである。
糖脂質は、脂質に1〜10数個の単糖が結合した物質であり、生体内において細胞間の情報伝達に関与し、神経系・免疫系の機能維持にも重要な役割を果たしていること等が明らかにされつつある。一方で、糖脂質は、糖の性質に由来する親水性と脂質の性質に由来する親油性の二つの性質を合わせ持つ両親媒性物質であり、このような性質を有する物質は界面活性物質と呼ばれている。
一方、一部の微生物はこれらの界面活性物質を効率良く生産することが知られており、この生物由来界面活性剤(バイオサーファクタント)は、安全性が高く、環境に対する負荷が少ない生分解性に優れた環境先進型界面活性剤として研究が進められている。現在、微生物が生産する界面活性物質としては、糖型、アシルペプチド型、リン脂質型、脂肪酸型及び高分子化合物型の5つに分類されているが、特にこの内の糖型の界面活性剤については、最もよく研究され、細菌及び酵母によって生産された多くの種類の物質が報告されている。
これらのバイオサーファクタントは、生分解性が高く、低毒性で環境に優しく、新規な生理機能を持つといわれている。このことから、食品工業、化粧品工業、医薬品工業、化学工業、環境分野等にこれらのバイオサーファクタントを幅広く適用することは、持続可能社会の実現と高機能製品の提供という、両面を兼ね備えており極めて有意義である。
糖型バイオサーファクタントには、次のようなものが例として挙げられる。
ラムノリピド(Rhamnolipid;以下、RLと省略する。)は、結核菌の抗生物質としてシュードモナス アエルジノーサ(Pseudomonas aeruginosa)(緑膿菌)の培養液から最初に発見されている(非特許文献1参照)。
また、これまでにシュードモナス(Pseudomonas)属の細菌から4種類の同族体が報告されており、当初は数g/L程度の生産量であったが、現在では100g/L以上の生産を可能にしている(非特許文献2参照)。
トレハロースリピド(Trehalose lipid;以下、TLと省略する。)は、コリネバクテリウム(Corynebacterium)等の細胞表層物質として発見された。また、類似の物質が、マイコバクテリウム(Mycobacterium)、ノカルディア(Nocardia)、ロドコッカス(Rodococcus)属細菌からも報告されている(非特許文献3参照)。
一般的に、細胞壁に結合しているために生産量は低いが、ロドコッカス エリスロポリス(Rodococcus erythropolis)を窒素制限下で培養を行うとサクシノイルトレハロースリピドを32g/L生産することが報告されている(非特許文献4参照)。
ソホロースリピド(Sophorose lipids;「ソホロリピド」とも言われる;以下、SLと省略する。)は、P.A.Gorinらによってスターメレラ(キャンディダ)・ボンビコーラ(StarmerellaCandidabombicola)の培養液から発見されている(非特許文献5参照)。
その後、その他の酵母菌、例えば、キャンディダ・ボゴリエンシス(Candida bogoriensis)、キャンディダ・マグノリエ(Candida magnoliae)、キャンディダ・グロペンギッセリ(Candida gropengisseri)、キャンディダ・アピコーラ(Candida apicola)によっても、その培養液中に比較的多量に生産されることが報告されている(非特許文献6参照)。
さらに、現在では、300g/L以上の生産を可能にしている(非特許文献7参照)。
セロビオースリピド(Cellobiose lipid;以下、CLと省略する。)は、ウスチラジン酸(ustilagic acid)、フロキュロシン(flocculosin)とも呼ばれる抗微生物活性の高い糖脂質である。
また、CLはウスチラゴ マイディス(Ustilago maydis)により15g/L(非特許文献8参照)以上生産されるほか、クリプトコッカス・フミコーラ(Cryptococcus humicola)(非特許文献9参照)、シュードザイマ・フロキュローサ(Pseudozyma flocculosa)(非特許文献10参照)、シュードザイマ・フジフォルメータ(Pseudozyma fusiformata)(非特許文献11参照)などからも生産されることが報告されている。
マンノシルエリスリトールリピド(MEL)は、高い界面活性作用を有し、界面活性剤又はファインケミカルの種々の触媒として用いられる。ヒト急性前骨髄性白血病細胞性HL60株にマンノシルエリスリトールリピドを作用させると顆粒系を分化させる白血病細胞分化誘導作用があり、また、ラット副腎髄質褐色細胞腫由来のPC12細胞にマンノシルエリスリトールリピドを作用させると神経突起の伸長が生ずる神経系細胞分化誘導作用等の生理活性作用を有する。更に、微生物産生の糖脂質として初めて、メラノーマ細胞のアポトーシスを誘導することが可能となり、癌細胞増殖抑制作用がある。これらの生理作用から見て、マンノシルエリスリトールリピドには抗ガン剤等の医薬としての用途が期待される。また、マンノシルエリスリトールリピド(MEL)には生分解性があり、高い安全性を有すると考えられる(非特許文献12等参照)。
