JP2011177209A - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ナビゲータ領域の設定を容易に行う。
【解決手段】しきい値処理により得られた3Dスカウト画像BS′をコロナル面およびサジタル面に投影し、2Dコロナル投影画像Icoおよび2Dサジタル投影画像Isaを作成する。そして、作成された2Dコロナル投影画像Icoから、1D投影データDCsiおよびDCrlを作成するとともに、2Dサジタル投影画像Isaから1D投影データDSsiおよびDSapを作成し、ナビゲータ領域の位置の目印となるナビゲータトラッカーNT1およびNT2を位置決めする。
【選択図】図9

Description

本発明は、被検体の体動に伴って変位する領域からデータを収集する磁気共鳴イメージング装置に関する。
腹部などを撮影する場合、体動アーチファクトを低減するために、横隔膜の位置を検出しながら撮影を行うナビゲータ法が知られている。
特開2009-082609号公報
ナビゲータ法を用いる場合、ナビゲータエコーを収集するためのナビゲータ領域の位置は、オペレータが手動で決めている。したがって、オペレータの違いによって、ナビゲータ領域の位置にばらつきが生じることがある。このようなばらつきは、できるだけ小さくすることが望まれる。
被検体の体動に伴って変位する第1の部位を含むナビゲータ領域を設定し、前記ナビゲータ領域から、前記第1の部位の位置を検出するためのデータを収集する磁気共鳴イメージング装置であって、
前記第1の部位を含む領域に対して3Dスキャンを実行するスキャン手段と、
前記3Dスキャンにより収集された磁気共鳴信号に基づいて、前記第1の部位を含む領域の三次元画像のデータを求める三次元画像データ算出手段と、
前記三次元画像のデータに基づいて、所定の投影面に投影された二次元投影画像のデータを求める二次元投影画像データ算出手段と、
前記二次元投影画像のデータを所定の投影方向に投影し、一次元投影データを求める一次元投影データ算出手段と、
前記一次元投影データに基づいて、前記ナビゲータ領域を設定するナビゲータ領域設定手段と、を有する。
三次元画像のデータから、二次元投影画像のデータを作成し、更に一次元投影データを求めることにより、ナビゲータ領域の位置を求めることができる。
本発明の一形態の磁気共鳴イメージング装置を示す概略図である。 撮影部位を概略的に示す図である。 被検体13を撮影するときに実行されるスキャンの説明図である。 MRI装置1の処理フローを示す図である。 撮影部位の3Dスカウト画像のデータを示す図である。 しきい値処理の説明図である。 2Dコロナル投影画像Icoと、2Dサジタル投影画像Isaとを示す一例である。 2Dコロナル投影画像Icoに対して、ナビゲータトラッカーの位置を決定するときのフローを示す図である 作成された一次元の投影データの一例を示す図である。 1D投影データDCsiの中から、データ値が急激に減少し再び増加する谷の部分Pvを検出した様子を示す図である。 1D投影データDCrlの中から、データ値が最大となるピークの部分Pmを検出した様子を示す図である。 2Dサジタル投影画像Isaに対して、ナビゲータトラッカーの位置を決定するときのフローを示す図である。 作成された一次元の投影データの一例を示す図である。 1D投影データDSsiの中から、データ値が急激に減少し再び増加する谷の部分Pwを検出した様子を示す図である。 1D投影データDSapの中から、データ値が最大となるピークの部分Pnを検出した様子を示す図である。 第2の実施形態のMRI装置200を示す図である。 第2の実施形態のMRI装置200の処理フローを示す図である。 2Dコロナル投影画像Icoの微分画像IDcoの一例を示す図である。 肝臓の最上部と最下部とを検出する方法の説明図である。 スライスSを示す図である。 横隔膜の許容範囲AWの一例を示す図である。 本スキャンの説明図である。
以下、発明の実施するための形態について説明するが、発明を実施するための形態は、以下の形態に限定されることはない。
(1)第1の実施形態
図1は、本発明の一形態の磁気共鳴イメージング装置を示す概略図である。
磁気共鳴イメージング(MRI(Magnetic Resonance Imaging))装置1は、磁場発生装置2と、テーブル3と、クレードル4と、受信コイル5などを有している。
磁場発生装置2は、被検体13が収容されるボア21と、超伝導コイル22と、勾配コイル23と、送信コイル24とを有している。超伝導コイル22は静磁場B0を印加し、勾配コイル23は、周波数エンコード方向、位相エンコード方向、およびスライス選択方向に勾配磁場を印加する。また、送信コイル24はRFパルスを送信する。尚、超伝導コイル22の代わりに、永久磁石を用いてもよい。
クレードル4は、テーブル3からボア21に移動できるように構成されている。クレードル4によって、被検体13はボア21に搬送される。
受信コイル5は、被検体13の撮影部位に取り付けられている。受信コイル5は、撮影部位からの磁気共鳴信号を受信する。
MRI装置1は、更に、シーケンサ6、送信器7、勾配磁場電源8、受信器9、中央処理装置10、入力装置11、および表示装置12を有している。
シーケンサ6は、中央処理装置10の制御を受けて、後述するスカウトスキャンおよび本スキャン(図3参照)を実行するための情報を送信器7および勾配磁場電源8に送る。具体的には、シーケンサ6は、中央処理装置10の制御を受けて、RFパルスの情報(中心周波数、バンド幅など)を送信器7に送り、勾配磁場の情報(勾配磁場の強度など)を勾配磁場電源8に送る。
送信器7は、シーケンサ6から送られた情報に基づいて、RFコイル24を駆動する駆動信号を出力する。
