JP2011182509A - 回転電機の固定子 - Google Patents

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Abstract

【課題】振動発生時におけるターン部同士の接触を回避して絶縁被膜が受けるダメージを低減し、絶縁不良の発生を防止し得るようにした回転電機の固定子を提供する。
【解決手段】回転電機1の固定子3は、周方向に複数のスロット31を有する円環状の固定子コア30と、スロット収容部43とターン部44とを有する複数の導線40を固定子コア30に巻装してなる固定子巻線4とを備える。ターン部44は、固定子コア30の軸方向において異なる位置に固定子コア30の端面30aと平行な複数の段部45、46a〜46cを有する。周方向に隣り合うスロット収容部43から延在するターン部44同士の軸方向に対向する段部同士間の隙間距離d1、d2、d3のうち、固定子コア30の端面30aから最も遠く離れた位置にある最上段部45と第3段部46c同士間の隙間距離d3を、他の段部同士間の隙間距離d1、d2よりも大きく設定する。
【選択図】図8

Description

本発明は、例えば車両において電動機や発電機として使用される回転電機の固定子に関する。
従来より、回転電機の固定子として、周方向に複数のスロットを有する円環状の固定子コアと、スロットに収容されるスロット収容部と周方向の異なるスロットに収容されたスロット収容部同士をスロットの外部で接続しているターン部とを有する複数の導線を固定子コアに巻装してなる固定子巻線と、を備えたものが一般的に知られている。
そして、例えば特許文献1には、図9に示すように、導線40のスロット収容部43同士を接続しているターン部44を、固定子コア30の端面30aに平行な段部46を固定子コア30の軸方向に複数有する階段形状に形成する技術が開示されている。これにより、固定子巻線4の軸方向両端に形成されるコイルエンドの高さh、即ち、固定子コア30の端面30aから軸方向外方に突出したターン部44の高さhを低くすることができる。
特開2009−268156号公報
ところで、上記特許文献1のようにターン部44が階段形状に形成されている場合、周方向に隣り合うスロット収容部43から延在するターン部44同士は、固定子コア30の軸方向において段部46同士が対向する状態に配設されている。そのため、回転電機の作動に伴って振動が発生すると、ターン部44も振動することから、ターン部44同士が衝突したり接触したりして擦れ合うことにより、互いの絶縁被膜がダメージを受け易い。よって、最悪の場合には、絶縁不良となることも考えられるため、ターン部44同士の接触が発生しないようにすることが望まれる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、振動発生時におけるターン部同士の接触を回避することにより絶縁被膜が受けるダメージを低減して、絶縁不良の発生を防止し得るようにした回転電機の固定子を提供することを解決すべき課題とするものである。
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、周方向に複数のスロットを有する円環状の固定子コアと、前記スロットに収容されるスロット収容部と周方向の異なる前記スロットに収容された前記スロット収容部同士を前記スロットの外部で接続しているターン部とを有する複数の導線を前記固定子コアに巻装してなる固定子巻線と、を備えた回転電機の固定子において、前記ターン部は、前記固定子コアの軸方向において異なる位置に前記固定子コアの端面と平行な複数の段部を有し、周方向に隣り合う前記スロット収容部から延在する前記ターン部同士の軸方向に対向する前記段部同士間の隙間距離のうち前記固定子コアの端面から最も遠く離れた位置にある前記段部同士間の隙間距離が、他の前記段部同士間の隙間距離よりも大きく設定されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、周方向に隣り合うスロット収容部から延在するターン部同士の軸方向に対向する段部同士間の隙間距離のうち固定子コアの端面から最も離れた位置にある段部同士間の隙間距離が、他の段部同士間の隙間距離よりも大きく設定されている。これにより、振動発生時におけるターン部同士の接触を回避することが可能となり、絶縁被膜が受けるダメージを低減することができるので、絶縁不良の発生を未然に防止することができる。