MELは、マンノースあるいはヒドロキシル基が一部アセチル化したマンノースと、エリスリトールを糖骨格(親水基)として、1〜3本の脂肪酸を親水基として有する糖脂質である。MELの一般式1を化1に示す。
一般式1、R〜Rは、互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、アセチル基、又は炭素原子数1〜14、好ましくは3〜12の飽和若しくは不飽和の脂肪酸残基を表す。
また、RおよびRがアセチル基である構造物はMEL−A、Rがアセチル基でありRが水素である構造物はMEL−B、Rがアセチル基でありRが水素である構造物はMEL−C、RおよびRが水素である構造物はMEL−Dと定義されている。
現在MELは、洗剤、化粧品等幅広い分野で工業利用が進められており、MELの遺伝子導入剤としての利用(特許文献1参照)およびリポソーム形成剤としての利用(特許文献2参照)、MELのスキンケアおよびヘアケア剤としての利用(特許文献3参照)、乳化剤・可溶化剤(特許文献4参照)、タンパク質分離用担体(特許文献5参照)などの報告がある。
マンノシルエリスリトールリピド(MEL)については、Candida sp.SY16株を用いて211g/Lの大豆油から200時間で95g/L(生産速度:0.475g/L/h、原料収率:45%)のMELの生産が可能であることが報告されている(非特許文献13参照)。また、Candida antarctica T−34株を用いて大豆油から6日間で47g/L(生産速度:0.32g/L/h)のMELの生産が可能であることが報告されている(非特許文献14参照)。Pseudozyma aphidis株を用いて80質量%の植物油脂から流加培養法により24時間で13.9g/L(生産速度:0.57g/L/h、原料収率:92質量%)のMELの生産が可能であることが報告されている(非特許文献15参照)。
ところで、MEL生産菌の中でも、Pseudozyma tsukubaensisは、エリスリトールの配置が逆になった、糖骨格が異性体であるMEL−Bのみを生産することが知られている。すなわち、この異性体MEL−Bは、1-O-β-D-mannopyranosyl-erythritolを糖骨格とし、上記のCandida antarctica T−34株などが生産する4-O-β-D-mannopyranosyl-erythritolを糖骨格とするMEL−Bとは糖骨格が異なっている。また、両者の物理化学的性質には違いがあることが分かっており、異性体MEL−Bは、水和性が向上しており、ベシクル形成能も高く、スキンケア剤等として有望なバイオ素材と期待される(非特許文献16参照)。
しかしながら、異性体MEL−Bの量産に関する報告はなく、該異性体MEL−Bの量産菌の取得および生産条件の検討による量産化が求められている。
特開2005−281146号公報 特開2006−174727号公報 WO2007/060956 特開2007−181789号公報 特開2006−310959号公報
「ジャーナル オブ ザ アメリカン ケミカル ソサイティ(J.Am.Chem.Soc.)」,71巻,p4124−4126(1949). 「アプライド マイクロバイオロジー アンド バイオテクノロジー(Appl.Microbiol.Biotechnol.)」,51巻,p22−32(1999). 「バイオサーファクタント アンド バイオテクノロジー(Biosurfactant and Biotechnology)」,(米国),マーシャル デッカー インコーポレーション ニューヨーク(Marcel Dekker, New York)(1987). 「ジャーナル オブ バイオテクノロジー(J.Biotechnol.)」,(英国),13巻,p257−266(1990). 「カナデアン ジャーナル オブ ケミストリー(Can.J.Chem.)」,39巻,p846−855(1961). 「ジャーナル オブ バイオテクノロジー(J.Biotechnol.)」,33巻,p147−155(1990). 「バイテクノロジー レターズ(Biotechnol.Lett.)」,20巻,p805−807(1998). 「アプライド マイクロバイオロジー アンド バイオテクノロジー(Appl.Microbiol.Biotechnol.)」,(ドイツ),スプリンガー−バーラグ(Springer−Verlag),51巻,p33−39(1999). 「バイオキミカ エト バイオフィジカ アクタ(Biochimica Biophysica Acta)」,(オランダ),エルゼビア(Elsevier),1558巻,p161−170(2002). 