JP2011177986A - シート、及び、巻物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、機械的強度が強く、取り扱い性に優れるPTFE多孔質膜からなるシートを提供する。また、連続的に生産をおこなうのに適した、PTFE多孔質膜からなるシートを芯棒に巻き付けた巻物を提供する。
【解決手段】本発明は、少なくとも片面に支持シートが接着したポリテトラフルオロエチレン多孔質膜からなり、ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜に支持シートが接着した面積は、ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の全面積に対して1〜99%であることを特徴とするシートに関する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、シート、及び、該シートが巻き付けられた巻物に関する。本発明のシート、及び、巻物は、各種液体、気体の分離、機械的処理、化学的処理などに用いられる膜材として好適に利用することができる。
ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜は、耐熱性、耐薬品性に優れたポリテトラフルオロエチレン(以下「PTFE」という)を用いた、内部に無数の微細な空孔をもつ多孔質体であり、種々の用途に用いられている。ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜は、例えば、各種液体、気体の分離、機械的処理、化学的処理などに用いられる膜材として好適に利用することができる。
PTFE多孔質膜を取り扱う方法として、例えば、特許文献1では、PTFEからなる多孔質基材の伸縮防止処理として、多孔質基材を規定の枠組み形状の冶具に固定すること、多孔質基材を平滑な板により挟みこみ、多孔質基材の厚さ方向に面厚を付与することが記載されている。
特許文献2には、多孔性の発泡PTFEの試料を、12cmの直径を有する円形のPTFEの枠に固定して含浸することが記載されている。
特許文献3には、PTFE膜を木製の刺繍用枠に装着し、イオン交換材料/界面活性剤溶液をPTFE膜の両面に塗り、含浸することが記載されている。
特許文献4には、陽イオン交換膜の製造において、膜の四辺を専用治具で拘束した後、乾燥することが記載されている。
また、特許文献5では、PFAを用いて製造した不織布の縁を拘束し、液状組成物に浸漬し、引き上げることで、パーフルオロカーボン重合体を不織布中に含浸させることが記載されている。
特開2007−258161号公報 特開2006−257424号公報 特開2005−342718号公報 特開2001−243964号公報 特開2007−95433号公報
近年注目を集めている固体高分子型燃料電池にはイオン交換膜が用いられているが、このイオン交換膜を製造する方法として、PTFE多孔質膜に膜キャスト液を含浸させてから液状媒体を除去して製造する方法が挙げられる。
イオン交換膜にPTFE多孔質膜を用いる場合、膜抵抗を低下させるためにPTFE多孔質膜の厚みを薄くすることが望ましい。しかしながら、イオン交換膜を薄くしようとしてPTFE多孔質膜を薄くすると、含浸等を行う工程において、PTFE多孔質膜に収縮、ピンホール、破断等が容易に発生するため、PTFE多孔質膜の取り扱いに注意を要する。
膜を取り扱う方法としては、上述の特許文献1〜5に記載されているように、治具や木枠に、PTFE膜やPFAを用いて製造した不織布の縁を固定する方法が挙げられるが、当該方法では、膜を取り扱う多くの工程で毎回固定を行う必要があり、生産性等の点において改善の余地があった。
本発明は、機械的強度が強く、取り扱い性に優れるPTFE多孔質膜からなるシートを提供することを目的とする。また、連続的に生産をおこなうのに適した、PTFE多孔質膜からなるシートを芯棒に巻き付けた巻物を提供する。
本発明は、少なくとも片面に支持シートが接着したポリテトラフルオロエチレン多孔質膜からなり、ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜に支持シートが接着した面積は、ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の全面積に対して1〜99%であることを特徴とするシートである。
本発明のシートは、上記構成を有することによって、機械的強度が強く、取り扱い性に優れるものとなる。そのため、各種液体、気体の分離、機械的処理、化学的処理などに用いられる膜材として好適に利用することができる。特に、機能性材料に該シートを含浸する場合に好適な膜材となる。
図1は、帯状のシートの端部の一例を示す平面模式図であり、斜線領域は、PTFE多孔質膜に接着した支持シートを示す。 図2は、実施例において、芯棒にシートを巻き取って、巻物とする工程を示す斜視模式図である。