勾配磁場電源8は、シーケンサ6から送られた情報に基づいて、勾配コイル23を駆動する駆動信号を出力する。
受信器9は、受信コイル5で受信された磁気共鳴信号を信号処理し、中央処理装置10に伝送する。
中央処理装置10は、シーケンサ6および表示装置12に必要な情報を伝送したり、受信器9から受け取った信号に基づいて画像を再構成するなど、MRI装置1の各種の動作を実現するように、MRI装置1の各部の動作を制御する。中央処理装置10は、例えばコンピュータ(computer)によって構成される。中央処理装置10は、三次元画像データ算出手段101、二次元投影画像データ算出手段102、一次元投影データ算出手段106、およびナビゲータ領域設定手段107などを有している。
三次元画像データ算出手段101は、3Dスキャンにより収集された磁気共鳴信号に基づいて、三次元画像のデータを求める。
二次元投影画像データ算出手段102は、三次元画像のデータに基づいて、所定の投影面に投影された二次元投影画像のデータを求める。二次元投影画像データ算出手段102は、フィルタ処理手段103と、しきい値処理手段104と、投影手段105とを有している。
フィルタ処理手段103は、三次元画像データ算出手段101により得られた三次元画像のデータに対して、ノイズを除去するためのフィルタ処理を実行する。
しきい値処理手段104は、フィルタ処理が実行された三次元画像のデータに対して、所定のしきい値よりも大きい信号値を有する組織を除去するためのしきい値処理を実行する。
投影手段105は、しきい値処理が実行された三次元画像のデータを、所定の投影面に投影する。
一次元投影データ算出手段106は、二次元投影画像データ算出手段102により得られた二次元投影画像のデータを所定の投影方向に投影し、一次元投影データを求める。
ナビゲータ領域設定手段107は、一次元投影データ算出手段106により得られた一次元投影データに基づいて、ナビゲータ領域を設定する。ナビゲータ領域設定手段107は、検出手段108と、ナビゲータトラッカー決定手段109とを有している。
検出手段108は、一次元投影データの中から、一次元投影データの谷の位置又はピークの位置を検出する。
ナビゲータトラッカー決定手段109は、一次元投影データの谷の部分又はピークの部分に基づいて、ナビゲータ領域を設定するときの基準位置として使用されるナビゲータトラッカーの位置を決定する。
中央処理装置10は、三次元画像データ算出手段101、二次元投影画像データ算出手段102、一次元投影データ算出手段106、およびナビゲータ領域設定手段107の一例であり、所定のプログラムを実行することにより、これらの手段として機能する。
入力装置11は、オペレータ14の操作に応答して種々の命令を中央処理装置10に入力する。表示装置12は種々の情報を表示する。
尚、磁場発生装置2と、シーケンサ6と、送信器7と、勾配磁場電源8とを合わせたものが、課題を解決するための手段に記載されたスキャン手段に相当する。
磁気共鳴イメージング装置1は、上記のように構成されている。
次に、第1の実施形態における撮影部位について説明する。
図2は、撮影部位を概略的に示す図である。
第1の実施形態では、被検体13の肝臓13a、およびその周辺部位を撮影する。また、横隔膜13bの動きを検出するために、ナビゲータエコーを収集するための柱状のナビゲータ領域Rnavが設定される。ナビゲータ領域Rnavは、肝臓13a、横隔膜13b、および肺13cに跨るように設定される。ナビゲータ領域Rnavを設定する方法については、後述する。
次に、被検体13を撮影するときに実行されるスキャンについて説明する。
図3は、被検体13を撮影するときに実行されるスキャンの説明図である。
第1の実施形態では、スカウトスキャンおよび本スキャンが実行される。
スカウトスキャンは、ナビゲータ領域Rnav(図2参照)を設定するときに使用されるスカウト画像(後述する図5参照)のデータを収集するためのスキャンである。第1の実施形態では、スカウトスキャンは、3D(Dimension)イメージングのためのパルスシーケンスを用いて被検体をスキャンする3Dスキャンである。スカウトスキャンの後、本スキャンが実行される。
本スキャンは、ナビゲータ領域Rnavから横隔膜の位置を検出するためのデータを収集し、更に、肝臓13aの画像データを収集するためのスキャンである。
次に、MRI装置1の処理フローについて説明する。
図4は、MRI装置1の処理フローを示す図である。
ステップS1では、ナビゲータ領域Rnavを設定するときに使用されるスカウト画像を得るためのスカウトスキャンが実行される。スカウトスキャンは、3D(Dimension)イメージングのためのパルスシーケンスによって被検体をスキャンする3Dスキャンである。したがって、スカウトスキャンを実行することにより、肝臓13aを含む撮影部位から、三次元のスカウト画像(以下、「3Dスカウト画像」と呼ぶ。)を作成するための磁気共鳴信号を収集することができる。磁気共鳴信号は、受信コイル5(図1参照)で受信され、受信器9に送信される。受信器9は、受信コイル5から伝送された信号に対して、デジタル処理を含む所定の信号処理を行い、中央処理装置10に出力する。中央処理装置10では、三次元画像データ算出手段101が、受信器9から得られた信号に基づいて、撮影部位の3Dスカウト画像のデータを求める(図5参照)。
図5(a)は、肝臓13aを含む撮影部位の3Dスカウト画像BSを概略的に示す図、図5(b)は、3Dスカウト画像BSの所定のコロナル断面における画像の一例を示す図である。
図5に示す記号R−L、S−I、およびA−Pは、それぞれ、RL方向(左右方向)、SI方向(上下方向)、およびAP方向(前後方向)を表している。3Dスカウト画像BSのデータを求めた後、ステップS2に進む。