「アンチマイクロバイアル・エージェンツ・アンド・ケモセラピー(Antimicrobial Agents and Chemiotherapy)49巻、p1597−1599(2005) 「フェムス イースト リサーチ(FEMS YEAST Res.)」,(オランダ),エルゼビア(Elsevier),5巻,p919−923(2005). 「ジャーナル オブ バイオサイエンス アンド バイオテクノロジー(Journal of Bioscience and Biotechnology)94巻、p187−201(2002). 「アプライド マイクロバイオロジー アンド バイオテクノロジー(Appl.Microbiol.Biotechnol.)」,70巻,p391−396(2006). 「バイテクノロジー レターズ(Biotechnol.Lett.)」,14巻,p305−310(1992). 「アプライド マイクロバイオロジー アンド バイオテクノロジー(Appl.Microbiol.Biotechnol.)」,68巻,p607−613(2005). 「カーボハイドレイト リサーチ(Carbohydr.Res.)」,343巻,p555−560(2008).
上記マンノシルエリスリトールリピド等のバイオサーファクタントには汎用の界面活性剤と比較して環境適合性、生体適合性に優れ、様々な生理活性が認められているが、既存の界面活性剤と同様の幅広い用途に利用されているとはいえず、例えば食品用途等に使用するには制約があった。これは、多くの場合生産微生物に病原性は知られていないものの、自然界からの単離源が明確でないため、安全性に対する知見に乏しいことによる。特に微生物生産物を食品用途等に展開するためには、使用微生物の単離源が重要視されている。
一方、上記1-O-β-D-mannopyranosyl-erythritolを糖骨格とするマンノシルエリスリトールリピド−B(以下、異性体MEL−Bという場合がある。)は、4-O-β-D-mannopyranosyl-erythritolを糖骨格とするMEL−Bと比べ、水和性が向上しており、ベシクル形成能も高く、さらに広い用途展開が期待され、より高い生産性が要求されている。
そこで、本発明の課題は、安全な単離源から採取され、かつ、異性体MEL−Bの生産性に優れた新たな微生物を提供し、該微生物を用いて異性体MEL−Bを量産することを通じて、異性体MEL−Bの適用用途を拡充させる点にある。
本発明者は、上記課題を解決するため、異性体MEL−B生産菌を鋭意探索した結果、食用植物であるシソの葉から、新種のシュードザイマ酵母(Pseudozyma nsp.)およびシュードザイマ ツクバエンシス(Pseudozyma tsukubaensis)に属する新菌株を単離し、当該微生物が異性体MEL−Bの生産性に優れることを見出し、本発明をなすに至ったものである。
すなわち、本発明の微生物は、以下に示される。
〔1〕1-O-β-D-mannopyranosyl-erythritolを糖骨格とするマンノシルエリスリトールリピド−Bの生産能を有し、リビトール及びマンニトール資化性を有するシュードザイマ nsp.1D9またはシュードザイマ ツクバエンシス 1E5。
〔2〕下記(a)及び(b)で示される菌学的性質を有する上記〔1〕に記載のシュードザイマ nsp.1D9。
(a)形態学的性質
(b)生理学的性質
〔3〕下記(a)及び(b)で示される菌学的性質を有する上記〔1〕に記載のシュードザイマ ツクバエンシス 1E5。
(a)形態学的性質
(b)生理学的性質
〔4〕上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の微生物を、培地に培養し、得られた培養物から1-O-β-D-mannopyranosyl-erythritolを糖骨格とするマンノシルエリスリトールリピド−Bを採取することを特徴とする、1-O-β-D-mannopyranosyl-erythritolを糖骨格とするマンノシルエリスリトールリピド−Bの製造方法。
本発明によれば、シソの葉を単離源とする微生物、より具体的にはシュードザイマ nsp.(Pseudozyma nsp.)1D9株およびシュードザイマ ツクバエンシス(Pseudozyma tsukubaensis)1E5株を提供することができる。当該微生物を生産微生物として用いれば、得られた異性体MEL−Bの安全性を確保するとともに、さらに異性体MEL−Bの生産効率を向上させることが可能となり、製造コストの低減が可能になり、製品原価の低減も可能になる。したがって、これまで安全性及び供給量の点で、異性体MEL−B利用に制限があった食品用途、医薬品、家畜飼料、魚餌、農業用途に直接使用できる界面活性剤としての利用が見込まれ、バイオサーファクタントの普及の拡大に著しく貢献できるものと期待される。
以上のように、本発明を利用することで、異性体MEL−Bを高効率に生産可能になり、MEL生産コストの低減が可能となり、より低価格なMELを市場に提供することが可能になる。
