JP2011178454A - スタッキング性を有する紙トレー - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の解決しようとする課題は、複数の紙トレーを堆積した場合に、1枚ずつ確実に供給でき、しかも形状に対する制約が少ない紙トレーを提案するものである。
【解決手段】一つの底面部と、折り線を介して底面部から立設された複数の側壁部を有し、上下に堆積可能な紙トレーであって、前記折り線を横断し、底面部から側壁部に達する上に向かって広がる2本の切込み線と、前記折り線と、前記折り線に平行に前記2本の切込み線の始点間同士および終点間同士に設けた2本の突起折り線とによって形成され、トレー内側に向かって折り出された嵌め込み防止突起を有することを特徴とするスタッキング性を有する紙トレーである。
【選択図】図1
【解決手段】一つの底面部と、折り線を介して底面部から立設された複数の側壁部を有し、上下に堆積可能な紙トレーであって、前記折り線を横断し、底面部から側壁部に達する上に向かって広がる2本の切込み線と、前記折り線と、前記折り線に平行に前記2本の切込み線の始点間同士および終点間同士に設けた2本の突起折り線とによって形成され、トレー内側に向かって折り出された嵌め込み防止突起を有することを特徴とするスタッキング性を有する紙トレーである。
【選択図】図1
Description
本発明は、紙製のトレーに関し、特に複数個を堆積した時に、トレー同士が密着して取り出し性を損ねることのない、良好なスタッキング性を有する紙トレーに関する。
従来、紙製のトレーは、主に食品用を中心として様々な形態のトレーが用いられている。紙トレーの多くは、1枚の厚紙を罫線に沿って折り曲げて所定のトレー形状に成形して作成される。成形したトレーは、嵩張らないように、積み重ねて運搬されるのが一般的であるが、このスタッキングされたトレーを1枚ずつ使用する際に、しばしばトレー同士が密着して複数枚同時に取り出されてしまうという問題があった。特に自動包装設備において用いられる紙トレーにあっては、複数枚が取り出されてしまうと、機械停止などのトラブルの原因になるため、この1枚ずつ確実に取り出すことができるという特性が重視されている。
特許文献1に記載された紙製トレーは、このような問題を解決するために、角部分の形状を少なくとも2種類以上の異なる形状としたものである。この紙製トレーは、積み重ねた状態で、隣接する紙製トレーの角部分の形状が異なる形状となるように積み重ねることにより、紙製トレー同士の剥離を円滑にし、複数のトレーが同時に取り出されてしまうことを防止したものである。
特許文献1に記載された紙製トレーは、重なり合う角部分の形状が交互に異なるように堆積しなければならないため、紙トレーを堆積する製造ラインを大幅に変更しなければならないばかりでなく、紙トレーそのものの形状も、非対称なものとならざるを得ないため、デザイン的な制約が大きく、実用上使いにくいものであった。
本発明の解決しようとする課題は、複数の紙トレーを堆積した場合に、1枚ずつ確実に供給でき、しかも形状に対する制約が少ない紙トレーを提案するものである。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、一つの底面部と、折り線を介して底面部から立設された複数の側壁部を有し、上下に堆積可能な紙トレーであって、前記折り線を横断し、底面部から側壁部に達する上に向かって広がる2本の切込み線と、前記折り線と、前記折り線に平行に前記2本の切込み線の始点間同士および終点間同士に設けた2本の突起折り線とによって形成され、トレー内側に向かって折り出された嵌め込み防止突起を有することを特徴とするスタッキング性を有する紙トレーである。
また、請求項2に記載の発明は、前記底面部が、平面視がほぼ直角四辺形状であり、底面部の四辺から立設された二対の側壁部を有することを特徴とする請求項1記載のスタッキング性を有する紙トレーである。
また、請求項3に記載の発明は、前記嵌め込み防止突起が、少なくとも2つ以上の側壁
部に1箇所以上ずつ、合計3つ以上設けられたことを特徴とする請求項1または2記載のスタッキング性を有する紙トレーである。
部に1箇所以上ずつ、合計3つ以上設けられたことを特徴とする請求項1または2記載のスタッキング性を有する紙トレーである。
また、請求項4に記載の発明は、隣接する側壁部の接続部上部に、トレー外側に突出する係止突起を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のスタッキング性を有する紙トレーである。
本発明に係るスタッキング性を有する紙トレーは、底面部と底面部から立設された側壁部を有し、上下に堆積可能な紙トレーであって、底面部から側壁部に達する上に向かって広がる2本のスリットによって形成されトレー内側に向かって折り出された嵌め込み防止突起を有することを特徴とする紙トレーであるから、複数の紙トレーを上下に堆積した際に、上に位置する紙トレーの底面部が下に位置する紙トレーの嵌め込み防止突起に突き当たることにより、トレー同士が完全に嵌め込まれることがなく、従って上から1枚ずつ取り出す時に、下に位置する紙トレーが付着して同時に取り出されることがない。