ステップS2では、フィルタ処理手段103(図1参照)が、3Dスカウト画像BSのデータに対して、フィルタ処理を行い、ノイズを除去する。フィルタ処理には、例えば、3Dメジアンフィルタなどを使用することができる。フィルタ処理を実行した後、ステップS3に進む。
ステップS3では、しきい値処理手段104(図1参照)が、フィルタ処理された3Dスカウト画像BSのデータに対して、肝臓よりも信号値の大きい組織を除去するためのしきい値処理を実行する。
図6は、しきい値処理の説明図である。
図6(a)は、しきい値処理により得られた3Dスカウト画像BS′を概略的に示す図、図6(b)は、3Dスカウト画像BS′の所定のコロナル断面における画像の一例を示す図である。
図6(b)では、しきい値処理により除去された組織が黒色で示されている。しきい値処理により、肝臓よりも信号値の大きい組織(例えば、小腸)を除去することができる。尚、肝臓よりも信号値の大きい組織を除去するときに使用されるしきい値は、デフォルト値として予め記憶しておいてもよいし、スカウト画像BSの信号値に基づいて計算してもよい。しきい値処理を実行した後、ステップS4に進む。
ステップS4では、投影手段105(図1参照)が、しきい値処理により得られた3Dスカウト画像BS′(図6参照)をコロナル面およびサジタル面に投影し、コロナル面に投影された2次元の投影画像(以下、「2Dコロナル投影画像」と呼ぶ)のデータと、サジタル面に投影された2次元の投影画像(以下、「2Dサジタル投影画像」と呼ぶ)のデータとを作成する(図7参照)。
図7は、2Dコロナル投影画像Icoと、2Dサジタル投影画像Isaとを示す一例である。
第1の実施形態では、2Dコロナル投影画像Icoは、3Dスカウト画像のボクセルの積分値をコロナル面に投影することにより作成されており、2Dサジタル投影画像Isaは、3Dスカウト画像のボクセルの積分値をサジタル面に投影することにより作成されている。2Dコロナル投影画像Icoのデータおよび2Dサジタル投影画像Isaのデータを作成した後、ステップ5に進む。
ステップS5では、2Dコロナル投影画像Icoのデータと、2Dサジタル投影画像Isaのデータとに基づいて、ナビゲータ領域Rnav(図2参照)を設定するときの基準位置として使用されるナビゲータトラッカーを位置決めする。第1の実施形態では、ナビゲータトラッカーは、横隔膜13bの付近に位置決めされる。以下に、ナビゲータトラッカーを、横隔膜13bの付近に位置決めする方法について説明する。
図8〜図15は、ナビゲータトラッカーを位置決めする方法の説明図である。
先ず、2Dコロナル投影画像Icoに対して、ナビゲータトラッカーの位置を決定する。
図8は、2Dコロナル投影画像Icoに対して、ナビゲータトラッカーの位置を決定するときのフローを示す図である。
ステップS51では、一次元投影データ算出手段106(図1参照)が、2Dコロナル投影画像Icoを所定の投影方向に投影し、一次元の投影データを求める(図9参照)。
図9は、作成された一次元の投影データの一例を示す図である。
第1の実施形態では、2つの1D投影データDCsiおよびDCrlを作成する。
1D投影データDCsiは、2Dコロナル投影画像IcoをRL方向に沿う投影方向A(又はA′)に投影することにより得られる一次元の投影データである。第1の実施形態では、1D投影データDCsiは、2Dコロナル投影画像IcoのRL方向に並ぶピクセルの積分値を投影方向A(又はA′)に投影することにより作成されている。1D投影データDCsiによって、SI方向のデータ値の変化を知ることができる。
一方、1D投影データDCrlは、2Dコロナル投影画像IcoをSI方向に沿う投影方向B(又はB′)に投影することにより得られる一次元の投影データである。第1の実施形態では、1D投影データDCrlは、2Dコロナル投影画像IcoのSI方向に並ぶピクセルの積分値を投影方向B(又はB′)に投影することにより作成されている。1D投影データDCrlによって、RL方向のデータ値の変化を知ることができる。
1D投影データDCsiおよびDCrlとを作成した後、ステップS52に進む。
ステップS52では、検出手段108(図1参照)が、1D投影データDCsiの中から、データ値が急激に減少し再び増加する谷の部分を検出する(図10参照)。
図10は、1D投影データDCsiの中から、データ値が急激に減少し再び増加する谷の部分Pvを検出した様子を示す図である。
第1の実施形態では、ステップS3のしきい値処理(図4参照)によって、肝臓よりも高信号の組織の大部分は除去されているので、1D投影データDCsiにおいてデータ値の大きい部分は、肝臓であると考えることができる。また、横隔膜の付近のデータ値は比較的小さい値になる。したがって、1D投影データDCsiのデータ値が肝臓側から肺側に移動するにつれてどのように変化するかを調べていき、データ値が急激に減少し再び増加する谷の部分Pvを検出することにより、横隔膜の付近を横切るラインL1を規定することができる。ラインL1によって、ナビゲータトラッカーのSI方向に関する位置を特定することができる。
しかし、ラインL1は、RL方向に被検体を横切っているので、ラインL1のみでは、ナビゲータトラッカーのRL方向に関する位置を特定することができない。そこで、ナビゲータトラッカーのRL方向に関する位置を特定するために、ステップS53に進む。
ステップS53では、検出手段108(図1参照)が、1D投影データDCrlの中から、データ値が最大となるピークの部分を検出する。
図11は、1D投影データDCrlの中から、データ値が最大となるピークの部分Pmを検出した様子を示す図である。