実施例1において、1D9株と1E5株が生産した異性体MEL−Bを検出したTLCの結果を示す図である。 実施例1において、1D9株と1E5株が生産した異性体MEL−Bの生産量を調べた結果を示す図である。 実施例3において、1E5株による異性体MEL−Bの生産に対する条件検討を行った結果を示す図である。 実施例4において、ジャーファーメンターを用いた、1E5株による異性体MEL−Bの生産結果を示す図である。
以下、本発明につきさらに詳しく説明する。
〈本発明の微生物〉
本発明の微生物は、異性体MEL−B生産に好適な微生物であり、該当する微生物としては、シュードザイマ nsp.(Pseudozyma nsp.)1D9株およびシュードザイマ ツクバエンシス(Pseudozyma tsukubaensis)1E5株を挙げることができる。これら菌株はいずれも、本発明者等が日本国内で採取した植物(シソ)の葉から分離した菌株である。
本菌株は、YM寒天培地、PDB寒天培地および5%麦芽エキス培地上にて25℃5日間培養で、全縁、扁平状、平滑、鈍光性、湿性で淡桃色のコロニーを形成する。YM平板培地上で、25℃下において、培養3日目に、細胞は楕円形であり、極出芽によって増殖する。また、培養一カ月を経過した時点でも、明らかな有性生殖器の形成は認められない。
これらの形態学的性質はPseudozyma属の一般的な形態学的特徴と一致し、これら菌株はPseudozyma属に帰属する菌株といえる。
上記1D9株と1E5株について、リボゾームRNA遺伝子の26SrDNA−D1/D2領域の塩基配列(rDNA配列)を決定し、DNAデータベース(DDBJ)にアクセスし、FASTAプログラム(http://www.ddbj.nig.ac.jp/search/fasta-j.html)を用いて相同性検索を行ったところ、シュードザイマ ツクバエンシス(Pseudozyma tsukubaensis)のrDNA配列と一致した(100%)。また、1E5株のITS1-5.8SrDNA−ITS2領域の塩基配列は、シュードザイマ ツクバエンシス(Pseudozyma tsukubaensis) のrDNA配列と高い相同性を示した(99%以上)。これら相同性検索の結果と1E5株の生理性状試験の結果も合わせて、本菌株はシュードザイマ ツクバエンシス(Pseudozyma tsukubaensis)に属する菌株であると考えられる。
しかし、1E5株は、従来知られているシュードザイマ ツクバエンシス(Pseudozyma tsukubaensis)の異性体MEL−B生産菌株であるシュードザイマ ツクバエンシス(Pseudozyma tsukubaensis)BRC1940(=CBS6389)に比して、異性体MEL−B生産収率が極めて高いこと及び生理学的性質も子細にみれば、シュードザイマ ツクバエンシスCBS6389がL−ソルボース資化性を示さず、50%グルコース存在下(浸透圧ストレス)で生育できないのに対し、1E5株はL−ソルボース資化性を示し、50%グルコース存在下(浸透圧ストレス)で生育可能である等の点で異なる。
一方、1D9株のITS1-5.8SrDNA−ITS2領域の塩基配列(配列番号1)は、シュードザイマ ツクバエンシス(Pseudozyma tsukubaensis) のrDNA配列と最も高い相同性を示したが、98.1%であり、99%以上の相同性は示さなかった。これに加えて、1D9株の生理性状試験の結果、シュードザイマ ツクバエンシス(Pseudozyma tsukubaensis) CBS6389の生育温度が30℃以下であるのに対し、1D9株の耐熱性は非常に高く、37℃でも生育可能である点が、明らかに異なる。
また、上記1E5株及び1D9株は、リビトール及びマンニトール資化性を有する点で共通しているのに対し、上記異性体MEL−B生産菌であるPseudozyma tsukubaensisCBS6389は、リビトール及びマンニトール資化性を有していない。
これらの点から、上記1E5株は、シュードザイマ ツクバエンシス(Pseudozyma tsukubaensis)に属する新菌株と考えられ、上記1D9株は担子菌門の一種であるシュードザイマ属の新たな種である可能性が考えられる。
形態学的観察結果と生理性状試験の結果は、上記の表1、2(1D9株)および表3、4(1E5株)に示すとおりである。1D9株と1E5株は、平成22年2月3日付で独立行政法人産業技術総合研究所特許微生物寄託センター(IPOD)(茨城県つくば市東1−1−3)にそれぞれ受託番号FERM P−21901(1D9株)およびFERM P−21902(1E5株)として寄託されている。
(産生バイオサーファクタント)