嵌め込み防止突起は、底面部から側壁部に達する上に向かって広がる2本のスリットによって形成されているため、必然的に突起部分は底面部に形成される孔より大きくなる。このため上に位置する紙トレーの底面部の孔に、下に位置する紙トレーの嵌め込み防止突起が嵌り込んでしまうことはない。
嵌め込み防止突起は、底面部から側壁部に達する上に向かって広がる2本のスリットによって形成されているため、必然的に突起部分は底面部に形成される孔より大きくなる。このため上に位置する紙トレーの底面部の孔に、下に位置する紙トレーの嵌め込み防止突起が嵌り込んでしまうことはない。
本願発明に係るスタッキング性を有する紙トレーは、さまざまな形状に応用することが可能であり、その形状について、特に限定されないことが一つの特徴となっている。底面部の平面視がほぼ直角四辺形状であり、底面部の四辺から立設された二対の側壁部を有する、最も一般的な角形形状や、左右対称な形状であっても、適用することが可能である。またすべて同じ形状の紙トレーであっても、堆積が可能であるという特徴を有している。
嵌め込み防止突起が、少なくとも2つ以上の側壁部に1箇所以上ずつ、合計3つ以上設けられることにより、複数の紙トレーを積み重ねた時に、安定して積み重ねることが可能となる。
また、さらに隣接する側壁部の接続部上部に、トレー外側に突出する係止突起を設けた場合にあっては、紙トレーの重量が嵌め込み防止突起に集中することがなく、係止突起にも分散されるため、多数の紙トレーを積み上げた場合であっても、嵌め込み防止突起が押しつぶされるようなこともなく、嵌め込み防止効果がさらに安定する。
以下図面に従って、本発明に係るスタッキング性を有する紙トレー(以下単に紙トレー−と称する)について詳細に説明する。図1は本発明に係る紙トレーの一実施態様を示した斜視図である。また図2は、図1に示した紙トレーを裏面から見た状態を示した斜視図である。また図3は、図1、2に示した紙トレーのブランクを示した平面模式図である。
本発明に係る紙トレー1は、図1、図2に示したように、良好なスタッキング性を確保するために、嵌め込み防止突起9を有することを特徴とする。図1〜3に示した実施態様においては、嵌め込み防止突起9が対向する2つの側壁部3b、3dにそれぞれ2つずつ設けられている。
図4は、本発明に係る紙トレー1を上下に堆積した状態を示した模式図である。下の紙トレーの嵌め込み防止突起9の上に、上の紙トレーの底面部2が乗るため、上の紙トレーの底面部が下の紙トレーの底面部に直接接触することがない。このため上下に堆積した状態から、一番上の紙トレーを取り出す時に、両者が互いに嵌め込まれ、密着して同時に取り出されるようなことがない。
本発明に係る紙トレー1は、一つの底面部2と、折り線を介して底面部から立設された複数の側壁部3を有し、上下に堆積可能な紙トレーである。図1に示した実施態様においては、3a、3b、3c、3dの4枚の側壁部がそれぞれ折り線5a、5b、5c、5dを介して底面部2から立設されている。上下に堆積可能であるためには、底面部2よりも開口部が広くなっている必要がある。このため側壁部3a〜3dは下が狭くて上が広い逆台形形状となっている。
図3に示したように、嵌め込み防止突起は、折り線5bを横断し、底面部2から側壁部3bに達する上に向かって広がる2本の切込み線7a、7bと、折り線5bと、折り線5bに平行に2本の切込み線7a、7bの始点7c、7d間同士および終点7e、7f間同士に設けた2本の突起折り線8a、8bとによって形成され、トレー内側に向かって折り出された突起である。図3において、折り線5bを谷折りして側壁部3bを立ち上げるのと同時に突起折り線8a、8bを谷折りし、切込み線7a、7b間の折り線5bを逆に山折りすることにより、嵌め込み防止突起が立ち上がる。隣り合う側壁部は、フラップ4a、4b、4c、4dによって結合される。
嵌め込み防止突起9は、底面部2から側壁部3に達する上に向かって広がる2本の切込み線7a、7bによって形成されるため、必然的に突起部分は底面部2に形成される孔より大きくなる。このため上に位置する紙トレーの底面部の孔に、下に位置する紙トレーの嵌め込み防止突起9が嵌り込んでしまうことはない。
切込み線7a、7bは、それぞれ直線である必要はなく、例えば始点7c、7dから折り線5bまでは平行で、折り線5bから終点7e、7fまでが上に向かって広がるような形状であってもかまわない。要は底面部2に設けた突起折り線8aよりも側壁部3に設けた突起折り線8bの方が長ければ良いのである。
なお折り線5bから突起折り線8aまでの距離と折り線5bから突起折り線8bまでの距離は、等しくしなければならないことはないが、これらを等しくすることにより、嵌め込み防止突起9を立ち上げた時の嵌め込み防止突起9の上面が底面部2と平行になるため、複数の紙トレーを堆積した時の安定性が増す。
嵌め込み防止突起9の配置については、図1〜3に示した実施態様のように、対向する
2つの側壁部3b、3dにそれぞれ2つずつ配置してもよいし、4つの側壁部にそれぞれ1つずつ配置しても良い。嵌め込み防止突起の位置を工夫すれば、3つの側壁部に一つずつ配置しても安定して堆積することができる場合もある。安定して堆積できるようにするためには、最低3つの嵌め込み防止突起が必要である。図示はしないが例えば底面部が正六角形で各辺から側壁部が立設されているような紙トレーであれば、ひとつおきに3つの側壁部に嵌め込み防止突起をひとつずつ設ければ、安定した堆積が可能である。