本発明のシートは、少なくとも片面に支持シートが接着したポリテトラフルオロエチレン多孔質膜からなり、ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜に支持シートが接着した面積は、ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の全面積に対して1〜99%であるものである。本発明のシートは、上記構成を有することによって、機械的強度及び取り扱い性に優れる材料となる。
本発明のシートは、少なくとも片面に支持シートが接着したポリテトラフルオロエチレン(PTFE)多孔質膜からなる。PTFE多孔質膜の片面に支持シートが接着していてもよいし、両面に支持シートが接着していてもよい。生産性及び低コスト化の観点からは、片面に支持シートが接着していることが好ましい。PTFE多孔質膜に接着される支持シートは、一続きであってもよいし、複数に分かれていてもよい。
本発明のシートは、ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜に支持シートが接着した面積は、ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の全面積に対して1〜99%である。言い換えると、本発明のシートは、支持シートとPTFE多孔質膜とが接着していない面積、すなわち、PTFE多孔質膜の両面に支持シートが接着されていない部分の面積が、PTFE多孔質膜の全面積に対して1〜99%である。本発明のシートにおいて、PTFE多孔質膜の両面に支持シートが接着されていない部分は多孔質膜のみからなり、PTFE多孔質膜の両面が露出している。本発明のシートにおいて、支持シートが接着された部分は、積層構造になる。
なお、上記「ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜に支持シートが接着した面積」は、PTFE多孔質膜の片面のみに支持シートが接着された面積と、PTFE多孔質膜の両面に支持シートが接着された面積との合計の面積である。例えば、PTFE多孔質膜の一方の面を表面、もう片方の面を裏面とした場合、表面のみに支持シートが接着された場合は、表面に支持シートが接着された面積の合計である。表面及び裏面の両方に支持シートが接着された場合、表面と裏面とに接着された支持シートが重なっている面積と、表面のみに支持シートが接着されている面積と、裏面のみに支持シートが接着されている面積と、の合計の面積である。なお、「表面と裏面とに接着された支持シートが重なっている面積」は、表面又は裏面のいずれか片面の面積となり、支持シートが接着されている表面及び裏面の各々の面積を合計したものではない。上記「ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)多孔質膜の全面積」は、PTFE多孔質膜の片面の全面積を意味するものであり、両面の面積を合計したものではない。
ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜に支持シートが接着した面積は、5〜50%であることが好ましい。支持シートが接着した面積が上記範囲の面積割合であることによって、シートの機械的強度、及び、取り扱い性がより向上する。なお、上記面積は、本発明のシートを法線方向(面外方向)から見たときの面積である。
本発明のシートにおいて、支持シートの形態は特に限定されず、用途に応じて適宜決定すればよい。取り扱い性の点からは、本発明のシートは帯状であることが好ましい。PTFE多孔質膜の補強を効率的に行う観点からは、支持シートは、帯状のシートの長手方向に長い帯状であることが好ましい。この場合、支持シートの幅は、シートの幅よりも小さい。また、静電気によるピンホール防止の観点からは、シートの長手方向に長い形状で3条以上の多条に支持シートが備えられていることも好ましい形態の一つである。
図1は、帯状のシートの端部を示す平面模式図であり、図1中の斜線領域は、PTFE多孔質膜に接着した支持シートを示す。本発明のシートが帯状のものである場合、図1(a)に示すように、支持シート1aは、本発明のシート4aの長手方向に長い形状であることが好ましい。また、支持シート1aは、本発明のシート4aの幅方向の両端に沿って接着されていることも好ましい。長手方向に長い形状であることにより、シート4aの機械的強度を効率よく向上させることができる。図1(a)の形態で示すように、シートの幅方向の両端において、本発明のシートと支持シートの端が一致していることが、本発明のシートを有効利用する点からは好ましいが、図1(e)で示すように、支持シート1eと本発明のシート4eの端は一致しなくてもよい。また、図1(b)に示すように、支持シート1bは、帯状のシート4bの長手方向及び幅方向の端部に沿って接着されていてもよい。図1(c)に示すように、支持シート1cは、シート4cの長手方向に長い形状で、3条以上の多条に配置されていてもよい。図1(d)に示すように、支持シート1dは、シート4dの幅方向に長い形状であってもよい。本発明のシートは、図1(a)の形態、図1(b)の形態、図1(c)の形態、又は、図1(e)の形態であることがより好ましい。