第1の実施形態では、ステップS3のしきい値処理によって、肝臓よりも高信号の組織の大部分は除去されているので、1D投影データDCrlにおいてデータ値の大きい部分は、肝臓であると考えることができる。したがって、1D投影データDCrlの中から、データ値が最大となるピークの部分Pmを検出することにより、肝臓を横切るラインL2を規定することができる。ラインL2によって、ナビゲータトラッカーのRL方向に関する位置を特定することができる。
ナビゲータトラッカー決定手段109(図1参照)は、ラインL1とL2との交点を、ナビゲータトラッカーNT1の位置と決定する。このようにして、2Dコロナル投影画像Icoに対して、ナビゲータトラッカーNT1を位置決めすることができる。したがって、ナビゲータトラッカーTN1によって、RL方向およびSI方向に関して、ナビゲータ領域Rnav(図2参照)を位置決めすることができる。しかし、ナビゲータトラッカーNT1は、2Dコロナル投影画像Icoに位置決めされているので、ナビゲータトラッカーNT1のAP方向の位置は、特定されていない。したがって、ナビゲータトラッカーNT1だけでは、ナビゲータ領域RnavをAP方向に位置決めすることができない。そこで、ナビゲータ領域RnavをAP方向にも位置決めすることができるようにするため、2Dサジタル投影画像Isa(図7参照)に対しても、ナビゲータトラッカーの位置を決定する。
図12は、2Dサジタル投影画像Isaに対して、ナビゲータトラッカーの位置を決定するときのフローを示す図である。
ステップS501では、一次元投影データ算出手段106(図1参照)が、2Dサジタル投影画像Isaを所定の投影方向に投影し、一次元の投影データを作成する(図13参照)。
図13は、作成された一次元の投影データの一例を示す図である。
第1の実施形態では、2つの1D投影データDSsiおよびDSapを作成する。
1D投影データDSsiは、2Dサジタル投影画像IsaをAP方向に沿う投影方向C(又はC′)に投影することにより得られる一次元の投影データである。第1の実施形態では、1D投影データDSsiは、2Dサジタル投影画像IsaのAP方向に並ぶピクセルの積分値を投影方向C(又はC′)に投影することにより作成されている。1D投影データDSsiによって、SI方向のデータ値の変化を知ることができる。尚、1D投影データDSsiは、1D投影データDCsiと同じデータになる。
一方、1D投影データDSapは、2Dサジタル投影画像IsaをSI方向に沿う投影方向B(又はB′)に投影することにより得られる一次元の投影データである。第1の実施形態では、1D投影データDSapは、2Dサジタル投影画像IsaのSI方向に並ぶピクセルの積分値を投影方向B(又はB′)に投影することにより作成されている。1D投影データDSapによって、AP方向のデータ値の変化を知ることができる。
1D投影データDSsiおよびDSapとを作成した後、ステップS502に進む。
ステップS502では、検出手段108(図1参照)が、1D投影データDSsiのデータ値がどのように変化するかを調べていき、1D投影データDSsiの中から、データ値が急激に減少し再び増加する谷の部分を検出する(図14参照)。
図14は、1D投影データDSsiの中から、データ値が急激に減少し再び増加する谷の部分Pwを検出した様子を示す図である。
第1の実施形態では、ステップS3のしきい値処理(図4参照)によって、肝臓よりも高信号の組織の大部分は除去されているので、1D投影データDSsiにおいてデータ値の大きい部分は、肝臓であると考えることができる。また、横隔膜の付近のデータ値は比較的小さい値になる。したがって、1D投影データDSsiのデータ値が肝臓側から肺側に移動するにつれてどのように変化するかを調べていき、データ値が急激に減少し再び増加する谷の部分Pwを検出することにより、横隔膜の付近を横切るラインL11を規定することができる。ラインL11によって、ナビゲータトラッカーのSI方向に関する位置を特定することができる。
しかし、ラインL11は、AP方向に被検体を横切っているので、ラインL11のみでは、ナビゲータトラッカーのAP方向に関する位置を特定することができない。そこで、ナビゲータトラッカーのAP方向に関する位置を特定するために、ステップS503に進む。
ステップS503では、検出手段108(図1参照)は、1D投影データDSapの中から、データ値が最大となるピークの部分を検出する。
図15は、1D投影データDSapの中から、データ値が最大となるピークの部分Pnを検出した様子を示す図である。
第1の実施形態では、ステップS3のしきい値処理によって、肝臓よりも高信号の組織の大部分は除去されているので、1D投影データDSapにおいてデータ値の大きい部分は、肝臓であると考えることができる。したがって、1D投影データDSapのデータ値が最大となるピークの部分Pnを検出することにより、肝臓を横切るラインL21を規定することができる。ラインL21によって、ナビゲータトラッカーのAP方向に関する位置を特定することができる。
ナビゲータトラッカー決定手段109(図1参照)は、ラインL11とL21との交点を、ナビゲータトラッカーNT2の位置と決定する。
ナビゲータトラッカー決定手段109が決定したナビゲータトラッカーNT1およびNT2によって、RL方向、SI方向、およびAP方向についてナビゲータ領域Rnavの位置が決定される。また、第1の実施形態では、ナビゲータ領域RnavのRL方向、SI方向、およびAP方向の長さは、事前に決められている。したがって、RL方向、SI方向、およびAP方向についてナビゲータ領域Rnavの位置を決定することによって、図2に示すように、ナビゲータ領域Rnavを設定することができる。