本発明の微生物が産生するバイオサーファクタントは、1-O-β-D-mannopyranosyl-erythritolを糖骨格とするMEL−Bであり、MEL−Bとしては、以下の一般式2において、Rが水素、Rがアセチル基であって、RおよびRが、炭素原子数1〜16、好ましくは4〜14の飽和若しくは不飽和の脂肪酸である化合物が挙げられる。
〈培地・培養条件〉
培養形態は液体培地を用いた回分培養あるいは培養系に炭素源および/または有機窒素源を連続添加する流加培養であり、通気攪拌することが望ましい。培地の初期pHは酸性から中性の範囲であれば特に問題は無いが、3.0−9.0に調整することが好ましく、6.0−8.0に調整することがより望ましい。培養に適した温度範囲は20−30℃、より好ましくは22−27℃である。
特に、本発明の上記シュードザイマ(pseudozyma) nsp. 1D9株の生育温度範囲は広く、従来のシュードザイマ ツクバエンシスの異性体MEL−B生産菌の生育上限温度を超える30〜37℃でも生育し、異性体MEL−Bの生産が可能となり、異性体MEL−B生産時の温度管理が容易であり、この点でも生産効率の向上に寄与する。
本発明において、培地は一般的な半合成培地を用いればよく、主原料として炭素原料にグルコース、ショ糖、廃糖蜜などの糖質、あるいは油脂類などを炭素源として用いることが望ましい。窒素源としては、有機窒素源と無機窒素源を組み合わせて用いることが望ましい。
糖類は当該酵母が資化できるものあれば特に限定されるものではない。例えば、グルコース、ガラクトース、フルクトースなどの単糖類、ショ糖、マルトースなどの二糖類が用いられるが、好ましくはグルコースである。培養初発濃度は10−200g/L、好ましくは50−150g/Lで用いられる。
用いる油脂類としては、特に限定されるものではない。植物油、脂肪酸またはそのエステル類を用いても良い。
使用する植物油としては、例えばダイズ油、ナタネ油、コーン油、綿実油、ヒマワリ油、カポック油、ゴマ油、コメ油、落花生油、ベニバナ油、オリーブ油、アマニ油、キリ油、ヒマシ油、パーム油、パーム核油、ヤシ油もしくはこれらの混合物等が挙げられる。
使用する脂肪酸および脂肪酸エステルには、炭素鎖が10−24のもの、好ましくは炭素鎖が16−18の脂肪酸または脂肪酸エステルを用いることができる。これらの脂肪酸または脂肪酸エステルは分子内に1−3個の不飽和結合を含んでいてもよい。例えば、デカン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸などの飽和脂肪酸またはそのエステル、あるいはトウハク酸、リンデル酸、ツズ酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、エルカ酸、ソルビン酸、リノール酸、リノエライジン酸、γ−リノレン酸、リノレン酸、アラキドン酸などの不飽和脂肪酸またはそのエステルが挙げられる。
培地に添加する上記油脂類の濃度は、10−100g/L、好ましくは20−60g/Lの範囲である。流加培養の様式をとる場合には、培地中濃度が上記の範囲に収まるように培養期間中に連続的もしくは断続的に添加する。
使用する有機窒素源としては、酵母エキス、麦芽エキス、ペプトン、ポリペプトン、コーンスティープリカー、カザミノ酸、尿素などの内、一種類もしくは二種類以上を組み合わせて用いることができる。好ましくは酵母エキスを1−8g/Lの濃度範囲で用いるとよい。
無機窒素源としては、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、アンモニアなどの内、一種類もしくは二種類以上を組み合わせて用いることができる。好ましくは硝酸ナトリウムを用いるとよい。
(マンノシルエリスリトールリピド(MEL)の分離)
本発明の異性体MEL−B生産菌の培養により、培養液中に蓄積された異性体MEL−Bは、本菌株培養後、培養液を抽出することにより培養液から分離できる。抽出は、酢酸エチル、クロロホルム、メタノール、エタノール、ヘキサン、プロパノール等の有機溶媒を用い当技術分野において通常行われる方法にしたがって行えばよい。
有機溶媒によって抽出されたマンノシルエリスリトールリピドは、異性体MEL−Bのみであり、異性体MEL−Bを単離するのに格別の手段は必要とはしない。原料等に由来する脂肪酸成分が混在する場合、更に精製するにはシリカゲルカラムクロマトグラフィー等の手段を用いる。
〈MELの構造決定〉
上記により得られる糖脂質成分の構造決定は、以下のようにして行う。シュードザイマ ツクバエンシス(Pseudozyma tsukubaensis) 1E5株を、大豆油を炭素源として培養して得られたMELの構造決定手法を例にして以下説明する。単離した糖脂質成分は、TLCプレート上で、アンスロン硫酸試薬で青緑色に呈色することにより糖脂質成分であると判断できる。この糖脂質について、1H―NMR解析を行い、得られたスペクトルと、構造既知である異性体MEL―Bのデータ(非特許文献16参照)とを比較することで、構造解析を行う。
〈MELの定量分析方法〉