特に、回転電機の振動が発生した時には、ターン部は、固定子コア付近を中心に振動するため、固定子コアの端面から遠ざかるにつれて振幅が大きくなる。そのため、本発明のように、固定子コアの端面から最も離れた位置にある段部同士間の隙間距離を、他の段部同士間の隙間距離よりも大きく設定することにより、振動発生時におけるターン部同士の接触を効果的に回避することが可能となる。
請求項2に記載の発明は、前記段部同士間の隙間距離は、前記固定子コアの端面から遠ざかるにつれて大きくなっていることを特徴とする。即ち、本発明は、1つのターン部の固定子コアの軸方向において異なる位置にm個(mは4以上の自然数)の段部が設けられている場合、2つのターン部の軸方向に対向する段部同士間の隙間距離dを、固定子コアの端面から近い順にd1、d2、…、dn(n=m−1)とすると、d1<d2<…<dnの関係となる。
請求項2に記載の発明によれば、固定子コアの端面から遠ざかるにつれてターン部の振幅が大きくなることに対応させて、段部同士間の隙間距離を設定することが可能となるので、振動発生時におけるターン部同士の接触を効果的に回避することができる。これにより、絶縁被膜が受けるダメージをより確実に低減することが可能となるので、絶縁不良の発生をより確実に防止することができる。
請求項3に記載の発明は、前記固定子コアの端面から最も遠く離れた位置にある前記段部同士間の隙間距離は、前記固定子コアの軸方向端面から最も近い位置にある前記段部同士間の隙間距離の2倍以上に設定されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、固定子コアの端面から最も遠く離れた位置にある段部同士の隙間距離を、十分に大きく設定することができる。そのため、振動発生時に振幅が最も大きくなる段部同士の接触をより確実に回避することが可能となる。これにより、絶縁被膜が受けるダメージをより確実に低減することが可能となるので、絶縁不良の発生をより確実に防止することができる。なお、本発明は、固定子コアの軸方向端面から最も近い位置にある段部同士の間に隙間が形成されていない場合、即ち、その段部同士が接触している場合には適用されない。
請求項4に記載の発明は、前記固定子コアの端面からの前記段部の高さは、前記固定子コアの端面から遠ざかるにつれて大きくなっていることを特徴とする。なお、段部の高さHは、対象となる段部の固定子コア端面と背向する面を基準に決定される(図8参照)。
請求項4に記載の発明によれば、固定子コアの端面からより遠く離れた位置にある段部ほど、固定子コアの端面からの高さが大きくなるように設定されるので、段部同士間の隙間距離を、固定子コアの端面からより遠くへ離れるほどより大きくなるように設定することができる。そのため、固定子コアの端面から遠ざかるにつれてターン部の振幅が大きくなることに対応させて、段部同士間の隙間距離を設定することが可能となるので、振動発生時におけるターン部同士の接触を効果的に回避することができる。これにより、絶縁被膜が受けるダメージをより確実に低減することが可能となるので、絶縁不良の発生をより確実に防止することができる。
請求項5に記載の発明は、前記ターン部は、隣り合う前記段部の端部同士を接続する傾斜状の接続部を有し、ぞれぞれの前記接続部と前記固定子コアの端面とのなす傾斜角度は、前記固定子コアの端面から最も遠く離れた位置にある前記接続部の傾斜角度が他の前記接続部の傾斜角度よりも小さく設定されていることを特徴とする。なお、固定子コアの端面に対するそれぞれの接続部の傾斜角度は、接続部のストレート部を基準に決定される。
請求項5に記載の発明によれば、固定子コアの端面から最も遠く離れた位置にある接続部の傾斜角度を、他の接続部の傾斜角度よりも小さく設定することによって、固定子コアの端面から最も離れた位置にある段部同士間の隙間距離が、他の段部同士間の隙間距離よりも大きく設定されている構成をより容易に実現することができる。これにより、振動発生時におけるターン部同士の接触を効果的に回避することができる。
請求項6に記載の発明は、前記傾斜角度は、前記接続部の位置が前記固定子コアの端面から遠ざかるにつれて小さくなっていることを特徴とする。即ち、本発明は、1つのターン部にn個の接続部が設けられている場合、ぞれぞれの接続部と固定子コアの端面とのなす傾斜角度αを、接続部の位置が固定子コアの端面から近い順にα1、α2、…、αnとすると、α1>α2>…>αnの関係となる。