尚、図15では、1D投影データDSapには、ピークの部分Pnとは異なる位置に、データ値が急激に増加し再び減少する山の部分Psが現れる。山の部分Psのデータ値は、かなり大きな値を有しているので、被検体によっては、山の部分Psにおけるデータ値が、ピークの部分Pnにおけるデータ値よりも大きくなる可能性がある。この場合、検出手段108(図1参照)は、山の部分Psを、データ値が最大となるピークの部分として検出してしまい、ラインL11とL22との交点が、ナビゲータトラッカーNT3の位置と決定される。しかし、ナビゲータトラッカーNT3は、肝臓や横隔膜から離れているので、ナビゲータトラッカーNT3に基づいてナビゲータ領域Rnavを設定してしまうと、被検体の呼吸の動きを正しく検出することができなくなる。そこで、山の部分Psが、データ値が最大となるピークの部分Pnとして検出される恐れがある場合は、山の部分PsのAP方向の座標値と、ピークの部分PnのAP方向の座標値とを比較すればよい。ピークの部分Pnは腹部側に位置しているが、山の部分Psは背中側に位置しているので、AP方向の座標値を比較することによって、ピークの部分Pnおよび山の部分Psのうち、どちらが腹部側に位置しているかを判断することができる。したがって、山の部分Psが、データ値が最大となるピークの部分Pnとして誤検出されないようにすることができる。
ナビゲータ領域Rnavが設定されたら、ステップS6に進む。ステップS6では、オペレータが、撮影対象である肝臓13aにスライスを設定し(図示せず)、本スキャン(図3参照)を実行する。本スキャンでは、ナビゲータ領域Rnavから横隔膜の位置を検出するためのデータと、肝臓13aの画像データとを収集するためのスキャンが行われる。このようにして、図4に示すフローが終了する。
第1の実施形態では、ナビゲータトラッカーNT1およびNT2を求めるために、先ず、しきい値処理により得られた3Dスカウト画像BS′(図6参照)をコロナル面およびサジタル面に投影し、2Dコロナル投影画像Icoおよび2Dサジタル投影画像Isaを作成している。(図7参照)。肝臓の信号値は大きいので、このような3Dから2Dへの変換を行っても、2Dコロナル投影画像Icoおよび2Dサジタル投影画像Isaに、肝臓の情報を保持させることができる。第1の実施形態では、作成された2Dコロナル投影画像Icoから、1D投影データDCsiおよびDCrlを作成する(図9参照)。1D投影データDCsiは、横隔膜の付近でデータ値が急激に低下し、1D投影データDCrlは、肝臓でデータ値が最大となるので、ナビゲータトラッカーNT1の位置を求めることができる。また、作成された2Dサジタル投影画像Isaから1D投影データDSsiおよびDSapを作成する(図13参照)。1D投影データDSsiは、横隔膜の付近でデータ値が急激に低下し、1D投影データDSapは、肝臓でデータ値が最大となるので、ナビゲータトラッカーNT2の位置を求めることができる。したがって、ナビゲータトラッカーNT1およびNT2を求めることができるので、ナビゲータ領域Rnavを自動で設定することができる。
尚、第1の実施形態では、2Dコロナル投影画像Icoおよび2Dサジタル投影画像Isaは、積分値が投影された画像であるが、肝臓の情報を保持させることができるのであれば、最大値、平均値、又は最小値など、積分値以外の値を投影してもよい。同様に、2Dコロナル投影画像Icoおよび2Dサジタル投影画像Isaから作成される1D投影データについても、最大値、平均値、又は最小値など、積分値以外の値を投影してもよい。
第1の実施形態では、しきい値処理により得られた3Dスカウト画像BS′(図6参照)をコロナル面およびサジタル面に投影している。しかし、肝臓の情報を保持させることができるのであれば、コロナル面およびサジタル面とは異なる別の面に投影し、別の面に投影された2D投影画像を作成してもよい。
また、第1の実施形態では、2Dコロナル投影画像Icoを投影方向A(又はA′)およびB(又はB′)に投影し、2Dサジタル投影画像Isaを投影方向C(又はC′)およびB(又はB′)に投影することにより、1D投影データを作成している。しかし、横隔膜の付近を特定できるのであれば、投影方向は、別の方向であってもよい。
第1の実施形態では、3Dスカウト画像BS(図5参照)に対して、フィルタ処理およびしきい値処理を実行している。しかし、ナビゲータトラッカーの位置決めができるのであれば、フィルタ処理およびしきい値処理のうちの一方の処理又は両方の処理は実行しなくてもよい。
第1の実施形態では、2Dコロナル投影画像Icoおよび2Dサジタル投影画像Isaを求めている。しかし、ナビゲータ領域Rnavを設定することができるのであれば、2Dコロナル投影画像Icoおよび2Dサジタル投影画像Isaのうちの一方の投影画像は求めなくてもよい。
第1の実施形態では、ナビゲータ領域Rnavは柱状であるが、別の形状(例えば、平面形状)であってもよい。また、ナビゲータ領域Rnavは、肝臓13a、横隔膜13b、および肺13cに跨るように設定されているが、撮影条件などに応じて、別の位置に設定してもよい。
第1の実施形態では、ナビゲータトラッカーNT1およびNT2は、2本のラインの交点として求められている。しかし、ナビゲータトラッカーNT1およびNT2を、例えば、直線、平面、又は立体として求めてもよい。
(2)第2の実施形態
図16は、第2の実施形態のMRI装置200を示す図である。
第2の実施形態のMRI装置200は、中央処理装置10が、スライス設定手段110および許容範囲設定手段114を有しているが、その他の構成要素は、第1の実施形態と同じである。したがって、第2の実施形態の説明に当たっては、スライス設定手段110および許容範囲設定手段114を主に説明する。