全糖脂質量はアンスロン硫酸法を用いることで測定できる。MEL同属体の含有量と存在比は薄相クロマトグラフィー(TLC)法および高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を使用することで測定できる。
以下に、本発明について実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
実施例1
(1D9株と1E5株による糖型バイオサーファクタントの生産)
〈種培養〉
ディープフリーザー(−80℃)で冷凍保存された1D9株と1E5株を30 mLのYM培地(グルコース10 g/L、酵母エキス3 g/L、麦芽エキス3 g/L、ペプトン5 g/L)に0.5 mL播種し、28℃で1日間、振蕩培養した。
〈本培養〉
300 mL容量の三角フラスコに30 mLのMEL生産用培地を表5(MEL生産培地組成)のごとく調製し、121℃、20分間オートクレーブで滅菌した培地を用意した。上述の種培養液を1.5 mLを播種し、25℃で5日間、振蕩培養を行った。培養終了後の培養液からMEL標品を酢酸エチルにて抽出した。抽出液中のMEL濃度はシリカゲルカラム(イナートシルSil−100A)を接続したHPLCを用い、定量分析を行った。溶離液にはクロロホルム/メタノール混合溶媒を用い、流速1 mL/minで混合比が10:0から0:10まで変化するように設定したグラジエントシステムにより溶出した。検出は蒸発光散乱検出器(ELSD−LT、島津製作所製)を用いた。精製したMELを用いて検量線を作成し、ピークエリアからMEL濃度を算出した。
〈薄相クロマトグラフィー分析〉
図1に示すように、1D9株と1E5株は、スタンダードに用いたMEL−Bと同じ移動度の糖脂質を大量に生産した。すなわち、1D9株の糖脂質の移動度は0.51、1E5株の糖脂質の移動度は0.51であり、スタンダードに用いたMEL−Bの移動度も0.51であった。なお、シュードザイマ ツクバエンシス(Pseudozyma tsukubaensis) NBRC1940株はコントロール株として用いた。さらに、これらの構造は下記実施例2に記載の構造解析の結果から、いずれも異性体MEL−Bであることが分かった。各炭素源を使用した場合の、異性体MEL−Bのそれぞれの生産量を測定した結果は図2に示した。
実施例2
1E5株が生産する糖脂質の構造解析
(糖脂質(MEL)の精製)
実施例1と同様に培養した培養液から、酢酸エチルを用いて糖脂質を抽出・回収し、シリカゲルカラムを用いて、糖脂質を精製した。精製した糖脂質成分を用いて、下記の構造解析を行った。
(糖脂質成分のNMR解析)
重水素化メタノール(CD3OD)を溶媒とする1H-NMR解析により、上記糖脂質の構造の同定を行った。その結果、1E5株が生産する糖脂質は全て、マンノース6位の位置にアセチル基を有するMEL−Bであって、エリスリトールの配位特徴のある、異性体MEL−Bであることがわかった。1H-NMR解析において帰属された化学シフトを表6に示す。なお、シュードザイマ ツクバエンシス(Pseudozyma tsukubaensis) NBRC1940株による異性体MEL−Bを比較対象として記載した。
(糖脂質成分のMALDI−TOF/MS解析)
上記で得られた異性体MEL−Bの分子量を、MALDI−TOF/MSによって解析した結果、異性体MEL−Bの分子量は634であった。
実施例3
(1E5株による異性体MEL−Bの生産条件の検討:培地成分)
1E5株による異性体MEL−B生産における最適植物油脂(A)、植物油脂濃度(B)、有機栄養源(C)、酵母エキス濃度(D)を調べた。結果を図3に示した。実施例1と同様にして1E5株を培養した。使用した植物油脂は全て良好な炭素源となった。最適な植物油脂(オリーブ油)の濃度は120g/Lであった。最適な有機栄養源は酵母エキスであり、その最適濃度は5.0g/Lであった。
実施例4
(1E5株による異性体MEL−Bの生産条件の検討:ジャーファーメンター培養)
5000mL容量のジャーファーメンターに3000mLのMEL生産用培地を表5(MEL生産培地組成)のごとく調製し、121℃、20分間オートクレーブで滅菌した培地を用意した。実施例1と同様にして1E5株を培養した後の培養液を、このジャーファーメンターに無菌状態で移し込んだ。その後、25℃、700rpmの条件で連続的に培養を行った。初発のオリーブ油が消費された培養開始から55時間後に、100g/Lのオリーブ油を追加添加(流下)して、さらに培養を168時間まで継続した。この時の、異性体MEL−B、残存油脂量、乾燥菌体重量を、図4に示した。その結果、1E5株は、168時間で70g/L以上の異性体MEL−Bを培養液中に生産し、蓄積した。

Claims (4)