請求項6に記載の発明によれば、接続部の傾斜角度を、接続部の位置が固定子コアの端面から遠ざかるにつれて小さく設定することによって、固定子コアの端面からより遠くへ離れるほど、段部同士間の隙間距離がより大きくなるように設定される構成をより容易に実現することができる。これにより、振動発生時におけるターン部同士の接触を効果的に回避することができる。
実施形態に係る回転電機の構成を示す断面図である。 実施形態に係る回転電機の固定子の構成を示す平面図である。 実施形態に係る固定子コアの平面図である。 実施形態に係る分割コアの平面図である。 (A)(B)実施形態において用いられる導線の断面図である。 実施形態に係る固定子巻線の斜視図である。 実施形態に係る導線の一部を拡大して示す斜視図である。 実施形態に係る固定子巻線の要部の構成を示す正面図である。 従来の固定子巻線のコイルエンドを示す正面図である。
以下、本発明の回転電機の固定子を具体化した一実施形態について図面を参照しつつ具体的に説明する。図1は、本発明の一実施形態の回転電機1の構成を示す断面図である。
本実施形態の回転電機1は、略有底筒状の一対のハウジング部材100,101とが開口部同士で接合されてなるハウジング10と、ハウジング10に軸受け110,111を介して回転自在に支承される回転軸20に固定された回転子2と、ハウジング10の内部で回転子2を包囲する位置でハウジング10に固定された固定子3と、を備えている。
回転子2は、永久磁石により周方向に交互に異なる磁極を、固定子3の内周側と向き合う外周側に複数形成している。回転子2の磁極の数は、回転電機により異なるため限定されるものではない。本実施形態においては、8極(N極:4、S極:4)の回転子が用いられている。
固定子3は、図2に示すように、固定子コア30と、複数の各相巻線から形成される三相の固定子巻線4と、固定子コア30と固定子巻線4との間に配された絶縁紙5と、を備えた構成を有している。
固定子コア30は、図3に示すように、内周に複数のスロット31が形成された円環状を有している。複数のスロット31は、その深さ方向が径方向と一致するように形成されている。固定子コア30に形成されたスロット31の数は、回転子2の磁極数に対し、固定子巻線4の一相あたり2個の割合で形成されている。すなわち、8×3×2=48個のスロット31が形成されている。
固定子コア30は、図4に示す分割コア32を24個、周方向に配設して形成されている。分割コア32は、一つのスロット31を区画するとともに、周方向で隣接する分割コア32との間で一つのスロット31を区画する形状を呈している。具体的には、分割コア32は、径方向内方に伸びる一対のティース部320と、ティース部320を径方向外方で連結するバックコア部321とを有している。
固定子コア30を構成する分割コア32は、電磁鋼板を積層させて形成されている。なお、固定子コア30は、この電磁鋼板の積層体からだけでなく、従来公知の金属薄板および絶縁薄膜を用いて形成してもよい。
固定子巻線4は、複数の導線40を所定の巻回方法で巻回してなる。固定子巻線4を構成する導線40は、図5(A)に示すように、矩形断面を備え、銅製の導体41と、導体41の外周を覆い導体41を絶縁する内層420及び外層421からなる絶縁皮膜42とから形成されている。内層420および外層421を合わせた絶縁皮膜42の厚みは、100μm〜200μmの間に設定されている。このように、内層420および外層421からなる絶縁皮膜42の厚みが厚いので、導線40同士を絶縁するために導線40同士の間に絶縁紙等を挟み込んで絶縁する必要がなくなっているが、導線40同士の間あるいは固定子コア30と固定子巻線4との間に絶縁紙を配設してもよい。
外層421はナイロン等の絶縁材で形成され、内層420は外層421よりもガラス転移温度の高い熱可塑性樹脂またはポリアミドイミド等の絶縁材で形成されている。これにより、回転電機1に発生する熱により外層421は内層420よりも早く結晶化するため、外層421の表面硬度が高くなり、導線40に傷がつきにくくなる。このため、後述するターン部44に段部を形成する加工を施した導線40の絶縁を確保することができる。
さらに、固定子巻線4の導線40は、図5(B)に示すように、内層420および外層421からなる絶縁皮膜42の外周をエポキシ樹脂等からなる融着材48で被覆してもよい。これにより、融着材48は、回転電機1に発生する熱により絶縁被膜42よりも早く溶融するので、同じスロット31に収容されている複数の導線40同士が融着材48同士により熱接着する。その結果、同じスロット31に収容されている複数の導線40が一体化し導線40同士が硬化することで、スロット31内の導線40の機械的強度が向上する。なお、絶縁被膜42には、ポリフェニレンサルファイド(PPS)よりなる被膜を用いてもよい。