スライス設定手段110は、二次元投影画像データ算出手段102が算出した二次元投影画像データに基づいて、スライスを設定する。スライス設定手段110は、輪郭強調手段111と、検出手段112と、スライス位置決定手段113とを有している。
輪郭強調手段111は、二次元投影画像データ算出手段102が算出した二次元投影画像データに基づいて、肝臓の輪郭が強調された輪郭強調画像のデータを求める。
検出手段112は、輪郭強調画像のデータに基づいて、肝臓の最上部と最下部とを検出する。
スライス位置決定手段113は、肝臓の最上部と最下部とに基づいて、スライス位置を決定する。
中央処理装置10は、スライス設定手段110および許容範囲設定手段114の一例であり、所定のプログラムを実行することにより、これらの手段として機能する。
次に、第2の実施形態のMRI装置200の処理フローについて説明する。
図17は、第2の実施形態のMRI装置200の処理フローを示す図である。
尚、ステップS1〜ステップS5は、第1の実施形態と同じであるので、説明は省略する。ステップS5においてナビゲータ領域Rnavを設定した後、ステップS6に進む。
ステップS6では、スライス設定手段110(図16参照)が、二次元投影画像データ算出手段102が算出した2Dコロナル投影画像Icoおよび2Dサジタル投影画像Isa(図7参照)のデータに基づいて、スライスを設定する。スライスを設定するために、ステップS6は、ステップS61、S62、およびS63を有している。以下に、ステップS61、S62、およびS63について説明する。
ステップS61は、輪郭強調手段111(図16参照)が、2Dコロナル投影画像Icoのデータに基づいて、肝臓の輪郭が強調された輪郭強調画像のデータを求める。第1の実施形態では、輪郭強調画像として、2Dコロナル投影画像Icoの微分画像を作成する(図18参照)。
図18は、2Dコロナル投影画像Icoの微分画像IDcoの一例を示す図である。
微分画像IDcoは、ソーベルフィルタ(Sobel filter)などを用いることにより得ることができる。微分画像IDcoにより、肝臓の輪郭を強調することができる。微分画像IDcoを求めた後、ステップS62に進む。
ステップS62では、検出手段112(図16参照)が、微分画像IDcoに基づいて、肝臓の最上部と最下部とを検出する。
図19は、肝臓の最上部と最下部とを検出する方法の説明図である。
検出手段112は、先ず、2Dコロナル投影画像Icoの微分画像IDcoに基づいて、肝臓の特徴点Fを決定する。特徴点Fは、例えば、SSM(Statistical Shape
Model)などの形状モデルを用いて特定することができる。
尚、特徴点Fの位置を決定する場合、ステップS5で求めたナビゲータトラッカーNT1のSI方向の座標値をしきい値として用いてもよい。ナビゲータトラッカーNT1は、肝臓と肺との間の腹膜の付近に位置決めされているので、特徴点FのSI方向の座標値が、ナビゲータトラッカーNT1のSI方向の座標値よりも大きい場合は、肝臓の特徴点としては、不適切であると考えられる。したがって、特徴点FのSI方向の座標値と、ナビゲータトラッカーNT1のSI方向の座標値とを比較し、特徴点FのSI方向の座標値の方が大きい場合は、肝臓の特徴点を計算し直すことにより、肝臓の特徴点Fの位置の精度を高めることができる。
肝臓の特徴点Fを決定したら、各特徴点FのSI方向の座標値に基づいて、肝臓の最上部と最下部とを求める。肝臓の最上部は、各特徴点FのSI方向の座標値の最大値に基づいて求めることができ、肝臓の最下部は、各特徴点FのSI方向の座標値の最小値に基づいて求めることができる。肝臓の最上部と最下部とを決定した後、ステップS63に進む。
ステップS63では、スライス位置決定手段113(図16参照)が、肝臓の最上部および最下部に基づいて、スライス位置を決定する(図20参照)。
図20は、スライスSを示す図である。
スライスSの位置は、肝臓の最上部から最下部の領域を覆うように決定される。このようにして、スライスSを設定することができる。スライスSを設定した後、ステップS9に進む。
ステップS7では、ステップS5で求めたナビゲータトラッカーNT1およびNT2のSI方向の座標値に基づいて、横隔膜の許容範囲AWを設定する(図21参照)。
図21は、横隔膜の許容範囲AWの一例を示す図である。
横隔膜の許容範囲AWは、後述するステップS10においてイメージングシーケンスIS(後述する図22(b)参照)を実行するか否かの判断に使用されるものである。横隔膜の許容範囲AWは、ナビゲータトラッカーNT1(又はNT2)のSI方向の座標値を基準にして、例えば、数mm〜1cmの範囲とすることができる。横隔膜の許容範囲AWを設定した後、ステップS8に進む。
ステップS8では、本スキャンを実行する。
図22は、本スキャンの説明図である。
図22(a)は、本スキャンで実行されるシーケンスを示す図、図22(b)は、スライスSと、ナビゲータ領域Rnavとを示した図である。
本スキャンでは、ナビゲータシーケンスNAVと、イメージングシーケンスISとが実行される。ナビゲータシーケンスNAVは、ナビゲータ領域Rnavから、横隔膜の位置を検出するためのナビゲータエコーを収集するシーケンスである。イメージングシーケンスISは、スライスSが設定された領域(肝臓など)の画像データを収集するシーケンスである。
本スキャンでは、ナビゲータシーケンスNAVにより横隔膜の位置を検出し、検出した横隔膜の位置が許容範囲AWに含まれていない場合、再びナビゲータシーケンスNAVを実行する。検出された横隔膜の位置が許容範囲AWに含まれている場合、イメージングシーケンスISを実行する。上記の手順を繰り返し、k空間を埋めるのに必要なデータが収集されたら、フローを終了する。