本発明のシートは、PTFE多孔質膜の幅の長さを100%とした時に、支持シートがPTFE多孔質膜の幅方向の端部から15%以下に接着されていることが好ましい。この場合、15%以下の領域に支持シートが接着されていれば、15%を超えた領域に支持シートが接着されていてもよいし、接着されていなくてもよい。
本発明のシートを有効利用する観点からは、PTFE多孔質膜の幅方向の端部から15%以下の領域のみに支持シートが接着されている形態も本発明の好ましい形態の一つである。
本発明のシートは、PTFE多孔質膜と支持シートとが接着している。PTFE多孔質膜と支持シートとは、接着剤を用いて接着しているものであってもよいし、化学的に直接接着していてもよい。接着剤を用いて接着した場合、上記シートの用途によっては接着剤を構成する成分が不純物として溶け出したりするおそれもあるため、PTFE多孔質膜と支持シートとは化学的に直接接着していることが好ましい。化学的に直接接着する方法としては、PTFE多孔質膜と支持シートとを熱ラミネートにより接着する方法等が挙げられる。なお、「接着」には弱く接着した固着も含まれる。
支持シートは、PTFE多孔質膜よりも硬いことが好ましいが、支持シートが木材や一般的に用いられる治具のように硬すぎると、連続的な生産には不向きであり、生産性に劣るものとなるため、硬すぎないことも好ましい。
支持シートは、剛軟度が5mm以上、かつ1000mm未満であることが好ましい。より好ましくは、10mm以上であり、更に好ましくは、30mm以上である。また、800mm以下であることがより好ましく、600mm以下であることが更に好ましい。剛軟度が上記範囲であることによって、シートの取り扱い性及び機械的強度が向上する。
剛軟度は、剛軟性測定法のJIS−L1096に準じて、カンチレバー系試験機を用いて測定することができる。剛軟度は、例えば、45°の斜面をもつ滑らかな水平台の上に、幅2cmの帯状の試験片を置き試験片をおさえて静かに滑らせ、試験片の先端が斜面に接したときに押し出された長さで表される。
支持シートは、絶縁体からなるものであってもよいし、導電体からなるものであってもよい。静電気によるピンホール防止の観点からは、支持シートは、導電体からなるものであることも好ましい形態の一つである。
支持シートは、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン及びポリエチレンテレフタレートからなる群より選択される少なくとも1種からなるものであることが好ましい。これによれば、熱ラミネート法を用いることにより、容易にPTFE多孔質膜と支持シートとを接着することができる。
支持シートとしてはまた、不織布、織布、網目状シート、樹脂フィルム、紙及び金属箔からなる群より選択される少なくとも1種の支持材であることも好ましい。不織布、織布又は網目状シートの材質としては、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン及びポリエチレンテレフタレートからなる群より選択される少なくとも1種からなるものであることが好ましい。樹脂フィルムは、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン及びポリエチレンテレフタレートからなる群より選択される少なくとも1種からなるものであることが好ましく、上記「樹脂フィルム」は、ポリプロピレン等の樹脂材料を薄い膜状に成型したものであり、繊維状の材料からなるものではない点で織布、不織布等とは異なる。紙は、植物繊維からなるものであり、例えば、植物繊維を水に分散させてから、簀の子や網の上に広げ、脱水・乾燥して作成することができる。金属箔を構成する金属は特に限定されず、用途に応じて適宜好適な材料を選択すればよい。金属箔としては、例えば、アルミ箔、銅箔等が挙げられる。支持シートとしては、不織布を好適に用いることができる。不織布は、熱ラミネート法を用いることにより、容易にPTFE多孔質膜と接着することができる。
支持シートの厚みは、1000μm以下であることが好ましい。より好ましくは、500μm以下である。また、20μm以上であることが好ましい。
PTFE多孔質膜を形成するPTFEは、テトラフルオロエチレン(TFE)単独重合体であってもよいし、変性PTFEであってもよい。本明細書において、上記「変性PTFE」とは、得られる共重合体に溶融加工性を付与しない程度の少量の共単量体(変性剤)をTFEと共重合してなるものを意味する。