固定子巻線4は、図6に示すように、複数の導線40を所定の形状に巻回してなる。固定子巻線4を構成する導線40は、固定子コア30の内周側で周方向にそって波巻きされている。導線40は、固定子コア30のスロット31内に収容されるスロット収容部43と、周方向の異なるスロット31に収容されているスロット収容部43同士をスロット31の外部で接続しているターン部44とを有する。スロット収容部43は、所定のスロット数(本実施形態では3相×2個(倍スロット)=6個)ごとのスロット31に収容されている。導線40の隣り合うスロット収容部43同士を接続しているターン部44は、固定子コア30の軸方向の両端面30aからそれぞれ突出し、その突出している多数のターン部44により、固定子巻線4の軸方向の両端部にコイルエンドが形成されている。
ターン部44は、図7および図8に示すように、固定子コア30から最も離れた所に位置する中央部に、固定子コア30の端面30aと平行に延びる最上段部45を有する。最上段部45の略中央部には、固定子コア30の径方向における位置を変位させるねじりを伴わないクランク部45aが形成されている。クランク部45aは、固定子コア30の端面30aと平行に形成されており、クランク形状によるずれ量(固定子コア30の径方向への変位量)は導線40の略幅分である。具体的には、導線40の幅の1.0倍〜1.3倍のずれ量とされている。このようにクランク部45aが最上段部45に設けられていることにより、周方向に隣接している導線40のターン部44同士を密に巻回できる。
ターン部44の最上段部45を挟んだ両側は、それぞれ3段の階段形状に形成されている。即ち、ターン部44の最上段部45の両側には、固定子コア30の軸方向において異なる位置に固定子コア30の端面30aと平行な3つの段部46a、46b、46cが対称状にそれぞれ設けられている。ここで、3つの段部46a、46b、46cは、固定子コア30の端面30aと平行になるように形成されているが、厳密な意味で平行である必要はなく、コイルエンドの高さを低くできる範囲内で略平行であればよい。なお、上記3つの段部46a、46b、46cは、固定子コア30の端面30aから近い順に、第1段部46a、第2段部46b、第3段部46cと称する。
ここで、第1〜第3段部46a〜46cの固定子コア30の端面30aと平行な部分の長さは、周方向に隣り合うスロット31の間隔以下となっている。そのため、ターン部44の第1段部46aが、周方向に隣り合うスロット31から突出する導線40と干渉することを防止できる。これにより、周方向に隣り合うスロット31から突出する導線40同士が互いに干渉することを避けるために、コイルエンドの高さが高くなったり、あるいはコイルエンドの径方向の幅が大きくなったりすることを防止できる。その結果、コイルエンドの高さが低くなる。また、固定子コア30の端面30aからの第1〜第3段部46a〜46c、最上段部45の高さHは、固定子コア30の端面30aから遠ざかるにつれて大きくなっている。なお、それぞれの段部の高さHは、対象となる段部の固定子コア30の端面30aと背向する面を基準に決定される。
ターン部44の隣り合う段部45、46a〜46cは、それぞれの端部同士が傾斜状の第1〜第3接続部47a、47b、47cにより接続されている。即ち、第1段部46aと第2段部46bは、第1接続部47aにより接続され、第2段部46bと第3段部46cは、第2接続部47bにより接続され、第3段部46cと最上段部45は、第3接続部47cにより接続されている。
導線40のターン部44は、上記のように最上段部45のクランク部45aを挟んで両側が階段形状に形成されている。これにより、ターン部44は、図8に示すように、最上段部45のクランク部45aにおいて、周方向に隣り合うスロット31に収容された導線40のターン部44と上下方向(固定子コア30の軸方向)に重なっている。この場合、周方向に隣り合うスロット収容部43から延在する2つのターン部44a、44b同士は、一方のターン部44aの第2段部46bと他方のターン部44bの第1段部46aが軸方向に対向し、一方のターン部44aの第3段部46cと他方のターン部44bの第2段部46bが軸方向に対向し、一方のターン部44aの最上段部45と他方のターン部44bの第3段部46cが軸方向に対向している。