第2の実施形態では、検出された横隔膜の位置が許容範囲AWに含まれている場合イメージングシーケンスISを実行するので、横隔膜がほぼ同じような位置に変位したときにデータを収集することができ、体動アーチファクトが低減された画像を得ることができる。尚、第2の実施形態では、検出された横隔膜の位置が許容範囲AWに含まれるまでナビゲータシーケンスNAVを繰返し実行し、検出された横隔膜の位置が許容範囲AWに含まれたときに、イメージングシーケンスISを実行しているが、別の方法として、例えば、ナビゲータシーケンスNAVとイメージングシーケンスISとを一回ずつ交互に繰返し実行してもよい。この場合、横隔膜の位置の検出と、肝臓のデータの収集とが交互に行われるが、検出された横隔膜の位置が許容範囲AWに含まれていない場合は、その直後に収集された肝臓のデータはk空間を埋めるデータとしては採用せず、一方、検出された横隔膜の位置が許容範囲AWに含まれている場合は、その直後に収集された肝臓のデータはk空間を埋めるデータとして採用される。このように、ナビゲータシーケンスNAVとイメージングシーケンスISとを一回ずつ交互に繰返し実行しても、体動アーチファクトが低減された画像を得ることができる。
第2の実施形態では、2Dコロナル投影画像Icoの微分画像IDcoを作成することによって、肝臓の輪郭が求められる。肝臓の輪郭を求めることによって、肝臓の特徴点Fを決定することができるので、特徴点Fの座標値から、肝臓の最上部および最下部を検出することができる。したがって、肝臓の全体に渡ってスライスSを位置決めすることができるので、肝臓の画像データを収集することができる。
尚、ステップS7で横隔膜の許容範囲AWを設定する前に、ナビゲータトラッカーNT1又はNT2の位置を、特徴点F(図19参照)に基づいて、微調整してもよい。特徴点Fは肝臓の輪郭に位置しているので、ナビゲータトラッカーNT1又はNT2の位置を特徴点F(図19参照)に基づいて微調整することにより、ナビゲータトラッカーNT1又はNT2の位置を、肝臓の撮影に更に適した位置に移動させることができる。
第2の実施形態では、肝臓の輪郭が強調された輪郭強調画像のデータを求めるために、2Dコロナル投影画像Icoの微分画像IDcoを作成している。しかし、肝臓の輪郭を強調することができるのであれば、2Dコロナル投影画像Icoの微分画像IDcoの代わりに、2Dサジタル投影画像Isaの微分画像を作成してもよい。また、2Dコロナル投影画像Icoおよび2Dサジタル投影画像Isaの両方の微分画像を作成してもよい。更に、肝臓の輪郭を強調することができるのであれば、微分画像とは別の画像を求めてもよい。
第1および第2の実施形態では、被検体の体動に伴って変位する第1の部位の例として、横隔膜が示されている。しかし、被検体の体動に伴って変位する部位であれば、横隔膜以外の別の部位(例えば、体表など)であってもよい。また、被検体の体動に伴って変位する第2の部位の例として、肝臓が示されている。しかし、被検体の体動に伴って変位する部位であれば、肝臓以外の別の部位(例えば、心臓など)であってもよい。
1、200 MRI装置
2 磁場発生装置
3 テーブル
4 クレードル
5 受信コイル
6 シーケンサ
7 送信器
8 勾配磁場電源
9 受信器
10 中央処理装置
11 入力装置
12 表示装置
13 被検体
14 オペレータ
21 ボア
22 超伝導コイル
23 勾配コイル
24 送信コイル
101 三次元画像データ算出手段
102 二次元投影画像データ算出手段
103 フィルタ処理手段
104 しきい値処理手段
105 投影手段
106 一次元投影データ算出手段
107 ナビゲータ領域設定手段
108、112 検出手段
109 ナビゲータトラッカー決定手段
110 スライス設定手段
111 輪郭強調手段
113 スライス位置決定手段
114 許容範囲設定手段

Claims (18)

  1. 被検体の体動に伴って変位する第1の部位を含むナビゲータ領域を設定し、前記ナビゲータ領域から、前記第1の部位の位置を検出するためのデータを収集する磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記第1の部位を含む領域に対して3Dスキャンを実行するスキャン手段と、
    前記3Dスキャンにより収集された磁気共鳴信号に基づいて、前記第1の部位を含む領域の三次元画像のデータを求める三次元画像データ算出手段と、
    前記三次元画像のデータに基づいて、所定の投影面に投影された二次元投影画像のデータを求める二次元投影画像データ算出手段と、
    前記二次元投影画像のデータを所定の投影方向に投影し、一次元投影データを求める一次元投影データ算出手段と、
    前記一次元投影データに基づいて、前記ナビゲータ領域を設定するナビゲータ領域設定手段と、を有する磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記二次元投影画像データ算出手段は、
    前記三次元画像のデータに対して所定の処理を実行し、前記所定の処理が実行された前記三次元画像のデータを、前記所定の投影面に投影する、請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記所定の処理は、ノイズを除去するためのフィルタ処理である、請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記所定の処理は、所定のしきい値よりも大きい信号値を有する組織を除去するためのしきい値処理である、請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 前記二次元投影画像データ算出手段は、