上記変性PTFEにおける変性剤としてはTFEとの共重合が可能なものであれば特に限定されず、例えば、ヘキサフルオロプロペン〔HFP〕等のパーフルオロオレフィン;クロロトリフルオロエチレン〔CTFE〕等のクロロフルオロオレフィン;トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン〔VdF〕等の水素含有フルオロオレフィン;パーフルオロビニルエーテル;パーフルオロブチルエチレン等のパーフルオロアルキルエチレン;エチレン等が挙げられる。また、用いる変性剤は1種であってもよいし、複数種であってもよい。
上記変性PTFEにおいて上記変性剤が上記変性剤とTFEとの全体量に占める割合(質量%)としては、例えば、上記変性剤として上記パーフルオロビニルエーテルを用いる場合、通常、1質量%以下が好ましく、0.001〜1質量%がより好ましい。
PTFE多孔質膜としては、従来公知のものを用いることができる。
PTFE多孔質膜の膜厚は、5μm以上であることが好ましい。より好ましくは、10μm以上であり、更に好ましくは、20μm以上である。膜厚が薄すぎると機械的強度が低下するおそれがある。また、イオン交換膜を形成する材料として本発明のシートを用いる場合、膜抵抗を低下させる観点から、100μm以下であることが好ましい。
PTFE多孔質膜は、充填率が12%以下であることが好ましい。PTFE多孔質膜の充填率として、より好ましくは10%以下であり、更に好ましくは、8%以下である。
PTFE多孔質膜を製造する方法としては、例えば、以下のような方法が挙げられる。
まず、PTFE乳化重合水性分散液を凝析して得られたファインパウダーに、ソルベントナフサ、ホワイトオイルなどの液状潤滑剤を添加し、棒状にペースト押出を行い、その後、この棒状のペースト押出物を圧延してPTFE未焼成体(PTFE未焼成テープ)を得る。この時のPTFE未焼成テープの厚みは、通常100〜500μmである。
次に、このPTFE未焼成テープを長手方向に倍率2〜10倍未満で延伸し、その後、長手方向に延伸したテープを幅方向に延伸する。このとき、幅方向の延伸速度を少なくとも200%/秒で延伸することが好ましい。幅方向の延伸速度が速くなるほどPTFE多孔質膜の繊維径が小さくなり、より高PF値のPTFE多孔質膜を得ることが可能となる。なお、幅方向の延伸倍率はトータルの面積倍率が100〜300倍となるように設定することが好ましい。
長手方向の延伸は、PTFEの融点未満の温度で行うことが好ましい。また幅方向の延伸は200〜420℃の温度で行うことが好ましい。
上記未焼成テープの延伸は、必要に応じて2枚以上のテープを重ねた状態で行ってもよい。幅方向に延伸したPTFE多孔質膜は必要に応じて収縮を防ぐために熱処理をしてもよい。また、PTFE多孔質膜の厚みを増し、更に低充填率にするために、作製する未焼成テープに非繊維化物(例えば、低分子量PTFE)をPTFEファインパウダー100重量部あたり10〜50重量部添加して延伸してもよい。PTFE多孔質膜は、PTFEを延伸して得られるPTFE延伸多孔質膜が好ましい。
本発明のシートを製造する方法は特に限定されず、熱ラミネート、超音波貼合せ、接着剤貼合せ等によりPTFE多孔質膜と支持シートとを接着することで製造することができる。製造の簡易さや、接着を強固にする観点等から、熱ラミネートにより接着する方法が好ましい。熱ラミネートは、不織布を用いる場合に特に好ましい方法である。
本発明のシートは、紙管のような芯棒に巻き付けることによって、巻物とすることができる。本発明は、上記シートを芯棒に巻き付けた巻物でもある。上記シートは、機械的強度及び取り扱い性に優れるため、容易に巻物とすることができる。また、得られた巻物は、機械的強度及び取り扱い性に優れるシートからなるものであるため、各種液体、気体の分離、機械的処理、化学的処理などに用いられる膜材として好適に利用することができる。
本発明のシートは、様々な用途で使用することができる。例えば、各種液体、気体の分離、機械的処理、化学的処理などに用いられる膜材として好適に利用することができる。特にシートを機能性材料等に含浸させる場合に、機械的強度及び取り扱い性に優れるため好適である。例えば、本発明のシートを巻物にして用いる場合等、連続的な含浸工程を行うことができ、生産性を向上させることもできる。本発明のシートは、例えば、燃料電池に用いられるイオン交換膜に用いる材料として好適である。
本発明のシートを機能性材料に含浸する方法としては、正転ロールコーティング、逆転ロールコーティング、グラビアコーティング、ナイフコーティング、キスコーティング、更には浸漬、ブラッシング、ペイント、及びスプレーを含む、いずれか通常のコーティング方法を用いることができる。用途によって異なるが、イオン交換膜を形成する場合、1種以上の界面活性剤を混合した溶媒中にイオン交換材料を含むように溶液を調製し、上記方法により塗布することができる。含浸後は、通常、乾燥を行う。含浸は複数回繰り返して行ってもよい。