そして、一方のターン部44aの第2段部46bと他方のターン部44bの第1段部46aとの間には隙間距離d1の隙間が形成され、一方のターン部44aの第3段部46cと他方のターン部44bの第2段部46bとの間には隙間距離d2の隙間が形成され、一方のターン部44aの最上段部45と他方のターン部44bの第3段部46cとの間には隙間距離d3の隙間が形成されている。具体的には、隙間距離d1は約0.3mm、隙間距離d2は約0.45mm、隙間距離d3は約0.65mmとされている。
本実施形態では、それぞれの段部間に形成される隙間距離dは、固定子コア30の端面30aから遠ざかるにつれて大きくなるように設定されている。即ち、d1<d2<d3の関係となっている。よって、固定子コア30の端面30aから最も遠く離れた位置にある最上段部45と第3段部46c同士間の隙間距離d3は、他の段部同士間の隙間距離d1、d2よりも大きくなるように設定されている。また、隙間距離d3は、固定子コア30の端面30aから最も近い位置にある段部同士間の隙間距離d1の2倍以上となるように設定されている。これにより、固定子コア30の端面30aから最も遠く離れた位置にある段部同士間の隙間距離d3を、十分に大きく確保するようにされている。
そして、それぞれの接続部47a〜47cと固定子コア30の端面30aとのなす傾斜角度αは、接続部47a〜47cの位置が固定子コア30の端面30aから遠ざかるにつれて小さくなっている。即ち、接続部47aの傾斜角度α1と、接続部47bの傾斜角度α2と、接続部47cの傾斜角度α3の関係は、α1>α2>α3となっている。よって、固定子コア30の端面30aから最も遠く離れた位置にある接続部47cの傾斜角度α3は、他の接続部47a、47bの傾斜角度α1、α2よりも小さくなるように設定されている。
以上のように構成された本実施形態の回転電機1の固定子3によれば、周方向に隣り合うスロット収容部43から延在する2つのターン部44同士の軸方向に対向する段部同士間の隙間距離d1、d2、d3のうち、固定子コア30の端面30aから最も遠く離れた位置にある最上段部45と第3段部46c同士間の隙間距離d3が、他の段部同士間の隙間距離d1、d2よりも大きくなるように設定されている。これにより、回転電機1の作動に伴って振動が発生した際に、振幅が最も大きくなる最上段部45と第3段部46c同士の接触を良好に回避することが可能となり、絶縁被膜42が受けるダメージを低減することができるので、絶縁不良の発生を未然に防止することができる。
特に、固定子コア30の端面30aから最も遠く離れた位置にある最上段部45と第3段部46c同士間の隙間距離d3は、固定子コア30の端面30aから最も近い位置にある第2段部46bと第1段部46a同士間の隙間距離d1の2倍以上に設定されているので、隙間距離d3を十分に大きく設定することができる。そのため、振動発生時に振幅が最も大きくなる最上段部45と第3段部46c同士の接触をより確実に回避することが可能となる。これにより、絶縁被膜が受けるダメージをより確実に低減することが可能となるので、絶縁不良の発生をより確実に防止することができる。
また、本実施形態では、それぞれの段部同士間の隙間距離d1、d2、d3が、固定子コア30の端面30aから遠ざかるにつれて大きくなるように設定されている。そのため、固定子コア30の端面30aから遠ざかるにつれてターン部44の振幅が大きくなることに対応させて、それぞれの段部同士間の隙間距離d1、d2、d3を設定することが可能となるので、振動発生時におけるターン部44同士の接触を効果的に回避することができる。これにより、絶縁被膜42が受けるダメージをより確実に低減することが可能となるので、絶縁不良の発生をより確実に防止することができる。
そして、本実施形態では、ターン部44のぞれぞれの接続部47a〜47cの傾斜角度α1〜α3は、固定子コア30の端面30aから最も遠く離れた位置にある接続部47cの傾斜角度α3が他の接続部47a、47bの傾斜角度α1、α2よりも小さく設定されている。そのため、固定子コア30の端面30aから最も離れた位置にある最上段部45と第3段部46c同士間の隙間距離d3が、他の段部同士間の隙間距離d1、d2よりも大きく設定されている構成をより容易に実現することができる。これにより、振動発生時におけるターン部44同士の接触を効果的に回避することができる。