2つの側壁部3b、3dにそれぞれ2つずつ配置してもよいし、4つの側壁部にそれぞれ1つずつ配置しても良い。嵌め込み防止突起の位置を工夫すれば、3つの側壁部に一つずつ配置しても安定して堆積することができる場合もある。安定して堆積できるようにするためには、最低3つの嵌め込み防止突起が必要である。図示はしないが例えば底面部が正六角形で各辺から側壁部が立設されているような紙トレーであれば、ひとつおきに3つの側壁部に嵌め込み防止突起をひとつずつ設ければ、安定した堆積が可能である。
図5は、本発明に係る紙トレーの他の実施態様を示した斜視図である。また図6は、図5に示した紙トレーのブランクを示した平面模式図である。図7は、図5に示した紙トレーを上下に堆積した状態を示した模式図である。
この実施態様においては、隣接する側壁部の接続部上部に、トレー外側に突出する係止突起10を設けたことを特徴とする。この例では係止突起10を、フラップ4a〜4dのそれぞれに設けたコの字型の切込み線11によって形成しているが、この方法に限らず、例えば、図6で側壁部3aおよび3cの両側端に係止突起を突出させて設けてもよい。
図7に示したように、係止突起10が存在することにより、紙トレーの重量が嵌め込み防止突起9に集中することがなく、係止突起10にも分散されるため、多数の紙トレーを積み上げた場合であっても、嵌め込み防止突起9が押しつぶされるようなこともなく、嵌め込み防止効果がさらに安定する。
本発明に係る紙トレーは、底面部に嵌め込み防止突起を形成したことによる孔ができるので、液体や半固形物を収納するのには不向きであるが、個別包装した菓子類などを並べて大袋に収納するための紙トレー等として好適に使用することができる。
1・・・紙トレー
2・・・底面部
3、3a、3b、3c、3d・・・側壁部
4、4a、4b、4c、4d・・・フラップ
5a、5b、5c、5d・・・折り線
6a、6b、6c、6d・・・折り線
7a、7b・・・切込み線
7c、7d・・・始点
7e、7f・・・終点
8a、8b・・・突起折り線
9・・・嵌め込み防止突起
10・・・係止突起
11・・・切込み線
2・・・底面部
3、3a、3b、3c、3d・・・側壁部
4、4a、4b、4c、4d・・・フラップ
5a、5b、5c、5d・・・折り線
6a、6b、6c、6d・・・折り線
7a、7b・・・切込み線
7c、7d・・・始点
7e、7f・・・終点
8a、8b・・・突起折り線
9・・・嵌め込み防止突起
10・・・係止突起
11・・・切込み線
Claims (4)
- 一つの底面部と、折り線を介して底面部から立設された複数の側壁部を有し、上下に堆積可能な紙トレーであって、前記折り線を横断し、底面部から側壁部に達する上に向かって広がる2本の切込み線と、前記折り線と、前記折り線に平行に前記2本の切込み線の始点間同士および終点間同士に設けた2本の突起折り線とによって形成され、トレー内側に向かって折り出された嵌め込み防止突起を有することを特徴とするスタッキング性を有する紙トレー。
- 前記底面部は、平面視がほぼ直角四辺形状であり、底面部の四辺から立設された二対の側壁部を有することを特徴とする請求項1記載のスタッキング性を有する紙トレー。
- 前記嵌め込み防止突起は、少なくとも2つ以上の側壁部に1箇所以上ずつ、合計3つ以上設けられたことを特徴とする請求項1または2記載のスタッキング性を有する紙トレー。
- 隣接する側壁部の接続部上部に、トレー外側に突出する係止突起を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のスタッキング性を有する紙トレー。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2010046332A JP2011178454A (ja) | 2010-03-03 | 2010-03-03 | スタッキング性を有する紙トレー |
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JP2021502313A (ja) * | 2017-11-13 | 2021-01-28 | ヨスパック オサケ ユキチュア | 積み重ね可能な製品パッケージ、それを製造する方法、および製品パッケージ・ブランク |
JP2022513450A (ja) * | 2018-12-14 | 2022-02-08 | ヨスパック オサケ ユキチュア | 製品パッケージおよびその製造方法ならびにパッケージブランク |
IT202200002735A1 (it) * | 2022-02-15 | 2023-08-15 | Lic Packaging S P A | Procedimento di produzione di una vaschetta per alimenti e relativa vaschetta |
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2010
- 2010-03-03 JP JP2010046332A patent/JP2011178454A/ja active Pending
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