    前記三次元画像のデータに対して、ノイズを除去するためのフィルタ処理を実行するフィルタ処理手段と、
    前記フィルタ処理が実行された前記三次元画像のデータに対して、所定のしきい値よりも大きい信号値を有する組織を除去するためのしきい値処理を実行するしきい値処理手段と、
    前記しきい値処理が実行された前記三次元画像のデータを、前記所定の投影面に投影する投影手段と、
    を有する、請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  6. 前記ナビゲータ領域設定手段は、
    前記一次元投影データの中から、前記一次元投影データの谷の位置又はピークの位置を検出する第1の検出手段と、
    前記一次元投影データの谷の位置又はピークの位置に基づいて、前記ナビゲータ領域を設定するときの基準位置として使用されるナビゲータトラッカーの位置を決定するナビゲータトラッカー決定手段と、
    を有する、請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  7. 前記スキャン手段は、
    前記第1の部位を含む領域のスカウト画像のデータを収集するためのスカウトスキャンと、
    前記ナビゲータ領域設定手段により設定された前記ナビゲータ領域から前記第1の部位の位置を検出するためのデータと、前記被検体の体動に伴って変位する第2の部位の画像データとを収集するための本スキャンと、
    を実行し、
    前記3Dスキャンは、前記スカウトスキャンとして実行される、請求項1〜6のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  8. 前記スカウト画像は、前記第1の部位と前記第2の部位とを含む領域の画像である、請求項7に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  9. 前記二次元投影画像データに基づいて、スライスを設定するスライス設定手段を有する、請求項7又は8に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  10. 前記スライス設定手段は、
    前記二次元投影画像データに基づいて、前記第2の部位の輪郭が強調された輪郭強調画像のデータを求める輪郭強調手段と、
    前記輪郭強調画像のデータに基づいて、前記第2の部位の最上部と最下部とを検出する第2の検出手段と、
    前記第2の部位の最上部と最下部とに基づいて、スライス位置を決定するスライス位置決定手段と、
    を有する請求項9に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  11. 前記輪郭強調画像は、前記二次元投影画像の微分画像である、請求項10に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  12. 前記スカウト画像のデータに基づいて、前記第1の部位の許容範囲を設定する許容範囲設定手段を有する、請求項11に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  13. 前記本スキャンでは、
    検出された前記第1の部位の位置が、前記許容範囲に含まれていない場合、前記第1の部位の位置の検出を再び行い、
    検出された前記第1の部位の位置が、前記許容範囲に含まれている場合、前記第2の部位の画像データを収集する、請求項12に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  14. 前記本スキャンは、
    前記ナビゲータ領域から前記第1の部位の位置を検出するためのナビゲータシーケンスと、
    前記第2の部位の画像データを収集するためのイメージングシーケンスと、
    を有している、請求項13に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  15. 前記所定の投影面は、コロナル面又はサジタル面であり、
    前記所定の投影方向は、左右方向に沿う第1の投影方向、上下方向に沿う第2の投影方向、又は前後方向に沿う第3の投影方向である、請求項7〜14のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  16. 前記二次元投影画像データ算出手段は、
    前記三次元画像のデータに基づいて、コロナル面に投影された二次元コロナル投影画像のデータと、サジタル面に投影された二次元サジタル投影画像のデータとを求め、
    前記一次元投影データ算出手段は、
    前記二次元コロナル投影画像のデータを前記第1の投影方向および前記第2の投影方向に投影し、前記二次元サジタル投影画像のデータを前記第2の投影方向および前記第3の投影方向に投影する、請求項15に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  17. 前記第1の部位は横隔膜である、請求項1〜16のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  18. 前記第2の部位は肝臓である、請求項7〜16のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
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