また、本実施形態では、傾斜角度α1〜α3は、接続部47a〜47cの位置が固定子コア30の端面30aから遠ざかるにつれて小さくなっている。そのため、固定子コア30の端面30aからより遠くへ離れるほど、段部同士間の隙間距離d1、d2、d3がより大きくなるように設定される構成をより容易に実現することができる。これにより、振動発生時におけるターン部44同士の接触を効果的に回避することができる。
〔他の実施形態〕
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更することが可能である。
例えば、上記の実施形態では、ターン部44は、最上段部45を含めて4段の階段形状に形成されているが、段部の数は、回転電機1や固定子3の仕様に応じて適宜増減してもよい。また、上記の実施形態では、最上段部45の両側に同一形状の第1〜第3段部46a〜46cが対称状に設けられているが、第1〜第3段部46a〜46cは、必ずしも同一形状であったり対称状である必要はない。
また、上記の実施形態で用いられた固定子巻線4(図6)は、スロット収容部43およびターン部44を有する複数の波形導線40を編み込んで帯状の導線集合体を形成し、その導線集合体を円筒状に巻き付けることにより作製したものであるが、他の製法として、例えば、複数の波形導線40を編み込むことなく積層させることによって、上記の帯状の導線集合体を作製するようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、図6に示すように、導線40の両端40a,40bが固定子巻線4の外径側に位置するように巻回しているが、導線40の両端が固定子巻線4の内径側と外径側のそれぞれに位置するように巻回してもよい。
1…回転電機、 10…ハウジング、 110,111…軸受け、 2…回転子、 20…回転軸、 3…固定子、 30…固定子コア、 31…スロット、 32…分割コア、 4…固定子巻線、 40…導線、 41…導体、 42…絶縁皮膜、 43…スロット収容部、 44…ターン部、 45…最上段部、 45a…クランク部、 46a…第1段部、 46b…第2段部、 46c…第3段部、 47a…第1接続部、 47b…第2接続部、 47c…第3接続部、 α1,α2,α3…傾斜角度、 5…絶縁紙、 6…含浸材。

Claims (6)

  1. 周方向に複数のスロットを有する円環状の固定子コアと、前記スロットに収容されるスロット収容部と周方向の異なる前記スロットに収容された前記スロット収容部同士を前記スロットの外部で接続しているターン部とを有する複数の導線を前記固定子コアに巻装してなる固定子巻線と、を備えた回転電機の固定子において、
    前記ターン部は、前記固定子コアの軸方向において異なる位置に前記固定子コアの端面と平行な複数の段部を有し、周方向に隣り合う前記スロット収容部から延在する前記ターン部同士の軸方向に対向する前記段部同士間の隙間距離のうち前記固定子コアの端面から最も遠く離れた位置にある前記段部同士間の隙間距離が、他の前記段部同士間の隙間距離よりも大きく設定されていることを特徴とする回転電機の固定子。
  2. 前記段部同士間の隙間距離は、前記固定子コアの端面から遠ざかるにつれて大きくなっていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機の固定子。
  3. 前記固定子コアの端面から最も遠く離れた位置にある前記段部同士間の隙間距離は、前記固定子コアの軸方向端面から最も近い位置にある前記段部同士間の隙間距離の2倍以上に設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の回転電機の固定子。
  4. 前記固定子コアの端面からの前記段部の高さは、前記固定子コアの端面から遠ざかるにつれて大きくなっていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の回転電機の固定子。
  5. 前記ターン部は、隣り合う前記段部の端部同士を接続する傾斜状の接続部を有し、それぞれの前記接続部と前記固定子コアの端面とのなす傾斜角度は、前記固定子コアの端面から最も遠く離れた位置にある前記接続部の傾斜角度が他の前記接続部の傾斜角度よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の回転電機の固定子。
  6. 前記傾斜角度は、前記接続部の位置が前記固定子コアの端面から遠ざかるにつれて小さくなっていることを特徴とする請求項5に記載の回転電機の固定子。
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