  1. 1-O-β-D-mannopyranosyl-erythritolを糖骨格とするマンノシルエリスリトールリピド−Bの生産能を有し、リビトール及びマンニトール資化性を有するシュードザイマ nsp.1D9またはシュードザイマ ツクバエンシス 1E5。
  2. 下記(a)及び(b)で示される菌学的性質を有する請求項1に記載のシュードザイマ nsp.1D9。
    (a)形態学的性質
    (b)生理学的性質
  3. 下記(a)及び(b)で示される菌学的性質を有する上記〔1〕に記載のシュードザイマ ツクバエンシス 1E5。
    (a)形態学的性質
    (b)生理学的性質
  4. 上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の微生物を、培地に培養し、得られた培養物から1-O-β-D-mannopyranosyl-erythritolを糖骨格とするマンノシルエリスリトールリピド−Bを採取することを特徴とする、1-O-β-D-mannopyranosyl-erythritolを糖骨格とするマンノシルエリスリトールリピド−Bの製造方法。
JP2010053209A 2010-03-10 2010-03-10 新規微生物及びそれを用いる糖型バイオサーファクタントの製造方法 Active JP5565796B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010053209A JP5565796B2 (ja) 2010-03-10 2010-03-10 新規微生物及びそれを用いる糖型バイオサーファクタントの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010053209A JP5565796B2 (ja) 2010-03-10 2010-03-10 新規微生物及びそれを用いる糖型バイオサーファクタントの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011182740A true JP2011182740A (ja) 2011-09-22
JP5565796B2 JP5565796B2 (ja) 2014-08-06

Family

ID=44789767

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010053209A Active JP5565796B2 (ja) 2010-03-10 2010-03-10 新規微生物及びそれを用いる糖型バイオサーファクタントの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5565796B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021010264A1 (ja) * 2019-07-18 2021-01-21 国立研究開発法人産業技術総合研究所 バイオサーファクタント産生組換え微生物
CN114787334A (zh) * 2019-12-12 2022-07-22 国立研究开发法人产业技术综合研究所 单酰基型mel生产菌

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009126820A (ja) * 2007-11-22 2009-06-11 Toyobo Co Ltd 新規マンノシルエリスリトールリピッドおよびその製造方法
JP2010041991A (ja) * 2008-03-21 2010-02-25 National Institute Of Advanced Industrial & Technology マンノシルエリスリトールリピッドの製造方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009126820A (ja) * 2007-11-22 2009-06-11 Toyobo Co Ltd 新規マンノシルエリスリトールリピッドおよびその製造方法
JP2010041991A (ja) * 2008-03-21 2010-02-25 National Institute Of Advanced Industrial & Technology マンノシルエリスリトールリピッドの製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021010264A1 (ja) * 2019-07-18 2021-01-21 国立研究開発法人産業技術総合研究所 バイオサーファクタント産生組換え微生物
CN114096656A (zh) * 2019-07-18 2022-02-25 国立研究开发法人产业技术综合研究所 产生生物表面活性剂的重组微生物
CN114096656B (zh) * 2019-07-18 2024-06-07 国立研究开发法人产业技术综合研究所 产生生物表面活性剂的重组微生物