<PTFE多孔質膜の製造>
PTFE延伸多孔質膜は、まずPTFE乳化重合水性分散液を凝析して得られたファインパウダーに、ソルベントナフサ、ホワイトオイルなどの液状潤滑剤を添加し、棒状にペースト押出を行った。その後、この棒状のペースト押出物を圧延してPTFE未焼成体を得た。この時の未焼成テープの厚みは、200μmである。
次に、この未焼成テープを長手方向に倍率5倍で延伸し、その後、長手方向延伸テープを幅方向に延伸する。このとき、幅方向の延伸速度を330%/秒で延伸した。幅方向の延伸倍率はトータルの面積倍率が150倍となるように設定した。
長手方向の延伸は、PTFE焼成体の融点以下の温度(250℃)で行った。また幅方向の延伸は290℃の温度で行い、PTFE多孔質膜を得た。
実施例1
芯鞘構造の不織布(ユニチカ社製、“エルベスTO404WDO”、厚さ200μm、幅10cm、目付量40g/m、剛軟度70mm、芯成分PET、鞘成分PE、PEの融点130℃)を2条用意し、不織布の上に上記PTFE多孔質膜を配置し、これらを155℃に加熱した一対の熱ロール間に通し、連続的に熱ラミネートして、40cm幅にスリットし、PTFE多孔質膜と不織布からなるシートを製造した。不織布は、幅の端部より、それぞれ2cmになるようにした。その後、図2に示すように、心棒(紙管)13にPTFE多孔質膜12と支持シート(不織布)11とからなるシートを巻き取って、巻物とした。
比較例1
PTFE多孔質膜を、40cm幅にスリットし、単純にロールに沿わせて、紙管にPTFE多孔質膜を巻き取って、巻物とした。40cm幅にスリット後、巻取りまでの間に、幅方向に収縮し、37cm幅となった。PTFE多孔質膜厚は、巻取ることにより圧迫し、薄くなったと思われる。
比較例2
PTFE多孔質膜に、合い紙(クラフト紙)を、全面に接着せずにいれ、40cm幅にスリット後、紙管にPTFE多孔膜と合い紙を同時に巻き取って、巻物とした。PTFE多孔質膜厚は、巻取ることにより圧迫し、薄くなったと思われる。
実施例および比較例において得られた巻物を、ロールに沿わせながら、1kgの力で引き出し、PTFE多孔質膜幅の変化、厚み、欠陥を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2011177986
本発明シートは、機械的強度、及び、取り扱い性に優れるため、各種液体、気体の分離、機械的処理、化学的処理などに用いられる膜材として好適に利用することができる。
1a、1b、1c、1d、1e、11:支持シート
2a、2b、2c、2d、2e、12:PTFE多孔質膜
4a、4b、4c、4d、4e:シート
13:芯棒

Claims (6)

  1. 少なくとも片面に支持シートが接着したポリテトラフルオロエチレン多孔質膜からなり、
    ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜に支持シートが接着した面積は、ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の全面積に対して1〜99%である
    ことを特徴とするシート。
  2. 支持シートは、剛軟度が5mm以上、かつ1000mm未満である請求項1記載のシート。
  3. 支持シートは、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン及びポリエチレンテレフタレートからなる群より選択される少なくとも1種からなるものである請求項1又は2記載のシート。
  4. 支持シートは、不織布、織布、網目状シート、樹脂フィルム、紙及び金属箔からなる群より選択される少なくとも1種の支持材である
    請求項1又は2記載のシート。
  5. ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜に支持シートが接着した面積は、ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜の全面積に対して5〜50%である請求項1、2、3又は4記載のシート。
  6. 請求項1、2、3、4又は5記載のシートを芯棒に巻き付けた巻物。
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WO2013157647A1 (ja) * 2012-04-20 2013-10-24 ダイキン工業株式会社 Ptfeを主成分とする組成物、混合粉末、成形用材料、及びフィルタ用濾材、エアフィルタユニット、並びに多孔膜の製造方法

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