JP7541314B2 (ja) 2019-07-18 2024-08-28 国立研究開発法人産業技術総合研究所 バイオサーファクタント産生組換え微生物
CN114787334A (zh) * 2019-12-12 2022-07-22 国立研究开发法人产业技术综合研究所 单酰基型mel生产菌

Also Published As

Publication number Publication date
JP5565796B2 (ja) 2014-08-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5470857B2 (ja) 糖型バイオサーファクタント生産能を有する微生物及びそれを用いる糖型バイオサーファクタントの製造方法
Xia et al. Synthesis, characterization, and oil recovery application of biosurfactant produced by indigenous Pseudomonas aeruginosa WJ-1 using waste vegetable oils
US9725745B2 (en) Process for biodiesel production from a yeast strain
JP5622190B2 (ja) 新規微生物及びそれを用いる糖型バイオサーファクタントの製造方法
JP6611221B2 (ja) ソフォロリピッドの製造方法
JP2008247845A (ja) 酸型ソホロースリピッドの生産方法
Konishi et al. Deep-sea Rhodococcus sp. BS-15, lacking the phytopathogenic fas genes, produces a novel glucotriose lipid biosurfactant
EP3569714A1 (en) Process for producing a rhamnolipid produced by pseudomonas or enterobacter using andiroba or murumuru seed waste
JP4803434B2 (ja) マンノシルエリスリトールリピッドの高効率生産方法
JP5344274B2 (ja) 新規マンノシルエリスリトールリピッドおよびその製造方法
JP4286558B2 (ja) マンノシルエリスリトールリピッドの製造方法
JP5565796B2 (ja) 新規微生物及びそれを用いる糖型バイオサーファクタントの製造方法
JP4978908B2 (ja) マンノシルエリスリトールリピッドの製造方法
JP2009207493A (ja) 植物の発酵産物を培地に用いるバイオサーファクタントの生産方法
CN113939596A (zh) 用于替代化学表面活性剂的组合物
JP4735971B2 (ja) マンノシルエリスリトールリピッドの生産方法
JP2008245607A (ja) 酵母及びその利用
JP2010022217A (ja) グルコシルセラミドの製造方法
KR101743553B1 (ko) 슈도모나스 에어루지노사 kacc 10186에 의한 식물성 오일로부터 다이하이드록시 지방산 및 모노람노리피드의 공동 생산
Missing Biosynthesis and development of novel method for commercial production of biosurfactant utilizing waste potato peels
JP2010022218A (ja) 新種微生物及びグルコシルセラミドの製造方法
JP5137204B2 (ja) マンノシルエリスリトールリピッドの製造方法
KR20070027151A (ko) 람노리피드 생산능을 갖는 신규한 테트라제노코코스코렌시스 및 이를 이용한 람노리피드의 제조방법
JP6420536B2 (ja) ソフォロリピッドの製造方法
JP4982885B2 (ja) バイオサーファクタントの生産方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120827

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140128

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140610

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140610

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5565796

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250